説明

サイン入力端末及びサイン入力システム

【課題】顧客の機材の修理終了時等にタブレットを用いて手書きサインを入力する際に、企業が扱う製品の広告を表示し、商談促進を支援すること。
【解決手段】サイン入力端末は、広告情報が記憶される広告情報記憶部と、ユーザーによる手書きサイン情報の入力を受付ける入力部と、広告情報を表示する表示部と、入力部に手書きサイン情報が入力される際、広告情報記憶部から広告情報を読み出して表示部に表示させる広告情報選択部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末が手書きサインの入力を受け付ける際に、端末に広告などの情報を表示させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な企業等の顧客(ユーザー)が使用しているオフィス機材等の製品が故障した場合、製品メーカー或いはメーカー関連企業の修理作業者(サービスマン)が顧客を訪問して修理を行い、修理作業終了時には修理完了報告書等に顧客側担当者のサインをもらい、修理作業が完了することとなる。
ところで、サイン入力にはペンタブレットを用いて電子的な手書きサイン情報の入力を行う技術も報告されており、板状のタブレットの上を動くペン型入力装置の位置座標を読み取って、ユーザーからのサイン入力を受付ける。特許文献1には、このようなペンタブレットを用いて、機材の修理報告の際、顧客からの手書きサイン情報の入力を受付ける修理完了報告端末装置が提案されている。
また、特許文献2には、印刷情報管理装置が、顧客が使用する印刷装置から印刷実行情報を受信し、印刷実行情報に応じた情報を顧客に対応した出力先へ出力させる印刷装置サポートシステムが提案されている。
また、インターネット等の検索エンジンでは、検索結果とともに広告を表示させる検索連動型広告が実施されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−240675号公報
【特許文献2】特開2005−216123号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のペンタブレットを用いた修理完了報告端末装置は修理完了報告を行うに止まるものであるが、修理対象となった製品は、修理作業者により特定の部位の修理が完了した場合でも、他の部位に経年劣化等による不具合が生じる可能性が高まっている場合があると考えられる。一方、修理作業者は修理対象となった製品やその関連製品、またその製品の製造企業等についての知識を持っている場合が多い。そこで、上述のような修理が完了し、顧客側担当者のサインを受領する際は、修理作業者が顧客側担当者とコミュニケーションを図り、製品や企業に関する説明を行う良い機会であると考えられる。さらにこの際、修理作業者は、場合によっては新規製品や修正した製品に関連する他の製品の導入などの提案を行い、商談に進むことも考えられる。そこで、顧客側担当者のサインを受領する際には、修理作業者と顧客側担当者とに修理対象となった製品等に関する話題を提供し、コミュニケーションを円滑に行うための支援を行うことが望ましい。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、顧客の製品の修理完了時に顧客側担当者が手書きサインを行う際に、修理対象となった製品に関連する情報を提供し、商談促進を支援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前述した目的を達成するために本発明は、広告情報を記憶する広告情報記憶部と、ユーザーによる手書きサインの入力を受付ける入力部と、前記広告情報を表示する表示部と、前記入力部に前記手書きサインが入力される際、前記広告情報を読み出して前記表示部に表示させる広告情報選択部とを備えることを特徴とする。
【0006】
また、本発明の広告情報選択部は、ユーザーに利用され修理対象となった製品に関する修理報告情報に基づく前記製品の製品寿命に予め対応づけられた製品広告情報あるいは前記イメージ広告情報を選択して表示する。
ここで、広告情報選択部は、製品の製品寿命が定められた閾値より小さい場合は、企業の製品広告を選択して表示し、定められた閾値より大きい場合は、イメージ広告を選択して表示する。
また、本発明では、筆跡と広告情報との対応付けを予め記憶し、ユーザーによって入力されたサインの筆跡の特徴を検出し、検出された筆跡の特徴に応じた広告情報を選択する。
また、広告情報選択部は、入力される手書きサインの入力量に応じて、表示させる広告を切り替えて表示する。
また、広告情報は、サインを入力する端末とネットワークを介して接続する広告情報サーバーに記憶させても良い。
【0007】
これによれば、機材の修理終了時にユーザーが手書きサインを入力する際に、製品などの広告情報を表示させてユーザーに認識させることが可能であり、製品の販売活動を促進させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】サイン入力システムのブロック構成図である。
【図2】サイン入力端末の外観例を示す図である。
【図3】表示部の表示画面の一例を示す図である。
【図4】記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【図5】製品広告情報を表示した表示画面の一例を示す図である。
【図6】サイン入力端末による広告情報選択処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、添付図面を参照しながら、本発明に係るサイン入力端末及びサイン入力システムの好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明および添付図面において、略同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0010】
図1は、サイン入力システムのブロック構成図である。サイン入力システム1は、サイン入力端末3、広告情報サーバー5から構成される。サイン入力端末3と広告情報サーバー5とは、ネットワーク2を介して有線無線を問わず通信可能である。ネットワーク2は、インターネットやLAN(Local Area Network)などのネットワークである。
この例では、顧客が利用する修理対象機器7の修理を行うサービスマン(修理作業者)は、サイン入力端末3を所持し、修理対象機器7を使用する顧客の元へ訪問して修理対象機器7の修理を行う。サービスマンは、修理対象機器7の修理が完了すると、修理を行った製品の情報や修理内容、製品の経年劣化に基づく製品寿命などを含む修理報告情報をサイン入力端末3に入力する。サイン入力端末3は、入力された修理報告情報を自身が備える表示部に表示した状態で、顧客側の担当者(ユーザー、担当者A)に手渡され、修理完了に伴うユーザーによる手書きサインの入力を受け付ける。この際、サイン入力端末3は自身が備える表示部に予め記憶された広告情報を表示する。図2は、サイン入力端末3の外観例を示す図である。サイン入力端末3は、サービスマンやユーザーによって手運びが可能な程度の大きさであり、情報を表示し、またペンタブレットによる入力を受け付ける画面を有している。
【0011】
図1に戻り、サイン入力端末3は、携帯型のコンピューター端末であり、制御部11、入力部12、表示部13、通信部14を有する。
入力部12は、座標位置を検出するための板状の画面装置に、その画面上の位置を示すためのペンを組み合わせたタブレットを用いた入力装置であり、ペンを使って画面上に描かれた文字や画面上のメニューに従って行われた選択等を認識して情報の入力を受け付ける。本実施形態では、入力12には、サービスマンによる修理報告や、ユーザーによる手書きサイン情報などが入力される。入力部12に入力された各種の情報は、記憶部15に記憶される。
【0012】
表示部13は、液晶パネル等の表示画面装置であり、表示部13の一部或いは全ての画面が上述の入力部12を兼ねていても良い。図3は、表示部13に表示された表示画面の例を示す図である。サインを求めるために担当者Aにサイン入力端末3が手渡される際、表示部13に表示される表示画面には、サービスマンから入力される情報に応じて、報告書表示部61や手書きサイン入力部63が表示される。報告書表示部61には、サービスマンによって入力され記憶部15に記憶された修理報告情報が表示され、顧客側の担当者Aはその内容を確認し、手書きサイン入力部63に入力ペンを使って手書きサインを入力する。ここで、報告書表示部61には、修理内容に応じた再発防止アドバイスなどの情報を表示させるようにしても良い。
【0013】
通信部14は、ネットワーク2を介して、広告情報サーバー5とデータの送受信を行う。
記憶部15は不揮発性メモリ、揮発性メモリ、ハードディスクといった記憶装置であり、顧客情報31、機種情報32、修理報告情報33、製品広告情報34、イメージ広告情報35、筆跡鑑定情報36、及び後述する広告選択処理を行うプログラムなどが記憶される。
【0014】
顧客情報31は、修理対象機器7を使用するユーザー(顧客)に関する情報であり、例えば、企業名、住所、電話番号、修理対象機器7の修理に立ち会った担当者Aの氏名や職種などの担当者Aに関する情報、担当者Aにより入力された手書きサイン情報に基づいて検出された筆跡情報等を含む。機種情報32は、修理対象機器7に関する情報であり、機種、型番、性能、製品寿命等の情報を含む。
【0015】
図4は、顧客情報31と機種情報32とのデータ例を示す図である。図4に示す例では、顧客情報31によって示される担当者Aは「年齢」が「40歳」であり、「性別」が「男」であり、「職種」は「事務」であり、「保有製品」は「カラーレーザープリンター」である。機種情報32によって示される修理対象機器7の情報は、「カラー/モノクロ」は「カラー」であり、「印刷速度(PPM:一分あたりの印刷枚数など)」は「20」であり、「印刷量(PV:一月あたりの印刷枚数など)」は「1K」であり、「製品寿命(LIFE:製品寿命に対する現在の修理対象機器7の寿命のパーセンテージなど)」は「20%」であり、「修理履歴」は「画質」に関する修理であることが示される。顧客情報31に含まれる筆跡情報は、手書きサイン入力部63に入力された手書きサイン情報に基づいて検出された筆跡情報であり、文字の「大きさ」は「大きい」であり、文字間の「間隔」は「広い」であり、「傾き」は「右上がり」であり、「筆圧」は「強い」である。ここで、筆跡情報以外の顧客情報と、機種情報32に関する情報は、サービスマンにより入力部12から入力され、記憶部15に記憶される。
【0016】
図1に戻り、修理報告情報33は、修理対象機器7における過去から現時点までの修理履歴に関する情報である。
製品広告情報34は、修理対象機器7のメーカー(企業)の製品の製品広告に関する情報であり、例えば、修理対象機器7の同種製品の広告情報や、修理対象機器7の関連製品の広告情報である。関連製品とは、例えば、修理対象となった修理対象機器7がプリンターであれば、プロジェクターなど映像に関する製品である。
イメージ広告情報35は、企業等のイメージを向上させるための広告に関する情報であり、例えば、企業の社会貢献活動に関する情報や、企業がスポンサーとなっているスポーツ大会や選手、美術館、水族館などの各種施設などに関する情報である。なお、製品広告情報34とイメージ広告情報35との広告情報は、文字情報でも良いし、画像情報でも良いし、その双方でも良い。また、これらの広告情報は、広告コンテンツそのものでもよいし、その広告コンテンツのサイトを示すURL等でもよい。
【0017】
筆跡鑑定情報36は、手書き文字に見られる特徴、例えば、字の大きさ、間隔、傾き、太さなどを筆跡情報とし、筆跡情報とその筆跡を有する人が好みとする広告情報を対応づけて記憶された情報である。筆跡鑑定情報36には、予め調査することによって収集され記憶される。
【0018】
制御部11は、中央演算処理装置(CPU)やマイクロプロセッサー等であり、サイン入力端末3が備える各部の制御を行う。制御部11は、報告書作成支援部21、広告情報選択部23、筆跡情報検出部25を有する。
報告書作成支援部21は、入力部12にサービスマンから入力された、修理対象機器7に関する修理報告情報を記憶部15に登録する。また、報告書作成支援部21は、顧客情報31、機種情報32、修理報告情報33等に基づいて修理完了の報告書を作成し、表示部13に表示させる。
【0019】
広告情報選択部23は、手書きサイン入力部63に手書きサインが入力されると、記憶部15に記憶された各情報に基づいて製品広告情報34またはイメージ広告情報35から表示する広告情報を選択し、選択した広告情報を表示部13に表示させる。例えば、広告情報選択部23は、図4に示した情報のうち、製品寿命(「LIFE」)に基づき、製品広告情報を表示するかどうかの判定を行う。ここで、広告情報選択部23には、予め定められた製品寿命の閾値を自身の記憶領域に記憶する。この閾値は、例えば、その製品の製品寿命が経年劣化等により短くなっている場合に、新製品に買い換えることを提案するか否かを示す閾値である。広告情報選択部23は、修理報告情報33における製品寿命がこの閾値より小さければ製品広告情報を選択表示する。広告情報選択部23は、図4に示す項目のうち下線を付していない項目の情報を参照して製品広告情報を選択する。例えば、製品寿命の閾値が「30%」である場合、図4に示す修理対象機器7の製品寿命は「20%」であり閾値より小さいので、広告情報選択部23は、製品広告情報を選択し、表示する。
【0020】
一方、広告情報選択部23は、読み出した情報における製品寿命が閾値より大きい場合は、イメージ広告を選択表示する。ここで、広告情報選択部23は、例えば図4に示す項目のうち下線を付した項目の情報を参照してイメージ広告を選択する。すなわち、広告情報選択部23は、図4に示す「年齢」、「性別」、筆跡情報を参照して、イメージ広告情報35から適切なイメージ広告情報を選択し、表示する。例えば、担当者Aが「男性」である場合は、男性の好みそうなスポーツ情報などを含んだイメージ広告を選択して表示する。また、手書きサイン入力部63に入力された手書きサインの筆跡情報を筆跡情報検出部25が検出し、担当者Aの筆跡情報を基に筆跡鑑定情報36を検索し、当該筆跡情報に対応付けられて記憶されたイメージ広告を表示させてもよい。このようにすれば、製品寿命が閾値よりも短い場合には新製品を表示させて、ユーザーに新たな製品に対する興味を促すことができる。一方、製品寿命が閾値よりも長く、製品の買い替えの必要性が低いと思われる場合にも、企業のイメージ広告を表示させて、企業活動の宣伝や企業イメージの向上を促すことができる。
【0021】
図5は、広告を表示した表示部13の表示画面の一例を示す図である。サイン入力端末3がユーザーに手渡される際、図3に示した表示画面のうち、報告書表示部61は、図5に示す広告表示部65に切り替わり、広告表示部65には製品広告情報71が表示される。報告書表示から広告表示に切り替わるタイミングは、例えば、報告書表示部61に「確認済」ボタンなどを設け、ユーザーが報告書表示部61に表示された報告を読み終わり、「確認済」ボタンが押下された時点で広告表示に切り替わるようにしても良い。あるいは、予めサービスマンからの操作入力により切り替わり、広告表示された状態でユーザーに手渡されるようにしても良いし、ユーザーに手渡された後、ユーザーからの入力を認識した時点、すなわちタッチペンが手書きサイン入力部63の領域に触れられた時点でも良い。また、担当者Aの姓名のうち姓が入力された時点でも良いし、姓名のいずれもが入力された時点でも良い。また、このような時点毎に異なる広告情報を切り替えて表示させるようにしても良い。即ち、広告表示に切り替わるタイミングは、手書きサイン入力部63に入力された手書きサインの入力量によって決められる。ここで、広告表示部65には、1以上のイメージ広告が表示され、担当者Aが更に情報が知りたい場合は、そのイメージ広告をペンでタッチして選択すると、更に詳しい情報等が広告表示部65に表示される。
【0022】
このようにして、担当者Aが手書きサインを入力する際、サイン入力端末3の表示部13の広告表示部65の領域には製品広告情報71が表示されることとなる。ここで、製品広告情報71は、例えば、修理対象機器7と同じ種類の機器であり、修理対象機器7より高性能な製品(例えば、PPMが「26」)に関する広告情報である。ユーザーは、製品広告情報71の製品情報を更に知りたい場合、ユーザーが画面の符号73に示されるボタン「YES」を入力ペンでタッチすると、サイン入力端末3は、製品に関する詳細情報等を表示する。また、サイン入力端末3は、図4に示した情報の「保有製品」を参照して、修理対象機器7の関連製品などの製品広告情報を表示させてもよい。
こうして、サイン入力端末3は、表示部13に広告情報を表示させることにより、サービスマンが、担当者Aに対して製品紹介や商談等を進めることを支援する。
【0023】
図1に戻り、筆跡情報検出部25は、入力部12に入力されたユーザーの手書きサイン情報の特徴を検出し、手書きサイン情報の特徴を示す筆跡情報を生成する。
広告情報サーバー5はコンピューターであり、制御部51、記憶部52、通信部53を有する。制御部51は中央演算処理装置(CPU)やマイクロプロセッサー等であり、記憶部52、通信部53といった各部の制御等を行う。記憶部12は不揮発性メモリ、揮発性メモリ、ハードディスクといった記憶装置であり、広告情報を記憶する。通信部53は、ネットワーク2を介してサイン入力端末3とのデータの送受信を行う。
本サイン入力システム1では、サイン入力端末3が記憶する製品広告情報34やイメージ広告情報35を、広告情報サーバー5の記憶部52に記憶させることもできる。この場合、サイン入力端末3の広告情報選択部23は、選択した広告情報を、ネットワーク2を介して広告情報サーバー5から読み出し、表示部13に表示することも可能である。
【0024】
次に、サイン入力端末3の動作について説明する。
ここでは、修理対象機器7の修理を行うサービスマンが、修理対象機器7の修理を行い、報告書を作成し、修理対象機器7のユーザー側の担当者である担当者Aに認めとなる手書きサインを入力してもらう場合を例に説明する。修理完了後に、サービスマンはサイン入力端末3を用いて今回の修理に関する情報を入力する。入力された情報は修理報告情報33に記憶されていることとする。
【0025】
図6は、サイン入力端末3による広告選択表示処理の手順を示すフローチャートである。処理の主体はサイン入力端末3の制御部11である。
報告書作成支援部21は、記憶部15から顧客情報31、機種情報32、修理報告情報33を読み出し、報告書を作成し、表示部13に表示させる。広告情報選択部23は、記憶部15から情報を読み出し(ステップS201)、担当者Aの手書きサインの入力を受け付けると(ステップS202)、読み出した修理報告情報を基に製品広告情報を表示するかどうかを判定する(ステップS203)。
【0026】
ステップS203で製品広告情報を表示すると選択された場合(ステップS203で「Yes」)、広告情報選択部23は、製品広告情報を選択し(ステップS204)、広告を表示する(ステップS206)。また、ステップS203で製品広告情報を表示しないと選択された場合(ステップS203で「No」)、広告情報選択部23は、イメージ広告を選択し(ステップS205)、広告を表示する(ステップS206)。
【0027】
なお、本実施形態では、記憶部15に記憶される筆跡鑑定情報36は、予め調査された情報が記憶されることとしたが、手書きサイン入力部63に手書きサイン情報が入力された後、ユーザーから好みの広告が選択されるようにし、選択された広告と、入力された手書きサインの筆跡情報とを対応付け、筆跡鑑定情報36として記憶し、情報を蓄積することも可能である。
【0028】
尚、図4、図5に示す情報の項目は適宜変更可能である。
また、本実施形態では、機器の修理完了時のサイン入力を対象としたが、機器のメンテナンス完了時や機器納品時等のサイン入力に適用することも可能である。
【0029】
以上のように、ペンタブレットによりユーザーからの手書きサイン情報の入力を受け付けて修理完了の確認とする場合、本発明によれば、サイン入力端末3がユーザーの手に渡る際に、修理内容やユーザーに応じた広告情報をサイン入力端末3に表示させることで、ユーザーとサービスマンとの間でのコミュニケーションの支援を行うことが可能となる。
【0030】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係るサイン入力端末の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
このように、本発明によれば、顧客の機材の修理終了時等にタブレットを用いて手書きサインを入力する際に、企業が扱う製品の広告を表示し、商談促進を支援することが可能である。
【符号の説明】
【0031】
1………サイン入力システム
3………サイン入力端末
5………広告情報サーバー
7………修理対象機器
11………制御部
12………入力部
13………表示部
14………通信部
15………記憶部
21………報告書作成支援部
23………広告情報選択部
25………筆跡情報検出部
31………顧客情報
32………機種情報
33………修理報告情報
34………製品広告情報
35………イメージ広告情報
36………筆跡鑑定情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告情報が記憶される広告情報記憶部と、
ユーザーによる手書きサイン情報の入力を受付ける入力部と、
前記広告情報を表示する表示部と、
前記入力部に前記手書きサイン情報が入力される際、前記広告情報記憶部から前記広告情報を読み出して前記表示部に表示させる広告情報選択部と、
を備えることを特徴とするサイン入力端末。
【請求項2】
前記入力部が入力を受け付ける前記手書きサイン情報は、定められた製品の修理を行う修理作業者によって当該製品の修理が完了した際に、当該製品の前記ユーザーによって修理完了が確認されたことを示す手書きサイン情報であり、
前記修理の対象となった前記製品の製品寿命を示す情報が含まれる修理報告情報が記憶される修理報告情報記憶部をさらに備え、
前記広告情報記憶部には、前記企業の製品の製品広告情報と、前記企業の企業イメージに関するイメージ広告情報とが記憶され、
前記広告情報選択部は、前記製品の製品寿命に予め対応づけられた前記製品広告情報あるいは前記イメージ広告情報を選択する
ことを特徴とする請求項1記載のサイン入力端末。
【請求項3】
前記広告情報選択部は、前記修理報告情報が示す前記製品の製品寿命と、予め定められた前記製品寿命の閾値とを比較し、前記製品寿命情報が前記閾値より小さい場合は、前記製品広告情報を選択し、前記閾値より大きい場合は、前記イメージ広告情報を選択する
ことを特徴とする請求項2記載のサイン入力端末。
【請求項4】
筆跡の特徴を示す筆跡情報と、当該筆跡情報に対応する前記広告情報とが予め記憶される筆跡鑑定情報記憶部と、
前記入力部に入力された前記手書きサイン情報の筆跡の特徴を筆跡情報として検出する筆跡情報検出部と、をさらに備え、
前記広告情報選択部は、前記筆跡情報検出部によって検出された前記筆跡情報に応じた前記広告情報を選択する
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のサイン入力端末。
【請求項5】
前記広告情報選択部は、前記入力部に入力される手書きサイン情報の入力量に応じて、前記表示部に表示させる広告を切り替えて表示させる
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のサイン入力端末。
【請求項6】
サイン入力端末と、当該サイン入力端末とネットワークを介してデータ送受信可能に接続された広告情報サーバーとを備えるサイン入力システムであって、
前記広告情報サーバーは、
ユーザーに対する広告情報が記憶される広告情報記憶部を備え、
前記サイン入力端末は、
ユーザーによる手書きサイン情報の入力を受付ける入力部と、
前記広告情報を表示する表示部と、
前記入力部に前記手書きサイン情報が入力される際、前記広告情報サーバーから前記広告情報を受信して前記表示部に表示させる広告情報選択部と、
を備えることを特徴とするサイン入力システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−165056(P2010−165056A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−5052(P2009−5052)
【出願日】平成21年1月13日(2009.1.13)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】