説明

サンシェード用ハンドル

【課題】ハンドル本体、カバーのサンシェードへの取付けをワンタッチ操作にて行えるようにする。
【解決手段】サンシェード9の室内側に設けられるものであって、平面視において短冊状の形態からなるハンドル本体1と、ハンドル本体1と平面形態がほぼ同等の短冊状形態からなり、かつ、サンシェード9の室外側に設けられるカバー2と、からなる。ハンドル本体1の中央部のところにはベッセル状の凹陥形態からなる取手部17が形成されている。取手部17の長手方向両端部の外側のところには、凸起状の形態からなるものであって、末拡がり状に形成されたカンチレバー状の弾性爪を基礎に形成されるプラグ部11が設けられている。カバー2の、長手方向両端部付近のところにはハンドル本体1側に設けられたプラグ部11に対応するように形成されるものであって当該プラグ部11が嵌まり込むように形成されたソケット部21が設けられるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のサンルーフ等に設置されるサンシェードにおける、その開閉用ハンドルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、サンルーフを有する自動車においては、天井パネルの開口部にサンシェードが装着され、このサンシェードを前後方向へ摺動移動させて室内への採光量を調節するようにしているものである。このようなサンシェードの前端部の中央部のところには、手を掛けて開閉操作をするためのハンドル装置が取付けられるようになっている。なお、このようなサンシェード用ハンドルは、例えば特開2003−53758号公報記載のものの如く、サンシェードの前縁中央部のところに室内側が凹となるような取手取付用の凹部を形成させ、この凹部のところにプラスチック製の取手をはめ込んでビス等で止めるようにしているものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−53758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記従来のものは、サンシェード本体に、まず、取手取付用の凹部を形成させるとともに、このような凹部のところにハンドル本体をビスネジ等を用いて固定するようにしているものである。従って、このものは、サンシェード本体への凹部の形成、更には当該凹部へのハンドル本体のビスネジによる取付け作業等が必要とされ、全体的に手間が掛かり、組立作業性が良くないと言う問題点を有する。このような問題点を解決するために、ハンドル装置を形成するハンドル本体及びカバー等を所定の合成樹脂材(プラスチック材)にて形成させるとともに、これらを、上記ハンドル本体に一体的に形成された爪部等を介して、上記サンシェード本体にワンタッチ操作にて簡単に取付けることのできるようにしたサンシェード用ハンドルを提供しようとするのが、本発明の目的(課題)である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明においては次のような手段を講ずることとした。すなわち、請求項1記載の発明である第一の発明においては、サンシェードの前縁中央部のところに設けられるものであってサンシェード操作時における取手の役目を果たすサンシェード用ハンドルに関して、サンシェードの室内側に設けられるものであって、平面視において全体が短冊状の形態からなるとともに、その中央部のところにはベッセル状の凹陥形態からなる取手部を有し、更に、このような取手部の長手方向端部の外側のところには、凸起状の形態からなるものであって、末拡がり状に形成されたカンチレバー状の弾性爪を基礎に形成されるプラグ部を有するハンドル本体と、サンシェードの室外側に設けられるものであって、平面形態が上記ハンドル本体とほぼ同等の短冊状形態からなり、かつ、その長手方向両端部付近のところには、上記ハンドル本体側に設けられたプラグ部に対応するように形成されるものであって当該両プラグ部が嵌まり込むように形成されたソケット部を有するカバーと、からなるようにした構成を採ることとした。
【0006】
また、請求項2記載の発明である第二の発明においては、請求項1記載のサンシェード用ハンドルに関して、上記プラグ部を、ハンドル本体の長手方向両端部付近に設けられるものであって当該ハンドル本体に対して直立状に形成される支柱部と、当該支柱部の先端部のところからハ字状に所定の弾発力を有した状態で形成されるカンチレバー状の爪部と、からなるようにした構成を採ることとした。
【0007】
また、請求項3記載の発明である第三の発明においては、請求項1記載のサンシェード用ハンドルに関して、上記プラグ部を、ハンドル本体の長手方向両端部付近に設けられるものであって当該ハンドル本体に対して直立状に形成される支柱部と、当該支柱部の先端部のところから斜め下方向であって本ハンドル本体の長手方向端末部側へのみ延在するように形成され、かつ、所定の弾発力を有するように形成されるカンチレバー状の爪部と、からなるようにした構成を採ることとした。
【0008】
また、請求項4記載の発明である第四の発明においては、請求項2または請求項3記載のサンシェード用ハンドルに関して、上記プラグ部を形成する支柱部の、そ一方側の側端部のところに、本支柱部の上記ハンドル本体への取付部のところから本支柱部の先端部に向かって直線状に伸びるように形成されるものであって上記ソケット部側に設けられた受け部に形成された縦溝のところに係合するように形成されたリブを設けるようにした構成からなるようにした。
【0009】
また、請求項5記載の発明である第五の発明においては、請求項1ないし請求項4記載のサンシェード用ハンドルに関して、平面形態が短冊状の形態からなるカバーの両端部付近に設けられるものであって上記プラグ部の挿入されるソケット部を、上記カバーから垂直状に形成される杭状の形態からなるものであって、その先端部にはフック部を有するとともに、これら全体が所定の弾発力を有するように形成されるカンチレバー状のレバー部を基礎に、このようなレバー部を上記カバーの両端部付近のところに2本平行なように有する構成からなるようにした。
【0010】
また、請求項6記載の発明である第六の発明においては、請求項1ないし請求項4記載のサンシェード用ハンドルに関して、上記プラグ部の挿入されるソケット部を、平面形態が短冊状の形態からなるカバーの両端部付近に、本カバーから垂直状に形成される杭状の形態からなるものであって、その先端部にはフック部を有するとともに、これら全体が所定の弾発力を有するように形成されたカンチレバー状のレバー部を基礎に、このようなレバー部を本カバーの両端部付近のところに上記フック部が内側を向くように各一本づつ有する構成からなるようにした。
【0011】
また、請求項7記載の発明である第七の発明においては、請求項5または請求6記載のサンシェード用ハンドルに関して、平面形態が短冊状の形態からなるカバーの、その長手方向両端部付近であって上記レバー部が設けられる、その付根部の長手方向内側のところに、マイナスドライバーが挿入されるように形成されたスリットを設けるようにした構成を採ることとした。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明である第一の発明について説明する。本発明によれば、上記構成を採ることにより、本発明にかかるサンシェード用ハンドルをサンシェードに取付けるに当っては、まず、サンシェードの前縁中央部のところに所定の間隔を有するように形成されたサンシェード用ハンドル取付のための穴(取付用穴)を設けておく。このような取付用穴のところに、間にサンシェードを挟んだ状態で室外側にカバーを設置する。なお、このとき、本カバーに設けられたソケット部を上記取付用穴内に嵌め込ませるとともに、このようなソケット部をサンシェードの室内側に臨ませた状態にしておく。次に、このような状態において、上記サンシェードの室内側にハンドル本体を取付ける。具体的には、上記室内側に臨ませた状態のソケット部の開口部のところにハンドル本体側に形成されたプラグ部を嵌め込ませるようにする。このとき、上記プラグ部は、凸起状の形態からなるものであって末拡がり状に形成された弾性爪にて形成されていることより、このようなプラグ部の先端部を上記ソケット部の開口部のところに臨ませた状態で、更に、ハンドル本体全体を上記サンシェード側へ押付けるようにすることによって、上記プラグ部の上記ソケット部への結合(嵌合)が円滑に行われることとなる。このように、本発明のものにおいては、サンシェード用ハンドルのサンシェードへの取付作業が、簡単なワンタッチ操作にて効率良く進められることとなる。そして、このようにして一旦取付けられた後は、上記プラグ部とソケット部との間は、両者間に設けられた弾性爪を基礎とした結合力によって結合(装着)が確実に行われることとなる。
【0013】
また、請求項2記載の発明である第二の発明においても、上記請求項1記載の発明と同様、本サンシェード用ハンドルの取付作業が簡単なワンタッチ操作にて行われるようになり、装着作業の効率化が図られることとなる。特に、本発明のものにおいては、上記カンチレバー状の弾性爪が、ハ字状の末拡がり状に、すなわち、左右対称形を成すように形成されていることより、装着時における操作反力がバランスの採れた状態で形成されるようになり、ハンドル本体の取付作業が、リズム良く円滑に進められることとなる。すなわち、本サンシェード用ハンドルの取付作業が、円滑に、かつ、効率良く進められることとなる。
【0014】
また、請求項3記載の発明である第三の発明においても、上記第一の発明または第二の発明のものと同様の効果を得ることができるようになる。そして、これらに加えて、本発明のものにおいては、上記プラグ部を形成するカンチレバー状の爪部が片側のみに設けられるようになっていることより、ハンドル本体の構造が簡略化され、ハンドル本体自体の軽量化が図られることとなる。その結果、本サンシェード用ハンドル全体の軽量化が図られることとなる。更には、これらに加えて、本サンシェード用ハンドル全体の製造コストの低減化が図られることとなる。
【0015】
また、請求項4記載の発明である第四の発明においては、ハンドル本体側に設けられるプラグ部を形成する支柱部の側端部のところであって、その一方側のところには上記支柱部に沿った状態で縦方向にリブが設けられるようになっているとともに、このようなプラグ部が挿入されるソケット部側の一部には所定の縦溝が形成されるようになっている。そして、このような縦溝内へ上記リブを係合させることによって、ハンドル本体とカバーとの取付作業が円滑に行われることとなる。具体的には、左右対称形を成すように形成されている本ハンドル本体とカバーとのサンシェードへの取付作業に当って、誤組等の生ずるのを未然に防止することができるようになる。また、上記縦溝内へのリブの挿入(係合)によってハンドル本体とカバーとの間における、その長手方向のガタ付き等を除去することができるようになる。
【0016】
また、請求項5記載の発明である第五の発明においては、本サンシェード用ハンドルのサンシェードへの取付作業が簡単なワンタッチ操作にて行われることとなる。具体的には、間にサンシェードを挟んだ状態で、室外側にカバーを載置するとともに、室内側にはハンドル本体を取付け、このような状態において、上記カバー側に形成されたソケット部のところにハンドル本体側に形成されたプラグ部を挿入させるとともに、上記カバーとハンドル本体とを圧着させるようにする。すなわち、ハンドル本体をサンシェード側及びカバー側へ押付けるようにする。これによって、上記プラグ部を形成する爪部のところがソケット部を形成するフック部のところに係合して、両者の結合、すなわち、ハンドル本体とカバーとの結合が行われることとなる。このような結合がハンドル本体とカバーとの押付け合い操作によって行われることとなる。その結果、本サンシェード用ハンドルの装着作業が簡単なワンタッ操作にて効率良く進められることとなる。
【0017】
また、請求項6記載の発明である第六の発明においては、上記第5の発明のものと同様、ハンドル本体及びカバーのサンシェードへの取付作業が簡単なワンタッチ操作にて、円滑に、かつ、効率良く行われることとなる。これらに加えて、更に、本発明のものにおいては、このような機能を有するハンドル本体及びカバーにおけるプラグ部及びソケット部の構造が、より簡略化された構成となっていることより、上記各部品(ハンドル本体及びカバー)の軽量化、あるいは製造コストの低減化等が図られることとなる。
【0018】
また、請求項7記載の発明である第七の発明においては、上記構成からなるサンシェード用ハンドルの上記サンシェードからの取外し作業が、一般的なマイナスドライバー等を用いて簡単に行われることとなる。具体的には、カバーの長手方向両端部付近に設けられたスリットのところからマイナスドライバー等を差し込み、当該スリット内に設けられているものであってレバー部と係合した状態で取付けられているハンドル本体側のプラグ部を形成するカンチレバー状の爪部のところを下方へと押しやるように弾性変形をさせる。これによって、当該爪部と上記レバー部先端部に形成されたフック部との間の係合状態が解除(解放)されることとなる。このように、本サンシェード用ハンドルのサンシェードからの取外作業が、一般的な工具(マイナスドライバー等)を用いて簡単に行なうことができるようになり、サンシェード全体のリペア作業等が円滑に進められることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の全体構成を示す展開斜視図である。
【図2】本発明にかかるカバーとハンドル本体とが組合された状態を示すものであってカバーを主に形成される平面図である。
【図3】本発明にかかるハンドル本体とカバーとの組付けられた状態を示すものであって、その全体構造を示す縦断面図である。
【図4】本発明にかかるハンドル本体とカバーとの結合部における、その詳細構造を示す部分断面図である。
【図5】本発明にかかるハンドル本体とカバーとの結合部における、その詳細構造を示す、他の部分断面図である。
【図6】本発明にかかるハンドル本体とカバーとの結合部における、その詳細構造を示す、もう一つの部分断面図である。
【図7】本発明にかかるハンドル本体とカバーとの結合部における他の実施例(変形例)の詳細構造を示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明を実施するための形態について、図1ないし図7を基に説明する。本実施の形態にかかるものの、その基本構成は、自動車のサンルーフ等に設置されるサンシェードにおける、その開閉用ハンドルに関するものである。このようなサンシェード用ハンドルの具体的構成は、例えば図1に示す如く、サンシェード9の室内側に設けられるものであって、平面視において全体が短冊状の形態からなるハンドル本体1と、当該ハンドル本体1と平面形態がほぼ同等の短冊状形態からなり、かつ、サンシェード9の室外側に設けられるカバー2と、からなることを基本とするものである。
【0021】
このような基本構成からなるものにおいて、上記ハンドル本体1の、その中央部のところにはベッセル状の凹陥形態からなる取手部17が形成されるようになっている(図1,図3参照)。そして、このような取手部17の長手方向両端部の外側のところには、図1または図4に示す如く、凸起状の形態からなるものであって、末拡がり状に形成されたカンチレバー状の弾性爪111を基礎に形成されるプラグ部11が設けられるようになっている。そして更に、このような構成からなる本ハンドル本体1は、所定の熱可塑性合成樹脂材を用いて一体成形が成されるようになっているものである。また、このようなハンドル本体1の設けられるサンシェード9の前縁中央部のところであって本サンシェードの室外側のところには、例えば図1または図2に示す如く、平面形態が上記ハンドル本体1とほぼ同等の短冊状形態からなり、かつ、その長手方向両端部付近のところには、上記ハンドル本体1側に設けられたプラグ部11に対応するように形成されるものであって当該プラグ部11が嵌まり込むように形成されたソケット部21を有するカバー2が設けられるようになっている。そして、このような構成からなる本カバー2は、所定の熱可塑性合成樹脂材にて一体成形が成されるようになっているものである。
【0022】
このような構成からなるものにおいて、上記ハンドル本体1の、その長手方向両端部付近に設けられるプラグ部11は、例えば図3または図4に示す如く、基本的に平板状の形態からなるハンドル本体1の一方の面側(本実施の形態においては裏面側)から直立するように形成される支柱部115を基礎に形成されるようになっているものである。なお、本実施の形態においては、上記ハンドル本体1の裏面側にはベース15が形成されるようになっており、このベース15を介して、上記支柱部115を基本としたプラグ部11が形成されるようになっているものである。このようなベース15を介することによって、上記ハンドル本体1の表面側にヒケ等が生ずることのないようにしているものである。このような支柱部115の先端部のところには、例えば図4に示す如く、当該先端部のところから斜め下方に向かってハ字状に開くように形成された弾性爪111、111が設けられるようになっている。この弾性爪111は、上記支柱部115の先端部のところにカンチレバー状に設けられるようになっているものであり、所定の弾発力を有するように形成されているものである。このような構成からなるものにおいて、上記弾性爪111の、その先端部のところには係合部112が形成されるようになっている。そして、この係合部112のところには、後に述べるカバー2側に設けられた二つの縦壁部215、215の間に当該縦壁部215と平行なように設けられたレバー部217の先端部(フック部)212が、係合するようになっているものである。
【0023】
次に、このような構成からなるプラグ部11が嵌り込んでハンドル本体1とカバー2との結合に寄与するものであって、カバー2側に形成されるソケット部21について説明する。このものは、カバー2の裏面側に直立状に形成されるものであって、その横断面形態が、上記ハンドル本体1側に設けられたプラグ部11全体を包み込むように形成された四辺形状の縦壁部215を基礎に形成されるようになっているものである。そして、このような横断面形状が四辺形状の形態からなる縦壁部215のうちの、カバー2の長手方向側に形成されるものは、弾性変形可能なレバー部217を形成するようになっているものである(図4参照)。そして更に、このようなレバー部217の先端部のところには、上記プラグ部11側の弾性爪111の先端部に設けられた係合部112と係合するように形成されたフック部212が設けられるようになっている。また、このようなフック部212の設けられる側に対して直角な方向に形成される縦壁部のところには、例えば図6に示す如く、上記カバー2の裏面側から垂直状に縦溝26、26’が設けられるようになっている。この縦溝26、26’は、例えば図6に示す如く、プラグ部11の支柱部115のところに形成された縦長状のリブ16並びに支柱部115の、その一方の端部側が嵌り込むようになっているものである。ところで、このような縦溝のうちの四辺形状の縦壁部215の一方の辺(面)側に形成されるもの(縦溝)26’は、その幅の値が大きく採られ、支柱部115の一方の端部が嵌り込むようになっている。一方、これとは反対側の辺(面)側には幅の値の小さな縦溝26が形成され、ここには、支柱部115に形成されたリブ16が嵌り込むようになっている。このように縦溝26、26’の幅の値に差を設けることによって、ハンドル本体1とカバー2との組付け時における、前後方向、あるいは左右方向に関する誤組等を抑止するようにしているものである。
【0024】
このような構成を採ることにより、本実施の形態のものにおいては、サンシェード9への本ハンドル本体1及びカバー2の装着(取付け)が、簡単なワンタッチ操作にて円滑に、かつ、効率良く進められることとなる。具体的には、まず、図1に示す如く、サンシェード9の前縁中央部のところに所定の間隔を有するように形成された本サンシェード用ハンドル取付けのための穴(取付用穴)99を設けておく。このような取付用穴99のところであってサンシェード9の室外側に、カバー2を載置する。なお、このとき、本カバー2に設けられた取付用穴99内に、上記ソケット部21を嵌め込ませるとともに、このようなソケット部21の開口部をサンシェード9の室内側に臨ませた状態にしておく。次に、このような状態において、上記サンシェード9の室内側にハンドル本体1を取付ける。具体的には、上記室内側に臨ませた状態のソケット部21の開口部のところにハンドル本体1側に形成されたプラグ部11を嵌め込ませる。また、上記プラグ部11は、凸起状の形態からなるものであって末拡がり状に形成された弾性爪111を主に形成されるようになっている。このようなプラグ部11の先端部を上記ソケット部21の開口部のところに臨ませた状態で、更に、ハンドル本体1全体を上記サンシェード9側へ押付けるようにすることによって、上記プラグ部11の上記ソケット部21への結合(嵌合)が円滑に進められることとなる。
【0025】
このように、本実施の形態のものにおいては、サンシェード用ハンドルのサンシェード9への取付作業が、簡単なワンタッチ操作にて効率良く進められることとなる。そして、このようにして一旦取付けられた後は、上記プラグ部11とソケット部21との間は、両者間に設けられた弾性爪111を基礎とした結合力によって確実に結合状態が保持されることとなる。また、本実施の形態のものにおいては、上記カンチレバー状の弾性爪111が、ハ字状の末拡がり状に、すなわち、左右対称形を成すように形成されていることより、装着時における操作反力がバランスの採れた状態で形成されるようになり、ハンドル本体1の取付作業が、リズム良く円滑に進められることとなる。
【0026】
また、本実施の形態のものにおいては、例えば図4に示す如く、ハンドル本体1側に設けられるプラグ部11を形成する支柱部115の側端部のところであって、その一方側のところには、当該支柱部115に沿った状態で縦方向にリブ16が設けられるようになっている。また、上記プラグ部11の挿入されるソケット部11側の一部の側壁部のところには所定の縦溝26、26’が形成されるようになっている。そして、これら縦溝26、26’のうちの、一方の側のもの(縦溝)26は細めの幅を有するように形成されており、そこには上記支柱部115に形成されたリブ16が嵌め込まれるようになっている。これとともに、もう一方側のもの(縦溝)26’側は拡めの幅を有するように形成されており、ここには支柱部115のもう一方の端部が嵌め込まれるようになっている。このような縦溝26、26’内へ上記リブ16及び支柱部115のもう一方の端部を係合させることによって、ハンドル本体1とカバー2との取付作業が円滑に進められることとなる。具体的には、左右対称形を成すように形成されている本ハンドル本体1とカバー2とのサンシェード9への取付作業に当って、誤組等の生ずるのを未然に防止することができるようになる。また、上記縦溝26内へのリブ16の挿入(係合)によってハンドル本体1とカバー2との間における、その長手方向のガタ付き等が抑止されることとなる。
【0027】
また、本実施の形態のものにおいては、本ハンドル本体1及びカバー2のサンシェード9への取付けに当って、上記ハンドル本体1をサンシェード9側及びカバー2側へ押付けるようにすることによって取付作業が進められることとなるが、このとき、上記プラグ部11を形成する弾性爪111のところがソケット部21を形成するフック部212のところに係合して、両者の結合、すなわち、ハンドル本体1とカバー2との結合が行われることとなる。このようなに、ハンドル本体1とカバー2との押付け合い操作によって両者の結合が行われることとなり、本サンシェード用ハンドルの装着作業が簡単なワンタッ操作にて効率良く進められることとなる。
【0028】
また、本実施の形態のものにおいては、本サンシェード用ハンドルのサンシェード9からの取外し作業が、一般的なマイナスドライバー等を用いて簡単に行われることとなる。具体的には、カバー2の長手方向両端部付近に設けられたスリット211(図1,図2参照)のところからマイナスドライバー等を差し込み、当該スリット211内に設けられているものであって縦壁部215の一部に形成されたフック部212と係合している弾性爪111のところを下方へと押しやるように弾性変形をさせる。これによって、当該弾性爪111と縦壁部の一部先端部に形成されたフック部212との間の係合状態が解除(解放)されることとなる。このように、本サンシェード用ハンドルのサンシェード9からの取外作業が、一般的な工具(マイナスドライバー等)を用いて簡単に行なうことができるようになり、サンシェード全体のリペア作業等が円滑に進められることとなる。
【0029】
次に、本実施の形態に関するものの、その変形例について、図7を基に説明する。このものは、プラグ部11を、ハンドル本体1の長手方向両端部付近に設けられるものであって当該ハンドル本体1に対して直立状に形成される支柱部115と、当該支柱部115の先端部のところから斜め下方向であって本ハンドル本体1の長手方向端末部側へのみ、すなわち、片側へのみ延在するように形成され、かつ、所定の弾発力を有するように形成されたカンチレバー状の弾性爪111と、からなるようにしたことを特徴とするものである。このような片側のみに形成された弾性爪111と係合するソケット部21側の構成も、片側のみに形成された弾性変形可能な直立状部材(レバー部)217の先端部に設けられたフック部212のみにて形成されるようになっているものである。なお、このような構成からなるものにおいて、上記支柱部115の一方の側面部のところには、本支柱部115の剛性を向上させるためにリブ状のサポート部1155が設けられるようになっている。このように、本実施の形態のものにおいては、上記プラグ部11を形成するカンチレバー状の弾性爪111が片側のみにしか存在しないようになっていることより、ハンドル本体1及びカバー2の構造が簡略化され、ハンドル本体1及びカバー2の軽量化が図られることとなる。その結果、本サンシェード用ハンドル全体の軽量化が図られることとなる。また、これらに加えて、本サンシェード用ハンドル全体の製造コストの低減化が図られることとなる。
【符号の説明】
【0030】
1 ハンドル本体
11 プラグ部
111 弾性爪
112 係合部
115 支柱部
1155 サポート部
15 ベース
16 リブ
17 取手部
2 カバー
21 ソケット部
211 スリット
212 フック部
215 縦壁部
217 レバー部
26 縦溝
26’ 縦溝
9 サンシェード



【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンシェードの前縁中央部のところに設けられるものであってサンシェード操作時における取手の役目を果たすサンシェード用ハンドルにおいて、サンシェードの室内側に設けられるものであって、平面視において全体が短冊状の形態からなるとともに、その中央部のところにはベッセル状の凹陥形態からなる取手部を有し、更に、このような取手部の長手方向端部の外側のところには、凸起状の形態からなるものであって、末拡がり状に形成されたカンチレバー状の弾性爪を基礎に形成されるプラグ部を有するハンドル本体と、サンシェードの室外側に設けられるものであって、平面形態が上記ハンドル本体とほぼ同等の短冊状形態からなり、かつ、その長手方向両端部付近のところには、上記ハンドル本体側に設けられたプラグ部に対応するように形成されるものであって当該両プラグ部が嵌まり込むように形成されたソケット部を有するカバーと、からなるようにした構成からなることを特徴とするサンシェード用ハンドル。
【請求項2】
請求項1記載のサンシェード用ハンドルにおいて、上記プラグ部を、ハンドル本体の長手方向両端部付近に設けられるものであって当該ハンドル本体に対して直立状に形成される支柱部と、当該支柱部の先端部のところからハ字状に所定の弾発力を有した状態で形成されるカンチレバー状の爪部と、からなるようにした構成からなることを特徴とするサンシェード用ハンドル。
【請求項3】
請求項1記載のサンシェード用ハンドルにおいて、上記プラグ部を、ハンドル本体の長手方向両端部付近に設けられるものであって当該ハンドル本体に対して直立状に形成される支柱部と、当該支柱部の先端部のところから斜め下方向であって本ハンドル本体の長手方向端末部側へのみ延在するように形成され、かつ、所定の弾発力を有するように形成されるカンチレバー状の爪部と、からなるようにした構成からなることを特徴とするサンシェード用ハンドル。
【請求項4】
請求項2または請求項3記載のサンシェード用ハンドルにおいて、上記プラグ部を形成する支柱部の、そ一方側の側端部のところに、本支柱部の上記ハンドル本体への取付部のところから本支柱部の先端部に向かって直線状に伸びるように形成されるものであって上記ソケット部側に設けられた受け部に形成された縦溝のところに係合するように形成されたリブを設けるようにした構成からなることを特徴とするサンシェード用ハンドル。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4記載のサンシェード用ハンドルにおいて、平面形態が短冊状の形態からなるカバーの両端部付近に設けられるものであって上記プラグ部の挿入されるソケット部を、上記カバーから垂直状に形成される杭状の形態からなるものであって、その先端部にはフック部を有するとともに、これら全体が所定の弾発力を有するように形成されるカンチレバー状のレバー部を基礎に、このようなレバー部を上記カバーの両端部付近のところに2本平行なように有する構成からなるようにしたことを特徴とするサンシェード用ハンドル。
【請求項6】
請求項1ないし請求項4記載のサンシェード用ハンドルにおいて、上記プラグ部の挿入されるソケット部を、平面形態が短冊状の形態からなるカバーの両端部付近に、本カバーから垂直状に形成される杭状の形態からなるものであって、その先端部にはフック部を有するとともに、これら全体が所定の弾発力を有するように形成されたカンチレバー状のレバー部を基礎に、このようなレバー部を本カバーの両端部付近のところに上記フック部が内側を向くように各一本づつ有する構成からなるようにしたことを特徴とするサンシェード用ハンドル。
【請求項7】
請求項5または請求6記載のサンシェード用ハンドルにおいて、平面形態が短冊状の形態からなるカバーの、その長手方向両端部付近であって上記レバー部が設けられる、その付根部の長手方向内側のところに、マイナスドライバーが挿入されるように形成されたスリットを設けるようにした構成からなることを特徴とするサンシェード用ハンドル。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−71512(P2013−71512A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−210570(P2011−210570)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(000228981)日本スタッドウェルディング株式会社 (31)