説明

サンシェード装置

【課題】見栄えの良いサンシェード装置を提供する。
【解決手段】サンシェード装置10は、車両のルーフ1に形成されたルーフ開口部2における透光を遮光シート13によって遮蔽及び開放し、遮光シート13の車両幅方向の両端部13aを摺動可能に支持する一対のガイドレール11に沿って遮光シート13が移動する。サンシェード装置10のガイドレール11は、ガイドレール11の延設方向に沿って延出するとともに、ガイドレール11の内部を車室内から遮蔽する装飾部材30を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両に形成された開口部における透光を遮蔽及び開放するサンシェード装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両のルーフに形成された開口部には、透明な固定パネル又は可動パネルが設置されている。そして、このような開口部には、開口部から車室内に透過する光を遮蔽したり開放したりする遮光シートを備えたサンシェード装置が設置されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のサンシェード装置では、遮光シートを内蔵のスプリングの巻取力で巻き取り可能となっている。遮光シートの巻き取り側と反対の端部に設けられた梁がガイドレールを摺動することで、遮光シートの遮蔽と開放とを可能としている。梁は、ガイドレールとの摩擦力がスプリングの巻取力を上回ることで移動が停止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−256090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のようなサンシェード装置では、遮光シートが開放した状態において、梁が摺動するガイドレールの摺動部が車室内から見える場合があり、ガイドレールの本体やその見える必要のない摺動部等が見えると、見栄えが良くなかった。そこで、見栄えの良いサンシェード装置が求められていた。
【0006】
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、見栄えの良いサンシェード装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、車両に形成された開口部における透光を遮光シートによって遮蔽及び開放し、当該遮光シートの幅方向の両端部を摺動可能に支持する一対のガイドレールに沿って前記遮光シートが移動するサンシェード装置において、前記ガイドレールは、当該ガイドレールの延設方向に沿って延出するとともに、前記ガイドレールの内部を車室内から遮蔽する遮蔽部材を備えることをその要旨としている。
【0008】
同構成によれば、ガイドレールに備えられた遮蔽部材がガイドレールに沿って延出してガイドレールの内部を車室内から遮蔽する。このため、遮光シートが開放されてガイドレールに遮光シートが存在しない状態となっても、遮光シートの梁が摺動するガイドレールの摺動部等が見えず、車室内側からの見栄えを良くすることが可能となる。
【0009】
ここで、「遮光シート」とは、光を100%遮るものだけではなく、光の透過率を変化させるものも含むものとする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のサンシェード装置において、前記遮蔽部材は、前記ガイドレール又は車室内装部材の開口端と協働して前記遮光シートの幅方向の端部と接触して、前記遮光シートの幅方向の端部を押さえることをその要旨としている。
【0010】
同構成によれば、遮蔽部材が遮光シートの幅方向の端部と接触するとともに、ガイドレール又は車室内天井の開口端が遮光シートの幅方向の端部と接触することで協働して遮光シートの幅方向の端部を押さえる。このため、遮光シートが遮蔽された状態において、遮光シートの幅方向の端部が車両振動等による外力で揺れることを抑制することが可能となる。また、遮光シートが揺れて車室内天井と干渉し難くなるので、不必要な打音の発生を抑制することが可能となる。さらに、遮光シートが浮くことを抑制することができるので、遮光シートとガイドレール又は車室内天井との間に生じた隙間からの透光を抑制することが可能となる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のサンシェード装置において、前記遮蔽部材は、前記遮光シートが開放されて、前記遮光シートの幅方向の端部が前記ガイドレールに位置しない際には、前記ガイドレール又は車室内装部材の開口端に当接することをその要旨としている。
【0012】
遮光シートが開放されると、遮光シートの幅方向の端部がガイドレールに位置しない状態となる。このとき、上記構成によれば、ガイドレール又は車室内天井の開口端に遮蔽部材が当接するので、ガイドレールの内部又はガイドレールの本体を車室内から確実に遮蔽することが可能となる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のサンシェード装置において、前記遮蔽部材の先端は、前記ガイドレールの内部に進入して設けられることをその要旨としている。
【0014】
同構成によれば、遮蔽部材の先端がガイドレールの内部に進入して設けられるので、ガイドレールの内部を車室内から確実に遮蔽することが可能となる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のサンシェード装置において、前記遮蔽部材の前記遮光シートとの接触部は、摺動抵抗の低い材料で形成されることをその要旨としている。
【0015】
同構成によれば、遮光シートと接触する遮蔽部材の接触部が摺動抵抗の低い材料で形成されるので、遮光シートの遮蔽と開放とに伴って遮蔽部材と遮光シートとが接触する際に、遮光シートが滑らかに摺動することが可能となる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載のサンシェード装置において、前記遮蔽部材の前記遮光シートとの接触部は、前記ガイドレールの延出方向に対する横断面が凸形状に形成されていることをその要旨としている。
【0017】
同構成によれば、遮光シートと接触する遮蔽部材の接触部の横断面が凸形状に形成されるので、遮光シートの遮蔽と開放とに伴って遮蔽部材と遮光シートとが接触する際に、遮光シートとの接触面積を減少することができ、滑らかに摺動することが可能となる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載のサンシェード装置において、前記遮蔽部材には、前記ガイドレールに当接することで、前記遮光シートの幅方向の端部と接触する接触部の変位を抑制する支持部が設けられていることをその要旨としている。
【0019】
同構成によれば、ガイドレールに当接する支持部が遮蔽部材に設けられるので、遮蔽部材が遮光シートと接触する際に、ガイドレール側等へ変位したとしても、支持部がガイドレールに当接して支持するので、遮蔽部材の変位を抑制することが可能となる。
【0020】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載のサンシェード装置において、前記遮光シートの幅方向の端部には、前記遮蔽部材の先端を挟み込むことで前記遮光シートの幅方向の端部を前記ガイドレールから抜け止めする抜止部が設けられていることをその要旨としている。
【0021】
同構成によれば、遮光シートの幅方向の端部に遮蔽部材の先端を挟み込む抜止部が設けられるので、風等によって遮光シートが幅方向の内側へ引っ張られたとしても、抜止部に遮光シートの端部が引っ掛かることで抜け止めすることが可能となる。
【0022】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載のサンシェード装置において、前記ガイドレールは、前記開口部を開閉する可動パネルを移動させる駆動装置の駆動部を車室内から遮蔽するとともに、前記ガイドレールの延設方向に沿って延出して、前記遮蔽部材と一体に形成された装飾部材を備えることをその要旨としている。
【0023】
同構成によれば、ガイドレールに備えられた装飾部材が可動パネルを駆動する駆動装置の駆動部を遮蔽する。このため、可動パネルが開放されて駆動装置の駆動部に可動パネルが存在しない状態となっても、駆動装置の駆動部等が見えず、車室内側からの見栄えを良くすることが可能となる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、サンシェード装置において見栄えを良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】車両のルーフを示す斜視図。
【図2】遮蔽時のサンシェード装置を示す斜視図。
【図3】図2のA−A断面図。
【図4】図2のB−B断面図。
【図5】開放時のサンシェード装置を示す斜視図。
【図6】図5のC−C断面図、及び遮蔽部材の先端拡大図。
【図7】サンシェード装置の断面拡大図。
【図8】サンシェード装置の断面拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明を具体化した一実施形態について図1〜図6を参照して説明する。
図1に示されるように、車両のルーフ1には、略四角形のルーフ開口部2が形成されている。ルーフ開口部2には、日光等を透過するルーフパネル3が設置されている。車室内のルーフ開口部2に対応する部分には、ルーフパネル3から透過する日光等の光を遮蔽するサンシェード装置10が設けられている。なお、ルーフパネル3が可動パネルに相当する。
【0027】
図2及び図3に示されるように、ルーフ1には、ルーフ開口部2の車両幅方向の両側縁部において、車両前後方向に延出する一対のガイドレール11が設けられている。サンシェード装置10には、各ガイドレール11に沿って車両の前後方向に移動させることで、光を遮蔽する遮光シート13が設けられている。すなわち、サンシェード装置10は、ルーフ開口部2の車両後方端部に遮光シート13を巻き取ることで光の透過を開放し、ルーフ開口部2の車両後方端部から車両前方端部まで遮光シート13を広げることで光の透過を遮蔽する。
【0028】
遮光シート13の車両前方端部には、一対のガイドレール11の間に懸架されるとともに、遮光シート13の移動時にガイドレール11に誘導される略直方体状のフレーム14が設けられている。ガイドレール11には、フレーム14の端部を誘導する誘導部15が形成されている。フレーム14の車両幅方向端部には、ガイドレール11に設けられる駆動部16によって駆動された際に、ガイドレール11の誘導部15内の上下に当接して摺動する摺動部17が設けられている。遮光シート13の車両前方端部は、フレーム14の車室内側底面に貼り付けられている。なお、フレーム14が梁に相当する。
【0029】
また、ルーフ1には、ルーフパネル3を車両前後方向へ移動させることで、ルーフ開口部2を開閉するルーフ装置20が設けられている。ルーフ装置20は、サンシェード装置10のガイドレール11の上部にルーフパネル3を車両前後方向へ駆動する駆動部21が設置されている。ルーフ装置20の駆動部21の詳細は割愛する。なお、ルーフ装置20が駆動装置に相当する。
【0030】
図2〜図4に示されるように、本実施例のサンシェード装置10には、ガイドレール11の内部及びルーフ装置20の駆動部21を遮蔽する装飾部材30が設けられている。ガイドレール11の上部の車両幅方向内側には、横断面が略コ字状の取付凹部18が形成されている。装飾部材30には、取付凹部18に嵌着されるとともに、車両幅方向に突出する取付部33が形成されている。取付部33の上面には、取付凹部18からの抜け止めを防止する2列の抜止凸部33a,33bが形成されている。抜止凸部33a,33bは、取付部33が取付凹部18に嵌着されると、取付凹部18の内壁上面に当接して車両幅方向内側へ傾倒して、装飾部材30が取付凹部18から引き抜く方向に引かれると、取付凹部18の内壁上面に当接して抜け止めとして機能する。
【0031】
装飾部材30の取付部33の上部には、ガイドレール11に沿って延出するとともに、ルーフパネル3の直前まで突出して、ルーフ装置20の駆動部21を遮蔽する装飾部31が一体に形成されている。装飾部材30の装飾部31は、ガイドレール11の上部に位置する機構を車室内から遮蔽している。
【0032】
また、装飾部材30の取付部33の下部には、ガイドレール11に沿って延出するとともに、ガイドレール11の内部まで突出して、ガイドレール11の駆動部16を遮蔽する遮蔽部32が一体に形成されている。装飾部材30の遮蔽部32は、装飾部31と反対側の下方へ延出して形成されるが、フレーム14や遮光シート13の上面に当接することで、ガイドレール11の内部に進入している。装飾部材30の遮蔽部32は、ガイドレール11の内部を車室内から遮蔽している。なお、遮蔽部32が遮蔽部材として機能する。
【0033】
また、ガイドレール11の下部の車両幅方向内側には、遮光シート13の端部13aやフレーム14の下部に当接して、これらを支持する支持部19が形成されている。支持部19は、上方へ突出形成されている。
【0034】
図3に示されるように、フレーム14がガイドレール11に位置する際には、装飾部材30の遮蔽部32が上方からフレーム14の上面に接触する。よって、フレーム14と遮蔽部32とによってガイドレール11の内部が車室内から遮蔽されている。
【0035】
図4に示されるように、遮光シート13がガイドレール11に位置する際には、遮光シート13の端部13aは、支持部19に接触するとともに、装飾部材30の遮蔽部32が上方から接触する。すなわち、遮光シート13の端部13aは、支持部19と遮蔽部32とによって押さえられている。よって、遮光シート13が車両振動等による外力で揺れることを抑制することができ、車室内天井4と干渉することがなくなるので、不必要な打音の発生を抑制できる。さらに、遮光シート13が浮くことを抑制することができるので、遮光シート13とガイドレール11又は車室内天井4との間に生じた隙間からの透光を抑制することができる。なお、車室内天井4が車室内装部材として相当する。
【0036】
遮蔽部32が遮光シート13の端部13aに接触しない状態では二点差線で示した状態となり、遮蔽部32が遮光シート13の端部13aに接触すると実線で示した状態となる。よって、遮光シート13は、車両幅方向に張った状態となる。また、遮光シート13と遮蔽部32とによってガイドレール11の内部が車室内から遮蔽されている。
【0037】
図5及び図6に示されるように、遮光シート13がガイドレール11に位置しない際には、装飾部材30の遮蔽部32は、ガイドレール11の内部に進入し、支持部19に接触する。よって、遮蔽部32によってガイドレール11の内部が車室内から遮蔽されている。
【0038】
図6の拡大図に示されるように、遮蔽部32は、弾性力があるとともに、硬度が比較的低い素材によって形成されている。また、遮蔽部32の遮光シート13側の表面は、摺動抵抗が低く、硬度が比較的高い素材によって形成されている。すなわち、遮蔽部32は、二色成形によって形成されている。遮蔽部32の表面のうち支持部19と接触する第1接触部34の横断面は、凸形状に形成されている。また、遮蔽部32とフレーム14とが接触する第1接触部34に加えて第2接触部35の横断面は、凸形状に形成されている。遮蔽部32の表面が摺動抵抗の低い材料且つ、遮蔽部32の接触部34,35が凸形状となっているので、遮光シート13等と接触する際に滑らかに摺動することができる。
【0039】
さて、本例のサンシェード装置10は、装飾部材30を備えたので、ルーフ装置20の駆動部21及びサンシェード装置10の駆動部16を車室内から遮蔽することができる。詳しくは、装飾部材30の装飾部31がルーフパネル3側へ突出することでルーフ装置20の駆動部21を遮蔽している。また、装飾部材30の遮蔽部32の先端がガイドレール11の内部に進入し、支持部19に接触することでガイドレール11の内部を車室内から遮蔽することができる。
【0040】
以上、説明した実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)ガイドレール11に備えられた装飾部材30の遮蔽部32がガイドレール11に沿って延出してガイドレール11の内部を車室内から遮蔽する。このため、遮光シート13が開放されてガイドレール11に遮光シート13が存在しない状態となっても、遮光シート13のフレーム14が摺動するガイドレール11の摺動部等が見えず、車室内側からの見栄えを良くすることが可能となる。
【0041】
(2)装飾部材30の遮蔽部32が遮光シート13の幅方向の端部13aと接触するとともに、ガイドレール11又は車室内天井4の天井開口端4aが遮光シート13の幅方向の端部と接触することで協働して遮光シート13の幅方向の端部13aを押さえる。このため、遮光シート13が遮蔽された状態において、遮光シート13の幅方向の端部13aが車両振動等による外力で揺れることを抑制することができる。また、遮光シート13が揺れて車室内天井4と干渉することがなくなるので、不必要な打音の発生を抑制することができる。さらに、遮光シート13が浮くことを抑制することができるので、遮光シート13とガイドレール11や車室内天井4との間に生じた隙間からの透光を抑制することができる。
【0042】
(3)ガイドレール11に装飾部材30の遮蔽部32が当接するので、ガイドレール11の内部を車室内から確実に遮蔽することができる。
(4)装飾部材30の遮蔽部32の先端がガイドレール11の内部に進入して設けられるので、ガイドレール11の内部を車室内から確実に遮蔽することができる。
【0043】
(5)遮光シート13と接触する装飾部材30の遮蔽部32の接触部34,35が摺動抵抗の低い材料で形成されるので、遮光シート13の遮蔽と開放とに伴って装飾部材30の遮蔽部32と遮光シート13とが接触する際に、遮光シート13が滑らかに摺動することができる。
【0044】
(6)遮光シート13と接触する装飾部材30の遮蔽部32の接触部34,35の横断面が凸形状に形成されるので、遮光シート13の遮蔽と開放とに伴って装飾部材30の遮蔽部32と遮光シート13とが接触する際に、遮光シート13との接触面積を減少することができ、滑らかに摺動することができる。
【0045】
(7)ガイドレール11に備えられた装飾部材30の装飾部31がルーフパネル3を駆動するルーフ装置20の駆動部21を遮蔽する。このため、ルーフパネル3が開放されてルーフ装置20の駆動部21にルーフパネル3が存在しない状態となっても、ルーフ装置20の駆動部21等が見えず、車室内側からの見栄えを良くすることができる。
【0046】
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・図7に示されるように、遮蔽部32のガイドレール11側に遮蔽部32を支持する支持凸部36を一体に形成してもよい。なお、支持凸部36が支持部に相当する。支持凸部36は、遮蔽部32と一体に形成されるとともに、先端がガイドレール11の下面に当接し、遮蔽部32が開閉された際における変位を抑制する。よって、ガイドレール11に当接する支持凸部36が遮蔽部32に設けたので、装飾部材30の遮蔽部32が遮光シート13と接触する際に、ガイドレール11側等へ変位したとしても、支持凸部36がガイドレール11に当接して支持するので、装飾部材30の遮蔽部32の変位を抑制することができる。
【0047】
・図8に示されるように、遮光シート13の端部13aの上面に遮蔽部32に引っ掛かることで遮光シート13を抜け止めする抜止シート40を接着又は縫製してもよい。なお、抜止シート40が抜止部として機能する。抜止シート40は、端部側のみ遮光シート13に取着し、遮光シート13の端部13aとの間に遮蔽部32を位置させる。よって、遮光シート13の幅方向の端部に装飾部材30の遮蔽部32の先端を挟み込む抜止シート40が設けられるので、車両振動等によって遮光シートが幅方向の内側へ引っ張られたとしても、抜止シート40に遮光シート13の端部13aが引っ掛かることで抜け止めすることができる。
【0048】
・上記実施形態では、遮蔽部32に凸形状の接触部34,35を設けたが、接触抵抗の低減が必要なければ、遮蔽部32を全面平坦としてもよい。
・上記実施形態では、遮蔽部32の表面を摺動抵抗の低い材料で形成したが、摺動抵抗の高い材料で形成してもよい。弾力性と摺動抵抗の低減が得られる材料であれば、同じ材料で遮蔽部32を形成してもよい。
【0049】
・上記実施形態では、遮蔽部32の先端をガイドレール11の内部に進入させたが、ガイドレール11の内部が遮蔽できるのであれば、車室内天井4に当接させてもよい。
・上記実施形態において、フレーム14の形状を略直方体状以外の形状としてもよい。
【0050】
・上記実施形態において、遮光シート13とフレーム14とを貼り付けによって連結したが、例えば特開2005−186893号公報に記載のように嵌合させる連結構造を採用してもよい。
【0051】
・上記実施形態では、ルーフ装置20の駆動部21を遮蔽する装飾部31を設けたが、装飾部31を省略した構成を採用してもよい。
・固定式のルーフパネル3であれば、装飾部31を設けない装飾部材30を採用してもよい。
【0052】
・上記実施形態では、サンシェード装置10は、ルーフ開口部2に対応する部分を遮光するものとして適用したが、ルーフ開口部2に対応する部分以外の部分(例えば、窓ガラス)を遮光するものとして適用してもよい。
【符号の説明】
【0053】
1…ルーフ、2…ルーフ開口部、3…ルーフパネル、4…車室内天井、10…サンシェード装置、11…ガイドレール、13…遮光シート、13a…端部、14…フレーム、15…誘導部、16…駆動部、17…摺動部、18…取付凹部、19…支持部、20…ルーフ装置、21…駆動部、30…装飾部材、31…装飾部、32…遮蔽部、33…取付部、33a,33b…取付凸部、34…第1接触部、35…第2接触部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に形成された開口部における透光を遮光シートによって遮蔽及び開放し、当該遮光シートの幅方向の両端部を摺動可能に支持する一対のガイドレールに沿って前記遮光シートが移動するサンシェード装置において、
前記ガイドレールは、当該ガイドレールの延設方向に沿って延出するとともに、前記ガイドレールの内部を車室内から遮蔽する遮蔽部材を備える
ことを特徴とするサンシェード装置。
【請求項2】
請求項1に記載のサンシェード装置において、
前記遮蔽部材は、前記ガイドレール又は車室内装部材の開口端と協働して前記遮光シートの幅方向の端部と接触して、前記遮光シートの幅方向の端部を押さえる
ことを特徴とするサンシェード装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のサンシェード装置において、
前記遮蔽部材は、前記遮光シートが開放されて、前記遮光シートの幅方向の端部が前記ガイドレールに位置しない際には、前記ガイドレール又は車室内装部材の開口端に当接する
ことを特徴とするサンシェード装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のサンシェード装置において、
前記遮蔽部材の先端は、前記ガイドレールの内部に進入して設けられる
ことを特徴とするサンシェード装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載のサンシェード装置において、
前記遮蔽部材の前記遮光シートとの接触部は、摺動抵抗の低い材料で形成される
ことを特徴とするサンシェード装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載のサンシェード装置において、
前記遮蔽部材の前記遮光シートとの接触部は、前記ガイドレールの延出方向に対する横断面が凸形状に形成されている
ことを特徴とするサンシェード装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載のサンシェード装置において、
前記遮蔽部材には、前記ガイドレールに当接することで、前記遮光シートの幅方向の端部と接触する接触部の変位を抑制する支持部が設けられている
ことを特徴とするサンシェード装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載のサンシェード装置において、
前記遮光シートの幅方向の端部には、前記遮蔽部材の先端を挟み込むことで前記遮光シートの幅方向の端部を前記ガイドレールから抜け止めする抜止部が設けられている
ことを特徴とするサンシェード装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載のサンシェード装置において、
前記ガイドレールは、前記開口部を開閉する可動パネルを移動させる駆動装置の駆動部を車室内から遮蔽するとともに、前記ガイドレールの延設方向に沿って延出して、前記遮蔽部材と一体に形成された装飾部材を備える
ことを特徴とするサンシェード装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−1217(P2013−1217A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−133216(P2011−133216)
【出願日】平成23年6月15日(2011.6.15)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)