説明

サンドイッチ用包装袋

【課題】サンドイッチの包装を片手で容易に開封して手早く食べ始めることができる。
【解決手段】外側からサンドイッチSを外側包装部材1で包むと共に、具Iの水分や油分の移行を防ぐためにパンPとこの具との間に境界部材2を挿入する。また外側包装部材1には、サンドイッチSを食べる際に開封する開封部11を設けると共に、境界部材2には、中央付近から長手方向に二つ折りして折目部21を設ける。そこで境界部材2で具Iを上下から挟むと折目部21がパンPの外縁より外側に突出すると共に、外側包装部材1でこのサンドイッチを包むと折目部が外側包装部の開封部と同一の方向に位置するようにすることにより、片手で開封部を容易に開けられるのみならず、開封直後に手早く境界部材を引き抜くことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばコンビニエンスストアの店頭で販売する生野菜や肉をパンで挟んだサンドイッチを包装するサンドイッチ用包装袋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コンビニエンスストアやスーパーマーケットの店頭で販売するサンドイッチにおいては、具をパンで直接挟んでいる。このため具をパンに挟んだ直後から、この具の水分や油分がパンに移行し始める。したがって購入者がサンドイッチを購入するまでに、パンが具の水分や油分を吸収してしまうため、パン本来の食感や風味を損ねてしまう。
【0003】
ところで、電子レンジで加熱した場合に具材の水分がパンに浸透しないようにパンと具材とを隔離するセパレート部材を備えた具材入りパン包装体(例えば特許文献1参照。)が提案されている。この具材入りパン包装体は、外装部材の一部とセパレート部材の一部とが固着しており、外装部材を二つに分離する際にセパレート部材を取り除くことができるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−83079号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら上述した従来における具材入パン包装体では、例えば水分が出易い生野菜や油分を含んだ調味料を混ぜた和え物を具材にし難い。すなわち外装部材を左右に引っ張るとセパレート部材も同時に引き抜かれしまうため、セパレート部材に付着し易い生野菜や和え物がパンの外側に飛び出し易い。さらにこれらの具材が飛び出さないようにするには、セパレート部材をゆっくりと引き抜くように外装部材を慎重に分離しなければならず手間が掛かるばかりでなく、パンを手で掴んで抑えてしまうとサンドイッチ自体の型崩れが生じる。
【0006】
またサンドイッチの形状としては、例えば切断面を有する自立し易い三角形や長方形のもののみならず、パン本来の形状を活かした厚みのある自立し難いものもある。このような自立し難い形状のサンドイッチは、箱やパック等の容器に詰めて販売するとコストが嵩むため、ポリスチレン等の安価な袋に詰めて販売している。しかるにこのようなサンドイッチは食器がなければ型崩れし易く食べ難い。一方食器があっても、サンドイッチを移し変える手間が掛かる。
【0007】
そこで本発明の第1の目的は、サンドイッチの包装を片手で容易に開封して手早く食べ始めることができるサンドイッチ用包装袋を提供することにある。第2の目的は、サンドイッチ本来の瑞々しさや食感を維持したまま販売することができるサンドイッチ用包装袋を提供することにある。第3の目的は、食器が無くともサンドイッチを食べ易い状態で継続して保持することができるサンドイッチ用包装袋を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明によるサンドイッチ用包装袋の特徴は、サンドイッチを食べるときに片手で容易に開封する部分を有すると共に、このサンドイッチの具がパンに直接接触しないように境界が設けられており、この境界を食前に手早く取り除くことができることにある。
【0009】
すなわち本発明は、パンとこのパンの間に挟む具から成るサンドイッチを包装する熱可塑性樹脂製のサンドイッチ用包装袋において、上記サンドイッチを外側から包む外側包装部材と、上記パンと上記具との間に挿入する境界部材とを備えている。上記外側包装部材は、上記サンドイッチを食べる際に開封する開封部を有している。上記境界部材は、中央付近から長手方向に二つ折りしてできた折目部を有し、この境界部材が上記具を上下から挟むと、この折目部が上記パンの外縁より外側に突出している。上記外側包装部材が上記サンドイッチを包む場合、上記境界部材の折目部がこの外側包装部の開封部と同一の方向に位置する。
【0010】
ところでサンドイッチに挟む具は水分や油分を含んでいるため、この水分や油分が境界部材の表面に吸着すると具が貼り付いてしまう恐れがある。これは具の水分や油分の表面張力が影響していると考えられる。そこで上記境界部材は、少なくとも上記具に接する面にエンボス加工が施されていることが望ましい。これにより具が境界部材にもたらす表面張力を軽減し、この具が境界部材に貼り付き難くすることができる。
【0011】
また一般的に袋詰めされたサンドイッチを食べる場合、袋から取り出して食器等に盛り付けると手間がかかるため、袋の開封部分からサンドイッチをスライドさせながら食べる光景を目にする。しかるにこの食べ方では、他のおかずやドリンクを飲食する際、サンドイッチの残り(食べ掛け)を袋に戻し、この袋を寝かせてテーブルや机に置かなければならないため食べ難い。そこで上記外側包装部材には、上記開封部と対向する側に、上記サンドイッチを入れたまま自立できる自立部が設けられている。これにより自立部がサンドイッチの荷重を支えて外側包装部材を自立した状態に保持できる。
【0012】
ここで「パン」は、例えば食パン、コッペパン、ロールパン、ライ麦パン、フランスパン、クロワッサン、フォカッチャ、及びベーグルに限らず、薄い生地でできたトルティーヤ、クレープ皮、及びガレットが該当する。
【0013】
「具」は、例えばトマト、キュウリ、及びレタス等の生野菜、温野菜、果物、卵、チーズ、ハム、カツ、ローストビース、ケバブ、照り焼きチキン、チキンロースト、ベーコン、ハンバーグ、ウィンナー、ソーセージ、ツナ、及びサーモン等の魚介類若しくはこれらの加工品の単品、並びにこれらにソースやドレッシングを混ぜたもの、又はこれらを複数組合せたものが該当する。
【0014】
「サンドイッチ」は、例えば生野菜やハムを挟んだ野菜サンドやハムサンドに限らず、ハンバーガー、ホットドック、パニーニ、タコス、及びクレープが該当する。
【0015】
「熱可塑性樹脂」は、例えばポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、又はポリ乳酸樹脂等の生分解性樹脂が該当する。
【0016】
「外側包装部材」は、例えば平面視で矩形状のフィルムを素材とし、このフィルムの端部を貼り合わせて形成されたピロー包装が該当する。またこの外側包装部材には、両側を谷折りしたサイドガゼットが設けられていることが望ましい。
【0017】
「境界部材」は、例えば平面視で矩形状のフィルムのみならず、脂取り紙及びクッキングシートが該当する。「境界部材」の形状は、四角形に限らず、三角形、菱形、及び円筒形にしたものも該当する。これらの境界部材は、単数でも複数でもよい。また「フィルム」は、表面が無加工のものに限らず、マット加工したものやエンボス加工したものが該当する。さらにマット加工やエンボス加工は、少なくとも上記具と接する面に施すことがより望ましい。
【0018】
「上記サンドイッチを食べる際に開封する開封部」は、サンドイッチを食べるための出口を形成するものを意味し、例えば外側包装部材の端部に設けた切れ目に限らず、この外側包装部材の円周に設けたミシン目、切断帯、及びティアテープが該当する。
【0019】
「中央付近から長手方向に二つ折りしてできた折目部」とは、開封部の開封後サンドイッチを食べる直前に境界部材を引き抜くために指で摘む部分を意味する。「上記折目部が上記パンの外縁より外側に突出し」とは、境界部材が具を挟んだ状態において、指がパンに触れることなくこの境界部材をスムーズに引き抜くことができる状態を意味する。
【0020】
「上記境界部材の折目部がこの外側包装部材の開封部と同一の方向に位置する」とは、開封部を開封した状態においてサンドイッチを外側包装部材からスライドさせることなく折目部を指で摘める位置を意味する。
【0021】
「エンボス加工」は、例えば境界部材の具に接する面に特殊なインクを付着する加工、又は裏面を押圧する加工が該当する。「エンボス加工」の形状は、例えば矩形又は円形のドット型、ジグザグ型、波型、及びマス目型が該当する。さらに「エンボス加工」は、単数でも複数でもよく、境界部材を引き抜く方向と同一方向又は直交する方向のいずれに設けてもよい。
【0022】
「開封部と対向する側」とは、例えばこの開封部を外側包装部材の左側に設けた場合は右側を意味し、上側に設けた場合は下側を意味する。「自立部」は、例えば外側包装部材の端部を二重折りしたものに限らず、この外側包装部材の外側又は内側に別途固定部材を設けたものが該当する。
【発明の効果】
【0023】
本発明によるサンドイッチ用包装袋は、外側包装部材がサンドイッチを包む場合に、境界部材の折目部が外側包装部材の開封部と同一の方向に位置することにより、開封部を片手で容易に開封した直後にこの境界部材を手間無く抜き取ることができる。すなわち開封部を開封する作業と境界部材を引き抜く作業とを別々に行うことにより、水分を含んだ生野菜や柔らかい和え物等の具がパンの外側にはみ出しに難くすると共に、サンドイッチを外側包装部材に入れたまま形を崩すことなく折目部を摘んで境界部材を引き抜いて素早く食べ始めることができる。これにより食事の時間が惜しい場合でも、購入者は手を汚すことなく簡単にサンドイッチを食べることができる。さらに境界部材でパンと具との間に境界を設けることにより、具の水分や油分ばかりでなく風味をパンに移行することを防ぐため、パン本来の硬さや味を楽しむことができる。
【0024】
また境界部材の具に接する面にエンボス加工が施されていることにより、具が境界部材にもたらす表面張力を軽減し、この具が境界部材に貼り付き難くすることができる。すなわち本発明により境界部材と具とが接する総面積を少なくすると共に、この具が有する水分や油分をこのエンボス加工の凹部に逃がして表面張力を軽減することができる。
【0025】
さらに外側包装部材には、開封部と対向する側に、サンドイッチを入れたまま自立できる自立部が設けられていることにより、この自立部がサンドイッチの荷重を支えて外側包装部材を自立した状態に保持できる。したがって食間毎に袋を寝かす手間が省け、食べ掛けのサンドイッチをスムーズに食べ切ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】サンドイッチ用包装袋の正面図である。
【図2】サンドイッチ用包装袋の右側面図である。
【図3】サンドイッチ用包装袋の作成方法を示す図である。
【図4】サンドイッチを外側包装部材に入れる図である。
【図5】サンドイッチを食べ始めるまでの手順を示す図である。
【図6】他の境界部材の使用状態を表す図である。
【図7】他の境界部材の使用状態を表す図である。
【図8】他の境界部材の使用状態を表す図である。
【図9】サンドイッチを入れたサンドイッチ用包装袋が自立している状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下図1〜図9を参照しつつ、本発明によるサンドイッチ用包装袋の構成及び作用効果を説明する。なおサンドイッチ用包装袋内にあるものやパンに挟まれた部分等は、区別するため細い破線で示す。また細い実線は、サンドイッチ用包装袋のサイドガゼット等の折れ目を示す。
【0028】
さて図1は、サンドイッチを包装したサンドイッチ用包装袋を正面から見たものを示す。図1に示すように、本発明による熱可塑性樹脂製のサンドイッチ用包装袋は、サンドイッチSを外側から包み込む外側包装部材1と、パンPと具Iとの間に挿入するマット加工した境界部材2とを備えている。外側包装部材1は、サンドイッチSを食べる際に開封するミシン目からなる開封部11を有する。境界部材2は、中央付近から長手方向に二つ折りしてできた折目部21を有し、この境界部材が具Iを上下から挟むと、この折目部がパンPの外縁より外側に突出する。そして外側包装部材1がサンドイッチSを包む場合、境界部材2の折目部21がこの外側包装部材1の開封部11と同一の方向に位置する。
【0029】
図2は、図1に示したサンドイッチ用包装袋を右側から見たものを示す。図2に示すように、平面視で矩形状の薄肉フィルムの端部を貼り合わせて形成されたピロー型の外側包装部材1にサンドイッチSを詰め込むと、中央部分が膨らむため全体として流線型状になる。また外側包装部材1はサイドガゼットを有し、このサイドガゼットが広がって側面が窪んだ状態となる。
【0030】
図3は、矩形の薄肉フィルムF−1からピロー型の外側包装部材1を形成するまでの流れを示す。図3(A)に示すように、長方形の薄肉フィルムF−1の山折部f1、f1と谷折部f2とを左右それぞれ折り曲げ、両側部及び下端部の糊代部f3をそれぞれ貼り付けると、(B)に示すようにピロー型の外側包装部材1を形成することができる。この外側包装部材は、(A)に示す左右の山折部f1、f1とで形成されるサイドガゼット12を左右両方にそれぞれ有する。また薄肉フィルムF−1の上端部は貼り付いておらず、この段階において外側包装部材1は開口部13を有する。なお外側包装部材1の寸法は、横16cm、縦23cm、及びサイドガゼット幅7cmとなっているが、これに限定されるものではない。また図示しないが、薄肉フィルムF−1には予め開封部が設けられている。この開封部は、開口部13に直交する向き又は平行する向きのいずれかに設けてもよい。開口部13に直交する向きに開封部を設ける場合、外側包装部材1の左右いずれかのサイドガゼット12寄りに設け、この開口部に平行する向きに開封部を設ける場合、この外側包装部材の上端部寄り又は下端部寄りに設ける。
【0031】
図4は、サンドイッチSを作成して外側包装部材1に詰め込むまでの流れを示す。まず図4(A)に示すように、幅10cm、長さ30cmの長方形の薄肉フィルムF−2を中央付近から長手方向に二つ折りして境界部材2を形成し、この境界部材で具Iを上下から挟む。次に図4(B)に示すように、この境界部材で挟まれた具をパンPで上下から挟み、サンドイッチを作成する。すると図4(C)に示すように、サンドイッチSとしては、境界部材2の折目部21がパンPの外縁より外側に突出している状態となる。その後図4(D)に示すように、外側包装部材1の開口部13からサイドガゼットを広げながらサンドイッチSを中に入れて包む。この場合、境界部材2の折目部21がこの外側包装部材の開封部11と同一の方向に位置するようにする。なおこの後開口部13は、余った部分を巻き付けてテープで止めたり、余った部分を切断して圧着したりして閉鎖される。
【0032】
図5は、コンビニエンスストアで販売しているサンドイッチを開封して食べ始めるまでの流れを示す。まず図5(A)に示すように、サンドイッチSは外側包装部材1で包装されている。ここで購入者は片方の手で外側包装部材1で包んだサンドイッチSの右側部分を掴みながらもう一方の手で開封部11を開封する。すると図5(B)に示すように、サンドイッチSの一部及び境界部材2の折目部21が露出する。さらに続けて空いた手の指で折目部21を摘んで左方向に引き抜くと、図5(C)に示すようなサンドイッチSを食べ始められる状態にすることができる。
【0033】
このように、外側包装部材1がサンドイッチSを包む場合に、境界部材2の折目部21がこの外側包装部材の開封部11と同一の方向に位置することにより、この開封部を片手で容易に開封した直後にこの境界部材を手間無く抜き取ることができる。すなわち開封部11を開封する作業と境界部材2を引き抜く作業とを別々に行うことにより、水分を含んだ生野菜や柔らかい和え物等の具IがパンPの外側に飛びし難くすると共に、サンドイッチSを外側包装部材2に入れたまま形を崩すことなく折目部21を摘んで境界部材2を引き抜いて素早く食べ始めることができる。これにより食事の時間が惜しい場合でも、購入者は手を汚すことなく簡単にサンドイッチを食べることができる。例えば、片手でサンドイッチSを持ちつつ、ドレッシングや液体ソース等の調味料を好みに応じて具Iに注ぐことができるため、ダイエット中の人、栄養バランスを考えたい人、及び薄味を好む人にとって食べ易いものとなる。さらに境界部材2でパンPと具Iとの間に境界を設けることにより、具Iの水分や油分ばかりでなく風味をパンに移行することを防ぐため、例えばフランスパン本来の硬さや味を楽しむことができる。
【0034】
次に図6〜図8を用いて、サンドイッチのパンと具との間に挿入する他の境界部材について説明する。なお図1〜図5で示した部品または部位と同等のものは、参照を容易にする等のため、図6において一律100を加えた番号にしている(以下図7〜図9においても同様に、一律200〜500を加えた番号にしている。)。
【0035】
図6は、表面全体にドット型のエンボス加工が施された境界部材で具を上下から挟んだサンドイッチを示す。図6に示すように、境界部材102の具に接する面にエンボス加工が施されていることにより、具Iがこの境界部材にもたらす表面張力を軽減し、この具が境界部材に貼り付き難くすることができる。すなわち境界部材102と具Iとが接する総面積を少なくすると共に、この具が有する水分や油分Wをこのエンボス加工の凹部122に逃がして表面張力を軽減することができる。そこで例えば水分が多いトマト、平面状にスライスしたキュウリ、及び粘性を有するソースを絡めた照り焼きチキン等が具Iであっても、境界部材102に貼り付き難く、購入者はスムーズにこの境界部材をサンドイッチSから引き抜くことができる
【0036】
図7は、複数の別々の具に対してそれぞれ境界部材を挿入した場合の状態を示す。図7(A)に示すように、二つの具I−1、I−2に対してそれぞれ境界部材202、202を上下から挟むことができる。また図7(B)に示すように、二つ折りした境界部材の間にもう一枚境界部材を追加した新たな境界部材302を用い、具I−1と具I−2との間に追加した境界部材を挿入することができる。これらにより、パンPに具I−1、I−2から出る水分や油分が移行するのを防ぐばかりでなく、具I−1と具I−2との接触を防ぎ、それぞれの具の食感や味を楽しむことができる。なお二つ折りした境界部材と追加した境界部材とは、接着剤等で接着して結合させてもよい。
【0037】
図8は、円筒状のサンドイッチに円筒状の境界部材を挿入した場合の状態を示す。図8に示すように、具Iを円筒状の境界部材402で巻き、さらにその上からパンPを巻くことにより、円筒状のサンドイッチを形成することができる。
【0038】
次に図9を用いて、自立部を有するサンドイッチ用包装袋について説明する。図9は、サンドイッチを外側包装部材に入れたまま自立している状態を示す。図9に示すように、外側包装部材501の開封部511と対向する側に、サンドイッチSを入れたまま自立できる自立部512が設けられている。サンドイッチSを外側外装部材501に詰め込むと、中央部分が膨らむため全体として流線型状になる。また外側包装部材501はサイドガゼットを有しているため、このサイドガゼットが広がって側面が内側に窪んだ状態となる。したがって自立部512は脚の役割を果たす。さらに自立部512は、外側包装部材501の開封部511と対向する側の端部を二重折りしたものであり、この開封部の外縁より強度が高いため、サンドイッチSを入れたまま倒れずに自立することができる。したがって食間毎に袋を寝かす手間が省け、食べ掛けのサンドイッチをスムーズに食べ切ることができる。すなわち片手で外側包装部材501を介してサンドイッチSを掴んだ状態のまま自立部512を下にして台に置けると共に、食べるときは再びこの外側包装部材を介してサンドイッチを横から掴めるため、他のおかずやドリンクを飲食しながらスムーズに食事することができる。なお食べ掛けのサンドイッチの丈に合わせて、余分な外側包装部材1の外縁を捲くったり切ったりして高さを短くしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明におけるサンドイッチ用包装袋は、具をパンに挟むサンドイッチに限らず、具を米に挟んだり捲いたりするおにぎりや手巻き寿司に関する産業に広く利用可能である。
【符号の説明】
【0040】
1 外側包装部材
11 開封部
2 境界部材
21 折目部
S サンドイッチ
P パン
I 具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パンとこのパンの間に挟む具から成るサンドイッチを包装する熱可塑性樹脂製のサンドイッチ用包装袋において、
上記サンドイッチを外側から包む外側包装部材と、
上記パンと上記具との間に挿入する境界部材とを備え、
上記外側包装部材は、上記サンドイッチを食べる際に開封する開封部を有し、
上記境界部材は、中央付近から長手方向に二つ折りしてできた折目部を有し、この境界部材が上記具を上下から挟むと、この折目部が上記パンの外縁より外側に突出し、
上記外側包装部材が上記サンドイッチを包む場合、上記境界部材の折目部がこの外側包装部の開封部と同一の方向に位置する
ことを特徴とするサンドイッチ用包装袋。
【請求項2】
上記境界部材には、少なくとも上記具に接する面にエンボス加工が施されている
ことを特徴とする請求項1記載のサンドイッチ用包装袋。
【請求項3】
上記外側包装部材には、上記開封部と対向する側に、上記サンドイッチを入れたまま自立できる自立部が設けられている
ことを特徴とする請求項1又は2記載のサンドイッチ用包装袋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−1421(P2013−1421A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−134533(P2011−134533)
【出願日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(506078404)株式会社ローソン (1)
【Fターム(参考)】