サンプル分配装置のための位置決めデバイス、位置決めデバイスを備えたサンプル分配装置、および位置決め方法
本発明は、サンプル分配装置、特にピペット装置のための位置決めデバイスであって、サンプル輸送デバイスが配置され得る第1部分を備え;サンプルホルダーが配置され得る第2部分を備え;ここで、第1部分および第2部分は、位置決め動作を実行するために第1部分と第2部分の最初の位置と調整された標的位置の間を互いに関連して動けるように配置されるが、かかる位置決め動作は、サンプルを最初の位置と調整された標的位置の間の位置決め動作によってサンプルホルダーに向かって運べて、そしてそれをサンプル輸送デバイスからサンプルホルダーへの放出によって標的位置に運べるようにか、またはサンプルを最初の位置と調整された標的位置の間の位置決め動作によってサンプルホルダーに向かうサンプル輸送デバイス内に運べて、そしてそれを第1部分に関連する放出位置へのサンプル輸送デバイスの動作によって運べて、そしてそれをサンプル輸送デバイスからサンプルホルダーへの放出によって放出位置に運べるように実行され、ここで、サンプルの輸送の役に立つ起動動作が提供される;そして、位置決め補助装置であって、調整された標的位置における第1部分および第2部分の相対移動度を制限するための少なくとも1つの手段を備え、好ましくは調整された標的位置として複数のNカ所の前もって決定された標的位置からn番目の標的位置を調節するための少なくとも1つの手段を備え、好ましくはn番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置に調整された標的位置を変更するための少なくとも1つの手段を備え、および起動動作がその少なくとも1つの第1接続手段を介して前記n番目の標的位置から前記(n+1)番目の標的位置への変更を達成されるような、前記起動動作と前記位置決め補助装置、またはその少なくとも1つの変更手段の少なくとも1つの接続手段をさらに備える位置決め補助装置を備えた、前記位置決めデバイスに関する。本発明は、第2部分に対して第1部分の位置を自動的に変更するための対応する操作方法に関し、およびそのような位置決めデバイスを備えたサンプル分配装置にさらに関する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はサンプル分配装置のための位置決めデバイス、位置決めデバイスを備えたサンプル分配装置、および位置決め方法に関する。
【0002】
かかる装置は、主に手動で処理されることが多い多数のサンプル容器への一種類以上のサンプルの分配手段の効率を改善するために、実験室において有用である。適切であり、かつ、手動のサンプル分配で知られている装置は、例えば手作業のピペットやディスペンサーである。ピペットとは、一回の操作でデバイスによって放出されるサンプル体積が、実質的にデバイスに吸引されたサンプル体積に相当するデバイスであると理解されている。対照的に、ディスペンサーの場合には、数種類の放出用量に相当するサンプル体積が段階的に放出される。さらに、それはシングルチャンネル・デバイスとマルチチャンネル・デバイスの間で差別化される。ここで、シングルチャンネル・デバイスとは単独の放出チャンネルしか持たず、そしてマルチチャンネル・デバイスは数個の放出チャンネルを持ち、特にそれがサンプルの平行な放出/取り込みを可能にしている。両方の種類のデバイスとも、例えば96または384個のサンプルウェルを持つウェルプレートのサンプルウェルへのサンプルの手動分配を可能にする。ウェルプレートのサンプルウェルへの手動充填は、既に充填したサンプルウェルと、どのサンプルウェルが次の標的であるかユーザーが記憶しておく必要がある。これにより、誤り、例えば、欠落した充填、間違った充填または故意でない複数回の充填が発生する。なぜならば、サンプルウェルの充填状況は、特に、ウェルプレートに対してわずかな差しかない透明なサンプル液を使用しているのであれば、認識することが難しいことが多いためである。サンプル分配装置、例えば、特にピペッティング装置の一部であり得る位置決めデバイスを使用することによって、特に微生物学や生化学のスクリーニングに有用である手動のピペッティングと比較した場合に、実験室のサンプル処理のより高速な処理が可能である。
【背景技術】
【0003】
サンプル処理の増強された処理能力は、特に完全に自動化されてサンプルを取り込み、標的位置に接近し、そしてサンプルの放出をおこなう、完全に自動化されたピペッティング装置によって達成される。
【0004】
そのような装置に関しては、標的位置に接近するために前もって決定されたまたは事前に調整された標的位置を必要としない。なぜなら、好ましくは、通例それによって被制御様式で標的位置に接近する多くのセンサー、駆動部、適当な制御エレクトロニクスおよび制御プログラムが提供されているからである。その結果、しかしながら、そのような自動化装置の活用は高価であり、かつ、中程度のサンプル処理能力が所望される場合には、適当な溶液が考慮されていないことが多い。かかる完全に自動化されたピペッティング装置の例は、例えばEP138205B1またはUS4,478,094に見られる。
【0005】
サンプル処理における中規模の処理能力、例えばより小さなまたは中程度のサイズの実験室において、手動で実施されるが、しかしデバイスによって支援されるサンプル分配が望ましい。そのような装置において、例えば、改良された、サンプルホルダーに対するピペットの位置決め手段を備えている。
【0006】
例えば、US7,597,854B1には、充填すべきウェルプレートの行がスロット形をした開口部によって上から覆われ、その行へのサンプル放出がスロット形の開口部を通して行われる、補助位置決め手段を備えたピペッティング装置が記載されている。その開口部は誘導レールに接続されているが、かかる誘導レールでは、開口部をそれぞれの標的行に向かってウェルプレートに対して平行に手動で移動させることができる。印をつけた目を引く位置は、ユーザーのためにウェルプレートの印をつけた標的行を越えた位置での(手動でも行われる)ピペットの位置決めと放出を容易にする。(ウェルプレートの行標識に相当する)誘導レールの目を引く位置に印をつけることによって、サンプルウェルの充填は容易になる。しかし、印をつけた行が既に充填されたか否かユーザーが正しくなければ、例えば前もって次の標的位置に開口部を移動させず、ユーザーが再びウェルプレートの行に充填するときに、この装置で間違った充填が行われる可能性がある。
【0007】
US5,415,060からは、手動で支持されたピペットを支えるための固定的に配置された支持ブリッジに対してウェルプレートを保持するための可動サンプルホルダーを移動させる、ピペッティング装置が知られている。サンプルホルダーが支持ブリッジに対して放出位置にいったん配置されると、サンプルを充填したピペットを分離過程によって支持ブリッジに手動で寄せ、支持ブリッジに支持させ、そして支持ブリッジで目印をつけたウェルプレートの行にサンプルを手動で充填できる。さらなる分離ステップでは、サンプルホルダーを次の放出位置に手動で移動させることが考えられる。これは、送り機構に接続されているレバーをユーザーが動かすことによって達成される。これによって、サンプルがサンプルホルダーに放出される終了位置には、上述の移動と調整を終えた後にだけ到達する。ウェルプレートの次の行が充填されるのであれば、ユーザーは、現在の位置が既に充填されたか充填されていないか、すなわち、サンプルホルダーの位置の変更を既に行なったかどうか、覚えておくか、または認識していなければならない。一般に、この装置やサンプルウェルの手動充填のさらなる問題は、供給容器からウェルプレートの標的位置に向かい、そして戻るユーザーのピペットの手動駆動や、ユーザーの状態によって、充填の不変性や再現性、そしてそのため誤り率が大いに影響を受けることである。
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的は、サンプル分配装置、特に手動で操作されるサンプル分配装置のための改良された位置決めデバイス、位置決めデバイスを備えた改良されたサンプル分配装置、および特にそれぞれ、十分なサンプル分配の処理能力と十分な誤り率を備えている改良された位置決め方法を備えることである。
【0009】
この目的は、請求項1に記載の位置決めデバイス、請求項23に記載のサンプル分配装置、および請求項27に記載の位置決め方法によって解決される。好ましい実施形態はそれぞれの従属項の対象である。
【0010】
本発明によるサンプル分配装置、特にピペッティング装置のための位置決めデバイスは:サンプル輸送デバイスが配置され得る第1部分、サンプルホルダーが配置され得る第2部分を備えている。ここで、第1部分および第2部分は、位置決め動作を実施するために、最初の位置と第1部分および第2部分の調整された標的位置の間で相互に関連して動かせるように配置されるが、かかる第1部分および第2部分は、サンプル輸送デバイス中のサンプルが、最初の位置と調整された標的位置の間の位置決め動作によってサンプルホルダーに関連して運ばれるように、そして標的位置でのサンプル輸送デバイスからサンプルホルダーへの放出によって運ばれるように、または放出位置への第1部分に関連したサンプル輸送デバイスの動きによる最初の位置と調整された標的位置の間の位置決め動作によってサンプルホルダーに関連してサンプル輸送デバイス中に運ばれるように、そしてサンプル輸送デバイスからサンプルホルダーへの放出によって放出位置に運ばれるように配置される。ここで、サンプルを運ぶのを助ける起動動作が提供され、位置決め補助装置が、調整された標的位置にて第1部分と第2部分の相対移動度を制限する少なくとも1つの手段を備え、好ましくは、調整された標的位置として複数のNカ所、つまり前もって決定された標的位置からn番目の標的位置を調整するための少なくとも1つの手段を備え、好ましくはn番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置に調整された標的位置を変更する少なくとも1つの手段を備え、そして上述の起動動作を上述の位置決め補助装置またはその少なくとも1つの変更手段に接続するための少なくとも1つの第1手段を、起動動作によって、上述のn番目の標的位置から上述の(n+1)番目の標的位置への変更を位置決め補助装置またはその少なくとも1つの第1接続手段を介して達成できるように、さらに備えている。
【0011】
本発明による位置決めデバイスは、好ましくは次の位置決めのステップにおいてどの標的位置に臨まなければならないかを決めるために、手動で操作された装置を使用しているユーザーの決定を引き継ぐのに好適であり、そしてユーザーにとって第1部分と第2部分の位置決めを容易にするのにさらに好適である。そのため、本発明による位置決めデバイスと位置決め補助装置は、標的位置の変更が起動動作によって自動的に行われるので、特に調整された標的位置を変更するのに追加的なユーザー活動を必要としないことで利点を提供する。自動化された変更を使用することで、特に最大の手作業位置決めデバイスの場合に、間違ったまたは欠落した充填の割合が低減されるように、ユーザーがサンプルホルダーの標的位置において状況の判断を誤る危険を回避する。しかし、本発明はさらに、完全に自動化された装置にも適用できる。
【0012】
好ましくは、起動動作は、ユーザーによって手動で実施される動作、特に水平方向に沿った、例えば水平方向での第1部分と第2部分の相対動作、あるいは垂直方向の動作である。好ましくは、起動動作は位置決め動作である。位置決め動作によって、第1部分と第2部分は最初の位置と調整された標的位置の間を移行する。ここで、その位置決め動作は、好ましくは調整された標的位置に向かう位置決め前進動作、および調整された標的位置から離れる位置決め後退動作を提供する。
【0013】
起動動作はまた、特に放出位置に向かうかまたは放出位置から離れる、第1部分に関連するサンプル輸送デバイスから成る動作でもあり得、そこからのサンプルがサンプル輸送デバイスからサンプルホルダー終末点に放出される。好ましくは、上述の動作は、特に適当な様式でサンプル輸送デバイスとサンプルホルダーの間の距離の変更が垂直方向で行われる。放出位置では、サンプルホルダーへの完全なサンプルの安全な放出が保証されるように、サンプル輸送デバイスとサンプルホルダーの間の距離が短くされる。
【0014】
起動動作はまた、例えば電気モーター、特にリニアステップモーターの作用によって、電磁石または別のモーターによって自動的に達成されることもある。
【0015】
起動動作は、例えば位置決めデバイスが起動動作の自動検出のための電気的手段を含んでなるのであれば、電気信号の転送を達成するか、または電気信号に影響を与えることができる。第1接続手段は、n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置への上述の調整された標的位置の変更が起動動作を検出することによって達成されるかまたは引き起こされる電気的手段を含んでなる。そのような電気的手段は、例えば無線周波(RF)シグナルの無線信号を処理するために設計される。例えば、サンプル輸送デバイスは、シールドされたRFIDチップを備え得るが、そのシールドは起動動作によって一時的に解除され、少なくとも1つの事象としてRF波によって電気的に検出できる。この場合、起動動作はまた、特に好ましくは、ユーザーによる同じ輸送デバイスの起動部材、例えばピペット放出ボタンの押し込みでもあり得る。
【0016】
起動動作である位置決め動作による変更は、本発明の好ましい実施形態において、特に第1部分と第2部分が水平方向で相互に関連して動かされる場合に起こり得るが、この場合、それは起動動作が水平位置決め動作であることを意味している。本発明によるもう1つの実施形態の場合では、特に第1部分と第2部分、または少なくともその部分が垂直方向で相互に関連して動かされるのであれば、変更は起りうるが、この場合、起動動作が垂直位置決め動作であることを意味している。起動動作は、それによってサンプル輸送デバイスからサンプルホルダーへのサンプルの放出が達成されるか、または引き起こされる動作であり、サンプルに関しては、電気信号処理による動作であることがさらに可能であり、かつ、好ましい。
【0017】
位置決め動作中に接近される調整された標的位置は、好ましくは、標的位置の終末点を調整する手段を備えることによって構造的に前もって決定される。そのうえ、n番目の標的位置への位置決め動作が終わっているのであれば、調整された標的位置は既に差し迫っている。好ましくは、位置決めデバイスは、n番目の標的位置に向かった第1部分と第2部分の位置決め動作を終了する前に、n番目の標的位置を調整するように設定される。これにより、位置決めが容易にされ、そして標的位置のより正確な決定が可能になる。
【0018】
これにより、好ましくは、Nは2〜無限の間の自然数であり、好ましくはn<Nである。第1部分と第2部分の位置は、第1部分と第2部分の相対的位置を互いに指す。
【0019】
位置決めデバイスの第1部分と第2部分は、好ましくは直線方向Rに沿って、互いに関連して動かせるように配置される。よって、例えば、サンプル分配装置が空間内に固定され、位置決めデバイスの第1部分がサンプル分配装置に対して動かせるように配置され、そして位置決めデバイスの第2部分がサンプル分配装置に対して動かせないように配置されること(第1の好ましい実施形態)、またはサンプル分配装置が空間内に固定され、位置決めデバイスの第1部分がサンプル分配装置に対して動かせないように配置され、そして位置決めデバイスの第2部分がサンプル分配装置に対して動かせるように配置されていること(第2の好ましい実施形態)が可能であって、かつ、好ましい。動かせるように配置されたサンプル輸送デバイス、例えばピペットを取り付けることができる第1部分を持ち、かつ、固定されて動かせないように配置されたサンプルホルダー、例えばウェルプレートをそこに取り付けることができる第2部分を持つことで、(異なった充填につながり、別の種類のサンプルで満たされた容器の相互汚染につながりかねない)容器の振動でサンプルが容器から漏れないように、固定されたサンプルホルダーの蓋なしのサンプル容器を動かす必要がないという利点を達成する。対照的に、サンプル輸送デバイスを移動させなければならない場合には、サンプルは、より多くの且つケースに入った分量で、好ましくは、例えばピペットチップまたはディスペンサーチップ内に位置しており、それによりそうしたサンプル保存は動作期間中に起こるかもしれない振動に対してそれほど敏感ではない。その結果、サンプル分配装置はまた、それぞれ固定されていなくてもよい。さらに、第1部分と第2部分がともに固定サンプル分配装置に対して動かせるように、例えば両方の部品が位置決め動作中に移動するように配置されることが可能である。本発明による位置決めデバイスは、好ましくは第1部分がユーザーによって第2部分に対して手動で動かせることを特徴とする。
【0020】
好ましくは、そして特に、完全に自動化されていない装置における適用の場合では、ユーザーによって第1部分が第2部分に対して手動で動かせるか、またはユーザーによって第2部分が第1部分に対して手動で動かせることを条件とする。第1部分および/または第2部分は、それぞれの部分をユーザーが持つことができ、そして別の部分に対して、サンプル分配装置に対してまたは環境に対して動かすことができる、少なくとも1つ、好ましくは特に1つまたは2つのハンドル部を備えている。
【0021】
本発明による位置決めデバイスは、好ましくは誘導デバイスを備え、それによって、互いに関連する第1部分と第2部分の誘導された位置決め動作が開始位置とn番目の標的位置の間で実施される。誘導デバイスは、1もしくは2以上の誘導バーまたは誘導レールを備え、それが位置決め動作のR方向に沿って伸びている。誘導レールは、第1部分または第2部分に固定的に配置され得るT形、L形、U形またはI形、あるいは別の形をした垂直な断面図を持つレールを備えている。1もしくは2以上の誘導部材は、位置決め動作期間中に誘導される第2部分または第1部分に実質的に固定的に接続される。誘導部材は、少なくとも一部が閉鎖的に形成された誘導レールをはめ込むように配置されることができ、その結果、摩擦効率の良い滑走に十分な役割を果たしている。誘導デバイスは、好ましくは直線的並進誘導動作(位置決め動作)を可能にするために、線状に伸びている。
【0022】
好ましくは、最初の位置は第1部分と第2部分の位置であり、そこでは上述の部品がまだn番目の標的位置に位置していない。第1部分と第2部分がn番目の標的位置に向かって動いているのであれば、最初の位置は別の標的位置、例えば(n−1)番目の標的位置になり得る。n番目の標的位置から、調整された標的位置としての(n+1)番目の標的位置への変更は、複数のN個の制限手段のうちのn番目の制限手段によって、または少なくともNカ所の可能性のある位置を制限する手段によってn番目の標的位置で停止可能であった位置決め動作が、(n+1)番目の制限手段によって(n+1)番目の標的位置で停止可能であることを示唆している。その結果、N個の制限手段は、例えば第1制限手段に関して離れるにつれて、互いにオフセットに幾何学的に配置され得る。n番目の標的位置の(n+1)番目の標的位置への変更は、n番目の標的位置の時間的に後に(n+1)番目の標的位置が調整されることを好ましくは示唆している。
【0023】
好ましくは、最初の位置は、第1部分と第2部分の開始位置である。好ましくは、第1部分と第2部分は、水平方向または垂直方向あるいは別の方向の距離と関連して、開始位置において互いにさらに離れているか、または標的位置よりも、少なくとも一部が互いにさらに離れている。好ましくは、開始位置は、上述の開始位置において、例えばピペットのピペットチップ内にそれを吸引することによって、サンプル輸送デバイス内にサンプルを取り込む可能性を提供する。標的位置は、好ましくは上述の標的位置においてサンプル輸送デバイスから上述のサンプルホルダーにサンプルを放出する可能性を提供する。
【0024】
開始位置は、好ましくは、第1部分が第1距離で第2部分に対して配置された位置であり、そして標的位置は、好ましくは、第1部分が上述の第1距離とは異なる第2距離で第2部分に対して配置された位置である。好ましくは、上述の距離は、水平方向もしくは垂直方向または別の方向に続いている。
【0025】
標的位置と放出位置の定義とは、標的位置が、サンプル輸送デバイスを分配するために第1部分または第2部分に配置されている分配デバイスが第2部分または第1部分に対して第1高さで配置されている位置であり、そして放出位置が、分配デバイスが上述の第1高さと異なる第2高さで配置されている位置であり得る、といったものである。第1高さとは、位置決めデバイスを備えたサンプル分配装置の作業操作中に、標的位置に対する上述の第1高さに配置された第1部分と第2部分の自然な相対動作の実行が可能であるようなものであり得る。第2高さとは、位置決めデバイスを備えたサンプル分配装置の作業操作中に、上述の第2高さに配置された第1部分と第2部分の自然な相対動作の実行が不可能であるようなものであり得る。そうした、すなわち、対応する構造的手段を備える位置決めデバイスは、第1部分と第2部分の水平向きの相対動作の実行が上述の第1高さで可能であり、および/または上述の第2高さで不可能であるように形作られ得る。
【0026】
本発明による位置決めデバイスの第1部分と第2部分は、例えばサンプルが複数の標的位置に分配されるように、複数のNカ所の標的位置に移動させることができる。Nは、1より大きな自然数であり、そして好ましくは2〜96、より好ましくは2、3、4、6、8、12、16、24、32、48、64、96であり、または96より大きくもある。標的位置の数は、例えば連続的な可変標的位置を備えることによって、実質的に、前もって決定されないか、または制限されないことが可能でさえある。標的位置とは、好ましくは第1部分と第2部分の互いの相対的位置関係を指し、そして例えば、固定第2部分での可動第1部分の位置、または固定第1部分に対する可動第2部分の位置を指すこともできる。好ましくは、標的位置は、水平方向の第1部分と第2部分の前もって決定された相対動作範囲によって特徴づけられる。好ましくは、各標的位置nは、水平方向の第1部分と第2部分の他の、個々の、および前もって決定された相対動作範囲を特徴とする。
【0027】
好ましくは、前もって決定された標的位置は、実質的に位置決めデバイスによって構造的に事前に定義されているので、特にサンプルホルダー内のサンプル器の距離に相当する、例えばマイクロタイタープレート(ウェルプレート)内のサンプル器(ウェル)の行の距離であり得る、特定の所望の分配パターンによって選ばれることができる。
【0028】
しかし、位置決め補助装置が標的位置を設定する手段を備えることによって、前もって決定された標的位置自体もまた選択可能または設定可能であることが可能であり、かつ、好ましい。このことは、例えばサンプルが設定された分配パターンや分配距離に分配されるような、位置決めデバイスの適用に対するより大きな柔軟性をさらに認める。よって、そのような位置決めデバイスを備えたピペッティング装置では、例えば他のサンプルホルダーを追加して使用できる。例えば、96または384ウェルプレート以外に異なる数のサンプルウェルや異なるサンプルウェル距離を有するウェルプレート、特に非標準的なサンプルホルダーも使用できる。
【0029】
上述の制限手段、調整手段および変更手段、ならびに第1接続手段は、好ましくはそれぞれ機械的手段であり、かつ、好ましくは機械的に起動し、そして好ましくはそれぞれ電気的に操作されていない。このことは利点を与え、しかもそれで、そのような非電気的位置決めデバイスを備え、その製作および操業コストが低く抑えられ、そして電力供給源からの独立性により、より柔軟に使用できる完全機械化サンプル分配装置を実現できる。しかし、上述の手段のうちの少なくとも一部もしくはすべての手段が少なくとも一部電気的に操作されるように設定されるか、または完全に電気的に操作されるように設定されるか、あるいは電気的に操作される部品を備えることが可能であって、かつ、好ましい。そのうえ、位置決めデバイスおよび/または位置決め補助装置は、少なくとも一部が電気的に操作されるように設定されている、完全に電気的に操作されるように設定されている、または電気的に操作される部品を備えている他の手段を備えている。
【0030】
位置決め補助装置は、調整された標的位置において第1部分と第2部分の相対移動度を制限する手段、つまり調整された標的位置に達した時点で、特に第1部分と第2部分または第1部分と第2部分の一部の水平方向の相対動作、好ましくは上述の位置決め動作を制限するかまたは妨げることによって、上述の標的位置において第1部分と第2部分の位置決めを支援する少なくとも1つの制限手段を備えている。制限手段は、標的位置に達した時点で、例えば第1部分と第2部分が互いに対して移動する直線的な並進位置決め動作を妨げることによって、標的位置における第1部分と第2部分の移動を少なくとも一方向に制限するように好ましくは設定されるが、その一方で相対する方向への移動は維持される。しかし、標的位置において部品を固定するロック装置を備えることによって、移動を一時完全に無効にすることも可能である。
【0031】
好ましくは、制限手段は、第1部分および/または第2部分に配置され、そこでn番目の相互作用部分が、好ましくは第2部分または第1部分にて提供されるカウンター部分との相互作用によって、n番目の標的位置における第1部分と第2部分の移動の制限を引き起こすN個の相互作用部分を備えている。相互作用は、機械的であり得、例えば接続または固定を備え得るか、または非機械的であり得、例えば磁性相互作用であり得る。相互作用部分は、部品の別々の部分、例えば部品の側面または部品の明確に規定された面であるか、または部品の連続変化部の一部、例えばランプ様表面上の位置であり得る。
【0032】
N個の相互作用部分は、好ましくは互いに間隔を置いて配置される。好ましくは、n番目の相互作用部分は、最も近い(n+1)番目の相互作用部分に対して、特に最も近い(n−1)番目の相互作用部分に対しても固定された距離Aで配置される。Aは、複数の相互作用部分のすべてに同じであるか、またはすべてのもしくは複数の相互作用部分と異なっている。好ましくは、相互作用部分は、開距離(open distance)に沿って、例えば直線上に沿って、または渦巻き型のライン、例えば、巻線、ヘリックス、コイル、ループまたは円に沿って配置される。渦巻き型のラインは、N番目の標的位置から1番目の標的位置に戻る変更を実現するのが技術的に容易であるという利点を示す。なぜなら、調整された相互作用部分としてのN番目の相互作用部分から1番目の相互作用部分への変更が求まられる動作であるが、この場合、開距離の場合に比べて一般により容易に実施できるからである。好ましくは、相互作用部分は、周期的に配置された標的位置、特に格子状に配置された標的位置、特に第2部分のウェルプレートのサンプル器へのサンプルの分配を可能にするために、等間隔に配置される。
【0033】
好ましくは、相互作用部分は、好ましくは第2部分に接続されているか、または一方向、好ましくは直線、円またはヘリックスの方向に動かせる第2部分に接続されている。特に、相互作用部分は、軸の周りで旋回可能であり、その軸は第2部分に固定されている。しかし、相互作用部分の配置は変更可能であり、特にユーザーによって手動で変更可能であるか、また例えば電気的に制御によってもしくは標的位置を設定するための上述の手段によって自動的に変更可能であり得、かつ、好ましい。その結果、位置決めデバイスのより高い柔軟性が獲得され、こうして、特に変更可能な標的位置への1つのサンプルまたは複数のサンプルの分配のために位置決めデバイスが設定され得る。
【0034】
例えば、相互作用部分は、停止部分またはロックデバイスもしくはロックデバイスの一部である。好ましくは、制限手段は、そこで第1部分と第2部分の動作が、互いに対して両方の部品の接続によって動作方向で停止可能であるか、または例えば、上述の部品が標的位置の方向に最初の位置から誘導されるなら、阻止できるか、固定できるかまたは歯止めできもする複数のN個の停止部分を備えている。好ましくは、例えば第1部分に配置され得るカウンター停止部分に対して、例えば第2部分に配置され得るn番目の停止部分の接続によって、n番目の標的位置に接近できるように、標的位置がそれぞれの停止部分に配置されている。好ましくは、例えば第1部分に好ましくは配置されているカウンター停止部分は、上述のカウンター停止部分へのn番目の停止部分の接続が第1部分と第2部分の相対動作を停止するように、位置決め補助装置に配置されている。位置決め補助装置は、好ましくは第1部分または第2部分に関してカウンター停止部分の位置の手動調節手段を備えている。停止部分は、平面であり得るか、調整可能な直線的もしくは非直線的スロープを有する、傾斜した傾斜台様表面であり得るか、特にまたは、粗いもしくはのこぎり様の特徴を有する表面を備えることができ、それにより顕微鏡的または巨視的なスケールでの接続表面の捕捉が達成され、類似構造を有する反対の停止部分との相互作用が増強され得る。
【0035】
しかし、制限手段は、それによって標的位置における第1部分と第2部分の移動が完全に覆されるのではなく制限されるだけである、例えば相互作用部分にロックデバイスを備えることによって、標的位置における第1部分と第2部分の関連動作を止めるか、妨げるか、あるいはまた制限するだけであることが可能である。例えば、抵抗デバイスを備えることができるが、その抵抗デバイスは誘導デバイス内にブレーキ部材を含んでなることができ、そしてかかるブレーキ部材が、標的位置において第1部分と第2部分の移動に影響し、かつ、特に位置決め動作が標的位置に達したときの抵抗によって締めつけられ、よって、例えばユーザーが知覚できる移動を検出することによって、標的位置が検出可能になる。
【0036】
制限手段はまた、例えば電気回路、(プログラム可能な)電気デジタルおよび/または類似制御装置、またはプログラムコードなどの電気的制御部品を備えることもでき、そしてそれは標的位置にて第1部分および第2部分の移動を制限する機能に役立つ。さらに、制限手段は(電気)磁気手段を備えることができ、そしてそれによって標的位置の第1部分と第2部分の移動が阻止終末点に制限できる。
【0037】
位置決めデバイスは、2つ以上の標的位置にて位置決めを可能にするはずである。そのため、位置決め補助装置は、調整された標的位置として複数の前もって決定されたNカ所の標的位置からn番目の標的位置を調整する手段を少なくとも1つ備えている。好ましくは、上述の調整手段はロックデバイスを備え、そしてそれによって、機械的振動、重力効果等によって調整された標的位置が置き換えられる可能性を阻止するために、それぞれの調節可能な標的位置を固定することで、少なくとも一時的に維持され得る。標的位置は、例えば操作担当者または自動制御装置によって選択可能でもあり得、そして「調整された標的位置」として標的位置に到達する前、特に対応する位置決め動作を実施する前に調整される。
【0038】
調整手段は、第1部分または第2部分に好ましくは配置される。あるいは、それらは、上述の第1部分または第2部分に動かせないように接続される、好ましくは少なくとも一部が動かせないように接続される、特に上述の第1部分または第2部分に一部または完全に回転できるように固定される、あるいは上述の第1部分または第2部分は少なくとも一時的に完全または少なくとも一部が固定される。ここで「固定」は、少なくとも一方向に固定、特にあらゆる方向に固定することを意味する。
【0039】
好ましくは、調整手段は、主要部材を備え、そこでは、好ましくは制限手段と変更手段が特に少なくとも一部配置されている。さらに、調整手段が少なくとも1つの補助部材を備え、そしてそれが主要部材に完全に接続されるか、例えばまたは別個の部品である。補助部材は、主要部材に対して動かせるように配置されることができ、特に主要部材に対して並進により置き換え可能であるか、または回転可能であり、特に動作力学的変更の一部として主要部材に接続され得る。制限手段は補助部材にて配置され得る。
【0040】
主要部材はロック部材であり、そしてそれはN個の相互作用部分、例えばロック部分を持つことが可能であり、かつ、好ましい。補助部材は部品であり得、それはそれぞれのロック部分に対して段階的に固定するために設定され、そこでは制限手段、例えば停止部分が配置され得る。
【0041】
補助部材は、固形または可変形状を呈することができ、そして例えば、伸縮自在の様式で伸長できるか、または短縮できる。そのような可変形状により、より多数の標的位置が実現できるので、より高い柔軟性が獲得される。調整手段の補助部材または主要部材はランプのような特徴を提供することができ、そしてそれぞれ別の標的位置を実現するために上述のランプに対する位置決めによって、反対部分を上述のランプの異なる位置に接続するように、特に主要部材において、または第1部分または第2部分に配置され得る。ランプのような、または連続した特徴は、特に2以上の前もって決定されたNカ所の標的位置の実現を可能にする。主要部材または補助部材は、変更可能な標的位置の数または変更可能な標的位置の距離を実施するために、手動で、機械的にまたは自動的に変更できるランプのスロープを作り出すように設定され得る。
【0042】
調整手段は、好ましくは部品を備え、そしてそれは回転軸の周りを回転可能であり、かかる回転軸は、第1部分または第2部分に対する並進により動かないように好ましくは配置されているか、または少なくとも一部に対して並進により動かせるように配置されている。好ましくは、回転可能な部品は、調整手段の上述の主要部材を形成する。好ましくは、調整手段は、主要部材の閉距離(closed distance)に沿って配置され、かかる距離は回転軸の周りに配置されている。少なくとも1個の補助部材は、回転可能な部品、特にN個の補助部材を備えることができ、かかる補助部材は円に沿って配置され、その円は回転可能な部品の前側の上述の回転軸内にその中心を持つ。各補助部材は相互作用部分を持つ。
【0043】
回転可能な部品はドラムデバイスであり、そしてそこに上述の調整手段および上述の変更手段の少なくとも一部が好ましくは配置されている。本発明による位置決めデバイスは、好ましくは上述の調整手段が上述の第2部分に配置され、かつ、特に回転可能なドラムデバイスを含んでなり、そして好ましくは、そこで制限手段と変更手段が少なくとも一部配置されていることを特徴とする。
【0044】
ドラムデバイスは、好ましくは、実質的にシリンダ形または中空シリンダ形をした基部を備え、好ましくはその回転軸が第1部分または第2部分にて旋回する。好ましくは、少なくとも1個の補助部材、特にN個の補助部材、例えば12個の補助部材を備え、そしてそれが、特に互いに等しい距離で区切られたドラムデバイスにて回転軸に沿った円形距離(circular distance)沿ってドラムデバイスの前側に配置され、かつ、それは特に上述のドラムデバイスに固定されている。補助部材は細長い部品であることができ、そしてそれはその長さがそれぞれその幅や高さより長い、特に少なくとも二倍、三倍もしくは四倍長い部品を意味する。補助部材は、好ましくはそれぞれ形成され、そしてまた組み合わせて、ピン状、ロッド状、シリンダ状、格子状、環形、円弧の形、ランプ状に別々に形成され得る。1または2以上の制限手段、例えば停止部分は、カウンター停止部分の結合した時点の標的位置を規定するために補助部材の前側に配置される。
【0045】
本発明による位置決めデバイスは、好ましくは位置決め補助装置が複数の前もって決定されたNカ所の標的位置からn番目の標的位置を手動で調節するための手段を備えることを特徴とする。その結果、調整された標的位置は、自動的または段階的に変更されるだけではなく、標的位置はまた変更機構によって手動でまたは自動的にも接近される。そのような手動調整手段は、好ましくは機械的または電気的に設定され、かつ、調整された標的位置の印に目印をつける手段を持つ調節ホイールを備え、そこでは、特に、調節ホイールが回転するロッドを介して、特に上述のドラムデバイスへと回転可能な部品によって、かかるドラムデバイスが上述の調節ホイールによる直接回転できるように接続され得る。
【0046】
位置決め補助装置は、特に調整された標的位置をn番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置に自動変更するための、少なくとも1つの変更手段を備えている。変更によって、好ましくは、水平方向での第1部分と第2部分の相対動作の範囲の変動が実現される。さらに、調整された標的位置の段階的な変動は、好ましくは、それぞれの新しいステップの前、またはそれぞれの新しいステップの後に、「自動的に」新しい標的位置に変更することによって、すなわち、例えばユーザーの追加的な活動なしに達成される。調整された標的位置としてn番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置への変更は、好ましくは、(n番目の標的位置において、複数のN個の制限手段からのn番目の制限手段によって、または少なくともNカ所の可能性のある位置を持つ制限手段によってそれが停止可能である)位置決め動作が、(n+1)番目の制限手段によって、(n+1)番目の標的位置にて停止可能であることを示唆している。その結果、N個の制限手段は、例えば互いに幾何学的に間隔をあけた第1制限手段に関して離れつつ配置され得る。n番目の標的位置はまた、n番目の制限手段の位置に相当し、そしてそれは幾何学的に前もって決定されるか、または前もって決定され得る。しかし、n番目の標的位置からの調整された標的位置としての(n+1)番目の標的位置への上述の変更が、(複数のN個の制限手段からのn番目の制限手段によって、または少なくともNカ所の可能性のある位置を有する制限手段によって停止可能である)位置決め動作が、(n+1)番目の標的位置において(n+1)番目の制限手段より別の制限手段によって停止可能であることを示唆することもまた可能である。この事象は、例えばユーザーが介在して、任意の(n+m)番目の標的位置(ここでは、mが手動の調整手段によるゼロより大きい自然数である)を設定し、それによって調整された標的位置の変動が好ましくは任意の増分を伴って行われ得る場合に発生する。
【0047】
変更手段は、歯止めデバイス(例えば摩擦ロック機構または歯止めホイール)を含むことができ、そしてそれは、ワンステップで一方向、例えば、位置決め動作の方向の第1部分および第2部分の動作を可能にし、かつ、それが動作の方向に反対してロックするか、またはそれが特に一方向の許可された方向のステップ距離に従った回転可能な部品の回転を可能にし、そしてロック方向の回転を禁止するか、または妨げる。変更手段は、少なくとも1つの凸部、少なくとも1つの凹部または少なくとも1つの溝を含んでなり、そしてそれは、特にドラムデバイスの調整手段の表面に配置され得る。
【0048】
本発明による位置決めデバイスは、好ましくは上述のドラムデバイスが実質的にシリンダ形の外観を備え、上述の変更手段は特に、好ましくは開放されているその末端がドラムデバイスの回転軸の方向に向けられる、複数のN本の螺旋状誘導溝またはスロット付きリンク部を備えることを特徴とする。
【0049】
位置決め補助装置は、第1接続手段によって、上述のn番目の標的位置から上述の(n+1)番目の標的位置への変更が位置決め動作中に達成され得るように、上述の位置決め補助装置に対する上述の位置決め動作、または上述の変更手段に対する上述の位置決め動作の接続のための少なくとも1つの第1接続手段をさらに備えている。第1接続手段は、1もしくは2以上の凸部、ラッチ、ロッド、プレート、アクチュエータ、はめ込み部材および/または他の部品を備えることができ、そしてそれらは動かせるようにおよび/または動かせないように互いに接続されることができ、そして第1部分または第2部分に配置され得る。好ましくは、第1接続手段は、位置決め動作、特に位置決め前進動作または位置決め後方動作が自動的に、すなわち、特にユーザーの追加的な活動なしに、第1部分と第2部分の(磁気的、機械的、電気的など)相互作用につながるように、特に自動的にn番目の標的位置から調整された標的位置としての上述の(n+1)番目の標的位置への変更につながるように配置され、そして設定される。
【0050】
本発明による位置決めデバイスは、好ましくは、第1接続手段がはめ込み部材を含んでなることを特徴とし、そしてかかるはめ込み部材が、第1部分または第2部分に配置され、それが第1部分または第2部分で、特にはめ込み方向に動かせるように配置され、それが回転可能な部品の、特にドラムデバイスの回転軸に垂直であり、そしてそれが第1部分または第2部分で動かせないように回転軸の方向に好ましくは配置され、かつ、それが(ドラムデバイスの)上述の誘導溝の少なくとも1つもしくはそれぞれへのはめ込みのために設定される。さらに、本発明による位置決めデバイスは、好ましくは、上述の第1接続手段が、位置決め動作中、上述のn番目の標的位置から上述の(n+1)番目の標的位置への変更に機械的に作用するような機械的なものであることを特徴とする。本発明による位置決めデバイスは、好ましくは、上述の第1接続手段は第1部分または第2部分で動かせるように配置され、かつ、位置決め補助装置もまた、位置決め動作中、第1接続手段が第2接続手段によって動かせるように、第1接続手段に位置決め動作を接続する第2接続手段を備えることを特徴とする。好ましくは、第1接続手段は位置決めデバイスの第1部分に配置される。
【0051】
好ましくは、位置決め補助装置はまた、位置決め動作中、少なくとも第1接続手段が第2接続手段によって動かせるように第1接続手段に対する位置決め動作を接続する第1接続手段も備えている。
【0052】
本発明による位置決めデバイスは、好ましくは、誘導デバイスが、誘導方向に沿って第1部分と第2部分の並進相対動作を実施するために設定されていることを特徴とし、そしてそれが、ドラムデバイスの誘導溝へのはめ込み部材のはめ込みが、(誘導溝をはめ込む)はめ込み部材が実質的に並進位置決め動作によりドラムデバイスを回転させ、それにより、n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置への変更が起こり、ここで、後者が上述の新規標的位置として調整されることを達成するように、実質的にドラムデバイスの回転軸と平行に延びる。
【0053】
本発明による位置決めデバイスは、好ましくは、少なくとも1つの第2接続手段がはめ込み方向に沿ってはめ込み部材を移動させるために設定され、それによって、上述の手段がスロット付きリンク(link)デバイスとスライドブロックメンバーを含み、それにより、好ましくは、スロット付きリンクデバイスが第2部分に配置されるおよび/または実質的に直線的誘導方向に沿って伸びて配置され、そしてここで、スライドブロックメンバーが実質的にはめ込み方向に垂直に、そして実質的にはめ込み部材の回転軸に垂直に配置されることを特徴とする。
【0054】
本発明による位置決めデバイスは、好ましくは、上述のスロット付きリンクデバイスが、1つのスロット付きリンクまたは複数のスロット付きリンクを備え、および上述のスライドブロックメンバーが1つ(または2以上の)スライドブロックを備え、それはスロット付きリンク(または複数のスロット付きリンク)によって誘導されることができ、ここで、スロット付きリンクが、はめ込み部材が開始位置からn番目の標的までの位置決め動作中、誘導溝をはまらないように、そしてn番目の標的位置から開始位置への位置決め戻り動作中に上述の誘導溝にはまり込み、ここで、上述の戻り動作中に、n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置への変更が起こり、それが上述の新規標的位置として調整されることを特徴とする。逆もまた同様であり、はめ込み部材は、同様に位置決め前進動作中にだけ誘導溝にはまり込むことができ、その結果、標的位置を変更させる。好ましくは、スロット付きリンクデバイスは、細長くて、特に実質的に線形のラン(run)を備え、ここでは、実質的に線形のスロット付きリンクが、好ましくは第1および、特にまた第2の末端領域と(末端領域より広い幅を有する)中央領域を備えている。
【0055】
好ましくは、サンプル分配装置は起動解除(deactivation)デバイスを備え、それによって、起動動作が第1接続手段を介して上述のn番目の標的位置から上述の(n+1)番目の標的位置への変更を達成するのを妨げ得る。このことは、サンプル分配装置が、特に自動変更の一時的な再作動または再作動までの、上述のn番目の標的位置から上述の(n+1)番目の標的位置への変更を達成することが強制されないような方法での自動的な変更の作動によって起動動作を実施できるようにすることによってより柔軟に適用され得る利点を示している。好ましくは、上述の起動解除デバイスは、手動でまたはプログラムに制御されて自動的に操作できる。自動変更が起動解除デバイスによって起動解除される一方で、それが第1操作モード中に作動される第2操作モードを備えている。例えば、ユーザーは、起動解除デバイスによって、第1操作モードにおいてサンプル分配装置を最初に利用し、そして一時的に第2操作モードに切り替えて、例えば(第1操作モード中に修正された)サンプルプレートの充填を手動で修正することを決定できる。起動解除デバイスは、上述の第1操作モードが標準方式となるようなデッドマン(dead mans)装置を備えている。起動解除デバイスは、作動機能中に、起動解除デバイスに対応する機械的および/または電気的またはその他の実行手段を提供されることによって、第1接続手段または上述の第2接続手段の効果が妨げられるように設定されている。例えば、起動解除デバイスはレバーを備えることができ、そして作動の場合、それは位置決め動作中、上述の変更が自動的に達成されないので、上述のはめ込み部材が上述のドラムデバイスの誘導溝にはめ込まれないように上述のスライドブロックメンバーを誘導してスロット付きリンクを迂回させる。
【0056】
本発明による位置決めデバイスは、好ましくは、相対動作がn番目の標的位置に接近する場合に第1部分と第2部分の相対動作を保留するスプリング手段を備えることを特徴とする。その結果、例えば第1部分と第2部分の激しい接続が起こることを予防し、それが部品の寿命をのばし、かつ、それぞれ位置決めデバイスの位置を維持し、そして、例えば標的位置に到達したときに、液体サンプルがサンプル輸送デバイスから望ましくない位置に放出されるのを防ぐ。スプリング手段は、弾性部材、例えばコイルバネのようなスプリング、板バネまたは弾性材料、例えばゴムの緩衝材、あるいは(例えば磁気ベースで動作する)接続減衰デバイスを備えている。その結果、第1部分と第2部分の位置決めの高精度が重要であり、加えて、対応するスプリング手段が適正に選ばれるべきであるように、その高精度が長期間にわたり信頼できるものでなくてはならないことに留意すべきである。
【0057】
本発明によるサンプル分配装置は特にピペッティング装置であり、そしてそれは好ましくは、本発明による位置決めデバイスを備えている。
【0058】
本発明によるサンプル分配装置は特に位置決めデバイスを備え、そしてそれは、特に本発明に従って設定されており、ここで、位置決めデバイスは、サンプル輸送デバイスが配置され得る第1部分;第1部分に対して動かせるように配置される第2部分を備え、ここで、サンプルホルダーが第2部分に配置され得るが、さらに、それによって第1部分と第2部分が互いに関連して最初の位置とn番目の標的位置の間を繰り返し誘導され得る、誘導デバイスを備えることができる。ここで好ましくは、サンプル分配装置は、前もって決定された高さで、サンプルで満たされた供給コンテナを保持するのに好適な供給コンテナホルダー;および好ましくは上述の第1部分と関連して供給コンテナホルダーの高さを変更する手段をさらに備えている。
【0059】
本発明によるサンプル分配装置は、好ましくは、第1部分と第2部分の相対動作、特に位置決め動作を接続する第3手段を備えること、ならびに上述の少なくとも1つの第3接続手段によって供給コンテナの高さの変動が、相対動作中、特に開始位置の接近中に達成されるような、供給コンテナまたは供給コンテナホルダーの高さを変更する少なくとも1つの手段を備えることを特徴とする。そのような供給コンテナの自動リフティングは、サンプルが供給コンテナからサンプル輸送デバイスに取り込まれ得るサンプル取り込み位置を配置するのに特に追加的なユーザーに活動を必要としないという利点を示し、それによりサンプル分配装置の有効性が高められる。
【0060】
本発明によるサンプル分配装置は、特に本発明による位置決めデバイスを備え、それはピペッティング・オートマット、ピペッティング・ロボット、ピペッティング−セミ・オートマット、またはピペッティング装置であり得、それらは特に、手動で操作可能であるかまたは起動可能であり、それらはそれぞれ好ましくは、自動的に、半自動的に、電気的に、一部電気的に、完全にまたは少なくとも一部水圧または空気圧、完全に機械的にまたは併用して機械的、水圧、空気圧および/または電気的に操作されるように設定され得る。好ましくは、サンプル分配装置は、手動で起動可能な装置であり、そしてそれは、特に外部電源なしで使用可能である。その結果、利点は、全自動電気サンプル分配装置、例えばピペッティング・ロボットと比較して達成されるが、その利点とは、かかる装置が格子外でも操作でき、それがより柔軟な使用を可能にするという点である。さらに、サンプル分配装置の寸法と質量が、より簡単な実施形態によって低く保たれることができ、かかるサンプル分配装置は、例えば60cm*50cm*40cmまたは50cm*40cm*30cm(幅*高さ*奥行)より小さな体積の範囲内で配置されるか、または例えば3kg、5kg、8kg、10kg、12kgまたは15kg未満の質量しかない。より小さい設置面積または質量はまた、サンプル分配装置のより柔軟な適用を可能にし、それによりかかる装置は、例えば実験室のほとんどの作業面(作業台)に配置でき、そして容易に置き換えできる。
【0061】
サンプル分配装置は、好ましくは、ハウジングを備え、そしてそれは、特に実質的に本発明による位置決めデバイスのケース内に入っているか、または少なくとも部分的にそのケース内に入っている。ハウジングは、固定された配置のために設定され、そして例えば実験室の作業台上の固形スタンドのためのゴムソケットなどを備えている。さらに、ステージを備え、そしてそれは位置決めデバイスの部品を支える。
【0062】
位置決めデバイス、サンプル分配装置、およびそれらの部品は、例えば金属、例えばアルミニウムまたは鉄鋼によって好ましくは作られ、かなり高い精度と長期間の安定性を達成し得る。そのうえ、位置決めデバイス、サンプル分配装置、およびそれらの部品は、プラスチック、例えばポリプロピレンによって好ましくは作られる。好ましくは、位置決めデバイス、サンプル分配デバイス、およびそれらの部品は、そのような材料によって作られ、そしてそれらは、水性サンプル、特に、塩を含んでいる生物学的培地が使用された場合に、特に耐食性を確保している。上述の材料は、好ましくは化学的に不活性であり、かつ、実質的にそれらの部品が侵されることなく洗剤によって処理可能でなくてはならず、そのことが、例えば、生物学的もしくは医学調査研究所の無菌作業場の滅菌に使用される、70%のアルコール/水混合物による滅菌を可能にする。そのうえ、位置決めデバイスとサンプル分配装置の部分はコーティングを備えることができて、上述の特徴を獲得する。特に、表面は陽極処理されて、特に陽極酸化に基づく電気的手段によって酸化物層をそれらに備えている。特にアルミニウムで作られた部品の場合にこれをおこなうことができる。
【0063】
サンプル分配装置は、好ましくは、一般的なピペット、特にマルチチャンネルピペットの適用に向けて設定されている。好適で好ましいマルチチャンネルピペットの例は、Eppendorf AG製のマルチチャンネルピペットEppendorf Resarch(登録商標)、およびEppendorf Research(登録商標)plusであり、電動ピペットに関しては、ピペットEppendorf Research(登録商標)proおよびEppendorf Xplorer(登録商標)である。
【0064】
そのうえ、本発明によるサンプル分配装置は、ディスペンサー、例えばEppendorf AG製のディスペンサーMultipette(登録商標)、ならびに電動ディスペンサーMultipette(登録商標)クラスおよびMultipette(登録商標)Xクラスなど共に利用される。
【0065】
しかし、ピペットが本発明によるサンプル分配装置による利用のために特に設定されており、かつ、サンプル分配装置への独占的な適用および/または組込みのために設定され得ることもまた可能であって、かつ、好ましい。
【0066】
好ましくは本発明によるサンプル分配装置による使用に好適である複数のピペットが、好ましくは2、4、6、16、24チャンネル、または特に好ましくは12チャンネル、あるいはよりいっそう好ましくは8チャンネルを備えている。そのような複数のピペットは、市販のウェルプレートまたは他のウェルプレートの充填に特に好適である。8チャンネルピペットは、96、384または1536ウェルプレートの充填に特に使用され得る。
【0067】
便利なウェルプレートは、それぞれ好ましくは96または384個のサンプルウェル、または好ましくは4、8、12、16、32、64、192、1536、6144または別の数のサンプルウェルを備えている他のウェルプレートである。例えば、好適な公知のウェルプレートは、それぞれウェルの底の形状とは無関係にEppendorf AG製の96または384個のサンプルウェルを持つEppendorf plate(登録商標)ポリプロピレン、または96または384サンプルウェルを持つEppendorf Deepwell Plate(登録商標)である。(互いに接続されている)複数のサンプルコンテナ(例えばサンプルウェル)を備えた他のサンプルホルダーではあるが、記載したウェルプレートは、好ましくは、サンプル分配装置における適用のため、または単独のサンプルコンテナ、例えばサンプルチューブの保持のために提供される。
【0068】
好ましくは、サンプル分配装置は、サンプルホルダー配置部を備え、そしてそれがサンプルホルダー調整プレートを備え得る。サンプルホルダー調整プレートは、1つの(または複数の、特に別々の)サンプルホルダーを設定し得るか、または複数の、特に異なるサンプルホルダーの同時または非同時の採用を設定し得る。その目的のために、アダプターデバイスおよび/またはアダプターデバイスとの接続のための接続装置を備えることができ、ここでは、アダプターデバイス、例えばアダプターフレームによって、または例えばサンプル器ストライプの形での接続サンプル器の差し込みによって、特定のタイプのサンプルホルダー、例えば異なるタイプのウェルプレートまたは互い一体的に接続されたサンプル器が保留され得る。好ましくは、ピペット装置は、ピペットチップの保持またはピペットチップ供給ホルダーの保持のために設定された部分を備えている。ピペットチップ供給ホルダーは、好ましくは、穴の開いたプレートを備えたステージを備え、その穴の中にピペットチップが保存される。好ましくは、用意ができていないマルチチャンネルピペットの一回の垂直誘導動作がそれに完璧にピペットチップを装着させる。上述の部分は、特に凹部としてのピペット装置のハウジングのカバープレートと特にサンプルホルダー調整プレートにおいて設定され得る。
【0069】
しかし、本発明によるサンプル分配装置は、ピペットと共に使用されるだけではなく、他のサンプル輸送またはサンプル投与装置でも使用されることができ、そしてそれは例えば、投与装置はポンプまたは重力の利用によってサンプル用量を運ぶ。分配されるべきサンプルは液体であり、好ましくは別の一貫性を提供することもできるが、例えばゲル様のもの、粉末様のもの、固形またはガスであることもできる。
【0070】
好ましくは、サンプル分配装置は、高さ調節デバイスを備え、そしてそれは、好ましくは第1部分に取付けられるか、または取付けられ得るか、あるいは第1部分にユーザーが分離できるようにまたは分離できないように接続され、そしてそれによって、高さ調整デバイスに接続され得るサンプル輸送デバイスの高さが、第1部分および/または第2部分に対して調節され得る。このように、最適の放出位置、特にまたは取り込み位置は、サンプル分配で決定され得る。高さの調節デバイスは、好ましくは、第3部分、好ましくは第4部分も提供され、そしてそれ(またはそれら)は互いに対して、または第1部分に対して動かせるように配置される。好ましくは、高さ調節デバイスは、誘導デバイスを備え、そしてそれによって、第3部分、および提供されるのであれば第4部分の相対動作が誘導方向、特に実質的に上述の方向、すなわち垂直方向に誘導されることができる。好ましくは、第3部分、および適切であれば第4部分は、サンプル輸送デバイスの支持デバイス、例えば支持部材である。
【0071】
高さの調節デバイスは、第3部分、および適切であれば第4部分の保留のためのスプリング手段を備えて、部品の激しい接続の影響を予防し、そして特に液体サンプルの望ましくない漏出を予防し得る。保留のためのスプリング手段は、弾性部材、例えばスプリング、特にコイルスプリングや板バネ、弾性材料からの緩衝材、例えばゴムなど、または、例えば磁気効果に基づいている、接続減衰デバイスを含んでなることができる。その結果、好ましくは第3部分および適切であれば第4部分の位置決めの高い精度が重要であり、加えて、使用するスプリング手段が適正に選ばれるべきであるように、その高い精度が長期間にわたり安定でなくてはならないことに留意すべきである。
【0072】
高さ調節デバイスのリフトは、好ましくは、異なる種類の好適なサンプル供給コンテナからのサンプルの取り込み、および異なるタイプのサンプルホルダーへの放出のためのサンプル輸送デバイスの位置決めが可能であるような寸法である。高さの調節デバイスは、好ましくは、迅速な調節デバイスを備えているが、標準的なウェルプレートの高さまたは標準的なピペットチップの長さに適合させ得る、そのような上述の前もって決定された高さは、実質的に困難な高さ調節なしに、ユーザーによって直接的且つ簡易に調整できる。例えば、このように、96または96ウェルプレートに接近するために、第1部分に対して第3部分および適切であれば第4部分を迅速に調整できるように、0.5〜100mm、1mm〜10mm、3mm〜50mm、3mm〜20mm、または特に、4.5mm又は9mmのリフトが定義可能であり得る。
【0073】
サンプル分配装置は、サンプル輸送デバイスを保持するための保持デバイス、特にピペットホルダーを特に備え、そしてそれは、好ましくは第1部分に接続され、かつ、好ましくはユーザーによって分離可能であり、接続可能である。異なる保持デバイスが、異なるサンプル輸送デバイスを保持するために提供され得る。または、異なるサンプル輸送デバイスを保持するために設定され得る、単独の保持デバイスが提供され得る。好ましくは、接続装置が提供され、そしてそれによって、保持デバイスが第1部分または第2部分と接続され、特に旋回可能に接続され得る。
【0074】
好ましくは、サンプル分配装置は傾斜デバイスを備え、それによって、サンプル輸送デバイスを保持するための上述の保持デバイスが、垂直方向(z方向)に対して0°≦α≦90°の角度で配置可能であり、ここで好ましくは1°≦α≦10°または1°≦α≦5°で配置可能である。傾斜は、垂直下向き方向だけではないサンプル放出を可能にする。例えば、それは、ユーザーが器の側面内壁にピペットチップによってサンプルを放出することを可能にする。サンプルの重さが規定の方法での下向きへの滴下のために、ピペットチップへの接着を克服することができないのであれば、このことは少量サンプル容量のために有利である。傾斜デバイスは、好ましくは(実質的に水平に配置される)傾斜軸、例えば傾斜軸を備え、そしてそれは第3部分と第4部分を回転可能なように接続する。傾斜軸は、金属ピンによって実現でき、そしてそれは、例えば第1部分に搭載でき、かつ、第3部分または第4部分の開口部を通して回転できるように伸ばすことができる。好ましくは、傾斜デバイスは、傾斜位置を固定する手段、例えば固定ホイールを備えている。さらに、傾斜デバイスは、好ましくは垂直位置終末点に対して自動戻り手段を備えている。その結果、例えば、第1部分に対して回転可能である第3部分は、ユーザーによって放出されると自動的に垂直位置に戻される。自動戻り手段は、螺旋状牽引力スプリングのようなスプリングを含むことができ、そしてそれは、例えばユーザーが第3部分を傾けて止めた場合に、垂直位置へ第3部分を引き戻す。
【0075】
好ましくは、サンプル分配装置は、自動高さ調節デバイスを備え、そしてそこでは、装置の高さ調節部品が、起動動作、特に位置決め動作によって自動的に高さを調整する。上述の部品は、好ましくは高さ調節サンプル供給コンテナホルダーであり、サンプル輸送デバイスの方向にサンプル供給コンテナを自動的に持ち上げることによって、異なるサンプル供給コンテナが、サンプル分配装置で使用可能であり、そして/または快適なサンプル取り込みを可能にするようなものである。上述の目的のために、サンプル分配装置は、上述の第1部分および/または第2部分と関連して(サンプル)供給コンテナホルダーの高さを変更する手段、例えば1もしくは2以上のリフティング部材を持つ(例えば自動)リフティング装置を好ましくは備え、そしてそれはローラーおよび/または先細のキー部材を含み得る。
【0076】
以下のステップにおいて、本発明に従って特に設定された位置決めデバイス、特に本発明に従って特に設定されたサンプル分配装置、特にピペット装置によって、それぞれ異なる標的位置において、第2部分と関連して第1部分を配置するための本発明による方法は、以下のステップ:最初の位置、好ましくは開始位置と、(位置決めデバイスにてNカ所の可能性のある前もって決定された標的位置の1つとして調整され得る)前もって決定されたn番目の標的位置との間での、互い関連した第1部分と第2部分によるn番目の位置決め動作が実施され;位置決め補助装置との位置決め動作の接続による、n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置への変更を、後者が新規の調整された標的位置として調整されるように達成するための位置決め動作を使用することによって、互い関連した第1部分と第2部分の最も近い(n+1)番目の位置決め動作が、最初の位置、好ましくは開始位置と(n+1)番目の標的位置との間で自動的に実施されること、を含んでなる。
【0077】
本発明による方法は、好ましくは、(n+1)番目の標的位置が調整された新規標的位置として調整されるように、n番目の標的位置から最初の位置、好ましくは開始位置に戻るn番目の位置決め動作の戻り経路が、位置決め戻り動作の位置決め補助装置への接続による、n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置への上述の変更を達成されるために使用される、という特徴を含んでなる。ここでは、あるいは、位置決め前進動作も同様に利用できる。
【0078】
本発明はまた、サンプル分配装置、特にピペット装置のための位置決めデバイスに関し、そしてそれは:サンプル輸送デバイスが配置可能である第1部分;サンプルホルダーが配置可能である第2部分;を備え、ここで、最初の位置と調整された標的位置との間での位置決め動作によって、サンプルをサンプルホルダーに運ぶことができ、そしてサンプル輸送デバイスからサンプルホルダーへの放出によって標的位置にサンプルを運ぶことができるか、または最初の位置と調整された標的位置との間の位置決め動作によって、および放出位置への第1部分に対するサンプル輸送デバイスの動作によって、サンプルホルダーに対してサンプル輸送デバイスによりサンプルを運ぶことができ、そしてサンプル輸送デバイスからサンプルホルダーに放出することによって放出位置にてサンプルを運ぶことができ、ここで、サンプルを運ぶのに役立つ起動動作を備え、ここで、上述の起動動作によるさらなる効果(調整された標的位置の自動変更、または例えばサンプル供給コンテナホルダーの自動高さの調節である)が自動的に達成されるように、位置決め動作を実施するために、第1部分と第2部分は最初の位置と、第1部分及び第2部分の調整された標的位置との間で互いに関連して動かせるように配置される。
【0079】
部品と手段に関する用語と意味の定義は、本発明のすべての対象、すなわち、それが別のものであると記載されていないか、またはそれが内容から逸脱していないのであれば、位置決めデバイス、サンプル分配装置および方法、に関して有効である。可能であるかまたは有利に思える、本発明による対象および実施形態の特徴もまた、組み合わせられる。
【0080】
本発明による位置決めデバイス、本発明によるサンプル分配装置および本発明による方法のさらなる好ましい実施形態が、図面に関する実施形態とそれらの説明に関する後述の説明に由来する。実施形態の同じ部品は、それが別のものであると記載されていないか、またはそれが内容から逸脱していないのであれば、同じ参照番号によって実質的に表されている。それは以下に示されている:
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明による位置決めデバイスの第一の実施形態を示す。
【図2a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、本発明によるサンプル分配装置の実施形態を斜視的に示しているが、ここで、第1部分および第2部分が開始位置に位置しており、ここで、サンプル輸送デバイスのためのホールディングデバイスが、移動の高さに持ち上げられている。
【図2b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、本発明によるサンプル分配装置の実施形態を斜視的に示しているが、ここで、第1部分および第2部分が開始位置に位置しており、ここで、サンプル輸送デバイスのためのホールディングデバイスが、サンプル取り込みの高さまで下げられている。
【図2c】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、本発明によるサンプル分配装置の実施形態を斜視的に示しているが、ここで、第1部分および第2部分が開始位置に位置しており、ここで、サンプル輸送デバイスのためのホールディングデバイスが、移動の高さに持ち上げられ、そして最初の標的位置のウェルプレートの1行目の上に配置されている。
【図2d】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、本発明によるサンプル分配装置の実施形態を斜視的に示しているが、ここで、第1部分および第2部分が開始位置に位置しており、ここで、サンプル輸送デバイスのためのホールディングデバイスが、12番目の標的位置のウェルプレートの12行目の上に配置されている。
【図2e】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、本発明によるサンプル分配装置の実施形態を斜視的に示してあるが、ここで、第1部分および第2部分が開始位置に位置しており、ここで、サンプル輸送デバイスのためのホールディングデバイスが、最初の標的位置に配置され、そしてサンプル放出の高さまで下げられているか、または最初の標的位置に配置されている。
【図2f】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、本発明によるサンプル分配装置の実施形態を斜視的に示してあるが、ここで、第1部分および第2部分が開始位置に位置しており、ここで、サンプル輸送デバイスのためのホールディングデバイスが、サンプル放出の高さまで下げられ、そして傾けて配置されている。
【図3a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、図2fのピペットの保持デバイス(そこには保持デバイスが配置されている)を斜視的に示す。
【図3b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、図3aの細部を示す。
【図4a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、ピペットの保持デバイスの第二の実施形態の詳細な斜視図を示す。
【図4b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、図2a〜2fに示された実施形態によるピペットの保持デバイスの実施形態の詳細な斜視図を示している。
【図5a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、(図2a〜2fに示している)サンプル分配装置の分解図(explosive view)を示すが、図5bとは異なる角度からのものである。
【図5b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、(図2a〜2fに示している)サンプル分配装置の分解図を示すが、図5aとは異なる角度からのものである。
【図6a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、(図2a〜2f、図5aおよび図5bのサンプル分配装置に使用される)本発明による位置決めデバイスの実施形態を斜視的に示す。
【図6b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、(図2a〜2f、図5aおよび図5bのサンプル分配装置に使用される)本発明による位置決めデバイスの実施形態を斜視的に示し、そしてここでは、図6aの位置決め補助装置30の細部を示す。
【図6c】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、(図2a〜2f、図5aおよび図5bのサンプル分配装置に使用される)本発明による位置決めデバイスの実施形態を斜視的に示し、そしてここでは、(それによって直線的位置決め動作Pが、図6bの方向Eに沿った第1接続手段の位置依存性のはめ込みとはめ込み解除を達成する)スロット付きリンクデバイス75の背面斜視図を示す。
【図6d】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、(図2a〜2f、図5aおよび図5bのサンプル分配装置に使用される)本発明による位置決めデバイスの実施形態を斜視的に示し、そしてここでは、上面図で5a、5b、および6c〜6dのスロット付きリンク77を示す。
【図7】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、図2a〜2fのサンプル分配装置、および図6aに示されている位置決めデバイスの標的位置を細かく調整する手段の斜視図および正面図を示す。
【図8a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、図2a〜2fの本発明による改変サンプル分配装置、特に(位置決め動作によって保持デバイスの取り込みの高さを調整するために、開始位置にてサンプル供給コンテナを持ち上げる)自動高さ調節デバイスの細部を背面から斜視的に示す。
【図8b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、図8aの細部を示す。
【図9】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、詳細図による(図2a〜2fのサンプル分配装置の位置決めデバイスを使用する)誘導デバイスと比較した誘導デバイスの代替の実施形態、すなわち図8aからの誘導デバイスを示す。
【図10a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、(ウェルプレートの0°配置設定とウェルプレートの180°配置設定に384ウェルプレートを装備する)それらのサンプルホルダーデバイスの上に配置された図2a〜2fのサンプル分配デバイスのピペット保持デバイスを上から斜視的に示す。
【図10b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、(ウェルプレートの0°配置設定とウェルプレートの180°配置設定に384ウェルプレートを装備する)それらのサンプルホルダーデバイスの上に配置された図2a〜2fのサンプル分配デバイスのピペット保持デバイスを上から斜視的に示す。
【図11a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、6つの異なるサンプルホルダー実施形態に関する図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのアダプター部材の6つの異なる実施形態を、すなわち、斜視的な等角図で示す。
【図11b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、6つの異なるサンプルホルダー実施形態に関する図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのアダプター部材の6つの異なる実施形態を、すなわち、斜視分解図で示す。
【図12a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、6つの異なるサンプルホルダー実施形態に関する図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのアダプター部材の6つの異なる実施形態を、すなわち、斜視的な等角図で示す。
【図12b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、6つの異なるサンプルホルダー実施形態に関する図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのアダプター部材の6つの異なる実施形態を、すなわち、斜視分解図で示す。
【図13a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、6つの異なるサンプルホルダー実施形態に関する図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのアダプター部材の6つの異なる実施形態を、すなわち、斜視的な等角図で示す。
【図13b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、6つの異なるサンプルホルダー実施形態に関する図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのアダプター部材の6つの異なる実施形態を、すなわち、斜視分解図で示す。
【図14a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、6つの異なるサンプルホルダー実施形態に関する図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのアダプター部材の6つの異なる実施形態を、すなわち、斜視的な等角図で示す。
【図14b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、6つの異なるサンプルホルダー実施形態に関する図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのアダプター部材の6つの異なる実施形態を、すなわち、斜視分解図で示す。
【図15a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、6つの異なるサンプルホルダー実施形態に関する図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのアダプター部材の6つの異なる実施形態を、すなわち、斜視的な等角図で示す。
【図15b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、6つの異なるサンプルホルダー実施形態に関する図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのアダプター部材の6つの異なる実施形態を、すなわち、斜視分解図で示す。
【図16a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、(図2a〜2fのサンプル分配装置と共に使用できる)サンプル供給コンテナのある実施形態を示す。
【図16b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、図2a〜2fに示されているサンプル供給コンテナを示す。
【図17】もう1つの実施形態において本発明による位置決めデバイスを備えた本発明によるサンプル分配装置の第二の実施形態を示すが、それが(固定されたハウジングと実質的に動かせない第1部分に対して動かせる)第2部分の特徴である。
【図18】もう1つの実施形態において本発明による位置決めデバイスを備えた本発明によるサンプル分配装置の第二の実施形態を示すが、それが(固定されたハウジングと実質的に動かせない第1部分に対して動かせる)第2部分の特徴である。
【図19】もう1つの実施形態において本発明による位置決めデバイスを備えた本発明によるサンプル分配装置の第二の実施形態を示すが、それが(固定されたハウジングと実質的に動かせない第1部分に対して動かせる)第2部分の特徴である。
【発明を実施するための形態】
【0082】
図1は本発明による位置決めデバイス1’の第一の実施形態を示す。後者はサンプル分配装置、例えば、図2a〜2fのサンプル分配装置、よって、例えば、(そこでは、液体サンプル、例えばPCR試薬を含む溶液がウェルプレートのサンプルウェルへのマルチチャンネルピペットによってサンプル供給コンテナから分配される)ピペット装置で使用されるのに好適である。位置決めデバイス1’は、第1部分10’が動作の水平方向R(両矢印で表される)に第2部分20’に対して動かせるように設定されている。第1部分10’では、サンプル輸送デバイス90’、例えばマルチチャンネルピペットが配置可能であり、そして第2部分20’では、サンプルホルダー80’、例えば96個の(または例えば384個の)サンプルウェル81’を有するウェルプレートが配置可能である。位置決めデバイス1’は、図1で点線を付して描かれた第1部分の位置に相当する開始位置と調整された標的位置の間の互いに関連する第1部分と第2部分の位置決め動作が実施できるように設定される。開始位置は、開始位置において、例えばピペットのピペットチップ内に吸引することによってサンプルがサンプル輸送デバイス90’内に取り込まれ得る手近な実施形態における可能性を示す。標的位置は、ここでは、上述の標的位置にて、サンプルがサンプル輸送デバイスからサンプルホルダーに放出される可能性を提供する。図1では、第1部分と第2部分は、合計12個の可能な標的位置の7番目の標的位置に位置しており、そしてそれは、それぞれ96ウェルプレートの1番目〜12番目の行への第1部分のサンプル放出位置に相当する。
【0083】
位置決めデバイス1’は、標的位置の変更が強制的な位置決め動作によって自動的に起こるので、調整された標的位置を変更するのにユーザーの追加活動を必要としない利点を提供する。これは位置決め補助装置30’によって達成され、そしてそれは、調整された標的位置の第1部分と第2部分の相対動作を制限する手段40’を備え、そしてそれは、調整された標的位置としての複数のN=12か所の前もって決定された標的位置からn番目の標的位置を調整する手段50’を備え、そしてそれは、n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置に調整された標的位置を変更する手段60’をさらに備え、およびそれは、第1に、上述の位置決め動作と上述の変更手段との接続のための手段70’をさらに備え、上述のn番目の標的位置から上述の(n+1)番目の標的位置への変更は、水平方向の位置決め動作中の第1接続手段によって達成されるものである。
【0084】
図式的に示された制限手段40’は、(調整手段50’に配置される)停止領域40’を含んでいる。示された7番目の標的位置において、第1部分10’のカウンター停止部分40a’が停止部分40’に取り付けられており、そしてそれは、調整手段50’の従属部品52’に配置されている。従属部品52’は、調整手段50’の(第2部分に取付けられている)ロック部材51’を介して第2部分に(放出できるように)固定されている。ユーザーによる位置決め動作の手動動作の場合では、水平方向の位置決め動作が7番目の標的位置にて妨げられるので、標的位置が容易に接近できることが、接続によって、特に可能である。位置決めデバイス1’に関して、水平方向の位置決め動作中、すなわち開始位置からn番目、例えば7番目の標的位置(第一の代替実施形態)またはそこから開始位置に戻る経路(第二の代替実施形態)へのいずれかにおいて、(第1部分10’に配置される)凸部部材11’が(変更手段’60を起動させる)第1接続手段70’を起動することを条件とする。上述の変更手段60’は、例えば捕捉デバイス60’を備え、そしてそれは、従属部品52’を一時的に持ち上げ、下部捕捉カム52a’が捕捉部材51’の捕捉凹部から持ち上げられて、それが(n+1)番目、例えば8番目の捕捉凹部への捕捉カム52a’のさらなる滑走を可能にするが、ここで捕捉カム52a’が再びはめ込まれ、そして標的位置n+1を固定する。
【0085】
図2〜図16bは、(本発明の第二の実施形態による位置決めデバイス1(部品だけが見える)を備えている)本発明によるサンプル分配装置100のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置およびサンプル分配装置別の従属部品および好適なアクセサリーを示す。
【0086】
図2a、2b、2c、2d、2e、2fは、本発明によるサンプル分配装置100のある実施形態を斜視的に示すが、ここで、第1部分および第2部分が開始位置に位置していて(図2a、2b)、そしてここで、それぞれサンプル輸送デバイスの保持デバイスが移動の高さに持ち上げられているか(図2a)、またはサンプル取り込みの高さまで下げられており(図2b)、保持デバイスが移動の高さに持ち上げられて、そしてそれぞれ第1の標的位置のウェルプレートの1行目(図2c)または12番目の標的位置のウェルプレートの12番目の行の上に配置されているとき(図2d)、ここで、保持デバイスは、第1の標的位置に配置され、そしてサンプル放出の高さまで下げられるか(図2e)、または第1の標的位置に配置され、サンプル放出の高さに下げられ、そして傾けて配置される(図2f)。
【0087】
サンプル分配装置100は研究室での使用のためのピペット装置であり、そして、例えばそれによって、サンプル輸送デバイス90、特にマルチチャンネルピペット102によるサンプル供給コンテナ101から、サンプルホルダー80、特にウェルプレート103へのピペッティングによるサンプルの手動分配がユーザーにとって容易になる。ピペット装置は、N=12か所の標的位置を定めることによって、96および384ウェルプレートのピペッティングが設定され、特にここで、x方向の標的位置の固定距離はx方向のウェルプレート103の12行の距離に相当している。上述の距離は、96個のサンプルウェルを持つウェルプレートの標準的な距離である。示されたピペットは、それが2009年にEppendorf AG, Hamburg, Germanyによって販売されていたので、Eppendorf AG製のタイプ「Mehrkanalpipette Eppendorf Resarch(登録商標) plus」の生産モデルである。それは手動の起動ボタン102aを備え、そしてそれは、垂直方向にボタンを押し下げることでピペットチップ116内に含まれたサンプルの放出を達成し、こうしてウェルプレート103のサンプルウェル81にサンプルを運ぶ。図2a〜18は本発明の好ましい実施形態の等角図または原寸図である。そのため、本発明による部品の好ましい寸法または寸法との関係は、好ましくは図面から得られるか、または図面から少なくとも見積もることができる。
【0088】
ピペット装置100は、上部カバープレート105を持つハウジング104を備え、そしてその下の位置決めデバイス1は、サンプル液による位置決めデバイスの汚染が予防されるように、主に配置されている。調節ホイール106は、ユーザーがホイールを回すことによって第1部分と第2部分の所望の標的位置を素早く調整できるように、ハウジングの右側パネルに配置される。調整された標的位置107のマーキング手段の助けにより、調整された標的位置は、ユーザーによって直接認識されるか、または調整される。マーキングもまた、nからn+1への標的位置の自動変更の間、有効である。さらに、調節手段、すなわち供給コンテナホルダー(見えない)の高さの調節ネジ108を備え、そしてそれによって、供給コンテナの高さもまた手動で調整できる。そのうえ、サイドパネルは開口部109を備え、そしてそれによって、ツールをハウジング104内に差込むことができる。ツール、すなわち(図7を参照することで後に記載されている)六角スクリューナット・ホイールの調節のための六角形のキーによって、カウンター停止領域の位置の微調整手段が調整され得る。
【0089】
カバープレート105は、サンプルホルダー90と供給コンテナ101が少なくともx−y−面にてそれに固定されるように設定される。カバープレートは、くさび部を持つ凹んだ保持プレート110を備え、ここで、第1コレットは、アダプターフレーム111の取り込みを提供し、そしてそれは、下部に配置された保持凸部または周辺保持境界の形態拘束はめ込みによって上述のコレットへの形態拘束によって搭載され、そしてそれは、特にx−y面に固定されている。アダプターフレーム111の中に、周辺凹部112を備え、そしてそこには、示されたウェルプレート103の下縁をはめ込む。そしてウェルフレームは、96個のサンプルウェル81を持つEppendorf AG, Germanyのタイプ「Eppendorf Deepwell Plate(登録商標)」からのものであり、そしてそれは、断面図では円形であって、x−y−面では12行×8列に周期的に配置されている。このように、ウェルプレート103は特にハウジングにてx−y−面に固定されている。
【0090】
さらに、第2のコレットを、カバープレート105のくさび部110内に備え、そしてそこでは、形態拘束はめ込みによって上述の第2のコレットに固定されてもいる、サンプル供給コンテナ101を保持するための保持フレーム113を備えている。さらに、供給コンテナの保持フレームは、サンプルコンテナを誘導するためのサンプルコンテナ誘導手段140をその内側に備えたことによって、高さの調節の間に設定される。
【0091】
そのうえ、カバープレート105は、x方向に連続している、3分の1のスリット形の開口部115を備えているが、ここで、第1部分10は上述の開口部に沿って手動で移動できるが、yおよびz方向には固定されている。上述の動作は上述の位置決め動作であり、そしてそれによって、ユーザーが、取り込み位置(そこでは、例えば図2aに示されているように、液体サンプルがマルチチャンネルピペット102のピペットチップ160内にピペッティングによって吸引される)から、例えば図2c、2dに示された標的位置(そこでは、ピペット102の手動起動によって放出位置(図2e)に下ろした後に、液体がピペットチップから下のサンプルウェルに放出される)に部分10を駆動する。
【0092】
上述のカバープレート105の好ましい立体配置に関するさらなる詳細は、図16aおよび16bから得ることができる。他の取付板と適当なサンプルホルダーを持ち上げるためのカバープレートの代替の実施形態は、図11a、11b、12a、12b、13a、13b、14a、14b、および15a、15bに示されている。好ましくは、サンプルホルダーコレットと供給コンテナホルダーの領域内、特に上述のくさび区域内に無意識に到達した可能性もある上述のサンプル物質が、ハウジングの内側に侵入するのを防ぐために、シーリング手段、例えばゴムシーリングを備えている。
【0093】
第1部分10にて、第1高さ調節デバイスを備え、そしてそれに、誘導支柱117が、第1部分10に接続されている後者に配置される(図3aを参照のこと)。第1部分に配置された誘導支柱117は、形態拘束され、そして動かせる誘導開口部内にはめ込まれ、そしてそれは、垂直部材の底部にて提供され、そしてそれらの上方から垂直部材まで伸びる。距離ピン119がスプリングにより搭載され、そして水平に動かせる、第1部分10における固定部材118によって、垂直部材120は、z方向に第1部分10に関して前もって決定された位置で固定されている。固定部材は上向きに伸びる距離部材118aを備え、そしてそこでは、ピペット102を有する第1部分がマイクロウェル・プレート103の上を移動するような位置決め位置にピペット102を備えた垂直部材120が止まる。ウェルプレート103のサンプルウェルへのピペット102からのサンプルの放出のために、垂直部材の底側が固定パート118上に置かれるくらいの長さで垂直部材が第1部分10に関係して下向きにシフトされるのであれば、距離部材が完全に皿穴が開けられるようになるとき、距離部材118aが垂直部材120の凹部(示されていない)の下に配置されるようになるように、固定部材118はボタン118bによって左に引かれる。サンプルが前もって決定されたサンプルウェルに安全、かつ、完全に放出されるように、この規定された下位位置において、ピペットチップは、ウェルプレート103のそれぞれのサンプルウェルの開口部の上またはその中の放出位置に位置している。高さの調節デバイスはまた、2つより多く高さ調節に設定されることもできる。そのため、新しいウェルプレートを充填するのであるなら、ユーザーは、その都度高さの調節に関して必然的に注意する必要はなく、特にサンプル放出における前もって決定された下側の位置に高さ調節デバイスを設定するだけである。高さの調節デバイスは、終了位置に到達するときの衝撃を予防するために、z方向への動作をやわらげるスプリング手段、すなわち、第3部分の動作を上向きまたは下向きの方向にやわらげるためのそれぞれ1つのスプリングをさらに備えている。
【0094】
垂直部材120は第2高さ調節デバイスを備え、そしてそれには、レール・デバイス121と固定部材122、ならびに保持デバイス130の中板133の背面の誘導部材134に相補的に配置されている、誘導部材134が配置されている。第2高さ調節デバイスは、特に10μl、100μlまたは300μlの体積のピペットチップ(マルチチャンネルのベース位置)を使用するのであれば、ピペットチップの長さの変動を考慮した、前もって決定された高さに適合させることを特に可能にする。
【0095】
さらに、垂直部材120は傾斜デバイスを備え、そしてそれには、傾斜軸132が配置され、そしてそれによって、マルチチャンネルピペットを旋回または垂直方向に固定できるように保持するための保持デバイス130のポストプレート(post plate)131が中板133にて旋回できるように配置されている。傾斜デバイスは、自動戻り手段132a、132bをさらに備え、そしてそれによって、z軸に関してx−z面の中で傾くポストプレート131が傾斜位から垂直位置に戻ることができる。上述の手段はピン132aを含んでなり、そしてそれは、中板133にしっかり取り付けられ、それらの前方(y方向に)伸び、そしてポストプレート131の誘導凹部132cにはめ込まれる。自動戻し手段はスプリング132bをさらに含んでなり、そしてそれは、中板132に対してポストプレート131の傾斜がスプリングに架かるように、ピン132aとポストプレート131の間に広がっており、そしてそれが、ポストプレート131を垂直位置に戻す復元力を自動的に引き起こす。上述の傾斜デバイスによって、サンプルは、特に以下に記載したように、サンプルプレート80のサンプルウェル81の内壁に放出される。自動戻りは、ポストプレート131の制御された傾斜を可能にし、そしてそれは、所望の放出位置へのピペットチップ116の位置決めを容易にする。
【0096】
マルチチャンネルピペット102を保持するための保持デバイス130は、実質的に図4bにより詳細に示されており、そして代替の実施形態の保持デバイス130’は図4aに示されている。
【0097】
図2bでは、保持デバイス130、131、135、136、137(第3部分)が、ピペットチップ116にサンプルを吸引するために大きく下向きの取り込みの高さに位置が変えられている。上述の目的のために、誘導支柱117が配置されている第1高さ調節デバイス、および、誘導レール121および誘導部材134が配置されている第2高さ調節デバイスが、最低位置へと位置が変えられている。図2eは(図4aを参照してさらに説明される)異なる中央ベアリング138’を備えた代替保持デバイス130’’を備えている。
【0098】
図3aは図2fのピペットの保持デバイス130の側面斜視図であるが、ここで、保持デバイス130は傾斜して配置されている。マルチチャンネルピペット102の中ほどの部分は、図3bに示されている詳細を見ることができるように、上述の図面には示されていない。図3bは図3aの細部を示している、すなわち、固定部材122による高さ調節の固定機構を示している。
【0099】
図4bは、(それは図2a〜2fに示されている)ピペット102の保持デバイス130の実施形態の詳細に関する斜視図を示している。保持デバイス130はポストプレート131を備え、そしてその前側に上側ベアリング部材137、中央ベアリング部材135、および下側ベアリング部材136を搭載し、そしてそれらがポストプレート131の前側から水平に前方に伸びている。それぞれのベアリング部材は、実質的にU形をしている調節凹部135a、136a、および137aを備え、そしてそれは、位置決めおよびピペッティングのプロセスの間、安全にそれを保持するピペット102の実質的な形態拘束調節を設定している。上述の目的のために、調節部分135a、136a、および137aはベアリング部135b、136b、137bを備え、そしてそれは、特にそれぞれの調節部分の内側の下側の領域に配置されている。ベアリング部の上側には、ピペット102の下面部をそれぞれ置くこともでき、そして実際には好ましくは置かれているが、しかしそれぞれの場合で置かれているとは限らない。ピペットを保持するために1つだけベアリング部を備えることが可能であって、そして好ましい。
【0100】
図4aは、ピペットの保持デバイス130’の第二の実施形態の詳細に関する斜視図を示す。保持デバイス130’は、2つのベアリング部材135’および136’を備えている。保持デバイス130とは対照的に、保持デバイス130’は(ピペットの起動ボタンの高さに配置されている)上側ベアリング部材を備えない。代わりに、ベアリング部材135’はロックデバイス138aと138bを備え、そしてそれは138bはロッククリップ138a、および回転軸の周りで旋回可能であるはめ込みポール138bを備えているが、ここで、はめ込みポール138bは外から見えないスプリングによってロック位置に押し込まれ、ここで、クリップ138aは示されたロック位置に固定され、そしてピペットの落下を防いでいる。示された固定状況で、ポールのはめ込み凸部は、ロッククリップの相補的なはめ込み凹部にはめ込まれる。ロックデバイスを開けるために、ユーザーは、はめ込みポールをロック位置から右に引き、そしてロッククリップを回転軸139の周りで前面まで回転させる。そのようなロックデバイスを持つ保持デバイス130を備えることも可能である。
【0101】
図5aと5bは、それぞれ、しかし異なる視野角からの(図2a〜2fに示されている)サンプル分配装置の分解斜視図を示す。特に以下のものが示されている:ハウジング104の右側パネル141、左側パネル143、前側パネル142および背面パネル144、第1部分10の部品および第2部分20の位置決めデバイス1、特に調整手段51、52、さらに、X軸に沿った直線的位置決め動作で固定された第2部分20にて第1部分10を誘導するための誘導デバイス。誘導デバイス150は、第1部分10にしっかり配置される誘導支柱151をさらに備え、さらに、第2部分20にしっかり接続される誘導ベアリング部材152を備えている。それぞれの誘導支柱は、離れて配置されている第1部分の2つのベアリング部材を誘導し、それにより第1部分が誘導方向に沿って安定して誘導される。誘導支柱は、それぞれベアリング部品の形態拘束の開口部にはめ込まれる。誘導開口部内の誘導支柱の働きは、誘導支柱における誘導部材のできるだけ摩擦がない滑走のために設定されている。ベアリング部材は、できるだけ摩擦がなくて低損耗の誘導を達成するために、減摩ベアリング、ボールベアリング、またはフローティングベアリングを含み得る。
【0102】
図6aは、位置決め補助装置30を備えた本発明による位置決めデバイス1の実施形態を斜視的に示し、そしてそれは、図2a〜2f、5aおよび5bのサンプル分配補助装置に使用されている。図6bは、図6aの細部を示し、図6cおよび6dも同様である。位置決めデバイス1は、第1部分10と第2部分20を備えているが、そこでは、サンプル輸送デバイスが取り込み位置に下ろされている最初の位置、すなわち開始位置と、サンプル輸送デバイスが放出位置に下ろされている調整された標的位置との間で、互いに関連する第1部分と第2部分の位置決め動作が実施されるように、位置決めデバイスが設定されており、ここでは、下げられた後に、上述の開始位置にて、サンプルがサンプル輸送デバイスに取り込まれ、そしてここでは、下げられた後に、上述の標的位置にて、サンプル輸送デバイスから上述のサンプルホルダーにサンプルが放出され得る。
【0103】
位置決めデバイス1は、図5aに示されている位置決め補助装置30をさらに備えている。かかる位置決め補助装置は、調整された標的位置における第1部分と第2部分の相対移動度を制限する手段40、調整された標的位置として複数のN=12か所の前もって決定された標的位置からn番目の標的位置を調整する手段50、n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置に調整された標的位置を変更する手段60、そしてさらに、第1接続手段70によって、上述のn番目の標的位置から上述の(n+1)番目の標的位置への変更が位置決め動作Pの間に達成されるように、それぞれ、上述のX軸に沿った直線的並進位置決め動作Pと、上述の位置決めデバイス30とを接続するため、またはPと変更手段60とを接続するための第1手段70を備えている。
【0104】
調整手段50は、主要部材51と、12個の補助部材52を備えている。主要部材51は、回転軸53の周りに回転できるように配置され、そしてその向こうに、第2部分20に対して回転軸53の方向に並進し動かないように配置され、そして第2部分に主要部材51が配置されている。回転可能な主要部材51は、固定フランジ56を介して回転軸53にしっかり接続される。ハウジングにそれを搭載するために、回転軸53は、3つのベアリング部材を介して、特にフランジ54によって、それぞれ、ハウジング104または第2部分20において、プラスチック製フローティングベアリング内の旋回軸上に置かれる。正しい端面に向かって、回転軸は調節ホイール106にしっかり接続され、そしてそれによって、ユーザーは、変更手段60の自動位置変更とは無関係に、所望の標的位置を調整することができる。調節ホイール106及び調整された標的位置をマークする手段107は、回転軸53がハウジング104のサイドパネル141に回転軸を伸ばすのに十分長い延長ロッド54を備えるように、ハウジングの外部に配置される。図2aに示されているように、例えばサイドパネル141は、好ましくは、窓を持ったスリーブ107が提供され、そしてそれによって、軸方向に調整された標的位置がユーザーによって容易に認識される一方で、そのスリーブが他の標的位置の他のマーキングを隠す。これで、ユーザーが調節ホイール106による所望の標的位置(n+m)の誤った調節を誤って手動で調節する危険を低減する。
【0105】
主要部材51は、実質的にシリンダ形をしている外部表面57を有する実質的にシリンダ形をしている部品である。主要部材51の右前面では、12個のの補助部材52が、回転軸53の中点に円の中心がある円をたどる円形の空間に沿って、等間隔の距離をおいてしっかり配置される。補助部材52は、長尺の棒状の部品であり、そしてそれは、その右外側にて停止領域40、すなわち、回転軸53に対して直角に動く円形の停止表面40aを備えている。円形の停止表面40aは、制限手段40、ならびにカウンター部42におけるカウンター停止表面41に配置され、そしてそれは、第1部分10にしっかり配置される。隣接している補助部材は、x方向の長さの相違を備え、そしてそれは、まさに標的位置の所望の距離に相当し、それは、並進する直線的位置決め動作Pにより段階的に接近されるべきであり、例えば96ウェルプレートの12行の段階的な充填を可能にする。
【0106】
より正確には、第1部分10は誘導プレート11を備え、そしてそれは、水平に配置されて、かつ、ハウジングの内部に配置され、ここで、上述の誘導プレートおよび誘導部材152(図5a、5bを参照のこと)が配置され得、そしてそれによって、第1部分は第2部分において、ドラムデバイス58の回転軸53に対して平行に動く位置決め動作Pによって誘導される。誘導パネル11はアーム部12を備え、そしてそれは、右に水平に右ハウジングパネル141の方向に伸びている。「右」や「左」といった方向の定義は、図7のピペット装置の正面図と関連して、「右に向かう」方向は左ハウジングパネル143から右ハウジングパネル141に向かう回転軸43に沿った方向であり、そして「左の」方向というは反対の方向であるように規定される。(下向きに伸びる)アームパート13は水平なアーム部12にしっかりと、そして堅く接続される。アームパートはその下側末端に開口部を備え、そしてそこに調節ネジ42のために内側にねじ山が配置されている。上述の開口部はカウンター部42に配置され、そしてそれは、ネジ山43を持つ上述の調節ねじ42で形成されている。調節ネジ42は安全な固定を提供する。その左側では、調節ネジ42はカウンター停止表面41を備えている。n番目の標的位置は、誘導された第1部分10がカウンター停止表面41によるn番目の補助部材の停止表面40に対して取り付けられ得るという事実を特徴とする。その右側では、カウンター部42が回転可能なネジ山43を備え、そしてそれは、好適な六角ソケットねじキー49によって回され(図7)、そしてそれが、右ハウジングパネル141の穴を通ってハウジングの奥に伸びる。よって、カウンター部42の位置は、第1部分に対して調節ネジ42によって調整されるが、第1部分10にしっかり配置されている。
【0107】
調節手段50は、上述の第2部分20に配置され、そして主要部材として、特に回転可能な部品51を含んでおり、そしてそれは、回転可能なドラムデバイス58として設定されている。ドラムデバイス58では、上述の制限手段40、41の少なくとも一部が、上述の変更手段60の末端部分に配置されている。ドラムデバイス58は実質的に棒状の外側面を備え、そしてそこで、上述の変更手段60が少なくとも部分的に配置される。上述の変更手段60は、等距離で配置され、かつ、上述の外側面57にて巻きついている、複数のN=12本の誘導溝60に特に設定されており、そしてそれは、回転軸53に対して設定された角度であり、かつ、その開口末端はドラムデバイス58の回転軸53に対して平行向きに向けられている。誘導溝60へのはめ込み部72のより良いねじ切りのために、後者はまた、螺旋状に形成されることもでき、かつ、特に左向きに開始部を備え、そしてそれは、実質的に回転軸53に対して平行に走る。誘導溝59、60は、はめ込み部材71のはめ込み部72のはめ込みのために設定されており、そしてそれは、第1接続手段70に実質的に配置されている。はめ込み部72は、ボールベアリングによってはめ込み部材71のE方向の周りで旋回軸上に置かれる。これにより、はめ込み部72は、そこをただ滑る代わりに、その内側に沿って誘導溝60の中をその動作中に回転する。その結果、第1部分と第2部分の位置決めに必要であるユーザーの労力消費は低減され、より少ない摩擦損失しか生じない。
【0108】
第1接続手段70は、はめ込み部材71を備え、そしてそれは、第1部分10に配置され、第2部分20に対して直線的位置決め動作Pの方向に、その担体部材73と一緒に並進して移動し、かかるはめ込み部材71は、その担体部材73の開口部73aの中で第1部分10にて並進して動かせるように配置され、特にはめ込み方向Eに動かせるように配置されており、そしてそれは、ドラムデバイス58の上述の回転軸53に対して垂直に動かせるように走り、かかるはめ込み部材71は、回転軸53と平行に第1部分10にてさらに配置され、そして上述の誘導溝60にはめ込まれるようにさらに設定される。誘導デバイス150、151、152は、直線的誘導方向(X軸)に沿って第1部分と第2部分の並進相対動作を実施するように設定されており、そしてそれは、上述のドラムデバイス58の上述の誘導溝59へのはめ込み部材61のはめ込みが、実質的に並進な位置決め動作の間に達成されるように、上述の回転軸に対して実質的に平行に動く。かかるはめ込み部材61は、誘導溝にはめ込まれ、強制制御下にあるドラムデバイス58を回し、それによってn番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置への変更が起き、そして後者が新規の調整された標的位置として調整される。その結果、位置決め補助装置30、特に主要部材51は、留置デバイス58を備え、そして好ましくは、それは、図6aと6bでは完全に示されておらず、ドラムデバイス58が各標的位置において捕捉し続けないようにするものである。
【0109】
第1接続手段70は、第2接続手段74に関連づけられ、そしてそれは、第1接続手段70が位置決め動作中、第2接続手段74によって動かせるように、位置決め動作Pを第1接続手段70、71と接続する。回転軸53に対して垂直な方向Eに動かせるはめ込み部材71を誘導するための担体部材73の開口部73aが、上述第2接続手段74に配置されている。担体部材73は、堅くしっかりと第1部分のプレート11に接続される。上述の第2接続手段74は、上述のはめ込み方向Eに沿ってはめ込み部材71を移動させるために設定されている(図6b)。第2接続手段74は、特にスロット付きリンクデバイス75およびスライドブロックメンバー76を備えているが、ここで、スロット付きリンクデバイス75は、第2部分20に搭載され、そして実質的に直線的誘導方向Xと位置決め動作Pに沿って伸びるように配置される。スライドブロックメンバー76は、はめ込み部材71にてしっかりと配置される一方で、それは実質的にはめ込み方向Eに対して垂直に、かつ、実質的に回転軸53に対して垂直に伸びる。スロット付きリンクデバイス75は2つのスロット付きリンク77を備え、そして上述のスライドブロックメンバー76は、互いに距離をおいて配置され、かつ、上述のスロット付きリンク77による誘導可能である2つのスライドブロック78を備えているが、かかるスライディングブロック78は、ボールベアリングによって実質的にz軸の周りで回転できるようにスライドブロックメンバー76にて回転できるように支持され、かかるボールベアリングは、誘導中の減摩を低減し、そして位置決めのために必要とされるユーザーの労力を低減する。
【0110】
図6cは、スロット付きリンクデバイス75の斜視図を示し、それによって、直線的位置決め動作Pは、図6bの方向Eの第1接続手段の位置依存性接続または脱接続を達成する。図6dは、上面図による図5a、5bおよび6a〜6cのスロット付きリンク77を示す。スロット付きリンク77は、共に同じ形状をし、かつ、はめ込み部材71が開始位置からn番目の標的位置までの位置動作Pの間に、上述の誘導溝59、60にはまり込まないように、そしてn番目の標的位置から開始位置への位置戻り動作の間に上述の誘導溝にはまり込むような形状であり、それにより上述の戻り経路では、それがn番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置に変更され、そして後者が新規の標的位置として調整される。これは、スロット付きリンク77のスライドブロック78によって、はめ込み部材71を誘導することによって実現され、すなわち、破線に沿った第1部分10の調整された標的位置に向かう方向への前進動作PVの間であり、それは、より短い回転軸53から2分の1の距離の後方動作RVの点線に比べて、スロット付きリンク77のさらに広い中部領域77aの中の第1距離にあるドラムデバイス58の回転軸53からさらに遠ざける。開口部73aは、好ましくは回転軸53から第1距離および第2距離で担体部材73にてはめ込み部材71にはめ込ませる捕捉手段を提供し、そしてそれが、それぞれの位置を安定させ、それによって誘導溝60への/からの安全な接続または脱接続が改善される。このように、ドラムデバイス58の主要部材51は、はめ込み部材71が誘導溝60にはめ込まれないように、前進動作中にその領域77aで迂回する。スロット付きリンク77のその領域77bでは、スライディングブロック76と、それによって、はめ込み部材71が方向Eに移動し、そしてこのように移動したはめ込み部材71が、第1部分10の戻り経路の誘導溝60にはめ込まれ、それによってドラム58が回転させられる。その領域77cでは、はめ込み部材71は、好ましくは既に誘導溝60の右開口部を出発し、方向Eの反対のスロット付きリンクのランプによってドラムデバイス58の回転軸53から遠くに戻される。このように、調整された標的位置の自動の位置決め動作Pに、さらなるユーザー活動を加える必要なく、段階的な変更が達成される。はめ込み部材71はまた、他の第2接続手段、特に電気または磁気の機能等を伴った他の機械的手段によって誘導溝60と接続および脱接続することもできる。
【0111】
図7は、図2a〜2fのサンプル分配装置、および図6aに示された位置決めデバイス1の標的位置の微調整手段42、43、49の正面図を斜視的に示す。上述の図面に関して、そして図6aに関して、調節手段50、特にドラムデバイス58、および第1接続手段70、特にはめ込み部材71、および第2接続手段74、特にスロット付きリンクデバイス75は、それぞれ個別に、およびよりコンパクトに組み合わせられて、すなわち、よりわずかな体積の中に、例えば、実施形態に示されている体積と比較して係数c(ここでcは、例えば0.1〜0.9、0.25〜0.75、または0.25〜0.5であり得る)まで小さいよりわずかな体積の中に、配置されることに留意するべきである。
【0112】
図8aはサンプル分配装置100’の背面図を斜視的に示し、そしてそれはまた、図9による誘導デバイス150’、特に自動高さの調節デバイス118を備えている図17、18、および19にも示されており、かかる自動高さの調節デバイスは、それぞれ保持デバイス130またはピペット102との関係で取り込みの高さを調整するために、開始位置にて位置決め動作Pによってサンプル供給コンテナ101を持ち上げる。高さの調節デバイス180は、ローラー部材181を含んでなり、そしてそれは、回転軸183の周りで回転できるように配置され、かかるローラー部材が好ましくは本発明による位置決めデバイス1’’の第1部分10にしっかり接続されている。ローラーは、2つの接触がホイールを含んでなり、そしてそれは、好ましくは高い摩擦を伴うゴムホイール182である。以下でさらに説明するように、ピペット102の第1部分10’’は、サンプル分配装置100’’にてx−y面において動かせず、したがってそれは、固定して配置され、かつ、固定されたハウジング104に接続される。
【0113】
高さの調節デバイス180は、持ち上げ装置184、185をさらに備えている。第1リフト部材184は、供給コンテナ保持フレーム113と接続されて、そして第2リフト部材185の垂直な誘導のための誘導デバイスを備えている。供給コンテナ保持フレーム113の中またはその下に配置され、かつ、垂直に移動し得る供給コンテナベアリング(示していない)は、その結果、第2リフト部材185にしっかりと接続され、そしてそれは、保持フレーム113から外部的に配置され、そしてかかるリフト部材185は上述の誘導デバイスにて垂直に動かせる。リフト部材185は、ランプのような平底サイド186を備えている。位置決め動作Pは、第2リフト部材185、及びリフト部材185に配置されたランプ186が、第1部分10のローラー181に取り付けられることを達成し、ここで第2リフト部材は、回転ローラー101によって低摩擦性の向上を促され、それによって、追加的なユーザー活動を必要とすることなく、供給コンテナベアリングが、保持フレーム113内の供給コンテナ101を、それぞれ取り込みの高さまたは取り込み位置に上方向に自動的に動かす。図8bは図8aの細部を示す。
【0114】
図9は、誘導支柱151の代わりに誘導レール151’および対応する設定された誘導部材152’を備えた詳細抜粋した誘導デバイス150を示し、そしてそれは、図面のサンプル分配装置100で使用できる。誘導デバイス150’は、特に水平に並んで走り、かつ、平行に配置される2本の誘導レールを備え、そして、互いの上に配置され、かつ、平行に走る2本の誘導レールをさらに備え、そしてそれは、対応して設定され、特に安定している、誘導された他の部分の誘導を提供する。好ましくは、オーバープレート105の下に配置される1本だけの誘導レール、および、第1レールもしくは支柱に対して水平方向に配置されている1本だけの誘導レールまたは誘導支柱を備えている。好ましくは、合計で少なくとも3つ、または好ましくはちょうど3つの誘導部材を備えているが、なぜなら3つの誘導部材の使用が、好ましくは誘導の最小限の摩擦下で距離をおいて配置される、2本の誘導レールまたは誘導支柱の第2部分に対して第1部分の安定した3点支持を実現するからである。
【0115】
図10aと10bは、図2a〜2fのサンプル分配装置のピペットを備えた保持デバイスを上面で斜視的に示し、そしてかかる保持デバイスは、サンプルホルダーデバイスの上に配置されており、そしてかかるサンプルホルダーデバイスは、384ウェルプレートの103’を備え、そして0°配置のウェルプレートと180°配置のウェルプレートの配置を示している。96ウェルプレートの装着を設定されているサンプル分配装置100、100’におけるウェルプレート103の配置であって、x−y面における180°の回転を提供する前記配置によって、384ウェルプレートも8チャンネルピペット102による同じ装置によって充填が達成でき、そしてそれはウェルプレートの立体配置によってもたらされる。384ウェルプレートのサンプルウェルの距離が96ウェルプレートの距離の半分に相当し、かつ、384プレートのサンプルウェル・アレイが384プレートの外側のエッジに関して非対称的に並んでいる、すなわち、384プレートの行の距離に相当する距離に関して非対称的に異なっているので、奇数の行と列を0°位置にて、そして偶数の行と列を180°位置にて充填することが可能になる。
【0116】
図11a〜16bは、6つの異なるサンプルホルダーの実施形態に関して、すなわち、等角斜視図(図11a、12a、13a、14a、15a、16a)または分解斜視図(図11b、12b、13b、14b、15b、16b)で、図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのためのアダプター部材の6つの別々の実施形態を示す。薄いサンプルプレートに関しては、それが充填されるために保持デバイスに配置される場合に、サンプルプレートの上側の統一された高さを確保するために、追加のアダプターフレーム111’が備えられる。図11a、11bはカバープレート105を示し、その最も大きな凹部の中にアダプター111が配置され、そして水平方向に固定されるが、ここで第2アダプターフレーム111’が提供され、そしてそれは、そのアダプターフレームの第2の凹部に配置され、そして水平方向に固定される。第2のアダプターフレームは、ウェルプレートの上側103−11を標準的な高さに持って来て、そしてそれに対してピペット装置100が設定されている。図12a、12bは、別の第2のアダプターフレーム111’を備えた別のウェルプレート103−12の同様の配置を示す。図13a、13bは、別の第2のアダプターフレーム111’を備えた別のウェルプレート103−13の同様の配置を示す。図14a、14bは、ディープウェルプレート103−14の高さに適合する唯一のものである第1アダプターフレーム111を備えた別の(二次的に形成されたサンプルウェルを有するEppendorf Deepwell Plate(登録商標)タイプの)ウェルプレート103−14の配置を示す。上述の配置は、図2a〜2fに示されているカバープレート105、アダプターフレーム111およびウェルプレート103(円形のサンプルウェルを持つDeepwell)の配置に相当するが、それがより詳細に図15a、15bで再び示される。
【0117】
図16aは、代替のサンプル供給コンテナのある実施形態を示し、そしてそれは、図2a〜2fのサンプル分配装置と共に使用できる。図16bは、図2a〜2fに示されているサンプル供給コンテナを示している。
【0118】
図17〜19は、固定されたハウジングに対して動かせる第2部分20’’、および実質的に動かせない第1部分10’’、そして、図2a〜2fによる実施形態100によって既に提供されている、実質的に同様の部品と共に、本発明による位置決めデバイス1’’を備えた本発明によるサンプル分配装置の第2の実施形態100’を示す。第1部分10’’は、サンプル分配装置100’の固定されたハウジング104’’にx−y面で並進して動けないように配置されている。後者は、サンプルホルダー配置部105’’を備え、そしてそれは、X軸に沿って並進して動かせ、かつ、サンプルホルダー受けプレート105aを備えている。後者の中には、ウェルプレート103が水平方向に固定されているが、上向き方向に脱着できるように配置される。それぞれサンプルホルダー配置部105にしっかり接続されている、左ハンドル105b’’または右ハンドル105c’’によって、第2部分20’’は、誘導レール151’’の配置によって決定されるX軸の誘導方向に沿った、直線的位置決め動作Pによって、第1部分10’’に対して移動され得る。さらに、第2部分20’’は、サンプル供給コンテナ101’’を備え、そしてそれは、第2部分20’’に水平方向、すなわちx−y面に動かせないように配置されているが、垂直誘導デバイス101a’’を介してサンプル供給コンテナホルダー113’’におけるベアリングによってz軸に沿って移動でき、そして第2部分20’’が開始位置(取り込み位置)に移動すれば、かかる垂直誘導デバイスが、サンプル供給コンテナの自動高さ調節を可能にする。自動高さ調節デバイスの機能性については、図8aと8bに関して先に既に説明した。
【0119】
ピペット102、サンプルホルダーデバイス130’’、垂直部材120’’、調節手段50’’、すなわち特に、N=12個の補助部材52’’を備えたドラムデバイス58’’、ならびに回転軸53’’、そのベアリング部材54’’および56’’、さらにハウジング104’’は、固定された第1部分10’’に配置されている。ピペットホルダー131’’および、ピペットホルダーにしっかり接続されているベアリング部分135’’および136’’、そして、ねじ135a’’’’によってベアリング部分に固定されているピペット102は、高さ調節デバイス130’’’介してz軸に沿って、すなわち、2つの停止部材130a’’および130b’’によって前もって決定されている制限範囲内で移動するように配置される。停止部材130a’’および130b’’は、2つのねじであり、その位置は、回転させることによって垂直部材120’’のz軸に沿って変更でき、それによって、停止領域の位置の変更が達成される。このことは、その装置が柔軟な方法で使用できるように、ピペットホルダー131’’、135’’、136’’の垂直可動性の調節を可能にする。
【0120】
ハウジング104’’のフロントパネル142’’は凹部142a’’を備えている。移動可能な第2部分20’’にしっかり接続されている担体部材73’’は、上述の凹部142a’’に沿って移動でき、そしてかかる担体部材73’’は、Y軸方向に移動可能な担体部材73’’にて支持されているはめ込み部材71’’を担持している。はめ込み部材71’’は、スロット付きリンクデバイス75’’のスロット付きリンク77’’の強制的な制御によって誘導され、そしてドラムデバイス58’’の誘導溝60’’へのはめ込み部材71’’の接続および脱接続は、サンプル分配装置100のスロット付きリンク77の形状に実質的に相当しているスロット付きリンク77’’の形状によって達成される。これは、特に図18を参照することで十分に理解され得る。
【0121】
図18は、位置決めデバイス1’’の位置決め補助装置30’’の部品の上面を示す。示された部品とそれらの機能性は、実質的に(例えば図6a〜6dに示されている)サンプル分配装置100および位置決めデバイス1の対応する、等しく示された部品に相当する。サンプル分配装置100’の場合、ユーザーが第2部分20’’をカウンター部42’’まで右に移動させることで、それが第2部分20’’に付き、そしてカウンター部42’’が手動調節ネジ42’’によってX軸に沿って第2部分20’’に対してその位置に沿って調節できるように配置され、そのカウンター停止表面51’’を持つ補助部材52’’の停止表面58’’に付けることで、補助部材52’’がX軸方向に並進して動けないように配置されるが、しかし、ドラムデバイス58’’とその回転軸53を介して、ベアリング部材54’’と56’’によって固定されたハウジング104’’にしっかり支持されている回転軸53’’(X軸)の周りに回転できるように配置されれば、標的位置は接近される。位置決め補助装置30と同様に、はめ込み部材71’’は、位置決め補助装置30’’の場合、移動可能な第2部分20’’の動作によってドラムデバイス58’’の誘導溝60’’にはまり込み、それによってドラムデバイスが1工程で回転させられる。このように、n番目から(n+1)番目の標的位置への自動変更は、ユーザーが、第1接続手段による変更を自動的に達成する起動として、単に位置決め動作を実施するだけで実現される。
【技術分野】
【0001】
本発明はサンプル分配装置のための位置決めデバイス、位置決めデバイスを備えたサンプル分配装置、および位置決め方法に関する。
【0002】
かかる装置は、主に手動で処理されることが多い多数のサンプル容器への一種類以上のサンプルの分配手段の効率を改善するために、実験室において有用である。適切であり、かつ、手動のサンプル分配で知られている装置は、例えば手作業のピペットやディスペンサーである。ピペットとは、一回の操作でデバイスによって放出されるサンプル体積が、実質的にデバイスに吸引されたサンプル体積に相当するデバイスであると理解されている。対照的に、ディスペンサーの場合には、数種類の放出用量に相当するサンプル体積が段階的に放出される。さらに、それはシングルチャンネル・デバイスとマルチチャンネル・デバイスの間で差別化される。ここで、シングルチャンネル・デバイスとは単独の放出チャンネルしか持たず、そしてマルチチャンネル・デバイスは数個の放出チャンネルを持ち、特にそれがサンプルの平行な放出/取り込みを可能にしている。両方の種類のデバイスとも、例えば96または384個のサンプルウェルを持つウェルプレートのサンプルウェルへのサンプルの手動分配を可能にする。ウェルプレートのサンプルウェルへの手動充填は、既に充填したサンプルウェルと、どのサンプルウェルが次の標的であるかユーザーが記憶しておく必要がある。これにより、誤り、例えば、欠落した充填、間違った充填または故意でない複数回の充填が発生する。なぜならば、サンプルウェルの充填状況は、特に、ウェルプレートに対してわずかな差しかない透明なサンプル液を使用しているのであれば、認識することが難しいことが多いためである。サンプル分配装置、例えば、特にピペッティング装置の一部であり得る位置決めデバイスを使用することによって、特に微生物学や生化学のスクリーニングに有用である手動のピペッティングと比較した場合に、実験室のサンプル処理のより高速な処理が可能である。
【背景技術】
【0003】
サンプル処理の増強された処理能力は、特に完全に自動化されてサンプルを取り込み、標的位置に接近し、そしてサンプルの放出をおこなう、完全に自動化されたピペッティング装置によって達成される。
【0004】
そのような装置に関しては、標的位置に接近するために前もって決定されたまたは事前に調整された標的位置を必要としない。なぜなら、好ましくは、通例それによって被制御様式で標的位置に接近する多くのセンサー、駆動部、適当な制御エレクトロニクスおよび制御プログラムが提供されているからである。その結果、しかしながら、そのような自動化装置の活用は高価であり、かつ、中程度のサンプル処理能力が所望される場合には、適当な溶液が考慮されていないことが多い。かかる完全に自動化されたピペッティング装置の例は、例えばEP138205B1またはUS4,478,094に見られる。
【0005】
サンプル処理における中規模の処理能力、例えばより小さなまたは中程度のサイズの実験室において、手動で実施されるが、しかしデバイスによって支援されるサンプル分配が望ましい。そのような装置において、例えば、改良された、サンプルホルダーに対するピペットの位置決め手段を備えている。
【0006】
例えば、US7,597,854B1には、充填すべきウェルプレートの行がスロット形をした開口部によって上から覆われ、その行へのサンプル放出がスロット形の開口部を通して行われる、補助位置決め手段を備えたピペッティング装置が記載されている。その開口部は誘導レールに接続されているが、かかる誘導レールでは、開口部をそれぞれの標的行に向かってウェルプレートに対して平行に手動で移動させることができる。印をつけた目を引く位置は、ユーザーのためにウェルプレートの印をつけた標的行を越えた位置での(手動でも行われる)ピペットの位置決めと放出を容易にする。(ウェルプレートの行標識に相当する)誘導レールの目を引く位置に印をつけることによって、サンプルウェルの充填は容易になる。しかし、印をつけた行が既に充填されたか否かユーザーが正しくなければ、例えば前もって次の標的位置に開口部を移動させず、ユーザーが再びウェルプレートの行に充填するときに、この装置で間違った充填が行われる可能性がある。
【0007】
US5,415,060からは、手動で支持されたピペットを支えるための固定的に配置された支持ブリッジに対してウェルプレートを保持するための可動サンプルホルダーを移動させる、ピペッティング装置が知られている。サンプルホルダーが支持ブリッジに対して放出位置にいったん配置されると、サンプルを充填したピペットを分離過程によって支持ブリッジに手動で寄せ、支持ブリッジに支持させ、そして支持ブリッジで目印をつけたウェルプレートの行にサンプルを手動で充填できる。さらなる分離ステップでは、サンプルホルダーを次の放出位置に手動で移動させることが考えられる。これは、送り機構に接続されているレバーをユーザーが動かすことによって達成される。これによって、サンプルがサンプルホルダーに放出される終了位置には、上述の移動と調整を終えた後にだけ到達する。ウェルプレートの次の行が充填されるのであれば、ユーザーは、現在の位置が既に充填されたか充填されていないか、すなわち、サンプルホルダーの位置の変更を既に行なったかどうか、覚えておくか、または認識していなければならない。一般に、この装置やサンプルウェルの手動充填のさらなる問題は、供給容器からウェルプレートの標的位置に向かい、そして戻るユーザーのピペットの手動駆動や、ユーザーの状態によって、充填の不変性や再現性、そしてそのため誤り率が大いに影響を受けることである。
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的は、サンプル分配装置、特に手動で操作されるサンプル分配装置のための改良された位置決めデバイス、位置決めデバイスを備えた改良されたサンプル分配装置、および特にそれぞれ、十分なサンプル分配の処理能力と十分な誤り率を備えている改良された位置決め方法を備えることである。
【0009】
この目的は、請求項1に記載の位置決めデバイス、請求項23に記載のサンプル分配装置、および請求項27に記載の位置決め方法によって解決される。好ましい実施形態はそれぞれの従属項の対象である。
【0010】
本発明によるサンプル分配装置、特にピペッティング装置のための位置決めデバイスは:サンプル輸送デバイスが配置され得る第1部分、サンプルホルダーが配置され得る第2部分を備えている。ここで、第1部分および第2部分は、位置決め動作を実施するために、最初の位置と第1部分および第2部分の調整された標的位置の間で相互に関連して動かせるように配置されるが、かかる第1部分および第2部分は、サンプル輸送デバイス中のサンプルが、最初の位置と調整された標的位置の間の位置決め動作によってサンプルホルダーに関連して運ばれるように、そして標的位置でのサンプル輸送デバイスからサンプルホルダーへの放出によって運ばれるように、または放出位置への第1部分に関連したサンプル輸送デバイスの動きによる最初の位置と調整された標的位置の間の位置決め動作によってサンプルホルダーに関連してサンプル輸送デバイス中に運ばれるように、そしてサンプル輸送デバイスからサンプルホルダーへの放出によって放出位置に運ばれるように配置される。ここで、サンプルを運ぶのを助ける起動動作が提供され、位置決め補助装置が、調整された標的位置にて第1部分と第2部分の相対移動度を制限する少なくとも1つの手段を備え、好ましくは、調整された標的位置として複数のNカ所、つまり前もって決定された標的位置からn番目の標的位置を調整するための少なくとも1つの手段を備え、好ましくはn番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置に調整された標的位置を変更する少なくとも1つの手段を備え、そして上述の起動動作を上述の位置決め補助装置またはその少なくとも1つの変更手段に接続するための少なくとも1つの第1手段を、起動動作によって、上述のn番目の標的位置から上述の(n+1)番目の標的位置への変更を位置決め補助装置またはその少なくとも1つの第1接続手段を介して達成できるように、さらに備えている。
【0011】
本発明による位置決めデバイスは、好ましくは次の位置決めのステップにおいてどの標的位置に臨まなければならないかを決めるために、手動で操作された装置を使用しているユーザーの決定を引き継ぐのに好適であり、そしてユーザーにとって第1部分と第2部分の位置決めを容易にするのにさらに好適である。そのため、本発明による位置決めデバイスと位置決め補助装置は、標的位置の変更が起動動作によって自動的に行われるので、特に調整された標的位置を変更するのに追加的なユーザー活動を必要としないことで利点を提供する。自動化された変更を使用することで、特に最大の手作業位置決めデバイスの場合に、間違ったまたは欠落した充填の割合が低減されるように、ユーザーがサンプルホルダーの標的位置において状況の判断を誤る危険を回避する。しかし、本発明はさらに、完全に自動化された装置にも適用できる。
【0012】
好ましくは、起動動作は、ユーザーによって手動で実施される動作、特に水平方向に沿った、例えば水平方向での第1部分と第2部分の相対動作、あるいは垂直方向の動作である。好ましくは、起動動作は位置決め動作である。位置決め動作によって、第1部分と第2部分は最初の位置と調整された標的位置の間を移行する。ここで、その位置決め動作は、好ましくは調整された標的位置に向かう位置決め前進動作、および調整された標的位置から離れる位置決め後退動作を提供する。
【0013】
起動動作はまた、特に放出位置に向かうかまたは放出位置から離れる、第1部分に関連するサンプル輸送デバイスから成る動作でもあり得、そこからのサンプルがサンプル輸送デバイスからサンプルホルダー終末点に放出される。好ましくは、上述の動作は、特に適当な様式でサンプル輸送デバイスとサンプルホルダーの間の距離の変更が垂直方向で行われる。放出位置では、サンプルホルダーへの完全なサンプルの安全な放出が保証されるように、サンプル輸送デバイスとサンプルホルダーの間の距離が短くされる。
【0014】
起動動作はまた、例えば電気モーター、特にリニアステップモーターの作用によって、電磁石または別のモーターによって自動的に達成されることもある。
【0015】
起動動作は、例えば位置決めデバイスが起動動作の自動検出のための電気的手段を含んでなるのであれば、電気信号の転送を達成するか、または電気信号に影響を与えることができる。第1接続手段は、n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置への上述の調整された標的位置の変更が起動動作を検出することによって達成されるかまたは引き起こされる電気的手段を含んでなる。そのような電気的手段は、例えば無線周波(RF)シグナルの無線信号を処理するために設計される。例えば、サンプル輸送デバイスは、シールドされたRFIDチップを備え得るが、そのシールドは起動動作によって一時的に解除され、少なくとも1つの事象としてRF波によって電気的に検出できる。この場合、起動動作はまた、特に好ましくは、ユーザーによる同じ輸送デバイスの起動部材、例えばピペット放出ボタンの押し込みでもあり得る。
【0016】
起動動作である位置決め動作による変更は、本発明の好ましい実施形態において、特に第1部分と第2部分が水平方向で相互に関連して動かされる場合に起こり得るが、この場合、それは起動動作が水平位置決め動作であることを意味している。本発明によるもう1つの実施形態の場合では、特に第1部分と第2部分、または少なくともその部分が垂直方向で相互に関連して動かされるのであれば、変更は起りうるが、この場合、起動動作が垂直位置決め動作であることを意味している。起動動作は、それによってサンプル輸送デバイスからサンプルホルダーへのサンプルの放出が達成されるか、または引き起こされる動作であり、サンプルに関しては、電気信号処理による動作であることがさらに可能であり、かつ、好ましい。
【0017】
位置決め動作中に接近される調整された標的位置は、好ましくは、標的位置の終末点を調整する手段を備えることによって構造的に前もって決定される。そのうえ、n番目の標的位置への位置決め動作が終わっているのであれば、調整された標的位置は既に差し迫っている。好ましくは、位置決めデバイスは、n番目の標的位置に向かった第1部分と第2部分の位置決め動作を終了する前に、n番目の標的位置を調整するように設定される。これにより、位置決めが容易にされ、そして標的位置のより正確な決定が可能になる。
【0018】
これにより、好ましくは、Nは2〜無限の間の自然数であり、好ましくはn<Nである。第1部分と第2部分の位置は、第1部分と第2部分の相対的位置を互いに指す。
【0019】
位置決めデバイスの第1部分と第2部分は、好ましくは直線方向Rに沿って、互いに関連して動かせるように配置される。よって、例えば、サンプル分配装置が空間内に固定され、位置決めデバイスの第1部分がサンプル分配装置に対して動かせるように配置され、そして位置決めデバイスの第2部分がサンプル分配装置に対して動かせないように配置されること(第1の好ましい実施形態)、またはサンプル分配装置が空間内に固定され、位置決めデバイスの第1部分がサンプル分配装置に対して動かせないように配置され、そして位置決めデバイスの第2部分がサンプル分配装置に対して動かせるように配置されていること(第2の好ましい実施形態)が可能であって、かつ、好ましい。動かせるように配置されたサンプル輸送デバイス、例えばピペットを取り付けることができる第1部分を持ち、かつ、固定されて動かせないように配置されたサンプルホルダー、例えばウェルプレートをそこに取り付けることができる第2部分を持つことで、(異なった充填につながり、別の種類のサンプルで満たされた容器の相互汚染につながりかねない)容器の振動でサンプルが容器から漏れないように、固定されたサンプルホルダーの蓋なしのサンプル容器を動かす必要がないという利点を達成する。対照的に、サンプル輸送デバイスを移動させなければならない場合には、サンプルは、より多くの且つケースに入った分量で、好ましくは、例えばピペットチップまたはディスペンサーチップ内に位置しており、それによりそうしたサンプル保存は動作期間中に起こるかもしれない振動に対してそれほど敏感ではない。その結果、サンプル分配装置はまた、それぞれ固定されていなくてもよい。さらに、第1部分と第2部分がともに固定サンプル分配装置に対して動かせるように、例えば両方の部品が位置決め動作中に移動するように配置されることが可能である。本発明による位置決めデバイスは、好ましくは第1部分がユーザーによって第2部分に対して手動で動かせることを特徴とする。
【0020】
好ましくは、そして特に、完全に自動化されていない装置における適用の場合では、ユーザーによって第1部分が第2部分に対して手動で動かせるか、またはユーザーによって第2部分が第1部分に対して手動で動かせることを条件とする。第1部分および/または第2部分は、それぞれの部分をユーザーが持つことができ、そして別の部分に対して、サンプル分配装置に対してまたは環境に対して動かすことができる、少なくとも1つ、好ましくは特に1つまたは2つのハンドル部を備えている。
【0021】
本発明による位置決めデバイスは、好ましくは誘導デバイスを備え、それによって、互いに関連する第1部分と第2部分の誘導された位置決め動作が開始位置とn番目の標的位置の間で実施される。誘導デバイスは、1もしくは2以上の誘導バーまたは誘導レールを備え、それが位置決め動作のR方向に沿って伸びている。誘導レールは、第1部分または第2部分に固定的に配置され得るT形、L形、U形またはI形、あるいは別の形をした垂直な断面図を持つレールを備えている。1もしくは2以上の誘導部材は、位置決め動作期間中に誘導される第2部分または第1部分に実質的に固定的に接続される。誘導部材は、少なくとも一部が閉鎖的に形成された誘導レールをはめ込むように配置されることができ、その結果、摩擦効率の良い滑走に十分な役割を果たしている。誘導デバイスは、好ましくは直線的並進誘導動作(位置決め動作)を可能にするために、線状に伸びている。
【0022】
好ましくは、最初の位置は第1部分と第2部分の位置であり、そこでは上述の部品がまだn番目の標的位置に位置していない。第1部分と第2部分がn番目の標的位置に向かって動いているのであれば、最初の位置は別の標的位置、例えば(n−1)番目の標的位置になり得る。n番目の標的位置から、調整された標的位置としての(n+1)番目の標的位置への変更は、複数のN個の制限手段のうちのn番目の制限手段によって、または少なくともNカ所の可能性のある位置を制限する手段によってn番目の標的位置で停止可能であった位置決め動作が、(n+1)番目の制限手段によって(n+1)番目の標的位置で停止可能であることを示唆している。その結果、N個の制限手段は、例えば第1制限手段に関して離れるにつれて、互いにオフセットに幾何学的に配置され得る。n番目の標的位置の(n+1)番目の標的位置への変更は、n番目の標的位置の時間的に後に(n+1)番目の標的位置が調整されることを好ましくは示唆している。
【0023】
好ましくは、最初の位置は、第1部分と第2部分の開始位置である。好ましくは、第1部分と第2部分は、水平方向または垂直方向あるいは別の方向の距離と関連して、開始位置において互いにさらに離れているか、または標的位置よりも、少なくとも一部が互いにさらに離れている。好ましくは、開始位置は、上述の開始位置において、例えばピペットのピペットチップ内にそれを吸引することによって、サンプル輸送デバイス内にサンプルを取り込む可能性を提供する。標的位置は、好ましくは上述の標的位置においてサンプル輸送デバイスから上述のサンプルホルダーにサンプルを放出する可能性を提供する。
【0024】
開始位置は、好ましくは、第1部分が第1距離で第2部分に対して配置された位置であり、そして標的位置は、好ましくは、第1部分が上述の第1距離とは異なる第2距離で第2部分に対して配置された位置である。好ましくは、上述の距離は、水平方向もしくは垂直方向または別の方向に続いている。
【0025】
標的位置と放出位置の定義とは、標的位置が、サンプル輸送デバイスを分配するために第1部分または第2部分に配置されている分配デバイスが第2部分または第1部分に対して第1高さで配置されている位置であり、そして放出位置が、分配デバイスが上述の第1高さと異なる第2高さで配置されている位置であり得る、といったものである。第1高さとは、位置決めデバイスを備えたサンプル分配装置の作業操作中に、標的位置に対する上述の第1高さに配置された第1部分と第2部分の自然な相対動作の実行が可能であるようなものであり得る。第2高さとは、位置決めデバイスを備えたサンプル分配装置の作業操作中に、上述の第2高さに配置された第1部分と第2部分の自然な相対動作の実行が不可能であるようなものであり得る。そうした、すなわち、対応する構造的手段を備える位置決めデバイスは、第1部分と第2部分の水平向きの相対動作の実行が上述の第1高さで可能であり、および/または上述の第2高さで不可能であるように形作られ得る。
【0026】
本発明による位置決めデバイスの第1部分と第2部分は、例えばサンプルが複数の標的位置に分配されるように、複数のNカ所の標的位置に移動させることができる。Nは、1より大きな自然数であり、そして好ましくは2〜96、より好ましくは2、3、4、6、8、12、16、24、32、48、64、96であり、または96より大きくもある。標的位置の数は、例えば連続的な可変標的位置を備えることによって、実質的に、前もって決定されないか、または制限されないことが可能でさえある。標的位置とは、好ましくは第1部分と第2部分の互いの相対的位置関係を指し、そして例えば、固定第2部分での可動第1部分の位置、または固定第1部分に対する可動第2部分の位置を指すこともできる。好ましくは、標的位置は、水平方向の第1部分と第2部分の前もって決定された相対動作範囲によって特徴づけられる。好ましくは、各標的位置nは、水平方向の第1部分と第2部分の他の、個々の、および前もって決定された相対動作範囲を特徴とする。
【0027】
好ましくは、前もって決定された標的位置は、実質的に位置決めデバイスによって構造的に事前に定義されているので、特にサンプルホルダー内のサンプル器の距離に相当する、例えばマイクロタイタープレート(ウェルプレート)内のサンプル器(ウェル)の行の距離であり得る、特定の所望の分配パターンによって選ばれることができる。
【0028】
しかし、位置決め補助装置が標的位置を設定する手段を備えることによって、前もって決定された標的位置自体もまた選択可能または設定可能であることが可能であり、かつ、好ましい。このことは、例えばサンプルが設定された分配パターンや分配距離に分配されるような、位置決めデバイスの適用に対するより大きな柔軟性をさらに認める。よって、そのような位置決めデバイスを備えたピペッティング装置では、例えば他のサンプルホルダーを追加して使用できる。例えば、96または384ウェルプレート以外に異なる数のサンプルウェルや異なるサンプルウェル距離を有するウェルプレート、特に非標準的なサンプルホルダーも使用できる。
【0029】
上述の制限手段、調整手段および変更手段、ならびに第1接続手段は、好ましくはそれぞれ機械的手段であり、かつ、好ましくは機械的に起動し、そして好ましくはそれぞれ電気的に操作されていない。このことは利点を与え、しかもそれで、そのような非電気的位置決めデバイスを備え、その製作および操業コストが低く抑えられ、そして電力供給源からの独立性により、より柔軟に使用できる完全機械化サンプル分配装置を実現できる。しかし、上述の手段のうちの少なくとも一部もしくはすべての手段が少なくとも一部電気的に操作されるように設定されるか、または完全に電気的に操作されるように設定されるか、あるいは電気的に操作される部品を備えることが可能であって、かつ、好ましい。そのうえ、位置決めデバイスおよび/または位置決め補助装置は、少なくとも一部が電気的に操作されるように設定されている、完全に電気的に操作されるように設定されている、または電気的に操作される部品を備えている他の手段を備えている。
【0030】
位置決め補助装置は、調整された標的位置において第1部分と第2部分の相対移動度を制限する手段、つまり調整された標的位置に達した時点で、特に第1部分と第2部分または第1部分と第2部分の一部の水平方向の相対動作、好ましくは上述の位置決め動作を制限するかまたは妨げることによって、上述の標的位置において第1部分と第2部分の位置決めを支援する少なくとも1つの制限手段を備えている。制限手段は、標的位置に達した時点で、例えば第1部分と第2部分が互いに対して移動する直線的な並進位置決め動作を妨げることによって、標的位置における第1部分と第2部分の移動を少なくとも一方向に制限するように好ましくは設定されるが、その一方で相対する方向への移動は維持される。しかし、標的位置において部品を固定するロック装置を備えることによって、移動を一時完全に無効にすることも可能である。
【0031】
好ましくは、制限手段は、第1部分および/または第2部分に配置され、そこでn番目の相互作用部分が、好ましくは第2部分または第1部分にて提供されるカウンター部分との相互作用によって、n番目の標的位置における第1部分と第2部分の移動の制限を引き起こすN個の相互作用部分を備えている。相互作用は、機械的であり得、例えば接続または固定を備え得るか、または非機械的であり得、例えば磁性相互作用であり得る。相互作用部分は、部品の別々の部分、例えば部品の側面または部品の明確に規定された面であるか、または部品の連続変化部の一部、例えばランプ様表面上の位置であり得る。
【0032】
N個の相互作用部分は、好ましくは互いに間隔を置いて配置される。好ましくは、n番目の相互作用部分は、最も近い(n+1)番目の相互作用部分に対して、特に最も近い(n−1)番目の相互作用部分に対しても固定された距離Aで配置される。Aは、複数の相互作用部分のすべてに同じであるか、またはすべてのもしくは複数の相互作用部分と異なっている。好ましくは、相互作用部分は、開距離(open distance)に沿って、例えば直線上に沿って、または渦巻き型のライン、例えば、巻線、ヘリックス、コイル、ループまたは円に沿って配置される。渦巻き型のラインは、N番目の標的位置から1番目の標的位置に戻る変更を実現するのが技術的に容易であるという利点を示す。なぜなら、調整された相互作用部分としてのN番目の相互作用部分から1番目の相互作用部分への変更が求まられる動作であるが、この場合、開距離の場合に比べて一般により容易に実施できるからである。好ましくは、相互作用部分は、周期的に配置された標的位置、特に格子状に配置された標的位置、特に第2部分のウェルプレートのサンプル器へのサンプルの分配を可能にするために、等間隔に配置される。
【0033】
好ましくは、相互作用部分は、好ましくは第2部分に接続されているか、または一方向、好ましくは直線、円またはヘリックスの方向に動かせる第2部分に接続されている。特に、相互作用部分は、軸の周りで旋回可能であり、その軸は第2部分に固定されている。しかし、相互作用部分の配置は変更可能であり、特にユーザーによって手動で変更可能であるか、また例えば電気的に制御によってもしくは標的位置を設定するための上述の手段によって自動的に変更可能であり得、かつ、好ましい。その結果、位置決めデバイスのより高い柔軟性が獲得され、こうして、特に変更可能な標的位置への1つのサンプルまたは複数のサンプルの分配のために位置決めデバイスが設定され得る。
【0034】
例えば、相互作用部分は、停止部分またはロックデバイスもしくはロックデバイスの一部である。好ましくは、制限手段は、そこで第1部分と第2部分の動作が、互いに対して両方の部品の接続によって動作方向で停止可能であるか、または例えば、上述の部品が標的位置の方向に最初の位置から誘導されるなら、阻止できるか、固定できるかまたは歯止めできもする複数のN個の停止部分を備えている。好ましくは、例えば第1部分に配置され得るカウンター停止部分に対して、例えば第2部分に配置され得るn番目の停止部分の接続によって、n番目の標的位置に接近できるように、標的位置がそれぞれの停止部分に配置されている。好ましくは、例えば第1部分に好ましくは配置されているカウンター停止部分は、上述のカウンター停止部分へのn番目の停止部分の接続が第1部分と第2部分の相対動作を停止するように、位置決め補助装置に配置されている。位置決め補助装置は、好ましくは第1部分または第2部分に関してカウンター停止部分の位置の手動調節手段を備えている。停止部分は、平面であり得るか、調整可能な直線的もしくは非直線的スロープを有する、傾斜した傾斜台様表面であり得るか、特にまたは、粗いもしくはのこぎり様の特徴を有する表面を備えることができ、それにより顕微鏡的または巨視的なスケールでの接続表面の捕捉が達成され、類似構造を有する反対の停止部分との相互作用が増強され得る。
【0035】
しかし、制限手段は、それによって標的位置における第1部分と第2部分の移動が完全に覆されるのではなく制限されるだけである、例えば相互作用部分にロックデバイスを備えることによって、標的位置における第1部分と第2部分の関連動作を止めるか、妨げるか、あるいはまた制限するだけであることが可能である。例えば、抵抗デバイスを備えることができるが、その抵抗デバイスは誘導デバイス内にブレーキ部材を含んでなることができ、そしてかかるブレーキ部材が、標的位置において第1部分と第2部分の移動に影響し、かつ、特に位置決め動作が標的位置に達したときの抵抗によって締めつけられ、よって、例えばユーザーが知覚できる移動を検出することによって、標的位置が検出可能になる。
【0036】
制限手段はまた、例えば電気回路、(プログラム可能な)電気デジタルおよび/または類似制御装置、またはプログラムコードなどの電気的制御部品を備えることもでき、そしてそれは標的位置にて第1部分および第2部分の移動を制限する機能に役立つ。さらに、制限手段は(電気)磁気手段を備えることができ、そしてそれによって標的位置の第1部分と第2部分の移動が阻止終末点に制限できる。
【0037】
位置決めデバイスは、2つ以上の標的位置にて位置決めを可能にするはずである。そのため、位置決め補助装置は、調整された標的位置として複数の前もって決定されたNカ所の標的位置からn番目の標的位置を調整する手段を少なくとも1つ備えている。好ましくは、上述の調整手段はロックデバイスを備え、そしてそれによって、機械的振動、重力効果等によって調整された標的位置が置き換えられる可能性を阻止するために、それぞれの調節可能な標的位置を固定することで、少なくとも一時的に維持され得る。標的位置は、例えば操作担当者または自動制御装置によって選択可能でもあり得、そして「調整された標的位置」として標的位置に到達する前、特に対応する位置決め動作を実施する前に調整される。
【0038】
調整手段は、第1部分または第2部分に好ましくは配置される。あるいは、それらは、上述の第1部分または第2部分に動かせないように接続される、好ましくは少なくとも一部が動かせないように接続される、特に上述の第1部分または第2部分に一部または完全に回転できるように固定される、あるいは上述の第1部分または第2部分は少なくとも一時的に完全または少なくとも一部が固定される。ここで「固定」は、少なくとも一方向に固定、特にあらゆる方向に固定することを意味する。
【0039】
好ましくは、調整手段は、主要部材を備え、そこでは、好ましくは制限手段と変更手段が特に少なくとも一部配置されている。さらに、調整手段が少なくとも1つの補助部材を備え、そしてそれが主要部材に完全に接続されるか、例えばまたは別個の部品である。補助部材は、主要部材に対して動かせるように配置されることができ、特に主要部材に対して並進により置き換え可能であるか、または回転可能であり、特に動作力学的変更の一部として主要部材に接続され得る。制限手段は補助部材にて配置され得る。
【0040】
主要部材はロック部材であり、そしてそれはN個の相互作用部分、例えばロック部分を持つことが可能であり、かつ、好ましい。補助部材は部品であり得、それはそれぞれのロック部分に対して段階的に固定するために設定され、そこでは制限手段、例えば停止部分が配置され得る。
【0041】
補助部材は、固形または可変形状を呈することができ、そして例えば、伸縮自在の様式で伸長できるか、または短縮できる。そのような可変形状により、より多数の標的位置が実現できるので、より高い柔軟性が獲得される。調整手段の補助部材または主要部材はランプのような特徴を提供することができ、そしてそれぞれ別の標的位置を実現するために上述のランプに対する位置決めによって、反対部分を上述のランプの異なる位置に接続するように、特に主要部材において、または第1部分または第2部分に配置され得る。ランプのような、または連続した特徴は、特に2以上の前もって決定されたNカ所の標的位置の実現を可能にする。主要部材または補助部材は、変更可能な標的位置の数または変更可能な標的位置の距離を実施するために、手動で、機械的にまたは自動的に変更できるランプのスロープを作り出すように設定され得る。
【0042】
調整手段は、好ましくは部品を備え、そしてそれは回転軸の周りを回転可能であり、かかる回転軸は、第1部分または第2部分に対する並進により動かないように好ましくは配置されているか、または少なくとも一部に対して並進により動かせるように配置されている。好ましくは、回転可能な部品は、調整手段の上述の主要部材を形成する。好ましくは、調整手段は、主要部材の閉距離(closed distance)に沿って配置され、かかる距離は回転軸の周りに配置されている。少なくとも1個の補助部材は、回転可能な部品、特にN個の補助部材を備えることができ、かかる補助部材は円に沿って配置され、その円は回転可能な部品の前側の上述の回転軸内にその中心を持つ。各補助部材は相互作用部分を持つ。
【0043】
回転可能な部品はドラムデバイスであり、そしてそこに上述の調整手段および上述の変更手段の少なくとも一部が好ましくは配置されている。本発明による位置決めデバイスは、好ましくは上述の調整手段が上述の第2部分に配置され、かつ、特に回転可能なドラムデバイスを含んでなり、そして好ましくは、そこで制限手段と変更手段が少なくとも一部配置されていることを特徴とする。
【0044】
ドラムデバイスは、好ましくは、実質的にシリンダ形または中空シリンダ形をした基部を備え、好ましくはその回転軸が第1部分または第2部分にて旋回する。好ましくは、少なくとも1個の補助部材、特にN個の補助部材、例えば12個の補助部材を備え、そしてそれが、特に互いに等しい距離で区切られたドラムデバイスにて回転軸に沿った円形距離(circular distance)沿ってドラムデバイスの前側に配置され、かつ、それは特に上述のドラムデバイスに固定されている。補助部材は細長い部品であることができ、そしてそれはその長さがそれぞれその幅や高さより長い、特に少なくとも二倍、三倍もしくは四倍長い部品を意味する。補助部材は、好ましくはそれぞれ形成され、そしてまた組み合わせて、ピン状、ロッド状、シリンダ状、格子状、環形、円弧の形、ランプ状に別々に形成され得る。1または2以上の制限手段、例えば停止部分は、カウンター停止部分の結合した時点の標的位置を規定するために補助部材の前側に配置される。
【0045】
本発明による位置決めデバイスは、好ましくは位置決め補助装置が複数の前もって決定されたNカ所の標的位置からn番目の標的位置を手動で調節するための手段を備えることを特徴とする。その結果、調整された標的位置は、自動的または段階的に変更されるだけではなく、標的位置はまた変更機構によって手動でまたは自動的にも接近される。そのような手動調整手段は、好ましくは機械的または電気的に設定され、かつ、調整された標的位置の印に目印をつける手段を持つ調節ホイールを備え、そこでは、特に、調節ホイールが回転するロッドを介して、特に上述のドラムデバイスへと回転可能な部品によって、かかるドラムデバイスが上述の調節ホイールによる直接回転できるように接続され得る。
【0046】
位置決め補助装置は、特に調整された標的位置をn番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置に自動変更するための、少なくとも1つの変更手段を備えている。変更によって、好ましくは、水平方向での第1部分と第2部分の相対動作の範囲の変動が実現される。さらに、調整された標的位置の段階的な変動は、好ましくは、それぞれの新しいステップの前、またはそれぞれの新しいステップの後に、「自動的に」新しい標的位置に変更することによって、すなわち、例えばユーザーの追加的な活動なしに達成される。調整された標的位置としてn番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置への変更は、好ましくは、(n番目の標的位置において、複数のN個の制限手段からのn番目の制限手段によって、または少なくともNカ所の可能性のある位置を持つ制限手段によってそれが停止可能である)位置決め動作が、(n+1)番目の制限手段によって、(n+1)番目の標的位置にて停止可能であることを示唆している。その結果、N個の制限手段は、例えば互いに幾何学的に間隔をあけた第1制限手段に関して離れつつ配置され得る。n番目の標的位置はまた、n番目の制限手段の位置に相当し、そしてそれは幾何学的に前もって決定されるか、または前もって決定され得る。しかし、n番目の標的位置からの調整された標的位置としての(n+1)番目の標的位置への上述の変更が、(複数のN個の制限手段からのn番目の制限手段によって、または少なくともNカ所の可能性のある位置を有する制限手段によって停止可能である)位置決め動作が、(n+1)番目の標的位置において(n+1)番目の制限手段より別の制限手段によって停止可能であることを示唆することもまた可能である。この事象は、例えばユーザーが介在して、任意の(n+m)番目の標的位置(ここでは、mが手動の調整手段によるゼロより大きい自然数である)を設定し、それによって調整された標的位置の変動が好ましくは任意の増分を伴って行われ得る場合に発生する。
【0047】
変更手段は、歯止めデバイス(例えば摩擦ロック機構または歯止めホイール)を含むことができ、そしてそれは、ワンステップで一方向、例えば、位置決め動作の方向の第1部分および第2部分の動作を可能にし、かつ、それが動作の方向に反対してロックするか、またはそれが特に一方向の許可された方向のステップ距離に従った回転可能な部品の回転を可能にし、そしてロック方向の回転を禁止するか、または妨げる。変更手段は、少なくとも1つの凸部、少なくとも1つの凹部または少なくとも1つの溝を含んでなり、そしてそれは、特にドラムデバイスの調整手段の表面に配置され得る。
【0048】
本発明による位置決めデバイスは、好ましくは上述のドラムデバイスが実質的にシリンダ形の外観を備え、上述の変更手段は特に、好ましくは開放されているその末端がドラムデバイスの回転軸の方向に向けられる、複数のN本の螺旋状誘導溝またはスロット付きリンク部を備えることを特徴とする。
【0049】
位置決め補助装置は、第1接続手段によって、上述のn番目の標的位置から上述の(n+1)番目の標的位置への変更が位置決め動作中に達成され得るように、上述の位置決め補助装置に対する上述の位置決め動作、または上述の変更手段に対する上述の位置決め動作の接続のための少なくとも1つの第1接続手段をさらに備えている。第1接続手段は、1もしくは2以上の凸部、ラッチ、ロッド、プレート、アクチュエータ、はめ込み部材および/または他の部品を備えることができ、そしてそれらは動かせるようにおよび/または動かせないように互いに接続されることができ、そして第1部分または第2部分に配置され得る。好ましくは、第1接続手段は、位置決め動作、特に位置決め前進動作または位置決め後方動作が自動的に、すなわち、特にユーザーの追加的な活動なしに、第1部分と第2部分の(磁気的、機械的、電気的など)相互作用につながるように、特に自動的にn番目の標的位置から調整された標的位置としての上述の(n+1)番目の標的位置への変更につながるように配置され、そして設定される。
【0050】
本発明による位置決めデバイスは、好ましくは、第1接続手段がはめ込み部材を含んでなることを特徴とし、そしてかかるはめ込み部材が、第1部分または第2部分に配置され、それが第1部分または第2部分で、特にはめ込み方向に動かせるように配置され、それが回転可能な部品の、特にドラムデバイスの回転軸に垂直であり、そしてそれが第1部分または第2部分で動かせないように回転軸の方向に好ましくは配置され、かつ、それが(ドラムデバイスの)上述の誘導溝の少なくとも1つもしくはそれぞれへのはめ込みのために設定される。さらに、本発明による位置決めデバイスは、好ましくは、上述の第1接続手段が、位置決め動作中、上述のn番目の標的位置から上述の(n+1)番目の標的位置への変更に機械的に作用するような機械的なものであることを特徴とする。本発明による位置決めデバイスは、好ましくは、上述の第1接続手段は第1部分または第2部分で動かせるように配置され、かつ、位置決め補助装置もまた、位置決め動作中、第1接続手段が第2接続手段によって動かせるように、第1接続手段に位置決め動作を接続する第2接続手段を備えることを特徴とする。好ましくは、第1接続手段は位置決めデバイスの第1部分に配置される。
【0051】
好ましくは、位置決め補助装置はまた、位置決め動作中、少なくとも第1接続手段が第2接続手段によって動かせるように第1接続手段に対する位置決め動作を接続する第1接続手段も備えている。
【0052】
本発明による位置決めデバイスは、好ましくは、誘導デバイスが、誘導方向に沿って第1部分と第2部分の並進相対動作を実施するために設定されていることを特徴とし、そしてそれが、ドラムデバイスの誘導溝へのはめ込み部材のはめ込みが、(誘導溝をはめ込む)はめ込み部材が実質的に並進位置決め動作によりドラムデバイスを回転させ、それにより、n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置への変更が起こり、ここで、後者が上述の新規標的位置として調整されることを達成するように、実質的にドラムデバイスの回転軸と平行に延びる。
【0053】
本発明による位置決めデバイスは、好ましくは、少なくとも1つの第2接続手段がはめ込み方向に沿ってはめ込み部材を移動させるために設定され、それによって、上述の手段がスロット付きリンク(link)デバイスとスライドブロックメンバーを含み、それにより、好ましくは、スロット付きリンクデバイスが第2部分に配置されるおよび/または実質的に直線的誘導方向に沿って伸びて配置され、そしてここで、スライドブロックメンバーが実質的にはめ込み方向に垂直に、そして実質的にはめ込み部材の回転軸に垂直に配置されることを特徴とする。
【0054】
本発明による位置決めデバイスは、好ましくは、上述のスロット付きリンクデバイスが、1つのスロット付きリンクまたは複数のスロット付きリンクを備え、および上述のスライドブロックメンバーが1つ(または2以上の)スライドブロックを備え、それはスロット付きリンク(または複数のスロット付きリンク)によって誘導されることができ、ここで、スロット付きリンクが、はめ込み部材が開始位置からn番目の標的までの位置決め動作中、誘導溝をはまらないように、そしてn番目の標的位置から開始位置への位置決め戻り動作中に上述の誘導溝にはまり込み、ここで、上述の戻り動作中に、n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置への変更が起こり、それが上述の新規標的位置として調整されることを特徴とする。逆もまた同様であり、はめ込み部材は、同様に位置決め前進動作中にだけ誘導溝にはまり込むことができ、その結果、標的位置を変更させる。好ましくは、スロット付きリンクデバイスは、細長くて、特に実質的に線形のラン(run)を備え、ここでは、実質的に線形のスロット付きリンクが、好ましくは第1および、特にまた第2の末端領域と(末端領域より広い幅を有する)中央領域を備えている。
【0055】
好ましくは、サンプル分配装置は起動解除(deactivation)デバイスを備え、それによって、起動動作が第1接続手段を介して上述のn番目の標的位置から上述の(n+1)番目の標的位置への変更を達成するのを妨げ得る。このことは、サンプル分配装置が、特に自動変更の一時的な再作動または再作動までの、上述のn番目の標的位置から上述の(n+1)番目の標的位置への変更を達成することが強制されないような方法での自動的な変更の作動によって起動動作を実施できるようにすることによってより柔軟に適用され得る利点を示している。好ましくは、上述の起動解除デバイスは、手動でまたはプログラムに制御されて自動的に操作できる。自動変更が起動解除デバイスによって起動解除される一方で、それが第1操作モード中に作動される第2操作モードを備えている。例えば、ユーザーは、起動解除デバイスによって、第1操作モードにおいてサンプル分配装置を最初に利用し、そして一時的に第2操作モードに切り替えて、例えば(第1操作モード中に修正された)サンプルプレートの充填を手動で修正することを決定できる。起動解除デバイスは、上述の第1操作モードが標準方式となるようなデッドマン(dead mans)装置を備えている。起動解除デバイスは、作動機能中に、起動解除デバイスに対応する機械的および/または電気的またはその他の実行手段を提供されることによって、第1接続手段または上述の第2接続手段の効果が妨げられるように設定されている。例えば、起動解除デバイスはレバーを備えることができ、そして作動の場合、それは位置決め動作中、上述の変更が自動的に達成されないので、上述のはめ込み部材が上述のドラムデバイスの誘導溝にはめ込まれないように上述のスライドブロックメンバーを誘導してスロット付きリンクを迂回させる。
【0056】
本発明による位置決めデバイスは、好ましくは、相対動作がn番目の標的位置に接近する場合に第1部分と第2部分の相対動作を保留するスプリング手段を備えることを特徴とする。その結果、例えば第1部分と第2部分の激しい接続が起こることを予防し、それが部品の寿命をのばし、かつ、それぞれ位置決めデバイスの位置を維持し、そして、例えば標的位置に到達したときに、液体サンプルがサンプル輸送デバイスから望ましくない位置に放出されるのを防ぐ。スプリング手段は、弾性部材、例えばコイルバネのようなスプリング、板バネまたは弾性材料、例えばゴムの緩衝材、あるいは(例えば磁気ベースで動作する)接続減衰デバイスを備えている。その結果、第1部分と第2部分の位置決めの高精度が重要であり、加えて、対応するスプリング手段が適正に選ばれるべきであるように、その高精度が長期間にわたり信頼できるものでなくてはならないことに留意すべきである。
【0057】
本発明によるサンプル分配装置は特にピペッティング装置であり、そしてそれは好ましくは、本発明による位置決めデバイスを備えている。
【0058】
本発明によるサンプル分配装置は特に位置決めデバイスを備え、そしてそれは、特に本発明に従って設定されており、ここで、位置決めデバイスは、サンプル輸送デバイスが配置され得る第1部分;第1部分に対して動かせるように配置される第2部分を備え、ここで、サンプルホルダーが第2部分に配置され得るが、さらに、それによって第1部分と第2部分が互いに関連して最初の位置とn番目の標的位置の間を繰り返し誘導され得る、誘導デバイスを備えることができる。ここで好ましくは、サンプル分配装置は、前もって決定された高さで、サンプルで満たされた供給コンテナを保持するのに好適な供給コンテナホルダー;および好ましくは上述の第1部分と関連して供給コンテナホルダーの高さを変更する手段をさらに備えている。
【0059】
本発明によるサンプル分配装置は、好ましくは、第1部分と第2部分の相対動作、特に位置決め動作を接続する第3手段を備えること、ならびに上述の少なくとも1つの第3接続手段によって供給コンテナの高さの変動が、相対動作中、特に開始位置の接近中に達成されるような、供給コンテナまたは供給コンテナホルダーの高さを変更する少なくとも1つの手段を備えることを特徴とする。そのような供給コンテナの自動リフティングは、サンプルが供給コンテナからサンプル輸送デバイスに取り込まれ得るサンプル取り込み位置を配置するのに特に追加的なユーザーに活動を必要としないという利点を示し、それによりサンプル分配装置の有効性が高められる。
【0060】
本発明によるサンプル分配装置は、特に本発明による位置決めデバイスを備え、それはピペッティング・オートマット、ピペッティング・ロボット、ピペッティング−セミ・オートマット、またはピペッティング装置であり得、それらは特に、手動で操作可能であるかまたは起動可能であり、それらはそれぞれ好ましくは、自動的に、半自動的に、電気的に、一部電気的に、完全にまたは少なくとも一部水圧または空気圧、完全に機械的にまたは併用して機械的、水圧、空気圧および/または電気的に操作されるように設定され得る。好ましくは、サンプル分配装置は、手動で起動可能な装置であり、そしてそれは、特に外部電源なしで使用可能である。その結果、利点は、全自動電気サンプル分配装置、例えばピペッティング・ロボットと比較して達成されるが、その利点とは、かかる装置が格子外でも操作でき、それがより柔軟な使用を可能にするという点である。さらに、サンプル分配装置の寸法と質量が、より簡単な実施形態によって低く保たれることができ、かかるサンプル分配装置は、例えば60cm*50cm*40cmまたは50cm*40cm*30cm(幅*高さ*奥行)より小さな体積の範囲内で配置されるか、または例えば3kg、5kg、8kg、10kg、12kgまたは15kg未満の質量しかない。より小さい設置面積または質量はまた、サンプル分配装置のより柔軟な適用を可能にし、それによりかかる装置は、例えば実験室のほとんどの作業面(作業台)に配置でき、そして容易に置き換えできる。
【0061】
サンプル分配装置は、好ましくは、ハウジングを備え、そしてそれは、特に実質的に本発明による位置決めデバイスのケース内に入っているか、または少なくとも部分的にそのケース内に入っている。ハウジングは、固定された配置のために設定され、そして例えば実験室の作業台上の固形スタンドのためのゴムソケットなどを備えている。さらに、ステージを備え、そしてそれは位置決めデバイスの部品を支える。
【0062】
位置決めデバイス、サンプル分配装置、およびそれらの部品は、例えば金属、例えばアルミニウムまたは鉄鋼によって好ましくは作られ、かなり高い精度と長期間の安定性を達成し得る。そのうえ、位置決めデバイス、サンプル分配装置、およびそれらの部品は、プラスチック、例えばポリプロピレンによって好ましくは作られる。好ましくは、位置決めデバイス、サンプル分配デバイス、およびそれらの部品は、そのような材料によって作られ、そしてそれらは、水性サンプル、特に、塩を含んでいる生物学的培地が使用された場合に、特に耐食性を確保している。上述の材料は、好ましくは化学的に不活性であり、かつ、実質的にそれらの部品が侵されることなく洗剤によって処理可能でなくてはならず、そのことが、例えば、生物学的もしくは医学調査研究所の無菌作業場の滅菌に使用される、70%のアルコール/水混合物による滅菌を可能にする。そのうえ、位置決めデバイスとサンプル分配装置の部分はコーティングを備えることができて、上述の特徴を獲得する。特に、表面は陽極処理されて、特に陽極酸化に基づく電気的手段によって酸化物層をそれらに備えている。特にアルミニウムで作られた部品の場合にこれをおこなうことができる。
【0063】
サンプル分配装置は、好ましくは、一般的なピペット、特にマルチチャンネルピペットの適用に向けて設定されている。好適で好ましいマルチチャンネルピペットの例は、Eppendorf AG製のマルチチャンネルピペットEppendorf Resarch(登録商標)、およびEppendorf Research(登録商標)plusであり、電動ピペットに関しては、ピペットEppendorf Research(登録商標)proおよびEppendorf Xplorer(登録商標)である。
【0064】
そのうえ、本発明によるサンプル分配装置は、ディスペンサー、例えばEppendorf AG製のディスペンサーMultipette(登録商標)、ならびに電動ディスペンサーMultipette(登録商標)クラスおよびMultipette(登録商標)Xクラスなど共に利用される。
【0065】
しかし、ピペットが本発明によるサンプル分配装置による利用のために特に設定されており、かつ、サンプル分配装置への独占的な適用および/または組込みのために設定され得ることもまた可能であって、かつ、好ましい。
【0066】
好ましくは本発明によるサンプル分配装置による使用に好適である複数のピペットが、好ましくは2、4、6、16、24チャンネル、または特に好ましくは12チャンネル、あるいはよりいっそう好ましくは8チャンネルを備えている。そのような複数のピペットは、市販のウェルプレートまたは他のウェルプレートの充填に特に好適である。8チャンネルピペットは、96、384または1536ウェルプレートの充填に特に使用され得る。
【0067】
便利なウェルプレートは、それぞれ好ましくは96または384個のサンプルウェル、または好ましくは4、8、12、16、32、64、192、1536、6144または別の数のサンプルウェルを備えている他のウェルプレートである。例えば、好適な公知のウェルプレートは、それぞれウェルの底の形状とは無関係にEppendorf AG製の96または384個のサンプルウェルを持つEppendorf plate(登録商標)ポリプロピレン、または96または384サンプルウェルを持つEppendorf Deepwell Plate(登録商標)である。(互いに接続されている)複数のサンプルコンテナ(例えばサンプルウェル)を備えた他のサンプルホルダーではあるが、記載したウェルプレートは、好ましくは、サンプル分配装置における適用のため、または単独のサンプルコンテナ、例えばサンプルチューブの保持のために提供される。
【0068】
好ましくは、サンプル分配装置は、サンプルホルダー配置部を備え、そしてそれがサンプルホルダー調整プレートを備え得る。サンプルホルダー調整プレートは、1つの(または複数の、特に別々の)サンプルホルダーを設定し得るか、または複数の、特に異なるサンプルホルダーの同時または非同時の採用を設定し得る。その目的のために、アダプターデバイスおよび/またはアダプターデバイスとの接続のための接続装置を備えることができ、ここでは、アダプターデバイス、例えばアダプターフレームによって、または例えばサンプル器ストライプの形での接続サンプル器の差し込みによって、特定のタイプのサンプルホルダー、例えば異なるタイプのウェルプレートまたは互い一体的に接続されたサンプル器が保留され得る。好ましくは、ピペット装置は、ピペットチップの保持またはピペットチップ供給ホルダーの保持のために設定された部分を備えている。ピペットチップ供給ホルダーは、好ましくは、穴の開いたプレートを備えたステージを備え、その穴の中にピペットチップが保存される。好ましくは、用意ができていないマルチチャンネルピペットの一回の垂直誘導動作がそれに完璧にピペットチップを装着させる。上述の部分は、特に凹部としてのピペット装置のハウジングのカバープレートと特にサンプルホルダー調整プレートにおいて設定され得る。
【0069】
しかし、本発明によるサンプル分配装置は、ピペットと共に使用されるだけではなく、他のサンプル輸送またはサンプル投与装置でも使用されることができ、そしてそれは例えば、投与装置はポンプまたは重力の利用によってサンプル用量を運ぶ。分配されるべきサンプルは液体であり、好ましくは別の一貫性を提供することもできるが、例えばゲル様のもの、粉末様のもの、固形またはガスであることもできる。
【0070】
好ましくは、サンプル分配装置は、高さ調節デバイスを備え、そしてそれは、好ましくは第1部分に取付けられるか、または取付けられ得るか、あるいは第1部分にユーザーが分離できるようにまたは分離できないように接続され、そしてそれによって、高さ調整デバイスに接続され得るサンプル輸送デバイスの高さが、第1部分および/または第2部分に対して調節され得る。このように、最適の放出位置、特にまたは取り込み位置は、サンプル分配で決定され得る。高さの調節デバイスは、好ましくは、第3部分、好ましくは第4部分も提供され、そしてそれ(またはそれら)は互いに対して、または第1部分に対して動かせるように配置される。好ましくは、高さ調節デバイスは、誘導デバイスを備え、そしてそれによって、第3部分、および提供されるのであれば第4部分の相対動作が誘導方向、特に実質的に上述の方向、すなわち垂直方向に誘導されることができる。好ましくは、第3部分、および適切であれば第4部分は、サンプル輸送デバイスの支持デバイス、例えば支持部材である。
【0071】
高さの調節デバイスは、第3部分、および適切であれば第4部分の保留のためのスプリング手段を備えて、部品の激しい接続の影響を予防し、そして特に液体サンプルの望ましくない漏出を予防し得る。保留のためのスプリング手段は、弾性部材、例えばスプリング、特にコイルスプリングや板バネ、弾性材料からの緩衝材、例えばゴムなど、または、例えば磁気効果に基づいている、接続減衰デバイスを含んでなることができる。その結果、好ましくは第3部分および適切であれば第4部分の位置決めの高い精度が重要であり、加えて、使用するスプリング手段が適正に選ばれるべきであるように、その高い精度が長期間にわたり安定でなくてはならないことに留意すべきである。
【0072】
高さ調節デバイスのリフトは、好ましくは、異なる種類の好適なサンプル供給コンテナからのサンプルの取り込み、および異なるタイプのサンプルホルダーへの放出のためのサンプル輸送デバイスの位置決めが可能であるような寸法である。高さの調節デバイスは、好ましくは、迅速な調節デバイスを備えているが、標準的なウェルプレートの高さまたは標準的なピペットチップの長さに適合させ得る、そのような上述の前もって決定された高さは、実質的に困難な高さ調節なしに、ユーザーによって直接的且つ簡易に調整できる。例えば、このように、96または96ウェルプレートに接近するために、第1部分に対して第3部分および適切であれば第4部分を迅速に調整できるように、0.5〜100mm、1mm〜10mm、3mm〜50mm、3mm〜20mm、または特に、4.5mm又は9mmのリフトが定義可能であり得る。
【0073】
サンプル分配装置は、サンプル輸送デバイスを保持するための保持デバイス、特にピペットホルダーを特に備え、そしてそれは、好ましくは第1部分に接続され、かつ、好ましくはユーザーによって分離可能であり、接続可能である。異なる保持デバイスが、異なるサンプル輸送デバイスを保持するために提供され得る。または、異なるサンプル輸送デバイスを保持するために設定され得る、単独の保持デバイスが提供され得る。好ましくは、接続装置が提供され、そしてそれによって、保持デバイスが第1部分または第2部分と接続され、特に旋回可能に接続され得る。
【0074】
好ましくは、サンプル分配装置は傾斜デバイスを備え、それによって、サンプル輸送デバイスを保持するための上述の保持デバイスが、垂直方向(z方向)に対して0°≦α≦90°の角度で配置可能であり、ここで好ましくは1°≦α≦10°または1°≦α≦5°で配置可能である。傾斜は、垂直下向き方向だけではないサンプル放出を可能にする。例えば、それは、ユーザーが器の側面内壁にピペットチップによってサンプルを放出することを可能にする。サンプルの重さが規定の方法での下向きへの滴下のために、ピペットチップへの接着を克服することができないのであれば、このことは少量サンプル容量のために有利である。傾斜デバイスは、好ましくは(実質的に水平に配置される)傾斜軸、例えば傾斜軸を備え、そしてそれは第3部分と第4部分を回転可能なように接続する。傾斜軸は、金属ピンによって実現でき、そしてそれは、例えば第1部分に搭載でき、かつ、第3部分または第4部分の開口部を通して回転できるように伸ばすことができる。好ましくは、傾斜デバイスは、傾斜位置を固定する手段、例えば固定ホイールを備えている。さらに、傾斜デバイスは、好ましくは垂直位置終末点に対して自動戻り手段を備えている。その結果、例えば、第1部分に対して回転可能である第3部分は、ユーザーによって放出されると自動的に垂直位置に戻される。自動戻り手段は、螺旋状牽引力スプリングのようなスプリングを含むことができ、そしてそれは、例えばユーザーが第3部分を傾けて止めた場合に、垂直位置へ第3部分を引き戻す。
【0075】
好ましくは、サンプル分配装置は、自動高さ調節デバイスを備え、そしてそこでは、装置の高さ調節部品が、起動動作、特に位置決め動作によって自動的に高さを調整する。上述の部品は、好ましくは高さ調節サンプル供給コンテナホルダーであり、サンプル輸送デバイスの方向にサンプル供給コンテナを自動的に持ち上げることによって、異なるサンプル供給コンテナが、サンプル分配装置で使用可能であり、そして/または快適なサンプル取り込みを可能にするようなものである。上述の目的のために、サンプル分配装置は、上述の第1部分および/または第2部分と関連して(サンプル)供給コンテナホルダーの高さを変更する手段、例えば1もしくは2以上のリフティング部材を持つ(例えば自動)リフティング装置を好ましくは備え、そしてそれはローラーおよび/または先細のキー部材を含み得る。
【0076】
以下のステップにおいて、本発明に従って特に設定された位置決めデバイス、特に本発明に従って特に設定されたサンプル分配装置、特にピペット装置によって、それぞれ異なる標的位置において、第2部分と関連して第1部分を配置するための本発明による方法は、以下のステップ:最初の位置、好ましくは開始位置と、(位置決めデバイスにてNカ所の可能性のある前もって決定された標的位置の1つとして調整され得る)前もって決定されたn番目の標的位置との間での、互い関連した第1部分と第2部分によるn番目の位置決め動作が実施され;位置決め補助装置との位置決め動作の接続による、n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置への変更を、後者が新規の調整された標的位置として調整されるように達成するための位置決め動作を使用することによって、互い関連した第1部分と第2部分の最も近い(n+1)番目の位置決め動作が、最初の位置、好ましくは開始位置と(n+1)番目の標的位置との間で自動的に実施されること、を含んでなる。
【0077】
本発明による方法は、好ましくは、(n+1)番目の標的位置が調整された新規標的位置として調整されるように、n番目の標的位置から最初の位置、好ましくは開始位置に戻るn番目の位置決め動作の戻り経路が、位置決め戻り動作の位置決め補助装置への接続による、n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置への上述の変更を達成されるために使用される、という特徴を含んでなる。ここでは、あるいは、位置決め前進動作も同様に利用できる。
【0078】
本発明はまた、サンプル分配装置、特にピペット装置のための位置決めデバイスに関し、そしてそれは:サンプル輸送デバイスが配置可能である第1部分;サンプルホルダーが配置可能である第2部分;を備え、ここで、最初の位置と調整された標的位置との間での位置決め動作によって、サンプルをサンプルホルダーに運ぶことができ、そしてサンプル輸送デバイスからサンプルホルダーへの放出によって標的位置にサンプルを運ぶことができるか、または最初の位置と調整された標的位置との間の位置決め動作によって、および放出位置への第1部分に対するサンプル輸送デバイスの動作によって、サンプルホルダーに対してサンプル輸送デバイスによりサンプルを運ぶことができ、そしてサンプル輸送デバイスからサンプルホルダーに放出することによって放出位置にてサンプルを運ぶことができ、ここで、サンプルを運ぶのに役立つ起動動作を備え、ここで、上述の起動動作によるさらなる効果(調整された標的位置の自動変更、または例えばサンプル供給コンテナホルダーの自動高さの調節である)が自動的に達成されるように、位置決め動作を実施するために、第1部分と第2部分は最初の位置と、第1部分及び第2部分の調整された標的位置との間で互いに関連して動かせるように配置される。
【0079】
部品と手段に関する用語と意味の定義は、本発明のすべての対象、すなわち、それが別のものであると記載されていないか、またはそれが内容から逸脱していないのであれば、位置決めデバイス、サンプル分配装置および方法、に関して有効である。可能であるかまたは有利に思える、本発明による対象および実施形態の特徴もまた、組み合わせられる。
【0080】
本発明による位置決めデバイス、本発明によるサンプル分配装置および本発明による方法のさらなる好ましい実施形態が、図面に関する実施形態とそれらの説明に関する後述の説明に由来する。実施形態の同じ部品は、それが別のものであると記載されていないか、またはそれが内容から逸脱していないのであれば、同じ参照番号によって実質的に表されている。それは以下に示されている:
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明による位置決めデバイスの第一の実施形態を示す。
【図2a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、本発明によるサンプル分配装置の実施形態を斜視的に示しているが、ここで、第1部分および第2部分が開始位置に位置しており、ここで、サンプル輸送デバイスのためのホールディングデバイスが、移動の高さに持ち上げられている。
【図2b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、本発明によるサンプル分配装置の実施形態を斜視的に示しているが、ここで、第1部分および第2部分が開始位置に位置しており、ここで、サンプル輸送デバイスのためのホールディングデバイスが、サンプル取り込みの高さまで下げられている。
【図2c】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、本発明によるサンプル分配装置の実施形態を斜視的に示しているが、ここで、第1部分および第2部分が開始位置に位置しており、ここで、サンプル輸送デバイスのためのホールディングデバイスが、移動の高さに持ち上げられ、そして最初の標的位置のウェルプレートの1行目の上に配置されている。
【図2d】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、本発明によるサンプル分配装置の実施形態を斜視的に示しているが、ここで、第1部分および第2部分が開始位置に位置しており、ここで、サンプル輸送デバイスのためのホールディングデバイスが、12番目の標的位置のウェルプレートの12行目の上に配置されている。
【図2e】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、本発明によるサンプル分配装置の実施形態を斜視的に示してあるが、ここで、第1部分および第2部分が開始位置に位置しており、ここで、サンプル輸送デバイスのためのホールディングデバイスが、最初の標的位置に配置され、そしてサンプル放出の高さまで下げられているか、または最初の標的位置に配置されている。
【図2f】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、本発明によるサンプル分配装置の実施形態を斜視的に示してあるが、ここで、第1部分および第2部分が開始位置に位置しており、ここで、サンプル輸送デバイスのためのホールディングデバイスが、サンプル放出の高さまで下げられ、そして傾けて配置されている。
【図3a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、図2fのピペットの保持デバイス(そこには保持デバイスが配置されている)を斜視的に示す。
【図3b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、図3aの細部を示す。
【図4a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、ピペットの保持デバイスの第二の実施形態の詳細な斜視図を示す。
【図4b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、図2a〜2fに示された実施形態によるピペットの保持デバイスの実施形態の詳細な斜視図を示している。
【図5a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、(図2a〜2fに示している)サンプル分配装置の分解図(explosive view)を示すが、図5bとは異なる角度からのものである。
【図5b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、(図2a〜2fに示している)サンプル分配装置の分解図を示すが、図5aとは異なる角度からのものである。
【図6a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、(図2a〜2f、図5aおよび図5bのサンプル分配装置に使用される)本発明による位置決めデバイスの実施形態を斜視的に示す。
【図6b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、(図2a〜2f、図5aおよび図5bのサンプル分配装置に使用される)本発明による位置決めデバイスの実施形態を斜視的に示し、そしてここでは、図6aの位置決め補助装置30の細部を示す。
【図6c】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、(図2a〜2f、図5aおよび図5bのサンプル分配装置に使用される)本発明による位置決めデバイスの実施形態を斜視的に示し、そしてここでは、(それによって直線的位置決め動作Pが、図6bの方向Eに沿った第1接続手段の位置依存性のはめ込みとはめ込み解除を達成する)スロット付きリンクデバイス75の背面斜視図を示す。
【図6d】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、(図2a〜2f、図5aおよび図5bのサンプル分配装置に使用される)本発明による位置決めデバイスの実施形態を斜視的に示し、そしてここでは、上面図で5a、5b、および6c〜6dのスロット付きリンク77を示す。
【図7】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、図2a〜2fのサンプル分配装置、および図6aに示されている位置決めデバイスの標的位置を細かく調整する手段の斜視図および正面図を示す。
【図8a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、図2a〜2fの本発明による改変サンプル分配装置、特に(位置決め動作によって保持デバイスの取り込みの高さを調整するために、開始位置にてサンプル供給コンテナを持ち上げる)自動高さ調節デバイスの細部を背面から斜視的に示す。
【図8b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、図8aの細部を示す。
【図9】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、詳細図による(図2a〜2fのサンプル分配装置の位置決めデバイスを使用する)誘導デバイスと比較した誘導デバイスの代替の実施形態、すなわち図8aからの誘導デバイスを示す。
【図10a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、(ウェルプレートの0°配置設定とウェルプレートの180°配置設定に384ウェルプレートを装備する)それらのサンプルホルダーデバイスの上に配置された図2a〜2fのサンプル分配デバイスのピペット保持デバイスを上から斜視的に示す。
【図10b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、(ウェルプレートの0°配置設定とウェルプレートの180°配置設定に384ウェルプレートを装備する)それらのサンプルホルダーデバイスの上に配置された図2a〜2fのサンプル分配デバイスのピペット保持デバイスを上から斜視的に示す。
【図11a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、6つの異なるサンプルホルダー実施形態に関する図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのアダプター部材の6つの異なる実施形態を、すなわち、斜視的な等角図で示す。
【図11b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、6つの異なるサンプルホルダー実施形態に関する図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのアダプター部材の6つの異なる実施形態を、すなわち、斜視分解図で示す。
【図12a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、6つの異なるサンプルホルダー実施形態に関する図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのアダプター部材の6つの異なる実施形態を、すなわち、斜視的な等角図で示す。
【図12b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、6つの異なるサンプルホルダー実施形態に関する図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのアダプター部材の6つの異なる実施形態を、すなわち、斜視分解図で示す。
【図13a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、6つの異なるサンプルホルダー実施形態に関する図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのアダプター部材の6つの異なる実施形態を、すなわち、斜視的な等角図で示す。
【図13b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、6つの異なるサンプルホルダー実施形態に関する図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのアダプター部材の6つの異なる実施形態を、すなわち、斜視分解図で示す。
【図14a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、6つの異なるサンプルホルダー実施形態に関する図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのアダプター部材の6つの異なる実施形態を、すなわち、斜視的な等角図で示す。
【図14b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、6つの異なるサンプルホルダー実施形態に関する図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのアダプター部材の6つの異なる実施形態を、すなわち、斜視分解図で示す。
【図15a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、6つの異なるサンプルホルダー実施形態に関する図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのアダプター部材の6つの異なる実施形態を、すなわち、斜視的な等角図で示す。
【図15b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、6つの異なるサンプルホルダー実施形態に関する図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのアダプター部材の6つの異なる実施形態を、すなわち、斜視分解図で示す。
【図16a】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、(図2a〜2fのサンプル分配装置と共に使用できる)サンプル供給コンテナのある実施形態を示す。
【図16b】(本発明による第二の実施形態における位置決めデバイスを備えている)本発明によるサンプル分配装置のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置の別の従属部品や好適な付属品を示しており、ここでは、図2a〜2fに示されているサンプル供給コンテナを示す。
【図17】もう1つの実施形態において本発明による位置決めデバイスを備えた本発明によるサンプル分配装置の第二の実施形態を示すが、それが(固定されたハウジングと実質的に動かせない第1部分に対して動かせる)第2部分の特徴である。
【図18】もう1つの実施形態において本発明による位置決めデバイスを備えた本発明によるサンプル分配装置の第二の実施形態を示すが、それが(固定されたハウジングと実質的に動かせない第1部分に対して動かせる)第2部分の特徴である。
【図19】もう1つの実施形態において本発明による位置決めデバイスを備えた本発明によるサンプル分配装置の第二の実施形態を示すが、それが(固定されたハウジングと実質的に動かせない第1部分に対して動かせる)第2部分の特徴である。
【発明を実施するための形態】
【0082】
図1は本発明による位置決めデバイス1’の第一の実施形態を示す。後者はサンプル分配装置、例えば、図2a〜2fのサンプル分配装置、よって、例えば、(そこでは、液体サンプル、例えばPCR試薬を含む溶液がウェルプレートのサンプルウェルへのマルチチャンネルピペットによってサンプル供給コンテナから分配される)ピペット装置で使用されるのに好適である。位置決めデバイス1’は、第1部分10’が動作の水平方向R(両矢印で表される)に第2部分20’に対して動かせるように設定されている。第1部分10’では、サンプル輸送デバイス90’、例えばマルチチャンネルピペットが配置可能であり、そして第2部分20’では、サンプルホルダー80’、例えば96個の(または例えば384個の)サンプルウェル81’を有するウェルプレートが配置可能である。位置決めデバイス1’は、図1で点線を付して描かれた第1部分の位置に相当する開始位置と調整された標的位置の間の互いに関連する第1部分と第2部分の位置決め動作が実施できるように設定される。開始位置は、開始位置において、例えばピペットのピペットチップ内に吸引することによってサンプルがサンプル輸送デバイス90’内に取り込まれ得る手近な実施形態における可能性を示す。標的位置は、ここでは、上述の標的位置にて、サンプルがサンプル輸送デバイスからサンプルホルダーに放出される可能性を提供する。図1では、第1部分と第2部分は、合計12個の可能な標的位置の7番目の標的位置に位置しており、そしてそれは、それぞれ96ウェルプレートの1番目〜12番目の行への第1部分のサンプル放出位置に相当する。
【0083】
位置決めデバイス1’は、標的位置の変更が強制的な位置決め動作によって自動的に起こるので、調整された標的位置を変更するのにユーザーの追加活動を必要としない利点を提供する。これは位置決め補助装置30’によって達成され、そしてそれは、調整された標的位置の第1部分と第2部分の相対動作を制限する手段40’を備え、そしてそれは、調整された標的位置としての複数のN=12か所の前もって決定された標的位置からn番目の標的位置を調整する手段50’を備え、そしてそれは、n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置に調整された標的位置を変更する手段60’をさらに備え、およびそれは、第1に、上述の位置決め動作と上述の変更手段との接続のための手段70’をさらに備え、上述のn番目の標的位置から上述の(n+1)番目の標的位置への変更は、水平方向の位置決め動作中の第1接続手段によって達成されるものである。
【0084】
図式的に示された制限手段40’は、(調整手段50’に配置される)停止領域40’を含んでいる。示された7番目の標的位置において、第1部分10’のカウンター停止部分40a’が停止部分40’に取り付けられており、そしてそれは、調整手段50’の従属部品52’に配置されている。従属部品52’は、調整手段50’の(第2部分に取付けられている)ロック部材51’を介して第2部分に(放出できるように)固定されている。ユーザーによる位置決め動作の手動動作の場合では、水平方向の位置決め動作が7番目の標的位置にて妨げられるので、標的位置が容易に接近できることが、接続によって、特に可能である。位置決めデバイス1’に関して、水平方向の位置決め動作中、すなわち開始位置からn番目、例えば7番目の標的位置(第一の代替実施形態)またはそこから開始位置に戻る経路(第二の代替実施形態)へのいずれかにおいて、(第1部分10’に配置される)凸部部材11’が(変更手段’60を起動させる)第1接続手段70’を起動することを条件とする。上述の変更手段60’は、例えば捕捉デバイス60’を備え、そしてそれは、従属部品52’を一時的に持ち上げ、下部捕捉カム52a’が捕捉部材51’の捕捉凹部から持ち上げられて、それが(n+1)番目、例えば8番目の捕捉凹部への捕捉カム52a’のさらなる滑走を可能にするが、ここで捕捉カム52a’が再びはめ込まれ、そして標的位置n+1を固定する。
【0085】
図2〜図16bは、(本発明の第二の実施形態による位置決めデバイス1(部品だけが見える)を備えている)本発明によるサンプル分配装置100のある実施形態、ならびに好ましい実施形態におけるサンプル分配装置およびサンプル分配装置別の従属部品および好適なアクセサリーを示す。
【0086】
図2a、2b、2c、2d、2e、2fは、本発明によるサンプル分配装置100のある実施形態を斜視的に示すが、ここで、第1部分および第2部分が開始位置に位置していて(図2a、2b)、そしてここで、それぞれサンプル輸送デバイスの保持デバイスが移動の高さに持ち上げられているか(図2a)、またはサンプル取り込みの高さまで下げられており(図2b)、保持デバイスが移動の高さに持ち上げられて、そしてそれぞれ第1の標的位置のウェルプレートの1行目(図2c)または12番目の標的位置のウェルプレートの12番目の行の上に配置されているとき(図2d)、ここで、保持デバイスは、第1の標的位置に配置され、そしてサンプル放出の高さまで下げられるか(図2e)、または第1の標的位置に配置され、サンプル放出の高さに下げられ、そして傾けて配置される(図2f)。
【0087】
サンプル分配装置100は研究室での使用のためのピペット装置であり、そして、例えばそれによって、サンプル輸送デバイス90、特にマルチチャンネルピペット102によるサンプル供給コンテナ101から、サンプルホルダー80、特にウェルプレート103へのピペッティングによるサンプルの手動分配がユーザーにとって容易になる。ピペット装置は、N=12か所の標的位置を定めることによって、96および384ウェルプレートのピペッティングが設定され、特にここで、x方向の標的位置の固定距離はx方向のウェルプレート103の12行の距離に相当している。上述の距離は、96個のサンプルウェルを持つウェルプレートの標準的な距離である。示されたピペットは、それが2009年にEppendorf AG, Hamburg, Germanyによって販売されていたので、Eppendorf AG製のタイプ「Mehrkanalpipette Eppendorf Resarch(登録商標) plus」の生産モデルである。それは手動の起動ボタン102aを備え、そしてそれは、垂直方向にボタンを押し下げることでピペットチップ116内に含まれたサンプルの放出を達成し、こうしてウェルプレート103のサンプルウェル81にサンプルを運ぶ。図2a〜18は本発明の好ましい実施形態の等角図または原寸図である。そのため、本発明による部品の好ましい寸法または寸法との関係は、好ましくは図面から得られるか、または図面から少なくとも見積もることができる。
【0088】
ピペット装置100は、上部カバープレート105を持つハウジング104を備え、そしてその下の位置決めデバイス1は、サンプル液による位置決めデバイスの汚染が予防されるように、主に配置されている。調節ホイール106は、ユーザーがホイールを回すことによって第1部分と第2部分の所望の標的位置を素早く調整できるように、ハウジングの右側パネルに配置される。調整された標的位置107のマーキング手段の助けにより、調整された標的位置は、ユーザーによって直接認識されるか、または調整される。マーキングもまた、nからn+1への標的位置の自動変更の間、有効である。さらに、調節手段、すなわち供給コンテナホルダー(見えない)の高さの調節ネジ108を備え、そしてそれによって、供給コンテナの高さもまた手動で調整できる。そのうえ、サイドパネルは開口部109を備え、そしてそれによって、ツールをハウジング104内に差込むことができる。ツール、すなわち(図7を参照することで後に記載されている)六角スクリューナット・ホイールの調節のための六角形のキーによって、カウンター停止領域の位置の微調整手段が調整され得る。
【0089】
カバープレート105は、サンプルホルダー90と供給コンテナ101が少なくともx−y−面にてそれに固定されるように設定される。カバープレートは、くさび部を持つ凹んだ保持プレート110を備え、ここで、第1コレットは、アダプターフレーム111の取り込みを提供し、そしてそれは、下部に配置された保持凸部または周辺保持境界の形態拘束はめ込みによって上述のコレットへの形態拘束によって搭載され、そしてそれは、特にx−y面に固定されている。アダプターフレーム111の中に、周辺凹部112を備え、そしてそこには、示されたウェルプレート103の下縁をはめ込む。そしてウェルフレームは、96個のサンプルウェル81を持つEppendorf AG, Germanyのタイプ「Eppendorf Deepwell Plate(登録商標)」からのものであり、そしてそれは、断面図では円形であって、x−y−面では12行×8列に周期的に配置されている。このように、ウェルプレート103は特にハウジングにてx−y−面に固定されている。
【0090】
さらに、第2のコレットを、カバープレート105のくさび部110内に備え、そしてそこでは、形態拘束はめ込みによって上述の第2のコレットに固定されてもいる、サンプル供給コンテナ101を保持するための保持フレーム113を備えている。さらに、供給コンテナの保持フレームは、サンプルコンテナを誘導するためのサンプルコンテナ誘導手段140をその内側に備えたことによって、高さの調節の間に設定される。
【0091】
そのうえ、カバープレート105は、x方向に連続している、3分の1のスリット形の開口部115を備えているが、ここで、第1部分10は上述の開口部に沿って手動で移動できるが、yおよびz方向には固定されている。上述の動作は上述の位置決め動作であり、そしてそれによって、ユーザーが、取り込み位置(そこでは、例えば図2aに示されているように、液体サンプルがマルチチャンネルピペット102のピペットチップ160内にピペッティングによって吸引される)から、例えば図2c、2dに示された標的位置(そこでは、ピペット102の手動起動によって放出位置(図2e)に下ろした後に、液体がピペットチップから下のサンプルウェルに放出される)に部分10を駆動する。
【0092】
上述のカバープレート105の好ましい立体配置に関するさらなる詳細は、図16aおよび16bから得ることができる。他の取付板と適当なサンプルホルダーを持ち上げるためのカバープレートの代替の実施形態は、図11a、11b、12a、12b、13a、13b、14a、14b、および15a、15bに示されている。好ましくは、サンプルホルダーコレットと供給コンテナホルダーの領域内、特に上述のくさび区域内に無意識に到達した可能性もある上述のサンプル物質が、ハウジングの内側に侵入するのを防ぐために、シーリング手段、例えばゴムシーリングを備えている。
【0093】
第1部分10にて、第1高さ調節デバイスを備え、そしてそれに、誘導支柱117が、第1部分10に接続されている後者に配置される(図3aを参照のこと)。第1部分に配置された誘導支柱117は、形態拘束され、そして動かせる誘導開口部内にはめ込まれ、そしてそれは、垂直部材の底部にて提供され、そしてそれらの上方から垂直部材まで伸びる。距離ピン119がスプリングにより搭載され、そして水平に動かせる、第1部分10における固定部材118によって、垂直部材120は、z方向に第1部分10に関して前もって決定された位置で固定されている。固定部材は上向きに伸びる距離部材118aを備え、そしてそこでは、ピペット102を有する第1部分がマイクロウェル・プレート103の上を移動するような位置決め位置にピペット102を備えた垂直部材120が止まる。ウェルプレート103のサンプルウェルへのピペット102からのサンプルの放出のために、垂直部材の底側が固定パート118上に置かれるくらいの長さで垂直部材が第1部分10に関係して下向きにシフトされるのであれば、距離部材が完全に皿穴が開けられるようになるとき、距離部材118aが垂直部材120の凹部(示されていない)の下に配置されるようになるように、固定部材118はボタン118bによって左に引かれる。サンプルが前もって決定されたサンプルウェルに安全、かつ、完全に放出されるように、この規定された下位位置において、ピペットチップは、ウェルプレート103のそれぞれのサンプルウェルの開口部の上またはその中の放出位置に位置している。高さの調節デバイスはまた、2つより多く高さ調節に設定されることもできる。そのため、新しいウェルプレートを充填するのであるなら、ユーザーは、その都度高さの調節に関して必然的に注意する必要はなく、特にサンプル放出における前もって決定された下側の位置に高さ調節デバイスを設定するだけである。高さの調節デバイスは、終了位置に到達するときの衝撃を予防するために、z方向への動作をやわらげるスプリング手段、すなわち、第3部分の動作を上向きまたは下向きの方向にやわらげるためのそれぞれ1つのスプリングをさらに備えている。
【0094】
垂直部材120は第2高さ調節デバイスを備え、そしてそれには、レール・デバイス121と固定部材122、ならびに保持デバイス130の中板133の背面の誘導部材134に相補的に配置されている、誘導部材134が配置されている。第2高さ調節デバイスは、特に10μl、100μlまたは300μlの体積のピペットチップ(マルチチャンネルのベース位置)を使用するのであれば、ピペットチップの長さの変動を考慮した、前もって決定された高さに適合させることを特に可能にする。
【0095】
さらに、垂直部材120は傾斜デバイスを備え、そしてそれには、傾斜軸132が配置され、そしてそれによって、マルチチャンネルピペットを旋回または垂直方向に固定できるように保持するための保持デバイス130のポストプレート(post plate)131が中板133にて旋回できるように配置されている。傾斜デバイスは、自動戻り手段132a、132bをさらに備え、そしてそれによって、z軸に関してx−z面の中で傾くポストプレート131が傾斜位から垂直位置に戻ることができる。上述の手段はピン132aを含んでなり、そしてそれは、中板133にしっかり取り付けられ、それらの前方(y方向に)伸び、そしてポストプレート131の誘導凹部132cにはめ込まれる。自動戻し手段はスプリング132bをさらに含んでなり、そしてそれは、中板132に対してポストプレート131の傾斜がスプリングに架かるように、ピン132aとポストプレート131の間に広がっており、そしてそれが、ポストプレート131を垂直位置に戻す復元力を自動的に引き起こす。上述の傾斜デバイスによって、サンプルは、特に以下に記載したように、サンプルプレート80のサンプルウェル81の内壁に放出される。自動戻りは、ポストプレート131の制御された傾斜を可能にし、そしてそれは、所望の放出位置へのピペットチップ116の位置決めを容易にする。
【0096】
マルチチャンネルピペット102を保持するための保持デバイス130は、実質的に図4bにより詳細に示されており、そして代替の実施形態の保持デバイス130’は図4aに示されている。
【0097】
図2bでは、保持デバイス130、131、135、136、137(第3部分)が、ピペットチップ116にサンプルを吸引するために大きく下向きの取り込みの高さに位置が変えられている。上述の目的のために、誘導支柱117が配置されている第1高さ調節デバイス、および、誘導レール121および誘導部材134が配置されている第2高さ調節デバイスが、最低位置へと位置が変えられている。図2eは(図4aを参照してさらに説明される)異なる中央ベアリング138’を備えた代替保持デバイス130’’を備えている。
【0098】
図3aは図2fのピペットの保持デバイス130の側面斜視図であるが、ここで、保持デバイス130は傾斜して配置されている。マルチチャンネルピペット102の中ほどの部分は、図3bに示されている詳細を見ることができるように、上述の図面には示されていない。図3bは図3aの細部を示している、すなわち、固定部材122による高さ調節の固定機構を示している。
【0099】
図4bは、(それは図2a〜2fに示されている)ピペット102の保持デバイス130の実施形態の詳細に関する斜視図を示している。保持デバイス130はポストプレート131を備え、そしてその前側に上側ベアリング部材137、中央ベアリング部材135、および下側ベアリング部材136を搭載し、そしてそれらがポストプレート131の前側から水平に前方に伸びている。それぞれのベアリング部材は、実質的にU形をしている調節凹部135a、136a、および137aを備え、そしてそれは、位置決めおよびピペッティングのプロセスの間、安全にそれを保持するピペット102の実質的な形態拘束調節を設定している。上述の目的のために、調節部分135a、136a、および137aはベアリング部135b、136b、137bを備え、そしてそれは、特にそれぞれの調節部分の内側の下側の領域に配置されている。ベアリング部の上側には、ピペット102の下面部をそれぞれ置くこともでき、そして実際には好ましくは置かれているが、しかしそれぞれの場合で置かれているとは限らない。ピペットを保持するために1つだけベアリング部を備えることが可能であって、そして好ましい。
【0100】
図4aは、ピペットの保持デバイス130’の第二の実施形態の詳細に関する斜視図を示す。保持デバイス130’は、2つのベアリング部材135’および136’を備えている。保持デバイス130とは対照的に、保持デバイス130’は(ピペットの起動ボタンの高さに配置されている)上側ベアリング部材を備えない。代わりに、ベアリング部材135’はロックデバイス138aと138bを備え、そしてそれは138bはロッククリップ138a、および回転軸の周りで旋回可能であるはめ込みポール138bを備えているが、ここで、はめ込みポール138bは外から見えないスプリングによってロック位置に押し込まれ、ここで、クリップ138aは示されたロック位置に固定され、そしてピペットの落下を防いでいる。示された固定状況で、ポールのはめ込み凸部は、ロッククリップの相補的なはめ込み凹部にはめ込まれる。ロックデバイスを開けるために、ユーザーは、はめ込みポールをロック位置から右に引き、そしてロッククリップを回転軸139の周りで前面まで回転させる。そのようなロックデバイスを持つ保持デバイス130を備えることも可能である。
【0101】
図5aと5bは、それぞれ、しかし異なる視野角からの(図2a〜2fに示されている)サンプル分配装置の分解斜視図を示す。特に以下のものが示されている:ハウジング104の右側パネル141、左側パネル143、前側パネル142および背面パネル144、第1部分10の部品および第2部分20の位置決めデバイス1、特に調整手段51、52、さらに、X軸に沿った直線的位置決め動作で固定された第2部分20にて第1部分10を誘導するための誘導デバイス。誘導デバイス150は、第1部分10にしっかり配置される誘導支柱151をさらに備え、さらに、第2部分20にしっかり接続される誘導ベアリング部材152を備えている。それぞれの誘導支柱は、離れて配置されている第1部分の2つのベアリング部材を誘導し、それにより第1部分が誘導方向に沿って安定して誘導される。誘導支柱は、それぞれベアリング部品の形態拘束の開口部にはめ込まれる。誘導開口部内の誘導支柱の働きは、誘導支柱における誘導部材のできるだけ摩擦がない滑走のために設定されている。ベアリング部材は、できるだけ摩擦がなくて低損耗の誘導を達成するために、減摩ベアリング、ボールベアリング、またはフローティングベアリングを含み得る。
【0102】
図6aは、位置決め補助装置30を備えた本発明による位置決めデバイス1の実施形態を斜視的に示し、そしてそれは、図2a〜2f、5aおよび5bのサンプル分配補助装置に使用されている。図6bは、図6aの細部を示し、図6cおよび6dも同様である。位置決めデバイス1は、第1部分10と第2部分20を備えているが、そこでは、サンプル輸送デバイスが取り込み位置に下ろされている最初の位置、すなわち開始位置と、サンプル輸送デバイスが放出位置に下ろされている調整された標的位置との間で、互いに関連する第1部分と第2部分の位置決め動作が実施されるように、位置決めデバイスが設定されており、ここでは、下げられた後に、上述の開始位置にて、サンプルがサンプル輸送デバイスに取り込まれ、そしてここでは、下げられた後に、上述の標的位置にて、サンプル輸送デバイスから上述のサンプルホルダーにサンプルが放出され得る。
【0103】
位置決めデバイス1は、図5aに示されている位置決め補助装置30をさらに備えている。かかる位置決め補助装置は、調整された標的位置における第1部分と第2部分の相対移動度を制限する手段40、調整された標的位置として複数のN=12か所の前もって決定された標的位置からn番目の標的位置を調整する手段50、n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置に調整された標的位置を変更する手段60、そしてさらに、第1接続手段70によって、上述のn番目の標的位置から上述の(n+1)番目の標的位置への変更が位置決め動作Pの間に達成されるように、それぞれ、上述のX軸に沿った直線的並進位置決め動作Pと、上述の位置決めデバイス30とを接続するため、またはPと変更手段60とを接続するための第1手段70を備えている。
【0104】
調整手段50は、主要部材51と、12個の補助部材52を備えている。主要部材51は、回転軸53の周りに回転できるように配置され、そしてその向こうに、第2部分20に対して回転軸53の方向に並進し動かないように配置され、そして第2部分に主要部材51が配置されている。回転可能な主要部材51は、固定フランジ56を介して回転軸53にしっかり接続される。ハウジングにそれを搭載するために、回転軸53は、3つのベアリング部材を介して、特にフランジ54によって、それぞれ、ハウジング104または第2部分20において、プラスチック製フローティングベアリング内の旋回軸上に置かれる。正しい端面に向かって、回転軸は調節ホイール106にしっかり接続され、そしてそれによって、ユーザーは、変更手段60の自動位置変更とは無関係に、所望の標的位置を調整することができる。調節ホイール106及び調整された標的位置をマークする手段107は、回転軸53がハウジング104のサイドパネル141に回転軸を伸ばすのに十分長い延長ロッド54を備えるように、ハウジングの外部に配置される。図2aに示されているように、例えばサイドパネル141は、好ましくは、窓を持ったスリーブ107が提供され、そしてそれによって、軸方向に調整された標的位置がユーザーによって容易に認識される一方で、そのスリーブが他の標的位置の他のマーキングを隠す。これで、ユーザーが調節ホイール106による所望の標的位置(n+m)の誤った調節を誤って手動で調節する危険を低減する。
【0105】
主要部材51は、実質的にシリンダ形をしている外部表面57を有する実質的にシリンダ形をしている部品である。主要部材51の右前面では、12個のの補助部材52が、回転軸53の中点に円の中心がある円をたどる円形の空間に沿って、等間隔の距離をおいてしっかり配置される。補助部材52は、長尺の棒状の部品であり、そしてそれは、その右外側にて停止領域40、すなわち、回転軸53に対して直角に動く円形の停止表面40aを備えている。円形の停止表面40aは、制限手段40、ならびにカウンター部42におけるカウンター停止表面41に配置され、そしてそれは、第1部分10にしっかり配置される。隣接している補助部材は、x方向の長さの相違を備え、そしてそれは、まさに標的位置の所望の距離に相当し、それは、並進する直線的位置決め動作Pにより段階的に接近されるべきであり、例えば96ウェルプレートの12行の段階的な充填を可能にする。
【0106】
より正確には、第1部分10は誘導プレート11を備え、そしてそれは、水平に配置されて、かつ、ハウジングの内部に配置され、ここで、上述の誘導プレートおよび誘導部材152(図5a、5bを参照のこと)が配置され得、そしてそれによって、第1部分は第2部分において、ドラムデバイス58の回転軸53に対して平行に動く位置決め動作Pによって誘導される。誘導パネル11はアーム部12を備え、そしてそれは、右に水平に右ハウジングパネル141の方向に伸びている。「右」や「左」といった方向の定義は、図7のピペット装置の正面図と関連して、「右に向かう」方向は左ハウジングパネル143から右ハウジングパネル141に向かう回転軸43に沿った方向であり、そして「左の」方向というは反対の方向であるように規定される。(下向きに伸びる)アームパート13は水平なアーム部12にしっかりと、そして堅く接続される。アームパートはその下側末端に開口部を備え、そしてそこに調節ネジ42のために内側にねじ山が配置されている。上述の開口部はカウンター部42に配置され、そしてそれは、ネジ山43を持つ上述の調節ねじ42で形成されている。調節ネジ42は安全な固定を提供する。その左側では、調節ネジ42はカウンター停止表面41を備えている。n番目の標的位置は、誘導された第1部分10がカウンター停止表面41によるn番目の補助部材の停止表面40に対して取り付けられ得るという事実を特徴とする。その右側では、カウンター部42が回転可能なネジ山43を備え、そしてそれは、好適な六角ソケットねじキー49によって回され(図7)、そしてそれが、右ハウジングパネル141の穴を通ってハウジングの奥に伸びる。よって、カウンター部42の位置は、第1部分に対して調節ネジ42によって調整されるが、第1部分10にしっかり配置されている。
【0107】
調節手段50は、上述の第2部分20に配置され、そして主要部材として、特に回転可能な部品51を含んでおり、そしてそれは、回転可能なドラムデバイス58として設定されている。ドラムデバイス58では、上述の制限手段40、41の少なくとも一部が、上述の変更手段60の末端部分に配置されている。ドラムデバイス58は実質的に棒状の外側面を備え、そしてそこで、上述の変更手段60が少なくとも部分的に配置される。上述の変更手段60は、等距離で配置され、かつ、上述の外側面57にて巻きついている、複数のN=12本の誘導溝60に特に設定されており、そしてそれは、回転軸53に対して設定された角度であり、かつ、その開口末端はドラムデバイス58の回転軸53に対して平行向きに向けられている。誘導溝60へのはめ込み部72のより良いねじ切りのために、後者はまた、螺旋状に形成されることもでき、かつ、特に左向きに開始部を備え、そしてそれは、実質的に回転軸53に対して平行に走る。誘導溝59、60は、はめ込み部材71のはめ込み部72のはめ込みのために設定されており、そしてそれは、第1接続手段70に実質的に配置されている。はめ込み部72は、ボールベアリングによってはめ込み部材71のE方向の周りで旋回軸上に置かれる。これにより、はめ込み部72は、そこをただ滑る代わりに、その内側に沿って誘導溝60の中をその動作中に回転する。その結果、第1部分と第2部分の位置決めに必要であるユーザーの労力消費は低減され、より少ない摩擦損失しか生じない。
【0108】
第1接続手段70は、はめ込み部材71を備え、そしてそれは、第1部分10に配置され、第2部分20に対して直線的位置決め動作Pの方向に、その担体部材73と一緒に並進して移動し、かかるはめ込み部材71は、その担体部材73の開口部73aの中で第1部分10にて並進して動かせるように配置され、特にはめ込み方向Eに動かせるように配置されており、そしてそれは、ドラムデバイス58の上述の回転軸53に対して垂直に動かせるように走り、かかるはめ込み部材71は、回転軸53と平行に第1部分10にてさらに配置され、そして上述の誘導溝60にはめ込まれるようにさらに設定される。誘導デバイス150、151、152は、直線的誘導方向(X軸)に沿って第1部分と第2部分の並進相対動作を実施するように設定されており、そしてそれは、上述のドラムデバイス58の上述の誘導溝59へのはめ込み部材61のはめ込みが、実質的に並進な位置決め動作の間に達成されるように、上述の回転軸に対して実質的に平行に動く。かかるはめ込み部材61は、誘導溝にはめ込まれ、強制制御下にあるドラムデバイス58を回し、それによってn番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置への変更が起き、そして後者が新規の調整された標的位置として調整される。その結果、位置決め補助装置30、特に主要部材51は、留置デバイス58を備え、そして好ましくは、それは、図6aと6bでは完全に示されておらず、ドラムデバイス58が各標的位置において捕捉し続けないようにするものである。
【0109】
第1接続手段70は、第2接続手段74に関連づけられ、そしてそれは、第1接続手段70が位置決め動作中、第2接続手段74によって動かせるように、位置決め動作Pを第1接続手段70、71と接続する。回転軸53に対して垂直な方向Eに動かせるはめ込み部材71を誘導するための担体部材73の開口部73aが、上述第2接続手段74に配置されている。担体部材73は、堅くしっかりと第1部分のプレート11に接続される。上述の第2接続手段74は、上述のはめ込み方向Eに沿ってはめ込み部材71を移動させるために設定されている(図6b)。第2接続手段74は、特にスロット付きリンクデバイス75およびスライドブロックメンバー76を備えているが、ここで、スロット付きリンクデバイス75は、第2部分20に搭載され、そして実質的に直線的誘導方向Xと位置決め動作Pに沿って伸びるように配置される。スライドブロックメンバー76は、はめ込み部材71にてしっかりと配置される一方で、それは実質的にはめ込み方向Eに対して垂直に、かつ、実質的に回転軸53に対して垂直に伸びる。スロット付きリンクデバイス75は2つのスロット付きリンク77を備え、そして上述のスライドブロックメンバー76は、互いに距離をおいて配置され、かつ、上述のスロット付きリンク77による誘導可能である2つのスライドブロック78を備えているが、かかるスライディングブロック78は、ボールベアリングによって実質的にz軸の周りで回転できるようにスライドブロックメンバー76にて回転できるように支持され、かかるボールベアリングは、誘導中の減摩を低減し、そして位置決めのために必要とされるユーザーの労力を低減する。
【0110】
図6cは、スロット付きリンクデバイス75の斜視図を示し、それによって、直線的位置決め動作Pは、図6bの方向Eの第1接続手段の位置依存性接続または脱接続を達成する。図6dは、上面図による図5a、5bおよび6a〜6cのスロット付きリンク77を示す。スロット付きリンク77は、共に同じ形状をし、かつ、はめ込み部材71が開始位置からn番目の標的位置までの位置動作Pの間に、上述の誘導溝59、60にはまり込まないように、そしてn番目の標的位置から開始位置への位置戻り動作の間に上述の誘導溝にはまり込むような形状であり、それにより上述の戻り経路では、それがn番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置に変更され、そして後者が新規の標的位置として調整される。これは、スロット付きリンク77のスライドブロック78によって、はめ込み部材71を誘導することによって実現され、すなわち、破線に沿った第1部分10の調整された標的位置に向かう方向への前進動作PVの間であり、それは、より短い回転軸53から2分の1の距離の後方動作RVの点線に比べて、スロット付きリンク77のさらに広い中部領域77aの中の第1距離にあるドラムデバイス58の回転軸53からさらに遠ざける。開口部73aは、好ましくは回転軸53から第1距離および第2距離で担体部材73にてはめ込み部材71にはめ込ませる捕捉手段を提供し、そしてそれが、それぞれの位置を安定させ、それによって誘導溝60への/からの安全な接続または脱接続が改善される。このように、ドラムデバイス58の主要部材51は、はめ込み部材71が誘導溝60にはめ込まれないように、前進動作中にその領域77aで迂回する。スロット付きリンク77のその領域77bでは、スライディングブロック76と、それによって、はめ込み部材71が方向Eに移動し、そしてこのように移動したはめ込み部材71が、第1部分10の戻り経路の誘導溝60にはめ込まれ、それによってドラム58が回転させられる。その領域77cでは、はめ込み部材71は、好ましくは既に誘導溝60の右開口部を出発し、方向Eの反対のスロット付きリンクのランプによってドラムデバイス58の回転軸53から遠くに戻される。このように、調整された標的位置の自動の位置決め動作Pに、さらなるユーザー活動を加える必要なく、段階的な変更が達成される。はめ込み部材71はまた、他の第2接続手段、特に電気または磁気の機能等を伴った他の機械的手段によって誘導溝60と接続および脱接続することもできる。
【0111】
図7は、図2a〜2fのサンプル分配装置、および図6aに示された位置決めデバイス1の標的位置の微調整手段42、43、49の正面図を斜視的に示す。上述の図面に関して、そして図6aに関して、調節手段50、特にドラムデバイス58、および第1接続手段70、特にはめ込み部材71、および第2接続手段74、特にスロット付きリンクデバイス75は、それぞれ個別に、およびよりコンパクトに組み合わせられて、すなわち、よりわずかな体積の中に、例えば、実施形態に示されている体積と比較して係数c(ここでcは、例えば0.1〜0.9、0.25〜0.75、または0.25〜0.5であり得る)まで小さいよりわずかな体積の中に、配置されることに留意するべきである。
【0112】
図8aはサンプル分配装置100’の背面図を斜視的に示し、そしてそれはまた、図9による誘導デバイス150’、特に自動高さの調節デバイス118を備えている図17、18、および19にも示されており、かかる自動高さの調節デバイスは、それぞれ保持デバイス130またはピペット102との関係で取り込みの高さを調整するために、開始位置にて位置決め動作Pによってサンプル供給コンテナ101を持ち上げる。高さの調節デバイス180は、ローラー部材181を含んでなり、そしてそれは、回転軸183の周りで回転できるように配置され、かかるローラー部材が好ましくは本発明による位置決めデバイス1’’の第1部分10にしっかり接続されている。ローラーは、2つの接触がホイールを含んでなり、そしてそれは、好ましくは高い摩擦を伴うゴムホイール182である。以下でさらに説明するように、ピペット102の第1部分10’’は、サンプル分配装置100’’にてx−y面において動かせず、したがってそれは、固定して配置され、かつ、固定されたハウジング104に接続される。
【0113】
高さの調節デバイス180は、持ち上げ装置184、185をさらに備えている。第1リフト部材184は、供給コンテナ保持フレーム113と接続されて、そして第2リフト部材185の垂直な誘導のための誘導デバイスを備えている。供給コンテナ保持フレーム113の中またはその下に配置され、かつ、垂直に移動し得る供給コンテナベアリング(示していない)は、その結果、第2リフト部材185にしっかりと接続され、そしてそれは、保持フレーム113から外部的に配置され、そしてかかるリフト部材185は上述の誘導デバイスにて垂直に動かせる。リフト部材185は、ランプのような平底サイド186を備えている。位置決め動作Pは、第2リフト部材185、及びリフト部材185に配置されたランプ186が、第1部分10のローラー181に取り付けられることを達成し、ここで第2リフト部材は、回転ローラー101によって低摩擦性の向上を促され、それによって、追加的なユーザー活動を必要とすることなく、供給コンテナベアリングが、保持フレーム113内の供給コンテナ101を、それぞれ取り込みの高さまたは取り込み位置に上方向に自動的に動かす。図8bは図8aの細部を示す。
【0114】
図9は、誘導支柱151の代わりに誘導レール151’および対応する設定された誘導部材152’を備えた詳細抜粋した誘導デバイス150を示し、そしてそれは、図面のサンプル分配装置100で使用できる。誘導デバイス150’は、特に水平に並んで走り、かつ、平行に配置される2本の誘導レールを備え、そして、互いの上に配置され、かつ、平行に走る2本の誘導レールをさらに備え、そしてそれは、対応して設定され、特に安定している、誘導された他の部分の誘導を提供する。好ましくは、オーバープレート105の下に配置される1本だけの誘導レール、および、第1レールもしくは支柱に対して水平方向に配置されている1本だけの誘導レールまたは誘導支柱を備えている。好ましくは、合計で少なくとも3つ、または好ましくはちょうど3つの誘導部材を備えているが、なぜなら3つの誘導部材の使用が、好ましくは誘導の最小限の摩擦下で距離をおいて配置される、2本の誘導レールまたは誘導支柱の第2部分に対して第1部分の安定した3点支持を実現するからである。
【0115】
図10aと10bは、図2a〜2fのサンプル分配装置のピペットを備えた保持デバイスを上面で斜視的に示し、そしてかかる保持デバイスは、サンプルホルダーデバイスの上に配置されており、そしてかかるサンプルホルダーデバイスは、384ウェルプレートの103’を備え、そして0°配置のウェルプレートと180°配置のウェルプレートの配置を示している。96ウェルプレートの装着を設定されているサンプル分配装置100、100’におけるウェルプレート103の配置であって、x−y面における180°の回転を提供する前記配置によって、384ウェルプレートも8チャンネルピペット102による同じ装置によって充填が達成でき、そしてそれはウェルプレートの立体配置によってもたらされる。384ウェルプレートのサンプルウェルの距離が96ウェルプレートの距離の半分に相当し、かつ、384プレートのサンプルウェル・アレイが384プレートの外側のエッジに関して非対称的に並んでいる、すなわち、384プレートの行の距離に相当する距離に関して非対称的に異なっているので、奇数の行と列を0°位置にて、そして偶数の行と列を180°位置にて充填することが可能になる。
【0116】
図11a〜16bは、6つの異なるサンプルホルダーの実施形態に関して、すなわち、等角斜視図(図11a、12a、13a、14a、15a、16a)または分解斜視図(図11b、12b、13b、14b、15b、16b)で、図2a〜2fのサンプル分配装置のサンプルホルダーデバイスのためのアダプター部材の6つの別々の実施形態を示す。薄いサンプルプレートに関しては、それが充填されるために保持デバイスに配置される場合に、サンプルプレートの上側の統一された高さを確保するために、追加のアダプターフレーム111’が備えられる。図11a、11bはカバープレート105を示し、その最も大きな凹部の中にアダプター111が配置され、そして水平方向に固定されるが、ここで第2アダプターフレーム111’が提供され、そしてそれは、そのアダプターフレームの第2の凹部に配置され、そして水平方向に固定される。第2のアダプターフレームは、ウェルプレートの上側103−11を標準的な高さに持って来て、そしてそれに対してピペット装置100が設定されている。図12a、12bは、別の第2のアダプターフレーム111’を備えた別のウェルプレート103−12の同様の配置を示す。図13a、13bは、別の第2のアダプターフレーム111’を備えた別のウェルプレート103−13の同様の配置を示す。図14a、14bは、ディープウェルプレート103−14の高さに適合する唯一のものである第1アダプターフレーム111を備えた別の(二次的に形成されたサンプルウェルを有するEppendorf Deepwell Plate(登録商標)タイプの)ウェルプレート103−14の配置を示す。上述の配置は、図2a〜2fに示されているカバープレート105、アダプターフレーム111およびウェルプレート103(円形のサンプルウェルを持つDeepwell)の配置に相当するが、それがより詳細に図15a、15bで再び示される。
【0117】
図16aは、代替のサンプル供給コンテナのある実施形態を示し、そしてそれは、図2a〜2fのサンプル分配装置と共に使用できる。図16bは、図2a〜2fに示されているサンプル供給コンテナを示している。
【0118】
図17〜19は、固定されたハウジングに対して動かせる第2部分20’’、および実質的に動かせない第1部分10’’、そして、図2a〜2fによる実施形態100によって既に提供されている、実質的に同様の部品と共に、本発明による位置決めデバイス1’’を備えた本発明によるサンプル分配装置の第2の実施形態100’を示す。第1部分10’’は、サンプル分配装置100’の固定されたハウジング104’’にx−y面で並進して動けないように配置されている。後者は、サンプルホルダー配置部105’’を備え、そしてそれは、X軸に沿って並進して動かせ、かつ、サンプルホルダー受けプレート105aを備えている。後者の中には、ウェルプレート103が水平方向に固定されているが、上向き方向に脱着できるように配置される。それぞれサンプルホルダー配置部105にしっかり接続されている、左ハンドル105b’’または右ハンドル105c’’によって、第2部分20’’は、誘導レール151’’の配置によって決定されるX軸の誘導方向に沿った、直線的位置決め動作Pによって、第1部分10’’に対して移動され得る。さらに、第2部分20’’は、サンプル供給コンテナ101’’を備え、そしてそれは、第2部分20’’に水平方向、すなわちx−y面に動かせないように配置されているが、垂直誘導デバイス101a’’を介してサンプル供給コンテナホルダー113’’におけるベアリングによってz軸に沿って移動でき、そして第2部分20’’が開始位置(取り込み位置)に移動すれば、かかる垂直誘導デバイスが、サンプル供給コンテナの自動高さ調節を可能にする。自動高さ調節デバイスの機能性については、図8aと8bに関して先に既に説明した。
【0119】
ピペット102、サンプルホルダーデバイス130’’、垂直部材120’’、調節手段50’’、すなわち特に、N=12個の補助部材52’’を備えたドラムデバイス58’’、ならびに回転軸53’’、そのベアリング部材54’’および56’’、さらにハウジング104’’は、固定された第1部分10’’に配置されている。ピペットホルダー131’’および、ピペットホルダーにしっかり接続されているベアリング部分135’’および136’’、そして、ねじ135a’’’’によってベアリング部分に固定されているピペット102は、高さ調節デバイス130’’’介してz軸に沿って、すなわち、2つの停止部材130a’’および130b’’によって前もって決定されている制限範囲内で移動するように配置される。停止部材130a’’および130b’’は、2つのねじであり、その位置は、回転させることによって垂直部材120’’のz軸に沿って変更でき、それによって、停止領域の位置の変更が達成される。このことは、その装置が柔軟な方法で使用できるように、ピペットホルダー131’’、135’’、136’’の垂直可動性の調節を可能にする。
【0120】
ハウジング104’’のフロントパネル142’’は凹部142a’’を備えている。移動可能な第2部分20’’にしっかり接続されている担体部材73’’は、上述の凹部142a’’に沿って移動でき、そしてかかる担体部材73’’は、Y軸方向に移動可能な担体部材73’’にて支持されているはめ込み部材71’’を担持している。はめ込み部材71’’は、スロット付きリンクデバイス75’’のスロット付きリンク77’’の強制的な制御によって誘導され、そしてドラムデバイス58’’の誘導溝60’’へのはめ込み部材71’’の接続および脱接続は、サンプル分配装置100のスロット付きリンク77の形状に実質的に相当しているスロット付きリンク77’’の形状によって達成される。これは、特に図18を参照することで十分に理解され得る。
【0121】
図18は、位置決めデバイス1’’の位置決め補助装置30’’の部品の上面を示す。示された部品とそれらの機能性は、実質的に(例えば図6a〜6dに示されている)サンプル分配装置100および位置決めデバイス1の対応する、等しく示された部品に相当する。サンプル分配装置100’の場合、ユーザーが第2部分20’’をカウンター部42’’まで右に移動させることで、それが第2部分20’’に付き、そしてカウンター部42’’が手動調節ネジ42’’によってX軸に沿って第2部分20’’に対してその位置に沿って調節できるように配置され、そのカウンター停止表面51’’を持つ補助部材52’’の停止表面58’’に付けることで、補助部材52’’がX軸方向に並進して動けないように配置されるが、しかし、ドラムデバイス58’’とその回転軸53を介して、ベアリング部材54’’と56’’によって固定されたハウジング104’’にしっかり支持されている回転軸53’’(X軸)の周りに回転できるように配置されれば、標的位置は接近される。位置決め補助装置30と同様に、はめ込み部材71’’は、位置決め補助装置30’’の場合、移動可能な第2部分20’’の動作によってドラムデバイス58’’の誘導溝60’’にはまり込み、それによってドラムデバイスが1工程で回転させられる。このように、n番目から(n+1)番目の標的位置への自動変更は、ユーザーが、第1接続手段による変更を自動的に達成する起動として、単に位置決め動作を実施するだけで実現される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプル分配装置(100;100’;200)、特にピペット装置のための位置決めデバイス(1;1’)であって、以下の:
サンプル輸送デバイス(102)が配置され得る第1部分(10;10’);
サンプルホルダー(103;..)が配置され得る第2部分(20;20’);
ここで、第1部分および第2部分は、位置決め動作を実行するために、第1部分と第2部分の最初の位置と調整された標的位置との間を互いに関連して動けるように配置されるが、かかる位置決め動作は、サンプルを最初の位置と調整された標的位置との間の位置決め動作によってサンプルホルダーに向かって運べるように、そしてサンプルをサンプル輸送デバイスからサンプルホルダーへの放出によって標的位置に運べるように、またはサンプルを最初の位置と調整された標的位置との間の位置決め動作によってサンプルホルダーに向かうサンプル輸送デバイス内に運べるように、そしてサンプルを第1部分に関連するサンプル輸送デバイスの放出位置への動作によって運べるように、そしてサンプルをサンプル輸送デバイスからサンプルホルダーへの放出によって放出位置に運べるように実行され、
ここで、サンプルの輸送の役に立つ起動動作が提供される;そして、
位置決め補助装置(30;30’)であって、
調整された標的位置における第1部分および第2部分の相対移動度を制限するための少なくとも1つの手段(40;40’)を備え、
調整された標的位置として複数のNカ所の前もって決定された標的位置からn番目の標的位置を調節するための少なくとも1つの手段(50;50’)を備え、
n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置に調整された標的位置を変更するための少なくとも1つの手段(60;60’)を備え、そして
前記n番目の標的位置から前記(n+1)番目の標的位置への変更が少なくとも1つの接続手段を介して達成され得るような、起動動作と少なくとも1つの変更手段とを接続するための少なくとも1つの第1手段(70;70’)を備える、前記位置決め補助装置;
を備えた、前記位置決めデバイス。
【請求項2】
起動動作が前記位置決め動作であることを特徴とする、請求項1に記載の位置決めデバイス。
【請求項3】
起動動作が、ユーザーによって手動で行われる動作であることを特徴とする、請求項1または2に記載の位置決めデバイス。
【請求項4】
複数のN個の制限手段を備え、それによってNカ所の標的位置を調整し得ることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項5】
n番目の標的位置への第1部分および第2部分の位置決め動作が終了する前に、n番目の標的位置が調整されるように設定されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項6】
誘導デバイスを備え、それによって最初の位置とn番目の標的位置との間の互いに関連する第1部分と第2部分の誘導された位置決め動作が実行され得ることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項7】
第1接続手段の少なくとも1つが、位置決め動作中の前記n番目の標的位置から前記(n+1)番目の標的位置への変更を機械的に達成するような機械的手段であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項8】
少なくとも1つの制限手段、少なくとも1つの調節手段、および少なくとも1つの変更手段が、機械的に動作し、かつ、特に電気的に動作しないことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項9】
少なくとも1つの制限手段が複数のN個の停止領域を備え、そしてそこで、第1部分および第2部分の動作方向での動作が、それらが最初の位置から標的位置の方向に誘導される場合に、両部品の付着によって妨げられることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項10】
少なくとも1つの接続手段が第1部分に動かせるように配置され、かつ、位置決め補助装置もまた、少なくとも1つの第2手段であって、位置決め動作中に第1接続手段を前記少なくとも1つの第2手段によって動かせるように、位置決め動作を少なくとも1つの第1接続手段に接続するための前記少なくとも1つの第2手段を備えることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項11】
少なくとも1つの調整手段が第2部分に配置され、かつ、それが特に回転可能なドラムデバイスを含み、そしてそこに、好ましくは少なくとも1つの制限手段、及び少なくとも1つの変更手段が少なくとも部分的に配置されることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項12】
ドラムデバイスが実質的にシリンダ形をした外側面を備え、かつ、少なくとも1つの変更手段が、特に複数のN本の螺旋状誘導溝を備え、そして前記誘導溝が前記外側面に巻きつき、特に等距離で配置されていて、ここで、前記誘導溝の開口末端がドラムデバイスの回転軸の方向に向けられていることを特徴とする、請求項11に記載の位置決めデバイス。
【請求項13】
少なくとも1つの第1接続手段がはめ込み部材を含み、そして前記はめ込み部材が第1部分に配置され、特に第1部分にて前記回転軸に対して垂直なはめ込み方向で動かせるように配置され、かつ、回転軸の方向に動かせないようにさらに配置され、そして、前記誘導溝にはまり込むために設定されていることを特徴とする、請求項12に記載の位置決めデバイス。
【請求項14】
前記誘導デバイスが、直線的誘導方向に沿った第1部分及び第2部分の並進相対動作を実行するために設定されており、そして、前記実質的に並進する位置決め動作中に、誘導溝にはまり込むはめ込み部材がドラムデバイスを回転させることで、ドラムデバイスの前記誘導溝へのはめ込み部材のはめ込みが達成されるように、前記誘導デバイスが実質的に前記回転軸に対して平行に進み、それによって、n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置に前記誘導デバイスが変更され、そして後者が前記新規に調整された標的位置になるように調整されることを特徴とする、請求項6または13に記載の位置決めデバイス。
【請求項15】
少なくとも1つの第2接続手段がはめ込み方向に沿ってはめ込み部材を移動させるために設定され、それによって前記手段が特にスロット付きリンクデバイスおよびスライドブロックメンバーを含み、それによって前記スロット付きリンクデバイスが、第2部分に配置され、かつ、実質的に直線的誘導方向に沿って伸びるように配置され、ならびにスライディングブロックメンバーが実質的にはめ込み方向に対して垂直に、かつ、はめ込み部材にしっかり配置されている回転軸に対して実質的に垂直に伸びるように配置されることを特徴する、請求項10または14に記載の位置決めデバイス。
【請求項16】
前記スロット付きリンクデバイスがスロット付きリンクを備え、かつ、前記スライディングブロックメンバーがスロット付きリンクを通して誘導され得るスライディングブロックを備え、ここで、かかるスロット付きリンクが、最初の位置からn番目の標的位置への位置決め動作中にはめ込み部材が前記誘導溝にはまり込まないような、かつ、n番目の標的位置から最初の位置への位置決め戻り動作中に前記誘導溝にはまり込むような形状であり、それによって戻り経路中にn番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置への変更がなされ、そして後者が新規標的位置として調整されることを特徴とする、請求項15に記載の位置決めデバイス。
【請求項17】
第1部分が動かせるように配置され、かつ、第2部分がサンプル分配装置に動かせないように配置されているか(第1の好ましい実行形態)、または第1部分がサンプル分配装置に動かせないように配置され、かつ、第2部分が動かせるように配置されている(第2の好ましい実行形態)ことを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項18】
ユーザーが、第1部分を第2部分と関連して手動で動かすことができることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項19】
位置決め補助装置が、複数のNカ所の前もって決定された標的位置からn番目の標的位置を手動で調節するための手段を備えることを特徴とする、請求項1〜18のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項20】
カウンター停止領域が位置決め補助装置に配置され、そして第1部分と第2部分の相対動作が前記カウンター停止領域におけるn番目の停止領域の接続によって妨げられ得るように、カウンター停止領域が第1部分に配置されることを特徴とする、請求項1〜19のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項21】
位置決め補助装置が、第1部分と関連してカウンター停止領域の手動の位置調節のための手段を備えていることを特徴とする、請求項20に記載の位置決めデバイス。
【請求項22】
相対動作がn番目の標的位置に接近する場合、第1部分と第2部分の相対動作を保留するためのスプリングが提供されることを特徴とする、請求項1〜21のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項23】
請求項1〜22のいずれか1項に記載の位置決めデバイスを備えているサンプル分配装置、特にピペット装置。
【請求項24】
特に請求項23に記載の位置決めデバイスを備えたサンプル分配装置であって、
ここで、位置決めデバイスが、サンプル輸送デバイスを配置することができる第1部分を備え;第1部分と関連して動かせるように配置され、かつ、サンプルホルダーを配置することができる、第2部分を備え;ここで、第1部分および第2部分は、位置決め動作を実行するために、最初の位置と調整された標的位置との間を互いに関連して動けるように配置されるが、かかる位置決め動作は、サンプルを最初の位置と調整された標的位置との間の位置決め動作によってサンプルホルダーに対して運べるように、そしてサンプルをサンプル輸送デバイスからサンプルホルダーへの放出によって標的位置に運べるように実行され、ここで、サンプルの輸送の役に立つ起動動作が提供され、
ここで、サンプル分配装置は自動高さ調節デバイスをさらに備え、そしてそこで、前記装置の高さ調節部品が、起動動作、特に位置決め動作によって高さを自動的に調整される、前記サンプル分配装置。
【請求項25】
特に請求項1〜22のいずれか1項に記載の位置決めデバイスを備えたサンプル分配装置、特にピペット装置であって、ここで位置決めデバイスが、サンプル輸送デバイスの保持のための保持デバイスが配置されている第1部分を備え;第1部分と関連して動かせるように配置され、かつ、サンプルホルダーが配置され得る第2部分を備え;ここで、第1部分および第2部分が、位置決め動作の実行のために、第1部分と第2部分の、最初の位置と調整された標的位置との間で互いに関連して動かせるように配置され;
そして、傾斜装置を備え、それによって、サンプル輸送デバイスを保持するための保持デバイスが、第1部分に対して、特に垂直方向(z方向)に対して0°≦α≦90°の角度まで傾くように配置される、前記サンプル分配装置。
【請求項26】
供給コンテナホルダーの高さの変更が開始位置の接近中に達成されるように、位置決め動作と前記変更手段との接続のための第3手段を備えていることを特徴とする、請求項24または25に記載のサンプル分配装置。
【請求項27】
第1部分がサンプル輸送デバイスを保持するために設定され、そして前記サンプル輸送デバイスが、市販の手動ピペットまたは市販の手動ディスペンサーであることを特徴とする、請求項24〜26のいずれか1項に記載のサンプル分配装置。
【請求項28】
特に請求項1〜22のいずれか1項に記載の位置決めデバイス、特に請求項23〜27のいずれか1項に記載のサンプル分配装置、特にピペット装置によって、以下のステップの中でそれぞれ異なる標的位置にて第2部分に対する第1部分の位置を決める方法であって、以下のステップ:
互い関連する第1部分と第2部分のn番目の位置決め動作が、最初の位置とn番目の前もって決定された標的位置との間で実行され、ここでn番目の標的位置は、Nカ所の可能性のある前もって決定された標的位置のうちの1つとして位置決めデバイスにて調整可能であり;
(n+1)番目の標的位置が新規の調整された標的位置として調整されるように、位置決め補助装置と起動動作との接続によって、n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置への変更を達成するために、特に手動であり得る起動動作を利用することによって、互いに関連する第1部分と第2部分のその後の(n+1)番目の位置決め動作が、最初の位置と(n+1)番目の標的位置との間で自動的に実行されること
を含む、前記方法。
【請求項29】
(n+1)番目の標的位置が新規の調整された標的位置として調整されるように、位置決め戻り動作と位置決め補助装置との接続によって、n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置への変更を達成するために、n番目の標的位置から最初の位置に戻るn番目の位置決め動作の戻り経路が利用される、請求項28に記載の方法。
【請求項1】
サンプル分配装置(100;100’;200)、特にピペット装置のための位置決めデバイス(1;1’)であって、以下の:
サンプル輸送デバイス(102)が配置され得る第1部分(10;10’);
サンプルホルダー(103;..)が配置され得る第2部分(20;20’);
ここで、第1部分および第2部分は、位置決め動作を実行するために、第1部分と第2部分の最初の位置と調整された標的位置との間を互いに関連して動けるように配置されるが、かかる位置決め動作は、サンプルを最初の位置と調整された標的位置との間の位置決め動作によってサンプルホルダーに向かって運べるように、そしてサンプルをサンプル輸送デバイスからサンプルホルダーへの放出によって標的位置に運べるように、またはサンプルを最初の位置と調整された標的位置との間の位置決め動作によってサンプルホルダーに向かうサンプル輸送デバイス内に運べるように、そしてサンプルを第1部分に関連するサンプル輸送デバイスの放出位置への動作によって運べるように、そしてサンプルをサンプル輸送デバイスからサンプルホルダーへの放出によって放出位置に運べるように実行され、
ここで、サンプルの輸送の役に立つ起動動作が提供される;そして、
位置決め補助装置(30;30’)であって、
調整された標的位置における第1部分および第2部分の相対移動度を制限するための少なくとも1つの手段(40;40’)を備え、
調整された標的位置として複数のNカ所の前もって決定された標的位置からn番目の標的位置を調節するための少なくとも1つの手段(50;50’)を備え、
n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置に調整された標的位置を変更するための少なくとも1つの手段(60;60’)を備え、そして
前記n番目の標的位置から前記(n+1)番目の標的位置への変更が少なくとも1つの接続手段を介して達成され得るような、起動動作と少なくとも1つの変更手段とを接続するための少なくとも1つの第1手段(70;70’)を備える、前記位置決め補助装置;
を備えた、前記位置決めデバイス。
【請求項2】
起動動作が前記位置決め動作であることを特徴とする、請求項1に記載の位置決めデバイス。
【請求項3】
起動動作が、ユーザーによって手動で行われる動作であることを特徴とする、請求項1または2に記載の位置決めデバイス。
【請求項4】
複数のN個の制限手段を備え、それによってNカ所の標的位置を調整し得ることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項5】
n番目の標的位置への第1部分および第2部分の位置決め動作が終了する前に、n番目の標的位置が調整されるように設定されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項6】
誘導デバイスを備え、それによって最初の位置とn番目の標的位置との間の互いに関連する第1部分と第2部分の誘導された位置決め動作が実行され得ることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項7】
第1接続手段の少なくとも1つが、位置決め動作中の前記n番目の標的位置から前記(n+1)番目の標的位置への変更を機械的に達成するような機械的手段であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項8】
少なくとも1つの制限手段、少なくとも1つの調節手段、および少なくとも1つの変更手段が、機械的に動作し、かつ、特に電気的に動作しないことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項9】
少なくとも1つの制限手段が複数のN個の停止領域を備え、そしてそこで、第1部分および第2部分の動作方向での動作が、それらが最初の位置から標的位置の方向に誘導される場合に、両部品の付着によって妨げられることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項10】
少なくとも1つの接続手段が第1部分に動かせるように配置され、かつ、位置決め補助装置もまた、少なくとも1つの第2手段であって、位置決め動作中に第1接続手段を前記少なくとも1つの第2手段によって動かせるように、位置決め動作を少なくとも1つの第1接続手段に接続するための前記少なくとも1つの第2手段を備えることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項11】
少なくとも1つの調整手段が第2部分に配置され、かつ、それが特に回転可能なドラムデバイスを含み、そしてそこに、好ましくは少なくとも1つの制限手段、及び少なくとも1つの変更手段が少なくとも部分的に配置されることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項12】
ドラムデバイスが実質的にシリンダ形をした外側面を備え、かつ、少なくとも1つの変更手段が、特に複数のN本の螺旋状誘導溝を備え、そして前記誘導溝が前記外側面に巻きつき、特に等距離で配置されていて、ここで、前記誘導溝の開口末端がドラムデバイスの回転軸の方向に向けられていることを特徴とする、請求項11に記載の位置決めデバイス。
【請求項13】
少なくとも1つの第1接続手段がはめ込み部材を含み、そして前記はめ込み部材が第1部分に配置され、特に第1部分にて前記回転軸に対して垂直なはめ込み方向で動かせるように配置され、かつ、回転軸の方向に動かせないようにさらに配置され、そして、前記誘導溝にはまり込むために設定されていることを特徴とする、請求項12に記載の位置決めデバイス。
【請求項14】
前記誘導デバイスが、直線的誘導方向に沿った第1部分及び第2部分の並進相対動作を実行するために設定されており、そして、前記実質的に並進する位置決め動作中に、誘導溝にはまり込むはめ込み部材がドラムデバイスを回転させることで、ドラムデバイスの前記誘導溝へのはめ込み部材のはめ込みが達成されるように、前記誘導デバイスが実質的に前記回転軸に対して平行に進み、それによって、n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置に前記誘導デバイスが変更され、そして後者が前記新規に調整された標的位置になるように調整されることを特徴とする、請求項6または13に記載の位置決めデバイス。
【請求項15】
少なくとも1つの第2接続手段がはめ込み方向に沿ってはめ込み部材を移動させるために設定され、それによって前記手段が特にスロット付きリンクデバイスおよびスライドブロックメンバーを含み、それによって前記スロット付きリンクデバイスが、第2部分に配置され、かつ、実質的に直線的誘導方向に沿って伸びるように配置され、ならびにスライディングブロックメンバーが実質的にはめ込み方向に対して垂直に、かつ、はめ込み部材にしっかり配置されている回転軸に対して実質的に垂直に伸びるように配置されることを特徴する、請求項10または14に記載の位置決めデバイス。
【請求項16】
前記スロット付きリンクデバイスがスロット付きリンクを備え、かつ、前記スライディングブロックメンバーがスロット付きリンクを通して誘導され得るスライディングブロックを備え、ここで、かかるスロット付きリンクが、最初の位置からn番目の標的位置への位置決め動作中にはめ込み部材が前記誘導溝にはまり込まないような、かつ、n番目の標的位置から最初の位置への位置決め戻り動作中に前記誘導溝にはまり込むような形状であり、それによって戻り経路中にn番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置への変更がなされ、そして後者が新規標的位置として調整されることを特徴とする、請求項15に記載の位置決めデバイス。
【請求項17】
第1部分が動かせるように配置され、かつ、第2部分がサンプル分配装置に動かせないように配置されているか(第1の好ましい実行形態)、または第1部分がサンプル分配装置に動かせないように配置され、かつ、第2部分が動かせるように配置されている(第2の好ましい実行形態)ことを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項18】
ユーザーが、第1部分を第2部分と関連して手動で動かすことができることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項19】
位置決め補助装置が、複数のNカ所の前もって決定された標的位置からn番目の標的位置を手動で調節するための手段を備えることを特徴とする、請求項1〜18のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項20】
カウンター停止領域が位置決め補助装置に配置され、そして第1部分と第2部分の相対動作が前記カウンター停止領域におけるn番目の停止領域の接続によって妨げられ得るように、カウンター停止領域が第1部分に配置されることを特徴とする、請求項1〜19のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項21】
位置決め補助装置が、第1部分と関連してカウンター停止領域の手動の位置調節のための手段を備えていることを特徴とする、請求項20に記載の位置決めデバイス。
【請求項22】
相対動作がn番目の標的位置に接近する場合、第1部分と第2部分の相対動作を保留するためのスプリングが提供されることを特徴とする、請求項1〜21のいずれか1項に記載の位置決めデバイス。
【請求項23】
請求項1〜22のいずれか1項に記載の位置決めデバイスを備えているサンプル分配装置、特にピペット装置。
【請求項24】
特に請求項23に記載の位置決めデバイスを備えたサンプル分配装置であって、
ここで、位置決めデバイスが、サンプル輸送デバイスを配置することができる第1部分を備え;第1部分と関連して動かせるように配置され、かつ、サンプルホルダーを配置することができる、第2部分を備え;ここで、第1部分および第2部分は、位置決め動作を実行するために、最初の位置と調整された標的位置との間を互いに関連して動けるように配置されるが、かかる位置決め動作は、サンプルを最初の位置と調整された標的位置との間の位置決め動作によってサンプルホルダーに対して運べるように、そしてサンプルをサンプル輸送デバイスからサンプルホルダーへの放出によって標的位置に運べるように実行され、ここで、サンプルの輸送の役に立つ起動動作が提供され、
ここで、サンプル分配装置は自動高さ調節デバイスをさらに備え、そしてそこで、前記装置の高さ調節部品が、起動動作、特に位置決め動作によって高さを自動的に調整される、前記サンプル分配装置。
【請求項25】
特に請求項1〜22のいずれか1項に記載の位置決めデバイスを備えたサンプル分配装置、特にピペット装置であって、ここで位置決めデバイスが、サンプル輸送デバイスの保持のための保持デバイスが配置されている第1部分を備え;第1部分と関連して動かせるように配置され、かつ、サンプルホルダーが配置され得る第2部分を備え;ここで、第1部分および第2部分が、位置決め動作の実行のために、第1部分と第2部分の、最初の位置と調整された標的位置との間で互いに関連して動かせるように配置され;
そして、傾斜装置を備え、それによって、サンプル輸送デバイスを保持するための保持デバイスが、第1部分に対して、特に垂直方向(z方向)に対して0°≦α≦90°の角度まで傾くように配置される、前記サンプル分配装置。
【請求項26】
供給コンテナホルダーの高さの変更が開始位置の接近中に達成されるように、位置決め動作と前記変更手段との接続のための第3手段を備えていることを特徴とする、請求項24または25に記載のサンプル分配装置。
【請求項27】
第1部分がサンプル輸送デバイスを保持するために設定され、そして前記サンプル輸送デバイスが、市販の手動ピペットまたは市販の手動ディスペンサーであることを特徴とする、請求項24〜26のいずれか1項に記載のサンプル分配装置。
【請求項28】
特に請求項1〜22のいずれか1項に記載の位置決めデバイス、特に請求項23〜27のいずれか1項に記載のサンプル分配装置、特にピペット装置によって、以下のステップの中でそれぞれ異なる標的位置にて第2部分に対する第1部分の位置を決める方法であって、以下のステップ:
互い関連する第1部分と第2部分のn番目の位置決め動作が、最初の位置とn番目の前もって決定された標的位置との間で実行され、ここでn番目の標的位置は、Nカ所の可能性のある前もって決定された標的位置のうちの1つとして位置決めデバイスにて調整可能であり;
(n+1)番目の標的位置が新規の調整された標的位置として調整されるように、位置決め補助装置と起動動作との接続によって、n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置への変更を達成するために、特に手動であり得る起動動作を利用することによって、互いに関連する第1部分と第2部分のその後の(n+1)番目の位置決め動作が、最初の位置と(n+1)番目の標的位置との間で自動的に実行されること
を含む、前記方法。
【請求項29】
(n+1)番目の標的位置が新規の調整された標的位置として調整されるように、位置決め戻り動作と位置決め補助装置との接続によって、n番目の標的位置から(n+1)番目の標的位置への変更を達成するために、n番目の標的位置から最初の位置に戻るn番目の位置決め動作の戻り経路が利用される、請求項28に記載の方法。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図2e】
【図2f】
【図3a−3b】
【図4a】
【図4b】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図6d】
【図7】
【図8a−8b】
【図9】
【図10a】
【図10b】
【図11a】
【図11b】
【図12a】
【図12b】
【図13a】
【図13b】
【図14a】
【図14b】
【図15a】
【図15b】
【図16a】
【図16b】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図2e】
【図2f】
【図3a−3b】
【図4a】
【図4b】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図6d】
【図7】
【図8a−8b】
【図9】
【図10a】
【図10b】
【図11a】
【図11b】
【図12a】
【図12b】
【図13a】
【図13b】
【図14a】
【図14b】
【図15a】
【図15b】
【図16a】
【図16b】
【図17】
【図18】
【図19】
【公表番号】特表2013−518263(P2013−518263A)
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−550362(P2012−550362)
【出願日】平成23年1月24日(2011.1.24)
【国際出願番号】PCT/EP2011/000278
【国際公開番号】WO2011/091974
【国際公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(501186645)エッペンドルフ アクチェンゲゼルシャフト (9)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月24日(2011.1.24)
【国際出願番号】PCT/EP2011/000278
【国際公開番号】WO2011/091974
【国際公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(501186645)エッペンドルフ アクチェンゲゼルシャフト (9)
【Fターム(参考)】
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