説明

サーバ装置、情報提供方法およびプログラム

【課題】通信端末を用いて情報を交換する場合に、現実に情報を交換する行為に近づけた操作感を実現する。
【解決手段】利用者Aは、名刺交換画面において、利用者Bの氏名「山王花子」が記された交換相手オブジェクト画像cd6を見つけると、利用者Bに対して名刺データを渡すことを意味する操作を行う。より具体的には、利用者Aは、自身の提供対象オブジェクト画像CAが表示されている領域を指で触ってから、そのまま、利用者Bの氏名「山王花子」が記された交換相手オブジェクト画像cd6が表示されている領域へと指を移動させるドラッグ操作を行う。制御部11aは、この操作を受け付けると、交換相手オブジェクト画像cd6に対応付けられている端末識別情報を特定し、この端末識別情報を、記憶部16から読み出した名刺データとともに、サーバ装置40に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信端末の利用者が情報を交換するときのユーザインタフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
氏名や連絡先などの個人の属性情報が記載された名刺を初対面の相手と交換する行為は、社会慣行として頻繁に行われている。最近では、個人の属性情報を記憶した携帯電話機どうしが赤外線通信を行うことで、これらの属性情報を交換する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−100239号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、人間どうしが行う名刺交換は、例えば複数の相手がいる場合には、名刺を渡す相手を1人選んでからその相手に対面して名刺を差し出す一方、相手から自分に向かって名刺が差し出されるのを見てから手を差し出してそれを受け取るというような行為となる。携帯電話機のような通信端末を操作して情報を交換するときにも、このような現実の行為と少しでも共通するような操作感を実現することができれば、利用者にとって魅力的なユーザインタフェースとなる。
【0005】
そこで、本発明は、通信端末を用いて情報を交換する場合に、現実に情報を交換する行為に近づけた操作感を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、第1通信端末を識別する識別情報と、前記第1通信端末の位置を示す位置情報と、前記第1通信端末が前記位置にあった時刻を示す時刻情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、第2通信端末の位置を示す位置情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した位置情報が示す位置から予め設定された距離範囲内を示す位置情報と、前記取得手段が位置情報を取得した時刻から当該時刻よりも予め設定された時間だけ前までの時間範囲内を示す時刻情報とに対応付けられた前記識別情報を、前記記憶手段から検索する検索手段と、前記検索手段が検索した前記識別情報を、前記第2通信端末に宛てて送信する第1送信手段と、前記第1送信手段が送信した前記識別情報のいずれかが示す前記第1通信端末から情報を受け取ることが前記第2通信端末により要求されると、当該要求を受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記要求に応じて、前記第2通信端末を提供先として前記第1通信端末により提供された情報を、当該第2通信端末に宛てて送信する第2送信手段とを備えることを特徴とするサーバ装置を提供する。
【0007】
また、本発明は、第1通信端末を識別する識別情報と、前記第1通信端末の位置を示す位置情報と、前記第1通信端末が前記位置にあった時刻を示す時刻情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、第2通信端末の位置を示す位置情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した位置情報が示す位置から予め設定された距離範囲内を示す位置情報と、前記取得手段が位置情報を取得した時刻から当該時刻よりも予め設定された時間だけ前までの時間範囲内を示す時刻情報とに対応付けられた前記識別情報を、前記記憶手段から検索する検索手段と、前記検索手段が検索した前記識別情報を、前記第2通信端末に宛てて送信する第1送信手段と、前記第1送信手段が送信した前記識別情報のいずれかが示す前記第1通信端末を提供先として情報を提供することが前記第2通信端末により要求されると、当該要求を受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記要求に応じて前記第2通信端末により提供された情報を、前記提供先の前記第1通信端末により当該情報を受け取ることが要求された後に、当該第1通信端末に宛てて送信する第2送信手段とを備えることを特徴とするサーバ装置を提供する。
【0008】
本発明において、前記検索手段は、前記位置情報を取得した時刻から当該時刻よりも予め設定された時間だけ後までを含む前記時間範囲により、前記識別情報を検索するようにしてもよい。
また、本発明において、前記検索手段は、前記第1送信手段により前記識別情報が送信された後、前記識別情報を検索し直すことが前記2通信端末に要求された場合、前記時間範囲に代えて、当該要求がなされた時刻から当該時刻よりも予め設定された時間だけ前までの時間範囲により、前記識別情報を検索するようにしてもよい。
【0009】
また、本発明において、前記記憶手段は、位置に対応した前記距離範囲の大きさを複数位置についてそれぞれ記憶し、前記検索手段は、前記第2通信端末の位置に対応して前記記憶手段に記憶された大きさの前記距離範囲により、前記識別情報を検索するようにしてもよい。
また、本発明において、前記記憶手段は、時刻に対応した前記時間範囲の大きさを複数時刻についてそれぞれ記憶し、前記検索手段は、前記位置情報を取得した時刻に対応して前記記憶手段に記憶された大きさの前記時間範囲により、前記識別情報を検索するようにしてもよい。
【0010】
また、本発明は、第1通信端末を識別する識別情報と、前記第1通信端末の位置を示す位置情報と、前記第1通信端末が前記位置にあった時刻を示す時刻情報とを対応付けて記憶する記憶手段を備えるサーバ装置の情報提供方法であって、第2通信端末の位置を示す位置情報を取得するステップと、取得した位置情報が示す位置から予め設定された距離範囲内を示す位置情報と、前記取得手段が位置情報を取得した時刻から当該時刻よりも予め設定された時間だけ前までの時間範囲内を示す時刻情報とに対応付けられた前記識別情報を、前記記憶手段から検索するステップと、検索した前記識別情報を、前記第2通信端末に宛てて送信するステップと、送信した前記識別情報のいずれかが示す前記第1通信端末から情報を受け取ることが前記第2通信端末により要求されると、当該要求を受信するステップと、受信した前記要求に応じて、前記第2通信端末を提供先として前記第1通信端末により提供された情報を、当該第2通信端末に宛てて送信するステップとを有することを特徴とする情報提供方法を提供する。
【0011】
また、本発明は、第1通信端末を識別する識別情報と、前記第1通信端末の位置を示す位置情報と、前記第1通信端末が前記位置にあった時刻を示す時刻情報とを対応付けて記憶する記憶手段を備えるサーバ装置の情報提供方法であって、第2通信端末の位置を示す位置情報を取得するステップと、取得した位置情報が示す位置から予め設定された距離範囲内を示す位置情報と、前記取得手段が位置情報を取得した時刻から当該時刻よりも予め設定された時間だけ前までの時間範囲内を示す時刻情報とに対応付けられた前記識別情報を、前記記憶手段から検索するステップと、検索した前記識別情報を、前記第2通信端末に宛てて送信するステップと、送信した前記識別情報のいずれかが示す前記第1通信端末を提供先として情報を提供することが前記第2通信端末により要求されると、当該要求を受信するステップと、受信した前記要求に応じて前記第2通信端末により提供された情報を、前記提供先の前記第1通信端末により当該情報を受け取ることが要求された後に、当該第1通信端末に宛てて送信するステップとを有することを特徴とする情報提供方法を提供する。
【0012】
また、本発明は、第1通信端末を識別する識別情報と、前記第1通信端末の位置を示す位置情報と、前記第1通信端末が前記位置にあった時刻を示す時刻情報とを対応付けて記憶する記憶手段を備えるコンピュータを、第2通信端末の位置を示す位置情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した位置情報が示す位置から予め設定された距離範囲内を示す位置情報と、前記取得手段が位置情報を取得した時刻から当該時刻よりも予め設定された時間だけ前までの時間範囲内を示す時刻情報とに対応付けられた前記識別情報を、前記記憶手段から検索する検索手段と、前記検索手段が検索した前記識別情報を、前記第2通信端末に宛てて送信する第1送信手段と、前記第1送信手段が送信した前記識別情報のいずれかが示す前記第1通信端末から情報を受け取ることが前記第2通信端末により要求されると、当該要求を受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記要求に応じて、前記第2通信端末を提供先として前記第1通信端末により提供された情報を、当該第2通信端末に宛てて送信する第2送信手段として機能させるためのプログラムを提供する。
【0013】
また、本発明は、第1通信端末を識別する識別情報と、前記第1通信端末の位置を示す位置情報と、前記第1通信端末が前記位置にあった時刻を示す時刻情報とを対応付けて記憶する記憶手段を備えるコンピュータを、第2通信端末の位置を示す位置情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した位置情報が示す位置から予め設定された距離範囲内を示す位置情報と、前記取得手段が位置情報を取得した時刻から当該時刻よりも予め設定された時間だけ前までの時間範囲内を示す時刻情報とに対応付けられた前記識別情報を、前記記憶手段から検索する検索手段と、前記検索手段が検索した前記識別情報を、前記第2通信端末に宛てて送信する第1送信手段と、前記第1送信手段が送信した前記識別情報のいずれかが示す前記第1通信端末を提供先として情報を提供することが前記第2通信端末により要求されると、当該要求を受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記要求に応じて前記第2通信端末により提供された情報を、前記提供先の前記第1通信端末により当該情報を受け取ることが要求された後に、当該第1通信端末に宛てて送信する第2送信手段として機能させるためのプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、通信端末を用いて情報を交換する場合に、現実に情報を交換する行為に近づけた操作感を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る通信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】同実施形態における移動通信端末の構成を示すブロック図である。
【図3】同実施形態におけるサーバ装置の構成を示すブロック図である。
【図4】同実施形態における検索条件テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【図5】同実施形態における利用者管理テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【図6】同実施形態における機能的構成を示す機能ブロック図である。
【図7】移動通信端末に表示される画像を示す図である。
【図8】同実施形態における動作例を示すシーケンス図である。
【図9】移動通信端末に表示される画像を示す図である。
【図10】同実施形態における利用者管理テーブルの更新の様子を示す図である。
【図11】移動通信端末に表示される画像を示す図である。
【図12】移動通信端末に表示される画像を示す図である。
【図13】同実施形態における利用者管理テーブルの更新の様子を示す図である。
【図14】移動通信端末に表示される画像を示す図である。
【図15】移動通信端末に表示される画像を示す図である。
【図16】同実施形態における動作例を示すシーケンス図である。
【図17】移動通信端末に表示される画像を示す図である。
【図18】移動通信端末に表示される画像を示す図である。
【図19】移動通信端末に表示される画像を示す図である。
【図20】移動通信端末に表示される画像を示す図である。
【図21】変形例1における検索条件テーブルの更新の様子を示す図である。
【図22】変形例2における検索条件テーブルの更新の様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[実施形態]
[構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システム1の全体構成を示すブロック図である。この通信システム1は、移動通信端末10a,10bと、移動通信網20と、測位装置30と、サーバ装置40とを備えている。移動通信網20は、例えば、IMT−2000(International Mobile Telecommunications-2000)と呼ばれる通信規格に従って移動通信端末10に通信サービスを提供するネットワークである。この移動通信網20は、複数の基地局や複数の交換局といった通信ノード群と、これらの通信ノードを相互に接続する通信線とを備えている。移動通信端末10a,10bは、移動通信網20の基地局と無線通信を行う通信端末であり、それぞれ異なる利用者によって利用される。本実施形態では、移動通信端末10が通話及びデータ通信が可能な携帯電話機である場合を例に挙げて説明を行う。測位装置30およびサーバ装置40はそれぞれ、移動通信網20に接続されている。通信システム1は、実際には、移動通信端末10a,10b以外に、複数の移動通信端末を備えているが、図1では図示を省略している。移動通信端末10a、10bは共通のハードウェア構成及び動作であるから、以下では、これらを区別して説明する場合を除き、移動通信端末10と呼ぶことにする。
【0017】
図2は、移動通信端末10のハードウェア構成を示す図である。移動通信端末10は、制御部11と、通信部12と、操作部13と、表示部14と、音声入出力部15と、記憶部16とを備えたコンピュータとして構成されている。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などの記憶装置とを備えている。ROMには、移動通信端末10に割り当てられた端末識別情報(例えば電話番号)や、CPUによって実行されるプログラムが記憶されている。CPUは、RAMをワークエリアとして用いてROMや記憶部16に記憶されたプログラムを実行することによって、移動通信端末10の各部の動作を制御する。通信部12は、アンテナや通信回路を備えており、移動通信網20の基地局と無線通信を行う。操作部13は、キーやタッチセンサなどの操作子を備えた操作手段であり、利用者の操作に応じた操作信号を制御部11に供給する。制御部11は、この操作信号に応じた処理を行う。表示部14は、液晶パネルや液晶駆動回路を備えた表示手段であり、制御部11による制御の下で画像を表示する。音声入出力部15は、スピーカ、マイクロホン及び音声処理回路を備えており、通話に係る音声の入出力を行う。
【0018】
記憶部16は、例えばEEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)やフラッシュメモリなどの記憶手段であり、名刺データを含む各種のデータ群や、名刺データを交換するための手順が記述された名刺交換プログラムを含む各種のプログラム群を記憶している。名刺データには、利用者の名刺に記載し得るもの、より具体的には利用者の氏名、利用者が利用するメールアドレス及び自宅の電話番号、利用者が所属する組織の名称、その組織の住所及び電話番号、その組織における利用者の役職名といった具合に、その利用者個人の属性を表す情報が含まれている。名刺データは、利用者が移動通信端末10の操作部13を操作することによって移動通信端末10に入力され、記憶部16に記憶される。それぞれの移動通信端末10に記憶された名刺データは、利用者間で交換対象とされる情報に相当する。
【0019】
測位装置30は、移動通信端末10の測位を行い、その移動通信端末10の位置を表す位置情報を生成してその移動通信端末10に送信するコンピュータである。測位装置30が測位を行う方法は公知であるが、簡単に説明すると、次のとおりである。移動通信端末10の通信部12は、自身の周囲にある複数の基地局からそれぞれ送信される無線信号を受信し、その受信強度を測定している。この無線信号には、送信元の基地局に割り当てられた識別子が含まれている。移動通信端末10の制御部11は、各基地局から送信される無線信号の受信強度とその無線信号の送信元である基地局の識別子との組をRAMに記憶する。測位を行う場合には、移動通信端末10の制御部11は、RAMに記憶している受信強度および識別子の組を通信部12から測位装置30に送信する。測位装置30は、各基地局の位置をその基地局の識別子に対応付けて記憶しており、移動通信端末10から受信した識別子に基づき、移動通信端末10の周囲にある複数の基地局の位置を特定する。次に、測位装置30は、移動通信端末10から受信した受信強度に基づいて、位置を特定した上記の各基地局から移動通信端末10への方向及び距離を算出し、その算出結果から移動通信端末10の位置を特定して、位置情報を生成する。そして、測位装置30は、上記の移動通信端末10に対して、この位置情報と、この位置情報が示す位置が属するエリアを示すエリア情報とを送信する。移動通信端末10の通信部12は、これを受信する。
なお、測位装置30が測る移動通信端末10の位置を示す位置情報は、ここでは緯度および経度を示す情報であり、以下、(経度,緯度)と表現することがある。エリア情報は、例えば都道府県や市区町村等に従って区分されたエリアを識別する情報である。本実施形態において、エリアの区分の仕方はいかようでもよく、予め決められた区分に従う。
【0020】
次に、図3は、サーバ装置40のハードウェア構成を示す図である。サーバ装置40は、制御部41と、通信部42と、記憶部43とを備えたコンピュータとして構成されている。制御部41は、CPU等の演算装置と、ROM及びRAMなどの記憶装置とを備えている。CPUは、RAMをワークエリアとして用いてROMや記憶部43に記憶されたプログラムを実行することによって、サーバ装置40の各部の動作を制御する。通信部42は、専用線を介して、または移動通信網20以外のネットワークを介して、移動通信網20に接続されている。通信部42は、移動通信端末10と通信を行う通信手段であり、例えばHTTP(Hypertext Transfer Protocol)に従って、移動通信網20経由で移動通信端末10とデータ通信を行う。記憶部43は、例えばハードディスク等の大容量で不揮発性の記憶手段であり、制御部41が用いるデータ群やプログラム群を記憶している。一例として、記憶部43は、検索条件テーブル431と利用者管理テーブル432とを記憶する。
【0021】
図4は、検索条件テーブル431のデータ構造の一例を示す図である。
図4に示すように、検索条件テーブル431は、エリア情報と、検索距離範囲と、検索時間範囲という各情報が対応付けられたデータテーブルである。エリア情報は、上述したように、予め決められたエリアを示す情報である。検索距離範囲は、移動通信端末10同士で名刺データが交換されるときの、距離に関する条件を規定する情報である。検索距離範囲は距離L[m]で表される。検索時間範囲は、移動通信端末10同士で名刺データが交換されるときの、時間に関する条件を規定する情報である。検索時間範囲は、過去時間t1[秒]およびディレイ時間t2[秒]により規定される。過去時間t1は、どのエリアであっても60秒に設定され、ディレイ時間t2は、どのエリアであっても5秒に設定されている。
【0022】
図5は、利用者管理テーブル432のデータ構造の一例を示す図である。
図5に示すように、利用者管理テーブル432は、端末識別情報と、氏名と、日時情報と、位置情報と、エリア情報という各情報が対応付けられたデータテーブルである。端末識別情報は、移動通信端末10を識別する識別情報であり、ここでは電話番号であるが、これ以外の情報であってもよい。氏名は、移動通信端末10の利用者により入力された名刺データに含まれる氏名である。この氏名も移動通信端末10を識別する識別情報ということができる。位置情報は、移動通信端末10の位置を示す情報であり、緯度及び経度により表される。エリア情報は、同じレコードの位置情報が示す位置が属するエリアを示す情報である。利用者管理テーブル432に書き込まれる位置情報およびエリア情報は、測位装置30により測位された位置を示す。日時情報は、同じレコードの位置情報が示す位置に移動通信端末10があった日時を示す情報であり、ここでは年月日および時刻により表される。この日時情報は、年月日を示す日付情報と時刻を示す時刻情報とを組み合わせた情報である。
利用者管理テーブル432は、名刺交換プログラムが移動通信端末10において起動されたことを契機に情報が書き込まれるデータテーブルであるから、その起動が未だないときには利用者管理テーブル432の各フィールドはブランクである。
【0023】
図6は、サーバ装置40及び移動通信端末10の機能的構成を示す機能ブロック図である。
図6に示すように、サーバ装置40は、取得部401と、検索部402と、第1送信部403と、第1受信部404と、第2送信部405と、第2受信部406と、書込部407とに相当する機能を実現する。移動通信端末10は、第1受信部101と、受付部102と、第1送信部103と、第2受信部104と、第2送信部105とに相当する機能を実現する。
取得部401は、移動通信端末10(第2通信端末)の位置を示す位置情報を取得する(取得手段)。検索部402は、取得部401が取得した位置情報が示す位置を基準とした検索距離範囲内を示す位置情報と、取得部401が位置情報を取得した時刻を基準とした検索時間範囲内を示す時刻情報とに対応付けられた識別情報(例えば、端末識別情報や氏名)を、記憶部43の利用者管理テーブル432から検索する(検索手段)。
第1送信部403は、検索部402が検索した識別情報を移動通信端末10(第2通信端末)に宛てて送信する(第1送信手段)。
【0024】
第1受信部101は、第1送信部403により送信された識別情報を受信する(第1受信手段)。受付部102は、第1受信部101が受信した識別情報のいずれかが示す他の移動通信端末10(第1通信端末)により提供され、自移動通信端末10を提供先とした情報を受け取る旨の指示を、自移動通信端末10の利用者から受け付ける。また、受付部102は、第1受信部101が受信した識別情報のいずれかが示す他の移動通信端末10を提供先として情報を提供する旨の指示を、自移動通信端末10の利用者から受け付ける(受付手段)。第1送信部103は、受付部102が受け付けた指示に従って、情報の提供に関する要求をサーバ装置40に宛てて送信する(第1送信手段)。
【0025】
第1受信部404は、第1送信部103により送信された要求を受信する(第1受信手段)。第2送信部405は、第1受信部404が受信した要求に応じて、移動通信端末10により提供された情報を、提供先となる他の移動通信端末10(第2通信端末)に宛てて送信する。または、第2送信部405は、第1受信部404が受信した要求に応じて、移動通信端末10により提供されて第2受信部406が受信した情報を、提供先の移動通信端末10によりその情報を受け取ることが要求された後に、その移動通信端末10に宛てて送信する(第2送信手段)。
【0026】
第2受信部104は、第2送信部405により送信された、自移動通信端末10を提供相手として指定された情報を受信する(第2受信手段)。第2送信部105は、自移動通信端末10の識別情報と、自移動通信端末10の位置を示す位置情報と、自移動通信端末10がその位置にあった時刻を示す時刻情報とを、サーバ装置40に宛てて送信する。また、第2送信部105は、受付部102により他の移動通信端末10を提供先として情報を提供する指示が受け付けられた場合、その情報をサーバ装置40に宛てて送信する(第2送信手段)。
第2受信部406は、第2送信部105により送信された情報を受信する(第2受信手段)。書込部407は、第2受信部406により受信された情報により、記憶部16に情報を書き込む。例えば、書込部407は、識別情報と、位置情報と、日時情報とを受信した場合、それらを対応付けて記憶部16の利用者管理テーブル432に書き込む(書込手段)。
【0027】
[動作]
次に、図7〜図20を参照しながら実施形態の動作について説明する。ここでは、図1に示した移動通信端末10aの利用者A(氏名「青木一郎」とする)と、図1に示した移動通信端末10bの利用者B(氏名「山王花子」とする)とが名刺データを交換するときの動作例を説明する。なお、以下の説明において、移動通信端末10aの構成要素には「a」という符号を付け、移動通信端末10bの構成要素には「b」という符号を付けることにする。以下の説明において、移動通信端末10aおよび移動通信端末10bはそれぞれ、エリア情報「東京都○○区」が示すエリアにあるものとする。
【0028】
移動通信端末10には、利用者の属性情報を記憶部16に記憶する機能がある。図7は、利用者Aが利用する移動通信端末10aが記憶している属性情報が記述された画面が表示部14aに表示されている様子を示している。この画面は、マイプロフィール画面と呼ばれている。利用者Aと利用者Bとが対面し、名刺データを交換しようとするときには、自らの氏名(具体的には、名刺データに含まれる氏名である。図7では「青木一郎」。)を名乗りながら、自身の移動通信端末10をそれぞれ操作して、図7に例示するようなマイプロフィール画面を移動通信端末10の表示部14にそれぞれ表示させる。利用者Aのマイプロフィール画面においては、名刺を模したオブジェクト画像C1が配置されており、さらにその下方に、「この名刺を交換する」と記されたソフトボタンSB1が配置されている。このソフトボタンSB1が利用者Aによって選択されると、制御部11aは、記憶部16aに記憶されている名刺交換プログラムを起動する(図8のステップS1)。そして、この直後に、利用者Bが自身の移動通信端末10bに表示されたマイプロフィール画面においてソフトボタンSB1を選択したとすると、制御部11bは、記憶部16bに記憶されている名刺交換プログラムを起動する(図8のステップS8)。
【0029】
制御部11aは、現在日時を特定する計時機能を備えている。制御部11aは、名刺交換プログラムを起動すると、計時機能を用いてその時点での日時(つまり、現在日時)を特定し、これを日時情報として取得してRAMに記憶する(ステップS2)。次に、制御部11aは、移動通信端末10aの位置を表す位置情報およびエリア情報を取得してRAMに記憶する(ステップS3)。つまり、制御部11aは、通信部12aから測位装置30に対して、前述した無線信号の受信強度と基地局の識別子との組を含む測位要求を送信し、この測位要求に応じて測位装置30から送信されてくる位置情報およびエリア情報を通信部12aによって受信すると、これをRAMに記憶する。
【0030】
次に、制御部11aは、通信部12aからサーバ装置40に対して検索要求を送信する(ステップS4)。この検索要求には、RAMに記憶されている日時情報、位置情報およびエリア情報のほか、ROMに記憶されている端末識別情報(ここでは電話番号)と、記憶部16aに記憶されている属性情報の中の氏名が含まれている。
なお、検索要求に含まれる位置情報が示す位置は、この検索要求に含まれる日時情報が示す日時に移動通信端末10aがあった位置(言い換えれば、移動通信端末10aの利用者Aが居た位置)を示すといって差し支えない。
【0031】
サーバ装置40の制御部41は、通信部42によって検索要求を受信すると、移動通信端末10aにとっての名刺データの交換相手となり得る候補者を検索する(ステップS5)。具体的には次のとおりである。制御部41は、ステップS4で検索要求を受信すると、この検索要求に含まれる端末識別情報、氏名、日時情報、位置情報およびエリア情報を、利用者管理テーブル432の新規レコードに追加して新たに書き込む。ここにおいて、制御部41は、端末識別情報「090−0000−0000」と、氏名「青木一郎」と、日時情報「2011/11/1 22:00:00」と、位置情報(x1,y1)と、エリア情報「東京都○○区」とを対応付けて利用者管理テーブル432に書き込む。
【0032】
次に、制御部41は、検索条件テーブル431および利用者管理テーブル432を参照して、端末識別情報「090−0000−0000」に対応する日時情報が示す日時を基準とした検索時間範囲内を示す日時情報を検索する。具体的には、制御部41は、端末識別情報「090−0000−0000」に対応する日時情報が示す日時「2011/11/1 22:00:00」よりも過去時間t1だけ前(つまり、60秒前)の時点(つまり、2011/11/1 21:59:00)から、「2011/11/1 22:00:00」よりもディレイ時間t2だけ後(つまり、5秒後)の時点(つまり、2011/11/1 22:00:05)までの範囲に収まる日時情報を検索する。この時点の利用者管理テーブル432が図5に示すデータ構造であるとすれば、制御部41は、例えば、「ピンキー」、「山田三郎」、「あかさか王子」、「田中健」、「鈴木次郎」という氏名に対応する日時情報を検索する。一方、「高橋四郎」という氏名に対応する日時情報は、「2011/11/1 21:58:57」であり、検索時間範囲外であるため、制御部41はこの日時情報を検索しない。
ところで、本実施形態では、制御部41が検索要求に含まれる日時情報を基準として、過去時間t1およびディレイ時間t2により規定される検索時間範囲により日時情報を検索する構成として説明する。ただし、制御部41が取得した検索要求に含まれる日時情報が示す日時にディレイ時間t2を加算した日時から、その日時よりも過去時間t1とディレイ時間t2とを合算した時間だけ前までの時間範囲を検索時間範囲として、制御部41が検索時間範囲による検索を行う構成であってもよい。
【0033】
さらに、制御部41は、検索条件テーブル431および利用者管理テーブル432を参照して、端末識別情報「090−0000−0000」に対応する位置情報によって示される位置から検索距離範囲L[m]の距離範囲内(ここでは、半径100mの円形の範囲内)を示す位置情報を検索する。ここでは、制御部41は、検索要求に含まれていたエリア情報「東京都○○区」に対応付けて検索条件テーブル431に書き込まれた検索距離範囲を用いることとなる。この検索により、制御部41は、例えば、図5に示す「高橋四郎」、「ピンキー」、「あかさか王子」、「田中健」、「鈴木次郎」という氏名に対応する位置情報を検索する。一方、「山田三郎」に対応する位置情報(x4,y4)が検索距離範囲外を示すとすれば、制御部41は位置情報(x4,y4)を検索しない。
なお、制御部41は、検索要求に含まれていたエリア情報との異同に関係なく、利用者管理テーブル432から位置情報を検索するから、ここでは「田中健」という氏名に対応する位置情報も検索する。
【0034】
そして、制御部41は、これらの2種類の検索により日時情報及び位置情報の双方がヒットした同一レコードに記述されている端末識別情報および氏名を抽出する。ここでは、制御部41は、例えば、「ピンキー」、「あかさか王子」、「田中健」、「鈴木次郎」という氏名を含むレコードの端末識別情報および氏名を抽出する。これにより、移動通信端末10aの利用者Aの近く(具体的には100m以内)にいる利用者のうち、利用者Aとほぼ同じタイミング(具体的には名刺交換プログラム起動時を基準とした検索時間範囲内に名刺交換プログラムを起動した利用者が特定されることになる。制御部41は、抽出した端末識別情報および氏名を含む候補者リストを、通信部42から、検索要求の送信元である移動通信端末10aに送信する(ステップS6)。
【0035】
移動通信端末10aの制御部11a(第1表示制御手段、第2表示制御手段)は、通信部12aによって候補者リストを受信すると、図9に示すような画像(以下、名刺交換画面という)を表示部14に表示させる。名刺交換画面において、第1の表示領域a1には、候補者リストに含まれる氏名と人間のシルエットを模した画像とがそれぞれ記された第1オブジェクト画像群cd1〜cd5が表示されている。これらの第1オブジェクト画像群cd1〜cd5は、名刺データの交換相手になり得る利用者の象徴となる画像を集めたものであり、以下では、これらを交換相手オブジェクト画像と呼ぶ。これらの交換相手オブジェクト画像には、そこに記された氏名の利用者が利用する移動通信端末10の端末識別情報が対応付けられており、制御部11aは、いずれかの交換相手オブジェクト画像が利用者Aによって選択されると、選択された交換相手オブジェクト画像に対応する端末識別情報を特定し得るようになっている。
【0036】
名刺交換画面において、第2の表示領域a2には、移動通信端末10aの利用者Aの氏名「青木一郎」が記された第2オブジェクト画像CAが表示されている。このオブジェクト画像CAは、利用者Aの属性情報が記述される媒体である名刺の形状を模した外観であり、交換相手に提供される対象となる名刺データの象徴となる画像である。以下では、このオブジェクト画像CAを、提供対象オブジェクト画像と呼ぶ。
【0037】
図9では、5人の利用者に対応する交換相手オブジェクト画像cd1〜cd5しか図示していないが、利用者Aが名刺交換画面において第1の表示領域a1を左右にスクロールする操作を行うと、候補者リストに含まれる、この5人の利用者以外の利用者に対応する交換相手オブジェクト画像が新たに表示されるようになっている。名刺交換画面において「交換候補」として表示される人数は、候補者リストに含まれる氏名の総数であり、図9では28名である。なお、オブジェクト画像HA(第6オブジェクト画像)は、名刺を格納する名刺ホルダを模した画像、つまり名刺を格納する格納体を象徴する画像である。
【0038】
名刺交換画面においては、制御部11aは、利用者管理テーブル432に記述された日時情報が示す日時が早い順に、各利用者に対応する交換相手オブジェクト画像を、第1の表示領域a1の左側から並べて表示させる。また、制御部11aは、この日時が同じである利用者が複数存在した場合には、検索要求に含まれていた位置情報が示す位置と、利用者管理テーブル432に記述された位置情報が示す位置とが近い順に、各利用者に対応する交換相手オブジェクト画像を、第1の表示領域a1において左側から並べて表示させる。すなわち、制御部11aは、移動通信端末10aの利用者Aと近いタイミングで名刺交換プログラムを起動させた利用者に対応する交換相手オブジェクト画像を第1の表示領域a1においてより左側に表示させるとともに、移動通信端末10aの利用者Aと近い位置で名刺交換プログラムを起動させた利用者に対応する交換相手オブジェクト画像を、第1の表示領域a1においてより左側に表示させる。左側に表示された交換相手オブジェクト画像ほど、より少ない操作量で、制御部11aは交換相手オブジェクト画像を第1の表示領域a1に表示させることができる。言い換えれば、利用者Aは、名刺交換プログラムを起動させたタイミングが近い利用者ほど、また、自身の近くに居る利用者ほど、その利用者に対応する交換相手オブジェクト画像を見つけやすい。
なお、交換相手オブジェクト画像の並び順は制御部41によって規定され、例えば、候補者リストにおける氏名の記述順に従って並び順が規定される。
【0039】
ところで、移動通信端末10aにおいて名刺交換プログラムが起動されたときからディレイ時間t2後(つまり、5秒後)よりもさらに後に、移動通信端末10bにおいて名刺交換プログラムが起動されたとする。この場合、移動通信端末10bは、移動通信端末10aにおいて名刺交換プログラムが起動された時点から過去時間t1(つまり、60秒)だけ前から、ディレイ時間t2(つまり、5秒)だけ後までの時間範囲に、自身の名刺交換プログラムを起動した移動通信端末ではないということになる。つまり、ステップS5で行われた検索における検索時間範囲に、移動通信端末10bが送信した検索要求に含まれる日時情報が示す日時が収まらない。よって、移動通信端末10aがステップS6にて受信した候補者リストには、移動通信端末10bの利用者Bに関するものは含まれておらず、このため、図9の第1の表示領域a1には、移動通信端末10bの利用者Bの氏名「山王花子」が記された交換相手オブジェクト画像は表示されないということになる。
【0040】
再び図8の説明に戻る。前述したように、移動通信端末10bにおいて名刺交換プログラムが起動されると(ステップS8)、移動通信端末10bの制御部11b及びサーバ装置40の制御部41は、ステップS2〜S7と同様の処理を行う(ステップS9〜S14)。ここで、移動通信端末10bがステップS11で送信した検索要求には、端末識別情報「090−0000−0007」と、氏名「山王花子」と、日時情報「2011/11/1 22:00:11」と、位置情報(x7,y7)と、エリア情報「東京都○○区」という情報が含まれていたとする。この結果、サーバ装置40の制御部41は、図10の第1行に対応するレコードの情報を利用者管理テーブル432に新たに書き込んで、移動通信端末10aにとっての名刺データの交換相手となり得る候補者を検索することとなる。この結果、移動通信端末10bが候補者リストを受信したときには(ステップS13)、例えば図11に示すような名刺交換画面が表示されることになる(ステップS14)。
【0041】
図11に示すように、第1の表示領域a1には、複数の交換相手オブジェクト画像cd11〜cd15が表示されている。第2の表示領域a2には、移動通信端末10bの利用者Bの氏名「山王花子」が記された提供対象オブジェクト画像CBが表示されている。前述したように、移動通信端末10aにおいて名刺交換プログラムが起動された直後に、移動通信端末10bにて名刺交換プログラムが起動されているから、移動通信端末10aは、移動通信端末10bにおいて名刺交換プログラムが起動された時点から過去時間t1である60秒だけ前までに、自身の名刺交換プログラムを起動した移動通信端末に相当する。つまり、移動通信端末10bがステップS13にて受信した候補者リストには、移動通信端末10aの利用者Aに関するものが含まれている。よって、図11に示した第1の表示領域a1には、移動通信端末10aの利用者Aの氏名「青木一郎」が記された交換相手オブジェクト画像cd14が表示されている。利用者Aと利用者Bは最初にお互いの氏名を名乗っているから、利用者Bは、交換相手オブジェクト画像群cd11〜cd15の中から、利用者Bの氏名「青木一郎」が記されたものを見つけることができる。なお、オブジェクト画像HB(第6オブジェクト画像)は、名刺を格納する名刺ホルダを模した画像、つまり名刺を格納する格納体を象徴する画像である。
【0042】
利用者Bは、利用者Aの氏名「青木一郎」が記された交換相手オブジェクト画像cd14を見つけると、利用者Aに対して自身の名刺データを渡すことを意味する第1操作を行う。制御部11b(第1操作受付手段)は、操作部13bにおけるこの第1操作を受け付ける(図8のステップS15)。この第1操作は、提供対象オブジェクト画像CBを交換相手オブジェクト画像群のいずれか(ここでは交換相手オブジェクト画像cd14)に対応付ける操作である。より具体的には、利用者Bは、自身の提供対象オブジェクト画像CBが表示されている領域を指で触ってから、そのまま、利用者Aの氏名「青木一郎」が記された交換相手オブジェクト画像cd14が表示されている領域へと指を移動させる。つまり、提供対象オブジェクト画像CBが表示されている領域から、名刺データを渡す相手の氏名が記された交換相手オブジェクト画像cd14が表示されている領域へと、いわゆるドラッグ操作を行うということになる。
【0043】
制御部11b(送信手段)は、この第1操作を受け付けると、交換相手オブジェクト画像cd14に対応付けられている端末識別情報を特定し、この端末識別情報を、記憶部16bから読み出した名刺データとともに、移動通信端末10a宛てとして、サーバ装置40に送信する(図8のステップS16)。すなわち、制御部11は移動通信端末10aを提供先として指定した名刺データを、サーバ装置40に宛てて送信する。そして、制御部11b(第5表示制御手段)は、図12に示すように、名刺交換画面において、利用者A「青木一郎」に宛てて名刺データを送信したことを意味するオブジェクト画像D1(第5オブジェクト画像)を、「青木一郎」が記された交換相手オブジェクト画像cd14と重なる位置に表示する。このオブジェクト画像D1は、利用者Bの視点から遠ざかる方向に向かう矢印を模した画像である。
【0044】
サーバ装置40の制御部41は、受信した端末識別情報および名刺データを記憶部43に記憶してから(図8のステップS17)、受信した端末識別情報が割り当てられた移動通信端末10aに対し、名刺提供通知を送信する(ステップS18)。このとき、制御部41は、移動通信端末10aからサーバ装置40に対し定期的に送信されるポーリングや、利用者Aによる明示的な操作に応じて移動通信端末10aからサーバ装置40に送信されてくる問い合わせに応じて、移動通信端末10aに名刺提供通知を送信してもよいし、また、これらのポーリングや問い合わせを待たずに、制御部41が能動的に名刺提供通知を移動通信端末10aに送信してもよい。前者はいわゆるプル型の送信手法であり、後者はいわゆるプッシュ型の送信手法である。この名刺提供通知には、利用者Bの氏名「山王花子」及び移動通信端末10bの端末識別情報が含まれている。
【0045】
ところで、前述のとおり図8のステップS7では、移動通信端末10aにおいて、移動通信端末10bの利用者の氏名「山王花子」が記された交換相手オブジェクト画像は表示されない。このような場合、利用者Aは図9において「再検索」と記されたソフトボタンSB11を選択する。制御部11aはこの操作を受け付けると(ステップS19)、通信部12aからサーバ装置40に対して再検索要求を送信する(ステップS20)。この再検索要求には、移動通信端末10aの端末識別情報と、利用者Aの氏名とが含まれる点では、前述の検索要求と共通するが、名刺交換プログラムが起動された日時ではなくソフトボタンSB11が選択された日時を示す日時情報が含まれている点と、移動通信端末10aの位置情報およびエリア情報が含まれていない点で、前述の検索要求と異なる。
なお、ソフトボタンSB11が選択された日時は、移動通信端末10aにより再検索要求がなされた日時といって差し支えない。
【0046】
サーバ装置40の制御部41は、通信部42によって再検索要求を受信すると、名刺データの交換相手を検索する(ステップS21)。具体的には、制御部41は、図10に示した利用者管理テーブル432において、再検索要求に含まれる端末識別情報及び氏名が記述されているレコードを特定し、そのレコードの日時情報を、再検索要求に含まれる日時情報で上書きする。ここでは、再検索要求に含まれる日時情報が「2011/11/1 22:00:24」であるものとし、制御部41は、図13に示すようにして、利用者管理テーブル432に日時情報を上書きする。そして、制御部41は、検索条件テーブル431および利用者管理テーブル432を参照して、上書きした日時情報が示す日時(つまり、2011/11/1 22:00:24)から、この日時よりも過去時間t1である60秒前の時点(つまり、2011/11/1 22:59:24)までの検索時間範囲に収まる日時情報を検索する。このように、制御部41は、上書きした日時情報が示す日時から後を含まない検索時間範囲(すなわち、過去時間t1を検索時間範囲に含め、ディレイ時間t2を検索時間範囲に含めない)により、日時情報を検索する。さらに、制御部41は、再検索要求に含まれる端末識別情報に対応する位置情報によって示される位置から半径100mの範囲内の位置を示す位置情報を検索する。そして、制御部41は、これらの2種類の検索により日時情報及び位置情報の双方がヒットした同一レコードに記述されている端末識別情報および氏名を抽出する。これにより、移動通信端末10aの利用者Aの近くにいる利用者のうち、利用者Aが再検索を要求したのとほぼ同じタイミングで名刺交換プログラムを起動した利用者が特定されることになる。制御部41は、抽出した端末識別情報および氏名を含む候補者リストを、通信部42から、再検索要求の送信元である移動通信端末10aに送信する(ステップS22)。
【0047】
移動通信端末10aの制御部11aは、ステップS22で通信部12aによって候補者リストを受信すると、図14に示すような名刺交換画面を表示部14aに表示させる(ステップS23)。移動通信端末10bにおいて名刺交換プログラムが起動された時点から過去時間t1である60秒が経過する以前に、移動通信端末10aにおいて再検索のソフトボタンSB11が選択されたから、名刺交換画面の第1の表示領域a1には、移動通信端末10bの利用者Bの氏名「山王花子」が記された交換相手オブジェクト画像cd6が表示されることになる。よって、利用者Aは、名刺交換画面において、交換相手オブジェクト画像群の中から利用者Bの氏名「山王花子」が記されたものを見つければよい。
なお、再検索要求により新たに候補者に追加された利用者の交換相手オブジェクト画像は、最初の検索要求により検索された候補者の交換相手オブジェクト画像と混ざらないように、第1の表示領域a1において最初の検索要求により検索された候補者の右側に表示される。仮に、移動通信端末10aにより再検索要求がさらになされた場合であっても、既に表示されていた交換相手オブジェクト画像と、新たに候補者となった利用者の交換相手オブジェクト画像とが分けて表示される。
【0048】
さらに、前述したように図8のステップS18にて、利用者Aの移動通信端末10aには名刺提供通知が送信されてくる。制御部11a(第3表示制御手段)は、通信部12aによってこの名刺提供通知を受信すると、名刺交換画面において、名刺提供通知に含まれる氏名「山王花子」及び端末識別情報に対応する利用者Bから「青木一郎」という利用者Aへと名刺データの提供の申し出がなされていることを意味する表示を行う(ステップS24)。
【0049】
図15は、このとき表示される名刺交換画面を表している。名刺の形状を模したオブジェクト画像CE1(第3オブジェクト画像)は、氏名「山王花子」に対応する交換相手オブジェクト画像cd6の位置からこの名刺交換画面を見ている利用者Aに対してあたかも名刺が差し出されたかのようにみえるものであり、「山王花子」という利用者Bから「青木一郎」という利用者Aへと名刺データの提供の申し出がなされていることを意味している。つまり、オブジェクト画像CE1は、情報の交換相手である利用者Bから利用者Aに提供される名刺データの象徴となる画像であり、以下では、受取対象オブジェクト画像と呼ぶ。この受取対象オブジェクト画像は、利用者Aにとって名刺データの交換相手の象徴となる交換相手オブジェクト画像cd6の位置に重なる位置に表示されているわけだから、交換相手オブジェクト画像cd6に対応付けて表示された状態である。
【0050】
名刺交換画面において「受信待ち」として表示される人数は、前述した「交換候補」の人数のうち、名刺データの提供の申し出をしている者の人数である。図15の場合、交換候補である28人のうち、10人が名刺データの提供の申し出をしている。名刺交換画面において、「受信待ちの人のみ表示」という案内がなされているチェックボックスCBXをチェックすると、制御部11aは、第1の表示領域a1において、名刺データの提供の申し出をしていない交換相手の交換相手オブジェクト画像を除外し、名刺データの提供の申し出をしている交換相手の交換相手オブジェクト画像のみを表示させる。
【0051】
さて、利用者Aは、図8のステップS24にて表示された名刺交換画面において、利用者Bの氏名「山王花子」が記された交換相手オブジェクト画像cd6を見つけると、利用者Bに対して名刺データを渡すことを意味する第1操作を行う。制御部11a(第1操作受付手段)は、操作部13aにおけるこの第1操作を受け付ける(図16のステップS25)。より具体的には、利用者Aは、図15に示した名刺交換画面において、自身の提供対象オブジェクト画像CAが表示されている領域を指で触ってから、そのまま、利用者Bの氏名「山王花子」が記された交換相手オブジェクト画像cd6が表示されている領域へと指を移動させるドラッグ操作を行う。制御部11a(送信手段)は、この第1操作を受け付けると、交換相手オブジェクト画像cd6に対応付けられている端末識別情報を特定し、この端末識別情報を、記憶部16から読み出した名刺データとともに、サーバ装置40に送信する(図16のステップS26)。すなわち、制御部11aは、移動通信端末10bを提供先として指定した名刺データをサーバ装置40に宛てて送信する。
【0052】
そして、制御部11a(第5表示制御手段)は、図17に示すように、名刺交換画面において、利用者B「山王花子」に対して名刺データを送信したことを意味するオブジェクト画像D2(第5オブジェクト画像)を、「山王花子」が記された交換相手オブジェクト画像cd6と重なる位置に表示する。このオブジェクト画像D2は、利用者Aの視点から遠ざかる方向に向かう矢印を模した画像である。
【0053】
サーバ装置40の制御部41は、通信部42によって受信した端末識別情報及び名刺データを記憶部43に記憶してから(図16のステップS27)、受信した端末識別情報が割り当てられた移動通信端末10bに対し、前述したプル型又はプッシュ型で名刺提供通知を送信する(ステップS28)。この名刺提供通知には、利用者Aの氏名「青木一郎」及び移動通信端末10aの端末識別情報が含まれている。
【0054】
移動通信端末10bの制御部11b(第3表示制御手段)は、通信部12bによってこの名刺提供通知を受信すると、名刺交換画面において、名刺提供通知に含まれる氏名「青木一郎」という利用者Aから「山王花子」という利用者Bへと名刺データの提供の申し出がなされていることを意味する表示を行う(ステップS29)。図18は、このときの名刺交換画面を表している。名刺の形状を模した受取対象オブジェクト画像CE2(第3オブジェクト画像)は、氏名「青木一郎」に対応する交換相手オブジェクト画像cd16の位置からこの名刺交換画面を見ている利用者Bに対してあたかも名刺が差し出されたかのようにみえるものであり、「青木一郎」という利用者Aから「山王花子」という利用者Bへと名刺データの提供の申し出がなされていることを意味している。つまり、受取対象オブジェクト画像CE2は、情報の交換相手である利用者Aから利用者Bに提供される名刺データの象徴となる画像である。
【0055】
さて、利用者Aは、図18に示すような名刺交換画面において、利用者Bの交換相手オブジェクト画像cd6から受取対象オブジェクト画像CE1が差し出されている様子を見て、利用者Bから名刺データを受け取ることを指示する第2操作を行う。制御部11a(第2操作受付手段)は、操作部13aにおけるこの第2操作を受け付ける(図16のステップS30)。つまり、利用者Aは、受取対象オブジェクト画像CE1が表示されている領域を指で触ってから、そのまま、自身のオブジェクト画像HA(第6オブジェクト画像)が表示されている領域へと指を移動させるドラッグ操作を行う。
なお、制御部11aは、オブジェクト画像CE1を表示させた後、所定期間の間第2操作を受け付けなかった場合には、利用者Aに名刺データを受け取る意思がないとして、サーバ装置40からの指示に応じてオブジェクト画像CE1を非表示にして、第2操作を受け付けないようにしてもよい。例えば、サーバ装置40の制御部41は、名刺提供通知を送信してから予め決められた時間(例えば、1時間)が経過すると第2操作の受け付けの終了を移動通信端末10aに指示したり、名刺提供通知の送信の契機となった名刺データの送信元の移動通信端末10(ここでは、移動通信端末10b)により名刺交換プログラムの実行が終了されると、第2操作の受け付けの終了を移動通信端末10aに指示したりする。
【0056】
制御部11aは、この第2操作に応じて、受取対象オブジェクト画像CE1の表示位置にある交換相手オブジェクト画像cd6に対応付けられている端末識別情報を特定し、この端末識別情報を含む名刺データ要求を通信部12からサーバ装置40に送信する(ステップS31)。サーバ装置40の制御部41は、通信部42によってこの名刺データ要求を受信すると、この要求に含まれる端末識別情報に対応する名刺データを記憶部43から読み出して、利用者Aの移動通信端末10aに送信する(ステップS32)。すなわち、制御部41は、移動通信端末10bにより提供された名刺データを、その提供先の移動通信端末10aにより名刺データを受け取ることが要求された後に、移動通信端末10aに宛てて送信する。移動通信端末10aの制御部11a(書込手段)は、通信部12aによってこの名刺データを受信して取得し、記憶部16aに書き込む(ステップS33)。
【0057】
そして、制御部11a(第4表示制御手段)は、図19に示すように、名刺交換画面において、オブジェクト画像HA内に記された受信済名刺の数を0から、受信した名刺データの数である1に変更して表示するとともに、利用者Bから名刺データを受け取ったことを意味するオブジェクト画像D3(第4オブジェクト画像)を、「山王花子」が記された交換相手オブジェクト画像cd6と重なる位置に表示する(ステップS34)。つまり、制御部11a(第4表示制御手段)はオブジェクト画像D3(第4オブジェクト画像)を交換相手オブジェクト画像cd6に対応付けて表示する。このオブジェクト画像D3は、利用者Aの視点に近づく方向に向かう矢印を模した画像である。
【0058】
一方、利用者Bは、図18に示すような名刺交換画面において、利用者Bの交換相手オブジェクト画像cd14から受取対象オブジェクト画像CE2が差し出されている様子を見て、利用者Aから名刺データを受け取ることを指示する第2操作を行う。制御部11b(第2操作受付手段)は、操作部13bにおけるこの第2操作を受け付ける(図16のステップS35)。つまり、利用者Bは、受取対象オブジェクト画像CE2が表示されている領域を指で触ってから、そのまま、自身のオブジェクト画像HB(第6オブジェクト画像)が表示されている領域へと指を移動させるドラッグ操作を行う。
【0059】
制御部11bは、この第2操作に応じて、受取対象オブジェクト画像CE2の表示位置にある交換相手オブジェクト画像cd14に対応付けられている端末識別情報を特定し、この端末識別情報を含む名刺データ要求を通信部12bからサーバ装置40に送信する(ステップS36)。サーバ装置40の制御部41は、通信部42によってこの名刺データ要求を受信すると、この要求に含まれる端末識別情報に対応する名刺データを記憶部43から読み出して、利用者Bの移動通信端末10bに送信する(ステップS37)。すなわち、制御部41は、移動通信端末10aにより提供された名刺データを、その提供先の移動通信端末10bにより名刺データを受け取ることが要求された後に、移動通信端末10bに宛てて送信する。移動通信端末10bの制御部11b(書込手段)は、通信部12bによってこの名刺データを受信して取得し、記憶部16bに書き込む(ステップS38)。
【0060】
そして、制御部11bは(第4表示制御手段)、図20に示すように、名刺交換画面において、オブジェクト画像HB内に記された受信済名刺の数を0から、受信した名刺データの数である1に変更して表示するとともに、利用者Aから名刺データを受け取ったことを意味するオブジェクト画像D4(第4オブジェクト画像)を、「青木一郎」が記された交換相手オブジェクト画像cd16と重なる位置に表示する(ステップS39)。このオブジェクト画像D4は、利用者Bの視点に近づく方向に向かう矢印を模した画像である。
【0061】
以上のようにして、名刺データの交換が終わると、利用者A,Bは、それぞれ名刺交換画面において「交換完了」と記されたソフトボタンSB14を選択する。制御部11はこの操作に応じて、名刺交換プログラムの実行を終了させる。なお、上述した名刺交換画面において、「交換履歴」と記されたソフトボタンSB12が選択されると、制御部11は、今までに交換した名刺データを記憶部16から読み出して表示部14に表示させる。また、名刺交換画面において、「電話帳登録」と記されたソフトボタンSB13が選択されると、制御部11は、その直前に受け取った名刺データを、いわゆる電話帳機能によって整理されたフォーマットで記憶部16に記憶する。
【0062】
以上のように、利用者が名刺データを交換相手に提供するときは、自身の名刺データの象徴となる提供対象オブジェクト画像を、交換相手の象徴となる交換相手オブジェクト画像群のいずれかに対応付けるという操作をする。つまり、現実の名刺交換と同じように、複数の交換相手の候補から1人選んで、その交換相手に名刺データを提供するという操作となる。一方、交換相手から名刺データを受け取るときには、その交換相手を象徴する交換相手オブジェクト画像から、その交換相手の名刺データの象徴となる受取対象オブジェクト画像が対応付けて表示される。よって、利用者はそれを見て自分に名刺データが提供されようとしていることを認識してから、受取対象オブジェクト画像が象徴する名刺データを受け取ることを指示する操作を行うことができる。このように、本実施形態によれば、移動通信端末10を用いて情報を交換する場合に、現実に情報を交換する行為に近づけた操作感を実現することが可能となる。
【0063】
また、利用者が名刺データを受け取る場合には、交換相手オブジェクト画像群のうち、受取対象オブジェクト画像が対応付けて表示された交換相手オブジェクト画像に対してのみ、名刺データを受け取ることを指示する第2操作が有効である。つまり、受取対象オブジェクト画像が対応付けて表示されていない交換相手オブジェクト画像に対しては、名刺データを受け取ることを指示する第2操作は無効である。交換相手オブジェクト画像に受取対象オブジェクト画像が対応付けて表示されているということは、その交換相手オブジェクト画像が象徴する利用者によって、名刺データの提供が許可されているということだから、結局、名刺データを提供する利用者と名刺データを受け取る側の利用者との間で、名刺データの授受についての合意があってはじめて、名刺データを受け取ることが可能となる。よって、名刺交換プログラムの起動時間やそのときの位置が偶然同じであるがまったく見知らぬ第3者に対して自分の名刺データが提供されるという可能性が小さくなる。
【0064】
ところで、前述した特許文献1に記載の仕組みでは、広域なエリアをカバーするネットワークを介して通信を行う機能(広域通信機能)のほかに、赤外線などの無線により比較的近距離で1対1の通信を行う機能(狭域通信機能)を、携帯電話機に実装する必要がある。広域通信機能は携帯電話網にとって必須の機能であるから、この広域通信機能のみを用いて情報交換を行うことができれば、狭域通信機能が不要となり、携帯電話機の製造コストを下げることなどが期待できる。しかし、広域通信機能を用いて通信を行う場合には、利用者が対面している相手の携帯電話機の電話番号などの端末識別情報を用いて通信相手を指定するなどの作業が必要となるが、初対面の人どうしが相手の携帯電話機の電話番号を知っているはずがない。これに対し、本発明によれば、通信端末がネットワークを介した通信で情報を交換する場合に、その情報の交換相手となる通信端末を識別する情報を知らなくても情報交換を可能にすることができる。
【0065】
また、サーバ装置40は、名刺データの交換を申し出た移動通信端末10に対し、その近くにある移動通信端末10を検索距離範囲の検索により特定し、さらに、ほぼ同じタイミングで名刺交換プログラムを起動した移動通信端末10を検索時間範囲の検索により特定して、名刺データの交換相手の対象とする。よって、サーバ装置40は、名刺データの交換を行い得ないような遠くにある移動通信端末10の利用者をも交換相手の候補者とする可能性を抑えられ、近くの場所にいた日時が大きく異なる移動通信端末10の利用者同士を交換相手の候補者とする可能性を抑えられる。よって、移動通信端末10の利用者にしてみれば、交換相手の候補者が著しく多くなってしまい、名刺交換画面において名刺データの交換相手を探す手間が過大に可能性が減る。すなわち、サーバ装置40によれば、現実に名刺を交換するときの状況に近い条件で、名刺データの交換相手を絞り込むことができる。
【0066】
また、サーバ装置40は、最初の検索要求に応じて、検索時間範囲にディレイ時間を含めて日時情報を検索するから、移動通信端末10が名刺交換プログラムを起動したときより前だけでなく、それよりも後に名刺交換プログラムを起動した移動通信端末10をも、名刺データの交換相手の候補に含めることができる。例えば、ある利用者が名刺交換プログラムを起動させる操作をしたのを見て、別の利用者が名刺交換プログラムを起動させる操作を行った場合であっても、サーバ装置40は、これらの利用者に対し、名刺データの交換相手の候補者として相手方の利用者を含めて提示することができる。また、サーバ装置40は、再検索要求に応じて日時情報を検索する場合、ディレイ時間を含めない検索時間範囲により検索するから、不要な交換相手が候補者に含まれにくくなるようにすることができる。ディレイ時間t2は、例えば5秒のように比較的短く設定されているから、ある利用者が名刺交換プログラムを起動させる操作をしたのを見て、別の利用者が名刺交換プログラムを起動させる操作を行った場合であっても、先に名刺交換プログラムを起動した移動通信端末10の名刺交換画面において、後に名刺交換プログラムを起動した移動通信端末10の利用者が候補として表示されない可能性も考えられる。このような場合、後に名刺交換プログラムを起動した移動通信端末10により再検索が要求されることがあるが、このような目的であれば、サーバ装置40はディレイ時間t2を検索時間範囲に含めなくても再検索において問題は生じない。よって、このように、サーバ装置40は、再検索時において検索時間範囲を不要に広げないから、名刺データの交換相手の候補者をより適切に絞り込むことができる。
【0067】
また、検索距離範囲はエリア毎に設定されているから、サーバ装置40は、エリア毎の特徴に合わせた検索距離範囲を設定して、名刺データの交換相手の候補者を検索することができる。例えば、繁華街等のように名刺データの交換の回数が多いかその頻度が高くなるエリアにおいては、候補者リストにおいて、名刺データの交換相手となり得る候補者が多数含まれやすく、利用者にとっては、所望する交換相手を探すのが困難になる場合が考えられる。このようなエリアでは、サーバ装置40は検索距離範囲を小さくして、不要な交換相手が候補者に含まれにくくなるようにすることができる。一方、名刺データの交換の回数が少ないかその頻度が低いエリアにおいては、検索距離範囲をある程度大きくした場合であっても、交換相手となり得る候補者が膨大になるという不都合は生じにくい。よって、このようなエリアでは、サーバ装置40は検索距離範囲を大きくして、利用者が所望する交換相手がより確実に候補者として含められるようにすることができる。
【0068】
[変形例]
上述した実施形態は次のような変形が可能である。また、以下の変形例を互いに組み合わせて実施してもよい。
(変形例1)
上述した実施形態において、サーバ装置40は、エリア毎に予め設定された検索距離範囲を固定値として用いていたが、検索距離範囲を可変にする構成を備えてもよい。サーバ装置40の制御部41は、名刺データの交換が行われた回数又は頻度をエリア毎に算出し、この回数が多いかまたは頻度が高いエリアほど検索距離範囲を小さくするように、検索距離範囲を設定して、設定した検索距離範囲を検索条件テーブル431に書き込む。図21に示すように、例えば、名刺データの交換の回数が多いか又は頻度が高いエリアを示すエリア情報「東京都○○区」については、制御部41は、検索距離範囲Lを50mとする。これにより、サーバ装置40は、繁華街等のように名刺データの交換の回数が多いか又は頻度が高いエリアについては、検索距離範囲を自発的に小さくして、利用者が名刺データの交換相手を探すのが難しくなることを抑える。一方、名刺データの交換の回数が少ないか又は頻度が低いエリアを示すエリア情報「千葉県××市」については、制御部41は、検索距離範囲Lを800mとする。これにより、サーバ装置40は、名刺データの交換の回数が少ないか又は頻度が低いエリアにおいては、検索距離範囲を自発的に大きくするので、利用者が所望する交換相手を候補者に含めやすくする。
なお、サーバ装置40の制御部41は、例えば1日1回検索テーブルを更新してもよいし、1時間に1回検索テーブルを更新してもよく、その更新のタイミングはいかようであってもよい。また、制御部41は、名刺データの交換が行われた回数又は頻度と検索距離範囲との対応関係を記述したテーブルを記憶しており、このテーブルを参照して検索距離範囲を設定してもよいし、名刺データの交換が行われた回数又は頻度に応じて、所定の演算式による演算を行うことにより、検索距離範囲を設定してもよい。
【0069】
また、制御部41は、名刺データの交換が行われた回数又は頻度を時刻毎(例えば、時間帯毎)に算出し、この回数が多いか又は頻度が高い時刻ほど検索距離範囲を小さくするように、検索条件テーブル431における検索距離範囲を設定してもよい。例えば、夜間のように名刺データの交換が行われやすい時刻には、制御部41は検索距離範囲を小さくし、午前や昼間のように名刺データの交換が行われにくい時刻には、制御部41は検索距離範囲を大きくする。
この構成の場合、制御部41は、時刻毎に分類された検索条件テーブル431を複数記憶しており、検索距離範囲を設定するとその設定後の検索距離範囲L[m]を、その検索距離範囲を採用する時刻に対応させて検索条件テーブル431に書き込むとよい。そして、制御部41は、各時刻において採用する検索距離範囲を、その時刻に対応した検索条件テーブル431を参照して特定する。
【0070】
(変形例2)
上述した実施形態において、サーバ装置40は、エリア毎に設定された検索時間範囲を固定値として用いていたが、検索時間範囲を可変にする構成を備えてもよい。ここでは、サーバ装置40は、検索時間範囲のうち過去時間t1を可変にする。サーバ装置40の制御部41は、名刺データの交換が行われた回数又は頻度をエリア毎に算出し、この回数が多いか又は頻度が高いエリアほど検索時間範囲を小さくするように、検索条件テーブル431における検索時間範囲を設定する。制御部41は、検索時間範囲を設定すると、その設定後の検索時間範囲を、検索条件テーブル431に書き込む。図22に示すように、例えば、名刺データの交換の回数が多いか又は頻度が高いエリアを示すエリア情報「東京都○○区」については、制御部41は、検索時間範囲の過去時間t1を30秒とする。これにより、サーバ装置40は、繁華街等のように名刺データの交換の回数が多いか又は頻度が高いエリアについては、検索時間範囲を自発的に小さくして、利用者が名刺データの交換相手を探すのが難しくなることを抑える。一方、名刺データの交換の回数が少ない又は頻度が低いエリアを示すエリア情報「千葉県××市」については、制御部41は、検索時間範囲の過去時間t1を75秒とする。これにより、サーバ装置40は、名刺データの交換の回数が少ないか又は頻度が低いエリアにおいては、検索時間範囲を自発的に大きくして、利用者が所望する交換相手を候補者に含めやすくする。
なお、サーバ装置40はどのような頻度で検索条件テーブル431を更新してもよい。また、制御部41は、名刺データの交換が行われた回数又は頻度と検索時間範囲との対応関係を記述したテーブルを参照して検索時間範囲を設定してもよいし、名刺データの交換が行われた回数又は頻度に応じて、所定の演算式による演算を行うことにより、検索時間範囲を設定してもよい。また、サーバ装置40は、名刺データの交換が行われた回数が多いか又は頻度が高いエリアほどディレイ時間t2を短くするように、検索時間範囲を設定してもよい。
【0071】
また、制御部41は、名刺データの交換が行われた回数又は頻度を時刻毎(時間帯毎)に算出し、この回数が多いか又は頻度が高い時刻ほど検索時間範囲を小さくするように、検索条件テーブル431における検索時間範囲を設定してもよい。例えば、夜間のように名刺データの交換が行われやすい時刻には、制御部41は検索時間範囲を小さくし、午前や昼間のように名刺データの交換が行われにくい時刻には、制御部41は検索時間範囲を大きくする。
この構成の場合も、制御部41は、時刻毎に分類された検索条件テーブル431を記憶しており、検索時間範囲を更新すると、その更新後の検索時間範囲を、その検索時間範囲を採用する時刻に対応させて検索条件テーブル431に書き込むとよい。そして、制御部41は、各時刻において採用する検索時間範囲を、その時刻に対応した検索条件テーブル431を参照して特定する。ここにおいて、サーバ装置40は、名刺データの交換が行われた回数が多いか又は頻度が高い時刻ほどディレイ時間を短くするように、検索時間範囲を設定してもよい。
【0072】
(変形例3)
上述した変形例1,2の構成における検索距離範囲又は検索時間範囲の設定は、サーバ装置40においてリアルタイム(動的)に行われる態様に限らず、サーバ管理者の指示があった場合に行われて、それ以外の期間は検索距離範囲又は検索時間範囲は固定されてもよい。
【0073】
(変形例4)
上述した実施形態においては、ステップS15やS25において、移動通信端末10は、名刺データを渡す操作を受け付けたことを契機に、名刺データをサーバ装置40に送信していたが、名刺データの送信タイミングはこれに限らない。例えば事前登録等により、名刺データがサーバ装置40に予め記憶されていてもよい。この場合、ステップS15やS25において、移動通信端末10は、名刺データの提供先の指示のみをサーバ装置40に送信すればよい。そして、サーバ装置40は予め記憶しておいた名刺データを、移動通信端末10から受信した提供先の指示に従って、提供先の移動通信端末10に送信する。また、サーバ装置40は、名刺データの受け取り側の移動通信端末10により名刺データの交換相手が指定されると、その交換相手の移動通信端末10に対して名刺データの送信を要求してもよい。そして、サーバ装置40は、この要求に応じて移動通信端末10より送信された名刺データを受信して、名刺データの受け取り側の移動通信端末10に宛てて名刺データを送信(つまり、転送)する。この構成であれば、サーバ装置40は名刺データを蓄積する必要がなく、名刺データの提供先を識別する情報のみを記憶していればよいから、名刺データを蓄積する場合に比べて記憶領域の削減になる。
【0074】
(変形例5)
上述した実施形態において、サーバ装置40の制御部41は、移動通信端末10が送信した日時情報を受信して端末識別情報の検索に用いていたが、移動通信端末10から日時情報を受信する構成でなくてもよい。例えば、サーバ装置40の制御部41が現在日時を特定する機能を有していて、検索要求(再検索要求も同様。)を受信した日時を、位置情報を取得した日時としてもよい。これ以外にも、移動通信端末10における名刺交換プログラムの起動日時、サーバ装置40が検索要求を受信した日時、制御部41が検索要求を取得した日時などを、制御部41が位置情報を取得した日時としてもよい。要するに、検索要求を送信した移動通信端末10が位置情報が示す位置にいたとみなせる日時を示す日時情報を、制御部41が位置情報を取得した日時を示す情報として採用してよい。
上述した実施形態の通信システム1では、日付情報と時刻情報とを組み合わせた日時情報を用いていたが、日付情報を省いて時刻情報のみとしても本発明を特定可能である。
【0075】
(変形例6)
上述した実施形態において、サーバ装置40の制御部41は、移動通信端末10が送信した位置情報およびエリア情報を受信してこれを取得し、位置情報の検索に用いていたが、移動通信端末10から取得する構成に限られない。例えば、制御部41は、測位装置30から位置情報およびエリア情報を受信してこれを取得してもよいし、サーバ装置40が測位装置30に相当する測位機能を実現し、その測位結果である位置情報およびエリア情報を制御部41が取得してもよい。
また、サーバ装置40の制御部41は、位置情報を含みエリア情報を含まない検索要求を取得し、記憶部43に予め記憶しておいた位置情報とエリア情報との対応関係を記述したデータテーブルを参照して、検索要求により取得した位置情報が示す位置が属するエリアを特定してもよい。
【0076】
(変形例7)
上述した実施形態では、再検索要求には位置情報およびエリア情報が含まれず、サーバ装置40は最初の検索要求に含まれていた位置情報およびエリア情報を用いて、候補者の再検索が行っていた。これに代えて、再検索要求にも位置情報およびエリア情報が含まれていて、サーバ装置40は再検索要求に含まれる位置情報およびエリア情報を用いて候補者の再検索を行ってもよい。このようにすれば、何らかの原因で測位装置30の測位結果に誤りが生じるなどしても、所望の交換相手が候補者に含まれない状態が延々と続く可能性を抑えることができる。また、1回目の再検索要求には位置情報およびエリア情報が含まれず、2回目以降の再検索要求には位置情報およびエリア情報が含まれる構成であってもよい。
また、上述した実施形態では、サーバ装置40は、最初の検索要求による検索と、再検索要求による検索要求とで、同一の検索時間範囲および同一の検索距離範囲を用いていたが、再検索要求による検索要求とで検索時間範囲および検索距離範囲を異ならせてもよい。
【0077】
(変形例8)
図示した名刺交換画面は一例にすぎず、必ずしも図示した内容に限定されない。移動通信端末10は、携帯電話機に限らず、例えば無線LAN経由で通信を行う通信端末であってもよいし、また、無線による通信に限らず有線で通信を行う通信端末であってもよい。交換される対象は、名刺データに限らず、情報であればどのようなものでよい。移動通信端末10の測位方法は、実施形態の例に限定されず、例えばGPS(Global Positioning System)を用いたものであってもよい。また、無線LAN(Local Area Network)のようなマイクロセルのネットワークの場合には、移動通信端末10と通信を行うアクセスポイントの位置を移動通信端末10の位置としてもよい。また、端末識別情報は、移動通信端末10のような通信端末を識別し得る情報であればどのようなものでもよい。例えば、端末識別情報は、サーバ装置40の制御部41によって暗号化され、復号アルゴリズムを実装していない装置では復号できない不可逆な識別情報であってもよい。
【0078】
(変形例9)
また、本発明は、移動通信端末10やサーバ装置40だけでなく、コンピュータが行う表示方法や情報提供方法、コンピュータを移動通信端末10やサーバ装置40として機能させるためのプログラムといった形態でも実施が可能である。かかるプログラムは、光ディスク等の記録媒体に記録した形態で提供されたり、インターネット等のネットワークを介して、コンピュータにダウンロードさせ、これをインストールして利用可能にするなどの形態で提供されたりすることが可能である。
【0079】
[補足]
上記の発明の構成は以下のとおりである。
まず、第1の発明は、画像を表示する表示手段に、情報の交換相手の象徴となる第1オブジェクト画像を集めた第1オブジェクト画像群を表示させる第1表示制御手段と、情報の交換相手に提供される情報の象徴となる第2オブジェクト画像を前記表示手段に表示させる第2表示制御手段と、前記第2オブジェクト画像を前記第1オブジェクト画像群のいずれかに対応付ける第1操作を受け付ける第1操作受付手段と、前記第1操作受付手段が受け付けた当該第1操作により前記第2オブジェクト画像が対応付けられた前記第1オブジェクト画像が象徴する前記交換相手の通信端末に宛てて、当該第2オブジェクト画像が象徴する情報を送信する送信手段と、情報の交換相手から当該情報を提供することが通知されると、当該情報の象徴となる第3オブジェクト画像を、前記表示手段に表示されている前記第1オブジェクト画像群のうち、当該交換相手の象徴となる前記第1オブジェクト画像に対応付けて表示させる第3表示制御手段と、前記第3オブジェクト画像が象徴する前記情報を受け取ることを指示する第2操作を受け付ける第2操作受付手段と、前記第2操作受付手段が前記第2操作を受け付けると、当該第2操作により受け取ることが指示された前記情報を取得して、情報を記憶する記憶手段に書き込む書込手段とを備えることを特徴とする通信端末である。
【0080】
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記第3表示制御手段は、情報の交換相手からの当該情報の提供が通知されると、当該情報が記述される媒体の形状を模した前記第3オブジェクト画像を、当該交換相手の象徴となる前記第1オブジェクト画像と重なる位置に表示させることを特徴とするものである。
第3の発明は、第1または第2の発明の構成において、前記書込手段によって前記情報が取得されると、当該情報が取得されたことを意味する第4オブジェクト画像を、前記表示手段に表示されている前記第1オブジェクト画像群のうち、当該情報を提供した交換相手を象徴する第1オブジェクト画像に対応付けて表示させる第4表示制御手段を備えることを特徴とするものである。
第4の発明は、第1から第3の発明のいずれか1の構成において、前記送信手段によって前記情報が前記交換相手の通信端末に宛てて送信されると、当該情報が当該交換相手に提供されたことを意味する第5オブジェクト画像を、前記表示手段に表示されている前記第1オブジェクト画像群のうち、当該交換相手を象徴する第1オブジェクト画像に対応付けて表示させる第5表示制御手段を備えることを特徴とするものである。
【0081】
第5の発明は、第1から第4の発明のいずれか1の構成において、前記第1操作受付手段によって受け付けられる前記第1操作は、前記表示手段において前記第2オブジェクト画像が表示された領域を触ってから、前記第1オブジェクト画像群のいずれかが表示されている領域へと移動させる操作であることを特徴とするものである。
第6の発明は、第1から第5の発明のいずれか1の構成において、前記第2操作受付手段によって受け付けられる前記第2操作は、前記第1オブジェクト画像に対応付けて表示されている前記第3オブジェクト画像が表示された領域を触ってから、前記情報を格納する格納体の象徴となる第6オブジェクト画像が表示されている領域へと移動させる操作であることを特徴とするものである。
第7の発明は、第1から第6の発明のいずれか1の構成において、交換対象となる前記情報は、利用者の属性を表す情報であることを特徴とするものである。
【0082】
第8の発明は、画像を表示する表示手段に、情報の交換相手の象徴となる第1オブジェクト画像を集めた第1オブジェクト画像群を表示させ、情報の交換相手に提供される情報の象徴となる第2オブジェクト画像を表示させるステップと、前記第2オブジェクト画像を前記第1オブジェクト画像群のいずれかに対応付ける第1操作を受け付けるステップと、受け付けられた当該第1操作により前記第2オブジェクト画像が対応付けられた前記第1オブジェクト画像が象徴する前記交換相手の通信端末に対し、当該第2オブジェクト画像が象徴する情報の提供を通知するステップと、前記通知に応じて、前記交換相手の通信端末から、前記表示手段に表示されている前記第2オブジェクト画像によって象徴される情報が要求されると、当該情報を当該交換相手の通信端末に送信するステップと、情報の交換相手から当該情報を提供することが通知されると、当該情報の象徴となる第3オブジェクト画像を、前記表示手段に表示されている前記第1オブジェクト画像群のうち、当該交換相手の象徴となる前記第1オブジェクト画像に対応付けて表示させるステップと、前記第3オブジェクト画像が象徴する前記情報を受け取ることを指示する第2操作を受け付けるステップと、前記第2操作が受け付けられると、当該第2操作により受け取ることが指示された前記情報を取得して、情報を記憶する記憶手段に書き込むステップとを備えることを特徴とする通信端末の表示方法である。
【0083】
第9の発明は、コンピュータを、画像を表示する表示手段に、情報の交換相手の象徴となる第1オブジェクト画像を集めた第1オブジェクト画像群を表示させる第1表示制御手段と、情報の交換相手に提供される情報の象徴となる第2オブジェクト画像を前記表示手段に表示させる第2表示制御手段と、前記第2オブジェクト画像を前記第1オブジェクト画像群のいずれかに対応付ける第1操作を受け付ける第1操作受付手段と、前記第1操作受付手段が受け付けた当該第1操作により前記第2オブジェクト画像が対応付けられた前記第1オブジェクト画像が象徴する前記交換相手の通信端末に対し、当該第2オブジェクト画像が象徴する情報の提供を通知する通知手段と、前記通知手段による通知に応じて、前記交換相手の通信端末から、前記表示手段に表示されている前記第2オブジェクト画像によって象徴される情報が要求されると、当該情報を当該交換相手の通信端末に送信する送信手段と、情報の交換相手から当該情報を提供することが通知されると、当該情報の象徴となる第3オブジェクト画像を、前記表示手段に表示されている前記第1オブジェクト画像群のうち、当該交換相手の象徴となる前記第1オブジェクト画像に対応付けて表示させる第3表示制御手段と、前記第3オブジェクト画像が象徴する前記情報を受け取ることを指示する第2操作を受け付ける第2操作受付手段と、前記第2操作受付手段が前記第2操作を受け付けると、当該第2操作により受け取ることが指示された前記情報を取得して、情報を記憶する記憶手段に書き込む書込手段として機能させるためのプログラムである。
【符号の説明】
【0084】
10・・・移動通信端末、11・・・制御部、12・・・通信部、13・・・操作部、14・・・表示部、15・・・音声入出力部、16・・・記憶部、20・・・移動通信網、30・・・測位装置、40・・・サーバ装置、41・・・制御部、42・・・通信部、43・・・記憶部、431・・・検索条件テーブル、432・・・利用者管理テーブル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1通信端末を識別する識別情報と、前記第1通信端末の位置を示す位置情報と、前記第1通信端末が前記位置にあった時刻を示す時刻情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
第2通信端末の位置を示す位置情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した位置情報が示す位置から予め設定された距離範囲内を示す位置情報と、前記取得手段が位置情報を取得した時刻から当該時刻よりも予め設定された時間だけ前までの時間範囲内を示す時刻情報とに対応付けられた前記識別情報を、前記記憶手段から検索する検索手段と、
前記検索手段が検索した前記識別情報を、前記第2通信端末に宛てて送信する第1送信手段と、
前記第1送信手段が送信した前記識別情報のいずれかが示す前記第1通信端末から情報を受け取ることが前記第2通信端末により要求されると、当該要求を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記要求に応じて、前記第2通信端末を提供先として前記第1通信端末により提供された情報を、当該第2通信端末に宛てて送信する第2送信手段と
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
第1通信端末を識別する識別情報と、前記第1通信端末の位置を示す位置情報と、前記第1通信端末が前記位置にあった時刻を示す時刻情報とを対応付けて記憶する記憶手段と、
第2通信端末の位置を示す位置情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した位置情報が示す位置から予め設定された距離範囲内を示す位置情報と、前記取得手段が位置情報を取得した時刻から当該時刻よりも予め設定された時間だけ前までの時間範囲内を示す時刻情報とに対応付けられた前記識別情報を、前記記憶手段から検索する検索手段と、
前記検索手段が検索した前記識別情報を、前記第2通信端末に宛てて送信する第1送信手段と、
前記第1送信手段が送信した前記識別情報のいずれかが示す前記第1通信端末を提供先として情報を提供することが前記第2通信端末により要求されると、当該要求を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記要求に応じて前記第2通信端末により提供された情報を、前記提供先の前記第1通信端末により当該情報を受け取ることが要求された後に、当該第1通信端末に宛てて送信する第2送信手段と
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項3】
前記検索手段は、
前記位置情報を取得した時刻から当該時刻よりも予め設定された時間だけ後までを含む前記時間範囲により、前記識別情報を検索する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記検索手段は、
前記第1送信手段により前記識別情報が送信された後、前記識別情報を検索し直すことが前記2通信端末に要求された場合、前記時間範囲に代えて、当該要求がなされた時刻から当該時刻よりも予め設定された時間だけ前までの時間範囲により、前記識別情報を検索する
ことを特徴とする請求項3に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記記憶手段は、位置に対応した前記距離範囲の大きさを複数位置についてそれぞれ記憶し、
前記検索手段は、前記第2通信端末の位置に対応して前記記憶手段に記憶された大きさの前記距離範囲により、前記識別情報を検索する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記記憶手段は、時刻に対応した前記時間範囲の大きさを複数時刻についてそれぞれ記憶し、
前記検索手段は、前記位置情報を取得した時刻に対応して前記記憶手段に記憶された大きさの前記時間範囲により、前記識別情報を検索する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項7】
第1通信端末を識別する識別情報と、前記第1通信端末の位置を示す位置情報と、前記第1通信端末が前記位置にあった時刻を示す時刻情報とを対応付けて記憶する記憶手段を備えるサーバ装置の情報提供方法であって、
第2通信端末の位置を示す位置情報を取得するステップと、
取得した位置情報が示す位置から予め設定された距離範囲内を示す位置情報と、前記取得手段が位置情報を取得した時刻から当該時刻よりも予め設定された時間だけ前までの時間範囲内を示す時刻情報とに対応付けられた前記識別情報を、前記記憶手段から検索するステップと、
検索した前記識別情報を、前記第2通信端末に宛てて送信するステップと、
送信した前記識別情報のいずれかが示す前記第1通信端末から情報を受け取ることが前記第2通信端末により要求されると、当該要求を受信するステップと、
受信した前記要求に応じて、前記第2通信端末を提供先として前記第1通信端末により提供された情報を、当該第2通信端末に宛てて送信するステップと
を有することを特徴とする情報提供方法。
【請求項8】
第1通信端末を識別する識別情報と、前記第1通信端末の位置を示す位置情報と、前記第1通信端末が前記位置にあった時刻を示す時刻情報とを対応付けて記憶する記憶手段を備えるサーバ装置の情報提供方法であって、
第2通信端末の位置を示す位置情報を取得するステップと、
取得した位置情報が示す位置から予め設定された距離範囲内を示す位置情報と、前記取得手段が位置情報を取得した時刻から当該時刻よりも予め設定された時間だけ前までの時間範囲内を示す時刻情報とに対応付けられた前記識別情報を、前記記憶手段から検索するステップと、
検索した前記識別情報を、前記第2通信端末に宛てて送信するステップと、
送信した前記識別情報のいずれかが示す前記第1通信端末を提供先として情報を提供することが前記第2通信端末により要求されると、当該要求を受信するステップと、
受信した前記要求に応じて前記第2通信端末により提供された情報を、前記提供先の前記第1通信端末により当該情報を受け取ることが要求された後に、当該第1通信端末に宛てて送信するステップと
を有することを特徴とする情報提供方法。
【請求項9】
第1通信端末を識別する識別情報と、前記第1通信端末の位置を示す位置情報と、前記第1通信端末が前記位置にあった時刻を示す時刻情報とを対応付けて記憶する記憶手段を備えるコンピュータを、
第2通信端末の位置を示す位置情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した位置情報が示す位置から予め設定された距離範囲内を示す位置情報と、前記取得手段が位置情報を取得した時刻から当該時刻よりも予め設定された時間だけ前までの時間範囲内を示す時刻情報とに対応付けられた前記識別情報を、前記記憶手段から検索する検索手段と、
前記検索手段が検索した前記識別情報を、前記第2通信端末に宛てて送信する第1送信手段と、
前記第1送信手段が送信した前記識別情報のいずれかが示す前記第1通信端末から情報を受け取ることが前記第2通信端末により要求されると、当該要求を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記要求に応じて、前記第2通信端末を提供先として前記第1通信端末により提供された情報を、当該第2通信端末に宛てて送信する第2送信手段
として機能させるためのプログラム。
【請求項10】
第1通信端末を識別する識別情報と、前記第1通信端末の位置を示す位置情報と、前記第1通信端末が前記位置にあった時刻を示す時刻情報とを対応付けて記憶する記憶手段を備えるコンピュータを、
第2通信端末の位置を示す位置情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した位置情報が示す位置から予め設定された距離範囲内を示す位置情報と、前記取得手段が位置情報を取得した時刻から当該時刻よりも予め設定された時間だけ前までの時間範囲内を示す時刻情報とに対応付けられた前記識別情報を、前記記憶手段から検索する検索手段と、
前記検索手段が検索した前記識別情報を、前記第2通信端末に宛てて送信する第1送信手段と、
前記第1送信手段が送信した前記識別情報のいずれかが示す前記第1通信端末を提供先として情報を提供することが前記第2通信端末により要求されると、当該要求を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記要求に応じて前記第2通信端末により提供された情報を、前記提供先の前記第1通信端末により当該情報を受け取ることが要求された後に、当該第1通信端末に宛てて送信する第2送信手段
として機能させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図8】
image rotate

【図10】
image rotate

【図13】
image rotate

【図16】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図7】
image rotate

【図9】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate


【公開番号】特開2013−102407(P2013−102407A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−247897(P2011−247897)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】