説明

サービス制御方法、サービス制御装置、及びサーバ装置

【課題】テレビ受信機が標準のサービス以外のサービスを容易に利用できるようにする。
【解決手段】一実施形態に係るサービス制御方法は、サービス提供サーバ501が標準のアクセス先として設定されているテレビ受信機300からサービス提供サーバ501へのアクセスを検出するステップS104と、サービス提供サーバ501へのアクセスに対する応答として、テレビ受信機300に対して、サービス提供サーバ501が提供するサービスAとサービス提供サーバ502が提供するサービスBとを含むサービス一覧情報を送信するステップS105と、テレビ受信機300が、サービス一覧情報を受信すると、該サービス一覧情報に基づいて、サービスAに対応する選択肢とサービスBに対応する選択肢とを含むサービス選択画面を表示する処理を行うステップS106と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビ受信機に対するサービスの提供を制御するためのサービス制御方法、サービス制御装置、及びサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワーク技術の発展に伴い、テレビ放送を受信するテレビ受信機もネットワーク接続可能になってきている。このようなテレビ受信機は、インターネットを介して、サーバが提供するサービス(例えば、VOD(Video On Demand)サービス等)を利用することができる。
【0003】
また、VODサービスに対応したテレビ受信機に対して、VODサービス毎に異なる操作情報を表示させるための方法が提案されている(特許文献1参照)。なお、特許文献1に記載の方法は、利用可能な複数のVODサービスが予めテレビ受信機に設定されていることを前提とするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−166365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ネットワーク接続可能な従来のテレビ受信機は、利用可能なサービスが標準(デフォルト)として固定的に設定されており、そのままの状態では、他のサービスを利用することができないという問題がある。
【0006】
他のサービスを利用するためには、例えば、他のサービスを提供するサーバのアドレス等をリモコンから手入力することで新規に設定する方法が考えられるが、テレビ受信機のリモコンは入力キーが限られているため、そのような方法は必ずしも容易ではない。
【0007】
そこで、本発明は、テレビ受信機が標準のサービス以外のサービスを容易に利用できるサービス制御方法、サービス制御装置、及びサーバ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明は以下のような特徴を有している。
【0009】
まず、本発明に係るサービス制御方法の特徴は、第1のサーバ(サービス提供サーバ501)が標準のアクセス先として設定されているテレビ受信機(テレビ受信機300)から前記第1のサーバへのアクセスを検出するステップと、前記第1のサーバへのアクセスに対する応答として、前記テレビ受信機に対して、前記第1のサーバが提供する第1のサービスと第2のサーバ(サービス提供サーバ502)が提供する第2のサービスとを含むサービス一覧情報を送信するステップと、前記テレビ受信機が、前記サービス一覧情報を受信すると、該サービス一覧情報に基づいて、前記第1のサービスに対応する選択肢と前記第2のサービスに対応する選択肢とを含むサービス選択画面を表示する処理を行うステップと、を有することを要旨とする。
【0010】
このような特徴によれば、標準のサービス(第1のサービス)を利用するためのアクセスに対する応答として、標準のサービス以外のサービス(第2のサービス)が追加されたサービス一覧情報をテレビ受信機に送信し、テレビ受信機は、受信したサービス一覧情報に基づいて、第1のサービスに対応する選択肢と第2のサービスに対応する選択肢とを含むサービス選択画面を表示する。これにより、テレビ受信機の利用者は、テレビ受信機に対して特別な設定を行うことなく、標準のサービス以外のサービスを利用することができる。
【0011】
したがって、上記特徴に係るサービス制御方法によれば、標準のサービス以外のサービスをテレビ受信機が容易に利用できる。
【0012】
本発明に係るサービス制御方法の他の特徴は、上記特徴に係るサービス制御方法において、前記検出するステップ及び前記送信するステップは、前記テレビ受信機と前記第1のサーバとの間の通信経路上に設けられたサービス制御装置(サービス制御装置100)によって実行されることを要旨とする。
【0013】
本発明に係るサービス制御方法の他の特徴は、上記特徴に係るサービス制御方法において、前記検出するステップは、前記テレビ受信機と前記第1のサーバとの間の通信経路上に設けられたサービス制御装置(サービス制御装置100)によって実行され、前記送信するステップは、前記第1のサーバ及び前記第2のサーバとは異なるサーバ装置(サーバ装置200)によって実行されることを要旨とする。
【0014】
本発明に係るサービス制御装置の特徴は、第1のサーバ(サービス提供サーバ501)が標準のアクセス先として設定されているテレビ受信機(テレビ受信機300)と前記第1のサーバとの間の通信経路上に設けられるサービス制御装置(サービス制御装置100)であって、前記テレビ受信機から前記第1のサーバへのアクセスを検出する検出部(CPU102)と、前記第1のサーバへのアクセスに対する応答として、前記テレビ受信機に対して、前記第1のサーバが提供する第1のサービスと第2のサーバ(サービス提供サーバ502)が提供する第2のサービスとを含むサービス一覧情報を送信する送信部(CPU102及びLAN I/F101A)と、を有し、前記サービス一覧情報は、前記第1のサービスに対応する選択肢と前記第2のサービスに対応する選択肢とを含むサービス選択画面を表示させるように構成されていることを要旨とする。
【0015】
本発明に係るサーバ装置の特徴は、第1のサーバが標準のアクセス先として設定されているテレビ受信機から前記第1のサーバへのアクセスが検出された後、前記第1のサーバへのアクセスに対する応答として、前記テレビ受信機に対して、前記第1のサーバが提供する第1のサービスと第2のサーバが提供する第2のサービスとを含むサービス一覧情報を送信する送信部を有し、前記サービス一覧情報は、前記第1のサービスに対応する選択肢と前記第2のサービスに対応する選択肢とを含むサービス選択画面を表示させるように構成されていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、テレビ受信機が標準のサービス以外のサービスを容易に利用できるサービス制御方法、サービス制御装置、及びサーバ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1実施形態〜第3実施形態に係るサービス提供システムの構成を示す図である。
【図2】図2(a)は、サービス選択画面の第1の構成例を示す図であり、図2(b)は、サービス選択画面の第2の構成例を示す図である。
【図3】第1実施形態〜第3実施形態に係るサービス制御装置の構成を示すブロック図である。
【図4】第1実施形態に係るサービス提供システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【図5】第2実施形態に係るサービス提供システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【図6】第3実施形態に係るサービス提供システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図面を参照して、本発明の第1実施形態〜第3実施形態、及びその他の実施形態を説明する。以下の各実施形態における図面において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付す。
【0019】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るサービス提供システムの構成を示す図である。
【0020】
図1に示すように、第1実施形態に係るサービス提供システムは、サービス制御装置100と、サーバ装置200と、テレビ受信機300と、ルータ400と、複数のサービス提供サーバ501〜504と、を有する。
【0021】
テレビ受信機300は、ネットワーク接続可能に構成されており、Webブラウザ機能を有する。テレビ受信機300は、サービスAが標準(デフォルト)として設定されている。サービスAは、例えばテレビ受信機300のメーカーが運営するVODサービスである。テレビ受信機300は、リモコン301によって遠隔操作される。
【0022】
複数のサービス提供サーバ501〜504は、インターネット10に接続されている。サービス提供サーバ501はサービスAを提供し、サービス提供サーバ502はサービスBを提供し、サービス提供サーバ503はサービスCを提供し、サービス提供サーバ504はサービスDを提供する。
【0023】
サーバ装置200は、インターネット10に接続されている。サーバ装置200は、例えばサービス制御装置100のメーカーによって運営されており、複数のサービス提供サーバ501〜504のそれぞれが提供するサービス(サービスA,B,C,D)に関する情報を管理する。サーバ装置200は、サービスA,B,C,Dを含むサービス一覧情報をサービス制御装置100に定期的に配信する。
【0024】
サービス一覧情報は、例えば、サービス毎のID(サービス名)と、サービス毎のアドレス(URL)と、サービス毎のアカウント情報(ユーザIDやパスワード等)と、サービス毎の通信プロトコルと、を含む。
【0025】
ルータ400は、サービス制御装置100に接続されるとともに、インターネット10に接続される。ルータ400は、サービス制御装置100とインターネット10との間で各種の情報を中継(ルーティング)する。
【0026】
サービス制御装置100は、テレビ受信機300に接続されるとともに、ルータ400に接続される。サービス制御装置100は、テレビ受信機300からルータ400への情報と、ルータ400からテレビ受信機300への情報とを解釈し、該情報の内容に応じた処理を行ったり、該情報を中継したりする。サービス制御装置100は、サーバ装置200から配信されるサービス一覧情報を記憶している。
【0027】
このように構成されたサービス提供システムにおいて、サービス制御装置100は、サービス提供サーバ501が標準のアクセス先として設定されているテレビ受信機300からサービス提供サーバ501へのアクセスを検出すると、サービス提供サーバ501へのアクセスに対する応答として、テレビ受信機300に対して、サービス提供サーバ501が提供するサービスAとサービス提供サーバ502,503,504が提供するサービスB,C,Dとを含むサービス一覧情報を送信する。
【0028】
なお、サービス一覧情報は、HTML(HyperText Markup Language)又はBML(Broadcast Markup Language)などによって記述される。
【0029】
テレビ受信機300は、サービス一覧情報を受信すると、該サービス一覧情報に基づいて、サービスA,B,C,Dのそれぞれに対応する選択肢を含むサービス選択画面を表示する。テレビ受信機300の利用者がリモコン301によってサービスA,B,C,Dの何れかを選択すると、テレビ受信機300は、選択されたサービスを提供するサーバへアクセスする。
【0030】
図2(a)は、サービス選択画面の第1の構成例を示す図である。図2(a)に示すように、第1の構成例に係るサービス選択画面は、サービスA,B,C,Dのそれぞれに対応する選択肢を含む。図2(b)は、サービス選択画面の第2の構成例を示す図である。図2(b)に示すように、第2の構成例に係るサービス選択画面は、サービスAのジャンル(例えば、邦画、洋画等)毎の選択肢と、サービスB,C,Dのそれぞれに対応する選択肢を含む。第1の構成例及び第2の構成例の何れにおいても、各選択肢は、例えばリモコン301の上下左右キー及び決定キーの操作によって選択される。
【0031】
次に、サービス制御装置100の構成を説明する。図3は、サービス制御装置100の構成を示すブロック図である。
【0032】
図3に示すように、サービス制御装置100は、LAN インターフェイス(I/F)101Aと、LAN I/F101Bと、中央演算処理ユニット(CPU)102と、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)103と、フラッシュメモリ104と、を有する。
【0033】
LAN I/F101Aは、テレビ受信機300に無線又は有線で接続されるように構成される。LAN I/F101Bは、ルータ400に無線又は有線で接続されるように構成される。
【0034】
CPU102は、RAM103に記憶されているプログラムを実行することで、サービス制御装置100の各種機能を制御する。本実施形態では、CPU102は、テレビ受信機300からサービス提供サーバ501へのアクセスを検出する検出部に相当する。また、CPU102は、サービス提供サーバ501へのアクセスに対する応答として、テレビ受信機300に対して、サービス提供サーバ501が提供するサービスAとサービス提供サーバ502,503,504が提供するサービスB,C,Dとを含むサービス一覧情報を送信する送信部に相当する。
【0035】
RAM103は、フラッシュメモリ104から読み出され、CPU102によって実行されるプログラムを一時的に記憶するとともに、CPU102の作業領域として使用される。
【0036】
フラッシュメモリ104は、CPU102によって実行されるプログラムを記憶する。また、フラッシュメモリ104は、サーバ装置200から配信され、LAN I/F101Bが受信したサービス一覧情報を記憶する。さらに、フラッシュメモリ104は、サービス提供サーバ501のアドレスを、テレビ受信機300の標準のアクセス先として記憶する。
【0037】
次に、第1実施形態に係るサービス提供システムの動作を説明する。図4は、第1実施形態に係るサービス提供システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【0038】
図4に示すように、ステップS101において、サーバ装置200は、上述したサービス一覧情報を、インターネット10を介してサービス制御装置100に配信する。なお、サーバ装置200は、サービス制御装置100からの要求に応じて、上述したサービス一覧情報を配信してもよい。サービス制御装置100のLAN I/F101Bは、ルータ400を介してサーバ装置200からのサービス一覧情報を受信する。
【0039】
ステップS102において、サービス制御装置100のCPU102は、LAN I/F101Bが受信したサービス一覧情報をフラッシュメモリ104に記憶する。ここで、フラッシュメモリ104に既にサービス一覧情報が記憶されている場合には、CPU102は、既に記憶されているサービス一覧情報を新たなサービス一覧情報によって更新する。
【0040】
ステップS103において、例えばリモコン301に設けられたポータル・サービス・キーを利用者が押下することによって、テレビ受信機300は、標準のサービスAを提供するサービス提供サーバ501へアクセスする。詳細には、テレビ受信機300は、サービス提供サーバ501のアドレスを宛先アドレスとして含むサービス提供要求を送信する。サービス制御装置100のLAN I/F101Aは、サービス提供要求を受信する。
【0041】
ステップS104において、サービス制御装置100のCPU102は、LAN I/F101Aが受信したサービス提供要求に含まれる宛先アドレスに基づいて、サービス提供サーバ501へのアクセスを検出し、フラッシュメモリ104に記憶されているサービス一覧情報を読み出す。
【0042】
ステップS105において、サービス制御装置100のCPU102は、サービス提供要求に対する応答として、サービス一覧情報をテレビ受信機300に送信するようLAN I/F101Aを制御する。テレビ受信機300は、サービス一覧情報を受信する。
【0043】
ステップS106において、テレビ受信機300は、受信したサービス一覧情報に基づいて、図2に示したようなサービス選択画面を表示する。
【0044】
ステップS107において、例えばリモコン301に設けられた上下左右キー及び決定キーを用いてサービスBを利用者が選択することによって、ステップS108において、テレビ受信機300は、サービスBを提供するサービス提供サーバ502へアクセスする。ここで、サービス一覧情報は、サービス提供サーバ502のアドレス等を含んでいるため、テレビ受信機300は、サービス一覧情報に含まれるサービス提供サーバ502のアドレス等に基づきサービス提供サーバ502へアクセスすることができる。詳細には、テレビ受信機300は、サービス提供サーバ502のアドレスを宛先アドレスとして含むサービス提供要求を送信する。サービス制御装置100のLAN I/F101Aは、サービス提供要求を受信する。
【0045】
ステップS109において、サービス制御装置100のCPU102は、LAN I/F101Aが受信したサービス提供要求をルータ400に送信するようLAN I/F101Bを制御する。このように、サービス提供サーバ502へのアクセスについては、サービス制御装置100は単に中継を行うのみである。ルータ400は、受信したサービス提供要求をサービス提供サーバ502に中継し、サービス提供サーバ502は、サービス提供要求を受信する。その結果、テレビ受信機300は、サービス提供サーバ502からのサービスBの提供を受けることになる。
【0046】
以上説明したように、第1実施形態に係るサービス制御装置100は、標準のサービス(サービスA)を利用するためのアクセスに対する応答として、標準のサービス以外のサービス(サービスB,C,D)が追加されたサービス一覧情報をテレビ受信機300に送信し、テレビ受信機300は、受信したサービス一覧情報に基づいて、サービスA,B,C,Dのそれぞれに対応する選択肢を含むサービス選択画面を表示する。これにより、テレビ受信機300の利用者は、テレビ受信機300に対して特別な設定を行うことなく、標準のサービス以外のサービス(例えばサービスB)を利用することができる。
【0047】
[第2実施形態]
以下において、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を主として説明する。第2実施形態に係るサービス提供システムは、図1と同様に構成される。
【0048】
図5は、第2実施形態に係るサービス提供システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【0049】
図5に示すように、ステップS201〜ステップS203の各処理は、第1実施形態で説明した動作と同様である。
【0050】
ステップS204において、サービス制御装置100のCPU102は、LAN I/F101Aが受信したサービス提供要求に含まれる宛先アドレスに基づいて、サービス提供サーバ501へのアクセスを検出する。
【0051】
ステップS205において、サービス制御装置100のCPU102は、LAN I/F101Aが受信したサービス提供要求をルータ400に送信するようLAN I/F101Bを制御する。このように、本実施形態では、サービス制御装置100は、サービス提供サーバ502へのアクセスについて中継を行う。ルータ400は、受信したサービス提供要求をサービス提供サーバ501に中継し、サービス提供サーバ501は、サービス提供要求を受信する。
【0052】
ステップS206において、サービス提供サーバ501は、受信したサービス提供要求に対する応答として、サービスAのサービス情報を送信する。サービスAのサービス情報とは、例えば、サービスAによって通常提供されるサービス画面情報である。サービス制御装置100のLAN I/F101Bは、ルータ400を介してサービスAのサービス情報を受信する。
【0053】
ステップS207において、サービス制御装置100のCPU102は、LAN I/F101Bが受信したサービスAのサービス情報に対して、サービスB,C,Dのそれぞれについてのサービス情報を追加(合成)することによって、サービス一覧情報を作成する。
【0054】
ステップS208において、サービス制御装置100のCPU102は、テレビ受信機300からのサービス提供要求に対する応答として、作成したサービス一覧情報をテレビ受信機300に送信するようLAN I/F101Aを制御する。テレビ受信機300は、サービス一覧情報を受信する。
【0055】
ステップS209〜ステップS212の各処理は、第1実施形態で説明した動作と同様である。
【0056】
以上説明したように、第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第2実施形態によれば、サービス提供サーバ501からテレビ受信機300へサービスAのサービス情報が送信される途中で他のサービス(サービスB,C,D)を追加することによって、サービスAのサービス情報が最新の状態であることを保証できる。
【0057】
[第3実施形態]
以下において、第3実施形態について、第1実施形態との相違点を主として説明する。第3実施形態に係るサービス提供システムは、図1と同様に構成される。ただし、第3実施形態においては、サーバ装置200がサービス一覧情報をサービス制御装置100に配信することを要しない。
【0058】
図6は、第3実施形態に係るサービス提供システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【0059】
図6に示すように、ステップS301において、例えばリモコン301に設けられたポータル・サービス・キーを利用者が押下することによって、テレビ受信機300は、標準のサービスAを提供するサービス提供サーバ501へアクセスする。詳細には、テレビ受信機300は、サービス提供サーバ501のアドレスを宛先アドレスとして含むサービス提供要求を送信する。サービス制御装置100のLAN I/F101Aは、サービス提供要求を受信する。
【0060】
ステップS302において、サービス制御装置100のCPU102は、LAN I/F101Aが受信したサービス提供要求に含まれる宛先アドレスに基づいて、サービス提供サーバ501へのアクセスを検出する。
【0061】
ステップS303において、サービス制御装置100のCPU102は、LAN I/F101Aが受信したサービス提供要求に含まれる宛先アドレスをサーバ装置200のアドレスに書き換えることによって、アクセス先をサーバ装置200に変更する。なお、サーバ装置200のアドレスは、予めフラッシュメモリ104に記憶されているものとする。
【0062】
ステップS304において、CPU102は、宛先アドレス書き換え後のサービス提供要求をルータ400に送信するようLAN I/F101Bを制御する。このように、本実施形態では、サービス制御装置100は、サービス提供サーバ502へのアクセスについて、サーバ装置200へのアクセスに変更する処理を行う。ルータ400は、受信したサービス提供要求をサーバ装置200に中継し、サービス提供サーバ501は、サービス提供要求を受信する。
【0063】
ステップS305において、サーバ装置200は、受信したサービス提供要求に対する応答として、上述したサービス一覧情報をテレビ受信機300に宛てて送信する。サービス制御装置100のLAN I/F101Bは、ルータ400を介してサービス一覧情報を受信する。
【0064】
ステップS306において、サービス制御装置100のCPU102は、LAN I/F101Bが受信したサービス一覧情報をテレビ受信機300に送信するようLAN I/F101Aを制御する。テレビ受信機300は、サービス一覧情報を受信する。
【0065】
ステップS307〜ステップS310の各処理は、第1実施形態で説明した動作と同様である。
【0066】
以上説明したように、第3実施形態に係るサーバ装置200は、標準のサービス(サービスA)を利用するためのアクセスに対する応答として、標準のサービス以外のサービス(サービスB,C,D)が追加されたサービス一覧情報をテレビ受信機300に送信し、テレビ受信機300は、受信したサービス一覧情報に基づいて、サービスA,B,C,Dのそれぞれに対応する選択肢を含むサービス選択画面を表示する。これにより、テレビ受信機300の利用者は、テレビ受信機300に対して特別な設定を行うことなく、標準のサービス以外のサービスを利用することができる。
【0067】
[その他の実施形態]
上記のように、本発明は各実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
【0068】
例えば、上述した各実施形態では、ディスプレイ(モニタ)が一体化されたテレビ受信機300を例に説明したが、ディスプレイを有していないテレビ受信機を使用してもよい。ディスプレイを有していないテレビ受信機とは、例えば、テレビチューナを搭載したHDDレコーダや、テレビチューナを搭載したDVDプレーヤなどを指す。ディスプレイを有していないテレビ受信機がサービス一覧情報を受信した場合、該テレビ受信機は、サービス選択画面を表示するように外付けのディスプレイを制御する。
【0069】
また、上述した各実施形態では、サービス制御装置100は、テレビ受信機300とルータ400との間に設けられていたが、ルータ400とインターネット10との間に設けられていてもよく、サービス提供サーバ501側に設けられていてもよい。つまり、サービス制御装置100は、テレビ受信機300とサービス提供サーバ501との間の通信経路上に設けられていればよい。
【0070】
さらに、サービス制御装置100は、コンテンツデータを蓄積するための蓄積手段(HDDなど)を有していてもよい。これにより、サービス制御装置100をネットワーク対応ストレージ装置(NAS)としても使用可能になる。また、ルータ400の機能をサービス制御装置100に搭載することによって、ルータ400を不要とする構成も可能である。
【0071】
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。
【符号の説明】
【0072】
10…インターネット、100…サービス制御装置、101A…LAN I/F、101B…LAN I/F、102…CPU、103…RAM、104…フラッシュメモリ、200…サーバ装置、300…テレビ受信機、301…リモコン、400…ルータ、501〜504…サービス提供サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のサーバが標準のアクセス先として設定されているテレビ受信機から前記第1のサーバへのアクセスを検出するステップと、
前記第1のサーバへのアクセスに対する応答として、前記テレビ受信機に対して、前記第1のサーバが提供する第1のサービスと第2のサーバが提供する第2のサービスとを含むサービス一覧情報を送信するステップと、
前記テレビ受信機が、前記サービス一覧情報を受信すると、該サービス一覧情報に基づいて、前記第1のサービスに対応する選択肢と前記第2のサービスに対応する選択肢とを含むサービス選択画面を表示する処理を行うステップと、
を有することを特徴とするサービス制御方法。
【請求項2】
前記検出するステップ及び前記送信するステップは、前記テレビ受信機と前記第1のサーバとの間の通信経路上に設けられたサービス制御装置によって実行されることを特徴とする請求項1に記載のサービス制御方法。
【請求項3】
前記検出するステップは、前記テレビ受信機と前記第1のサーバとの間の通信経路上に設けられたサービス制御装置によって実行され、
前記送信するステップは、前記第1のサーバ及び前記第2のサーバとは異なるサーバ装置によって実行されることを特徴とする請求項1に記載のサービス制御方法。
【請求項4】
第1のサーバが標準のアクセス先として設定されているテレビ受信機と前記第1のサーバとの間の通信経路上に設けられるサービス制御装置であって、
前記テレビ受信機から前記第1のサーバへのアクセスを検出する検出部と、
前記第1のサーバへのアクセスに対する応答として、前記テレビ受信機に対して、前記第1のサーバが提供する第1のサービスと第2のサーバが提供する第2のサービスとを含むサービス一覧情報を送信する送信部と、を有し、
前記サービス一覧情報は、前記第1のサービスに対応する選択肢と前記第2のサービスに対応する選択肢とを含むサービス選択画面を表示させるように構成されていることを特徴とするサービス制御装置。
【請求項5】
第1のサーバが標準のアクセス先として設定されているテレビ受信機から前記第1のサーバへのアクセスが検出された後、前記第1のサーバへのアクセスに対する応答として、前記テレビ受信機に対して、前記第1のサーバが提供する第1のサービスと第2のサーバが提供する第2のサービスとを含むサービス一覧情報を送信する送信部を有し、
前記サービス一覧情報は、前記第1のサービスに対応する選択肢と前記第2のサービスに対応する選択肢とを含むサービス選択画面を表示させるように構成されていることを特徴とするサーバ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−209825(P2012−209825A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−74919(P2011−74919)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(390040187)株式会社バッファロー (378)
【Fターム(参考)】