説明

サーマルプリンタおよびサーマルプリンタの使用方法

【課題】 緊急時にサーマルヘッドユニットを左右反転して用いることによりヘッド交換時期を先送りすることができるサーマルプリンタおよびサーマルプリンタの使用方法を提供する。
【解決手段】 ヘッドブラケット14に装着されたサーマルヘッドユニット6の幅方向Wに直線状に配列した発熱体38に当接するよう対向して配置されるプラテンローラを有し、サーマルヘッドユニットとプラテンローラとの間に被印字媒体を挟持して搬送しながら所望の印字情報を被印字媒体に発熱体を介して印字するサーマルプリンタであり、サーマルヘッドユニットは、印字情報を受取る第一のコネクタ11と、第二のコネクタ12と、を備え、かつ、発熱体は、被記録媒体の搬送方向における幅の中央部に設けられており、サーマルヘッドユニットを、ブラケットに対し左右反転して配設・支持可能とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、緊急時に左右反転して用いることによりサーマルヘッドユニットの交換時期を先送りすることができるサーマルプリンタおよびのサーマルプリンタの使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、サーマルヘッドを用いたサーマルプリンタなどの印字装置としては、片持ち状態で水平に取り付けられた装填軸に被記録媒体を装填し、これを片側(奥側)に案内するような、いわゆる「片持ち式」のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1によれば、垂直装置フレームに片持ち式に水平に取り付けられた装填軸の開放端側より被記録媒体を装填し、装填軸に装填した被印字媒体をガイド機構により垂直装置フレーム側に押付けた上、印字機構側に供給するものであり、装填軸より供給された被印字媒体は、装填軸と印字機構の間に設けられたガイドピンにより垂直装置フレーム側に案内されるようになっている。
上述の、被印字媒体が垂直装置フレーム側に案内された状態を、印字機構(印字部)近辺の平面説明図を示す図5にて説明すると、印字機構としてのサーマル印字ヘッド(サーマルヘッドユニット)31に供給された被印字媒体32は、ガイドピンにより33により垂直装置フレーム34側に案内されており、同図の右側が図示省略の装填軸の開放端側となっており、垂直装置フレーム34側が奥側となっている。
なお、35は、ヘッド側信号用接続端子、36は、ブラケット側信号用接続端子、37は、信号用ケーブル、38は、筐体(図示省略)の幅方向Wにわたってサーマル印字ヘッド31に直線状に配置された多数の図示省略の発熱素子を備えた発熱体、を各々示し、信号用ケーブル37およびブラケット側信号用接続端子36を介してヘッド側信号用接続端子35へ信号を供給し、この信号に基づき発熱体38の発熱素子(図資省略)を個別に駆動することにより被印字媒体32にドットを印字して所望の情報が印字されるようになっている。
上述したように、特許文献1に開示された印字装置は、奥側の垂直装置フレーム34に被印字媒体32が案内される、いわゆる「奥基準」となっているため、例えば、ファンフォールド紙などの幅広の被印字媒体32aを使用する場合でも、あるいは、ロール紙やタグなどの幅狭な被印字媒体32bを使用する場合であっても、サーマル印字ヘッド31と被印字媒体32との接触は奥側、すなわち、同図における左側に集中するため、発熱素子(図示省略)の消耗や断線などによるサーマル印字ヘッド31の不具合は、左側(奥側)に集中する。
ところで、発熱体38の図示省略の発熱素子を個別に駆動して所望の情報を印字する上記の印字装置では、発熱素子が発熱不良を起こすと、印字された文字やバーコードに欠けやカスレが生じてしまうため、この種の印字装置では、個々の発熱素子に断線や消耗などの不具合が生じていないか定期的にサーマル印字ヘッド31をチェックし、不具合が生じた場合にはサーマル印字ヘッド31を交換する必要があった。
しかしながら、サーマル印字ヘッド31を交換すると、印字中の濃度に合わせるべくレベル調整などを行う必要があるため、特売日やタイムサービスなどのピーク時においてサーマル印字ヘッド31の交換を行わず、応急的に被印字媒体22の発行を続けることが望まれた。
【0003】
【特許文献1】実開平6−36851号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の問題点に着目して成されたものであり、緊急時にサーマルヘッドユニットを左右反転して用いることによりヘッド交換時期を先送りすることができるサーマルプリンタおよびサーマルプリンタの使用方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るサーマルプリンタは、筐体の幅方向に直線状に配列した発熱体を備えたサーマルヘッドユニットと、このサーマルヘッドユニットを着脱自在に支持するヘッドブラケットと、このヘッドブラケットに装着された前記サーマルヘッドユニットの前記発熱体に当接するよう対向して配置されるプラテンローラとを有し、前記サーマルヘッドユニットと前記プラテンローラとの間に被印字媒体を挟持して筐体の幅方向と直交する方向に搬送しながら所望の印字情報を前記発熱体を介して被印字媒体に印字するサーマルプリンタであって、前記サーマルヘッドユニットは、前記印字情報などの信号を受取る第一のコネクタおよび第二のコネクタを備え、かつ、前記発熱体は、前記被記録媒体の搬送方向における幅の中央部に設けられており、前記サーマルヘッドユニットを、前記ヘッドブラケットに対し左右反転して配設・支持可能としたことを特徴とする。
また、ヘッドブラケットには、複数の第一の係合部を形成し、かつ、サーマルヘッドユニットには、第一の係合部に対し係合・離脱する第二の係合部を形成するようにできる。
さらに、第2の発明に係るサーマルプリンタの使用方法は、複数の第一の係合部が形成されたヘッドブラケットと、第一の係合部に対し係合・離脱する第二の係合部が形成されるとともに、筐体の幅方向に直線状、かつ、幅方向と直交する短辺部における中央部に発熱体が設けられ、さらに、前記発熱体に対し印字情報を供給する第一および第二のコネクタを備えたサーマルヘッドユニットと、前記ヘッドブラケットに対し前記第一および第二の係合部を介して前記サーマルヘッドユニットが装着された際、前記発熱体に当接するよう対向して配置されたプラテンローラと、前記各部を制御する制御部とを有し、前記サーマルヘッドユニットと前記プラテンローラとの間に被印字媒体を挟持して筐体の幅方向と直交する方向に搬送しながら所望の印字情報などの信号を第一のコネクタを介して前記発熱体に供給し、該発熱体を介して被印字媒体に印字するサーマルプリンタの使用方法であって、前記発熱体を筐体の幅方向に対して少なくとも第一のグループおよび第二のグループに分割するとともに、前記制御部にて第一のグループおよび第二のグループの発熱体の断線を監視し、前記発熱体の第一のグループに断線が検出されたとき、第二のグループに断線がないことを条件に前記サーマルヘッドユニットを左右反転してヘッドブラケットに装着し、かつ、第二のコネクタを介して印字情報などの信号を発熱体に供給することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明のサーマルプリンタは、サーマルヘッドユニットに印字情報を受取る第一および第二のコネクタを備え、かつ、発熱体が被記録媒体の搬送方向における幅の中央部に設けられており、さらに、サーマルヘッドユニットをヘッドブラケットに対し左右反転して配設・支持可能としているため、サーマルヘッドを左右反転したとしても、発熱体はプラテンローラの搬送方向における位置が変位しないためプラテンローラに当接し、しかも、反転後は、第二のコネクタを介して発熱体の端部より印字情報の信号を受け取るので、印字データの左右反転が生ぜず、以てサーマルヘッドユニットの左右反転が実現できるという効果がある。
また、ヘッドブラケットに複数の第一の係合部を形成し、かつ、サーマルヘッドユニットに、第一の係合部に対し係合・離脱する第二の係合部を形成すれば、ヘッドブラケットとサーマルヘッドユニットの係合・取り外しが容易となる。
また、筐体の幅方向Wに直線状に設けられる発熱体を、少なくとも第一のグループおよび第二のグループに分割するとともに、制御部にて第一のグループおよび第二のグループの断線を監視し、第一のグループに断線が検出されたとき、第二のグループに断線がないことを条件にサーマルヘッドユニットを左右反転してヘッドブラケットに装着し、かつ、第二のコネクタを介して印字情報などの信号を発熱体に供給するので、使用上酷使される第一のグループの発熱体が断線もしくは磨耗して印字不良が発生した場合でも、サーマルヘッドユニットを交換して印字濃度調整などの煩わしい作業を行うことなく、暫定的に印字・発行が続けられるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明のサーマルプリンタの一実施の形態を図1ないし図4に基づき説明する。
なお、以下において「背景技術」と同様の部分は同一符合を付すに止め、詳説を省略する。
図1は、一実施の形態に係るサーマルプリンタを側面から見た概略説明図である。
主に、同図に示すように、サーマルプリンタ1は、垂直装置フレーム34(想像線にて図示)に片持ち支持され被印字媒体32を装着する装填軸2と、位置検出手段としての反射センサ3と、印字部4と、制御部5と、を備えており、表面に感熱発色層が形成された被印字媒体32を装填軸2の開放端側(同図の手前側)より装着して垂直装置フレーム34側に押し込むとともに印字部4側へ引き出し、反射センサ3を経てサーマルヘッドユニット6およびプラテンローラ7を備えた印字部4にて挟持して発行口8に引出す。そして、サーマルヘッユニット6により押圧してモータ9を回転させると、ベルト10を介してモータ9の回転がプラテンローラ7に伝わり、挟持された被印字媒体32は発行口8側へ搬送されつつサーマルヘッドユニット6の発熱体38(図2参照)の熱により所望の情報が被印字媒体32に印字されるようになっている。
また、制御部5は、前記各部と接続されており、各部の動作が制御できるようになっている。
【0008】
次に、主に、図2に基づき、サーマルヘッドユニット6につき説明する。
図2は、図1中、矢示II方向より見たサーマルヘッドユニット6の平面説明図である。
同図に示すように、サーマルヘッドユニット6は、図示省略の筐体の幅方向Wに直線状に配列した発熱体38と、第一のコネクタ11と、第二のコネクタ12と、第二の係合部13とを備えている。
発熱体38は、幅方向Wに直交する短辺部における中央部に設けられるとともに、同図における左半分の第一のグループの発熱体38aと、右半分の第二のグループの発熱体38bとにグループ分けされている。
第一および第二のコネクタ11、12は、発熱体38に対し信号を供給するためのものであり、第一のコネクタ11は、被記録媒体32の搬送方向Fの上流側の一端側(同図における左側)に設けられ、他方、第二のコネクタ12は、搬送方向Fの下流側の一端部(同図における右側)に設けられており、サーマルヘッドユニット6の中心部Cを中心点とした点対称状態に配設されている。すなわち、前記発熱体38が搬送方向Fにおける短辺部の中央部において幅方向Wにわたって直線状に配列されていることと相俟って、サーマルヘッドユニット6は、同図における左右を反転しても、第一および第二のコネクタ11、12、並びに発熱体38の各部は、同様の配置となる。なお、第一および第二のコネクタ11、12は、発熱体38に対し、設けられている端部側より信号が供給できる。すなわち、第一のコネクタ11は第一のグループの発熱体38aの端部(同図における左端)から、また、第二のコネクタ12は第二のグループの発熱体38bの端部(同図における右端)から、各々信号を供給するようになっている。
また、第二の係合部13は四隅に設けられており、後述するヘッドブラケット14(同図においては、想像線にて図示してある)に対しサーマルヘッドユニット6を着脱する際、係合・離脱が可能なようになっている(詳細は後述する)。
なお、第一のコネクタ11には、前述のブラケット側信号用接続端子36および信号用ケーブル37が接続されている。
【0009】
次に、主に、図3に基づき、サーマルヘッドユニット6とヘッドブラケット14の係合・離脱(取り外し)の関係を説明する。
同図は、図1における矢示III方向より見た、サーマルヘッドユニット6とヘッドブラケット(以下、適宜、単に「ブラケット」と称す)14が取り外された(離脱された)状態を示す概略斜視説明図である。
ブラケット14は、四隅に側面が「J字形状」の第一の係合部15が形成され、かつ、弾性部材としてのコイルバネ16が天井板部分に設けられている。
また、前記サーマルヘッドユニット6の第二の係合部13は「鉤型形状」を呈し、ブラケット14の第一の係合部15と係合・離脱が可能となっており、サーマルヘッドユニット6は、前記第一および第二の係合部15、13の係合および離脱により、ブラケット14に対し装着・取り外しが可能となっている。すなわち、ブラケット14の第一の係合部15とサーマルヘッドユニット6の第二の係合部13とを係合すると、ブラケット14に対しサーマルヘッドユニット6を所定の位置に位置決めするとともに、前記ブラケット14とサーマルヘッドユニット6の間に前記コイルバネ16が介在してサーマルヘッドユニット6を下方に付勢するものであり、位置決めされたサーマルヘッドユニット6の発熱体38は、プラテンローラ7に当接するようになっている。この状態で第一のコネクタ11にブラケット側信号用接続端子36および信号用ケーブル37を接続すると、発熱体38に対し印字情報や断線チェック用の信号などが供給されるようになっている。
また、ブラケット14に対しサーマルヘッドユニット6を取り外す(離脱する)ときは、先とは逆に、第一のコネクタ11よりブラケット側信号用接続端子36および信号用ケーブル37を引き抜いた上で、第一および第二の係合部15、13の係合を解けば取り外せるようになっている。
【0010】
次に、主に、図4のフローチャートを参照して、サーマルプリンタの使用状態につき説明する。
ステップS01にてサーマルプリンタ1の電源(図示省略)を投入する。
ステップS02にて、未印字データがあるか否か判定する。すなわち、新規にサーマルプリンタ1の電源が投入されたのか、あるいは、印字途中においてサーマルヘッドユニット6の交換などにより電源を一旦切断してから再投入したか否かを判定し、未印字データがある場合は、次ステップ(S03)にて未印字枚数や印字フォーマットなどの印字データの回復を行いステップS04に行く。
一方、ステップS02にて未印字データが存在しない、すなわち、新規にラベルプリンタ1の電源が投入されたと判定されたときは、ステップS04に行く。
ステップS04にて、発熱体38のチェックを行う。発熱体38のチェックは、現在ブラケット側信号用接続端子36および信号用ケーブル37が接続されている第一のコネクタ11側からの断線チェック用の信号で行われ、第一のグループの発熱体38aの端部から順に中央部に向けてチェックされ、さらに、連続して第二のグループの発熱体38bの中央部側から端部に向けて実施される。
ステップS05にて、発熱体38にエラーがあったか否かを判定し、エラーがないと判定された場合は、ステップS08にて被印字媒体32に印字を行ってステップS04に戻る。
一方、ステップS05にて、発熱体38にエラーがあると判定された場合は、ステップS06で未印字枚数や印字フォーマットなどの印字データ(図示省略)を図示省略のEEPROM(electrically erasable and programmable read only memory)などの記憶部に一時的に退避し記憶する。
ステップS07にて、エラーの存在する発熱体38が第一のグループの発熱体38aか否かを判定し、第一のグループの発熱体38aでない場合は、エラーのなかったときと同様、ステップS08にて被印字媒体32に印字を行ってステップS04の発熱体38のチェックに戻る。
一方、ステップS07にて、エラーの発熱体38が第一のグループの発熱体38aであった場合、ステップS09にて、第二のグループの発熱体38bにエラーが存在するか否かを判定し、第二のグループの発熱体38bにもエラーがあった場合には、エラー範囲が広いため、ステップS11にて、エラー表示(例えば、「直ぐにサーマルヘッド(ユニット)を交換して下さい」のメッセージなどの表示)を行ってステップS12に行く。
一方、ステップS09にて、第二のグループの発熱体38bにエラーがないと判定された場合は、ステップS10にてアラーム表示(例えば、「サーマルヘッド(ユニット)の左右反転の装着により暫定的に使用可能です」のメッセージなどの表示)を行ってステップS12に行く。
ステップS12では、一旦プリンタの電源を切断する。
ステップS13では、サーマルヘッドユニット6を暫定的に使用するか否かをオペレータが判断し、暫定使用しないと判定した場合は、処理を終了する。(その後は、必要に応じてサーマルヘッドユニット6の交換を行う。)
一方、ステップS13にて、サーマルヘッドユニット6を暫定的に使用すると判断した場合は、ステップS14にて、サーマルヘッドユニット6を左右反転して取付ける。すなわち、第一のコネクタ11に接続されているブラケット側信号用接続端子36および信号用ケーブル37を取外し、かつ、ブラケット14の第一係合部15と、サーマルヘッドユニット6の第二の係合部13との係合を解いてサーマルヘッドユニット6を取り外した上で左右反転し、先とは逆に第一および第二の係合部15、14を係合し、第二のコネクタ12にブラケット側信号用接続端子36および信号用ケーブル37接続することにより、エラーの存在しない第二のグループの発熱体38bが「奥側」(垂直装置フレーム34側)に位置決めされるため、サーマルヘッドユニット6を交換して印字濃度の調整等を図ることなく印字発行が再開できる。
【0011】
上述したように、サーマルヘッドユニット6が印字情報や断線チェック用の信号などを受取る第一および第二のコネクタ11、12を備え、かつ、発熱体38が被記録媒体32の搬送方向Fにおける幅の中央部に設けられており、さらに、サーマルヘッドユニット6がブラケット14に対し左右反転して配設・支持可能となっているため、サーマルヘッド6を左右反転したとしても、発熱体38はプラテンローラ7に当接し、また、左右反転後は、第二のコネクタ12を介して発熱体38の端部より印字情報を供給するので、印字データの左右反転は生じないものである。
【0012】
また、筐体(図示省略)の幅方向Wに対して少なくとも第一のグループの発熱体38aおよび第二のグループの発熱体38bに分割するとともに、制御部5にて各々の発熱体38a、38bの断線を監視し、垂直装置フレーム38側に位置する第一のグループの発熱体38aに断線が検出されたとき、第二のグループの発熱体38bに断線がないことを条件にサーマルヘッドユニット6を左右反転してブラケット14に装着し、かつ、第二のコネクタ12を介して印字情報およびチェック用の信号を発熱体38に供給するので、被印字媒体3が当接する奥側にあるために酷使される第一のグループの発熱体38aが断線もしくは磨耗して印字不良が発生した場合でも、サーマルヘッドユニット6を交換して印字濃度調整などの煩わしい作業を行うことなく、暫定的に被印字媒体32に対する印字・発行が続けられるものである。
【0013】
なお、上記実施の形態の構成及び動作は例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係るサーマルプリンタの側面を示す概略説明図である。
【図2】同、図1中、矢示II方向より見たサーマルヘッドユニットの平面説明図である。
【図3】同、図1における矢示III方向より見たサーマルヘッドユニットとヘッドブラケットが離脱された状態を示す概略斜視説明図である。
【図4】同、サーマルプリンタの使用状態を示すフローチャートである。
【図5】従来のサーマルプリンタの印字部近辺を示す平面説明図である。
【符号の説明】
【0015】
1 サーマルプリンタ
2 装填軸
3 反射センサ
4 印字部
5 制御部
6 サーマルヘッドユニット
7 プラテンローラ
8 発行口
9 モータ
10 ベルト
11 第一のコネクタ
12 第二のコネクタ
13 第二の係合部
14 ヘッドブラケット(ブラケット)
15 第一の係合部
16 弾性部材(コイルバネ)
31 サーマル印字ヘッド(サーマルヘッドユニット)
32 被印字媒体
32a 幅広
32b 幅狭
33 ガイドピン
34 垂直装置フレーム
35 ヘッド側信号用接続端子
36 ブラケット側信号用接続端子
37 信号用ケーブル
38 発熱体
38a 第一のグループ
38b 第二のグループ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体の幅方向に直線状に配列した発熱体を備えたサーマルヘッドユニットと、
このサーマルヘッドユニットを着脱自在に支持するヘッドブラケットと、
このヘッドブラケットに装着された前記サーマルヘッドユニットの前記発熱体に当接するよう対向して配置されるプラテンローラとを有し、前記サーマルヘッドユニットと前記プラテンローラとの間に被印字媒体を挟持して筐体の幅方向と直交する方向に搬送しながら所望の印字情報を前記発熱体を介して被印字媒体に印字するサーマルプリンタであって、
前記サーマルヘッドユニットは、
前記印字情報などの信号を受取る第一のコネクタおよび第二のコネクタを備え、かつ、
前記発熱体は、前記被記録媒体の搬送方向における幅の中央部に設けられており、
前記サーマルヘッドユニットを、前記ヘッドブラケットに対し左右反転して配設・支持可能としたことを特徴とするサーマルプリンタ。
【請求項2】
前記ヘッドブラケットには、複数の第一の係合部が形成され、
また、前記サーマルヘッドユニットには、前記第一の係合部に対し係合・離脱する第二の係合部が形成されることを特徴とする請求項1記載のサーマルプリンタ。
【請求項3】
複数の第一の係合部が形成されたヘッドブラケットと、
前記第一の係合部に対し係合・離脱する第二の係合部が形成されるとともに、筐体の幅方向に直線状、かつ、幅方向と直交する短辺部における中央部に発熱体が設けられ、さらに、前記発熱体に対し印字情報を供給する第一および第二のコネクタを備えたサーマルヘッドユニットと、
前記ヘッドブラケットに対し前記第一および第二の係合部を介して前記サーマルヘッドユニットが装着された際、前記発熱体に当接するよう対向して配置されたプラテンローラと、
前記各部を制御する制御部とを有し、
前記サーマルヘッドユニットと前記プラテンローラとの間に被印字媒体を挟持して筐体の幅方向と直交する方向に搬送しながら所望の印字情報などの信号を第一のコネクタを介して前記発熱体に供給し、該発熱体を介して被印字媒体に印字するサーマルプリンタの使用方法であって、
前記発熱体を筐体の幅方向に対して少なくとも第一のグループおよび第二のグループに分割するとともに、前記制御部にて第一のグループおよび第二のグループの発熱体の断線を監視し、
前記発熱体の第一のグループに断線が検出されたとき、第二のグループに断線がないことを条件に前記サーマルヘッドユニットを左右反転してヘッドブラケットに装着し、かつ、第二のコネクタを介して印字情報などの信号を発熱体に供給することを特徴とするサーマルプリンタの使用方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−724(P2010−724A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−162397(P2008−162397)
【出願日】平成20年6月20日(2008.6.20)
【出願人】(307010993)株式会社サトー知識財産研究所 (588)
【出願人】(000130581)株式会社サトー (1,153)
【Fターム(参考)】