ザック
【課題】 サブバッグを携帯する場合、フレーム付きの仕切られた室に収納でき、携帯しない場にはフレーム及び仕切りを折り畳み状態とできるザックの提供。
【解決手段】 ザック本体1に周辺部の一部を接合して残りの周辺部をザック本体に対しスライドファスナ4を介して接続し、ザック本体の内部に仕切り可能な中仕切り2を設け、中仕切りにより形成される空間の一方をサブバッグ収納室7とし、そのサブバッグ収納室における正面部5と左右の側面部の内側に沿って傾斜姿勢で配置可能な正面略逆U字状のフレーム9を備え、フレームの両側脚部10a,10bの下端部を挿入する袋部11a,11bをそれぞれ左右の側面部が後面部3と接合する箇所に設けるとともに、フレームの中間腕部12に対して着脱自在な固定手段を前面部に設ける。
【解決手段】 ザック本体1に周辺部の一部を接合して残りの周辺部をザック本体に対しスライドファスナ4を介して接続し、ザック本体の内部に仕切り可能な中仕切り2を設け、中仕切りにより形成される空間の一方をサブバッグ収納室7とし、そのサブバッグ収納室における正面部5と左右の側面部の内側に沿って傾斜姿勢で配置可能な正面略逆U字状のフレーム9を備え、フレームの両側脚部10a,10bの下端部を挿入する袋部11a,11bをそれぞれ左右の側面部が後面部3と接合する箇所に設けるとともに、フレームの中間腕部12に対して着脱自在な固定手段を前面部に設ける。
【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案はザックに関する。
【0002】
【従来の技術】
ザックの他にサブバッグ、例えばカメラバッグなどを携帯して旅行しなければならないような場合は、そのサブバッグをザックの内部に収納できると運搬に便利である。ところで、サブバッグをザックに収納する場合、サブバッグを取り出しやすくする必要性や、サブバッグを保護する必要性があるので、ザックの内部を仕切ったり、フレームを取付けることが望ましい。しかしながら、ザックの内部に仕切りを設けたり、フレームを取付けてしまうと、サブバッグを収納する必要がないときに、それらが却って邪魔になるという問題がある。すなわち、仕切りを設けたり、フレームを取付けることにより、他の用途には不向きな構造となる弊害がある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
そこで本考案は、サブバッグを携帯する場合は、そのサブバッグを取り出しやすいように、かつ、保護できるように、フレーム付きの仕切られた室に収納することができ、又、サブバッグを収納する必要がない場合は、仕切りやフレームが邪魔になるという不都合がない状態で使用することができ、必要に応じて使い分けできるという利便なザックの提供を課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本考案のザックは、ザック本体1に周辺部の一部を接合して残りの周辺部をザック本体1に対しスライドファスナ4を介して接続することによりザック本体1の内部を仕切り可能で且つ接続しない場合は垂れ下がり状態となる中仕切り2を設け、その中仕切り2でザック本体1の内部を区画することにより形成される一方の空間をサブバッグ収納室7とし、そのサブバッグ収納室7における前面部5と左右の側面部6a,6bの内側に沿って傾斜した姿勢で配置可能な正面略逆U字状のフレーム9を備えて、そのフレーム9の両側脚部10a,10bの下端部を挿入且つ脱出可能とする袋部11a,11bをそれぞれ左右の側面部6a,6bが後面部3と接合する箇所に設けるとともに、フレーム9の中間腕部12に対して着脱自在な固定手段を前面部5に設けたことを特徴とする、という構成を採るものである。
【0005】
【実施例】
以下、図示した実施例について説明する。ザック本体1は内部の上下方向の略中央部に中仕切り2を取付けている。この中仕切り2は後辺部のみをザック本体1の後面部3の内面側に接合し、残りの周辺部はスライドファスナ4を介してザック本体1の前面部5及び左右の側面部6a,6bの内面側に接続可能となっている。そして、中仕切り2の周辺部をザック本体1に接続した状態では、中仕切り2はザック本体1の内部空間を上下に区画して、その上側にサブバッグ収納室7を、又、その下側に任意の携帯品収納室8を形成することになる。なお、中仕切り2の周辺部をザック本体1に接続しないで分離すれば、中仕切り2は図1の想像線で示すように垂れ下がり状態となり、ザック本体1の内部は仕切りが存在しない状態となる。
【0006】
上記のように中仕切り2によって形成することのできるサブバッグ収納室7には、その内側に丈夫で且つ軽いアルミ等で形成したフレーム9を装着可能としている。このフレーム9はザック本体1の前面部5と左右の側面部6a,6bの内面側に沿って配置可能なように正面形状が略逆U字状を呈している。そして、このフレーム9を取付けるために、左右の側面部6a,6bが後面部3と接合する箇所にフレーム9の両側脚部10a,10bの下端部が挿入可能且つ脱出可能な袋部11a,11bを設けるとともに、前面部5にフレーム9の中間腕部12に対し着脱自在な固定手段を設けている。なお、この固定手段は任意であるが、この実施例では、中間腕部12に巻き付いてファスナで止着できる連結帯13を採用している。なお、袋部11a,11bはサブバッグ収納室7における下端部に位置し、連結帯13はサブバッグ収納室7における上端部に位置している。したがって、フレーム9は装着状態で、その両側脚部10a,10bが前後に傾斜した姿勢となっている。これにより、サブバッグ収納室7はフレーム9によって上下方向及び横方向の両方向がカバーされることになる。なお、ザック本体1の後面部3には、図1に示すように、別の脚の長い逆U字状のフレーム22が上辺部と左右の側辺部に沿って配されている。
【0007】
サブバッグ収納室7は上端部が開閉自在でカメラバッグ等のサブバッグ14を収納可能としている。サブバッグ14は、図5に示すように、内部空間を種々の大きさの複数の仕切板15で任意に区画できるようになっている。すなわち、サブバッグ14は、内壁全体に雌の面ファスナ16を取り付けており、又、仕切板15は表裏両面に同じく雌の面ファスナ16を取り付けると共に両側辺部にそれぞれ雄の面ファスナ17を取り付けた止着片18を設けていて、仕切板15はその止着片18をサブバッグ14の内壁の任意の箇所、又は他の仕切板15の表裏両面の任意の箇所に接続可能としている。
【0008】
また、任意の携帯品収納室8は、その前面部5にスライドファスナ19を取り付けている。なお、ザック本体1は背負うために、後面部3に背負いベルト20を取り付けると共に、腰に固定するために、同じく後面部3の下端部にウエストベルト21を取り付けている。
【0009】
サブバッグ14を収納する必要がない場合は、上記のように中仕切り2を垂れ下がり状態となし、かつ、フレーム9を取り外すことができる。これによって普通のザックとして使用可能となる。フレーム9を取り外すには、中間腕部12から連結帯13を解くと共に袋部11a,11bから両側脚部10a,10bを脱出させればよい。なお、フレーム9を取り外さずに、中間腕部12から連結帯13だけ外して、図4の想像線で示すように、フレーム9を起して後面部3に寄せた状態にすることも可能である。
【0010】
【考案の効果】
本考案のザックは上記のように、中仕切り2の周辺部をザック本体1に接続することによってサブバッグ収納室7を設けることができるので、サブバッグ14をその他の携帯品とは区別して整理して収納することができ、サブバッグ14の取り出しが容易になる。また、そのサブバッグ収納室7にフレーム9を装着できるので、収納したサブバッグ14を保護することができる。次に、サブバッグ14を収納する必要がないときは、中仕切り2の周辺部をザック本体1から分離して垂れ下がり状態となし、かつ、フレーム9もザック本体1から取り外すことができるので、普通のザックとして使用することができる。したがって、本考案のザックは必要に応じて使い分けできるという利便性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】線断面図である。
【図2】サブバッグを収納した状態を示す正面図である。
【図3】フレームを装着した状態を示す正面図である。
【図4】フレームの装着状態の断面図である。
【図5】サブバッグの開蓋状態の斜視図である。
【符号の説明】
1 ザック本体
2 中仕切り
3 後面部
4 スライドファスナ
5 前面部
6a,6b 側面部
7 サブバッグ収納室
8 任意の携帯品収納室
9 フレーム
10a,10b 脚部
11a,11b 袋部
12 腕部
13 連結帯
14 サブバッグ
15 仕切板
16 雌の面ファスナ
17 雄の面ファスナ
18 止着片
19 スライドファスナ
20 背負いベルト
21 ウエストベルト
22 フレーム
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案はザックに関する。
【0002】
【従来の技術】
ザックの他にサブバッグ、例えばカメラバッグなどを携帯して旅行しなければならないような場合は、そのサブバッグをザックの内部に収納できると運搬に便利である。ところで、サブバッグをザックに収納する場合、サブバッグを取り出しやすくする必要性や、サブバッグを保護する必要性があるので、ザックの内部を仕切ったり、フレームを取付けることが望ましい。しかしながら、ザックの内部に仕切りを設けたり、フレームを取付けてしまうと、サブバッグを収納する必要がないときに、それらが却って邪魔になるという問題がある。すなわち、仕切りを設けたり、フレームを取付けることにより、他の用途には不向きな構造となる弊害がある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
そこで本考案は、サブバッグを携帯する場合は、そのサブバッグを取り出しやすいように、かつ、保護できるように、フレーム付きの仕切られた室に収納することができ、又、サブバッグを収納する必要がない場合は、仕切りやフレームが邪魔になるという不都合がない状態で使用することができ、必要に応じて使い分けできるという利便なザックの提供を課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本考案のザックは、ザック本体1に周辺部の一部を接合して残りの周辺部をザック本体1に対しスライドファスナ4を介して接続することによりザック本体1の内部を仕切り可能で且つ接続しない場合は垂れ下がり状態となる中仕切り2を設け、その中仕切り2でザック本体1の内部を区画することにより形成される一方の空間をサブバッグ収納室7とし、そのサブバッグ収納室7における前面部5と左右の側面部6a,6bの内側に沿って傾斜した姿勢で配置可能な正面略逆U字状のフレーム9を備えて、そのフレーム9の両側脚部10a,10bの下端部を挿入且つ脱出可能とする袋部11a,11bをそれぞれ左右の側面部6a,6bが後面部3と接合する箇所に設けるとともに、フレーム9の中間腕部12に対して着脱自在な固定手段を前面部5に設けたことを特徴とする、という構成を採るものである。
【0005】
【実施例】
以下、図示した実施例について説明する。ザック本体1は内部の上下方向の略中央部に中仕切り2を取付けている。この中仕切り2は後辺部のみをザック本体1の後面部3の内面側に接合し、残りの周辺部はスライドファスナ4を介してザック本体1の前面部5及び左右の側面部6a,6bの内面側に接続可能となっている。そして、中仕切り2の周辺部をザック本体1に接続した状態では、中仕切り2はザック本体1の内部空間を上下に区画して、その上側にサブバッグ収納室7を、又、その下側に任意の携帯品収納室8を形成することになる。なお、中仕切り2の周辺部をザック本体1に接続しないで分離すれば、中仕切り2は図1の想像線で示すように垂れ下がり状態となり、ザック本体1の内部は仕切りが存在しない状態となる。
【0006】
上記のように中仕切り2によって形成することのできるサブバッグ収納室7には、その内側に丈夫で且つ軽いアルミ等で形成したフレーム9を装着可能としている。このフレーム9はザック本体1の前面部5と左右の側面部6a,6bの内面側に沿って配置可能なように正面形状が略逆U字状を呈している。そして、このフレーム9を取付けるために、左右の側面部6a,6bが後面部3と接合する箇所にフレーム9の両側脚部10a,10bの下端部が挿入可能且つ脱出可能な袋部11a,11bを設けるとともに、前面部5にフレーム9の中間腕部12に対し着脱自在な固定手段を設けている。なお、この固定手段は任意であるが、この実施例では、中間腕部12に巻き付いてファスナで止着できる連結帯13を採用している。なお、袋部11a,11bはサブバッグ収納室7における下端部に位置し、連結帯13はサブバッグ収納室7における上端部に位置している。したがって、フレーム9は装着状態で、その両側脚部10a,10bが前後に傾斜した姿勢となっている。これにより、サブバッグ収納室7はフレーム9によって上下方向及び横方向の両方向がカバーされることになる。なお、ザック本体1の後面部3には、図1に示すように、別の脚の長い逆U字状のフレーム22が上辺部と左右の側辺部に沿って配されている。
【0007】
サブバッグ収納室7は上端部が開閉自在でカメラバッグ等のサブバッグ14を収納可能としている。サブバッグ14は、図5に示すように、内部空間を種々の大きさの複数の仕切板15で任意に区画できるようになっている。すなわち、サブバッグ14は、内壁全体に雌の面ファスナ16を取り付けており、又、仕切板15は表裏両面に同じく雌の面ファスナ16を取り付けると共に両側辺部にそれぞれ雄の面ファスナ17を取り付けた止着片18を設けていて、仕切板15はその止着片18をサブバッグ14の内壁の任意の箇所、又は他の仕切板15の表裏両面の任意の箇所に接続可能としている。
【0008】
また、任意の携帯品収納室8は、その前面部5にスライドファスナ19を取り付けている。なお、ザック本体1は背負うために、後面部3に背負いベルト20を取り付けると共に、腰に固定するために、同じく後面部3の下端部にウエストベルト21を取り付けている。
【0009】
サブバッグ14を収納する必要がない場合は、上記のように中仕切り2を垂れ下がり状態となし、かつ、フレーム9を取り外すことができる。これによって普通のザックとして使用可能となる。フレーム9を取り外すには、中間腕部12から連結帯13を解くと共に袋部11a,11bから両側脚部10a,10bを脱出させればよい。なお、フレーム9を取り外さずに、中間腕部12から連結帯13だけ外して、図4の想像線で示すように、フレーム9を起して後面部3に寄せた状態にすることも可能である。
【0010】
【考案の効果】
本考案のザックは上記のように、中仕切り2の周辺部をザック本体1に接続することによってサブバッグ収納室7を設けることができるので、サブバッグ14をその他の携帯品とは区別して整理して収納することができ、サブバッグ14の取り出しが容易になる。また、そのサブバッグ収納室7にフレーム9を装着できるので、収納したサブバッグ14を保護することができる。次に、サブバッグ14を収納する必要がないときは、中仕切り2の周辺部をザック本体1から分離して垂れ下がり状態となし、かつ、フレーム9もザック本体1から取り外すことができるので、普通のザックとして使用することができる。したがって、本考案のザックは必要に応じて使い分けできるという利便性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】線断面図である。
【図2】サブバッグを収納した状態を示す正面図である。
【図3】フレームを装着した状態を示す正面図である。
【図4】フレームの装着状態の断面図である。
【図5】サブバッグの開蓋状態の斜視図である。
【符号の説明】
1 ザック本体
2 中仕切り
3 後面部
4 スライドファスナ
5 前面部
6a,6b 側面部
7 サブバッグ収納室
8 任意の携帯品収納室
9 フレーム
10a,10b 脚部
11a,11b 袋部
12 腕部
13 連結帯
14 サブバッグ
15 仕切板
16 雌の面ファスナ
17 雄の面ファスナ
18 止着片
19 スライドファスナ
20 背負いベルト
21 ウエストベルト
22 フレーム
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 ザック本体1に周辺部の一部を接合して残りの周辺部をザック本体1に対しスライドファスナ4を介して接続することによりザック本体1の内部を仕切り可能で且つ接続しない場合は垂れ下がり状態となる中仕切り2を設け、その中仕切り2でザック本体1の内部を区画することにより形成される一方の空間をサブバッグ収納室7とし、そのサブバッグ収納室7における前面部5と左右の側面部6a,6bの内側に沿って傾斜した姿勢で配置可能な正面略逆U字状のフレーム9を備えて、そのフレーム9の両側脚部10a,10bの下端部を挿入且つ脱出可能とする袋部11a,11bをそれぞれ左右の側面部6a,6bが後面部3と接合する箇所に設けるとともに、フレーム9の中間腕部12に対して着脱自在な固定手段を前面部5に設けたことを特徴とするザック。
【請求項1】 ザック本体1に周辺部の一部を接合して残りの周辺部をザック本体1に対しスライドファスナ4を介して接続することによりザック本体1の内部を仕切り可能で且つ接続しない場合は垂れ下がり状態となる中仕切り2を設け、その中仕切り2でザック本体1の内部を区画することにより形成される一方の空間をサブバッグ収納室7とし、そのサブバッグ収納室7における前面部5と左右の側面部6a,6bの内側に沿って傾斜した姿勢で配置可能な正面略逆U字状のフレーム9を備えて、そのフレーム9の両側脚部10a,10bの下端部を挿入且つ脱出可能とする袋部11a,11bをそれぞれ左右の側面部6a,6bが後面部3と接合する箇所に設けるとともに、フレーム9の中間腕部12に対して着脱自在な固定手段を前面部5に設けたことを特徴とするザック。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【登録番号】第3051538号
【登録日】平成10年(1998)6月10日
【発行日】平成10年(1998)8月25日
【考案の名称】ザック
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平10−1112
【出願日】平成10年(1998)2月17日
【出願人】(592156851)有限会社金野縫製 (13)
【登録日】平成10年(1998)6月10日
【発行日】平成10年(1998)8月25日
【考案の名称】ザック
【国際特許分類】
【出願番号】実願平10−1112
【出願日】平成10年(1998)2月17日
【出願人】(592156851)有限会社金野縫製 (13)
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