説明

システム

【課題】正確かつ使い勝手のよい名刺データを提供すること。
【解決手段】名刺の画像から文字認識によって読み出されたメールアドレスに対応づけてデータを格納するデータベースに情報を記録するシステムを提供する。システムは、電子メールを取得するメール取得部と、電子メール内の署名文字列から、電子メールの送信者の属性を示す属性情報を抽出する属性抽出部と、属性抽出部が抽出した属性情報を、電子メールの送信者のメールアドレスと一致するメールアドレスに対応づけてデータベースに記録する属性記録部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子メールから差出人の姓名等の情報を抽出する技術が知られている(例えば、下記特許文献1−6、非特許文献1および2を参照)。
特許文献1 特開平9−244969号公報
特許文献2 特開平10−171827号公報
特許文献3 特開平11−154157号公報
特許文献4 特開2000−172587号公報
特許文献5 特開2003−216625号公報
特許文献6 特開2004−102523号公報
非特許文献1 浅野久子他,電子メールからのパーソナル情報抽出方法の検討,情報処理学会第52回全国大会講演論文集,日本,社団法人 情報処理学会,1996年 3月6日,Vol.3,No.4J−4,pp.3−301〜3−302.
非特許文献2 浅野久子他,電子メールを利用した住所録管理システム,情報処理学会第55回全国大会講演論文集,日本,社団法人 情報処理学会,1997年 9月24日,Vol.4,No.3L−1,pp.4−327〜4−328.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
名刺の画像を名刺データとして利用するシステムにおいて、名刺の画像を文字認識して姓名等の情報を読み取って文字データとして利用するためには、非常に高い文字認識精度が必要となる。一方、電子メールから抽出した情報は文字情報に過ぎず、使い勝手のよい名刺データとして利用することができない、という課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様においては、名刺の画像から文字認識によって読み出されたメールアドレスに対応づけてデータを格納するデータベースに情報を記録するシステムであって、電子メールを取得するメール取得部と、電子メール内の署名文字列から、電子メールの送信者の属性を示す属性情報を抽出する属性抽出部と、属性抽出部が抽出した属性情報を、電子メールの送信者のメールアドレスと一致するメールアドレスに対応づけてデータベースに記録する属性記録部とを備える。
【0005】
属性抽出部は、署名文字列から、送信者の姓名、送信者が所属する団体、送信者の肩書き、送信者の住所、送信者の連絡先電話番号の少なくとも一つを、属性情報として抽出してよい。
【0006】
メール取得部は、メールサーバから定期的に電子メールを取得し、属性抽出部は、メール取得部が新たな電子メールを取得した場合に、新たな電子メール内の署名文字列から、新たな電子メールの送信者の属性情報を抽出し、属性記録部は、属性抽出部が抽出した新たな電子メールの送信者の属性情報を、新たな電子メールの送信者のメールアドレスと一致するメールアドレスに対応づけてデータベースに記録してよい。
【0007】
名刺の画像を取得する画像取得部と、画像取得部が取得した名刺の画像から、文字認識によってメールアドレスを読み出す文字認識部と、文字認識部が読み出したメールアドレスに対応づけて属性情報を記憶するデータベースとをさらに備えてよい。
【0008】
名刺の画像から文字認識によって読み出されたメールアドレスを取得するメールアドレス取得部をさらに備え、メール取得部は、メールアドレス取得部が取得したメールアドレスと送信者のメールアドレスが一致する電子メールを取得し、属性抽出部は、メール取得部が取得した電子メール内の署名文字列から、電子メールの送信者の属性情報を抽出し、属性記録部は、属性抽出部が抽出した属性情報を、メールアドレス取得部が取得したメールアドレスに対応づけてデータベースに記録してよい。
【0009】
名刺の画像を取得する画像取得部と、画像取得部が取得した名刺の画像から、文字認識によってメールアドレスを読み出す文字認識部と、データベースとをさらに備え、メールアドレス取得部は、文字認識部が読み出したメールアドレスを取得してよい。
【0010】
電子メールの送信者から、電子メールの送信者本人の属性情報を取得する本人属性取得部をさらに備え、属性記録部は、本人属性取得部が電子メールの送信者から属性情報を取得した場合に、当該取得した属性情報を、電子メールの送信者のメールアドレスに対応づけてデータベースに記録してよい。
【0011】
データベースは、ユーザを識別する情報に対応づけて、当該ユーザが受信した電子メールから抽出された属性情報を記録しており、システムは、データベースが、特定メールアドレスに対応づけられた属性情報が、複数のユーザを識別する情報にそれぞれ対応づけて記録されている場合に、複数のユーザが属性情報を記録している旨を、当該特定メールアドレスによって特定されるユーザに通知する通知処理部をさらに備えてよい。
【0012】
本発明の第2の態様においては、システムであって、個人の属性を示す属性情報の種類と当該種類の属性情報が表示されるべき位置とを対応づけるテンプレートを記憶するテンプレート記憶部と、受信した電子メール内の署名文字列から、電子メールの送信者の属性情報を抽出する属性抽出部と、属性抽出部が抽出した属性情報を、テンプレートに従って対応する位置に配置することにより、名刺画像データを生成する名刺画像生成部とを備える。
【0013】
電子メールの送信者のメールアドレスに基づいて、電子メールの送信者が所属する団体のウェブサイトのアドレスを特定するウェブサイトアドレス特定部と、ウェブサイトアドレス特定部が特定したアドレスのウェブサイトから、団体のロゴ画像を取得するロゴ画像取得部とをさらに備え、テンプレート記憶部は、ロゴ画像が表示されるべき位置であるロゴ位置を記憶しており、名刺画像生成部は、ロゴ画像取得部が取得したロゴ画像をロゴ位置に配置された名刺画像データを生成してよい。
【0014】
電子メールの送信者のメールアドレスに基づいて、電子メールの送信者が所属する団体のウェブサイトのアドレスを特定するウェブサイトアドレス特定部と、ウェブサイトアドレス特定部が特定したアドレスのウェブサイトのコンテンツに基づいて、コンテンツに使用されている特徴色を特定する特徴色特定部とをさらに備え、名刺画像生成部は、特徴色特定部が特定した特徴色でカラーリングした名刺画像データを生成してよい。
【0015】
テンプレート記憶部は、団体を特定する情報に対応づけてテンプレートを記憶しており、名刺画像生成部は、属性抽出部が抽出した属性情報を、電子メールの送信者が属する団体を特定する情報に対応づけてテンプレート記憶部が記憶しているテンプレートに従って配置することにより、名刺画像データを生成してよい。
【0016】
属性抽出部は、電子メールの本文のうち、電子メールのヘッダ情報から抽出した送信者のメールアドレスと一致する文字列を含む行を特定するアドレス行特定部と、アドレス行特定部が特定した行を含む予め定められた範囲内の行を、署名文字列を含むべき行として特定する署名行特定部と、署名行特定部が特定した行の文字列から、属性情報を含む文字列を特定する属性文字列特定部とを有してよい。
【0017】
電子メールの引用部分の行頭に付与されるべき引用符を記憶する引用符記憶部をさらに備え、属性抽出部は、引用符記憶部が記憶している引用符を行頭に含む行を除く行から、署名文字列を含む行を特定してよい。
【0018】
属性抽出部が電子メールの送信者の属性情報を抽出した場合に、当該属性情報を抽出したタイミングを、当該電子メールの送信者を特定する情報に対応づけて記憶するデータ記憶部をさらに備え、属性抽出部は、電子メールを新たに受信した場合に、当該電子メールの送信者を特定する情報に対応づけてデータ記憶部が記憶しているタイミングを読み出して、当該タイミングから予め定められた時間長さを超える期間が経過していることを条件として、当該電子メールの署名文字列から属性情報を抽出してよい。
【0019】
電子メールの受信者に、電子メールから抽出された属性情報とともに電子メール内の署名文字列を提示する署名提示部をさらに備えてよい。
【0020】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】システム10のネットワーク構成の一例を示す図である。
【図2】属性データ取得部128の機能ブロック構成を模式的に示す図である。
【図3】ユーザ端末100aの機能ブロック構成を模式的に示す図である。
【図4】システム10における処理シーケンスの一例を示す図である。
【図5】名刺500から読み出され得る情報の一例を示す図である。
【図6】電子メールの本文600から抽出される情報の一例を示す図である。
【図7】メール解析装置120の処理フローの一例を示す図である。
【図8】システム10における処理シーケンスの他の一例を示す図である。
【図9】抽出された属性文字列を確認する画面内容の一例を模式的に示す図である。
【図10】名刺画像データ生成用のテンプレートの一例を示す図である。
【図11】テンプレートと勤務先との対応付けデータの一例を示す図である。
【図12】名刺画像データの表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0023】
図1は、システム10のネットワーク構成の一例を示す。本実施形態のシステム10は、電子メールを用いて、正確かつ使い勝手のよい名刺データをユーザに提供することを目的とする。システム10は、メール解析装置120、名刺データサーバ150、ユーザ端末100a、ユーザ端末100b、ユーザ端末110a、ユーザ端末110bおよびメールサーバ180を備える。
【0024】
ユーザ端末100aおよびユーザ端末100bは、システム10のユーザ190が所有する情報通信端末とする。本実施形態の説明において、ユーザ端末100aおよびユーザ端末100bを、ユーザ端末100と総称する場合がある。ユーザ192は、システム10が解析対象とする電子メールの送信者とする。ユーザ端末110aおよびユーザ端末110bは、ユーザ192が所有する情報通信端末とする。本実施形態の説明において、ユーザ端末110aおよびユーザ端末110bを、ユーザ端末110と総称する場合がある。ユーザ端末100およびユーザ端末110としては、パーソナルコンピュータ、スマートフォンを含む携帯電話、PDAを含む携帯情報端末等の、通信機能を有する機器を例示することができる。
【0025】
ユーザ端末100、ユーザ端末110、メールサーバ180、メール解析装置120および名刺データサーバ150は、通信回線15を通じて相互に通信することができる。通信回線15は、インターネット等のコンピュータネットワークを含む。通信回線15は、携帯電話網、イントラネットワーク、専用線等を含むことができる。
【0026】
システム10の動作の概要を説明すると、ユーザ端末100は、名刺の画像を、名刺データサーバ150に送信して登録する。当該名刺の画像のことを、名刺画像と呼ぶ。名刺データサーバ150は、登録された名刺画像から、名刺に印刷された電子メールアドレスを文字認識で読み出して保持する。本実施形態では、電子メールアドレスをメールアドレスと略称する。
【0027】
ここで、ユーザ端末110がユーザ190宛の電子メールを作成し送信すると、当該電子メールは、ユーザ190がアクセスできるメールサーバ180によって取得される。メールサーバ180は、POPサーバまたはIMAPサーバ等のメールサーバであってよい。メール解析装置120は、ユーザ190宛の電子メールをメールサーバ180から取得して、取得した電子メールの本文の署名部分から、ユーザ192の姓名、勤務先、連絡先電話番号等の属性を文字列として抽出する。メール解析装置120は、抽出した属性を、ユーザ192のメールアドレスをキーにして名刺データサーバ150に登録する。属性としては、姓名の他、よみがな、メールアドレス、勤務先、部署、役職、郵便番号、住所、電話番号、ファクシミリ番号、勤務先のウエブサイトのURL等を例示することができる。
【0028】
システム10によれば、ユーザ192の属性をメールの署名部分から文字列として抽出するので、名刺画像から文字認識で読み出す場合と比較すると、極めて正確に属性を抽出することができる。また、名刺とは異なり電子メールは頻繁にやりとりされるので、システム10によれば、ユーザ192の属性を最新の情報に保つことができる。このため、ユーザ190は、名刺データサーバ150に登録された属性を安心して使用することができる。このように、システム10によれば、ユーザ190にとって使い勝手のよい名刺データを提供することができる。
【0029】
名刺データサーバ150の機能および動作について説明する。名刺データサーバ150は、テキストデータ、画像データ、種々の様式の文書データ等のデジタルデータを保存し提供する外部ストレージサーバの一例とする。名刺データサーバ150は、通信部152、情報取得部154、文字認識部168、属性データベース170および情報提供部156を有する。情報取得部154は、属性情報取得部158および画像取得部160を有する。通信部152は、通信回線15を介して、外部装置との間でデータを送受信する。通信部152が取得したデータは、情報取得部154に供給される。なお、名刺データサーバ150は、パスワード等の認証によってユーザ190を認識してデータの送受信をすることができる。ユーザ190を識別する情報を特にユーザ識別子と総称する。
【0030】
名刺データサーバ150において、画像取得部160は、ユーザ端末100から名刺画像を取得する。画像取得部160は、取得した名刺画像を文字認識部168に供給する。文字認識部168は、OCR処理等の文字認識処理によって、名刺に印刷された文字を名刺画像から読み出して、文字データを生成する。文字認識部168は特に、名刺画像からメールアドレスを文字データとして読み出す。文字認識部168は、メールアドレスの文字データを、名刺画像とともに属性データベース170に供給する。
【0031】
属性データベース170は、文字認識部168から取得した文字データを、ユーザ識別子および名刺画像に対応づけて格納する。情報提供部156は、ユーザ端末100およびメール解析装置120等の外部装置からのリクエストに応じて、属性データベース170が格納しているデータを読み出して、通信部152を介して送信する。属性情報取得部158は、後述するように、メール解析装置120、ユーザ端末100等から、名刺画像に関する属性情報を取得して、属性データベース170に格納する。
【0032】
メール解析装置120の機能および動作の概要を説明する。メール解析装置120は、通信部122、情報取得部124、情報提供部126、属性データ取得部128およびデータ保持部130を有する。情報取得部124は、メールアドレス取得部132、メール取得部134、コンテンツ取得部136、記録指示取得部137および本人属性取得部138を含む。情報提供部126は、属性記録部142、署名提示部144および通知処理部146を含む。メール解析装置120が備える構成要素のうち、メール取得部134、属性データ取得部128、データ保持部130、属性記録部142、通信部122の機能および動作の概要を説明する。
【0033】
メール取得部134は、ユーザ190宛の電子メールを、通信部122を介してメールサーバ180から取得する。属性データ取得部128は、メール取得部134が取得した電子メールの送信者のメールアドレスとともに、当該電子メールの本文の署名部分を特定する。特定した署名部分の文字列から、電子メールの送信者の姓名等の属性を示す文字列と当該属性の種類を示す情報とを含む属性データを、文字解析により抽出する。データ保持部130は、属性データ取得部128が抽出した属性データを、電子メールの送信者のメールアドレスとともに保持する。属性記録部142は、データ保持部130に保持された属性データおよび電子メール送信者のメールアドレスを、通信部122を介して名刺データサーバ150に送信して、名刺データサーバ150に登録させる。他の構成要素の機能および動作については、後に説明する。
【0034】
図2は、属性データ取得部128の機能ブロック構成を模式的に示す。属性データ取得部128は、属性抽出部280、ウェブサイトアドレス特定部240、ロゴ画像取得部250および特徴色特定部260を含む。属性抽出部280は、非引用行抽出部200、アドレス行特定部210、署名行特定部220および属性文字列特定部230を持つ。
【0035】
属性データ取得部128は、メール取得部134から電子メールの本文と、ヘッダ情報から抽出した送信者のメールアドレスとを取得する。非引用行抽出部200は、電子メールの本文から、引用符を行頭に含む行を除く行を、非引用行として抽出する。引用符は、電子メールの引用部分の行頭に付与されるべき予め定められた文字または文字列を示す。引用符としては、">"、"|"等を例示することができる。なお、これらの引用符は、データ保持部130が保持していてよい。この場合、データ保持部130は、引用符を記憶する引用符記憶部として機能することができる。
【0036】
非引用行抽出部200は、抽出した非引用行の文字列を、署名行特定部220に供給する。また、非引用行抽出部200は、非引用行の文字列および送信者のメールアドレスを、アドレス行特定部210に供給する。アドレス行特定部210は、非引用行の文字列のうち、送信者のメールアドレスと一致する文字列を含む行を特定する。アドレス行特定部210は、文字列マッチングにより、当該行を特定することができる。アドレス行特定部210は、特定した行を示す情報を、署名行特定部220に供給する。
【0037】
署名行特定部220は、アドレス行特定部210が特定した行を含む予め定められた範囲内の行を、署名文字列を含むべき行として特定する。署名行特定部220は、非引用行抽出部200から取得した非引用行の文字列のうち、当該署名文字列を含むべき行の文字列を抽出して、属性文字列特定部230に供給する。属性文字列特定部230は、当該署名文字列を含むべき行の文字列から、姓名等の属性を示す文字列を特定する。また、属性文字列特定部230は、属性の種類を示す情報を特定する。送信者のメールアドレス、電子メールの宛先のメールアドレス、署名文字列、属性文字列特定部230が特定した属性文字列、および、属性の種類を示す情報は、データ保持部130に供給され、データ保持部130に保持される。
【0038】
このように、アドレス行特定部210は、電子メールの本文のうち、電子メールのヘッダ情報から抽出した送信者のメールアドレスと一致する文字列を含む行を特定する。そして、署名行特定部220は、アドレス行特定部210が特定した行を含む予め定められた範囲内の行を、署名文字列を含むべき行として特定する。そして、属性文字列特定部230は、署名行特定部220が特定した行の文字列から、属性情報を含む文字列を特定する。
【0039】
このように、属性抽出部280は、電子メール内の署名文字列から、ユーザ192の属性を示す属性情報を抽出する。特に属性抽出部280によると、引用符を行頭に含む行を除く行から、署名文字列を含む行を特定することができる。したがって、署名文字列を含む行を正確かつ速やかに特定することができる。
【0040】
なお、ウェブサイトアドレス特定部240は、メール取得部134が取得した電子メールの送信者のメールアドレスを取得する。ウェブサイトアドレス特定部240は、ヘッダ情報に含まれる送信者のメールアドレスを取得する。ウェブサイトアドレス特定部240は、電子メールの送信者のメールアドレスに基づいて、電子メールの送信者の勤務先のウェブサイトのアドレスを特定する。例えば、ウェブサイトアドレス特定部240は、電子メールの送信者のメールアドレスからドメインパートを抽出する。そして、ウェブサイトアドレス特定部240は、予め定められた文字列"www."を当該ドメインパートに結合した文字列を、ウェブサイトのアドレスとして特定する。ウェブサイトアドレス特定部240は、特定したウェブサイトのアドレスを、コンテンツ取得部136に供給する。
【0041】
コンテンツ取得部136は、ウェブサイトアドレス特定部240から供給されたアドレスで特定されるウェブサイトから、当該ウェブサイトが提供するコンテンツを取得して、ロゴ画像取得部250および特徴色特定部260に供給する。ここでいうコンテンツとは、画像データを含むコンテンツとしてのデータ一式であってよいが、HTMLデータ等のテキストデータであってもよい。
【0042】
ロゴ画像取得部250は、ウェブサイトアドレス特定部240が特定したアドレスのウェブサイトから、電子メールの送信者の勤務先のロゴ画像を取得する。具体的には、ロゴ画像取得部250は、コンテンツ取得部136から供給されたコンテンツから、ロゴ画像を抽出する。ロゴ画像取得部250は、一例として、"img"等のタグ文字、"logo"等の予め定められた文字列、画像ファイルであることを示す".gif" ".jpg"等の予め定められた拡張子を含む文字列部分から、ロゴ画像のURLを特定することができる。ロゴ画像取得部250は、当該URLでロケーションが特定される画像データをコンテンツ取得部136に取得させることで、ロゴ画像を取得することができる。ロゴ画像取得部250が取得したロゴ画像は、データ保持部130に供給され保持される。
【0043】
特徴色特定部260は、コンテンツ取得部136が取得したコンテンツから、ウェブサイトで使用されている特徴的な色である特徴色を特定する。例えば、当該コンテンツからは、文字の表示色、画像に含まれる色、ならびに、文字および/または画像の背景色などの色情報を抽出することができる。一例として、特徴色特定部260は、コンテンツから抽出される色のうち、予め定められたサイズよりも大きいサイズで表示される文字の表示色、予め定められた画素数よりも多い画素数を持つ画像に含まれる色、上記ロゴ画像に含まれる色など、代表的なコンテンツに使用される色の中から、特徴色を選択してよい。特徴色特定部260は、これらの色のうち、使用頻度がより高い色を、特徴色としてより優先して選択してよい。なお、特徴色特定部260が色の使用頻度を算出する場合に、色空間において近傍の色領域に属する色は、同じ色として取り扱ってよい。このように、特徴色特定部260は、ウェブサイトアドレス特定部240が特定したアドレスのウェブサイトのコンテンツに基づいて、当該コンテンツに使用されている特徴色を特定する。特徴色特定部260が特定した特徴色を示す情報は、データ保持部130に供給され保持される。なお、ロゴ画像および特徴色は、ユーザ端末100が仮想の名刺データを表示する場合に効果的に使用される。
【0044】
図3は、ユーザ端末100aの機能ブロック構成を模式的に示す。ユーザ端末100aは、制御部300、ユーザIF部340、撮像部350、データ記憶部330および通信部320を有する。
【0045】
通信部320は、例えば通信モジュールにより実装され、通信回線15を介して外部との間でデータを送受信することができる。撮像部350は、例えば撮像モジュールで実装され、被写体光により撮像して画像データを生成することができる。ユーザIF部340は、表示部342および操作入力部344を含む。表示部342は、例えば液晶ディスプレイ等の表示デバイスで実装され、制御部300から供給された表示データを表示することができる。操作入力部344は、例えばキーボードなどのキー入力デバイス、タッチパネルデバイス等で実装され、ユーザの操作入力を受け付けることができる。
【0046】
データ記憶部330は、揮発性または不揮発性記憶媒体で実装され、種々のデジタルデータを記憶することができる。制御部300は、一例として演算処理装置で実装され、通信部320、データ記憶部330、ユーザIF部340、撮像部350の動作を制御する。制御部300の機能は、OS、ミドルウェア、アプリケーションソフトウェア等のソフトウェアに従って中央演算処理装置が動作することで実現される。
【0047】
制御部300は、通信部320を介して取得した電子メールを、電子メール336としてデータ記憶部330に記憶する。また、制御部300は、撮像部350が生成した画像データを、画像334としてデータ記憶部330に記憶する。
【0048】
データ記憶部330は、画像334および電子メール336の他、制御部300に提供するテンプレート332を記憶している。テンプレート332は、個人の属性を示す属性情報の種類と当該種類の属性情報が表示されるべき位置とを対応づけるデータとする。このため、データ記憶部330は、テンプレートを記憶するテンプレート記憶部として機能することができる。制御部300が有する機能ブロックである名刺画像生成部310の機能は、例えばアプリケーションソフトウェアによって実装され、データ記憶部330が記憶しているテンプレート332を用いて、表示部342に表示される名刺画像データを生成する。具体的には、名刺画像生成部310は、属性抽出部280が抽出した属性情報を、テンプレート332に従って対応する位置に配置することにより、表示用の名刺画像を生成する。
【0049】
なお、当該属性情報は、名刺画像データを生成する場合に、通信部320がメール解析装置120または名刺データサーバ150の少なくとも一方から取得してよい。また、当該属性情報は、データ記憶部330に予め記憶されていてもよい。名刺画像データの生成処理および名刺画像データの具体例については、後に説明する。ここではユーザ端末100aのブロック構成の機能および動作を説明したが、ユーザ端末100bも同様の機能構成を有することができるので、説明を省略する。
【0050】
ユーザ端末100によると、電子メールから抽出された正確かつ最新の属性データを用いて、名刺画像データを作成することができる。ユーザ端末100、メール解析装置120および名刺データサーバ150によれば、ユーザ190にとって極めて使い勝手のよい名刺提示システムを提供することができる。
【0051】
図4は、システム10の各構成要素による処理シーケンスの一例を示す。S410において、ユーザ端末100が備える撮像部350が名刺を撮影する。ここでは、ユーザ192の名刺を撮像したとする。
【0052】
撮像部350によって得られた名刺画像は、データ記憶部330に一時的に記憶される。なお、ユーザ端末100は、外部から名刺画像を取得してもよい。例えば、名刺画像はスキャナ等の外部機器が名刺をスキャンすることで生成してよく、ユーザ端末100は、外部機器で生成された名刺画像を取得してもよい。
【0053】
S412において、ユーザ端末100は、通信回線15を介して名刺画像を名刺データサーバ150に送信する。送信された名刺画像は、名刺データサーバ150において画像取得部160が取得する。このとき、画像取得部160は、ユーザIDおよびパスワード等の認証手段でユーザ190を認証した状態で、名刺画像を受信する。属性データベース170は、認証したユーザ190を識別する情報に対応づけて、名刺画像を格納する。ユーザ190を識別する情報としては、ユーザ190のメールアドレス等を例示することができる。
【0054】
S414において、文字認識部168は、属性データベース170から名刺画像を読み出して、名刺画像にOCR処理を施す。文字認識部168は、名刺画像をOCR処理することにより、ユーザ192のメールアドレスおよび他の文字列を読み出す。このように、文字認識部168は、画像取得部160が取得した名刺画像から、文字認識によってメールアドレスを読み出す。S416において、属性データベース170は、読み出したメールアドレスおよび他の属性の文字列を、名刺画像に対応づけて記録する。
【0055】
さて、ユーザ192からユーザ190宛の電子メールに係る処理シーケンスについて説明する。S420において、ユーザ端末110は、ユーザ192の操作に従って、ユーザ190のメールアドレスを宛先とする電子メールを生成する。S422において、ユーザ端末110は、生成した電子メールを、ユーザ190のメールアドレスを宛先として送信する。当該電子メールは、通信回線15を介して、ユーザ192がアクセスできる電子メール転送サーバに送信され最終的にメールサーバ180によって受け付けられる(S424)。
【0056】
メール解析装置120では、メール取得部134が、ユーザ190宛の電子メールを、メールサーバ180に定期的に要求している(S430)。メール解析装置120は、メール解析装置120が以前に取得していない新たな電子メールが存在する場合、メールサーバ180から当該電子メールを取得する(S432)。このように、メール取得部134は、メールサーバ180から定期的に電子メールを取得することができる。
【0057】
そして、属性抽出部280は、メール取得部134が新たな電子メールを取得した場合に、新たな電子メール内の署名文字列から、新たな電子メールの送信者の属性情報を抽出する(S434)。本フローの説明では、ユーザ192が、新たな電子メールを送信した送信者であるとする。メール解析装置120は、ユーザ192のメールアドレスに対応づけてデータ保持部130が属性情報を既に保持しているか否かを判断する。ここでは、ユーザ192のメールアドレスに対応づけてデータ保持部130が属性情報を既に保持しているとして、説明を続ける。
【0058】
メール解析装置120は、データ保持部130が既に保持している属性情報とは異なる属性情報がS434で抽出されたことを条件として、S434で抽出された属性情報を名刺データサーバ150に記録する処理を進める。具体的には、メール解析装置120は、既に保持している種類の属性情報につき値が異なる属性情報がS434で抽出されたことを条件として、S434で抽出された属性情報を名刺データサーバ150に記録する処理を進める。当該条件が満たされた場合、データ保持部130は、S434で抽出された属性情報を、ユーザ190のメールアドレスおよびユーザ192のメールアドレスに対応づけて一時的に記憶する。ここでは、データ保持部130は、既に保持しているユーザ192の属性情報を更新せずに、S434で抽出された属性情報を一時的に記憶する。そして、通知処理部146は、メール解析装置120で属性情報が新たに抽出された旨をユーザ190に通知する。例えば、ユーザ端末100からメール解析装置120へのログイン等のアクセスがあった場合に、通知処理部146が当該通知をユーザ端末100に送信してよい。そして、記録指示取得部137が、ユーザ端末100から当該属性情報を記録すべき旨の指示を取得した場合に、データ保持部130は、既に保持しているユーザ192の属性情報を、データ保持部130が一時的に記憶していた属性情報で更新する。
【0059】
続いて、S440において、属性記録部142は、ユーザ192のメールアドレスおよび属性データを名刺データサーバ150に送信して、属性データの記録を名刺データサーバ150に依頼する。なお、S440の処理をする場合、属性記録部142は、属性データベース170がユーザ192のメールアドレスに対応する属性データを格納しているか否かを名刺データサーバ150に問い合わせて、属性データベース170が対応する属性データを格納していることを条件として、属性データの記録を名刺データサーバ150に依頼する。
【0060】
名刺データサーバ150では、S440で送信されたメールアドレスおよび属性データを属性情報取得部158が取得する。属性情報取得部158は、取得したメールアドレスと一致するメールアドレスに対応づけて、取得した属性データを属性データベース170に記録する(S442)。このように、属性データベース170は、文字認識部168が読み出したメールアドレスに対応づけて、属性情報を記憶することができる。名刺データサーバ150は、属性データベース170への属性データの記録が成功したか否かを示す情報を、メール解析装置120に返却する(S444)。そして、データ保持部130は、属性情報の抽出をしたタイミング情報として、現在の日時を保持する。このように、属性記録部142は、属性抽出部280が抽出したユーザ192の属性情報を、ユーザ192のメールアドレスと一致するメールアドレスに対応づけて属性データベース170に記録する。
【0061】
なお、記録指示取得部137がユーザ端末100から属性情報を記録すべき旨の指示を取得しなかった場合には、データ保持部130は、属性情報の抽出をしたタイミング情報として、現在の日時を保持し、S440以後の処理を実行せずに処理を終了する。
【0062】
以上において、ユーザ192のメールアドレスに対応づけてデータ保持部130が属性情報を既に保持しており、データ保持部130が既に保持している属性情報とは異なる属性情報がS434で抽出された場合の処理フローを説明した。ユーザ192のメールアドレスに対応づけてデータ保持部130が属性情報を保持していなかった場合、または、データ保持部130が既に保持している属性情報と異なる属性情報がS434で抽出されなかった場合、属性情報が新たに抽出された旨を通知処理部146がユーザ190に通知することなく、S434で抽出された属性情報を、データ保持部130がユーザ190のメールアドレスおよびユーザ192のメールアドレスに対応づけて保持する。そして、S440以後の処理を進める。なお、データ保持部130が現在保持していない新たな種類の属性情報が抽出された場合でも、既に保持している種類の属性情報につき値が異なる属性情報がS434で抽出されなかった場合には、属性情報が新たに抽出された旨を通知処理部146がユーザ190に通知することなく、S434で抽出された属性情報を、データ保持部130がユーザ190のメールアドレスおよびユーザ192のメールアドレスに対応づけて保持しS440以後の処理を進めてよい。
【0063】
ユーザ端末100を用いてユーザ190が属性情報を利用する場合の処理シーケンスについて説明する。S450において、ユーザ端末100が名刺データサーバ150に属性情報を要求する。S452において、情報提供部156は、属性データベース170から属性情報を読み出してユーザ端末100に送信する。S454において、ユーザ端末100は、S452で取得した属性データを表示したり、属性データから生成された名刺画像データを表示する。
【0064】
以上に説明したように、システム10によれば、名刺画像から文字認識によって読み出されたメールアドレスに対応づけて種々のデータを記録することができる。具体的には、属性データベース170が当該データを記録する。そして、メール解析装置120によると、ユーザ190宛のメール本文の署名を用いて、属性データベース170が格納する属性データを随時更新することができる。このため、ユーザ端末100は、最新の属性データをユーザ190に提供することができる。
【0065】
図5は、名刺500から読み出され得る情報の一例を示す。名刺500には、ユーザ192が所属する団体の一例である勤務先会社名、所属、肩書き、姓名、郵便番号、住所、電話番号、FAX番号およびメールアドレスが記載されている。電話番号およびFAX番号は、連絡先電話番号の一例である。文字認識部168は、OCR処理によって、メールアドレスを文字データとして読み出す。
【0066】
文字認識部168は、特に、名刺画像から読み出した文字列データが、メールアドレスを表すか否かを判別する。例えば、文字認識部168は、いわゆるアットマーク等と呼ばれる単価記号およびピリオド等の予め定められた文字を含むひと続きの文字データを、メールアドレスとして判定してよい。また、文字認識部168は、"email"、"e−mail"、"EMAIL"、"E−MAIL"等の予め定められた文字列に一致する文字データが読み出された場合に、その近傍から読み出されたひと続きの文字データを、メールアドレスとして判定してもよい。メールアドレスには、アルファベット等の比較的に限られた種類の文字が使用される。また、メールアドレスは、比較的に定型な構文を持つ。このため、文字認識部168は、比較的に高い精度でメールアドレスとして判定することができ、かつ、メールアドレスを示す文字データを高精度で読み出すことができる。
【0067】
属性データベース170は、ユーザ190を識別するユーザ識別子510に対応づけて、メールアドレスを文字データとして格納する。ここで、文字認識部168は、メールアドレスの他に、姓名、勤務先、部署、役職、郵便番号、住所、電話番号およびFAX番号等の、属性の種類を、読み出した文字データから判定してもよい。属性データベース170は、メールアドレスの他に、文字認識部168によって判定された属性の種類に対応づけて、読み出した文字データを格納してもよい。例えばアルファベットなどの文字体系に属する文字であれば、比較的に高い精度で文字認識でき、それにより属性の種類も比較的に高い精度で判定できる場合がある。
【0068】
しかし、世界では数多くの文字体系が存在する。中でも漢字が属する文字体系は、文字の種類が極めて多く、かつ、字形も極めて複雑な文字体系の一つである。日本国で使用される漢字だけでも極めて膨大な種類の文字が存在する。日本国では、漢字に加えて、平仮名およびカタカナも使用される。平仮名およびカタカナには、濁点または半濁点が付され得る。このような文字体系に属する文字を認識する技術は、アルファベット等の文字体系に属する文字を認識する技術と比較して、認識の難易度は極めて高い。
【0069】
図示の例では、実際に名刺に印刷された「山田 太郎」とは異なり、「山田 太朗」として姓名が認識され属性データベース170に格納される。しかしながら、システム10によれば、メール解析装置120が電子メールの署名から抽出した属性データを用いて、属性データベース170の姓名データを正しく更新することができる。
【0070】
図6は、電子メールの本文600から抽出し得る情報の一例を示す。非引用行抽出部200は、電子メールの本文600の開始行から行頭部分をパーシングして、行頭に引用符">"が存在しない非引用行620をアドレス行特定部210に供給する。アドレス行特定部210は、ユーザ192のメールアドレスと一致する文字列が存在する行610を特定する。そして、署名行特定部220は、行610を中心として前後の予め定められた数の行の中から、署名の範囲を特定する。例えば、署名行特定部220は、行610を中心として前後の6行の中から、署名の範囲を特定する。例えば、署名行特定部220は、予め定められた文字"−"が繰り返し現れる行で囲まれた範囲を、署名行630として切り出す。属性文字列特定部230は、署名行630に含まれる文字列から、属性を表す文字列を抽出するとともに、対応する属性の種類を特定する。
【0071】
図示の署名からは、属性文字列特定部230は、署名行630の中から、姓名、勤務先、郵便番号、住所、電話番号、FAX番号を文字解析により抽出することができる。属性情報650に示されるように、属性文字列特定部230は、ユーザ192の姓名を「山田 太郎」として正しく抽出することができる。なお、属性の種類は、「株式会社」、「TEL」、「FAX」、郵便番号を表す記号等の文字や、住所辞書、人名辞書等に基づき、特定することができる。
【0072】
署名にはユーザ192のメールアドレスが含まれる場合が多い。属性抽出部280によると、アドレス行特定部210がメールアドレスと一致する文字列を含む行を特定することで、署名が存在する行を高い確率で特定することができる。また、非引用行抽出部200の処理によって、解析対象を非引用行に限定することができる。このため、引用部分の署名がユーザ192の署名として扱われる可能性を低減することができる。また、比較的に短時間で属性情報を抽出することができ、属性情報を抽出するための演算量を削減することができる場合がある。
【0073】
なお、属性抽出部280は、例示した解析処理の他に、種々の解析技術を組み合わせることで、属性データを高速かつ確実に抽出することができる。例えば、属性抽出部280は、例示した解析処理の他に、ヒートマップ分析技術を応用して署名を特定することができる。例えば、属性抽出部280は、メールの本文600の中から、署名内に含まれるべき要素、例えば住所、電話番号、FAX番号等の文字が存在する箇所を検出して、検出した箇所がより集中している箇所を署名箇所としてより優先して選択してよい。また、属性抽出部280は、署名を囲む文字、例えばハイフン、アスタリスク等の文字が繰り返し現れる行を特定して、当該行の近傍を署名箇所として選択してよい。
【0074】
また、データ保持部130は、実際に使用される住所の文字列をパターン化して予め記憶してよい。そして、属性抽出部280は、データ保持部130が記憶しているパターンと本文600とをパターンマッチングで比較して一致度を算出して、一致度が予め定められた値より高い文字列を、住所の属性文字列として特定してよい。
【0075】
また、データ保持部130は人名辞書を予め記憶してよい。そして、属性抽出部280は、当該人名辞書を用いて本文600を検索して、一致した文字列を姓名の属性文字列として特定してよい。また、属性抽出部280は、本文600を正規表現で検索して人名候補の1以上の文字を検出して、当該1以上の文字の読みをアルファベット化する。例えば、日本語であればローマ字でアルファベット化することができ、中国語であればピン音でアルファベット化することができる。そして、属性抽出部280は、当該アルファベット化した文字列とメールアドレスのローカルパートとを比較して、予め定められた値より高い一致度が得られた場合に、当該人名候補の文字を姓名の属性文字列として特定してよい。
【0076】
また、属性抽出部280は、姓名の漢字文字列と、人名辞書が漢字に対して格納しているよみがなとに基づき、当該姓名のよみがなを特定してよい。属性抽出部280は、特定したよみがなを示す文字列を、よみがなの属性文字列として抽出してよい。姓名の文字列に対して人名辞書が複数のよみがなを格納している場合、属性抽出部280は、メールアドレスのローカルパートの文字列と、よみがなとを比較して、1のよみがなを選択してよい。例えば、属性抽出部280は、一方をローマ字読みで変換した文字列と他方の文字列とを比較して、予め定められた値より高い一致度が得られた文字列に対応するよみがなを選択してよい。なお、属性抽出部280は、メールアドレスのローカルパートをローマ字読みでひらがなまたはカタカナに変換して、よみがなと比較してよい。
【0077】
属性抽出部280は、署名文字列の中に、メールアドレスのうちのドメインパートの文字列と一致する文字列が存在する場合に、当該行に含まれる文字列からURL文字列を抽出して、当該URL文字列を勤務先のウェブサイトのURLを表す属性文字列として抽出してよい。属性抽出部280は、ドメイン文字列と一致しないURL文字列が存在する場合、当該URL文字列を関連URLを表す属性文字列として抽出してよい。
【0078】
図7は、電子メールを取得した場合のメール解析装置120の一連の処理フローの一例を示す。メール取得部134は、取得した電子メールのヘッダ情報からユーザ192のメールアドレスを抽出する(S710)。属性抽出部280は、前回属性データを抽出した時から予め定められた時間長さを超える期間が経過したか否かを判断する(S712)。例えば、1ヶ月以上経過したか否かを判断する。S712の判定結果が否である場合、処理を終了する。
【0079】
S712の判定結果が正である場合、S714において、非引用行抽出部200は非引用行を抽出する。S716において、アドレス行特定部210は、S710で抽出したメールアドレスを含む行を特定する。S718において、署名行特定部220は、署名行の範囲を決定する。
【0080】
S720において、属性文字列特定部230は、S718で決定された署名行の文字列から、姓名等の属性を示す属性文字列と、当該属性の種類とを特定する。S722において、S720で抽出した属性文字列をデータベースに記録する。具体的には、S720で抽出した属性文字列をデータ保持部130が保持する。そして、属性記録部142は、S720で抽出した属性文字列を、S710で抽出したメールアドレスをキーにして属性データベース170に記録する。そして、データ保持部130は、現在の日時を、属性情報の抽出をしたタイミング情報として保持する(S726)。なお、タイミング情報は、属性情報を抽出したタイミングを実質的に表すデータであればどのような情報であってよく、現在の日時、日付等に限られない。
【0081】
なお、S724で記録したタイミング情報は、上述したS712の処理で前回属性データを抽出した時からの経過時間を算出する場合に利用することができる。このように、データ保持部130は、属性抽出部280がユーザ192の属性情報を抽出した場合に、当該属性情報を抽出したタイミングを、ユーザ192を特定する情報に対応づけて記憶する。属性抽出部280は、電子メールを新たに受信した場合に、ユーザ192を特定する情報に対応づけてデータ保持部130が記憶しているタイミングを読み出して、当該タイミングから予め定められた時間長さを超える期間が経過していることを条件として、当該電子メールの署名文字列から属性情報を抽出する。
【0082】
S728において、データ保持部130は、S718で特定した署名行の文字列である署名文字列および属性データを、ユーザ190のメールアドレスおよびユーザ192のメールアドレスに対応づけて記憶する。なお、図4に関連して説明したようにユーザ端末100から属性情報を記録すべき旨の指示を取得しなかった場合には、S722およびS728の処理はスキップしてよい。S728で記憶した情報は、ユーザ端末100において、署名文字列と属性データとを対比表示する場合に利用することができる。具体的には、ユーザ端末100からの要求に応じて、署名提示部144が、ユーザ190のメールアドレスに対応づけてデータ保持部130が記憶している署名文字列および属性データを読み出して、ユーザ端末100に送信する。このように、署名提示部144は、ユーザ190に、電子メールから抽出された属性情報とともに電子メール内の署名文字列を提示することができる。
【0083】
S730において、データ保持部130は、ユーザ192のメールアドレスと、宛先であるユーザ190のメールアドレスとを対応づけて記憶する。S730で記憶した情報は、ユーザ192の属性情報がいずれのユーザに記録されているかを判定する場合に利用することができる。具体的には、通知処理部146は、ユーザ192のメールアドレスに対応づけて複数のユーザのメールアドレスがデータ保持部130に記憶されている場合に、ユーザ192の属性情報が複数のユーザに記録されている旨の通知を、ユーザ192に送信する。例えば、通知処理部146は、通知メッセージを含む電子メールをユーザ192宛に送信することで、当該通知処理をしてよい。他にも、ユーザ端末110からメール解析装置120にアクセスがあった場合に、通知処理部146が当該通知をユーザ端末110に送信してよい。このように、特定メールアドレスに対応づけられた属性情報が、複数のユーザを識別する情報にそれぞれ対応づけてデータ保持部130に記憶されている場合に、通知処理部146は、複数のユーザが属性情報を記録している旨を、当該特定メールアドレスによって特定されるユーザに通知する。このため、ユーザ192は、自身の属性データが複数のユーザによって取り扱われている旨を把握することができる。
【0084】
なお、本人属性取得部138は、電子メールの送信者であるユーザ192から、ユーザ192本人の属性情報を取得する。属性記録部142は、本人属性取得部138がユーザ192から属性情報を取得した場合に、当該取得した属性情報を、ユーザ192のメールアドレスに対応づけて属性データベース170に記録する。例えば、ユーザ192が所有するユーザ端末110から属性情報を取得した場合に、属性記録部142は、取得した属性情報を、ユーザ192のメールアドレスに対応づけて属性データベース170に更新または追加する。例えばユーザ192が属性データベース170に格納されている情報を最新の情報に更新してもらいたい場合に、ユーザ192はメール解析装置120にアクセスして更新を依頼することができる。このため、複数のユーザがユーザ192の属性データを利用している場合でも、属性データを一気に最新のデータに更新することができる。
【0085】
図8は、システム10による他の処理シーケンスの一例を示す。図4に関連して、メール解析装置120の処理として、メール解析装置120が電子メールを新たに取得した場合に名刺データサーバ150にアクセスして、属性データを記録する処理シーケンスを説明した。本図の処理シーケンスでは、属性データを取得すべきユーザのメールアドレスを特定して、当該メールアドレスが送信者である送信済みの電子メールを検索する。この処理シーケンスによれば、過去に受け取った電子メールを用いて、属性データベース170に属性データを登録することができる。
【0086】
S812において、メール解析装置120は、属性データベース170の更新を要求するリクエストをユーザ端末100から受信する。ユーザ端末100からリクエストを取得すると、メールアドレス取得部132は、名刺データサーバ150に、名刺データのリストを要求するリクエストを送信する(S822)。メールアドレス取得部132は、ユーザ190のメールアドレスを指定して、当該リクエストを送信する。
【0087】
S824において、情報提供部156は、属性データベース170を検索して、指定されたメールアドレスに対応づけて記憶している名刺データのリストを返却する。このとき、情報提供部156は、名刺画像から読み出したメールアドレスのリストを、名刺データのリストとして返却する。ここで、メールアドレス取得部132は、返却されたメールアドレスのリストのうち、予め定められた条件に適合する特定のメールアドレスを選択して、メール取得部134に供給する。例えば、図7のS730に関連して説明したように、データ保持部130は、ユーザ190のメールアドレスとユーザ192のメールアドレスとを対応づけて記憶している。そこで、メールアドレス取得部132は、名刺データサーバ150から返却されたメールアドレスのリストのうち、データ保持部130がユーザ190のメールアドレスに対応づけて記憶していないメールアドレスを選択してよい。これにより、属性データベース170に新たに記録された名刺画像に関する属性を抽出すべく、過去に受け取った電子メールを解析対象として選択することができる。
【0088】
S830において、メール取得部134は、ユーザ190宛の電子メールのうち、メールアドレス取得部132から供給されたメールアドレスを送信者とする電子メールを、メールサーバ180に要求する。メール取得部134は、メールサーバ180が保持しているユーザ190宛の電子メールのリストを取得して、リストの中から特定のメールアドレスを送信者とする最新の電子メールを指定することができる。S832において、メール取得部134は、メールサーバ180から最新の電子メールを取得する。なお、メール取得部134は、送信日時が新しい順に1以上の電子メールを指定してメールサーバ180から取得してよい。
【0089】
S834〜S844は、S434〜S444の処理と同様である。すなわち、S834では、属性抽出部280は、メール取得部134が取得した電子メール内の署名文字列から、属性データを抽出する。S840において、属性記録部142は、抽出した属性データを特定のメールアドレスとともに名刺データサーバ150に送信して、属性データの記録を名刺データサーバ150に依頼する。S842において、属性情報取得部158は、特定のメールアドレスと一致するメールアドレスに対応づけて、取得した属性データを属性データベース170に記録する。S844において、名刺データサーバ150は、属性データベース170への属性データの記録が成功したか否かを示す情報を、メール解析装置120に返却する。以上に説明したように、属性記録部142は、属性抽出部280が抽出した属性情報を、ユーザ192のメールアドレスと一致するメールアドレスに対応づけて属性データベース170に記録することができる。
【0090】
本処理シーケンスでは、ユーザ端末100がメール解析装置120に属性データベース170の更新を要求するとした。その他にも、ユーザ端末100は、属性データベース170に既に登録されている名刺画像に関する人物の属性、または、新たに登録すべき名刺画像に関する人物の属性を登録すべく、メール解析装置120に属性の抽出を依頼してもよい。例えば、ユーザ端末100は、撮像部350で撮像した名刺画像からメールアドレスを文字認識により読み出して、メール解析装置120に送信してよい。また、ユーザ端末100は、属性データベース170にアクセスして、文字認識部168によって文字認識されたメールアドレスを情報提供部156から取得して、メール解析装置120に送信してよい。いずれの場合でも、メールアドレス取得部132は、属性データを取得する対象となる人物のメールアドレスを、ユーザ端末100から取得する。この場合、メール解析装置120は、S830以後の処理と同様の処理により、指定されたメールアドレスが送信者である電子メールから属性データを抽出して、属性データベース170に記録することができる。
【0091】
以上に例示した処理シーケンスによれば、メール解析装置120は、ユーザ端末100からの要求を契機に、S830以後の処理を実行することができる。その他、メール解析装置120は、名刺データサーバ150からの要求を契機に、S830以後の処理を実行することもできる。例えば、名刺データサーバ150に名刺画像が新たに登録され、当該名刺画像からメールアドレスを読み出して属性データベース170に記録された場合に、名刺データサーバ150が、属性データを取得するようメール解析装置120に要求してよい。例えば、名刺データサーバ150は、新たに登録された名刺画像から読み出したメールアドレスをメール解析装置120に送信して、当該メールアドレスを送信者とする電子メールから属性データを抽出すべき旨をメール解析装置120に要求してよい。この場合、メール解析装置120は、S830以後の処理と同様の処理により、名刺データサーバ150から受け取ったメールアドレスを送信者とする電子メールから属性データを抽出して、属性データベース170に記録することができる。この処理シーケンスによれば、ユーザ190は、名刺データサーバ150に名刺画像が登録するだけで、電子メールから抽出した正しい属性データを速やかに利用することができる。
【0092】
以上に例示した処理シーケンスでは、メール解析装置120の外部からの要求を契機に、メール解析装置120がS830以後の処理を実行するとした。その他に、メール解析装置120は、S830以後の処理を定期的に実行することもできる。一例として、メール解析装置120は、本図のS822の要求処理を、予め定められた時間間隔で名刺データサーバ150に定期的に実行する。例えば、メール解析装置120は、各ユーザにつき1週間毎にS822の要求処理を実行する。メール解析装置120は、当該要求処理を実行した後、本図のS824で名刺データサーバ150から名刺データのリストが返却されると、本図のS830以後の処理を実行する。この処理シーケンスによれば、メール解析装置120は、ユーザ190からの指示を受けずとも、名刺データサーバ150に登録されている名刺リストと同期して電子メールから正しい属性データを抽出して、属性データベース170に記録することができる。
【0093】
以上に説明したように、メールアドレス取得部132は、名刺画像から文字認識によって読み出されたメールアドレスを取得する。そして、メール取得部134は、メールアドレス取得部132が取得したメールアドレスとユーザ192のメールアドレスが一致する電子メールを取得する。そして、属性抽出部280は、メール取得部134が取得した電子メール内の署名文字列から、ユーザ192の属性情報を抽出する。そして、属性記録部142は、属性抽出部280が抽出した属性情報を、メールアドレス取得部132が取得したメールアドレスに対応づけて属性データベース170に記録する。
【0094】
以上図1から図8にかけて説明したように、システム10によれば、最新の電子メールの署名から姓名、所属先等の情報を抽出して、名刺データサーバ150内のデータを更新することができる。また、名刺データサーバ150に新たな人物の名刺画像を登録する場合に、当該人物から過去に受け取った電子メールをメールサーバ180から取得して、姓名、所属先等の情報を抽出して、名刺データサーバ150に登録することができる。
【0095】
図9は、抽出された属性文字列を確認する画面内容の一例を模式的に示す。署名データ910はユーザ192がユーザ190宛に送信した電子メールから抽出された署名文字列であり、抽出データ920は、メール解析装置120が抽出した属性データである。図7のS728等に関連して説明したように、データ保持部130は、署名文字列および属性データを、ユーザ190のメールアドレスおよび送信者のメールアドレスに対応づけて記憶している。本表示画面の元となる確認画像は、データ保持部130が記憶している署名文字列および属性データを用いて生成することができる。
【0096】
一例として、当該確認画像は、ユーザ端末100aが生成してよい。具体的には、ユーザ端末100aは、ユーザ190の識別情報およびユーザ192のメールアドレスをリクエストとしてメール解析装置120に送信すると、署名提示部144は、データ保持部130から対応する署名文字列および属性データを取得して、ユーザ端末100aに送信する。ユーザ端末100aの制御部300は、取得した署名文字列と属性データとを対応づける確認画像を生成し表示画面のデータを生成して、表示部342に供給する。
【0097】
他にも、確認画像は、メール解析装置120が生成してもよい。具体的には、ユーザ端末100aがメール解析装置120にリクエストを送信すると、署名提示部144は、データ保持部130から取得した署名文字列および属性データを用いて確認画像を生成して、ユーザ端末100aに画像データとして送信する。ユーザ端末100aの制御部300は、取得した確認画像を用いて、表示部342に表示すればよい。
【0098】
システム10によると、ユーザ190は、メール解析装置120が抽出した署名文字列と、署名文字列から抽出した属性文字列とを対比させて確認をすることができる。このため、署名が正しく抽出されたか否か、および、勤務先等の属性を正しく抽出できたか否かを同一表示内で目視により比較しながら判断することができる。このため、システム10を安心して使用することができる。
【0099】
図10は、名刺画像データを生成するに使用されるテンプレートの一例を示す。ユーザ端末100aのデータ記憶部330は、複数のテンプレート1000−1、テンプレート1000−2、テンプレート1000−3・・・を記憶している。データ記憶部330は、複数のテンプレートを記憶するテンプレート記憶部として機能することができる。
【0100】
テンプレート1000−1には、勤務先用の枠情報1002が含まれる。枠情報1002は、属性の種類が勤務先である属性文字列を配置すべき旨の情報を含む。枠情報1002は、属性文字列を配置する位置の他、属性文字列のフォント、サイズおよび表示色、ならびに背景色を特定する情報を含むことができる。
【0101】
テンプレート1000−1は、勤務先用の枠情報1002の他、部署用の枠情報1004、役職用の枠情報1006、姓名用の枠情報1008、郵便番号用の枠情報1010、住所用の枠情報1012、電話番号用の枠情報1014、FAX番号用の枠情報1016、電子メール用の枠情報1018およびウェブサイトアドレス用の枠情報1020を含む。各枠情報に含まれる内容は、勤務先用の枠情報1002と同様であるので、説明を省略する。
【0102】
また、テンプレート1000−1は、ロゴ画像用の枠情報1022、および、特徴色に関する枠情報1024を含む。枠情報1022は、ロゴ画像を配置すべき旨の情報を含む。また、枠情報1024は、特徴色で配色すべき旨の情報を含む。一例として、枠情報1024は、名刺領域の外枠部分を特徴色で配色すべき旨の情報を含む。
【0103】
データ記憶部330は、属性文字列の表示位置、フォント等が異なる種々のレイアウトのテンプレート1000−2、テンプレート1000−3・・・を記憶している。このため、ユーザ端末100aは、多様なデザインの名刺画像データを表示することができる。
【0104】
図11は、テンプレートとともに記憶している対応付けデータの一例を示す。データ記憶部330は、勤務先を特定する情報である勤務先識別子に対応づけて、テンプレートIDを記憶する。勤務先識別子としてはメールアドレスのドメイン部分を例示することができる。このように、データ記憶部330は、ユーザ192が所属する勤務先を特定する情報に対応づけてテンプレート332を記憶している。このため、ユーザ190は、勤務先毎に望ましいテンプレートを指定することができる。
【0105】
図12は、名刺画像データの表示例を示す。名刺画像生成部310は、ユーザ192用の名刺画像データを生成する場合、ユーザ192の勤務先を識別する勤務先識別子に対応づけてデータ記憶部330が記憶しているテンプレートに従って、名刺画像データを生成する。本図の例では、ユーザ192用の名刺画像データ1230を、テンプレート1000−1に従って生成する。具体的には、名刺画像生成部310は、テンプレート1000−1に定められた各枠情報が示す位置に、対応する種類の属性文字列を配置することによって、名刺画像データ1230を生成する。名刺画像生成部310は、各枠情報が示すフォント、サイズ、表示色、背景色等の装飾情報に従って、属性文字列を装飾する。
【0106】
また、名刺画像生成部310は、ロゴ画像用の枠情報が示す位置にロゴ画像を配置する。また、名刺画像生成部310は、枠情報1024が示す領域1232が特徴色で塗りつぶされた名刺画像データ1230を生成する。このように、データ記憶部330は、ロゴ画像が表示されるべき位置であるロゴ位置を記憶している。そして、名刺画像生成部310は、ロゴ画像取得部250が取得したロゴ画像を、データ記憶部330が記憶しているロゴ位置に配置された名刺画像データ1230を生成する。また、名刺画像生成部310は、特徴色特定部260が特定した特徴色でカラーリングした名刺画像データを生成する。このため、ユーザ190は、ユーザ端末100aに表示された名刺画像を見て、いずれの会社の名刺画像データであるかを瞬時に見分けることができる。
【0107】
また、名刺画像データ1210、名刺画像データ1220、名刺画像データ1240、名刺画像データ1250は、他の人物の属性データから名刺画像生成部310が生成した名刺画像データである。ユーザ端末100aの表示画面部分は、操作入力部344のうちのタッチ操作入力機能と表示部342の表示機能とを有するタッチパネル構造を有してよい。この場合、ユーザ端末100aは、表示画面に対するタッチ入力を検出することができる。ユーザ190が表示画面上を指等でスライド操作すると、名刺画像生成部310は、スライド方向に応じて名刺画像データの表示位置を順次にシフトさせた画面データを生成する。例えば、名刺画像データ1230が表示されている状態で右から左にスライドした場合、名刺画像生成部310は、本図の名刺画像データ1210、名刺画像データ1220、名刺画像データ1230、名刺画像データ1240の位置に、それぞれ名刺画像データ1220、名刺画像データ1230、名刺画像データ1240、名刺画像データ1250を表示する画面データを生成する。
【0108】
ユーザ端末100aによれば、名刺をめくるような感覚で次々と名刺を切り替えて閲覧することができる。また、特定の人物の名刺を閲覧したい場合に、その人物の勤務先が分かっていれば、その人物の勤務先の名刺であるか否かを視覚的に瞬時に見分けることができる。姓名等の文字を頭で識別する必要がないので疲れることもなく、短時間で目的の人物の名刺を発見することができる場合がある。また、単なる住所録、電話帳などのような無機質なデータを閲覧する場合と比べて、ロゴ画像、特徴色などでカラーリングされた名刺画像を閲覧することができるので、ユーザ190は名刺画像を楽しく閲覧することができる。また、本図で例示されるように、名刺画像生成部310は、名刺の外枠部分を特徴色でカラーリングした名刺画像データを生成するとともに、名刺の表示位置がずれた名刺画像データを生成する。このため、ユーザ190は、名刺画像データ1230の背後の名刺画像データ1240の名刺がどの会社の名刺であるかを容易に予測することができる場合がある。したがって、目的の人物の勤務先の会社の名刺が現れるまで、名刺を次々にめくっていくことができる場合がある。
【0109】
以上、図10から図12に関連して説明したように、データ記憶部330は、勤務先を特定する情報に対応づけてテンプレート332を記憶している。そして、名刺画像生成部310は、属性抽出部280が抽出した属性情報を、ユーザ192の勤務先を特定する情報に対応づけてデータ記憶部330が記憶しているテンプレート332に従って配置することにより、名刺画像データを生成することができる。
【0110】
システム10の構成として、以上に説明した態様以外に様々な態様の構成を採用することができる。
【0111】
例えば、メール解析装置120および名刺データサーバ150を1つの装置で提供することもできる。また、メール解析装置120および名刺データサーバ150を、同じネットワーク位置に存在する別個の装置として提供して、同一の運用者が運用することもできる。また、ユーザ端末100、メール解析装置120および名刺データサーバ150を含むシステムを同一の運用者が運用することもできる。例えば、社内の名刺サーバ−クライアントシステムとして運用することもできる。当該システムでは、さらにメールサーバ180を社内のメールサーバとして運用する構成を採用することもできる。
【0112】
また、名刺データサーバ150の少なくとも一部の機能を、ユーザ端末100が有する構成を採用することもできる。例えば、ユーザ端末100が、属性データベース170の少なくとも一部の機能および文字認識部168の機能の少なくとも一方を有することができる。例えば、ユーザ端末100が、名刺画像および属性データを保持する機能を有する構成を採用することができる。また、ユーザ端末100が、メール解析装置120および名刺データサーバ150の少なくとも一部の機能を有する構成を採用することもできる。例えば、ユーザ端末100が、名刺データサーバ150および名刺画像データ1230の各部の機能を有することができる。例えば、電子メールを新たに受信した場合に、新たに受信した電子メールから属性文字列を抽出して名刺画像データを生成するまでの一連の処理を、例えば通信回線15を介することなく、ユーザ端末100が行うこともできる。また、ユーザ端末100が新たに名刺画像を撮像した場合に、名刺画像からメールアドレスを文字認識で読み出して、例えばメールクライアント等で管理している電子メールを検索して属性文字列を抽出して、名刺画像データを生成するまでの一連の処理を、例えば通信回線15を介することなく、ユーザ端末100が行うことができる。
【0113】
その他にも、メール解析装置120が、データ記憶部330の機能を有してよい。また、メール解析装置120が、データ記憶部330および名刺画像生成部310の機能を有してもよい。例えば、メール解析装置120がテンプレート332を記憶することができる。この場合、メール解析装置120は、データ保持部130が保持している属性データをテンプレート332に従ってレイアウトして名刺画像データを生成して、ユーザ端末100に送信してよい。
【0114】
なお、以上に説明したメール解析装置120によれば、ユーザ192とユーザ190とを相互に結びつける情報を抽出することができる。メール解析装置120が存在しない場合だと、ユーザ192とユーザ190との間で電子メールのやりとりがあったか否かは、ユーザ端末100のメールクライアントまたはユーザ端末110のメールクライアントでしかわからない。また、ユーザ190には、ユーザ192が電子メールをやりとりした他のユーザに関する情報は全くわからない場合が多い。
【0115】
一方、メール解析装置120によれば、ユーザ192がユーザ190宛に送信した電子メール、および、ユーザ190がユーザ192宛に送信した電子メールから種々の情報を抽出することができる。上述のように、署名から属性データを抽出した日時をデータ保持部130が記憶するとしたが、この情報から、最後にやりとりがあった日時を特定することができる。メール解析装置120は、ユーザ端末100からのリクエストに応じて、予め定められた期間内で電子メールのやりとりをした相手のメールアドレスのリストを、ユーザ190に提供してよい。例えば、メール解析装置120は、過去1年間に電子メールの送受信があった相手のメールアドレスを提供したり、過去に電子メールの送受信した実態があり過去1ヶ月内で電子メールの送受信がなかった相手のメールアドレスを提供するなど、ユーザ192とユーザ190との結びつきを示す情報を外部に提供する公開APIを、メール解析装置120に実装することもできる。
【0116】
また、メール解析装置120によれば、各ユーザ用のメールサーバ180にアクセスして、属性情報を抽出すべく電子メールを取得するので、複数のユーザ間で電子メールがやりとりされたタイミングと、送信/受信の種別とを特定することができる。このため、メール解析装置120によれば、複数のユーザ間で電子メールの送受信がされた頻度であったり、その電子メールのやりとりの方向を特定することができる。メール解析装置120は、このような情報を数値化するなどデータ化して、ソーシャルグラフとして外部に提供することができる。このようなソーシャルグラフデータを外部に提供する公開APIをメール解析装置120に実装することもできる。
【0117】
また、メール解析装置120によれば、複数のユーザの住所情報を特定することができる。そして、住所情報を緯度経度情報に変換して複数のユーザ間で比較することで、複数のユーザ間の住所の距離を算出することができる。従って、メール解析装置120によれば、ユーザ192の住所に近い位置に住所がある他のユーザを特定して、ユーザ190に知らせることができる。また、ユーザ端末100が有するGPS機能を用いて現在位置の緯度経度情報を取得して、現在位置に近い位置に住所があるユーザの情報を提供することができる。このような住所情報に基づく近さ情報を外部に提供する公開APIを、メール解析装置120に実装することもできる。
【0118】
また、メール解析装置120によれば、コンテンツ取得部136がコンテンツを取得したり、コンテンツからロゴ画像取得部250がロゴ画像を取得することができる。同様に、メール解析装置120は、コンテンツから種々のデータを抽出することができる。例えば、コンテンツから証券コードを特定することができ、証券コードに基づき、他のウェブサイトから株価情報、四季報情報等を取得することができる。また、ソーシャル・ネットワーキング・サービス等、種々のウェブサービスのアカウント情報を取得することができる。これらの情報をユーザ端末100に提供することで、ユーザ190は当該情報をワンタッチで読み出したり、当該情報に紐付けられたウェブサービスにワンタッチでアクセスしたりすることができる。
【0119】
以上に説明したメール解析装置120によると、複数のユーザ間で送受信される電子メールから、各ユーザに有益な情報を抽出して提供するサービスを実現することができる。ところで、メール解析装置120が提供するサービスに新たにユーザが参加した場合、当該新規ユーザ宛の過去の電子メールを大量に取得し解析し関連情報を取得する処理が必要となる。例えば複数の新規ユーザ宛の電子メールを処理する場合に、あるユーザ宛の全電子メールを処理した後に次のユーザ宛の電子メールを処理するというフローを採用すると、後に処理されるユーザに対してなかなか情報を提供できなくなる場合がある。そこで、メール解析装置120は、複数のユーザについて処理する場合、予め定められた期間の電子メールを処理する毎に処理対象のユーザを順次に切り替えて選択することが望ましい。例えば、第1ユーザ宛の電子メールを新着順に1ヶ月分を処理し終えた場合に、第2ユーザ宛の電子メールを新着順に1ヶ月分処理する、というフローを採用してよい。メール解析装置120は、全ユーザにつき1ヶ月分の電子メールの処理を終えると、さらに前の電子メールを対象として、同様に期間を区切ってユーザを切り替えて処理してよい。メール解析装置120は、古い電子メールほど処理対象として低いプライオリティを与えてよい。このようなフローを採用することで、ユーザ全体として新しい電子メールをより優先して処理対象とすることとなる。このため、最近やりとりした電子メールに基づく有用な情報を各ユーザに速やかに提供することができる。
【0120】
ユーザ端末100、メール解析装置120、名刺データサーバ150は、いわゆるコンピュータ装置で実装することができる。当該コンピュータ装置は、プログラムに従ってCPU等の中央演算処理装置が動作して、メモリ、表示デバイス、撮像デバイス、ユーザインタフェースデバイス等の機器を制御することで、ユーザ端末100、メール解析装置120、名刺データサーバ150の各部の機能を実現することができる。当該プログラムは、CD−ROM、半導体メモリ、ハードディスク等の種々の記録媒体に記憶することができ、コンピュータ装置が当該記録媒体からプログラムを読み込むことによって、コンピュータ装置にプログラムを提供することができる。当該プログラムは、通信回線15等のネットワークを通じてコンピュータ装置に提供されてもよい。
【0121】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0122】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0123】
10 システム、15 通信回線、100 ユーザ端末、110 ユーザ端末、120 メール解析装置、122 通信部、124 情報取得部、126 情報提供部、128 属性データ取得部、130 データ保持部、132 メールアドレス取得部、134 メール取得部、136 コンテンツ取得部、137 記録指示取得部、138 本人属性取得部、142 属性記録部、144 署名提示部、146 通知処理部、150 名刺データサーバ、152 通信部、154 情報取得部、156 情報提供部、158 属性情報取得部、160 画像取得部、168 文字認識部、170 属性データベース、180 メールサーバ、190、192 ユーザ、200 非引用行抽出部、210 アドレス行特定部、220 署名行特定部、230 属性文字列特定部、240 ウェブサイトアドレス特定部、250 ロゴ画像取得部、260 特徴色特定部、280 属性抽出部、300 制御部、310 名刺画像生成部、320 通信部、330 データ記憶部、332 テンプレート、334 画像、336 電子メール、340 ユーザIF部、342 表示部、344 操作入力部、350 撮像部、500 名刺、510 ユーザ識別子、600 本文、610 行、620 非引用行、630 署名行、650 属性情報、910 署名データ、920 抽出データ、1000 テンプレート、1002、1004、1006、1008、1010、1012、1014、1016、1018、1020、1022、1024 枠情報、1210、1220、1230、1240、1250 名刺画像データ、1232 領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
名刺の画像から文字認識によって読み出されたメールアドレスに対応づけてデータを格納するデータベースに情報を記録するシステムであって、
電子メールを取得するメール取得部と、
前記電子メール内の署名文字列から、前記電子メールの送信者の属性を示す属性情報を抽出する属性抽出部と、
前記属性抽出部が抽出した属性情報を、前記電子メールの送信者のメールアドレスと一致するメールアドレスに対応づけて前記データベースに記録する属性記録部と
を備えるシステム。
【請求項2】
前記属性抽出部は、前記署名文字列から、前記送信者の姓名、前記送信者が所属する団体、前記送信者の肩書き、前記送信者の住所、前記送信者の連絡先電話番号の少なくとも一つを、前記属性情報として抽出する
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記メール取得部は、メールサーバから定期的に電子メールを取得し、
前記属性抽出部は、前記メール取得部が新たな電子メールを取得した場合に、前記新たな電子メール内の署名文字列から、前記新たな電子メールの送信者の属性情報を抽出し、
前記属性記録部は、前記属性抽出部が抽出した前記新たな電子メールの送信者の属性情報を、前記新たな電子メールの送信者のメールアドレスと一致するメールアドレスに対応づけて前記データベースに記録する
請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
名刺の画像を取得する画像取得部と、
前記画像取得部が取得した名刺の画像から、文字認識によってメールアドレスを読み出す文字認識部と、
前記文字認識部が読み出したメールアドレスに対応づけて前記属性情報を記憶する前記データベースと
をさらに備える請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
名刺の画像から文字認識によって読み出されたメールアドレスを取得するメールアドレス取得部
をさらに備え、
前記メール取得部は、前記メールアドレス取得部が取得したメールアドレスと送信者のメールアドレスが一致する電子メールを取得し、
前記属性抽出部は、前記メール取得部が取得した前記電子メール内の署名文字列から、前記電子メールの送信者の属性情報を抽出し、
前記属性記録部は、前記属性抽出部が抽出した属性情報を、前記メールアドレス取得部が取得したメールアドレスに対応づけて前記データベースに記録する
請求項1または2に記載のシステム。
【請求項6】
前記名刺の画像を取得する画像取得部と、
前記画像取得部が取得した名刺の画像から、文字認識によってメールアドレスを読み出す文字認識部と、
前記データベースと
をさらに備え、
前記メールアドレス取得部は、前記文字認識部が読み出したメールアドレスを取得する
請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記電子メールの送信者から、前記電子メールの送信者本人の属性情報を取得する本人属性取得部
をさらに備え、
前記属性記録部は、前記本人属性取得部が前記電子メールの送信者から属性情報を取得した場合に、当該取得した属性情報を、前記電子メールの送信者のメールアドレスに対応づけて前記データベースに記録する
請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記データベースは、ユーザを識別する情報に対応づけて、当該ユーザが受信した電子メールから抽出された前記属性情報を記録しており、
前記システムは、
前記データベースが、特定メールアドレスに対応づけられた前記属性情報が、複数のユーザを識別する情報にそれぞれ対応づけて記録されている場合に、複数のユーザが属性情報を記録している旨を、当該特定メールアドレスによって特定されるユーザに通知する通知処理部
をさらに備える請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
個人の属性を示す属性情報の種類と当該種類の属性情報が表示されるべき位置とを対応づけるテンプレートを記憶するテンプレート記憶部と、
受信した電子メール内の署名文字列から、前記電子メールの送信者の属性情報を抽出する属性抽出部と、
前記属性抽出部が抽出した属性情報を、前記テンプレートに従って対応する前記位置に配置することにより、名刺画像データを生成する名刺画像生成部と
を備えるシステム。
【請求項10】
前記電子メールの送信者のメールアドレスに基づいて、前記電子メールの送信者が所属する団体のウェブサイトのアドレスを特定するウェブサイトアドレス特定部と、
前記ウェブサイトアドレス特定部が特定したアドレスのウェブサイトから、前記団体のロゴ画像を取得するロゴ画像取得部と
をさらに備え、
前記テンプレート記憶部は、ロゴ画像が表示されるべき位置であるロゴ位置を記憶しており、
前記名刺画像生成部は、前記ロゴ画像取得部が取得したロゴ画像を前記ロゴ位置に配置された前記名刺画像データを生成する
請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記電子メールの送信者のメールアドレスに基づいて、前記電子メールの送信者が所属する団体のウェブサイトのアドレスを特定するウェブサイトアドレス特定部と、
前記ウェブサイトアドレス特定部が特定したアドレスのウェブサイトのコンテンツに基づいて、コンテンツに使用されている特徴色を特定する特徴色特定部と
をさらに備え、
前記名刺画像生成部は、前記特徴色特定部が特定した特徴色でカラーリングした前記名刺画像データを生成する
請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記テンプレート記憶部は、団体を特定する情報に対応づけて前記テンプレートを記憶しており、
前記名刺画像生成部は、前記属性抽出部が抽出した属性情報を、前記電子メールの送信者が属する団体を特定する情報に対応づけて前記テンプレート記憶部が記憶しているテンプレートに従って配置することにより、前記名刺画像データを生成する
請求項9から11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記属性抽出部は、
電子メールの本文のうち、前記電子メールのヘッダ情報から抽出した前記送信者のメールアドレスと一致する文字列を含む行を特定するアドレス行特定部と、
前記アドレス行特定部が特定した行を含む予め定められた範囲内の行を、前記署名文字列を含むべき行として特定する署名行特定部と、
前記署名行特定部が特定した行の文字列から、前記属性情報を含む文字列を特定する属性文字列特定部と
を有する請求項1から12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
電子メールの引用部分の行頭に付与されるべき引用符を記憶する引用符記憶部
をさらに備え、
前記属性抽出部は、前記引用符記憶部が記憶している引用符を行頭に含む行を除く行から、前記署名文字列を含む行を特定する
請求項1から13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記属性抽出部が前記電子メールの送信者の属性情報を抽出した場合に、当該属性情報を抽出したタイミングを、当該電子メールの送信者を特定する情報に対応づけて記憶するデータ記憶部
をさらに備え、
前記属性抽出部は、電子メールを新たに受信した場合に、当該電子メールの送信者を特定する情報に対応づけて前記データ記憶部が記憶しているタイミングを読み出して、当該タイミングから予め定められた時間長さを超える期間が経過していることを条件として、当該電子メールの署名文字列から前記属性情報を抽出する
請求項1から14のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項16】
前記電子メールの受信者に、前記電子メールから抽出された前記属性情報とともに前記電子メール内の前記署名文字列を提示する署名提示部
をさらに備える請求項1から15のいずれか一項に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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