説明

シックビルディング症候群を除去するための方法および装置

【課題】少なくとも部分的に区画された空間を含むシックビルディング症候群と戦う方法と装置を提供すること。
【解決手段】少なくとも1つの自然界に存在し植物由来の殺菌性で微生物に病気を誘発する織物と、前記空間に空気を導入し織物を介した外方への通路を形成し、シックビルディング症候群の原因となる微生物を含む空気を清浄化するための好ましいファンとを有するもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物内の内部環境の補修ならびに改修に係り、特に、シックビルディング症候群(Sick Building Syndrome:SBS)を除去するための方法および装置に関する。
【背景技術】
シックビルディング症候群問題とこの問題に取りかかった先行技術についての記載
【0002】
近年、建物のデザインとしては、集中暖房および冷却システムを使用して建物の住民のためのエネルギ効率と快適さを最大限にすることを追求している。その結果、現在建設中の建物は、以前の建物と比較してますます気密になっている。パーティクルボード、乾式壁体、天井のタイルとして使用される吸音タイルなどの安価な建築材料の使用と組み合わせることで、現代のデザインと建築様式への取り組みは、このような建物環境内で生活したり働いたりしている人々に影響を与える一連の病気を助長することになる。これらの病気は総称してシックビルディング症候群(SBS)と呼ばれている。
【0003】
病気の建物(Sick Building)は、生物・化学汚染物質の増大を一緒に許容する不十分な空気の循環と湿度の不均衡により特徴づけられている。
【0004】
悪影響は、経済的にも公衆衛生上においても重要であり、米国環境保護庁は毎年610億ドルが医療費と労働者の欠勤で失われていると推定している。
【0005】
またさらに、米国内における商業ビルにおいて換気と照明が改善された場合、毎年だいたい1600万〜3700万件しかインフルエンザや風邪のケースが生じないであろうし、米国における5300万人のアレルギ疾患者と1600万人の喘息患者において8%〜25%症状が減少したし、さらには、いわゆる「シックハウス症候群の健康上の症状」が20%〜50%削減されるであろう。
【0006】
シックビルディング症候群の健康上の症状は、アレルギーと喘息をわずらっている人に最も顕著に現れ、これらの人たちの感受性は、特にカビのような微生物を含む屋内空気中の生物学的汚染物質が低いレベルであってもしばしば最大級となる。アレルギーは、米国の人口の6人ごとの少なくとも1人に、これらの屋内汚染物質の増大という影響を与えると推定されているので明らかに大きな懸念である。
【0007】
研究では、シックビルディング症候群のある場所においては浮遊しているカビと細菌の両方のレベルが高いことが示されているが、ほとんどの研究者達は、カビの研究に彼らの全力をもって専心するとともに、カビの特定、胞子放出の劇的なレベルおよびカビの反応をそれぞれ容易にするために空気の流れの増大と湿度の減少による改善に彼らの研究結果をゆだねてきた。カビによる胞子放出は、カビ一塊の1グラムあたりの大きさとして約30万胞子に達するようにできる。
【0008】
環境微生物学者達の現状の総意は、ペニシリウム属(penicillium)、アスペルギルス属(aspergil)およびアルタナリア(alternaria)という空気中の少なくとも3属のカビの高いレベルが、シックビルディング症候群の症状を引き起こすというものである。これらの種はクラドスポリウム属(cladosporium)とともに様々な環境における外気中に含まれている生存可能なカビ植物相(mold flora)の90%以上を占めており、秋と冬に発生する空気中のアルタナリアとクラドスポリウム属が50%以上増加すると考えられている。
【0009】
レジオネラ菌(legionella bacteria)やグラム陰性菌(gram−negative bacteria)およびこれらの生成物に汚染されたエアロゾル化した水と同様に空気中のブドウ球菌(staphylococci)の高いレベルもまた、シックビルディング症候群と関連づけられてきた。まとめると、これらの細菌は大気中で優占種を含み、感染性呼吸器、胃腸、皮膚、ヒト疾患の広範囲における重要な感染源である。
【0010】
現在、市場に出回っている空気中の汚染物質を除去することを促進する製品は、主にアレルゲンに対抗するために集中しており、定期的な交換や洗浄を必要とする静電的に帯電したフィルタ中にアレルゲンを捕捉するように機能している。
【発明の概要】
【0011】
その側面の一つによれば、本発明は、しっかりと密閉された建物からシックビルディング症候群(SBS)を除去するため独特なモジュール式で適応性があり審美的に満足させるユニットを提供する。このユニットは、シックビルディング症候群の原因である空気中のカビやバクテリアを捕捉するための織物を利用しており、ある実施形態においては室内の光のレベルを拡散させるとともに平均させるように作用することもある。本発明によるモジュール式ユニットを使用することで周囲の空気から室内のカビのレベルが減少するが、その減少の測定値は、1月の運転期間の範囲において71%〜83%であった。
【0012】
図1に一般的に示すように、その側面の他の1つによれば、本発明は、室内空気質を改善するために、好ましいモジュラーユニットを提供する。即ち、当該モジュラーユニットは、開かれている内部を囲みユニットの外周を区画するフレームと、通気性および殺菌性を有し、微生物に病気を誘引する織物であって、自然界に存在し植物由来の抗菌物質を備え、フレームの第1の側面の外周の近傍に固定されており、フレームの第1の側面の開かれた内部を被覆する織物と、フレームの残された側面上の近傍に固定され、フレームの外周を被覆する空気不透過部材と、フレーム内に形成された少なくとも1つの開口であってファンを収納するのに適合している開口並びに任意の第二の開口であって第二のファンを収納したり空気流を形成する第二の開口を含む開口と、前記織物を通してフレーム外からフレーム内に空気を吹いてフレーム内に吹かれた空気の外側へのその後の通路を形成するための開口内に収納されたファンとを備えることを特徴とする。
【0013】
前記織物は好ましくは面ファスナーによってフレームに固定される。空気不透過部材は、好ましくはファイバーボードであり、前記フレームは好ましくは4辺を有しており、そのうちの2辺は離間している横方向部材であり、それぞれが底部と頂部に配置されており、前記ユニットは更に底部と頂部に配置されている部材の間に延在しかつ固定さている補強部材を有しており、フレームは矩形に形成されている。
【0014】
図2に示されているユニットにおいて、ユニットの頂底部材は湾曲しているフレーム外周の第1側の頂底部を決める。当該湾曲部は好ましくはS字形に形成されている。頂底部材の湾曲した端部は垂直部材と接している。更に、頂底部材は平行に配置されている。
【0015】
図3に一般的に示すように、その側面の他の1つによれば、本発明は、室内空気質を改善するために、好ましいモジュラーユニットを提供する。即ち、当該モジュラーユニットは、開かれている中央部とユニットの外周を区画するフレームであって、少なくとも1つの緊張ケーブルに接続され、開かれている中央部に至る開口を有しているフレームを有している。当該モジュラーユニットは、更に、フレームの残された側面上の近傍に固定され、前記開口を被覆する空気不透過部材を有している。当該モジュラーユニットは、更に、フレームの残された側面上にあるフレームは、好ましくは鉛直壁に取り付けられるのに適した平板である。当該モジュラーユニットは、更に、前記織物を通してフレーム外からフレーム内に空気を吹いてフレーム内に吹かれた空気の外側へのその後の通路を形成するための開口内に収納されたファンを有している。前記緊張ケーブルは、壁の1つまたはそれ以上のケーブル把持装置に接続されるのに適合しており、ケーブルがフレームの残された側面を引くことによりユニットの内部が閉じられ空気はファンの動作のみによってユニットの内部に入るようになる。
【0016】
図4においてこのユニットは、、開かれている内部を囲みユニットの外周を区画するフレームと、通気性および殺菌性を有し、微生物に病気を誘引する織物であって、自然界に存在し植物由来の抗菌物質を備え、フレームの第1の側面の外周の近傍に固定されており、フレームの第1の側面の開かれた内部を被覆する織物を有している。
【0017】
シックビルディング症候群を取り扱って緩和し、室内空気の質を改善するための装置の実施例は、モジュール式ユニットの形で記載されており、このモジュール式ユニットは、開いた内部を囲繞しユニットの外周を限定するフレームを有している。図4の装置において、フレームの頂部部材と底部部材の前方に向く縁部は、頂部部材の前方に対向している縁部として示されているように、好ましくはS字形状となるように彎曲されている。この彎曲されている縁部は、ユニットに占有される床面積が、ユニットに占有される床面積と同じである場合という一定の床領域において、織物のより大きな表面領域の使用を容易にする。
【0018】
本発明の多くの他の態様が示されており、図5には、シックビルディング症候群を取り扱って緩和し、室内空気の質を改善するための装置の実施例は、モジュール式ユニットの形で記載されており、このモジュール式ユニットは、開いた内部を囲繞しユニットの外周を限定するフレームを有している。ユニットは、床に載置されるように形成されてなく、むしろシックビルディング症候群の改善と治療を必要とする室内に独立した方法で吊られるようにされている。フレームの底部部材には、ファンが位置する開口が形成されている。さらに、ユニットは、好ましくは自然界に存在する殺菌性の植物由来の合成物で、好ましくは通気性を有し殺菌性で微生物に病気を誘発する特性を有する2つの織物を有しており、1つの織物はフレームの各側面に取付けられている。フレームは、さらに組み立てたときにフレームに剛性を与えるための水平方向の内部補強部材を有している。水平方向の内部補強部材を除きユニットが組み立てられたときフレームの内側は開かれている。
【0019】
更に、任意に少なくとも1個の太陽電池は、窓を介して太陽エネルギを受容するように位置決めされるとともに、ファンと接続されてファンを駆動する。
【0020】
図12に一般的に示すように、その側面の他の1つによれば、本発明は、室内空気質を改善するために、好ましいモジュラーユニットを提供する。即ち、当該モジュラーユニットは、仮想の矩形の隅部に位置し矩形の1縁部が前部と特定される鉛直方向直立部材を有している。前記2対の鉛直方向直立部材のそれぞれは、少なくとも1つの矩形を形成する。前記各矩形は、矩形の右前面に第1部材、矩形の右背面に第2部材を有する第1の対をなす部材と、矩形の左前面に第1部材、矩形の左背面に第2部材を有する第2の対をなす部材とを有している。
【0021】
多数の鉛直方向に離間した補強部材は、矩形の対応する側面に沿って対応するように対をなす直立部材の直立する第1部材および第2部材とそれぞれ接続されている。
【0022】
平行補強部材は、鉛直方向に対応するように位置する対をなす水平方向に延在する。
【0023】
通気性および殺菌性を有し、微生物に病気を誘引する織物であって、自然界に存在し植物由来の抗菌物質を備える織物は少なくとも一つの最上部の横方向部材に接続され、矩形の下方横方区部材の接続している鉛直方向部材の間に沿って下方向けに延在している。横方向部材は、翼に吹かれる空気に対応して翼の表面に接近する一部または全部の選択された外形間に従うように延在し、織物部分に接続させるため前部および背部間に位置し平行な補強部材に沿うように可動とされている。
【0024】
本発明の多くの他の態様が示されており、図10には、室内空気の質を改善する装置が示されており、この装置は、好ましくは室内空気の質を改善するモジュール式ユニットを有しており、このユニットは、開かれた内部を囲し、外部を規制するフレームを有しており、通気性および植物由来の殺菌性を有し、微生物に病気を誘引する織物がフレームの下方側面上のフレームの外周に固定されており、フレームの下方の側面を被覆している。そして、多孔質、好ましくは反射可能で、好ましくは不織織物とされ、フレームの残りの上側面のフレームの外周に固定されており、上部側のフレームの外周を被覆している。ユニットは、フレームに形成されファンを収納するのに適合している少なくとも1つの開口有している。ファンが好ましくは開口中に設置されており、このファンは、フレーム外からフレーム内に空気を吹いてフレーム内に吹かれた空気の外側への通気性を有する織物を介するその後の通路を形成するようになっている。装置はさらに対をなしビルディングの室内の空中にあるユニットを支持するフレームから鉛直方向に延在している。織物は、好ましくは面ファスナによってフレームに固定されており、フレームは好ましくは長方形をなし、図10に示すように、2つが他の2つより長尺とされた4つの部材を有している。ユニットは、フレームのより長い部材の対応する1つに固定され、フレーム内部内を延在する補強ケーブルを好ましくは有している。ユニット内には、それぞれ相互に平行とされた底部縁部を備えている、フレームの2つの平行な側面が設けられている。フレームの下端部は図11に示すように、彎曲しており、ユニットの織物の領域面積が増大されている。
【0025】
第1と第2の水平方向に向きを規制された支持部材が矩形のうちの対応するものに対応しており、好ましくは床あるいは他の表面上に設置され、装置の鉛直方向の指示を行うようになっている。この支持部材は、それぞれ好ましくは対応する矩形に関連する対をなす直立部材の第1,第2部材の下方の先端間を横切るように延在している。
【0026】
矩形の対応する側面に沿って対応するように対をなす直立部材の直立する第1部材および第2部材とそれぞれ接続されている多数の鉛直方向に離間し、前面から離間するように横断方向に延在している矩形のそれぞれの側面に沿って位置している多数の鉛直方向に離間した延在する対をなす平行補強部材を有している。対応する矩形に関連する水平方向に延在する対をなす平行補強部材に対応するように最上に好ましくは摺動可能に係合しているかつ延在している矩形の対応する1つに関連している最上横方向部材を有している。
【0027】
本発明の多くの他の態様が示されており、図13には、室内空気の質を改善する受動性の装置が示されている。直立部は、水平方向において矩形に関しそれぞれ前面から背面に向きを変え、この結果、配列のための異なった可能な限り効率的な外形を形成する。配列における直立部の前面から背面に向きを変えること以外、配列に関し、唯一の最初の直立部材は、直立部の水平方向の向きの変更のため隣位の直立部の支持に供することはできない。しかしながら、1つの直立部の直立部材は、水平方向の向きの変更のため隣位の直立部の第2あるいは背部直立部の支持に供することができる。さらに、鉛直方向に対応するように位置する対をなす水平方向に延在する平行補強部材と、翼に吹かれる空気に対応して翼の表面に接近する一部または全部の選択された外形間に従うように延在し、織物部分に接続させるため前部および背部間に位置し平行な補強部材に沿うように可動とされた横方向部材をさらに備えている。この装置は、通気性および植物由来の殺菌性を有し、微生物に病気を誘引する織物とを備えている。同様の実施形態が、図12に示されており、織物に対し風を吹くためのファンが任意に設けられている。
【0028】
本発明の多くの他の態様が示されており、図14には、室内空気の質を改善する受動性の装置が示されている。この装置は、仮想の矩形の隅部に位置し矩形の1縁部が前部と特定される鉛直方向直立部材と、矩形の右前面に第1部材、矩形の右背面に第2部材を有する第1の対をなす部材と、矩形の左前面に第1部材、矩形の左背面に第2部材を有する第2の対をなす部材と、矩形の対応する側面に沿って対応するように対をなす直立部材の直立する第1部材および第2部材とそれぞれ接続されている多数の鉛直方向に離間した補強部材と、鉛直方向において隣接して対をなす側部部材間に接続され延在している通気性および植物由来の殺菌性を有し、微生物に病気を誘引する織物とを備えることを特徴とする室内空気質改善装置が示されている。この室内空気質改善装置は、さらに鉛直方向に対応するように位置する対をなす水平方向に延在する平行補強部材と、翼に吹かれる空気に対応して翼の表面に接近する一部または全部の選択された外形間に従うように延在し、織物部分に接続させるため前部および背部間に位置し平行な補強部材に沿うように可動とされた横方向部材とをさらに備えている。同様の実施形態が、図12と図13に示されており、織物に対し風を吹くためのファンが任意に設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の態様に応じた室内空気の質を改善するためのモジュール式ユニットの好適な第1実施形態の分解等測図
【図2】本発明の態様に応じた室内空気の質を改善するためのモジュール式ユニットの好適な第2実施形態の分解等測図
【図3】本発明の態様に応じた室内空気の質を改善するためのモジュール式ユニットの好適な第3実施形態の分解等測図
【図4】本発明の態様に応じた室内空気の質を改善するためのモジュール式ユニットの好適な第4実施形態の分解等測図
【図5】本発明の態様に応じた室内空気の質を改善するためのモジュール式ユニットの好適な第5実施形態の分解等測図
【図6】本発明の態様に応じた室内空気の質を改善するためのモジュール式ユニットの好適な第6実施形態の分解等測図
【図7】本発明の態様に応じた室内空気の質を改善するための空気流出入可能軽量棚板形式のモジュール式ユニットの好適な第7実施形態の分解等測図
【図8】本発明の態様に応じた室内空気の質を改善するための図7に類似した空気流出入可能軽量棚板形式のモジュール式ユニットの第8の好適な実施形態の分解等測図
【図9】本発明の態様に応じた室内空気の質を改善するための図7および図8に類似した空気流出入可能軽量棚板形式のモジュール式ユニットの第9の好適な実施形態の分解等測図
【図10】本発明の態様に応じた室内空気の質を改善するための浮遊式空気流出入可能軽量棚板形式のモジュール式ユニットの好適な実施形態の分解等測図
【図11】本発明の態様に応じた室内空気の質を改善するための図10に類似した浮遊式空気流出入可能軽量棚板形式のモジュール式ユニットの好適な実施形態の分解等測図
【図12】本発明の態様に応じた室内空気の質を改善するための直立モジュール式垂直浮遊織物配列形式のモジュール式ユニットの好適な第12実施形態の等測図
【図13】本発明の態様に応じた室内空気の質を改善するための図12に類似した直立モジュール式鉛直浮遊織物配列形式のモジュール式ユニットの好適な第13実施形態の等測図
【図14】本発明の態様に応じた室内空気の質を改善するための図12および図13に類似した直立モジュール式鉛直浮遊織物配列形式のモジュール式ユニットの好適な第14実施形態の等測図
【図15】本発明の態様に応じた図12に示す室内空気の質を改善するための装置の5つの鉛直方向に延在する部分の1つの破断等測図
【図16】本発明の態様に応じた図14に示す室内空気の質を改善するための装置の5つの鉛直方向に延在する部分の1つの破断等測図
【発明の実施形態】
【0030】
図面、特に図1を参照すると、室内空気の質を改善するためにシックビルディング症候群を取り扱い軽減するための装置は、モジュール式ユニット10の形で記載されており、このモジュール式ユニット10は、開いた内部を囲繞しユニット10の外面を形成するフレーム12を有している。通気性および殺菌性があり、(細菌に)病的状態を誘発する織物14で、望ましくは自然界に存在する殺菌性植物合成物を含んでいる織物14は、フレーム12の外周近傍、すなわち、フレーム12の第1側部部材30上に、このフレーム12の第1側部部材30においてフレーム12の開いた内部を被覆するようにして固定されている。
【0031】
一般に符号16で示されている空気不透過性部材は、フレーム12の外周近傍の残りの部分あるいはフレーム12の第2側部部材32上に固定されている。空気不透過性部材16は、フレーム外周近傍におけるフレーム12の第2側部部材上においてフレーム12の外周を完全に被覆する。
【0032】
少なくとも1個の開口18がフレーム12に形成されている。開口18はファン20を内部に収納するのに適合している。ファン20は、図1に模式的に描かれており、好ましくは、バッテリ駆動で自己制御されるようになっている。第2の開口18’が、図示されているように、第2の任意に用いられるファン20’を収納するため、あるいは少なくとも部分的に開放されるか空気流のために使用されるように設けられるようにしてもよい。
【0033】
開口18内に収納されているファン20は、外側において織物14を通過してフレームの内側に流れる実質的にすべての空気のその後の通路のためにフレーム12の外側からフレーム12の内側に向かって流れる空気に寄与する。
【0034】
図1を考察するに、符号Arで示される矢印は、部分分解等測図である図1に示されているユニット10の組立方法を示している。
【0035】
さらに、図1において、フレーム12は4つの部材を有しており、そのうちの2つの部材は、図1に示されているように、離間している第1,第2側部部材34,36で、フレ
フレーム12は、さらに補強部材42を有しており、この補強部材42は、好ましくは直立し、底部部材40と頂部部材38間に延在して底部部材40と頂部部材38の両者に固定されている。補強部材42は、ねじ、適当な接着剤、あるいは他の機械的な固定手段により好ましくは底部部材40と頂部部材38に固定されている。同様に、ユニット10のフレーム12は、図1に矢印Arで示されているように、フレーム12の部品を一緒に固定するために、接着剤、ねじ、あるいは他の機械的手段を使用したパーティクルボードあるいは木材により好ましくは組み立てられる。フレーム12の組み立てに使用されるねじ、接着剤、他の機械的手段は、図面を明瞭にするために図1中には示されていない。図1に示されているように、フレーム12は、好ましくは全体的に長方形状をしており、フレーム12はその幅より高く形成されている。
【0037】
通気性および殺菌性があり、病的状態を誘発し、望ましくは自然界に存在する殺菌性植物合成物を含んでいる織物14は、好ましくは織物14とフレーム12とが図1に示される位置に位置決めされたときに織物14に対向するフレーム12の縁部に固定されている。面ファスナ(Velcro)は、好ましくは織物14とフレーム12とが図1に示される位置に位置決めされたときに織物14に対向するフレーム12の表面に織物14を固定するために使用される。面ファスナは、図面の明瞭性を高めるために示されていない。面ファスナの使用は、定期的な織物14の交換を容易にする。
【0038】
開口18内にモータ20を設置すること、ならびにフレーム12の対向端部に織物14を取付けることを含み、矢印Arで示される所定位置にフレーム12の部品を設置することによりユニット10は組み立てられ、直立補強部材42の存在を除き、フレーム12の内側は中空とされている。
【0039】
直立補強部材42の幅は、実質上フレーム12の頂部部材38と底部部材40の幅より小さくされており、この幅は図1に矢印Wで示される方向とされ、高さは図1に矢印Hで示される方向とされている。直立補強部材42の幅がフレーム12の頂部部材38と底部部材40の幅より実質的に小さくされているので、フレーム12が組み立てられたとき、フレーム12の内側は実質的に中空とされ、したがって、織物14により少なくとも部分的に境界を形成された空間が設けられている。ファン20が動作するとき、ファン20は空気をユニット10の内側に形成された空間に空気を導入し、織物14を介して徐々に空気を外側に排出する。織物14は通気性を有し、好ましくはクローブ粉末あるいはオイゲノールといった自然に発生する殺菌性で植物由来の物質により処理、好ましくは含浸されてきたことにより、殺菌性があり、病的状態を誘発する特徴を有している。したがって、空間を構成しているユニット10の中空の内側に室内空気が徐々に導入され、織物14を介して徐々に排出されるとき、空気中の細菌とその他の汚染物質は織物14に捕捉され殺される。
【0040】
さらに、図1から明らかなように、フレーム12は、第1側部部材30と第2側部部材32が相互に平行となり、かつ頂部部材38と底部部材40が相互に平行となるようにしてほぼ長方形状とされている。さらに、図中に符号を付していない、第1側部部材30,第2側部部材32、頂部部材38,底部部材40の縁部は、すべて同一平面上に位置しており、これにより、織物14に付着されている面ファスナの対応する面に噛み合わされる面ファスナのループ面あるいはフック面という好ましい粘着性の付属物のための平坦で長方形の枠状の表面を提供することになる。織物14は、好ましくは長方形状で、フレーム12の長方形状を形成する第1側部部材30,第2側部部材32、頂部部材38,底部部材40の対向する縁部に正確に合致する寸法に形成されており、よって、織物14は対応するフレーム12と実質的に重複しないし、織物14の縁部とフレーム12の部分との間に空気が織物14を通過することなく抜けてしまう開口はない。
【0041】
図1に示されている構成か、あるいは図1から与えられる印象のうちで説明を省略したものの中から、ユニット10がシックビルディング症候群と戦い、フレーム12の内側に形成された空間を含むために使用されることは明らかであり、前記空間は少なくとも部分的に織物14により閉ざされており、織物14は、少なくとも1つの好ましくは自然界に存在する植物由来の物質で、かつ殺菌物質であり微生物に病気を誘発する特性を有する物質とされており、ユニット10はさらに、空気を閉ざされた空間に導入するとともに織物を介して外側への空気の通路を形成するためのファンを有しており、これにより、シックビルディング症候群の原因となる空気中の細菌とその他の汚染物質を捕捉し殺すことができる。さらに、ユニット10の動作は、空間、すなわち、少なくとも部分的に織物により閉ざされているフレーム12の内側となる空間を設けることにより本質的にシックビルディング症候群と戦う方法を実行することになり、織物は、通気性のある殺菌物質で病気を誘発する好ましくは自然界に存在する殺菌性の植物由来の合成物の織物14であり、また、方法は、空気を織物を介して外側へ導く通路のために空気を閉ざされた空間に導入するようになっている。さらに、ユニット10の動作は、シックビルディング症候群により汚染された空気を部屋から織物を通過させるように強制することにより本質的にシックビルディング症候群と戦う方法を実行することになり、織物は、少なくとも1つの好ましくは自然界に存在する植物由来の物質で、かつ殺菌物質であり微生物に病気を誘発する特性を有する物質とされている。
【0042】
さらに図面を参照すると、特に、図2において、シックビルディング症候群を取り扱って除去し、室内空気の質を改善するための装置は、モジュール式ユニット10Aの形で記載されている。ユニット10Aは、図1に示されているユニット10と類似しており、図2に使用されている符号「A」は、図2に示されている装置を特定するためのものである。図1の構成要素と同じ機能あるいは実際上同一である図2の構成要素は、図2において図1と同一の番号を有している。
【0043】
図2に示されている装置は、図1に示されている装置と、フレーム12Aの頂部部材38Aと底部部材40Aが図1に示されているような直線でなく、頂部部材38Aの外側に対向している縁部が図2中に明らかに目視できるようにS字状に彎曲している縁部を有しているということで異なっている。頂部部材38Aの前方あるいは外方に向いている縁部は、図2に50Aで示されている。彎曲しており、好ましくはS字状に形成されている前方に向く縁部を有していることにより、ユニット10Aのフットプリント、すなわち、ユニット10Aに占有される床面積は、図1のユニット10に占有される床面積と同じであるが、図2の実施例においては図1の実施例においてのそれよりも大きな表面領域を有する織物であって、好ましくは自然界に存在し殺菌性があり植物由来の合成物である通気性を有し殺菌性があり、病気を誘引する織物14Aの使用を許容する。結果として、図2のユニット10Aは、所定数値の占有床面積において図1のユニット10より大きな空気処理能力を有している。したがって、彎曲したS字形状の前方に面している縁部50Aは、図1に示されているユニット10に比較して図2に示されているユニット10Aのためによりいっそうの美的感覚を提供している。
【0044】
さらに図面を参照すると、特に、図3において、シックビルディング症候群を取り扱って緩和し、室内空気の質を改善するための装置の実施例は、モジュール式ユニット10Cの形で記載されており、このモジュール式ユニット10Cは、開いた内部を囲繞しユニット10Bの外周を限定する符号12Bで示されるフレームを有している。図3において、図1と図2に使用されたと同一の文字ならびに数字についての慣例は適用される。特に、同一または実質的に同一の機能あるいは図1,図2の構成要素と一般に実質的に対応する構成要素は同一の数字を有しており、文字「B」あるいはあるケースにおいては文字「BB」が、図1と図2の実施例における構成要素と区別するために図3と図3における実施例に使用されている。図3において、通気性のある殺菌物質で病気を誘発する好ましくは自然界に存在する殺菌性の植物由来の合成物の2つの層14B,14BBは、フレーム12Bの外周のあたりのフレーム12Bの第1側部部材30B上にフレーム12Bの第1側部部材30B上のフレーム12Bの開いた内部に接触するように面している織物14Bと、織物14Bに接触するように面しており、この織物14Bに正確に重積されている織物14BBに固定されている。
【0045】
図1および図2に示されている装置と同様に、少なくとも1つの開口18Bがフレーム12Bに形成されている。開口18Bは、ファン20Bを内部に収納するのに適合している。ファン20Bは図3に図式的に示されている。第2開口18B’が第2の追加のファン20B’を収納するため、もしくは空気の流通のために設けられてもよい。
【0046】
開口18B内に収納されているファン20B’は、フレーム12Bの外側からフレーム12Bの内側に空気を供給し、フレームの内側に供給された実質的にすべての空気を織物14B,14BBを介して外側に導くその後の通路のために使用される。
【0047】
図1および図2と同様、図3中に文字「Ar」で示されている矢印は、ユニット10Bの組み立て方法を示しており、この組み立て方法は図3に部分的分解等測図により示されている。
【0048】
フレーム12Bの残りのあるいは第2側部部材32Bは、図示したように開放されていてもよいし、あるいは、少なくとも1層の通気性のある殺菌物質で病気を誘発する織物により被覆されていてもよい。
【0049】
さらに、図3において、フレーム12Bは4つの部材を有しており、そのうちの2つは第1,第2直立側部部材34B,36Bで、これらの両部材34B,36Bは、図3に示すように離間しており、フレーム12Bの残りの2つの部材は、頂部部材38Bと底部部材40Bである。
【0050】
フレーム12Bは、さらに好ましくは、第1と第2の対角線をなす補強ケーブル44,46を有しており、各ケーブル44,46は、底部部材40Bおよび直立している側部部材34Bあるいは36Bとの連接により範囲を定められるようにしてフレーム12Bの下部内側の隅部から、上部部材38Bおよびいずれかの直立している側部部材36Bあるいは34Bとの連接により範囲を定められるようにして対角線状に反対の上部の隅部まで延在している。対角線をなす補強ケーブル44,46は、好ましくは木製板あるいは合成板構造に打ち込まれたアイ(eye)により、もし必ずしも頂部部材22Bおよび底部部材24Bと対応する側部部材34B,36Bとの間の線上に位置していないならば近傍位置において接続されることにより所定の位置に固定されている。対角線をなす補強ケーブル44,46をフレーム12Bに対し固定するためのアイならびに特有の固定物は、図3を明瞭に示すために図示を省略した。
【0051】
図1に示されているユニットと異なり、図3に示されているユニットにおけるフレーム12Bの残りのあるいは第2側部部材32Bは、開放されているように図示されている。ユニット10Bには、フレーム12Bの第2側部部材32Bに、詳細と符号は図面の明瞭さを増すために省略されている適切なねじおよびカラーの組み立て部品により接続されている吊り下げケーブル48が設けられている。図3に示すように、フレーム12Bの第2側部部材32Bの4隅においてねじが第2側部部材32Bに螺着され、これによりカラーは所定の場所においてねじにより固定され、吊り下げケーブル48の小さな動きを許容する。吊り下げケーブル48の存在は、ユニット10Bを吊り下げるのを容易にし、壁に対しては、図1に示されているように、空気不透過性部材16がフレーム12の第2側部部材32上にフレーム12の外周を被覆しているのと同様に、壁が効果的にフレーム12Bの第2側部部材32Bを閉じるようになっている。
【0052】
吊り下げケーブル48と、吊り下げケーブル48を構造の残りに接続する符号を付していないねじとカラーは、さらにそして選択的に、フレーム12Bをユニット10Bが設置されている壁からわずかに離間するように維持するべく位置されている。これは、もしフレーム12Bの残りのあるいは第2側部部材32Bが通気性のある殺菌物質で病気を誘発する好ましくは自然界に存在する殺菌性の植物由来の合成物の1つまたはそれ以上の層に被覆されているとしても好ましい。吊り下げケーブル48を使用しているユニット10Bが任意の明らかに穴の開いていない壁表面にもたれて設置されることができ、吊り下げケーブル48を用意することにより、ユニット10Bが設置される壁の表面に対し実質的に同一平面上に位置することを許容する。壁に打ち込まれるモリーボルト、フックあるいは同様なものを、壁上にユニット10Bを吊り下げるために使用してもよい。
【0053】
ユニット10Bには、通気性のある殺菌物質で病気を誘発する織物14B,14BBの2つの部分が示されているが、個々の織物部分は、ファン20Bの仕様から選択されるように、ファン20Bにより送給される空気の量に依存するようにして使用される。通気性のある織物14B,14BB好ましくは自然界に存在する殺菌性の植物由来の合成物14B,14BBの1つまたはそれ以上の層が、フレーム12Bの正面あるいは背面上において使用されているが、審美的に好まれており、殺菌物質でなく病気を誘発しない特性の通気性織物がユニット10Bの美を高めるためにもっとも外側の織物14BBとして使用されている。
【0054】
図1に示されているユニットに類似しているように、ユニット10Bのフレーム12Bは、合成板あるいは木からフレーム12Bの部品を図3に矢印Arで示すように一緒に固定するために接着剤、ねじその他の機械的手段を使用して組み立てられる。図1と同様、フレーム12Bの組み立てに使用される接着剤、ねじその他の機械的手段は、図面の明瞭さを増すため図3には示されていない。図1および図2に示されている装置と同様、フレーム12Bは、好ましくは幅より高さが高いフレーム12のように好ましくはほぼ長方形状とされている。
【0055】
通気性のある殺菌物質で病気を誘発する織物14Bは、好ましくは織物14Bとフレーム12Bが図3に示される位置に方向づけられているとき、織物14Bに対向しているフレーム12Bの縁部のあたりに固定されている。図1と図2に示されている装置のように、好ましくは面ファスナが、フレーム12Bと織物14Bが図3に示される位置に方向づけられているとき、織物14Bに対向しているフレーム12Bの表面に織物14Bを固定するために使用される。同様に、好ましくは面ファスナが、フレーム12Bと織物14BBが図3に示される位置に方向づけられているとき、織物14BBに対向しているフレーム12Bの表面に織物14BBを固定するために使用される。面ファスナは、図面の明瞭さを増すため図3には示されていない。
【0056】
図1と図2に示されている装置に類似して、矢印Arで示されるように、フレーム12Bの部品を決められた場所に設置し、開口18Bにモータ20Bを配置し、織物14B,14BBをフレーム12Bの対向する縁部に好ましい面ファスナを使用して取付けることによりユニット10Bは組み立てられ、かつ、ユニット10Bが、直接壁に設置されるか、あるいは、ユニット10Bの背面または第2側部部材を被覆する織物BBBを設けることにより、フレーム12Bの内側は、吊り下げワイヤ44,46の存在以外あいている。そのあいている構造は、少なくとも部分的に織物14Bに境を接している。ファン20が駆動されると、ファン20は、ユニット10Bの内側により範囲を特定されている空間内に空気を導入し、この空間から空気を織物14B,14BBを介して徐々に放出する。織物14B,14BBは、ともに通気性を有し、好ましくはクローブ粉末あるいはオイゲノールといった自然界に存在する殺菌性を有し病気を誘引する植物由来の物質で処理され、あるいは含浸さえされているので、好ましくはそれぞれが殺菌物質であり病気を誘発する特徴を有している。これゆえに、空間を形成しているユニット10Bのあいている内側に室内空気が徐々に導入され、そのあと織物14B,14BBを介して放出されると、空気中の細菌とその他の汚染物質は織物14B,14BBに捕捉され殺される。
【0057】
さらに、図3から明らかなように、フレーム12Bは、第1側部部材30Bと第2側部部材32Bとが相互に平行で、頂部部材38Bと底部部材40Bとが相互に平行であるというほぼ長方形状を有している。第1側部部材30B、第2側部部材32B、頂部部材38Bおよび底部部材40Bの図面中に符号を付していない縁部はすべて同一平面上にあり、このため、織物14Bに付着されている面ファスナの対応する面に接合される面ファスナのループ面あるいはフック面を好ましい接着剤により取付けるための平坦で長方形状をなす枠状の表面が提供されることになる。織物14B,14BBは、いずれも好ましくは長方形状をなし、寸法的にフレーム12Bの長方形状を形成する第1側部部材30B、第2側部部材32Bの対向する縁部および頂部部材38B、底部部材40Bの対向する縁部と正確に合致しており、織物14B,14BBと関連しているフレーム12Bとの間で実質的なはみ出しがなく、よって、織物14Bの縁部とフレーム12Bの部分との間に,空気が織物14Bを介さないで漏出する開口がない。
【0058】
図3に示されている形状に関連して前述した記載より、図1と図2に示されている装置に類似して、ユニット10Bは、シックビルディング症候群と戦うために使用され、フレーム12Bが接近して一定の間隔を保持しフレーム12Bが載置されている壁におそらく接触さえしているときにフレーム12Bの内側に形成される空間していることは明らかであり、織物14Bが、殺菌性で微生物に病気を誘発する特性を有する少なくとも1つの自然界に存在する殺菌性の植物由来の合成物を有しており、また、ユニット10Bが、織物を介して空気を外側に導く通路のために空気を前記空間に導入し、シックビルディング症候群に寄与するために空気中の細菌とその他の汚染物質を捕捉して殺すためにするためのファンをさらに有しているところにおいて、前記空間は少なくとも部分的に織物14Bにより区画されている。さらに、ユニット10Bの動作が、通気性のある殺菌物質で病気を誘発する織物14Bにより少なくとも部分的に区画されているフレーム12Bの内側という空間を備えていることによりシックビルディング症候群と戦う方法を本来的に実行し、この方法は、さらに織物を介して空気を外側に導く通路のために空気を前記空間に導入することを含んでいる。
【0059】
さらに図面を参照すると、特に、図4において、シックビルディング症候群を取り扱って緩和し、室内空気の質を改善するための装置の実施例は、モジュール式ユニット10Cの形で記載されており、このモジュール式ユニット10Cは、開いた内部を囲繞しユニット10Bの外周を限定する符号12Bで示されるフレームを有している。図3において、図1、図2および図3に使用されたと同一の文字ならびに数字についての慣例は適用され、特に、同一または実質的に同一の機能あるいは図1,図2および図3の構成部分あるいは構成要素と一般に実質的に対応する装置10Cの構成部分あるいは構成要素は同一の数字を有しており、文字「C」が、図1,図2および図3の実施例における構成要素と区別するために図4の装置に使用されている。
【0060】
図2に示されている装置10Aに酷似している図4の装置10Cにおいて、フレーム12Cの頂部部材38Cと底部部材40Cの前方に向く縁部は、図4に頂部部材38Cの前方に対向している縁部50Cとして示されているように、好ましくはS字形状となるように彎曲されている。図2における彎曲した前方に向く縁部に類似しているように、この彎曲されている縁部50Cは、ユニット10Cに占有される床面積が、ユニット10Bに占有される床面積と同じである場合という一定の床領域において、織物14C,14CCのより大きな表面領域の使用を容易にする。すべての他の箇所において図3について説明された図形材料は図4に符号により組み入れられている。
【0061】
さらに図面を参照すると、特に、図5において、シックビルディング症候群を取り扱って緩和し、室内空気の質を改善するための装置の実施例は、モジュール式ユニット10Dの形で記載されており、このモジュール式ユニット10Dは、開いた内部を囲繞しユニット10Dの外周を限定する符号12Dで示されるフレームを有している。同一または実質的に同一の機能あるいは図1ないし図4の構成部分あるいは構成要素と一般に実質的に対応する装置10Dの構成部分あるいは構成要素は同一の数字を有しており、文字「D」が、図1ないし図4の実施例における構成要素と区別するために図5の装置に使用されている。
【0062】
図5に示されているユニット10Dは、床に載置されるように形成されてなく、むしろシックビルディング症候群の改善と治療を必要とする室内に独立した方法で吊られるようにされている点において図1ないし図4に示す装置と異なっている。図5に示すように、フレーム12Dの底部部材24Dには、ファン20Dが位置する開口18Dが形成されている。さらに、ユニット22Dは、好ましくは自然界に存在する殺菌性の植物由来の合成物で、好ましくは通気性を有し殺菌性で微生物に病気を誘発する特性を有する2つの織物14D,14DDを有しており、1つの織物はフレーム12Dの各側面に取付けられている。矢印Arは、フレーム12Dに対し取付けられる織物14D,14DDがユニット10Dに組み立てられる方法を示している。図面の明瞭さを増すためこのような組み立てを示すすべての矢印に矢印Arが付されていない。フレーム12Dは、さらに組み立てたときにフレーム12Dに剛性を与えるための水平方向の内部補強部材52Dを有している。水平方向の内部補強部材52Dを除きユニット12Dが組み立てられたときフレーム12Dの内側は開かれている。
【0063】
ユニット10Dに関する動作として、図1ないし図4に示されている関連するユニット10,10A,10B,10Cについての前述した情報と記載は,図5に記載されているユニット10Dに同様に適用できるものとして参照符号によりこのため対応されている。
【0064】
さらに図面を参照すると、特に、図6において、シックビルディング症候群を取り扱って緩和し、室内空気の質を改善するための装置の実施例は、モジュール式ユニット10Eの形で記載されており、このモジュール式ユニット10Eは、開いた内部を囲繞しユニット10Eの外周を限定する符号12Eで示されるフレームを有している。図6において、図1ないし図5に示されている装置について使用されているものと同一の数字と文字のルールが採用されており、図6において、文字「E」は、ユニット10Eの部品および構成要素を図1ないし図5に示されている装置の部品および構成要素から区分して特定するためのものである。さらに、図6を参照すると、フレーム12Eとその部品、すなわち、頂部部材22E、底部部材24E、側部部材36E、水平内部補強部材52E、ファン20E,20E’,開口18E,18E’は、図5に示されたユニット10Dの相当するように数字を付された構成要素と好ましくは実質的に同一とされている。
【0065】
図6において、通気性を有し殺菌性で微生物に病気を誘発する織物が,図6に一般に54で示されるモジュール式織物パネルの形式で供給され、各モジュール式織物パネルは、一般に長方形状とされ中央部が開いているフレーム56を有している。好ましくは、通気性を有し植物由来の殺菌性で微生物に病気を誘発する織物14E,14EEの2つの層は各モジュール式織物パネル54の一部をなし、織物14Eの第1層はフレーム56の一側に固着され、織物14EEの第2層はフレーム56の他側に固着され、いずれの場合においても織物は好ましくは面ファスナによりフレーム56に固着されている。図6において、図面の明瞭さを増すため、複数のモジュール式織物パネル54の複数のフレーム56は、図の右側上のモジュール式織物パネル54のみしか示されていない。同様に、織物層14Eは,図面の右側上のモジュール式織物パネルのみしか示されておらず、また、織物層14EEは,図面の左側上のモジュール式織物パネルのみしか示されていない。
【0066】
各モジュール式織物パネルは、好ましくは2層の織物を含んでおり、各層の織物は、織物パネルフレーム56の両側に位置している。モジュール式織物パネル54は、フレーム12E上に支持されたとき、図6に示すように、上部パネルと下部パネルは中央パネルにより一部重複するような寸法に形成されており、ユニット10Eは、通気性を有し殺菌性で微生物に病気を誘発する織物で、好ましくは取り扱う空気通路のための自然界に存在する殺菌性を有する植物性合成物からなる織物の平坦で連続的な表面を提供するため、モジュール式織物パネル54のすべてがフレーム12Eの一側上において集合的にお互いに同一平面上に位置するように形成されている。
【0067】
ユニット10Eに関する動作として、図1ないし図5に示されている装置についての前述した情報と記載は,同様に適用できるものとして参照符号により対応されている。
【0068】
さらに図面を参照すると、特に、図7において、シックビルディング症候群を取り扱って緩和し、室内空気の質を改善するための装置の実施例は、モジュール式ユニット10Fの形で記載されており、このモジュール式ユニット10Fは、開いた内部を囲繞しユニット10Fの外周を限定する符号12Fで示されるフレームを有している。図7において、図1ないし図6に示されている装置について使用されているものと同一の数字と文字のルールが採用されており、図7において、文字「F」は、ユニット10Fの部品および構成要素を図1ないし図6に示されている装置の部品および構成要素から区分して特定するためのものである。図7の右側の分解図に示されているように、シックビルディング症候群を取り扱って緩和し、そこにある室内空気の質を改善するための装置であって10Fで示される装置は、図5に示され10Dで特定される装置と実質的に同一である。図7において,装置10Fは水平方向配置として示され、図7の左側に示すように、水平に向いて使用されるのに適応している。
【0069】
さらに、図7の左側部に示されているように、ユニット10Fは、好ましくは一般に符号70で示されるユニット支持フレーム上に水平方向配置となるように設置され、ユニット支持フレームは、一般に符号60で示される構造内に位置しており、好ましくは窓の内表面、あるいは一般に符号58で示される少なくとも窓のフレームに必ず対向して接触する状態にある。ユニット支持フレーム70は、決められた場所に保持され、窓58の上方の壁62の内部に対向する表面内に設置されているフック66に好ましくは接続されているケーブル68に鉛直方向から支持されている。
【0070】
ユニット支持フレーム70は、図7の左側部分に示されるように好ましくは一般に符号70で示される内部部材と、一般に符号74で示される外部部材とを有している。外部部材74は、好ましくは図7のもっとも左側に示されているように、ユニット10Fのフレーム12Fの下方に対向する部位である垂直支持ユニット10Fの下方に対向する部位と接触するように必要な寸法に形成されている。ユニット支持フレーム70の内部部材72は、側部部材26Fと部材22F,24Fの内部に位置する1つに面して接触している内部部材72の符号を付さない鉛直方向に延在する水平方向に対向する表面と補足的に対向するようにユニット10Fを受容するように必要な寸法に形成されている。窓58から必然的に垂直内方に延在している内部部材72の部位は、すべて図7のもっとも左側に示されているように、開口18F内のファン20Fの位置から離間して固定されるのに必要な寸法に形成されている。
【0071】
太陽電池64は、好ましくは太陽光を受けて電気を起こすために窓58と対向して接触するように位置されている。太陽電池64は、ファン20Fへのワイヤ(図示せず)と接続されており、よって、ファン20Fは窓58を介して受けた太陽エネルギによって駆動され、ファン20Fのための電池は必要とされない。
【0072】
図7に示されている本発明の好ましい実施例において、ユニット10Fの上側上の織物14Fは、通気性を有し殺菌性で微生物に病気を誘発する特性を有するだけでなく、さらに、ユニット10Fが設置されている室全体に窓58を介して差す自然光をある程度反射するようになっている。シックビルディング症候群の症状を呈する室内における自然光の分配は、これらの症状を緩和するのに役立ち、ユニット10Fによりなされる空気浄化と相俟って、シックビルディング症候群の除去に関して共働の成果を付与する。
【0073】
さらに図面を参照すると、特に、図8において、シックビルディング症候群を取り扱って緩和し、室内空気の質を改善するための装置の実施例が、モジュール式ユニット10Gの形で記載されており、このモジュール式ユニット10Gは、開いた内部を囲繞しユニット10Gの外周を限定する符号12Gで示されるフレームを有している。ユニット10Gは、図7に示されているユニット支持フレーム70上に密に嵌合されるように設計されている。ユニット10Gのフレーム12Gは、図7に示されているフレーム12Fは、フレーム12Gの側面部材26Gと同一平面内にありかつ横断するように位置している内部補強部材52Gの位置を除き図7に示されているフレーム12Fと実質的に同一である。
【0074】
さらに、図8に示すように、通気性を有し殺菌性で微生物に病気を誘発する織物で、好ましくは自然界に存在する殺菌性を有する植物性合成物からなる織物が、図6に示すパネル54のように、モジュール式織物パネル54Gの形式で設けられている。モジュール式パネル54Gのフレームは、図の明瞭さを増すため、図8には記載されていない。図8に示されているユニット10Fには、図1ないし図7に示されている装置には、同一の数字と文字のルールが採用されており、図1ないし図7に示されている装置についての前述した開示と、これらの装置についての動作は、このため図8に示す装置10Gに該当するものとして取り入れられる。図面の明瞭性を増すため図8においてモジュール式織物パネル54Gのすべてに符号が付されているわけではない。
【0075】
さらに図面を参照すると、特に、図9において、シックビルディング症候群を取り扱って緩和し、室内空気の質を改善するための装置が、モジュール式ユニット10Hの形で記載されており、この装置10Hは、側部部材26の下方に対向する縁部が、通気性を有し殺菌性で微生物に病気を誘発する織物で、好ましくは自然界に存在する殺菌性を有する植物性合成物からなる織物14Hの表面領域が、ユニット10Hに占められる与えられた領域のために図7に示されている実施例による織物表面領域より大きくなるように、S字状に形成されていることを除き、図7に示されているユニットと類似している。その他のすべての箇所において、ユニット10Hとして図9に示されている装置は、図7に10Fとして示されている装置と実質的に同一であり、図7に示されている装置についての前述した開示は、このため図9に示す装置に該当するものとして取り入れられる。該当するものとして取り入れられる1つの例外は、ユニット支持フレーム70の形状の小さな変更は、図7に示されている外部部材74は、図9に示すように、ユニット支持フレーム70の前部を横切って延在していない点である。さらに、図9に示されているユニット支持フレーム70は、ユニット10Hのフレーム12Hの3つの側面における低位の表面に補足的に接触して対向することによりユニット10Hを支持する底部支持部材76を有している。図9に示されているように、ユニット支持フレーム70は、図9の上部に示されているように、部材22H,24Hに面して接触しているが、図9の上部に示されているように、ファン20Hから離間するような寸法に形成されている1対の側部案内部材78を有している。
【0076】
図面の参照を継続するに、図10と図11は、シックビルディング症候群を取り扱って緩和し、室内空気の質を改善するための装置の使用を示しており、図3と図4に示されユニット10B,10Cとして特定されているユニットが水平方向に位置決めされており、シックビルディング症候群を緩和するために天井または室内の他の構造物から空中に吊り下げられた状態とされている。図10において、2つのユニット10Bが並んで配置されるように示されており、これらのユニットの1つが,図10の左側に開いた中央として示されている。使用に際し、図10の左に示されているユニット10Bの上面は、1つまたはそれ以上の層の通気性を有し殺菌性で微生物に病気を誘発する織物14、あるいは、図1に示されている背部被覆部材16のような堅いカバーにより被覆されている。
【0077】
図11は、同様に2つのユニット10Cを示しており、図11の左側に示されているそのユニットは、図10と同様に被覆されている開かれた頂部を有している。図10と図11において、図10の場合の複合ユニット10Bと、図11の場合の2つのユニット10Cは、それぞれ10I,10Jと符号を付されている。図10において、鉛直方向に延在するLブラケットが、ナットとボルトあるいはねじによりフレーム12Iの側部部材34I,36Iに接続されている。Lブラケット84の水平部は、C字状管82の対応する端部に嵌入されている。C字状管82には、図10に符号を付されていないが示されているナットとワッシャによって決められた位置に保持されている鉛直方向支柱80を受容するように孔が形成されている。鉛直方向支柱80は、天井あるいは部屋の高い位置にある構造物から順番に吊り下げられており、この部屋にはユニット10Iが設置され、好ましくはユニット10Iは、ユニット10Iの下部表面が、窓および/または光を部屋に供給する夜間天窓照明器具より高い位置に保持されている。この点に関し、図10に14IIとして示されている織物の最下位置のシートは、通気性を有し殺菌性で微生物に病気を誘発する織物で、好ましくは自然界に存在する殺菌性を有する植物性合成物からなるばかりでなく、光を反射してユニット10Iが設置されている部屋内においてさらなる光の分配を発揮することができるようにすることが好ましい。ユニット10Iによりなされる空気と光の取り扱いは前述したようにシックビルディング症候群の除去に関して相乗効果を発揮する。
【0078】
図11に関して、ユニット11Gは、部材26Jの彎曲した下部表面の存在を除き実質的にユニット10Iと同じである。前述したように、このような彎曲によると、ユニット10Jや10Iの四角の面積単位において与えられた専有面積においてより大きな表面の通気性を有し殺菌性で微生物に病気を誘発する織物を得ることができる。他の箇所において、ユニット10Jはユニット10Iと同様で、ユニット10Iについて前述した記載は、このため図11に示す装置10Jに該当するものとして取り入れられる。
【0079】
図12を参照すると、好ましくは消極的にシックビルディング症候群を取り扱って緩和し、室内空気の質を改善するための装置が、一般に100で示す鉛直直立配置の形式で示されており、この装置は、通気性を有し植物由来で殺菌性で微生物に病気を誘発する織物の細片を支持するための一般に102で示すフレーム102を有しており、織物の細片は、14−1,14−2,14−3,14−4,14−5で示されている。織物細片14−1〜14−5を支持するフレーム102は、個々に104で示される多数の直立部材を有している。直立部材104は、補強部材110により前面を後面に接続される第1直立部材106と第2直立部材108として分類されている。
【0080】
対をなす補強部材110間において横方向に延在しフレーム102の一部をなしているのが横方向部材112である。図12において、図面を明瞭に維持するために直立部材104、第1直立部材106、第2直立部材108、補強部材110、横方向部材112のある程度の数のみに符号を付した。
【0081】
フレーム102の一部として設けられているのが交差している補強部材(cross−brace)で、この交差補強部材は、好ましくは横方向の安定性を増すため対をなす第2直立部材108の頂部に位置している。
【0082】
示された対をなす第1直立部材106と第2直立部材108は、フレーム102の2つの隣位の直立部118の一部としての役割を果たすことができ、フレーム102は,図12に示されている5つの直立部より多くの数の直立部を有している。2つの直立部118が図12中で指し示され、符号を付されている。
【0083】
図15は、鉛直方向に切り取った状態において直立部直立部118の1つの破断した部分を示している。図15において、鉛直方向直立部材106,108は、下層の矩形の隅部に位置しており、この矩形は破線で示され、符号120を付されている。矩形120の左側前方にある第1直立部材106の1つは、図15に符号106Lを付されており、他方、矩形120の右側前方にある第1直立部材106の1つは、図15に符号106Rを付されている。同様に、矩形120の左側にある第2直立部材108の先端の1つは、図15に符号108Lを付されており、他方、矩形120の右側前方にある第2直立部材108の1つは、図15に符号108Rを付されている。直立部材106L,106Rは、図15に示されている構造物の平面形を明らかにするためにこの明細書において提供される矩形120の正面を定義するように考慮されている。
【0084】
必要に応じて第1と第2の水平方向に方向づけられた支持部材であって、図15に示されている直立部118のための鉛直方向支持を設けるために床または他の表面上に位置される支持部材が設けられてもよく、これらの必要に応じて設けられた水平方向に方向づけられた支持部材は、図15の矩形120のそれぞれ符号122L,122Rを付された破線に沿って延在している。
【0085】
さらに、図15に示されているように、多数の鉛直方向に平行に離間した補強部材110が、矩形120のそれぞれの側部に沿って第1直立部材106と第2直立部材108のそれぞれの1つずつを接続している。補強部材100は、好ましくは、図15における平行補強部材110’、110”によって示されているように、接近して鉛直方向に離間している隣接する対をなすように設けられ、位置決めされている。
【0086】
多数の横方向部材112が、水平方向に延在する平行補強部材110の鉛直方向に同様に位置決めされている対110’、110”間に延在し、好ましくは摺動可能に係合されている。このような横方向部材の1つに図15においては112が示されている。さらに、各直立部材118の頂部において交差補強部材の形式をなす横方向部材が設けられており、交差補強部材114は図12に符号を付されている。
【0087】
図15に示されているように、細片14−1の形式で設けられている通気性を有し殺菌性で、好ましくは植物由来で微生物に病気を誘発する織物が、細片の頂部において横方向部材112の最上のもの、あるいは固定された横方向補強部材114に固定されている。図15に示すように、織物細片14−1は、下方に延在し、特定の横方向部材112の選択された側部を通過して織物細片14−1のための所望の形状を形成するために横方向部材112の位置を調整することにより種々の形状で位置している。特に、横方向部材112は、対をなす平行補強部材110に沿って移動可能に矩形120の前面と背面との間に位置決めされ、横方向部材に接続され横方向部材間に延在している織物細片14−1を選択された外形に適応するようにしている。好ましくは、選択された外形の一部あるいは選択された外形のすべては、横方向部材112の位置決めと、吹いている空気に抗するか沿うことに応じて翼の上面に接近する。翼の上面と同様に織物細片14−1の位置決めは、翼状表面に沿う旋風の発生を促進し、このため、織物細片14−1を通過するか沿うより多い気流を提供し、殺菌性で微生物に病気を誘発する織物細片14−1の効果を増進する。
【0088】
必要に応じて、符号124として示されている固定された水平方向補強部材が、図15の底部に設けられており、ファン126がこの水平方向補強部材124上に支持されており、ファン126は、図15の頂部に矢印128で示すように織物細片14−1に抗するか沿って空気を上方に吹くようになっている。
【0089】
図13に言及すると、ここに示された配列100Aは、図12に示された配列100と類似しており、図15に示された部分を有するように構成されている。図13において、図15に示されている直立部118は、水平方向において矩形120に関しそれぞれ前面から背面に向きを変え、この結果、配列100Aのための異なった可能な限り効率的な外形を形成する。図13の配列100Aにおける直立部118の前面から背面に向きを変えること以外、図面で比較できるように図12に示されている配列100と主として同じであり、機能上同等で実質的に対応する部品には同一の数字が付され、図12における機能的に同一あるいは類似する対応する部品と区別するために図13には文字「A」が使用されている。
【0090】
図13に示されている配列100Aに関し、唯一の最初の直立部材106Aは、図13に示されているように、直立部118Aの水平方向の向きの変更のため隣位の直立部118Aの支持に供することはできない。しかしながら、1つの直立部118Aの直立部材106Aは、図13に示されているように、水平方向の向きの変更のため隣位の直立部118Aの第2あるいは背部直立部118Aの支持に供することができる。
【0091】
図14ないし図16に言及すると、図14には、室内空気の質を改善する他の装置が配列100Bの形式で示されており、配列100Bは、想像上の矩形の隅部に位置している鉛直方向直立部材104Bを有しており、想像上の矩形は、図12と図15に示されているように全く同じ前面となるようにされている。さらに、図12と図15と同様に、1対の直立部材104Bは、矩形の右前面に第1部材106B、矩形の右背面に第2部材108Bを有し、第2の対の直立部材104Bは、矩形の左前面に第1部材、矩形の左背面に第2部材を有し、部材は、106B−L,106B−R,108B−L,108B−Rと符号つけされており、これらの符号は,図16にもっとも明瞭に示されている。図14と図16に示されている配列100Bにおいて、想像上の矩形の各側面に沿って対応する対の直立部材106B直立第1部材106Bと直立第2部材108Bの対応するものに接続されている多数の鉛直方向直立補強部材110Bがある。想像上の矩形派、図の明瞭さを増すため図14と図16のいずれにも示されていない。
【0092】
さらに、図14に示すように、通気性を有し殺菌性で植物由来の微生物に病気を誘発する織物は、装置100Bの頂部から底部に延在する鉛直方向に延在する細片の形式では設けられていない。さらに、通気性を有し殺菌性で植物由来の微生物に病気を誘発する織物は、長方形シート14Bの形式で設けられており、長方形シート14Bは、装置100Bの各直立部118B内において重積されている複数枚のシートとして構成されている。織物シート14Bは、直接補強部材110Bに好ましくは補強部材110Bの外周に取付けられている符号を付さない環状部材により固定されており、このため、織物シート14Bが、前部直立部材106B−L,106B−Rと背部直立部材108B−L,108B−Rとの間での移動を許容されている。あるいは、側部部材112Bは、織物シート14Bの頂部、底部あるいはこれらの両者の上に設けられており、側部部材112Bは、好ましくは補強部材110Bに沿って前部と背部の間で可動とされている。この配置により、織物シート14Bは、配列100Bが設置されている室内において自然対流を利用するための多数の外形のいずれかとなるように調整される。
【0093】
100%綿糸で100%綿を織られて編まれた織物は、本発明の装置と方法を実施するために通気性を有し植物由来の殺菌性で微生物に病気を誘発する織物を形成するために使用される。これらの織物は、好ましくは殺菌性で微生物に病気を誘発する特性を付与されるためにオイゲノールを使用して処理される。
【0094】
特に、1リットルあたり5〜10グラムのオイゲノールが、1リットルあたり5または10グラムのポリビニルアルコールと1リットルあたり100グラムのグリオキサールとに混合される。溶液の重量と、溶液比率の計算により必要とされる溶液の重量との間の相違を埋め合わせるため、溶液比率に対する材料は、水を加えて1:10または1:20に維持されるべきである。溶液比率は処理する前に織物の重量を計測することにより計算される。好ましくはウエルナ−マチスパダーの使用を介するパッティングにより溶液が織物に付着され、その後、織物は、好ましくは80〜85℃の温度のオーブンに4分間入れられて乾燥される。その後、織物は、120〜140℃の温度のオーブンに約3〜5分間入れられて保存処理される。このような処理により湿分は除去され、すなわち、織物に含まれている溶液の量は、パッディングの後、乾燥織物の重量の約65%になる。
【0095】
他の処理は、ポリビニルアルコールとグリオキサールを除外してこれらの代わりにオイゲノールの溶液と水を利用することであり、適当な植物由来の殺菌性で微生物に病気を誘発する織物を得るためにオイゲノールの量は、溶液比率および湿分の除去とともに変更される。
【0096】
織物は、殺菌性糸をlxlリブニット織物に編むことによっても形成される。普通のニット織物は使用できるが、引き裂き抵抗はリブニット織物ほどではない。したがって、さらに重量のあるリブニット織物は、多くの織物引き裂き問題を解消できるが、普通のニット織物は据え付けるのにさらに困難である。
【0097】
レーヨン、ポリエステル、ナイロン、純毛を含む、編まれるか、織られるかあるいは織られない種々の繊維のタイプが殺菌性の織物として使用される。
【0098】
自然の殺菌剤が異なる方法を使用して織物に付着される。殺菌性で植物由来の微生物に病気を誘発する物質を付着する1つの追加の方法は、クローブ粉末を押し出し加工中のポリプロピレンペレットに混合することにより、クローブ粉末をポリプロピレン繊維にこの繊維の押し出し加工中に添加することができる。この方法によれば、殺菌性のクローブ粉末をポリプロピレン繊維に混合でき、その後、本発明の装置と方法により織物に編むか織るかする。この方法を使用することにより、クローブ粉末とポリプロピレンペレットとの混合は適度に均一となる。不均一な混合は、結果として生じるポリプロピレンペレットの長手方向に沿ってクローブ粉末とポリプロピレンペレットとの好ましくない不調和な混合がなされることになる。
【0099】
植物由来の殺菌物質を組まれ編まれてなく織られてもいない織物のような他の形の織物に適用することも、本発明の技術的範囲に属している。
【0100】
植物由来の殺菌物質を織物に塗布する前述したオイゲノールへの処理は、繊維は織物製造工程においてその構造を変化させないので、糸や繊維にも適用できる。
【0101】
適当な殺菌剤は、リサイクル繊維を含む糸から編まれた織物を使用することにより得られる。この糸における繊維の含有量は、約69%の綿、約29%のアクリル、約2%の他の材料であった。このリサイクル繊維は、事前に着色されており、リサイクルの間に裁断されるのと同様にいくつかの化学的処理を受けてきている。このような繊維を使用して達成されるシックビルディング症候群の低減は、織物に殺菌特性を形成する処理に着色が影響しないことを示している。
【0102】
綿、レーヨン、ポリエステル、ナイロン、純毛のような異なる繊維の状態の編むか織るか織られていない織物は、本発明の実施に使用することができ、これらの繊維自体は殺菌性ではない。殺生的に効果があることを見出された自然界に存在する殺菌剤は、本発明に従って織物に付着される。
【0103】
一般に、本発明による織物は、殺菌性で微生物に病気を誘発する合成、天然あるいは混合された糸で、例えば、lxlリブ織り織物および/またはlxl平織り織物のような織物に編むか織るかされて製造される。好ましくは重量のあるリブニット織物は、時々平織り織物が遭遇する織物引き裂き問題を解消できる。
【0104】
本発明により殺菌性で微生物に病気を誘発する性質を織物に付与する1つの方法は、自然の殺菌性を有すると知られているクローブ粉を、重合体、好ましくは押し出し加工により繊維とされたポリプロピレンに混合することにある。これは、押出機を介して供給される混合物となる前にポリプロピレンペレットにクローブ粉を混合することにより達成できる。押出機は、ポリプロピレンとクローブ粉の押し出された混合物からなる繊維を産出するものとされている。押し出し工程の前にクローブ粉とペレットを混合することは重要であり、もし混合が均一でないならば、押し出された繊維の長手方向に沿ってクローブ粉とポリプロピレンとの一貫した混合をなすことができない。一度繊維が押し出されると、これらの繊維は織物に織られるか編まれる。
【0105】
本発明の追加の特徴は、好ましくは自然界に存在する植物由来の殺菌物質を,殺菌特性を有する織物を得るために織物を植物由来の殺菌物質と処理することにより、綿、レーヨン、その他の織物と結合することを伴っている。織物は、シックビルディング症候群のユニットフレームに強固に張り渡される特性を有するニットとされている。本発明のこの特徴は、編まれた繊維でも達成できる。好ましくは自然に存在する殺菌物質は、編まれた繊維あるいは不織繊維、および、本発明の方法で糸、単繊維(fiber),繊維(filament)から形成された織物のような他の形式の織物に適用される。
【0106】
本発明は、さらに繊維に好ましくは自然界に存在する殺菌物質を染みこませるために織物を処理することを含んでおり、このことは押し出し加工が自然界に存在する殺菌物質を適用する方法である点を除いて、糸、単繊維あるいは繊維を好ましくは処理することである。押出機を使用すると、糸、単繊維あるいは繊維は、選択された自然界に存在する殺菌物質とともに押し出され、その後、所望の結果を得るために織物に織られるか編まれる。
【0107】
糸あるいは単繊維は、編んだり織ったりして織物を製造する間にその性質を変化させないので、本発明の方法は、糸あるいは単繊維に自然界に存在する殺菌物質を染みこませるために使用される。
【0108】
本発明の方法によれば、まずリサイクル単繊維含む糸を使用して織物が編まれるようにして殺菌性の織物が製造される。この糸の単繊維の成分は、約69%の綿、約29%のアクリル、約2%の他の単繊維からなる。このリサイクル繊維は、事前に着色されており、リサイクルの間に裁断されるのと同様に好ましくは化学的処理を受けている。着色は、殺菌性を有し微生物に病気を誘発する性質を織物に付与するのに影響しない。
【0109】
本発明により処理された織物により得られる主要な利点は、これらの織物が微生物を捕捉するばかりでなく微生物を殺すことである。このことは、空調機、真空掃除機その他の類似のもののためのフィルタがきちんときれいにされなければ、フィルタは微生物を罠にかける地点として作用して、特にもし微生物が存在しているとすると、そこで捕捉されたのちに繁殖されるので、重要である。これは,200年間生き続けるバチルス胞子の場合には特に重要である。
【0110】
ある商業的に入手できる織物は、ある細菌に対して有効で、「殺菌性」として奨励されるが、本発明による織物は、真菌、すなわち、密閉された室内において空気中に浮遊するもっとも強力な微生物であるかびに対しても有効である。本発明による織物は、少なくとも1ヶ月、反作用を保持して決められた場所に設置され、微生物に病気を誘発する効力を失うことなく少なくとも1回洗浄することができるとして、商業的に入手できる「殺菌性」織物に関連してさらに有効である。
【0111】
本発明による織物は、好ましくは自然の殺菌剤との処理により作成されるので、消費者は、本発明による織物を家庭の洗濯機により洗浄することができる。また、本発明による織物は、自然界に存在する殺菌剤との処理により形成されるので、健康上の危機を生じることなく廃棄することができる。本発明による織物は、好ましくは腐敗して土に還元できる。
【0112】
本発明の実施において使用される自然に存在する殺菌性で微生物に病気を誘発する物質の中には、エキナセア、キンセンカ、アロエベラ、ターメリック、カモミール、クローブ、オイゲノールがあり、クローブとオイゲノールは、好ましくはクローブの木から採取される。クローブの木から採取されるクローブとオイゲノールは、もっとも好ましいものであり、クローブとオイゲノールは、好ましくは綿、絹のような自然の織物に使用されるし、綿・ポリエステル、綿・レーヨンのような半人工織物に使用され、さらには、ビスコース、レーヨンのような人工織物に使用される。本発明の方法は、これらの自然に存在する殺菌物質を織物に結びつけるものであり、結果物である織物は、あとで空気にさらしてあるいは、洗濯しても、新しい殺菌特性を保持する。
【0113】
本発明の織物と一般的な殺菌性織物とを生体外試験により比較すると、本発明により処理される織物は、少なくとも微生物を殺菌する一般的な織物と同様に良好に微生物を殺し、本発明による織物は、さらにカビも殺す。
【実施例1】
【0114】
つぶされた形のオイゲノールは、ハイモント、インク社のPro−Fax MI40ポリプロピレンペレットに混合された。このペレットの直径は、ほぼ3mmであった。混合は、撹拌棒とビーカーを使用して人為的になされた。混合は、その後アトラス、ラボラトリーの混合押出機を使用して約200℃の温度で行った。繊維は、空冷され、集められ、殺菌性で微生物に病気を誘発する特性を示すかを見いだされた。
【実施例2】
【0115】
100%の綿糸と100%の綿を織って編んだ織物は、糸と織物に微生物に病気を誘発する特性を付与するためにクローブから得られたオイゲノールを使用して処理される。特に、1リットルあたり5グラムのオイゲノールが、1リットルあたり5グラムのポリビニルアルコール、および1リットルあたり100グラムのグリオキサールに混合された。溶液比率に対する材料は、溶液比率の計算により必要とされる溶液の重量との間の相違を埋め合わせるため、水を加えて1:10に維持された。溶液比率は、処理の前に織物の重量を計測することにより算出された。溶剤が、糸と織物にウエルナー、マチス、パダーを使用して供給された。その後、糸と織物は、好ましくは80〜85℃の温度のオーブンに4分間入れられて乾燥された。その後、糸と織物は、120〜140℃の温度のオーブンに約3〜5分間入れられて保存処理された。このような処理により湿分は除去され、すなわち、糸と織物に含まれている溶液の量は、パッディングの後、乾燥糸と乾燥織物の重量の約65%になった。糸と織物は、殺菌性で微生物に病気を誘発する特性を有することが見いだされた。
【実施例3】
【0116】
100%の綿糸と100%の綿を織って編んだ織物は、糸と織物に微生物に病気を誘発する特性を付与するためにクローブから得られたオイゲノールを使用して処理される。1リットルあたり10グラムのオイゲノールが、1リットルあたり10グラムのポリビニルアルコール、および1リットルあたり100グラムのグリオキサールに混合された。溶液比率に対する材料は、溶液比率の計算により必要とされる溶液の重量との間の相違を埋め合わせるため、水を加えて1:20に維持された。溶液比率は、処理の前に織物の重量を計測することにより算出された。溶剤が、糸と織物にウエルナー、マチス、パダーを使用して供給された。その後、糸と織物は、好ましくは80〜85℃の温度のオーブンに4分間入れられて乾燥された。その後、糸と織物は、120〜140℃の温度のオーブンに約3〜5分間入れられて保存処理された。このような処理により湿分は除去され、すなわち、糸と織物に含まれている溶液の量は、パッディングの後、乾燥糸と乾燥織物の重量の約65%になった。糸と織物は、殺菌性で微生物に病気を誘発する特性を有することが見いだされた。
【0117】
実施例2と実施例3において、ポリビニルアルコールとグリオキサールを除外してこれらの代わりにオイゲノールの溶液と水を利用することは、本発明の技術的範囲に含まれる。オイゲノールの量を変更することは、溶液比率および湿分の除去の比率の変更とともに、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0118】
要約してもっとも好ましくは、100%の綿糸と100%の綿を織って編んだ織物が、本発明の通気性を有し植物由来の殺菌性で微生物に病気を誘発する織物を形成するために使用される。これらの織物には、好ましくは織物に殺菌性で微生物に病気を誘発する性質を付与するためにオイゲノールを使用した処理がなされる。
【0119】
1リットルあたり5または10グラムのオイゲノールが、1リットルあたり5または10グラムのポリビニルアルコール、および1リットルあたり100グラムのグリオキサールに混合される。溶液比率に対する材料は、溶液比率の計算により必要とされる溶液の重量との間の相違を埋め合わせるため、水を加えて1:10または1:20に維持されるべきである。溶液比率は、処理の前に織物の重量を計測することにより算出される。溶剤が、織物にウエルナー、マチス、パダーを使用したパッティングにより供給される。その後、織物は、好ましくは80〜85℃の温度のオーブンに4分間入れられて乾燥される。その後、織物は、120〜140℃の温度のオーブンに約3〜5分間入れられて保存処理される。このような処理により湿分は除去され、すなわち、織物に含まれている溶液の量は、パッディングの後、乾燥糸と乾燥織物の重量の約65%になる。
【0120】
実用のための他の取り組みとしては、ポリビニルアルコールとグリオキサールを除外してこれらの代わりにオイゲノールの溶液と水を利用することであり、とともに、本発明の技術的範囲に含まれる。植物由来の殺菌性で微生物に病気を誘発す適切な織物を形成するために、オイゲノールの量を変更することは、溶液比率および湿分の除去の比率の変更と同様、なし得る。
【0121】
織物は、殺菌性のある糸を、lxlリブニット織物に織ることにより形成される。平織り織物も使用されるが、平織り織物は、リブニット織物のような引き裂き抵抗を有していない。したがって、平織り織物は、使用可能であるが、シックビルディング症候群処理ユニットに適用するのはさらに困難であり、より重いリブニット織物の構造は、多くの織物引き裂き問題を解消する。
【0122】
綿、レーヨン、ポリエステル、ナイロン、純毛のような異なる繊維の状態の編むか織るか織られていない織物は、本発明による殺菌性を有する織物の形成に使用される。
【0123】
自然界に存在する植物由来の抗菌物質が、異なる方法を使用する織物に付加される。自然界に存在し植物由来の殺菌性で微生物に病気を誘発する特性を付加する実施例1として前述したものに類似している1つの追加の方法は、繊維を押し出している間に、押し出されているポリプロピレンペレットにクローブ粉を混合することにより、ポリプロピレンペレットにクローブ粉を混合することである。この方法は、殺菌性のあるクローブ粉をポリプロピレンペレットに組み入れるもので、その後、ポリプロピレンペレットは、本発明の装置と方法に使用されるために織られあるいは編まれて織物にされる。この方法を使用して、クローブ粉とポリプロピレンペレットとを混合すると、混合がほどよく均一になる。均一でない混合を行なうと、ポリプロピレン・クローブペレットの長手方向に沿ってクローブ粉とポリプロピレンに好ましくない調和の欠けた状態が生じる。
【0124】
自然界に存在する植物由来の殺菌物質を、組んだり編まなかったり、織らなかったりするという他の形式の織物に適用することも本発明の技術的範囲に属する。
【0125】
自然界に存在する植物由来の殺菌物質を織物に適用するための前述したオイゲノールへの取り組みは、織物製造工程において単繊維はその性質を変化しないので、糸あるいは単繊維に適用することができる。
【0126】
適当な殺菌物質によれば、リサイクル単繊維を含む糸から編まれた織物を使用することになる。着色は、殺菌性を有する性質を織物に付与するのに影響しない。
【0127】
本発明の好ましい実施例の実行において先に述べたように、オイゲノールは、本発明により織物を処理するのに使用される好ましい殺菌性を有し、自然に存在する抗菌材料である。しかしながら、オイゲノールは、本発明の実行に使用される唯一の殺菌性を有し、自然に存在する抗菌材料ではない。他の殺菌性を有し、自然に存在する抗菌材料としては、クローブ、キンセンカ、アロエベラ、カモミールがある。
【0128】
オイゲノールは、クローブにおける活性要素であるため、時に「クローブ油」と指称されるが、オイゲノールは、アリル基で置換されたグアイアコール(2−メトキシフェノール)である。この明細書中で時に「オイゲノール」と指称されるクローブから抜かれた油は、殺菌性物質として普通に商業的に得られるオイゲノールより一層効果的であることが見いだされた。特に、クローブから直接抜かれたクローブ油と同様の効力の殺菌性物質を製造するためには約5倍の普通に商業的に得られるオイゲノールが必要である。キンセンカとカモミールは、効果を得るためには溶液中に少なくとも5%の濃度で使用されることが必要である。0.1%の濃度のクローブ油は、0.5%の濃度のオイゲノールと同様、効果的な殺菌性物質である。アロエベラは、もし使用されるのであれば、5%の濃度が必要である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a) 開かれている内部を囲みユニットの外周を区画するフレームと、
b) 通気性および殺菌性を有し、微生物に病気を誘引する織物であって、自然界に存在し植物由来の抗菌物質を備え、フレームの第1の側面の外周の近傍に固定されており、フレームの第1の側面の開かれた内部を被覆する織物と、
c) フレームの残された側面上の近傍に固定され、フレームの外周を被覆する空気不透過部材と、
d) フレーム内に形成された少なくとも1つの開口であってファンを収納するのに適合している開口と、
e) フレーム外からフレーム内に空気を吹いてフレーム内に吹かれた空気の外側へのその後の通路を形成するための開口内に収納されたファンと、
f) 織物を介する
からなる室内空気の質を向上するためのモジュール式ユニット。
【請求項2】
少なくとも1つの緊張ケーブルに接続され、開かれている中央部に至る開口を有しているフレームと、
壁に取り付けられるのに適したフレームの残された側面上にあるフレームの外周と、
壁の1つまたはそれ以上のケーブル把持装置に接続されるのに適合しており、ケーブルがフレームの残された側面を引くことによりユニットの内部が閉じられ空気はファンの動作のみによってユニットの内部に入る
からなる請求項1に記載の室内空気の質を向上するためのモジュール式ユニット。
【請求項3】
a) ユニットは、鉛直方向壁に、壁から押し出している少なくとも1つの部材上に吊り下げられるようにフレームの部分に支持され、フレームの第2の側面が壁と同一高さとされ、したがって、フレームの開かれた内部に導入された空気はフレーム内部から織物を介して導出される
ことを特徴とする請求項2に記載の室内空気改質のためのモジュール式ユニット。
【請求項4】
a) 開かれた内部を囲繞し、外側に対向する上方に延在する表面を有するユニットのフィルタ部分の外周の部分を特定する横方向フレームと、
b) 通気性および殺菌性を有し、微生物に病気を誘引する織物であって、自然界に存在し植物由来の抗菌物質を備え、フレームの下方に対向する側面上のフレーム外周に固定され、フレームの下方に対向する側面上の開かれた内部を被覆する織物と、
c) フレームの上方に対向する側面上のフレーム外周に固定され、フレームの上方に対向する側面上を被覆する多孔質の光反射織物と、
d) フレーム外からフレーム内に空気を吹いてフレーム内に吹かれた空気の外側への通気性を有する織物を介するその後の通路を形成するためのフレーム内に支持された少なくとも1つのファンと、
e) 窓の部分に対向して接触するために平面をなすフレームの外周の外部と、フレームと、
f) フレームから上方に延在しフレームをフレームの平面部から離間した位置において枢着接続される周りでフレームを上方に支持し、フレームを窓の部分に向け、フレームを水平方向に維持するためにフレームの重量を受け入れるための少なくとも1つの部材と、
g) 窓を介して太陽エネルギを受容するように位置決めされファンと接続されてファンを駆動する太陽電池と
からなる室内空気の質を向上するためのモジュール式ユニット。
【請求項5】
少なくとも1つの自然界に存在し微生物に病気を誘引する特性を有する織物と、
織物を展張するのに適したフレームと、
フレームを横切って添付された織物の一部を介して空気を吹くためのファンと、
を備えることを特徴とするシックビルディング症候群除去装置。
【請求項6】
自然界に存在する殺菌性物質が植物由来のものであることを特徴とする請求項5に記載のシックビルディング症候群除去装置。
【請求項7】
自然界に存在する殺菌性で微生物に病気を誘発する物質はクローブ油であることを特徴とする請求項6に記載のシックビルディング症候群除去装置。
【請求項8】
自然界に存在する殺菌性で微生物に病気を誘発する物質はオイゲノールであることを特徴とする請求項6に記載のシックビルディング症候群除去装置。
【請求項9】
a) 少なくとも1つの自然界に存在する物質であって微生物に病気を誘発するフレームを横切って展張された物質を有し、
b) フレームを横切って展張された前記織物の一部を介して空気を吹くこと、
を特徴とするシックビルディング症候群除去方法。
【請求項10】
自然界に存在する物質であって微生物に病気を誘発する物質は、クローブ油であることを特徴とする請求項9に記載のシックハウス症候群除去方法。
【請求項11】
自然界に存在する物質であって微生物に病気を誘発する物質は、オイゲノールであることを特徴とする請求項9に記載のシックハウス症候群除去方法。
【請求項12】
a) 仮想の矩形の隅部に位置し矩形の1縁部が前部と特定される鉛直方向直立部材と、
b) 矩形の右前面に第1部材、矩形の右背面に第2部材を有する第1の対をなす部材と、矩形の左前面に第1部材、矩形の左背面に第2部材を有する第2の対をなす部材と、
c) 矩形の対応する側面に沿って対応するように対をなす直立部材の直立する第1部材および第2部材とそれぞれ接続されている多数の鉛直方向に離間した補強部材と、
d) 鉛直方向において隣接して対をなす側部部材間に接続され延在している通気性および植物由来の殺菌性を有し、微生物に病気を誘引する織物と、
を備えることを特徴とする室内空気質改善装置。
【請求項13】
a) 鉛直方向に対応するように位置する対をなす水平方向に延在する平行補強部材と、
b) 翼に吹かれる空気に対応して翼の表面に接近する一部または全部の選択された外形間に従うように延在し、織物部分に接続させるため前部および背部間に位置し平行な補強部材に沿うように可動とされた横方向部材
をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の室内空気質改善装置。
【請求項14】
処理される織物の一部の重量を計測し、
自然界に存在する活性殺菌性材料の溶液重量に対する所望の織物の重量比を選択し、
液体1リットル当たり活性天然由来殺菌材料を5〜10グラムの比率で自然界に発生する抗菌性材料および液体を混合し、
処理される織物部分の約10〜約20倍の溶液の重量となるようにさらに液体を加えて混ぜ、
織物に溶液を含ませ、
湿らせた織物を約80℃〜85℃の間の温度で乾かし
乾いた織物を、約120℃から約140℃で約3分から約5分間保存処理する
ことを特徴とする殺菌性織物の処理方法。
【請求項15】
前記液体は水であることを特徴とする請求項14に記載の殺菌性織物の処理方法。
【請求項16】
活性天然抗菌性材料はオイゲノールおよびクローブ粉を含む群から選ばれることを特徴とする請求項14に記載の殺菌性織物の処理方法。
【請求項17】
前記溶液は、溶液を含ませたパッドと接触させることにより、織物に含浸されることを特徴とする請求項14に記載の殺菌性織物の処理方法。
【請求項18】
湿らせられた織物の乾燥はオーブン内で行われることを特徴とする請求項14に記載の殺菌性織物の処理方法。
【請求項19】
乾いた前記織物の処理は空気乾燥機の中で行なわれることを特徴とする請求項14に記載の殺菌性織物の処理方法。
【請求項20】
a) 織ることができるか編むことができる繊維として押し出される少なくとも1つの樹脂材料のペレットを混合すること、
b) 自然界に存在する殺菌性材料をペレット混合物に混合すること、
c) 結果物の混合物を繊維として押し出し加工すること、
d) フィラメントを織るか編んで織物を作るかして織物を形成すること
を有することを特徴とする殺菌性織物の作製方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公表番号】特表2013−519493(P2013−519493A)
【公表日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−553954(P2012−553954)
【出願日】平成23年2月14日(2011.2.14)
【国際出願番号】PCT/US2011/024703
【国際公開番号】WO2011/100656
【国際公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VELCRO
【出願人】(512212818)フィラデルフィア、ユニバーシティー (1)
【氏名又は名称原語表記】Philadelphia University
【住所又は居所原語表記】School House Lane & Henry Avenue,Philadelphia,Pennsylvania 19144,U.S.A.
【Fターム(参考)】