説明

シフトレバー装置

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は乗用車用シフトレバー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のシフトレバー装置は、大きくマニュアル式とオートマチック式に分けられ、オートマチック式としては各シフトポジションが直線状に並んだいわゆるストレートタイプが一般的であったが、最近では例えば特開平09−156395号公報に開示さているようなジグザグ式(ゲート式ともいう)も普及しつつある。このジグザグ式シフトレバー装置は、シフトレバーの操作が車両前後方向だけでなく幅方向にも必要であるため、例えばN(ニュートラル)ポジションからD(ドライブ)ポジションにシフト操作する際に、勢い余って2(セカンド)ポジションに入ってしまう、というようなことが起こりにくくなっている。これらのようなシフトレバー装置のシフト操作を自動車の変速機(トランスミッション)に伝える手段としては、ケーブルやリンク等の機械的手段が一般的である。上記のオートマチック式シフトレバー装置が現在では広く普及しているが、例えば特開平08−192653号公報に開示されているようにオートマチック式とマニュアル式を兼ね備えたものも提案されている。このシフトレバー装置においては、従来のストレートタイプのオートマチック式シフトレバー装置と同様に、P・R・N・Dの4ポジションが直線状に並んだオートマチックシフト部分と、Dポジションから枝分かれして+と−の2つのポジションに操作可能なマニュアルシフト部分とからなっており、オートマチックシフト部分においてはシフトレバーのシフト操作をシフトケーブルを介して変速機に伝えている。またマニュアルシフト部分においては、+/−スイッチのオンオフにより変速機を制御している。上記のように、シフトレバーのシフト操作を変速機に伝える手段としては、基本的にシフトレバーの車両前後方向の操作についてはケーブルあるいはリンクを用い、車両幅方向の操作が含まれる場合には必要な部分にスイッチを設けてそのオンオフ信号を変速機に伝えていた。以上のように種々のシフトパターンのシフトレバー装置が提案されているが、ジグザグタイプのオートマチック式とマニュアル式を兼ね備えたもの(特開平08−192653号公報の装置のストレート部分をジグザグにしたもの)も考えることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ジグザグタイプのオートマチック式とマニュアル式を兼ね備えたシフトレバー装置のシフト操作を変速機に伝えるには、シフトパターンが複雑であるため、ケーブルあるいはリンクのみで行うことは難しいのはもちろん、スイッチを併用したとしても構造がより複雑になってしまう。そこでスイッチのみでシフトポジションを変速機に伝える手段が考えられるが、シフトパターンが複雑であるため、全てのシフトポジションにスイッチを設ける必要があり、配線が複雑になり加工が複雑になる等コストアップを招くことが考えられる。本発明の目的は、複雑なシフトパターンであっても、必要最小限のスイッチのみで変速機にシフトポジションを伝えることができるシフトレバー装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発明は、つぎの通りである。
(1) 車両幅方向および車両前後方向のどちらか一方向において少なくとも3位置にシフト操作可能であり、前記3位置のそれぞれにおいて車両幅方向および車両前後方向の他方向にシフト操作可能なシフトレバー装置であって、前記3位置のうち2つの位置でのシフトレバーの他方向のシフト操作に連動する第1リンクと、前記3位置のうち前記第1リンクが連動しない位置を含む2つの位置でのシフトレバーの他方向のシフト操作に連動する第2リンクと、前記第1リンクに設けられた第1リンク側可動接点群と、前記第2リンクに設けられた第2リンク側可動接点群と、1部材からなり、前記第1リンクと前記第2リンクとの間に配置された基板と、前記基板の第1リンク側の面に設けられた第1リンク側固定接点群と、前記基板の第2リンク側の面に設けられた第2リンク側固定接点群と、前記第1リンク側可動接点群と前記第1リンク側固定接点群とで構成される第1リンク側スイッチ群と、前記第2リンク側可動接点群と前記第2リンク側固定接点群とで構成される第2リンク側スイッチ群と、を有し、前記第1リンク側スイッチ群と前記第2リンク側スイッチ群とで全ての検出必要位置が検出可能とされた、シフトレバー装置。
(2) 第1リンク側可動接点群が第3可動接点および第4可動接点とからなり、第2リンク側可動接点群が第1可動接点および第2可動接点からなり、第1リンク側固定接点群は第3固定接点および第4固定接点からなり、第2リンク側固定接点群は第1固定接点および第2固定接点からなり、第1リンク側スイッチ群は第3および第4スイッチからなり、第2リンク側スイッチ群は第1および第2スイッチからなる、(1)記載のシフトレバー装置。
(3) 第1リンク側可動接点群が第3可動接点からなり、第2リンク側可動接点群が第1可動接点および第2可動接点からなり、第1リンク側固定接点群は第3固定接点からなり、第2リンク側固定接点群は第1固定接点および第2固定接点からなり、第1リンク側スイッチ群は第3スイッチからなり、第2リンク側スイッチ群は第1および第2スイッチからなる、(1)記載のシフトレバー装置。
【0005】上記(1)または(2)または(3)の装置では、車両幅方向および車両前後方向のどちらか一方向において少なくとも3位置にシフト操作可能であり、前記3位置のそれぞれにおいて車両幅方向および車両前後方向の他方向にシフト操作可能なシフトレバー装置のような複雑なシフトパターンをもつシフトレバー装置であっても、第1リンクに設けられた第1リンク側可動接点群と基板に設けられた第1リンク側固定接点群とで構成される第1リンク側スイッチ群と、第2リンクに設けられた第2リンク側可動接点群と基板に設けられた第2リンク側固定接点群とで構成される第2リンク側スイッチ群と、を含む最小3個のスイッチで全ての検出必要位置を検出することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施例のシフトレバー装置の構成および作用を図1〜図11を参照して説明する。このシフトレバー装置は図1に示すシフトパターンを有する。このシフトレバー装置はセミオート式であり、基本的にはR(リバース)、N(ニュートラル)、S(シーケンシャル)の3ポジションがあり、S位置からは+と−にシフト操作が可能となっている。実際の運転においては、N位置でエンジン始動、後退する場合はR位置、発進する場合はS位置に操作する。停車している状態でN位置からS位置に操作すると、1速に入り発車する。1速走行時に+に入れS位置に戻すと2速となり、+に入れる毎にシフトアップする。−は逆にシフトダウンする。なお、+および−ではシフトレバー2が保持されることはなく、手を離すとS位置に戻るように図示略のスプリングにより付勢されている。
【0007】シフトレバー2の位置としては、図1に示すように、以上の他にN’位置およびS’位置がある。N’位置、S’位置は、それぞれN位置およびS位置と同じシフト位置とされており、N’位置はN位置から不用意にR位置に入らないように、S’位置はS位置から不用意にN位置に入らないようにそれぞれ設定してある。また、N’位置およびS’位置では、S位置からシフト操作される+および−と同様に、この位置でシフトレバー2が保持されることはなく、手を離すとそれぞれN位置およびS位置に戻るように付勢されている。また、R位置とN’位置の間およびN位置とS’位置の間(図1に示すNR位置とNS位置)には節度が設けられており、明確な操作がなければR位置とN’位置の間、N位置とS’位置の間の移動がされにくくなっている。
【0008】このようなシフトパターンを有するシフトレバー装置は図3および図4のように構成されている。前記シフトパターンからもわかるように、シフトレバー2はベース1に対して車両前後方向および車両幅方向に揺動可能(またはスライド可能)とされている。このシフトレバー2には、図5、図6に示すように、下方に開いた、十字溝3aを有するカム3が一体的に設けられている。カム3は、図示例では車両幅方向に延びている。
【0009】図4に示すように、ベース1にはシフトレバー2の車両前後方向の揺動軸と同軸上に揺動軸41を有する第1リンク4および第2リンク5が、それぞれ独立して揺動可能に取り付けられている。図3に示すように、第1リンク4と第2リンク5は揺動軸41側と反対側の端部にそれぞれ先端部4b、5bを有している。第1リンク4の第2リンク5側に、2本で一組となり3組の接触部を有する第3可動接点13(図3にはないが、図8に表れる)と第4可動接点14とが配置されている。第3可動接点13と第4可動接点14とは、第1リンク側可動接点群10Aを構成している。同様に、第2リンク5の第1リンク4側には、2本で一組となり3組の接触部を有する第1可動接点11と第2可動接点12(図3にはないが、図9に表れる)とが配置されている。第1可動接点11と第2可動接点12とは、第2リンク側可動接点群10Bを構成している。第1リンク4の第2リンク5側には、第2リンク5側に突出するボス4aが形成されており、第2リンク5には、第1リンク4のボス4aが挿入可能な長孔5a(図示例では車両前後方向に長くされた孔)が形成されている。
【0010】第1リンク4と第2リンク5の間には、静止部材である基板6が配置されている。基板6の第1リンク側の面には第1固定接点群20Aが配置されており、基板6の第2リンク側の面には第2固定接点群20Bが配置されている。第1固定接点群20Aは第3固定接点23と第4固定接点24とからなり、第2固定接点群20Bは第1固定接点21と第2固定接点22とからなる。第1固定接点21と第1可動接点11とで第1スイッチ31が構成され、第2固定接点22と第2可動接点12とで第2スイッチ32が構成され、第3固定接点23と第3可動接点13とで第3スイッチ33が構成され、第4固定接点24と第4可動接点14とで第4スイッチ34が構成されている。第3スイッチ33と第4スイッチ34とで第1リンク側スイッチ群30Aを構成しており、第1スイッチ31と第2スイッチ32とで第2リンク側スイッチ群30Bを構成している。図11(図1111は第3スイッチ(SW3)33の場合を例に取り上げて示している)に示すように、本実施例において、第3各スイッチの閉状態をSW3で示し、開状態をSW3’で示す。(他のスイッチも同様)
【0011】第1リンク4、第2リンク5および基板6は、図3または図7に示すように、2分割ケース7に収容された状態で、ケース7をベース1に取り付けることにより、ベース1に取り付けられる。第1リンク側可動接点群10Aと第1リンク側固定接点群20Aとの接触部は、第1リンク4すなわちシフトレバー2の揺動軸芯41から放射状に上方に延びる直線上に位置しており、第2リンク側可動接点10Bと第2リンク側固定接点群20Bとの接触部は、第2リンク5すなわちシフトレバー2の揺動軸芯41から放射状に延びる直線上に位置している。
【0012】第1リンク4および第2リンク5はそれぞれ図8、図9に示すようにケース7内に回動可能に取り付けられており、シフトレバー2がS位置にシフトしている場合を基準位置とした場合、第1リンク4は車両前方(図8の反A方向)のみ、第2リンク5は車両前後方向に揺動可能とされ、それぞれ無負荷状態ではS位置である基準位置に戻るようにばね4c、5cにより付勢されている。また、第1リンク4のボス4aと第2リンク5の長孔5aは、後述する特定の位置範囲でのみ係合するようにされている。
【0013】第1リンク4および第2リンク5の先端部4b、5bは、ベース1に取り付けられた状態でシフトレバー2のカム3の十字溝3a内に位置しており、シフトポジションにより十字溝3a内を相対的に移動する。具体的には、シフトレバー2がS位置に位置している場合、第1リンク4は図6に示す十字溝3a内のC位置にあり、N位置およびS’位置ではD位置、R位置およびN’位置ではE位置にある。また、第2リンク5はS位置ではA位置、N位置およびS’位置ではB位置、R位置およびN’位置ではC位置にある。十字溝3a内のB位置およびC位置では、第1リンク4および第2リンク5のいずれであってもシフトレバー2を車両前後方向にシフト操作してもカム3には当接しないため、前記基準位置に保持され、A位置、D位置およびE位置ではシフトレバー2の車両前後方向へのシフト操作に伴い第1リンク4および第2リンク5がカム3に係合して揺動することになる。
【0014】以上のような構成により、第1リンク4はS位置、S’位置、+および−のポジションでは基準位置にあって揺動することはなく、シフトレバー2をN位置、R位置とシフト操作するにしたがって、第1リンク4の先端部4bに係合したカム3により図2下段のように揺動し、スイッチSW3およびSW4が切り換わる。一方、第2リンク5は、基準位置となるS位置からシフトレバー2を+および−に操作すると、第2リンク5の先端部5bがカム3に係合しているため、図2上段のように揺動する。S’位置からR位置に至る部分では、第2リンク5の先端部5bはカム3には係合しないためカム3により揺動されることはないが、シフトレバー2をN’位置からR位置にシフト操作する際に第1リンク4のボス4aが第2リンク5の長孔5aに係合し、第1リンク4の揺動に伴って第2リンク5も揺動するようにされている。
【0015】第1リンク4および第2リンク5が、カム3またはお互いのボス4a、長孔5aにより揺動されると、それぞれに配置された可動接点11、12、13、14が基板6の固定接点群20A、20B上を摺動し、その結果として各スイッチ31、32、33、34は表1に示すように切り換わる。表1において、各スイッチSW1、SW2、SW3、SW4はそれぞれ第1スイッチ31、第2スイッチ32、第3スイッチ33、第4スイッチ34に対応する。各スイッチSW1、SW2、SW3、SW4のONは各スイッチの閉状態を示しており、OFFは各スイッチの開状態を示している。表1に示すように、SW1〜SW4のON、OFFの組み合わせは各シフトポジションR、N、S、NR、NS、+、−により異なっており(N’位置とS’位置はそれぞれR位置とN位置、N位置とS位置の確実なシフトポジションの検出のために設けられたものであるため、それぞれN位置、S位置と同じ組み合わせになっている)、各スイッチSW1、SW2、SW3、SW4のON、OFFの組み合わせを見ることによって、各シフトポジションを検出することが可能となっている。ここで、RとN’との間のNR位置およびNとS’との間のNS位置は、R、N、Sの検出スイッチに故障が生じても、R、N、Sのいずれの位置にシフトレバーが位置しているかを判定できるようにするために余分に設けられた検出位置である。これらのスイッチの状態に基づいて判定部50(図3参照)により各シフト位置が判定され、自動車のトランスミッションの切り替えが実行されることになる。
【0016】
【表1】


【0017】以上のような構成によれば、本発明の第1実施例のように、車両幅方向および車両前後方向のどちらか一方向において少なくとも3位置にシフト操作可能であり、前記3位置のそれぞれにおいて車両幅方向および車両前後方向の他方向にシフト操作可能な複雑なシフトパターンを持つシフトレバー装置であっても、判定(検出)が必要なシフトポジションの数(R、NR、N、NS、S、+、−の7個)に比べて少ないスイッチ(SW1、SW2、SW3、SW4の4個)で全てのシフトポジションを判定することができる。なお、本発明の第1実施例においてはスイッチの故障をソフトウェアにより検出できるように各スイッチ(第1スイッチ31〜第4スイッチ34)をたがいに反転状態となる2つのスイッチ(図11のSW3とSW3’)とから構成したが、必ずしもこのようにする必要はなく単一のスイッチから構成してもよい。また、本実施例においては、R位置とN’位置の間にNR位置、N位置とS’位置の間にNS位置を設定し、NR位置とNS位置とその通過を判定できるようにしているが、これらを廃止してもよい。さらに、本発明の第1実施例においては第4スイッチ34が存在しているが、5つのシフトポジションR、N、S、+、−を検出するためには、または7つのシフトポジションR、NR、N、NS、S、+、−を検出するためには、3つのスイッチのON、OFFの組み合わせでよいため(3つのスイッチで23 =8通りの検出が可能)、第4スイッチ34(または第1スイッチ〜第4スイッチのいづれか1つ)を廃止することも可能である。
【0018】上記第1実施例においては、スイッチの故障を検出するためにスイッチの数を多くし、検出するポジションも多くしていたが、別の手段によりスイッチの故障を検出できるようにすれば、より単純な構成とすることができる。その一例を本発明の第2実施例として以下に示す。本発明の第2実施例においては、図12、図1313に示すように、本発明の第1実施例に対して第4可動接点14と、第4固定接点24と、第4スイッチ34と、が廃止されている。さらに、本発明の第2実施例においては、シフトポジションの検出位置であるNR位置およびNS位置の判定を省いている。
【0019】第1リンク4と第2リンク5に配置された第1、第2、第3可動接点11、12、13が基板6の固定接点10上を摺動し、その結果として各スイッチSW1、SW2、SW3は表2に示すように切り換わる。表2において、各スイッチSW1、SW2、SW3はそれぞれ第1スイッチ31、第2スイッチ32、第3スイッチ33に対応する。各スイッチSW1、SW2、SW3のONは各スイッチの閉状態を示しており、OFFは各スイッチの開状態を示している。
【0020】表2に示すように、SW1〜SW3のON、OFFの組み合わせは、各シフトポジションR、N、S、+、−により異なっており(N’位置とS’位置はそれぞれR位置とN位置、N位置とS位置の確実なシフトポジションの検出のために設けられたものであるため、それぞれN位置、S位置と同じ組み合わせになっている)、各スイッチSW1〜SW3のON、OFFの組み合わせを見ることによって、各シフトポジションを検出することが可能になっている。ここで、RとN’の間のNR位置およびNとS’の間のNS位置は、R、N、Sの検出スイッチに故障が生じても、R、N、Sのいずれの位置にシフトレバーが位置しているかを判定できるようにするために、余分に設けられた検出位置である。これらのスイッチの状態に基づいて判定部50(図3R>3に準じる)により各シフト位置が判定され、自動車のトランスミッションの切り換えが実行されることになる。
【0021】
【表2】


【0022】以上の構成により5つのシフトポジションR、N、S、+、−を判定するために最小3つのスイッチのON、OFFの組み合わせ(3つのスイッチで23 =8通りの検出が可能)のみとすることができる。上記以外に関しては、構成および作用は本発明第1実施例と同様であるため、説明を省略する。本発明の第1実施例と第2実施例において、図1または図12に示す、R位置とN’位置、N位置とS’位置、−とS位置と+は、車両前後方向としたが、車両幅方向としてもよい。また、第1リンク4をシフトレバー2から遠い方のリンクとし第2リンク5をシフトレバー2から近い方のリンクとしたが、第1リンク4をシフトレバー2から近い方のリンクとし第2リンク5をシフトレバー2から遠い方のリンクとしてもよい。
【0023】
【発明の効果】請求項1または請求項2または請求項3の装置では、車両幅方向および車両前後方向のどちらか一方向において少なくとも3位置にシフト操作可能であり、前記3位置のそれぞれにおいて車両幅方向および車両前後方向の他方向にシフト操作可能なシフトレバー装置のような複雑なシフトパターンをもつシフトレバー装置であっても、第1リンクに設けられた第1リンク側可動接点群と基板に設けられた第1リンク側固定接点群とで構成される第1リンク側スイッチ群と、第2リンクに設けられた第2リンク側可動接点群と基板に設けられた第2リンク側固定接点群とで構成される第2リンク側スイッチ群と、を含む最小3個のスイッチで全ての検出必要位置を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施例のシフトレバー装置のシフト位置を示す平面図である。
【図2】本発明第1実施例のシフトレバー装置の各シフト位置における第1リンク、第2リンクと固定接点との各シフトレバー位置における、位置関係を示す図である。
【図3】本発明第1実施例のシフトレバー装置のケースとその内部部品の分解斜視図である。
【図4】本発明第1実施例のシフトレバー装置の断面図である。
【図5】本発明第1実施例のシフトレバー装置のシフトレバーのみを示す正面図である。
【図6】図5のA−A線に沿う断面図である。
【図7】本発明第1実施例のシフトレバー装置のケースの斜視図である。
【図8】本発明第1実施例のシフトレバー装置のケース内側の第1リンクとその近傍の正面図である。
【図9】本発明第1実施例のシフトレバー装置のケース内側の第2リンクとその近傍の正面図である。
【図10】本発明シフトレバー装置の基板を第1リンク側から見た正面図である。
【図11】本発明の可動接点と固定接点との当接をスイッチ化した図である。
【図12】本発明第2実施例のシフトレバー装置のシフト位置を示す平面図である。
【図13】本発明第2実施例のシフトレバー装置の各シフト位置における第1リンク、第2リンクと固定接点との各シフトレバー位置における、位置関係を示す図である。
【符号の説明】
1 ベース
2 シフトレバー
3 カム
3a 十字溝
4 第1リンク
4a ボス
5 第2リンク
5a 長孔
6 基板
7 ケース
10A 第1リンク側可動接点群
10B 第2リンク側可動接点群
11 第1可動接点
12 第2可動接点
13 第3可動接点
14 第4可動接点
20A 第1リンク側固定接点
20B 第2リンク側固定接点
21 第1固定接点
22 第2固定接点
23 第3固定接点
24 第4固定接点
30A 第1リンク側スイッチ群
30B 第2リンク側スイッチ群
31 第1スイッチ
32 第2スイッチ
33 第3スイッチ
34 第4スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両幅方向および車両前後方向のどちらか一方向において少なくとも3位置にシフト操作可能であり、前記3位置のそれぞれにおいて車両幅方向および車両前後方向の他方向にシフト操作可能なシフトレバー装置であって、前記3位置のうち2つの位置でのシフトレバーの他方向のシフト操作に連動する第1リンクと、前記3位置のうち前記第1リンクが連動しない位置を含む2つの位置でのシフトレバーの他方向のシフト操作に連動する第2リンクと、前記第1リンクに設けられた第1リンク側可動接点群と、前記第2リンクに設けられた第2リンク側可動接点群と、1部材からなり、前記第1リンクと前記第2リンクとの間に配置された基板と、前記基板の第1リンク側の面に設けられた第1リンク側固定接点群と、前記基板の第2リンク側の面に設けられた第2リンク側固定接点群と、前記第1リンク側可動接点群と前記第1リンク側固定接点群とで構成される第1リンク側スイッチ群と、前記第2リンク側可動接点群と前記第2リンク側固定接点群とで構成される第2リンク側スイッチ群と、を有し、前記第1リンク側スイッチ群と前記第2リンク側スイッチ群とで全ての検出必要位置が検出可能とされた、シフトレバー装置。
【請求項2】 第1リンク側可動接点群が第3可動接点および第4可動接点とからなり、第2リンク側可動接点群が第1可動接点および第2可動接点からなり、第1リンク側固定接点群は第3固定接点および第4固定接点からなり、第2リンク側固定接点群は第1固定接点および第2固定接点からなり、第1リンク側スイッチ群は第3および第4スイッチからなり、第2リンク側スイッチ群は第1および第2スイッチからなる、請求項1記載のシフトレバー装置。
【請求項3】 第1リンク側可動接点群が第3可動接点からなり、第2リンク側可動接点群が第1可動接点および第2可動接点からなり、第1リンク側固定接点群は第3固定接点からなり、第2リンク側固定接点群は第1固定接点および第2固定接点からなり、第1リンク側スイッチ群は第3スイッチからなり、第2リンク側スイッチ群は第1および第2スイッチからなる、請求項1記載のシフトレバー装置。

【図1】
image rotate


【図6】
image rotate


【図10】
image rotate


【図3】
image rotate


【図7】
image rotate


【図9】
image rotate


【図2】
image rotate


【図8】
image rotate


【図11】
image rotate


【図5】
image rotate


【図4】
image rotate


【図12】
image rotate


【図13】
image rotate


【特許番号】特許第3397701号(P3397701)
【登録日】平成15年2月14日(2003.2.14)
【発行日】平成15年4月21日(2003.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平10−268641
【出願日】平成10年9月22日(1998.9.22)
【公開番号】特開2000−108707(P2000−108707A)
【公開日】平成12年4月18日(2000.4.18)
【審査請求日】平成12年10月20日(2000.10.20)
【出願人】(000185617)小島プレス工業株式会社 (515)
【参考文献】
【文献】特開 平9−4702(JP,A)
【文献】特開 平6−331010(JP,A)
【文献】特開 平9−156395(JP,A)
【文献】特開 平9−286250(JP,A)
【文献】特開 平8−277913(JP,A)