説明

シャボン玉の色が固定化するシャボン玉液の製造方法

【目的】 本発明のシャボン玉液はシャボン玉が出来るたびに、変化する色模様は輝きのある色が多様に固定化していく、その様子を子供達は見ながら遊ぶことができる、したがって子供達にはすばらしいシャボン玉と夢を提供することができるのである。
【構成】地下水、洗剤液、尿素、食塩から構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は子供達の遊びの一つである。シャボン玉を作る液に関するものである。
【背景技術】
【0002】
世界的に長い歴史があり、一般的には石鹸などを用いて工夫しながらシャボン玉液を作ることから始まる。玩具産業の一つとして発展してきたのである。
【0003】
周知の通り近年においては科学的に合成された合成洗剤、すなわち界面活性剤や脂質である脂肪酸類の利用と補助剤などの純石鹸成分、増粘剤の1例として合成のり成分など、適宜なものを加えたシャボン玉液が一般的で多数あるが性能に大差はないのである。
【0004】
しかしながら、シャボン玉の特徴である虹色はたまには出るが、ぼやけた虹色でまもなく消失して半透明のシャボン玉になってしまうのが現状である。
【0005】
その他に合成樹脂類を用いた決して安全ではないシャボン玉剤、特殊なものでは食べられる可食シャボン玉液などもある。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、シャボン玉の特徴である虹色が出ることもあるが、ほとんどがぼやけた虹色になって間もなく消失して半透明のシャボン玉になってしまうのである。このことから虹色を鮮やかな色に蘇らせまた色が多様に固定化することが課題となるのである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明はこれらの欠点を解決する手段として、塩素やカルキなどを含まない水、色を鮮やかに蘇らせさらに色を変化させ固定化に作用する尿素と、シャボン玉の表面をつやのある美しい肌にする、塩化マグネシウムを主成分とするニガリを含む食塩は、脂肪酸類などを流動化する作用、接する液体を活性化する界面活性剤、虹色の要素である脂肪酸類を含む台所用合成洗剤を用いる。
【0008】
さらに一つの手段として、内容不明の市販のシャボン玉液を用いて、作用効果を証明する。
【作用】
【0009】
石鹸を始めとして、合成洗剤すなわち界面活性剤に接する液体の表面張力を著しく弱める作用と膜状に張る性質により、ひいては表面積が一番小さい球形になるといわれている、つまりシャボン玉になるということで、まだまだわからない事が多く既成の事実に基づくしかないのである。
【0010】
次に尿素について界面活性剤、脂肪酸を含むシャボン玉液に、吸湿性の性質をもつ尿素の量を多くしていく段階において、ある量に達するとシャボン玉の色が多様に固定化していく現象を実験中に発見したのである。
【0011】
このことから尿素は界面活性剤、脂肪酸など総合的な作用により、虹色などから多様な色の変化、鮮明な色の固定化と重要な要素として、結果的に深くかかわっていると考えられるのである、また寿命を延ばす作用もある。
【0012】
尿素の量が少ないと色が固定化する種類も少なくなる、多くなれば種類も多くなるが類似したシャボン玉を除けばおよそ12種類程度になるが、尿素の量と種類の関係は界面活性剤及び脂肪酸類などの性質によって変わってくるので上限とはかぎらないのである。その結果使用量の巾が広くなる。
【0013】
それでは固定化しないまで尿素の量が少ない場合においては、色模様の変化にとどまるのである。尿素の作用で多様な変化と固定化現象まで起きるのか、科学的な理論が解明されていないのである。
【0014】
したがって実施例1の実験データーによって作用、効果を判断するしかないのである。(既存の実験データーは保存している)
【0015】
次に食塩は塩化マグネシウムを主成分とするニガリを適宜に含むものを使用すると、シャボン玉の肌がつるつるぴかぴかといった美しい肌になる、同じ食塩でも塩化ナトリウムでは肌あれを起こす原因になる。(肌あれとは表面のつやがなくなる状況をいう)
【0016】
シャボン玉の表面は脂質すなわち脂肪酸などの膜におおわれているが食塩の作用で流動する、つやのある美しい肌は太陽光の反射により美しい色で輝く要素となる、シャボン玉の薄膜液の蒸発は気温や乾燥空気により大きく左右されるため食塩は蒸発を防ぎ破裂を防止長持ちする一因にもなるのである。
【0017】
例えば食塩の加減により重力の作用で脂肪酸などの流動がアンバランスとなって天側と地側の脂肪酸に濃度の差が生じる、これに太陽光が反射すると半分半分の色が異なって見える現象も可能となるのである。
【0018】
さて尿素の使用量(比重の関係により重量比とする)は例えば、シャボン玉に合う合成洗剤液の約1gに対しておよそ300%〜1500%と非常に巾が広くなるが、その理由は固定化する色の種類が少ない場合と多い場合という巾があるためである。また界面活性剤、脂肪酸の合計を対称にしてもよい。
【0019】
食塩の使用量は合成洗剤液の約1gに対しておよそ5%〜20%と巾が広いが、これは前記のように固定化する種類が少ない多いという数に関係するためである。
【0020】
例えば市販のシャボン玉液の場合は、シャボン玉液の約1gに対して尿素の使用量はおよそ10%〜45%と巾が広いが、これも前記と同様に固定化する色の種類が少ない多いという理由からである。
【0021】
食塩の使用量は市販のシャボン玉液の約1gに対しておよそ0.2%〜1%と巾が広いが、これも前記と同様に同じ理由からである。
【0022】
例えば上記以外で界面活性剤類及び脂肪酸類、石鹸成分など、シャボン玉作りに必要な成分を用いて作る場合においても、尿素の量、食塩の量も数値の範囲で適用できるものである。
【実施例】
【0023】
次に本発明の台所用合成洗剤液を用いた実施方法を詳述する。シャボン玉の色が次々変化して色が多様に固定化する、シャボン玉液を作るため(既存の実験データーの数値を参考)1例として次のように数値を設定する、(比重の関係により重量比とする)
【実施例1】
【0024】
台所用合成洗剤液の内容は、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、その他安定剤、中性、(界面活性剤の合計は34%)以上である。
【0025】
そこで合成洗剤液を約1gとする、水は地下の深層水を約33gとする。(水に対して界面活性剤は約1%に相当する)
【0026】
次は尿素(CHO)で46.0尿素(窒素含有量46%)粒状である。合成洗剤液を約1gに対して尿素の量は約8g(800%)とする。尿素は化粧用でもよい。
【0027】
次は食塩、ニガリ成分を適宜に含むものを使用する、合成洗剤液を約1gに対して、食塩は約100mg(10%)とする、以上である。上記の順で調合液とする。
【0028】
実験結果は実施例1の実験データーに示す。
【0029】
ここで実験の条件を次のように定める。本発明のシャボン玉液を用いてシャボン玉を作り、最終的にどのような色模様で固定化したかを目線の高さで観察するため室内で行う。
【0030】
一般的な小形の形成具を用いて、シャボン玉の大きさをおよそ6cm〜7cm玉にして形成具を振って空中に放ち浮遊させ、下降しないよう手の平であおぐ、また口で空気を送ったりして、目線の高さ程度で浮遊させる。シャボン玉にとっては荒っぽい過酷な条件となる、浮遊してから蒸発消滅または破裂するまで続ける、その結果をイメージ図に色名として実施例1の実験データーに記載する、以上である。
【0031】
この実施例1にかぎらず適宜な界面活性剤、脂肪酸などを用いて本発明の要素である尿素、食塩を用いて実施することができる。
【実施例2】
【0032】
本発明の作用と効果を証明するため1例として、内容不明の市販のシャボン玉液を用いる実施方法を詳述する。
【0033】
その前にまず、市販のシャボン玉液の界面活性剤の使用量はおよそ次のようである、幼い子供達の安全性を考慮してシャボン玉が形成される程度の界面活性剤の使用量を3%以内とする、ただしシャボン玉形成に補助的な石鹸成分は除外するなどである。
【0034】
そこで市販のシャボン玉液を用いて、実施例1と同じ小形の形成具で、シャボン玉の大きさを6cm〜7cm玉程度に作って空中に放ち浮遊さすと、薄いぼやけた虹色となり色変化はわずかに見られるが、まもなく色が消失して半透明のシャボン玉になってしまうのである、以上が関連する状況説明である。
【0035】
これより実施方法を説明すると、界面活性剤が3%を参考にして(既存の実験データーの数値を参考)次のように数値を設定した、(ただし重量比とする)
【0036】
内容不明のシャボン玉液を約33gとする、これに対して実施例1と同じ尿素の量は約8gとする、次に実施例1と同じ食塩の量は約300mgとする、以上の内容で上記の順に調合液とする以上である。
【0037】
実験結果は実施例2の実験データーに示す。
【0038】
尿素、食塩は実施例1と同じであるので説明を省くことにする、その他実験の条件も同じである。
【0039】
そこで実験結果に基づき内容不明であっても、界面活性剤及び脂肪酸などの性質が類似していれば、実施例1の実験データーと同じような結果になるということを証明している、すなわち本発明の作用と効果を証明したことになるのである。
【発明の効果】
【0040】
一般のシャボン玉液ではぼやけた虹色がまもなく消失して半透明玉になってしまうが本発明では尿素を加えることにより、虹色が鮮明になり次々と色変化して色が固定化するという効果は尿素なくしては実現できないのである、したがって実施例1の実験データーのイメージ図に記載している通りである。
【0041】
さらに内容不明のシャボン玉液に尿素を加えたことにより、同様の効果があることが実施例2の実験データーでも証明しているのである。
【0042】
食塩については、ニガリ成分の効果だけではなく総合的な作用であり、シャボン玉の蒸発を防ぐため破裂の防止ひいては寿命も長くする、さらには肌あれ防止など、太陽光の反射の作用にかかわり輝く美しい色になるのである。結果的には食塩以外も総合的に深くかかわってくると考えられるのである。
【0043】
実施例1の実験データー及び実施例2の実験データーには、シャボン玉が最終的にどのような色模様で固定化したか、実際には簡単に現せることはできないのでイメージ図として色名を記載しているものである。固定化した色は実施例1が約11種類、実施例2が約11種類で記載する時間を含めて約90mim内である。
【0044】
ここにおいて実施例1の実験データーの1例をあげてその様子を概要的に説明すれば、例えば虹色から始まったシャボン玉は次々と色が多様に変化して、全体が輝きのある青色玉になり中心部は金色で固定化すると、消滅あるいは破裂まで続くのである。(消滅する前にはアバタ肌になり色も薄くなり消滅する)
色と色の境目は虹と同じ感じになる。
【0045】
実施例1の平均的な時間を言えば浮遊してから固定化するまでの時間は1min以内、固定化してからおよそ2min〜4minで消滅する、しかし尿素の量が多くなれば時間は長くなっていくのである、また実施例2でも同じような状況である。
【0046】
また屋外ではシャボン玉の色の形が室内とはまったく違った形状に見える、これは太陽光が球体に対して複雑な反射の影響によるものである、また反射でさらに輝く色になる、概要はこの程度の説明とする。
【0047】
シャボン玉の色と液量の関係について説明する、1例をあげると例えば金色で固定化した場合は形成具の液量が少ない時になることが多い、逆に多い時には複数色の模様で固定化するのである。
【0048】
このことから小さい形成具で大きなシャボン玉にふくらますと、表面が急速に広がって液の供給がまに合わず極薄の膜になる、言いかえれば脂肪酸などの密度が薄くなりすぎて、蒸発により色模様が消失または破裂してしまうのである、したがって大きいシャボン玉を作る時には液量が十分供給できる、大きい形成具を使えば良い、よって液量と色の関係さらには時間も関係してくるのである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
尿素を用いてシャボン玉の色が多様に固定化する、シャボン玉液を特徴とする、シャボン玉の色が固定化する、シャボン玉液の製造方法。
【請求項2】
食塩を用いてシャボン玉膜液の蒸発を防ぎ肌あれを防止する、シャボン玉液を特徴とする。請求項1のシャボン玉の色が固定化する、シャボン玉液の製造方法。

【公開番号】特開2006−26345(P2006−26345A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−232822(P2004−232822)
【出願日】平成16年7月12日(2004.7.12)
【出願人】(000166591)
【Fターム(参考)】