説明

シャボン発生装置

【課題】無駄なく洗剤溶液を使用できると共に、より安定して微細気泡を継続的に発生させるシャボン発生装置の提供。
【解決手段】シャボン発生装置の発泡手段4は、洗剤溶液を貯留する洗剤溶液容器40と、洗剤溶液を移動加圧手段Pの吸込側へ排出する洗剤溶液排出口41と、洗剤溶液を洗剤溶液容器40内に供給する洗剤溶液供給口42と、洗剤溶液供給口42から気体含有洗剤溶液を開放環境に吐出することにより形成されたシャボンP1をシャボン消費側(W)へ供給するシャボン供給口43と、洗剤溶液容器内40に貯留された洗剤溶液の液面の液位の高さを検知する液面検知手段7と、液面検知手段により検出された液面液位の高さに応じて洗剤溶液容器40内に補充溶液を補充して液面液位の低下を回避し、洗剤溶液容器40内の洗剤溶液に形成された気泡が洗剤溶液排出口41から吸い込まれることを防ぐ補充溶液補充手段8Aと、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体に溶解した気体の析出により発生する微細気泡を利用したシャボン発生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、気泡を利用した温泡浴が古くから知られている。温泡浴では空気が泡に含まれているので、一般の入浴装置のような水圧による身体への圧迫や、身体への激しい温度伝達などを抑えることができる。従来の方法として(例えば、特許文献1参照)、洗剤成分を含む水(洗剤溶液)に気体吐出手段で空気を送給してバブリングを行うことにより、温泡を発生させている。また、入浴する際、身体を一定の温度範囲に保つ必要があるので、泡浴に利用された泡の熱容量をより大きくする必要がある。温泡のサイズをより小さくし、熱容量が大きい微細気泡を利用した泡浴のシャワー装置が提案されてきた(例えば、特許文献2参照)。この方法によれば、加圧溶解方法に基づき、渦流ポンプにより液体に気体を混合、攪拌して気体溶解液を生成し、さらにこの気体溶解液を減圧することによって微細気泡を発生することができる。
【特許文献1】特開2002−339420号公報(第2〜3頁、第1図)
【特許文献2】特開2004−261314号公報(第3〜5頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1には、洗剤溶液の中に気体吐出手段を設けてバブリングを行うことにより、容器内の洗剤溶液の消費につれて洗剤溶液の量が減り、洗剤溶液の量が気体吐出手段の位置より以下になると気泡は生成できなくなる。このため、洗剤溶液は最後まで完全に使用されることが不可能である。また、生成された気泡の状態(例えば、水分量、温度など)を調整することが困難である。
【0004】
また、特許文献2には、洗剤溶液が浴槽に投入され、浴槽が循環槽としても利用されているので、循環槽内大量の気泡を含む洗剤溶液が存在している。このため、ポンプを介して浴槽内の洗剤溶液を循環させる際、洗剤溶液中に残存する気泡が洗剤溶液と共に、給水部(ポンプに液体を供給する側)に吸入され、エアレーション(Aeration:ポンプ内部に気体の混入による液体吐出圧の低下)現象を起こし、微細気泡を生成するのに十分な吐出圧を確保することが困難となる。また、特許文献1と同様に、生成された微細気泡の状態(水分量、温度など)を調整することが困難である。
【0005】
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、第1発明は、無駄なく洗剤溶液を使用できると共に、より安定して微細気泡を継続的に発生させるシャボン発生装置を提供することを課題とする。
【0006】
第2発明は、安定した質(水分量、温度)の微細気泡を連続発生できるシャボン発生装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1発明のシャボン発生装置は、通路を流れる洗剤溶液に気体を混入させる気体混入手段と、洗剤溶液を移動させかつ洗剤溶液を加圧する移動加圧手段と、移動加圧手段での加圧により形成された気体含有洗剤溶液を開放環境に吐出しシャボンを生成する発泡手段とを備えるシャボン発生装置において、発泡手段は、洗剤溶液を貯留する洗剤溶液容器と、洗剤溶液容器に位置し、洗剤溶液を移動加圧手段の吸込側へ排出する洗剤溶液排出口と、洗剤溶液容器の所定位置に形成され、洗剤溶液を洗剤溶液容器内に供給する洗剤溶液供給口と、洗剤溶液容器に位置し、洗剤溶液供給口から気体含有洗剤溶液を開放環境に吐出することにより形成されたシャボンをシャボン消費側へ供給するシャボン供給口と、洗剤溶液容器内に貯留された洗剤溶液の液面の液位の高さを検知する液面検知手段と、液面検知手段により検出された液面液位の高さに応じて洗剤溶液容器内に補充溶液を補充して液面液位の低下を回避し、洗剤溶液容器内の洗剤溶液に形成された気泡が洗剤溶液排出口から吸い込まれることを防ぐ補充溶液補充手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
第1発明のシャボン発生装置によれば、洗剤溶液容器内の洗剤溶液の液面液位の高さを検知する液面検知手段が備えられているため、洗剤溶液の容量を自動に検知することができる。また、第1発明のシャボン発生装置には、補充溶液補充手段が設けられていることにより、液面検知手段により検出された液面液位に応じて洗剤溶液容器内に補充溶液を補充し、液面液位低下により洗剤溶液容器内の洗剤溶液中の気泡が洗剤溶液排出口から吸い込まれることを防ぐことができる。つまり、第1発明のシャボン発生装置は液面検知手段及び補充溶液補充手段を設けることにより、洗剤溶液の容量(液面液位の高さ)を調整、もしくは維持することが可能となる。即ち、洗剤溶液の液面液位の高さを調整することにより、洗剤溶液容器内に貯留された洗剤溶液のうち、高密度に微細気泡を含有する上方の液層と下方に位置する洗剤溶液容器の洗剤溶液排出口との間の必要な距離(高さ)を維持することが可能となる。よって、高密度に微細気泡を含有する洗剤溶液の液層が洗剤溶液排出口から吸い込まれにくくなる。従って、洗剤溶液を循環させる際、気泡が含まれる液体をポンプなどの移動加圧手段に送給することなく、エアレーション現象によるポンプなどの移動加圧手段の液体吐出圧の低下を防ぐことができ、ポンプなどの移動加圧手段の性能を最良状態に維持することができる。結果として、本発明のシャボン発生装置は連続に安定した質(シャボン状態)のシャボンを供給することができる。
【0009】
また、第1発明のシャボン発生装置では、液面検知手段により検出された液面液位の高さに応じて洗剤溶液容器内に補充溶液が補充されるため、液面液位の高さを維持したままで洗剤溶液内の有効な洗剤成分を無駄なく使用することができる。つまり、補充溶液が水または温水で構成される場合において、洗剤溶液が水または温水の補充により薄められ、所定液位高さを維持したまま消費されていくため、水溶液中に洗剤成分がなくなるまでシャボンを発生することができる。よって、洗剤溶液中の洗剤成分を無駄なく利用することができる。
【0010】
また、第2発明のシャボン発生装置は、通路を流れる洗剤溶液に気体を混入させる気体混入手段と、洗剤溶液を移動させかつ洗剤溶液を加圧する移動加圧手段と、移動加圧手段での加圧により形成された気体含有洗剤溶液を開放環境に吐出しシャボンを生成する発泡手段とを備えるシャボン発生装置において、発泡手段は、洗剤溶液を貯留する洗剤溶液容器と、洗剤溶液容器の所定位置に形成され、洗剤溶液を洗剤溶液容器内に供給する洗剤溶液供給口と、洗剤溶液容器に位置し、洗剤溶液供給口から気体含有洗剤溶液を開放環境に吐出することにより形成されたシャボンをシャボン消費側へ供給するシャボン供給口と、洗剤溶液容器内に貯留された洗剤溶液の液面の液位の高さを検知する液面検知手段と、液面検知手段により検出された液面液位に応じて洗剤溶液容器内に補充溶液を補充して液面液位の高さ調節を行い、シャボン供給口から供給されるシャボンのシャボン状態を調節するシャボン状態調節手段と、を備えることを特徴とする。また、第2発明のシャボン発生装置で生成されたシャボンのシャボン状態とは、シャボンの液体含有量及び/または温度で規制されるものとすることが好ましい。
【0011】
第2発明のシャボン発生装置によれば、洗剤溶液の液面を検知する液面検知手段及びシャボン状態調節手段が備えられているため、洗剤溶液の容量(液面液位の高さ)を自動に検知することができると共に、液面検知手段により検出された液面液位の高さに応じて洗剤溶液容器内に補充溶液を補充し、洗剤溶液容器内の洗剤溶液の液面液位の高さ調整を行うことにより、シャボン供給口で供給されるシャボンのシャボン状態(触感)を調整することができる。つまり、第2発明のシャボン発生装置はシャボン状態調節手段を設けることにより、洗剤溶液の容量(液面の高さ)を調節もしくは維持することが可能となる。従って、洗剤溶液の液面で微細気泡のシャボンが生成されてから、シャボン集合体(Micro bubble foam:マイクロバブルフォーム)の体積の拡張により上方に位置するシャボン供給口までの移動時間の変動が抑えられ、シャボン状態(例えば、液体含有量、温度など)を均一にすることができる。また、洗剤溶液の液面液位の高さが調節できるので、シャボン供給口までの距離(高さ)を調節することにより、生成したシャボンのシャボン状態(例えば、液体含有量、温度)を調整することもできる。例えば、洗剤溶液の液面液位を許容範囲内に低く調整すれば、液面からシャボン供給口までの距離が大きくなり、シャボンが生成してからシャボン浴槽またはシャボンシャワーなどのシャボン消費側へ供給されるまでの時間が大きくなる。これにより、シャボンの液体層(水分量などの液分量)を少なくし、またはシャボンの温度を低くすることができる。一方、洗剤溶液の液面液位を高く調整すれば、シャボンが生成してからシャボン消費側へ供給されるまでの時間が短くなり、シャボンの液体層(水分量などの液分量)を多くし、またはシャボンの温度を高くすることができる。シャボンの状態(液体含有量)を調整することにより、シャボンの触感を変えることができ、利用者の好みに応じて調整することができる。
【0012】
また、第1、第2発明のシャボン発生装置で生成されたシャボンのサイズは例えば5〜100μmとすることが好ましい。なお、これに限定されない。これにより、微小単位のサイズの微細気泡が形成でき、気泡と気泡の間に微細な間隙(空間)が形成さる。よって、微細気泡によるシャボン集合体には、液体を含んだ構造が形成され、シャボンの熱容量が大きく向上され、シャボン入浴またはシャボンシャワーの温度維持に有利である。また、微細気泡が微小単位(例えば、マイクロ単位)のサイズなので、通常の泡より高い洗浄力を持ち、身体の洗浄などを良好に行うことができる。
【0013】
また、第1、第2発明のシャボン発生装置で生成されたシャボンに含まれる液体:気体=4:6〜1:9とすることが好ましい。なお、これに限定されない。微細気泡により形成されたシャボン集合体内の液体(水分)、気体(空気)量の割合によって、より自然な入浴感覚が得られる。つまり、液体の割合を高く調整すれば、液体のような流動感を利用者に与えることができる。また、空気の割合を高く調整すれば、ふわふわの触感を利用者に与えることができる。よって、利用者は自分が好みの触感のシャボンを楽しむことができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明のシャボン発生装置によれば、液面検知手段及び補充溶液補充手段を設けることにより、洗剤溶液の容量(液面液位の高さ)を調整、もしくは維持することが可能となる。即ち、洗剤溶液の液面液位の高さを調整することにより、洗剤溶液容器内に貯留された洗剤溶液のうち、高密度に微細気泡を含有する上方の液層と下方に位置する洗剤溶液容器の洗剤溶液排出口との間の必要な距離を維持することが可能となり、高密度に微細気泡を含有する洗剤溶液の液層が洗剤溶液排出口から吸い込まれにくくなる。従って、洗剤溶液を循環させる際、気泡が含まれる液体をポンプなどの移動加圧手段に送給することなく、エアレーション現象による移動加圧手段の液体吐出圧の低下を防ぐことができ、移動加圧手段の性能の向上に有利である。結果として、連続に安定した質(シャボン状態)のシャボンを供給することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明のシャボン発生装置は、気体混入手段と、移動加圧手段と、発泡手段とを備えるものとすることができる。
【0016】
本発明のシャボン発生装置の気体混入手段は、気体を流路に導入して混合させるものである。使用可能な気体としては、一般的に空気、オゾン、二酸化炭素、芳香ガスなどが挙げられる。また、気体混入手段には、気体を導入する気体流路及びこの気体流路の開閉及び気体の流量を調整する調整弁を備えることができる。
【0017】
また、本発明の移動加圧手段は、液体通路内の液体を輸送、加圧可能もしくは循環可能なものであればいかなるものであってもよく、例えば、インペラ式循環ポンプ、ローラーポンプなどであり、特に、液体中の気泡を攪拌により微細化することができるインペラ式ポンプであることが好ましい。このように、ポンプなどで移動加圧手段を構成することにより、流路内の液体が加圧されると共に移動される。また、移動加圧手段により、気体混入手段から混入した気体が液体に混合される。
【0018】
また、本発明の発泡手段は、移動加圧手段により形成された気体含有液体を開放環境(例えば、大気開放、または減圧された環境など)に噴出して微細気泡を形成させるものである。気体含有液体を開放環境に噴出すると、減圧により気体が液体から析出され、微細気泡が生成される。微細気泡が洗剤溶液の液面から脱離する際、洗剤溶液に含まれる界面活性剤によりシャボンの形状が形成される。
【0019】
さらに、本発明の発泡手段は、洗剤溶液容器と、洗剤溶液排出口と、洗剤溶液供給口と、シャボン供給口と、液面検知手段と、補充溶液補充手段とを備えるものとすることができる。
【0020】
本発明の発泡手段の洗剤溶液容器は、洗剤溶液を貯留するものである。また、洗剤溶液容器には、洗剤溶液排出口、洗剤溶液供給口、またはシャボン供給口を備えることができる。液面検知手段は、洗剤溶液容器内の液体の液面液位の高さを検出するものであり、例えば液位センサーで構成することができる。また、液面検知手段は、直接液面液位の高さを検知しても、間接的に液面液位の高さを検知してもよい。また、液面検知手段は洗剤溶液容器に一体に形成しても、洗剤溶液容器から離れて個別に設けてもよい。
【0021】
また、洗剤溶液排出口は、洗剤溶液をポンプなどの移動加圧手段に循環させるための開口である。エアレーション現象を回避するために、循環される洗剤溶液に気泡が含まれないことが望ましい。このため、洗剤溶液中に微細気泡が高密度で含有される上方の液層から洗剤溶液排出口までの距離(高さ)を所定値(範囲)以上に維持することが好ましい。この所定値(範囲)は、形成された微細気泡のサイズ、気泡の上昇速度、洗剤液体の粘度、温度などの条件に依存し、最適化することができるものである。
【0022】
補充溶液補充手段は、液面液位の高さを維持するために洗剤溶液容器内に補充液体を補充するものとすることができる。また、洗剤溶液容器内の洗剤溶液の液面液位の高さを検知する液面検知手段及び補充溶液を補充する補充溶液補充手段を設けることにより、洗剤溶液中に微細気泡が高密度で含有される上方の液層を洗剤溶液排出口から離され、微細気泡が洗剤溶液排出口から吸い込まれることなく、移動加圧手段の正常作動に有利である。なお、補充溶液は、水もしくは温水などの液体から構成されることが好ましい。また、洗剤溶液で補充溶液を構成してもよい。
【0023】
また、本発明の発泡手段は、液面検知手段と補充溶液補充手段とを制御する制御手段を設けることができる。これにより、液面検知手段と補充溶液補充手段を自動的に制御するものとすることができる。
【0024】
また、本発明のシャボン発生装置は、気体混入手段により混入された気泡を微細化し微小気泡を生成する微細化手段を備えてもよい。微細化手段を設けることにより、気泡が微小サイズとなり、微小気泡に含まれる気体と接触する液体の比面積が大きくなり、効率よく液体に気体を溶解させることができる。
【0025】
また、本発明のシャボン発生装置は、微細化された微小気泡の液体への溶解を促進する気泡溶解促進手段を備えてもよい。気泡溶解促進手段を設けることにより、さらに効率よく液体に気体を溶解させることができる。
【0026】
また、本発明のシャボン発生装置は、液面検知手段により検出された液面液位の高さに応じて洗剤溶液容器内に補充溶液を補充し、液面液位の高さ調整を行い、シャボン供給口から供給されるシャボンのシャボン状態(液体含有量、温度)を調整するシャボン状態調節手段、を備えるものとすることができる。これにより、生成したシャボンのシャボン状態を調整することができる。
【0027】
また、本発明のシャボン発生装置で生成されたシャボンのサイズは5〜100μmとすることが好ましい。より好ましくは10〜95μmである。さらに好ましくは15〜90μmである。なお、これに限定されない。
【0028】
また、本発明のシャボン発生装置で生成されたシャボンに含まれる液体:気体=4:6〜1:9とすることが好ましい。より好ましくは、シャボンに含まれる液体:気体=3:7〜2:8である。なお、これに限定されない。
【0029】
また、本発明のシャボン発生装置のシャボン消費側として、浴槽、温泡シャワーなどが挙げられる。
【実施例】
【0030】
以下、具体的に各実施例に基づいて説明する。
【0031】
(実施例1)
本実施例は、図1に示される。図1は本実施例のシャボン発生装置の全体概念図である。
【0032】
図1に示すように、本実施例のシャボン発生装置は循環通路5で接続して連通され、流路順に気体混入手段1、移動加圧手段P、気泡微細化手段2、気泡溶解促進手段3、発泡手段4、浴槽Wとで構成される。なお、循環通路5は連通パイプで構成される。また、浴槽Wは、本発明のシャボン消費側であり、大気開放とされている。
【0033】
本実施例では、発泡手段4が洗剤溶液容器40を備えている。また、洗剤溶液容器40内に貯留された洗剤溶液が循環して使用される。洗剤溶液を循環せずに使用される場合には、本実施例のような液体循環型でなくてもよい。また、本実施例で使用される洗剤溶液は、水または温水で調製したものであり、以下液体と称する場合もある。
【0034】
また、本実施例のシャボン発生装置は循環型であるため、洗剤溶液容器40は洗剤溶液排出口41と、洗剤溶液供給口42とを備えており、循環通路5を構成する接続通路401の一端401aに接続されている。排出する洗剤溶液が循環して使用されるので、洗剤溶液排出口41は後述する液体取り込み部(41)をとして機能する。洗剤溶液排出口41は、図1に示すように、洗剤溶液容器40の底部に設けられた排出ポートである。洗剤溶液供給口42は、洗剤溶液容器40の側壁に設けられている。洗剤溶液供給口42としては、移動加圧手段(ポンプ)Pを作動させたとき循環通路5内に生じる圧力を適度に保持しつつ、循環通路5内の液体を吐出可能な構造を有している。具体的に、吐出側(下流側)に向かって内径が小さくなる絞る構成である。なお、この絞り構成に限りなく、多孔構成であってもよい。このような構成により、移動加圧手段Pと洗剤溶液供給口42との間が適度に加圧されるため、気体(気泡)の液体への溶解促進が促進される。また、気体含有液体が洗剤溶液供給口42から洗剤溶液容器40内に吐出されることにより、気体が溶解された液体は圧力開放されるため、洗剤溶液容器40内において、微細気泡が発生する。
【0035】
図1に示すように、本実施例では、気体混入手段1は、内径が流路の流れ方向にそって縮径する第1絞り部(例えば:ベンチュリー管)11と、気体導入通路101と、接続通路401、102とを備えている。気体導入通路101は気体を第1絞り部11に導入するものであり、第1絞り部11の内部に気体を混入させる。接続通路401、102は循環通路5の一部を構成している。接続通路401の一端401aは洗剤溶液容器40の洗剤溶液排出口41に連通され、他端401bは気体混入手段1の第1絞り部11に連通されている。また、気体導入通路101には、導入される気体の流量などを調整する調整弁もしくは電磁バルブなどの気体量調節手段12が備えられている。一方、接続通路401及び102を介して第1絞り部11が循環通路5に接続されている。なお、接続通路401を介して気体混入手段1は液体取り込み部(洗剤溶液排出口)41に連通される。このような構成により、第1絞り部11の内部を通過する液体は加速されるため、第1絞り部11の内部に生じる負圧により気体導入通路101を通じて第1絞り部11に気体が混入し気泡が形成される。
【0036】
気体混入手段1は、後述する移動加圧手段Pと液体取り込み部41との間に配置されていても、移動加圧手段Pと後述する気泡微細化手段2との間に配置されていてもよい。
【0037】
なお、気体混入手段1として、上述したものに限定されるものではなく、循環通路5に気体を混入するものであればいかなるものであってもよい。また、本実施例では、気体混入手段1から混入される気体として、空気が使用されているが、これに限らず、別の気体例えばオゾン、二酸化炭素ガス、芳香ガスなどを使用することもできる。
【0038】
移動加圧手段Pであるポンプは、図1に示すように、気体混入手段1と気泡微細化手段2との間において、循環通路5に配置されている。移動加圧手段Pを作動させることにより、移動加圧手段Pと洗剤溶液供給口42との間に洗剤溶液が加圧された状態となる。本実施例では、洗剤溶液供給口42までの流体圧力は約4kgf/cmとされている。移動加圧手段Pは、接続通路102及び201に接続され、液体循環流路5に接続される。なお、移動加圧手段Pに連通する接続通路102は本発明の移動加圧手段Pの吸込側となる。
【0039】
また、気体混入手段1及び移動加圧手段Pは、制御手段6Aにより自動的に制御されている。
【0040】
本発明の気泡微細化手段2は、図2に示される。図2に示すように、気泡微細化手段2は第2絞り部29と、第2絞り部29の洗剤溶液供給口42側に連通する開放部25とにより構成された流路を備えている。
【0041】
気泡微細化手段2の内部には、液体取り込み部41側から洗剤溶液供給口42に気泡含有液体が流れる流路が形成されている。
【0042】
具体的に、図2に示すように、気泡微細化手段2は、洗剤溶液供給口42に向かって順に、液体取り込み部41側において接続通路201と連結するための連結部28と、接続通路201から第2絞り部29に洗剤液体を誘導する誘導空間27と、第2絞り部29と、開放部25と、洗剤溶液供給口42側において接続通路202と連結するための連結部30とを備えている。
【0043】
なお、接続通路201、202は循環通路5の一部を構成している。また、本発明の微小気泡とは、後述する気泡溶解促進手段3において、液体に対して十分に溶解可能なほど小さい(比表面積が大きい)気泡をいう。また、洗剤溶液供給口42から洗剤溶液容器40に吐出することにより生成される微細気泡とは、微小気泡よりも小さい気泡をいう。
【0044】
誘導空間27は、図2に示すように、内径が洗剤溶液供給口42側に向かって拡径する円錐状空間27aと、円錐状空間27aと連続し断面が円形状の空間27bを備えている。また、連結部30は、開放部25と連続し、内部空間が洗剤溶液供給口42側に向かって縮径している。
【0045】
第2絞り部29は、気泡微細化手段2内において液体取り込み部41側(上流側)と洗剤溶液供給口42側(下流側)を仕切る仕切り壁23に形成されている。
【0046】
本実施例において、第2絞り部29は、気泡が含有された液体に十分な流速を付与することができるように、誘導空間27の断面積と比較して十分小さい断面積を有している。
【0047】
第2絞り部29は、仕切り壁23において液体取り込み部41側から洗剤溶液供給口42側へ向かって貫通している。本実施例では、第2絞り部29は、複数の孔29aで構成され、仕切り壁23に3列×3列で9個形成されている(図3に示す)。図3は、図2に示すA−A部の断面図である。なお、孔29aとしては、1つのみであってもよい。
【0048】
第2絞り部29は、図2に示すように、洗剤溶液供給口42側に向かって断面積が小さくなる形状となっている。洗剤溶液供給口42側に向かって断面積が小さくなることにより、第2絞り部29内部を通過する気泡含有液体は十分に加速される。本実施例において、第2絞り部29は、断面形状が円形であり、かつ内面形状が半径方向中心に向かって突出する湾曲面形状となっている。このような形状であれば、より十分に気泡を加速することができる。なお、第2絞り部29は、本実施例では円形であるが、これに限りなく、楕円形状、多角形状などであってもよい。
【0049】
なお、第2絞り部29は、内径が洗剤溶液供給口42側に向かってテーパー状に縮径するものであってもよい。また、第2絞り部29は、洗剤溶液供給口42側に向かって断面積が段階的に小さくなるものであってもよい。このような形状であっても、本実施例の第2絞り部29と同様な効果を発揮する。
【0050】
また、第2絞り部29の液体取り込み部41側の開口部は、R形状に形成されていても、面取りされていてもよい。このような構成により、気泡が容易に第2絞り部29内に流入する。
【0051】
開放部25は、第2絞り部29の洗剤溶液供給口42側に連続して設けられている。開放部25の断面積は、第2絞り部29から移動してきた気泡に微細化可能な流速勾配を与える程度に、第2絞り部29の断面積より大きくなっている。即ち、開放部25の断面積は、第2絞り部29から開放部25へ気泡が移動する際に、気泡を急減速して微細化させる程度に、第2絞り部29の断面積より大きくなっている。
【0052】
また、図2に示すように、開放部25は、断面積が円形の空間となっている。また、開放部25の洗剤溶液供給口42側への長さは、開放部25に到達して減速された気泡が微細化するために十分な長さを有している。
【0053】
また、開放部25の断面積は、洗剤溶液供給部42側に連続する循環通路5の内部空間の断面積より大きくなっている。これにより、開放部25内における流速が、第2絞り部29内における流速及び洗剤溶液供給口42側の循環通路5における流速より十分に小さいものとなる。このため、気泡に大きな速度勾配を与えることができる。
【0054】
開放部25を有することにより、第2絞り部29を通過して加速された気泡は、開放部25に到達したとき減速される。この速度勾配により気泡は圧縮され微細化して微小気泡が発生する。
【0055】
気泡溶解促進手段3は、図1に示すように、液体が流入する流入口311と液体が流出する流出口312を備えている。流入口311には、接続通路202が連通され、流出口312には、接続通路301が連通されている。接続通路202、301は循環通路5の一部を構成している。このように、接続通路202、301を介して、気泡溶解促進手段3が循環通路5に接続されている。
【0056】
また、図1に示すように、気泡溶解促進手段3は、内部に微小気泡含有液体が通過可能かつ微小気泡が液体に十分に溶解する時間を与えるように、気泡溶解促進手段3内の液体を迂回させる迂回流路31と、気泡溶解促進手段3の上部に設けられ気体含有液体に溶解しない気体を収集する非溶解気体収集部32とを備えている。
迂回流路31は、遮蔽板などの部材を用いて気泡溶解促進手段3の内部を仕切りして形成されるものである。迂回流路31を介して、気泡含有液体は気泡溶解促進手段3の内部を通過する際、十分な溶解する時間を得ることができ、微小気泡がさらに液体中に溶解される。
【0057】
非溶解気体収集部32は、気泡溶解促進手段3の上方に設けられ、気泡含有液体に含まれ溶解しない気体(溶解飽和などにより発生する余剰気体をいう)を比重差により収集するものである。また、非溶解気体収集部32で収集された非溶解気体(液体に溶解しない気体)は、気泡溶解促進手段3に設けられ非溶解気体収集部32に連通する非溶解気体排出部33を介して排出される。さらに、非溶解気体排出部33は、気泡溶解促進手段3と連通する気体排出流路331と、気体排出流路331に設けられた気体排出量を調整する流量調整手段332とを備えている。なお、流量調整手段332は、電磁バルブなどの開閉弁で構成される。
【0058】
気泡溶解促進手段3で微小気泡内の気体を液体に溶解させた後、気体含有液体は接続通路301を介して発泡手段4に流れる。このように、循環通路5は接続通路401、102、201、202及び301から構成されている。
【0059】
図4に示すように、気体含有洗剤溶液P2は、洗剤溶液供給口42から洗剤溶液容器40に吐出される。洗剤溶液容器40には、洗剤溶液P2が溜められており、洗剤溶液P2に溶解した気体は洗剤溶液供給口42を介して洗剤溶液容器40内に噴出された際、洗剤溶液容器40が大気に開放されているため、減圧により再び微細気泡となり洗剤溶液P2から析出される。析出された微細気泡はシャボンP1となり、シャボン層P10を形成している。
【0060】
図4に示すように、洗剤溶液容器40には、洗剤溶液P2の液面P20の液位高さH1を検知する液面検知手段7が設けられている。また、洗剤溶液容器40の底部401には、洗剤溶液P2を排出する(循環させる)洗剤容器排出口(液体取り込み部)41が備えられている。
【0061】
洗剤溶液容器40に溜められている洗剤溶液P2は、下部に位置する液体リッチな液体層P21と、液面P20に近い上部に位置する高密度の微細気泡を含有する高密度微細気泡層P22とからなる。
【0062】
洗剤溶液P2を排出する(循環させる)際、洗剤溶液P2の高密度微細気泡層P22が洗剤溶液排出口41から排出されないように、洗剤溶液P2の液面P20の液位高さH1が所定位置範囲に維持される。即ち、洗剤溶液P2の液面P20の液位高さH1を所定位置範囲内に維持するために、洗剤溶液容器40に補充溶液(水)が補充される。補充溶液は洗剤溶液容器40に連通して設けられた補充溶液補充手段8Aから送られる。補充溶液補充手段8Aは、洗剤溶液容器40に設けられ連通する補充溶液流入口44と、洗剤溶液容器40の上方に設けられ補充溶液を貯留する補充溶液貯留槽81と、補充溶液流入口44と補充溶液貯留槽81とを連通する連通流路801と、連通流路801に設けられ、補充溶液の流量を調整する流量調整手段82(バルブ)とを備えている。なお、本実施例では、補充溶液は水または温水で構成される。なお、補充溶液は自重により下方に位置する洗剤溶液容器40に流れることができる。
【0063】
また、液面検知手段7及び補充溶液補充手段8Aは、制御手段6Bにより自動的に制御される。即ち、液面検知手段7で検知された液面情報(液面高さH1)に基づき、補充溶液補充手段8Aが自動的に洗剤溶液容器40内に補充溶液を補充するように制御されている。このため、洗剤溶液P2の高密度微細気泡層P22(高密度微細気泡層高さH2)が常に許容位置範囲内に維持され、液体取り込み部41に吸入されることから回避される。なお、高密度微細気泡層の厚さ(H1−H2)は微細気泡のサイズ、洗剤溶液の温度、粘度などによって変動するもので、実際に使用される洗剤溶液の性質によって決定される。
【0064】
なお、洗剤溶液容器40内に形成されたシャボンP1は、シャボン供給口43(図1に示す)を介して、浴槽W(図1に示す)に流れて使用される。なお、シャボンP1の温度を調整するために、循環通路5またはシャボン供給口42においてヒータ49を設けることもできる。ヒータ49を設けることにより、循環通路5及び洗剤溶液容器40内の洗剤溶液を温めることができ、洗剤溶液により形成されたシャボンP1の温度を調整することができる。
【0065】
(実施例2)
本実施例は、実施例1の構成とは基本的に同様である。以下、実施例1と異なる部分について説明する。なお、実施例1と同様な部分に関しては、同じ符号を用いて説明する。
【0066】
以下、図5を用いて本実施例のシャボン発生装置について説明する。なお、本実施例は、実施例1に説明した補充溶液補充手段8Aに関して異なる以外は、実施例1と同様な構成である。具体的に、図4に示す実施例1の補充溶液補充手段8Aは、図5に示す本実施例のシャボン状態調節手段8Bとして機能することができる。つまり、図5に示すように、洗剤溶液容器40内に形成された微細気泡は、洗剤溶液P2の液面P20から上方へ脱離し、集合してシャボン層(シャボン集合体)P10を形成する。形成されたシャボン層P10は集合体の体積拡張により洗剤溶液容器40の上方に移動(拡張)し、最後に洗剤溶液容器40の上方に設けられたシャボン供給口43からシャボン消費側の浴槽W(図1に示す)に流れる。液面P20からシャボン供給口43までのシャボン層P10の移動距離H3は、基本的には、シャボンP1の温度、液体量(一般的に、水分含有量)に影響している。つまり、移動距離H3が大きければ、シャボン層P10の液体分が重力によって流下するのでシャボンP1の液体層が少なくなり、シャボン供給口43から浴槽Wへ供給されるシャボンP1の温度が低くなる。逆に、移動距離H3が小さければ、重力による液体分の流下が少なく、シャボンの液体層が多くなり、シャボン供給口43から浴槽Wへ供給されるシャボンP1の温度が高くなる。従って、シャボン状態調節手段8Bを介して、洗剤溶液P2の液面P20の液位高さH1を調整すれば、シャボン供給口43から供給されるシャボンの質(シャボン状態:フワフワ感、ドロドロ感などの触感)を調整することができる。このように、液面検知手段7で検出された液面P20の情報(液面液位の高さH1)に基づき、シャボン状態調節手段8Bを介して、補充溶液を補充溶液槽81から洗剤溶液容器40に補充して液面P20の液位高さH1をユーザの好みに応じて調整することができる。よって、シャボン層P10の移動距離H3が調整され、シャボン供給口43で供給されるシャボンP1の液体層、または温度を調整することができる。また、制御手段6Bを介して自動的に液面検知手段7とシャボン状態調節手段8Bを制御することにより、シャボンの状態(触感)を自由に調整することができる。さらに、図5示すように、利用者が操作するユーザコントローラ6B1が設けられ、利用者がユーザコントローラ6B1を介して、制御手段6Bを制御することができ、これにより液面P20の液位高さH1を調整できる。
【0067】
また、本実施例のシャボン発生装置で生成されたシャボンP1に含まれる液体:気体=4:6〜1:9とすることが好ましい。なお、これに限定されない。微細気泡により形成されたシャボン集合体P10内の液体(水分)、気体(空気)量の割合によって、より自然な入浴感覚が得られる。つまり、液体の割合を高く調整すれば、液体のような流動感を利用者に与えることができる。また、空気の割合を高く調整すれば、ふわふわの触感を利用者に与えることができる。よって、利用者は自分が好みの触感のシャボンP1を楽しむことができる。
【0068】
(実施例3)
図6は、実施例3を示す。本実施例は、実施例1の構成とは基本的に同様である。以下、実施例1と異なる部分について説明する。なお、実施例1と同様な部分に関しては、同じ符号を用いて説明する。
【0069】
以下、図6を用いて本実施例のシャボン発生装置について説明する。なお、本実施例は、実施例1に説明されたシャボン消費側の浴槽Wに関して異なる以外は、実施例1と同様な構成である。具体的に、図6に示すように、洗剤溶液容器40で形成されたシャボンP1はシャボン供給口43を介して供給された後、連通流路431を介して温泡シャワー装置9に流れる。なお、温泡シャワー装置9は本発明のシャボン消費側であり、大気開放とされている。
【0070】
図7は、温泡シャワー装置9を示すものである。図7に示すように、温泡シャワー装置9は、利用者を覆うブース90を持つ。ブース90には、利用者が座った状態で利用できる着座部901が設けられている。また、温泡シャワー装置9は、連通流路431を介してシャボン供給口43(図6に示す)に連通される。
【0071】
シャボンP1により形成されたマイクロバルブフォーム(Micro bubble foam=MBF)はマイクロバルブフォームMBF供給口91を介して利用者の身体の肩へ吐出する。マイクロバルブフォームMBF供給口91は、マイクロバルブフォームMBFを吐出する吐出口であるが、公知のシャワーの水圧で噴射することを前提とするノズルと相違し、泡沫単位で吹き付けるというよりも、流動するマイクロバルブフォームMBFの吹出口として機能する形態である。このため、マイクロバルブフォームMBF供給口91の吹出口がほぼ利用者の身体の肩幅程度に設定されるものである。使用者の肩が温泡で温まられるので快適である。
【0072】
また、シャワー装置9は、シャボン供給口43から供給されたマイクロバルブフォームMBFに溜めている液体成分をマイクロバルブフォームMBFから分離する気液分離機(図示せず)、マイクロバルブフォームMBFを加熱する加熱機(図示せず)、マイクロバルブフォームBMFを身体から流すシャワー(図示せず)、またはシャワー後マイクロバルブフォームMBFの泡を消す消泡機92を備えることができる。なお、消泡機92は、着座部901の下方に設けられ、水供給部(図示せず)に連通されたノズルにより水を噴出し、使用後の泡を消すことができる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明のシャボン発生装置は、身体洗浄装置、温泡シャワー装置、温泡入浴装置などの分野に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施例1におけるシャボン発生装置の概念図である。
【図2】本発明の実施例1におけるシャボン発生装置の気泡微細化手段の断面拡大図である。
【図3】本発明の実施例1におけるシャボン発生装置の図2に示す気泡微細化手段のA−A断面図である。
【図4】本発明の実施例1における発泡手段を示すものである。
【図5】本発明の実施例2における発泡手段を示すものである。
【図6】本発明の実施例3におけるシャボン発生装置の概念図である。
【図7】本発明の実施例3における温泡シャワー装置の概念図である。
【符号の説明】
【0075】
1:気体混入手段 11:第1絞り部 12:気体流量調整手段
101:気体導入通路 P:移動加圧手段(ポンプ)
2:気泡微細化手段 3:気泡溶解促進手段
31:迂回流路 311:流入口 312:流出口
32:非溶解気体収集部 33:非溶解気体排出部
331:気体排出流路 332:流量調整手段
4:発泡手段 40:洗剤溶液容器
41:洗剤溶液排出口(液体取り込み部)
42:洗剤溶液吐出口 43:シャボン供給口 49:ヒータ
5:循環通路 6A、6B:制御手段
7:液面検知手段 8A:補充溶液補充手段
401、102、201、202、301:接続通路
401a、401b:接続通路端部
W:浴槽 P1:シャボン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通路を流れる洗剤溶液に気体を混入させる気体混入手段と、前記洗剤溶液を移動させかつ該洗剤溶液を加圧する移動加圧手段と、前記移動加圧手段での加圧により形成された気体含有洗剤溶液を開放環境に吐出しシャボンを生成する発泡手段とを備えるシャボン発生装置において、
前記発泡手段は、
前記洗剤溶液を貯留する洗剤溶液容器と、
前記洗剤溶液容器に位置し、前記洗剤溶液を前記移動加圧手段の吸込側へ排出する洗剤溶液排出口と、
前記洗剤溶液容器の所定位置に形成され、前記洗剤溶液を該洗剤溶液容器内に供給する洗剤溶液供給口と、
前記洗剤溶液容器に位置し、前記洗剤溶液供給口から前記気体含有洗剤溶液を前記開放環境に吐出することにより形成されたシャボンをシャボン消費側へ供給するシャボン供給口と、
前記洗剤溶液容器内に貯留された前記洗剤溶液の液面の液位の高さを検知する液面検知手段と、
前記液面検知手段により検出された液面液位の高さに応じて前記洗剤溶液容器内に補充溶液を補充して前記液面液位の低下を回避し、前記洗剤溶液容器内の前記洗剤溶液に形成された気泡が前記洗剤溶液排出口から吸い込まれることを防ぐ補充溶液補充手段と、を備えることを特徴とするシャボン発生装置。
【請求項2】
通路を流れる洗剤溶液に気体を混入させる気体混入手段と、前記洗剤溶液を移動させかつ該洗剤溶液を加圧する移動加圧手段と、前記移動加圧手段での加圧により形成された気体含有洗剤溶液を開放環境に吐出しシャボンを生成する発泡手段とを備えるシャボン発生装置において、
前記発泡手段は、
前記洗剤溶液を貯留する洗剤溶液容器と、
前記洗剤溶液容器の所定位置に形成され、前記洗剤溶液を該洗剤溶液容器内に供給する洗剤溶液供給口と、
前記洗剤溶液容器に位置し、前記洗剤溶液供給口から前記気体含有洗剤溶液を前記開放環境に吐出することにより形成されたシャボンをシャボン消費側へ供給するシャボン供給口と、
前記洗剤溶液容器内に貯留された前記洗剤溶液の液面の液位の高さを検知する液面検知手段と、
前記液面検知手段により検出された液面液位に応じて前記洗剤溶液容器内に補充溶液を補充して前記液面液位の高さ調節を行い、前記シャボン供給口から供給されるシャボンのシャボン状態を調節するシャボン状態調節手段と、を備えることを特徴とするシャボン発生装置。
【請求項3】
前記補充溶液は水または温水であることを特徴とする請求項1または2に記載のシャボン発生装置。
【請求項4】
前記シャボン状態はシャボンの液体含有量及び/または温度で規定される状態であることを特徴とする請求項2に記載のシャボン発生装置。
【請求項5】
前記シャボンのサイズは5〜100μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシャボン発生装置。
【請求項6】
前記シャボンに含まれる液体:気体=4:6〜1:9であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のシャボン発生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−220521(P2008−220521A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−60776(P2007−60776)
【出願日】平成19年3月9日(2007.3.9)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】