シャワーホース収納装置
【課題】シャワーホースを挿脱するときに、該ホースがキャビネット内部や電気温水器に衝突して発生する異常音を確実に防止することができると共に、キャビネット内部を可及的に広く使用することができ、また、溜まった水の排水処理も簡便におこなうことができ、さらには、寒冷地における水抜き作業も簡単に行なうことができるシャワーホース収納装置を提供する。
【解決手段】シャワーホース収納装置を、流し台又は洗面台のシンク近傍に引き出し自在に配設されたシャワーヘッドに連通接続されてなるシャワーホースが収納されるネット状の袋体と、該袋体の下部に連接されシャワーホースを伝って流下する水滴を受ける受水体と、から構成し、これら袋体及び／又は受水体は、キャビネット内に着脱自在に止着可能に構成した。
【解決手段】シャワーホース収納装置を、流し台又は洗面台のシンク近傍に引き出し自在に配設されたシャワーヘッドに連通接続されてなるシャワーホースが収納されるネット状の袋体と、該袋体の下部に連接されシャワーホースを伝って流下する水滴を受ける受水体と、から構成し、これら袋体及び／又は受水体は、キャビネット内に着脱自在に止着可能に構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
この発明は、引出し自在なシャワーヘッドを具備した流し台や洗面台（洗面化粧台も含む）のキャビネット内に収納されるシャワーホース収納装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、キャビネットの上部にシンクを設けた洗面化粧台には、湯水混合水栓の他に、特許文献１に示すような洗髪用のシャワーヘッドが具備されたものが提案されている。
【０００３】
【特許文献１】特開２００３−００３５４２号公報
【０００４】
このような特許文献１に示すシャワーヘッドは、洗面化粧台の奥側位置に配設された筒状台座に引出し自在に保持されており、該台座の下部にはシャワーホースホルダーが連結されている。シャワーヘッドの基端側に接続されたシャワーホースは、上記ホルダー内に挿通されキャビネット内でループ状に弛ませられて、前記湯水混合水栓の出湯口に連通接続されている。一方、洗面化粧台における湯の供給方法は、風呂場等に設置した給湯装置から洗面化粧台に湯配管をするものもあるが、この場合には面倒な配管工事が必要となるため、近年では、洗面化粧台キャビネット内に電気温水器を収納するタイプが多くなってきている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
ところで、上記構成からなるシャワーヘッドを備えた近年の洗面化粧台においては、収納量を増やす目的から、キャビネットに抽斗を配設するものが多く提案されているが、この抽斗をキャビネットの奥行方向に大きく形成して収納量を増やした場合には、シャワーホースが抽斗と衝突して異常音が発生したり、シャワーホースが欠損し易い、という問題を有していた。
【０００６】
また、シャワーホースが電気温水器やキャビネットの背板等と衝突して、シャワーホースの挿脱作業の邪魔になったり、かかる衝突による異状音が発生する、という問題も有していた。
【０００７】
さらに、シャワーホースを伝って垂れる水滴を受けるために、キャビネットの底板上に水受けトレイを置く必要があるが、シャワーホースはキャビネットの前後方向に大きく移動するために、奥行きの大きな水受けトレイを設置する必要があり、これが抽斗の大型化を阻害する一因ともなっている、という問題を有していた。
【０００８】
このような問題を解決する手段としては、シャワーホースが収納可能な四角形筒状のケースをキャビネット内に取り付ける手段も考えられるが、この場合には、その取付作業が煩雑であり、大型の抽斗を配置する場合や嵩の高い電気温水器等を収納する場合には却ってキャビネット内の空間を狭くする、という問題に加え、シャワーホースの挿脱の度に、該ホースがケース内壁と衝突して異常音が発生することから、根本的な解決にはならない、という問題を有していた。
【０００９】
この発明は、かかる現状に鑑み創案されたものであって、その目的とするところは、シャワーホースを挿脱するときに、該ホースがキャビネット内部や抽斗或は電気温水器に衝突して発生する異常音を確実に防止することができると共に、キャビネット内部を可及的に広く使用することができ、また、溜まった水の排水処理も簡便におこなうことができ、さらには、寒冷地における水抜き作業も簡単に行なうことができるシャワーホース収納装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
上記目的を達成するため、請求項１に記載の発明にあっては、シャワーホース収納装置を、流し台或は洗面台のシンク近傍に引き出し自在に配設されたシャワーヘッドに連通接続されてなるシャワーホースが収納される形状自在な容器で構成し、該容器はキャビネット内に着脱自在に止着可能に構成されていることを特徴とする。
【００１１】
また、請求項２に記載の発明は、請求項１に記載のシャワーホース収納装置を技術的前提とし、前記容器の上部をネット状に形成すると共に、該容器の下部はシャワーホースを伝って流下する水滴を受ける受水体と、で構成されていることを特徴とする。
【００１２】
さらに、請求項３に記載の発明は、請求項１又は請求項２のいずれかに記載のシャワーホース収納装置を技術的前提とし、前記容器の上部は、リング状の硬質体に固着されていることを特徴とする。
【００１３】
また、請求項４に記載の発明は、請求項１乃至請求項３のいずれかに記載のシャワーホース収納装置を技術的前提とし、前記受水体の底面部には、水抜き用のドレン部が形成されていることを特徴とする。
【００１４】
さらに、請求項５に記載の発明は、請求項１乃至請求項４のいずれかに記載のシャワーホース収納装置を技術的前提とし、前記容器の上部と下部は、開口可能又は分離可能に連結されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【００１５】
以上説明したように、請求項１に記載の発明にあっては、シャワーホース収納装置を、流し台或は洗面台のシンク近傍に引き出し自在に配設されたシャワーヘッドに連通接続されてなるシャワーホースが収納される形状自在な容器で構成し、該容器はキャビネット内に着脱自在に止着可能に構成したので、シャワーホースを挿脱するときに、該ホースがキャビネット内部や抽斗或は電気温水器に衝突して発生する異常音を確実に防止することができると共に、キャビネット内部を可及的に広く使用することができ、より大型の抽斗を配設することができ、十分な収納量を確保できると共に、給湯能力の大きな電気温水器を収納することもでき、この場合には、十分な湯量を確保することができる。
【００１６】
また、請求項２に記載の発明にあっては、前記容器の上部をネット状に形成すると共に、該容器の下部はシャワーホースを伝って流下する水滴を受ける受水体と、で構成したので、構成が簡易であり、しかも上部がネット状に形成されているので、シャワーホースの収納態様に応じてその形状を自在に変化させることができ、ホースの収納スペースを可及的に小さくすることができる。
【００１７】
また、請求項３に記載の発明は、前記袋体の上部を、リング状の硬質体に固着したので、該シャワーホース収納装置を、例えば、キャビネット内の背板にビス等で容易に取り付けることができ、しかも、取り付け高さ等を任意に設定することができるので、シャワーホースの長さに対応させて容易に取り付けることができる。
【００１８】
さらに、請求項４に記載の発明は、前記受水体の底面部に、水抜き用のドレン部を形成したので、受水部に溜まった水の排水処理も簡便に行なうことができる。
【００１９】
またさらに、請求項５に記載の発明は、前記袋体と受水体は、例えばファスナー等で開口可能又は分離可能に連結されて構成されているので、寒冷地における水抜き作業も簡単に行なうことができる
【発明を実施するための最良の形態】
【００２０】
以下、添付図面に示す発明の実施例１に基づき、この発明を詳細に説明する。尚、この実施例１では、本発明を洗面台に適用した場合を例にとり説明したが、この発明にあってはこれに限定されるものではなく、シャワー装置が配設された流し台やその他のキャビネットにも適用できる。
【実施例１】
【００２１】
図１は本発明に係る洗面台のキャビネットを示す一部破断正面斜視図である。本実施例１に係る洗面台１は、キャビネット２の上部に洗髪もできるように深鉢状のシンク３を設けたものであり、シンク３の後方部には、シングルレバー式の湯水混合水栓４と引出し自在なシャワーヘッド５が配設されている。シンク３の下部には、本発明に係るシャワーホース収納装置１０が配設されている。シャワーホース８は、シャワーホース収納装置１０内を挿通自在にして前記シャワーヘッド５の基端側に連通接続され、シャワーホース収納装置１０内でループを描いて前記湯水混合水栓４の出湯口９に連通接続されている。尚、出湯口９には、洗面台１のキャビネット内に設置された電気温水器（図示せず）の湯供給口に連通接続されている。
【００２２】
シャワーホース収納装置１０は、図２に示すように、金属糸や合成樹脂糸或は網糸等でネット状に編み込まれた袋体１１と、該袋体１１の下部に連接されシャワーホース８を伝って流下する水滴を受ける受水体１２と、で所謂信玄袋状に構成されており、該袋体１１と受水体１２は、ビスを介して洗面台キャビネット内の背板に着脱自在に止着されている。
【００２３】
また、上記袋体１１の上部は、合成樹脂或はステンレスでリング状に形成された口金体１３に固着されており、該口金体１３から両側方向にフランジ１４，１４が延設されており、該フランジ１４，１４に開設されたビス孔を通して上記袋体１１は、例えば、洗面台キャビネットの背板等に固着される。
【００２４】
さらに、上記受水体１２は、ゴム或は軟質合成樹脂等で略有底円筒状に形成されていると共に、該受水体１２の底面部には、水抜き用のドレン部１５が形成されている。尚、上記受水体１２から両側方向にフランジ１６，１６が延設されており、該フランジ１６，１６に開設されたビス孔を通して上記受水体１２は、例えば、洗面台キャビネットの背板等に固着される。
【００２５】
また、上記袋体１１と受水体１２とは、ファスナー１７で接離可能に連結されている。ところで、寒冷地ではシャワーホース８内に滞留する水を、シャワーホース８の中途部に接続された水抜栓１８（図２参照）から排水管１９へと抜かなければならないが、上記したように袋体１１と受水体１２とを開口可能又は分離可能に構成することで、水抜栓１８の開閉作業をキャビネット前面側から容易に操作することができる。
【００２６】
次に、上記構成からなる洗面台１において、シャワーヘッド５がカウンタートップ６上に載置された状態では、図１に示すように、シャワーホース８はキャビネット内でシャワーホース収納装置１０に挿通され収納されている。また、洗髪の際にシャワーヘッド５を引出した時は、シャワーホース８は、シャワーホース収納装置１０の口金体１３を通ってそのループ状態を変化させながら案内されるが、該シャワーホース８の殆どの部分はシャワーホース収納装置１０の袋体１１に収納され、拡開方向への動きが袋体１１で規制されているため、シャワーホース収納装置１０周りの収納物品に衝突することがなく、その結果、シャワーホース８の引出し或は収納の際に発生する異常音を確実に防止することができる。また、上記袋体１１はネット状に編みこまれて形成されているので、フレキシビリティを有し、シャワーホース８の長短に関係なく、これを余裕を持って収納することができる。また、固定部位の高さ調整も容易なので、当該洗面台１の高さ寸法にも容易に対応させることができる。
【００２７】
また、この実施例１に係るシャワーホース収納装置１０は、上記したように嵩張って形成されていないので、洗面台キャビネット内を広く使用することが可能となるため、電気温水器２０を設置する場合であっても、シャワーホース８と電気温水器２０と衝突しないように設置することができるので、より大型の電気温水器２０を収納することができ、十分な湯量を確保することができる。
【００２８】
加えて、この実施例１に係るシャワーホース収納装置１０によれば、シャワーホース８を伝って落ちる水滴を受ける水受けトレイを別途配設する必要が無くなるので、キャビネット内の収納空間を大きくすることができる。
【００２９】
図３は、前記袋体１１の上部を口金体１３に止着する手段の他例を示しており、この例では、リング状の口金体１３の内部に袋体１１の上部を挿通した後、該上部を口金体１３の外側方向に折り返し、該口金体１３と袋体１１の重合部をバンド２１で固定するように構成することで、袋体１１の交換を容易に行なうことができるように構成した例である。
【００３０】
尚、上記実施例１では、シャワーホース収納装置１０の洗面台１への固定をビスで行なう場合を例にとり説明したが、この発明にあってはこれに限定されるものではなく、公知の面ファスナーで固定し、或は、キャビネット内天部分に吊持し、さらにはキャビネット内底部に床置きしても同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【００３１】
【図１】この発明の実施例１に係るシャワーホース収納装置を備えた洗面台を一部切欠して示す斜視説明図である。
【図２】同シャワーホース収納装置の構成を示す斜視図である。
【図３】同シャワーホース収納装置の袋体と口金体との他の接続状態を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
【００３２】
１ 洗面台
２ キャビネット
３ シンク
４ 湯水混合水栓
５ シャワーヘッド
８ シャワーホース
１０ シャワーホース収納装置
１１ 袋体
１２ 受水体
１３ 口金体（硬質体）
１５ ドレン部
１７ ファスナー
１８ 水抜栓
１９ 排水管
【技術分野】
【０００１】
この発明は、引出し自在なシャワーヘッドを具備した流し台や洗面台（洗面化粧台も含む）のキャビネット内に収納されるシャワーホース収納装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、キャビネットの上部にシンクを設けた洗面化粧台には、湯水混合水栓の他に、特許文献１に示すような洗髪用のシャワーヘッドが具備されたものが提案されている。
【０００３】
【特許文献１】特開２００３−００３５４２号公報
【０００４】
このような特許文献１に示すシャワーヘッドは、洗面化粧台の奥側位置に配設された筒状台座に引出し自在に保持されており、該台座の下部にはシャワーホースホルダーが連結されている。シャワーヘッドの基端側に接続されたシャワーホースは、上記ホルダー内に挿通されキャビネット内でループ状に弛ませられて、前記湯水混合水栓の出湯口に連通接続されている。一方、洗面化粧台における湯の供給方法は、風呂場等に設置した給湯装置から洗面化粧台に湯配管をするものもあるが、この場合には面倒な配管工事が必要となるため、近年では、洗面化粧台キャビネット内に電気温水器を収納するタイプが多くなってきている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
ところで、上記構成からなるシャワーヘッドを備えた近年の洗面化粧台においては、収納量を増やす目的から、キャビネットに抽斗を配設するものが多く提案されているが、この抽斗をキャビネットの奥行方向に大きく形成して収納量を増やした場合には、シャワーホースが抽斗と衝突して異常音が発生したり、シャワーホースが欠損し易い、という問題を有していた。
【０００６】
また、シャワーホースが電気温水器やキャビネットの背板等と衝突して、シャワーホースの挿脱作業の邪魔になったり、かかる衝突による異状音が発生する、という問題も有していた。
【０００７】
さらに、シャワーホースを伝って垂れる水滴を受けるために、キャビネットの底板上に水受けトレイを置く必要があるが、シャワーホースはキャビネットの前後方向に大きく移動するために、奥行きの大きな水受けトレイを設置する必要があり、これが抽斗の大型化を阻害する一因ともなっている、という問題を有していた。
【０００８】
このような問題を解決する手段としては、シャワーホースが収納可能な四角形筒状のケースをキャビネット内に取り付ける手段も考えられるが、この場合には、その取付作業が煩雑であり、大型の抽斗を配置する場合や嵩の高い電気温水器等を収納する場合には却ってキャビネット内の空間を狭くする、という問題に加え、シャワーホースの挿脱の度に、該ホースがケース内壁と衝突して異常音が発生することから、根本的な解決にはならない、という問題を有していた。
【０００９】
この発明は、かかる現状に鑑み創案されたものであって、その目的とするところは、シャワーホースを挿脱するときに、該ホースがキャビネット内部や抽斗或は電気温水器に衝突して発生する異常音を確実に防止することができると共に、キャビネット内部を可及的に広く使用することができ、また、溜まった水の排水処理も簡便におこなうことができ、さらには、寒冷地における水抜き作業も簡単に行なうことができるシャワーホース収納装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
上記目的を達成するため、請求項１に記載の発明にあっては、シャワーホース収納装置を、流し台或は洗面台のシンク近傍に引き出し自在に配設されたシャワーヘッドに連通接続されてなるシャワーホースが収納される形状自在な容器で構成し、該容器はキャビネット内に着脱自在に止着可能に構成されていることを特徴とする。
【００１１】
また、請求項２に記載の発明は、請求項１に記載のシャワーホース収納装置を技術的前提とし、前記容器の上部をネット状に形成すると共に、該容器の下部はシャワーホースを伝って流下する水滴を受ける受水体と、で構成されていることを特徴とする。
【００１２】
さらに、請求項３に記載の発明は、請求項１又は請求項２のいずれかに記載のシャワーホース収納装置を技術的前提とし、前記容器の上部は、リング状の硬質体に固着されていることを特徴とする。
【００１３】
また、請求項４に記載の発明は、請求項１乃至請求項３のいずれかに記載のシャワーホース収納装置を技術的前提とし、前記受水体の底面部には、水抜き用のドレン部が形成されていることを特徴とする。
【００１４】
さらに、請求項５に記載の発明は、請求項１乃至請求項４のいずれかに記載のシャワーホース収納装置を技術的前提とし、前記容器の上部と下部は、開口可能又は分離可能に連結されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【００１５】
以上説明したように、請求項１に記載の発明にあっては、シャワーホース収納装置を、流し台或は洗面台のシンク近傍に引き出し自在に配設されたシャワーヘッドに連通接続されてなるシャワーホースが収納される形状自在な容器で構成し、該容器はキャビネット内に着脱自在に止着可能に構成したので、シャワーホースを挿脱するときに、該ホースがキャビネット内部や抽斗或は電気温水器に衝突して発生する異常音を確実に防止することができると共に、キャビネット内部を可及的に広く使用することができ、より大型の抽斗を配設することができ、十分な収納量を確保できると共に、給湯能力の大きな電気温水器を収納することもでき、この場合には、十分な湯量を確保することができる。
【００１６】
また、請求項２に記載の発明にあっては、前記容器の上部をネット状に形成すると共に、該容器の下部はシャワーホースを伝って流下する水滴を受ける受水体と、で構成したので、構成が簡易であり、しかも上部がネット状に形成されているので、シャワーホースの収納態様に応じてその形状を自在に変化させることができ、ホースの収納スペースを可及的に小さくすることができる。
【００１７】
また、請求項３に記載の発明は、前記袋体の上部を、リング状の硬質体に固着したので、該シャワーホース収納装置を、例えば、キャビネット内の背板にビス等で容易に取り付けることができ、しかも、取り付け高さ等を任意に設定することができるので、シャワーホースの長さに対応させて容易に取り付けることができる。
【００１８】
さらに、請求項４に記載の発明は、前記受水体の底面部に、水抜き用のドレン部を形成したので、受水部に溜まった水の排水処理も簡便に行なうことができる。
【００１９】
またさらに、請求項５に記載の発明は、前記袋体と受水体は、例えばファスナー等で開口可能又は分離可能に連結されて構成されているので、寒冷地における水抜き作業も簡単に行なうことができる
【発明を実施するための最良の形態】
【００２０】
以下、添付図面に示す発明の実施例１に基づき、この発明を詳細に説明する。尚、この実施例１では、本発明を洗面台に適用した場合を例にとり説明したが、この発明にあってはこれに限定されるものではなく、シャワー装置が配設された流し台やその他のキャビネットにも適用できる。
【実施例１】
【００２１】
図１は本発明に係る洗面台のキャビネットを示す一部破断正面斜視図である。本実施例１に係る洗面台１は、キャビネット２の上部に洗髪もできるように深鉢状のシンク３を設けたものであり、シンク３の後方部には、シングルレバー式の湯水混合水栓４と引出し自在なシャワーヘッド５が配設されている。シンク３の下部には、本発明に係るシャワーホース収納装置１０が配設されている。シャワーホース８は、シャワーホース収納装置１０内を挿通自在にして前記シャワーヘッド５の基端側に連通接続され、シャワーホース収納装置１０内でループを描いて前記湯水混合水栓４の出湯口９に連通接続されている。尚、出湯口９には、洗面台１のキャビネット内に設置された電気温水器（図示せず）の湯供給口に連通接続されている。
【００２２】
シャワーホース収納装置１０は、図２に示すように、金属糸や合成樹脂糸或は網糸等でネット状に編み込まれた袋体１１と、該袋体１１の下部に連接されシャワーホース８を伝って流下する水滴を受ける受水体１２と、で所謂信玄袋状に構成されており、該袋体１１と受水体１２は、ビスを介して洗面台キャビネット内の背板に着脱自在に止着されている。
【００２３】
また、上記袋体１１の上部は、合成樹脂或はステンレスでリング状に形成された口金体１３に固着されており、該口金体１３から両側方向にフランジ１４，１４が延設されており、該フランジ１４，１４に開設されたビス孔を通して上記袋体１１は、例えば、洗面台キャビネットの背板等に固着される。
【００２４】
さらに、上記受水体１２は、ゴム或は軟質合成樹脂等で略有底円筒状に形成されていると共に、該受水体１２の底面部には、水抜き用のドレン部１５が形成されている。尚、上記受水体１２から両側方向にフランジ１６，１６が延設されており、該フランジ１６，１６に開設されたビス孔を通して上記受水体１２は、例えば、洗面台キャビネットの背板等に固着される。
【００２５】
また、上記袋体１１と受水体１２とは、ファスナー１７で接離可能に連結されている。ところで、寒冷地ではシャワーホース８内に滞留する水を、シャワーホース８の中途部に接続された水抜栓１８（図２参照）から排水管１９へと抜かなければならないが、上記したように袋体１１と受水体１２とを開口可能又は分離可能に構成することで、水抜栓１８の開閉作業をキャビネット前面側から容易に操作することができる。
【００２６】
次に、上記構成からなる洗面台１において、シャワーヘッド５がカウンタートップ６上に載置された状態では、図１に示すように、シャワーホース８はキャビネット内でシャワーホース収納装置１０に挿通され収納されている。また、洗髪の際にシャワーヘッド５を引出した時は、シャワーホース８は、シャワーホース収納装置１０の口金体１３を通ってそのループ状態を変化させながら案内されるが、該シャワーホース８の殆どの部分はシャワーホース収納装置１０の袋体１１に収納され、拡開方向への動きが袋体１１で規制されているため、シャワーホース収納装置１０周りの収納物品に衝突することがなく、その結果、シャワーホース８の引出し或は収納の際に発生する異常音を確実に防止することができる。また、上記袋体１１はネット状に編みこまれて形成されているので、フレキシビリティを有し、シャワーホース８の長短に関係なく、これを余裕を持って収納することができる。また、固定部位の高さ調整も容易なので、当該洗面台１の高さ寸法にも容易に対応させることができる。
【００２７】
また、この実施例１に係るシャワーホース収納装置１０は、上記したように嵩張って形成されていないので、洗面台キャビネット内を広く使用することが可能となるため、電気温水器２０を設置する場合であっても、シャワーホース８と電気温水器２０と衝突しないように設置することができるので、より大型の電気温水器２０を収納することができ、十分な湯量を確保することができる。
【００２８】
加えて、この実施例１に係るシャワーホース収納装置１０によれば、シャワーホース８を伝って落ちる水滴を受ける水受けトレイを別途配設する必要が無くなるので、キャビネット内の収納空間を大きくすることができる。
【００２９】
図３は、前記袋体１１の上部を口金体１３に止着する手段の他例を示しており、この例では、リング状の口金体１３の内部に袋体１１の上部を挿通した後、該上部を口金体１３の外側方向に折り返し、該口金体１３と袋体１１の重合部をバンド２１で固定するように構成することで、袋体１１の交換を容易に行なうことができるように構成した例である。
【００３０】
尚、上記実施例１では、シャワーホース収納装置１０の洗面台１への固定をビスで行なう場合を例にとり説明したが、この発明にあってはこれに限定されるものではなく、公知の面ファスナーで固定し、或は、キャビネット内天部分に吊持し、さらにはキャビネット内底部に床置きしても同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【００３１】
【図１】この発明の実施例１に係るシャワーホース収納装置を備えた洗面台を一部切欠して示す斜視説明図である。
【図２】同シャワーホース収納装置の構成を示す斜視図である。
【図３】同シャワーホース収納装置の袋体と口金体との他の接続状態を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
【００３２】
１ 洗面台
２ キャビネット
３ シンク
４ 湯水混合水栓
５ シャワーヘッド
８ シャワーホース
１０ シャワーホース収納装置
１１ 袋体
１２ 受水体
１３ 口金体（硬質体）
１５ ドレン部
１７ ファスナー
１８ 水抜栓
１９ 排水管
【特許請求の範囲】
【請求項１】
流し台或は洗面台のシンク近傍に引き出し自在に配設されたシャワーヘッドに連通接続されてなるシャワーホースが収納される形状自在な容器であって、該容器はキャビネット内に着脱自在に止着可能に構成されていることを特徴とするシャワーホース収納装置。
【請求項２】
前記容器の上部をネット状に形成すると共に、該容器の下部はシャワーホースを伝って流下する水滴を受ける受水体と、で構成されていることを特徴とする請求項１に記載のシャワーホース収納装置。
【請求項３】
前記容器の上部は、リング状の硬質体に固着されていることを特徴とする請求項１又は請求項２のいずれかに記載のシャワーホース収納装置。
【請求項４】
前記受水体の底面部には、水抜き用のドレン部が形成されていることを特徴とする請求項１乃至請求項３のいずれかに記載のシャワーホース収納装置。
【請求項５】
前記容器の上部と下部は、開口可能又は分離可能に連結されていることを特徴とする請求項１乃至請求項４のいずれかに記載のシャワーホース収納装置。
【請求項１】
流し台或は洗面台のシンク近傍に引き出し自在に配設されたシャワーヘッドに連通接続されてなるシャワーホースが収納される形状自在な容器であって、該容器はキャビネット内に着脱自在に止着可能に構成されていることを特徴とするシャワーホース収納装置。
【請求項２】
前記容器の上部をネット状に形成すると共に、該容器の下部はシャワーホースを伝って流下する水滴を受ける受水体と、で構成されていることを特徴とする請求項１に記載のシャワーホース収納装置。
【請求項３】
前記容器の上部は、リング状の硬質体に固着されていることを特徴とする請求項１又は請求項２のいずれかに記載のシャワーホース収納装置。
【請求項４】
前記受水体の底面部には、水抜き用のドレン部が形成されていることを特徴とする請求項１乃至請求項３のいずれかに記載のシャワーホース収納装置。
【請求項５】
前記容器の上部と下部は、開口可能又は分離可能に連結されていることを特徴とする請求項１乃至請求項４のいずれかに記載のシャワーホース収納装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２００６−３４５８１（Ｐ２００６−３４５８１Ａ）
【公開日】平成１８年２月９日（２００６．２．９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００４−２１８６２０（Ｐ２００４−２１８６２０）
【出願日】平成１６年７月２７日（２００４．７．２７）
【出願人】（０００００２２２２）サンウエーブ工業株式会社 (196)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年２月９日（２００６．２．９）
【国際特許分類】
【出願日】平成１６年７月２７日（２００４．７．２７）
【出願人】（０００００２２２２）サンウエーブ工業株式会社 (196)
【Ｆターム（参考）】
[ Back to top ]