説明

シューズのカウンター構造

【課題】 着用者の足の踵幅の広狭に関係なく、常に安定して踵をホールドする。
【解決手段】 シューズのカウンター構造において、シューズの少なくとも踵領域に設けられ、着用者の足の踵部の下部を包み込むように踵部に沿って巻き上げられた周縁部21、22、23を有するソールプレート2を設けるとともに、シューズの踵領域の内甲側および外甲側において足の踵部を左右から挟持し得る位置に左右一対のカウンター部3、3’を設ける。各カウンター部3、3’は、ソールプレート2から独立して内外方に変形し得るように、その下端がソールプレート2の周縁部21、22に連結されており、当該下端を除いてソールプレート2の周縁部21、22、23から分離している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シューズ用カウンター構造に関し、詳細には、着用者の足の踵幅の広狭(つまり踵骨の大小)に関係なく、常に安定して踵を保持(ホールド)できるようにするための構造の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
本願出願人は、陸上競技用の靴底において、土踏まず部前方の踏付部から踵部にかけて足後部を包み込むように靴底周縁を巻き上げた三次元形状とし、巻上げ部の上縁を足幅の最大となる稜線付近まで延設したものを提案している(実公平7−36481号公報の図1、図3参照)。
【0003】
この場合には、靴底を三次元形状とすることによって、踵部固定用のヒールカウンターを必要とすることなく、踵を確実にサポートできるようにしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記公報に示すものでは、足幅最大の稜線付近までその上縁を延設した巻上げ部によって踵全体をホールドしようとしているため、靴底の幅寸法が着用者の足の踵幅と一致している場合には、踵のホールド性を十分に発揮できるものの、踵幅が靴底の幅寸法より小さい場合には、踵と靴との間に隙間が形成される結果、踵を十分にホールドすることができず、踵の支持が不安定となる。また、これとは逆に、踵幅が靴底の幅寸法より大きい場合には、踵が巻上げ部に乗り上げて巻上げ部の上部を外側に変形させる結果、踵を十分にホールドすることができないばかりか、シューズの寿命を縮めたり、靴擦れを起こしたりすることになる。
【0005】
また、本願の図37に示すように、従来のシューズ用カウンター構造100は、平坦状の中底101と、中底101の踵周縁部に沿って踵を包み込むように配設されたカウンター部102とを有している。
【0006】
この場合においても、着用者の足Fの踵幅がシューズの踵幅寸法と一致している場合には、カウンター部102により踵をホールドすることが可能であるが(図38参照)、踵幅がシューズの踵幅寸法より大きい場合には、踵がカウンター部に乗り上げてカウンター部の上部を外側に変形させる結果、踵を十分にホールドすることができない(図39および図37一点鎖線参照)。また、踵幅がシューズの踵幅寸法より小さい場合には、踵と靴との間に隙間が形成される結果、同様に、踵を十分にホールドすることができない。
【0007】
そこで、シューズのサイズに関し、足長のみならず踵幅についてもいくつかの寸法のものを用意しておくことも考えられるが、この場合、各足長のシューズについて複数種類の踵幅のものを用意するとなると、メーカーおよび販売サイドで膨大な種類のストックを抱え込むことになり、これは現実的な対応とはいえない。
【0008】
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、着用者の足の踵幅の広狭(つまり踵骨の大小)に関係なく、常に安定して踵を保持(ホールド)することができるシューズ用カウンター構造を提供することにある。別の言い方をすれば、本発明は、踵のホールド性を向上できるシューズ用カウンター構造を提供しようとしている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明に係るシューズ用カウンター構造においては、シューズの少なくとも踵領域に、着用者の足の踵部の下部を包み込むように踵部に沿って巻き上げられた周縁部を有するソールプレートを設けるとともに、シューズの踵領域の内甲側および外甲側において足の踵部を左右から挟持し得る位置に、左右一対のカウンター部を設け、各カウンター部がソールプレートから独立して内外方に変形し得るように各カウンター部の下端をソールプレートの周縁部に連結している(請求項1参照)。
【0010】
本発明によれば、シューズの着用時には、足の踵部の下部がソールプレートの周縁部によって保持される。また、このとき、ソールプレートの周縁部に連結された各カウンター部によって踵部が左右から挟持され、これにより、踵をホールドすることができ、フィット性を向上できる。
【0011】
また、この場合には、各カウンター部がソールプレートから独立して内外方に変形し得るように各カウンター部の下端がソールプレートの周縁部に連結されているので、着用者の足の踵幅がソールプレートの幅寸法よりも大きいとき、踵部がソールプレートの周縁部に乗り上げて周縁部を押し拡げた際には、各カウンター部が外側に変形することで、各カウンター部が踵部から離れることなく、踵部が各カウンター部によって左右から挟持されて、ホールドされることになる。
【0012】
なお、ソールプレートの幅寸法を予め踵幅の小さな足に合わせて設計していれば、踵幅がソールプレートの幅寸法よりも大きな足に対しては、各カウンター部が外側に変形することで、踵部が各カウンター部によって左右からホールドされることになる。
【0013】
このようにして、着用者の足の踵幅の広狭(つまり踵骨の大小)に関係なく、常に安定して踵を保持(ホールド)することができるようになり、静止時のみならず運動時においても、踵のホールド性およびフィット性を向上できるようになる。
【0014】
また、本発明において、ソールプレートは、足の踵部の足裏の形状に沿うラウンド形状を有している(請求項2参照)。
【0015】
この場合には、ソールプレートが、平坦な二次元形状ではなく、足裏の形状に沿う三次元形状を有している。一般に、人の足は、踵部の踵骨の下方に脂肪体を有しており、踵部の下面はラウンド形状を有している。このため、踵部が平坦なソールプレートの上に乗ったときには、踵部の下面が平坦状に潰されてしまうが、踵部がラウンド形状のソールプレートの上に乗ったときには、踵部の下面が潰されることなく、ソールプレートに沿ってラウンド形状を維持することになる。これにより、踵部が脂肪体によって本来有していたクッション性を発揮できるようになって、クッション性向上のためにソール厚みを厚くする必要がなくなり、その結果、シューズ全体を軽量化できる。
【0016】
本発明において、ソールプレートの周縁部は、シューズの踵領域の後端において、中央が高くかつ左右に向かって徐々に低くなる山形形状を有していてもよい(請求項3参照)。
【0017】
本発明において、各カウンター部は、その下端を除き、ソールプレートの周縁部から分離している(請求項4参照)。
【0018】
この場合には、各カウンター部の内外方への変形が、ソールプレートの周縁部から独立してスムーズに行われる。
【0019】
本発明において、ソールプレートの山形形状の周縁部の中央は、シューズの踵領域の後端において、踵後部の最突出部位またはその近傍まで延設されている(請求項5参照)。
【0020】
この場合、シューズの着用時には、足の踵後部は、ソールプレートの山形形状の周縁部の中央部位によって前後方向に支持されるとともに、シューズ内の前後方向における足の適正な置き位置を決めることができる。
【0021】
本発明において、ソールプレートの山形形状の周縁部からの各カウンター部の分離の後方側の起点は、踵部の内外踝の下方の左右の膨出部位または踵骨の左右の隆起部位の下方かつ後方に位置している(請求項6参照)。
【0022】
この場合には、各カウンター部が当該起点の回りに外側に変形したとき、各カウンター部が踵部の内外踝の下方の左右の膨出部位または踵骨の左右の隆起部位に側方から確実に当接でき、これにより、踵部を左右から確実にホールドすることができる。
【0023】
本発明において、各カウンター部は、ソールプレートの山形形状の周縁部から離間配置されている(請求項7参照)。
【0024】
この場合には、各カウンター部の内外方への変形が、ソールプレートの周縁部に干渉することなく、周縁部から独立してスムーズに行われる。
【0025】
本発明において、各カウンター部の上縁は足の踝の下部まで延設されている(請求項8参照)。また、本発明において、各カウンター部は、踵部の内外踝の下方の左右の膨出部位または踵骨の左右の隆起部位を覆っている(請求項9参照)。
【0026】
これらの場合には、足の動きを阻害することなく、各カウンター部により踵部の広範囲をホールドすることができる。
【0027】
本発明において、各カウンター部のいずれかまたは双方は、ソールプレートと一体成形されていてもよく(請求項10参照)。あるいは、ソールプレートに直接または別部材を介して固着されていてもよい(請求項11参照)。また、別部材はシューズのアッパーであってもよい(請求項12参照)。
【発明の効果】
【0028】
以上のように、本発明に係るカウンター構造によれば、各カウンター部がソールプレートから独立して内外方に変形し得るように、各カウンター部の下端をソールプレートの周縁部に連結するようにしたので、シューズの着用時には、各カウンター部が内外方に変形することで、踵部を各カウンター部によって左右から保持(ホールド)することができる。これにより、着用者の足の踵幅の広狭(つまり踵骨の大小)に関係なく、常に安定して踵をホールドすることができ、踵のホールド性およびフィット性を向上できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1の実施例によるカウンター構造を備えたシューズを足の骨格図とともに示す外甲側側面図である。
【図2】図1のシューズを踵後端側から見た後面図である。
【図3】図1のカウンター構造の外甲側側面図である。
【図4】図1のカウンター構造の後面図である。
【図5】図4のV-V線断面図である。
【図6】図1のカウンター構造の平面図である。
【図7】図6のA−A線断面図であって、踵幅の小さな踵がシューズを着用した状態を示している。
【図8】図6のA−A線断面図であって、踵幅の大きな踵がシューズを着用した状態を示している。
【図9】本発明の第2の実施例によるカウンター構造の外甲側側面図である。
【図10】図9のカウンター構造の後面図である。
【図11】図10のXI-XI線断面図である。
【図12】図9のカウンター構造の横断面図であって、踵幅の小さな踵がシューズを着用した状態を示している。
【図13】図9のカウンター構造の横断面図であって、踵幅の大きな踵がシューズを着用した状態を示している。
【図14】本発明の第3の実施例によるカウンター構造の外甲側側面図である。
【図15】図14のカウンター構造の後面図である。
【図16】図15のXVI-XVI線断面図である。
【図17】図14のカウンター構造の横断面図であって、踵幅の小さな踵がシューズを着用した状態を示している。
【図18】図14のカウンター構造の横断面図であって、踵幅の大きな踵がシューズを着用した状態を示している。
【図19】本発明の第4の実施例によるカウンター構造の外甲側側面図である。
【図20】図19のカウンター構造の後面図である。
【図21】図20のXXI-XXI線断面図である。
【図22】図19のカウンター構造の横断面図であって、踵幅の小さな踵がシューズを着用した状態を示している。
【図23】図19のカウンター構造の横断面図であって、踵幅の大きな踵がシューズを着用した状態を示している。
【図24】本発明の第5の実施例によるカウンター構造の横断面図である。
【図25】本発明の第6の実施例によるカウンター構造の外甲側側面図である。
【図26】図25のカウンター構造の後面図である。
【図27】図26のXXVII-XXVII線断面図である。
【図28】図25のカウンター構造の横断面図であって、シューズを着用した状態を示している。
【図29】本発明の第7の実施例によるカウンター構造の外甲側側面図である。
【図30】図29のカウンター構造の後面図である。
【図31】図30のXXXI-XXXI線断面図である。
【図32】図29のカウンター構造の横断面図であって、シューズを着用した状態を示している。
【図33】本発明の第8の実施例によるカウンター構造の外甲側側面図である。
【図34】図33のカウンター構造の後面図である。
【図35】図34のXXXV-XXXV線断面図である。
【図36】図33のカウンター構造の横断面図であって、シューズを着用した状態を示している。
【図37】従来のシューズ用カウンター構造の平面図である。
【図38】図37のA’−A’線断面図であって、シューズの踵寸法に適合した踵幅の踵がシューズを着用した状態を示している。
【図39】図37のA’−A’線断面図であって、踵幅の大きな踵がシューズを着用した状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
〔第1の実施例〕
図1ないし図8は、本発明の第1の実施例によるカウンター構造を示している。ここでは、当該カウンター構造がウォーキングシューズまたはランニングシューズに適用された場合を例にとって説明する。
【0031】
図1および図2に示すように、シューズは、ソールSと、その上に固着されたアッパー(甲被)Uとから主として構成されている。カウンター構造1は、シューズの少なくとも踵領域に設けられたソールプレート2と、その上方に配置された左右一対のカウンター部材3、3’とを有している。
【0032】
ソールプレート2は、この例では、シューズの踵後端から中足領域近傍まで延設されている。また、ソールプレート2は、図5ないし図8に示すように、中底20と、着用者の足F、F’の踵部の下部を包み込むように踵部に沿って中底20の外周縁部から巻き上げられた周縁部21、22、23とを有しており、足F、F’の踵部の足裏の形状に沿うラウンド形状を有している。周縁部21、22はそれぞれシューズの外甲側、内甲側に沿って配設され、周縁部23はシューズの踵後端側に沿って配設されており、これらの周縁部21、22、23は一体に連設されている。
【0033】
ソールプレート2の周縁部23は、シューズの踵領域の後端において、中央が高くかつ左右に向かって徐々に低くなる山形形状を有している(図2ないし図4参照)。ソールプレート2の山形形状の周縁部23の最上位の中央部位23aは、図1に示すように、シューズの踵領域の後端において、踵後部の最突出部位Pまたはその近傍まで延設されている。
【0034】
各カウンター部材3、3’は、シューズの踵領域のそれぞれ外甲側、内甲側において足の踵部を左右から挟持し得る位置に配置されている。より具体的には、各カウンター部材3、3’の上縁部3a、3’aは、足の踝の下部近傍まで延設されている。すなわち、カウンター部材3の上縁部3aは、足の外踝Kの下部近傍まで延設されている(図1参照)。同様に、カウンター部材3’の上縁部3’aは、足の内踝の下部近傍まで延設されている(図示省略)。カウンター部材3は、踵部の外踝の下方の膨出部位B(図1斜線領域参照)または踵骨Cの外甲側の隆起部位を覆っている。同様に、カウンター部材3’は、踵部の内踝の下方の膨出部位または踵骨Cの内甲側の隆起部位を覆っている(図示省略)。各カウンター部材3、3’は、側面視楕円状、紡錘状または卵形等の前後方向に延びる形状を有している。
【0035】
なお、踵部の外踝の下方の膨出部位Bまたは踵骨Cの外甲側の隆起部位の中心のより詳細な位置としては、足長方向に関しては、靴の内部において足の踵部の後端から足長の約17%の位置である。これは、踵中心の位置が、一般に、踵後端から足長の約17%の位置とされているからである。また、鉛直方向に関しては、靴の内部において中敷上面からの高さが(足長×0.2778−1.85)/2[mm]の位置である。これは、足の外踝の位置が、一般に、(足長×0.2778−1.85)[mm]の位置とされており、その一方、カウンター部材の上縁部が踵にかかると靴擦れを起こしやすくなることを考慮すると、足の外踝の半分の高さ位置にカウンター部材の中心位置を配置すればよいと考えられるからである。
【0036】
各カウンター部材3、3’は、ソールプレート2から独立して内外方に変形し得るように、各カウンター部材3、3’の下端は、それぞれソールプレート2の周縁部21、22に連結されている。ここでは、各カウンター部材3、3’は、その下端に設けられた連結部30、30’を介して、ソールプレート2の各周縁部21、22に対して接着や縫製等によって直接固着されている。この例では、各カウンター部材3、3’の各連結部30、30’は、ソールプレート2の各周縁部21、22の外側面上に配置されている。
【0037】
各カウンター部材3、3’は、その下端を除き、ソールプレート2の山形形状の周縁部23から分離しており、好ましくは、周縁部23から離間配置されている。また、図1ないし図5に示すように、各カウンター部3、3’におけるソールプレート2の山形形状の周縁部23からの分離の起点3bは、踵部の内外踝の下方の左右の膨出部位または踵骨の左右の隆起部位の下方かつ後方に位置している。
【0038】
ソールプレート2および各カウンター部材3、3’は、好ましくは硬質弾性部材から構成されており、具体的には、熱可塑性ポリウレタン(TPU)やポリアミドエラストマー(PAE)等の熱可塑性材料や、エポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性材料から構成されている。また、各カウンター部材3、3’は、天然皮革、人工皮革または合成皮革から構成してもよく、あるいは、不織布に樹脂を含浸させたものでもよい。
【0039】
ここでは、ソールプレート2および各カウンター部材3、3’が、いずれもシューズのアッパーUの外側に設けられた例を示したが、ソールプレート2および各カウンター部材3、3’のいずれかまたは双方をアッパーUの内部に設けるようにしてもよい。この点は、後述する第2ないし第4の実施例、ならびに第6および第7の実施例においても同様である。
【0040】
上述のように構成されるカウンター構造によれば、シューズの着用時には、着用者の足の踵部の下部がソールプレート2の周縁部21、22、23によって保持される(図7、図8参照)。また、このとき、ソールプレート2の周縁部21、22に連結された各カウンター部材3、3’によって踵部が左右から挟持され(図7、図8参照)、これにより、踵をホールドすることができ、フィット性を向上できる。
【0041】
しかも、この場合には、各カウンター部材3、3’がソールプレート2から独立して内外方に変形し得るように各カウンター部材3、3’の下端の各連結部30、30’がソールプレート2の周縁部21、22に連結されているので、着用者の足の踵幅がソールプレート2の幅寸法よりも大きい場合、踵部がソールプレート2の周縁部21、22に乗り上げて周縁部21、22を押し拡げた際には、各カウンター部材3、3’が外側に変形することで(図6一点鎖線参照)、各カウンター部材3、3’が踵部から離れることなく、踵部が各カウンター部材3、3’によって左右から挟持されて、ホールドされることになる(図8参照)。このとき、各カウンター部材3、3’の内外方への屈曲性を高めるには、各連結部30、30’の前後方向長さを短くしたり、肉厚を薄くしたりするようにすればよい。
【0042】
なお、この場合、ソールプレート2の幅寸法を予め踵幅の小さな足に合わせて設計していれば、踵幅がソールプレート2の幅寸法よりも大きな足に対しては、各カウンター部材3、3’が外側に変形することで、踵部が各カウンター部材3、3’によって左右から確実にホールドされることになる。
【0043】
このようにして、着用者の足の踵幅の広狭(つまり踵骨の大小)に関係なく、常に安定して踵を保持(ホールド)することができるようになり、静止時のみならず運動時においても、踵のホールド性およびフィット性を向上できるようになる。
【0044】
さらに、この場合、踵領域におけるアッパー内容積(つまりラスト体積)を足の踵部の体積より小さく設計しておくことにより、シューズの着用時には、踵部の脂肪体を含む踵部全体を小さくホールドすることができ、その結果、踵部全体のホールド性をさらに向上できる。
【0045】
また、この場合、ソールプレート2が足の踵部の足裏の形状に沿うラウンド形状を有していることにより、ソールプレート2の上に乗ったときには、踵部の下面は、ソールプレート2に沿ったラウンド形状を維持する。これにより、踵部が脂肪体によって本来有していたクッション性を発揮でき、クッション性向上のためにソール厚みを厚くする必要がなくなって、シューズ全体を軽量化できる。
【0046】
さらに、この場合、各カウンター部材3、3’がソールプレート2の山形形状の周縁部23から分離していることにより、各カウンター部材3、3’の内外方への変形は、ソールプレート2の周縁部23から独立してスムーズに行われる。
【0047】
また、この場合、ソールプレート2の山形形状の周縁部23の中央部位23aが、シューズの踵領域の後端において、踵後部の最突出部位Pまたはその近傍まで延設されていることにより、シューズの着用時には、足の踵後部は、ソールプレート2の山形形状の周縁部23の中央部位23aによって前後方向に支持されることになる。
【0048】
さらに、各カウンター部材3、3’におけるソールプレート2の山形形状の周縁部23からの分離の起点3bが、踵部の内外踝の下方の左右の膨出部位または踵骨の左右の隆起部位の下方かつ後方に位置している場合には、各カウンター部材3、3’が当該起点3bの回りに外側に変形したとき、各カウンター部材3、3’は踵部の内外踝の下方の左右の膨出部位または踵骨の左右の隆起部位に側方から確実に当接でき、これにより、踵部を左右から確実にホールドすることができる。
【0049】
また、各カウンター部材3、3’がソールプレート2の山形形状の周縁部23から離間配置されている場合には、各カウンター部材3、3’の内外方への変形が、ソールプレート2の山形形状の周縁部23に干渉することなく、周縁部23から独立してスムーズに行われる。
【0050】
さらに、各カウンター部材3、3’の上縁部3a、3’aが足の踝の下部まで延設され、各カウンター部材3、3’が、踵部の内外踝の下方の左右の膨出部位または踵骨の左右の隆起部位を覆っている場合には、足の動きを阻害することなく、各カウンター部材3、3’により踵部の広範囲をホールドすることができる。
【0051】
なお、この第1の実施例のように、各カウンター部材3、3’をソールプレート2の外側に配置する場合、シューズの製造工程において、カウンター部材をシューズのアッパーの一部として縫製または接着によって組み立てるとともに、ソールプレートをアッパーによって包み込まれる中底として配置するようにすれば、中底を別途用意する必要がなくなるので、製造工程を簡略化できるとともに、シューズを軽量化できる。
【0052】
〔第2の実施例〕
前記第1の実施例では、各カウンター部材3、3’の各連結部30、30’が、ソールプレート2の各周縁部21、22の外側面上に配置された例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。
【0053】
図9ないし図13は、本発明の第2の実施例によるカウンター構造を示しており、これらの図において、前記第1の実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。この第2の実施例では、各カウンター部材3、3’の各連結部30、30’が、ソールプレート2の各周縁部21、22の内側面上に配置されている点が前記第1の実施例と異なっており、その他の点は前記第1の実施例と同様である。
【0054】
この第2の実施例においても、シューズの着用時には、着用者の足の踵部の下部がソールプレート2の周縁部21、22、23によって保持されるとともに、ソールプレート2の周縁部21、22に連結された各カウンター部材3、3’によって踵部が左右から挟持され(図12、図13参照)、これにより、踵をホールドすることができ、フィット性を向上できる。
【0055】
さらに、各カウンター部材3、3’がソールプレート2から独立して内外方に変形し得るように各カウンター部材3、3’の下端の各連結部30、30’がソールプレート2の周縁部21、22に連結されているので、着用者の足の踵幅がソールプレート2の幅寸法よりも大きい場合には、各カウンター部材3、3’が外側に変形することで、踵部が各カウンター部材3、3’によって左右から挟持されて、ホールドされることになる(図13参照)。
【0056】
このようにして、着用者の足の踵幅の広狭(つまり踵骨の大小)に関係なく、常に安定して踵を保持(ホールド)することができるようになり、静止時のみならず運動時においても、踵のホールド性およびフィット性を向上できるようになる。
【0057】
なお、この第2の実施例のように、ソールプレート2を各カウンター部材3、3’の外側に配置する場合には、ソールプレートをアッパーの外側に露出させることができるようになり、これにより、例えば、ソールプレートが樹脂成形される際にソールプレートに種々の意匠を施すことにより、シューズの外観の装飾性を向上させることができる。
【0058】
〔第3の実施例〕
前記第1、第2の実施例では、各カウンター部材3、3’の下端が、ソールプレート2の各周縁部21、22の外側面上または内側面上に配置された例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。
【0059】
図14ないし図18は、本発明の第3の実施例によるカウンター構造を示しており、これらの図において、前記第1、第2の実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。この第3の実施例では、各カウンター部材3、3’の下端が、ソールプレート2の各周縁部21、22の上部端面の上に突き合わされた状態で連結されている点が前記第1、第2の実施例と異なっており、その他の点は前記第1、第2の実施例と同様である。すなわち、この第3の実施例では、各カウンター部材3、3’は、その下端に設けられた連結部31、31’を介して、ソールプレート2の各周縁部21、22の上部端面に接着や縫製等によって直接固着されている。
【0060】
この場合、連結部31、31’は、各カウンター部材3、3’よりも薄肉になっており、これにより、各カウンター部材3、3’の屈曲性が向上している。
【0061】
この第3の実施例においても、シューズの着用時には、着用者の足の踵部の下部がソールプレート2の周縁部21、22、23によって保持されるとともに、ソールプレート2の周縁部21、22に連結された各カウンター部材3、3’によって踵部が左右から挟持され(図17、図18参照)、これにより、踵をホールドすることができ、フィット性を向上できる。
【0062】
さらに、各カウンター部材3、3’がソールプレート2から独立して内外方に変形し得るように各カウンター部材3、3’の下端の各連結部31、31’がソールプレート2の周縁部21、22に連結されているので、着用者の足の踵幅がソールプレート2の幅寸法よりも大きい場合には、各カウンター部材3、3’が外側に変形することで、踵部が各カウンター部材3、3’によって左右から挟持されて、ホールドされることになる(図18参照)。
【0063】
このようにして、着用者の足の踵幅の広狭(つまり踵骨の大小)に関係なく、常に安定して踵を保持(ホールド)できるようになり、静止時のみならず運動時においても、踵のホールド性およびフィット性を向上できるようになる。
【0064】
〔第4の実施例〕
前記第1ないし第3の実施例では、各カウンター部材3、3’の下端に設けられる連結部30、30’、31、31’が、各カウンター部材3、3’の下端領域として各カウンター部材3、3’と一体に設けられた例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。
【0065】
図19ないし図23は、本発明の第4の実施例によるカウンター構造を示しており、これらの図において、前記第1ないし第3の実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。この第4の実施例では、各カウンター部材3、3’とは別個に連結部材32、32’が設けられている点が前記第1ないし第3の実施例と異なっており、その他の点は前記第1ないし第3の実施例と同様である。各連結部材32、32’は前後方向に延びる帯状の部材であって、各カウンター部材3、3’の下端およびソールプレート2の各周縁部21、22の上端の各外側面上に接着や縫製等によって固着されている。
【0066】
この場合、連結部32、32’は、各カウンター部材3、3’と同一の素材から構成されていても、または異なる素材から構成されていてもよいが、各カウンター部材3、3’の屈曲性を上げるためには、各カウンター部材3、3’よりも軟質の部材(例えば軟質樹脂やラバー等)から構成されているのが好ましい。
【0067】
この第4の実施例においても、シューズの着用時には、着用者の足の踵部の下部がソールプレート2の周縁部21、22、23によって保持されるとともに、ソールプレート2の周縁部21、22に各連結部材32、32’を介して連結された各カウンター部材3、3’によって踵部が左右から挟持され(図22、図23参照)、これにより、踵をホールドすることができ、フィット性を向上できる。
【0068】
さらに、各カウンター部材3、3’がソールプレート2から独立して内外方に変形し得るように各カウンター部材3、3’の下端が各連結部32、32’を介してソールプレート2の周縁部21、22に連結されているので、着用者の足の踵幅がソールプレート2の幅寸法よりも大きい場合には、各カウンター部材3、3’が外側に変形することで、踵部が各カウンター部材3、3’によって左右から挟持されて、ホールドされることになる(図23参照)。
【0069】
このようにして、着用者の足の踵幅の広狭(つまり踵骨の大小)に関係なく、常に安定して踵を保持(ホールド)することができるようになり、静止時のみならず運動時においても、踵のホールド性およびフィット性を向上できるようになる。
【0070】
〔第5の実施例〕
前記第4の実施例では、各カウンター部材3、3’の下端に各カウンター部材3、3’とは別個に設けられた連結部32、32’が、前後方向に延びる帯状の部材から構成された例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。
【0071】
図24は、本発明の第5の実施例によるカウンター構造を示しており、同図において、前記第4の実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。この第5の実施例では、各カウンター部材3、3’と別個に設けられる連結部材として、シューズのアッパーUが用いられている。この例では、アッパーUの内側面にソールプレート2が配設されるとともに、アッパーUの外側面に各カウンター部材3、3’が配設されており、ソールプレート2および各カウンター部材3、3’はアッパーUに接着や縫製等によって固着されている。各カウンター部材3、3’の下端は、ソールプレート2の上縁部21、22と厚み方向にオーバラップしている。
【0072】
この場合、アッパーUが皮革や繊維等の比較的軟質の素材から構成されているので、アッパーUを介して各カウンター部材3、3’をソールプレート2に連結することにより、各カウンター部材3、3’の屈曲性が向上している。
【0073】
この第5の実施例においても、シューズの着用時には、着用者の足の踵部の下部がソールプレート2の周縁部21、22、23によって保持されるとともに、ソールプレート2の周縁部21、22にアッパーUを介して連結された各カウンター部材3、3’によって踵部が左右から挟持され(図24参照)、これにより、踵をホールドすることができ、フィット性を向上できる。
【0074】
さらに、各カウンター部材3、3’がソールプレート2から独立して内外方に変形し得るように各カウンター部材3、3’の下端がアッパーUを介してソールプレート2の周縁部21、22に連結されているので、着用者の足の踵幅がソールプレート2の幅寸法よりも大きい場合には、各カウンター部材3、3’が外側に変形することで、踵部が各カウンター部材3、3’によって左右から挟持されて、ホールドされることになる(図24参照)。
【0075】
このようにして、着用者の足の踵幅の広狭(つまり踵骨の大小)に関係なく、常に安定して踵を保持(ホールド)することができるようになり、静止時のみならず運動時においても、踵のホールド性およびフィット性を向上できるようになる。
【0076】
なお、各カウンター部材3、3’およびソールプレート2の双方をアッパーUの外側面に配設するようにしてもよく、このとき、各カウンター部材3、3’の下端は、ソールプレート2の各周縁部21、22の上端から分離している方が好ましい。
【0077】
〔第6の実施例〕
前記第1ないし第5の実施例では、各カウンター部材3、3’がソールプレート2と別個に設けられた例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。
【0078】
図25ないし図28は、本発明の第6の実施例によるカウンター構造を示しており、これらの図において、前記第1ないし第5の実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。この第6の実施例では、各カウンター部材3、3’がソールプレート2と一体成形されている点が前記第1ないし第5の実施例と異なっており、その他の点は前記第1ないし第5の実施例と同様である。
【0079】
この第6の実施例においても、シューズの着用時には、着用者の足の踵部の下部がソールプレート2の周縁部21、22、23によって保持されるとともに、ソールプレート2の周縁部21、22に連結された各カウンター部材3、3’によって踵部が左右から挟持され(図28参照)、これにより、踵をホールドすることができ、フィット性を向上できる。
【0080】
さらに、各カウンター部材3、3’がソールプレート2から独立して内外方に変形し得るように各カウンター部材3、3’の下端がソールプレート2の周縁部21、22に連結されているので、着用者の足の踵幅がソールプレート2の幅寸法よりも大きい場合には、各カウンター部材3、3’が外側に変形することで、踵部が各カウンター部材3、3’によって左右から挟持されて、ホールドされることになる(図28参照)。
【0081】
このようにして、着用者の足の踵幅の広狭(つまり踵骨の大小)に関係なく、常に安定して踵を保持(ホールド)できるようになり、静止時のみならず運動時においても、踵のホールド性およびフィット性を向上できるようになる。また、この場合には、各カウンター部材3、3’をソールプレート2に固着する作業が不要になるので、シューズの組立工程を簡略化できる。
【0082】
〔第7の実施例〕
前記第1ないし第5の実施例では、各カウンター部材3、3’の双方がソールプレート2と別個に製作され、前記第6の実施例では、各カウンター部材3、3’の双方がソールプレート2と一体成形された例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。
【0083】
図29ないし図32は、本発明の第7の実施例によるカウンター構造を示しており、これらの図において、前記第1ないし第6の実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。この第7の実施例では、各カウンター部材3、3’のうち、外甲側のカウンター部材3がソールプレート2と一体成形され、内甲側のカウンター部材3’がソールプレート2と別個に製作されてソールプレート2の周縁部22に連結されている点が前記第1ないし第6の実施例と異なっており、その他の点は前記第1ないし第6の実施例と同様である。
【0084】
この第7の実施例においても、シューズの着用時には、着用者の足の踵部の下部がソールプレート2の周縁部21、22、23によって保持されるとともに、各カウンター部材3、3’によって踵部が左右から挟持され(図32参照)、これにより、踵をホールドすることができ、フィット性を向上できる。
【0085】
さらに、カウンター部材3’がソールプレート2から独立して内外方に変形し得るようにカウンター部材3’の下端がソールプレート2の周縁部2に連結されているので、着用者の足の踵幅がソールプレート2の幅寸法よりも大きい場合には、カウンター部材3’が外側に変形することで、踵部が各カウンター部材3、3’によって左右から挟持されて、ホールドされることになる(図32参照)。
【0086】
このようにして、着用者の足の踵幅の広狭(つまり踵骨の大小)に関係なく、常に安定して踵を保持(ホールド)することができるようになり、静止時のみならず運動時においても、踵のホールド性およびフィット性を向上できるようになる。
【0087】
〔第8の実施例〕
前記第1、第2の実施例では、各カウンター部材3、3’をソールプレート2に連結するのに、各カウンター部材3、3’の下端に設けられた連結部30、30’を用いた例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。
【0088】
図33ないし図37は、本発明の第8の実施例によるカウンター構造を示しており、これらの図において、前記第1ないし第7の実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。この第8の実施例では、ソールプレート2の各周縁部21、22の一部からそれぞれ上方に延設された連結部21a、22aによって、ソールプレート2を各カウンター部材3、3’に連結している点が前記第1、第2の実施例と異なっている。
その他の点は前記第1、第2の実施例と同様である。
【0089】
この第8の実施例においても、シューズの着用時には、着用者の足の踵部の下部がソールプレート2の周縁部21、22、23によって保持されるとともに、ソールプレート2の周縁部21、22に連結された各カウンター部材3、3’によって踵部が左右から挟持され(図36参照)、これにより、踵をホールドすることができ、フィット性を向上できる。
【0090】
さらに、各カウンター部材3、3’がソールプレート2から独立して内外方に変形し得るように各カウンター部材3、3’がソールプレート2の周縁部21、22の各連結部21a、22aに連結されているので、着用者の足の踵幅がソールプレート2の幅寸法よりも大きい場合には、各カウンター部材3、3’が外側に変形することで、踵部が各カウンター部材3、3’によって左右から挟持されて、ホールドされることになる(図36参照)。
【0091】
このようにして、着用者の足の踵幅の広狭(つまり踵骨の大小)に関係なく、常に安定して踵を保持(ホールド)することができるようになり、静止時のみならず運動時においても、踵のホールド性およびフィット性を向上できるようになる。
【0092】
なお、この第8の実施例のように、ソールプレート2を各カウンター部材3、3’の外側に配置する場合には、ソールプレートをアッパーの外側に露出させることができるようになり、これにより、例えば、ソールプレートが樹脂成形される際にソールプレートに種々の意匠を施すことにより、シューズの外観の装飾性を向上させることができる。
【0093】
また、これとは逆に、各カウンター部材3、3’をソールプレート2の外側に配置する場合、シューズの製造工程において、カウンター部材をシューズのアッパーの一部として縫製または接着によって組み立てるとともに、ソールプレートをアッパーによって包み込まれる中底として配置するようにすれば、中底を別途用意する必要がなくなるので、製造工程を簡略化できるとともに、シューズを軽量化できる。
【産業上の利用可能性】
【0094】
以上のように、本発明は、シューズ用カウンター構造に有用であり、とくに足の踵幅の広狭に関係なく踵を安定してホールドするための構造に適している。
【符号の説明】
【0095】
1: カウンター構造

2: ソールプレート
20: 中底
21〜23: 周縁部
23a: 中央部位

3、3’: カウンター部材
3a、3’a: 上縁部
3b、3’b: 分離の起点
30、30’: 連結部
31、31’: 連結部
32、32’: 連結部

U: アッパー
【先行技術文献】
【特許文献】
【0096】
【特許文献1】実公平7−36481号公報(図1、図3参照)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シューズのカウンター構造であって、
シューズの少なくとも踵領域に設けられ、着用者の足の踵部の下部を包み込むように踵部に沿って巻き上げられた周縁部を有するソールプレートを備え、
シューズの前記踵領域の内甲側および外甲側において足の踵部を左右から挟持し得る位置に左右一対のカウンター部が設けられており、前記各カウンター部が前記ソールプレートから独立して内外方に変形し得るように、前記各カウンター部の下端が前記ソールプレートの前記周縁部に連結されている、
ことを特徴とするシューズのカウンター構造。
【請求項2】
請求項1において、
前記ソールプレートが足の踵部の足裏の形状に沿うラウンド形状を有している、
ことを特徴とするシューズのカウンター構造。
【請求項3】
請求項1において、
前記ソールプレートの前記周縁部が、シューズの前記踵領域の後端において、中央が高くかつ左右に向かって徐々に低くなる山形形状を有している、
ことを特徴とするシューズのカウンター構造。
【請求項4】
請求項1において、
前記各カウンター部が、その前記下端を除き、前記ソールプレートの前記周縁部から分離している、
ことを特徴とするシューズのカウンター構造。
【請求項5】
請求項3において、
前記ソールプレートの山形形状の前記周縁部の中央が、シューズの前記踵領域の後端において、踵後部の最突出部位またはその近傍まで延設されている、
ことを特徴とするシューズのカウンター構造。
【請求項6】
請求項4において、
前記ソールプレートの前記周縁部からの前記各カウンター部の分離の後方側の起点が、踵部の内外踝の下方の左右の膨出部位または踵骨の左右の隆起部位の下方かつ後方に位置している、
ことを特徴とするシューズのカウンター構造。
【請求項7】
請求項1において、
前記各カウンター部が、前記ソールプレートの山形形状の前記周縁部から離間配置されている、
ことを特徴とするシューズのカウンター構造。
【請求項8】
請求項1において、
前記各カウンター部の上縁が足の踝の下部まで延設されている、
ことを特徴とするシューズのカウンター構造。
【請求項9】
請求項1において、
前記各カウンター部が、踵部の内外踝の下方の左右の膨出部位または踵骨の左右の隆起部位を覆っている、
ことを特徴とするシューズのカウンター構造。
【請求項10】
請求項1において、
前記各カウンター部のいずれかまたは双方が、前記ソールプレートと一体成形されている、
ことを特徴とするシューズのカウンター構造。
【請求項11】
請求項1において、
前記各カウンター部のいずれかまたは双方が、前記ソールプレートに直接または別部材を介して固着されている、
ことを特徴とするシューズのカウンター構造。
【請求項12】
請求項11において、
前記別部材が、シューズのアッパーである、
ことを特徴とするシューズのカウンター構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【公開番号】特開2012−249744(P2012−249744A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−123353(P2011−123353)
【出願日】平成23年6月1日(2011.6.1)
【出願人】(000005935)美津濃株式会社 (239)
【Fターム(参考)】