説明

ショット材投射装置

【課題】小型化及び低コスト化することができるショット材投射装置を提供する。
【解決手段】本発明のショット材投射装置10は、ワーク12を支持すると共に、回転力を受けて回転されるテーブル38と、ワーク12にショット材29を投射して、ワーク12をショットブラスト処理又はショットピーニング処理する投射ユニット16と、回転力を受けて駆動され、投射ユニット16から投射され回収部48に回収されたショット材29が投射ユニット16に還元されるようにショット材29を搬送するバケットエレベータ68と、テーブル38及びバケットエレベータ68に回転力を付与する共通のモータ114とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ショット材投射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ワークを支持する自転板と、ワークにショット材を投射する遠心投射機と、回収されたショット材を遠心投射機に搬送するバケットエレベータと、を備えたショットブラスト装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−329482号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の例では、自転板を回転させるためのモータと、バケットエレベータを駆動させるためのモータがそれぞれ別個に設けられている。従って、モータ及びこれに付随する部品の数が増えるため、装置が大型化すると共にコストアップとなる。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、小型化及び低コスト化することができるショット材投射装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、請求項1に記載のショット材投射装置は、ワークを支持可能に構成されると共に、回転力を受けて回転される回転支持部材と、前記ワークにショット材を投射して、前記ワークをショットブラスト処理又はショットピーニング処理する投射ユニットと、回転力を受けて駆動され、前記投射ユニットから投射され回収されたショット材が前記投射ユニットに還元されるように前記ショット材を搬送する搬送機構と、前記回転支持部材及び前記搬送機構に回転力を付与する共通のモータと、を備えている。
【0007】
このショット材投射装置によれば、ワークを支持する回転支持部材の回転と、ショット材を搬送する搬送機構の駆動とが共通のモータによって連動されるようになっている。従って、モータ及びこれに付随する部品の数を減らすことができるので、小型化及び低コスト化することができる。
【0008】
請求項2に記載のショット材投射装置は、請求項1に記載のショット材投射装置において、前記回転支持部材が、前記搬送機構を挟んだ前記投射ユニットと反対側に配置された構成とされている。
【0009】
このショット材投射装置によれば、回転支持部材が搬送機構を挟んだ投射ユニットと反対側に配置されている。従って、装置の小型化を実現しつつ、投射ユニットとワークとの間の投射距離を確保することができる。
【0010】
請求項3に記載のショット材投射装置は、請求項2に記載のショット材投射装置において、前記搬送機構が、回転力を受けて回転されると共に、その内側が前記投射ユニットから前記ワークに投射されるショット材の投射経路とされた無端ベルトと、前記無端ベルトの周方向に並んで配置されて前記無端ベルトに取り付けられ、前記ショット材を搬送する複数のバケットと、を有する構成とされている。
【0011】
このショット材投射装置によれば、無端ベルトの内側のスペースをショット材の投射経路として有効に活用することができるので、より一層、小型化することができる。
【0012】
請求項4に記載のショット材投射装置は、請求項1に記載のショット材投射装置において、前記回転支持部材が、前記搬送機構と前記投射ユニットとの間に配置された構成とされている。
【0013】
このショット材投射装置によれば、回転支持部材が搬送機構と投射ユニットとの間に配置されている。従って、装置の小型化を実現しつつ、投射ユニットとワークとの間の投射距離を短縮することができる。
【発明の効果】
【0014】
以上詳述したように、本発明によれば、ショット材投射装置を小型化及び低コスト化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係るショット材投射装置の一部断面を含む側面図である。
【図2】図1に示されるショット材投射装置の正面図である。
【図3】図1に示される搬送ユニットの正面図である。
【図4】図1に示される従動プーリの周辺部の要部拡大図である。
【図5】図3に示される搬送ユニットの上部の要部拡大図である。
【図6】図5に示される搬送ユニットの要部拡大正面断面図である。
【図7】図5に示される従動プーリー及びバケットの側面断面図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るショット材投射装置の変形例を示す一部断面を含む側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
【0017】
図1に示される本発明の一実施形態に係るショット材投射装置10は、ワーク12をショットブラスト処理又はショットピーニング処理するためのものであり、筐体14と、投射ユニット16と、テーブル機構18と、ワーク押え機構20と、搬送ユニット22と、モータ駆動機構24とを備えている。
【0018】
投射ユニット16は、後述する搬送ユニット22を構成するキャビネット66の側壁部66Cに設けられている。この投射ユニット16は、一例として、遠心式とされており、モータ部26と、インペラ部28とを有して構成されている。インペラ部28の内部には、モータ部26によって回転され、ワーク12に向けてショット材29を遠心力により投射するインペラ30が収容されている。なお、ショット材としては、種々の形態、材料のものが使用可能である。
【0019】
テーブル機構18は、ケース32と、軸受34と、シャフト36と、テーブル38とを有して構成されている。ケース32の側壁部32Aと、筐体14の内部に設けられた縦壁14Aと、キャビネット66の側壁部66Bの上下方向中央部には、孔40が形成されており、側壁部66Bと対向するキャビネット66の側壁部66Cには、孔40と同軸上に孔42が形成されている。
【0020】
この孔40と孔42とは、投射ユニット16によるショット材29の投射方向(矢印A方向)に見た場合に後述する無端ベルト76の内側に位置されるように形成されている。また、この孔40と孔42とは、無端ベルト76の内側に挿通されたパイプ44によって連通されている。そして、このショット材投射装置10では、このパイプ44を通じて、投射ユニット16からワーク12にショット材29が投射される構成とされている。つまり、無端ベルト76の内側は、投射ユニット16からワーク12に投射されるショット材の投射経路とされている。
【0021】
シャフト36は、テーブル38と同軸上に設けられると共に、テーブル38の下端部に一体回転可能に固定されている。このシャフト36は、投射ユニット16によるショット材29の投射方向と直交する方向(この場合、装置の上下方向)に延びており、軸受34を介してケース32に回転可能に支持されている。
【0022】
テーブル38は、ケース32の内側に収容されており、後述する搬送ユニット22(バケットエレベータ68)を挟んだ投射ユニット16と反対側に配置されている。このテーブル38には、シャフト36が設けられた側と反対側(上側)に、ワーク12を支持するための支持部38A(上壁部)が形成されている。この支持部38Aは、この支持部38Aにワーク12が支持された状態ではワーク12の径方向外側からワーク12にショット材29が投射されるように、その投射ユニット16に対する相対的な位置(高さ)が設定されている。
【0023】
また、ケース32の下壁部32Bは、搬送ユニット22側を向くように傾斜されたシュートとして構成されており、テーブル38の上側から落下してきたショット材を、側壁部32A、縦壁14A、及び、側壁部66Bの下部に形成された連通孔46を通じて搬送ユニット22の下部に設けられた回収部48に案内する構成とされている。
【0024】
ワーク押え機構20は、シリンダ50と、軸受52と、シャフト54と、押え部56とを有して構成されている。シリンダ50は、筐体14に固定された本体部58と、この本体部58に対して軸方向にスライド可能な可動部60とを有し、この可動部60でシャフト54をテーブル38側に押圧する構成とされている。
【0025】
シャフト54は、軸受52を介して可動部60に回転可能に支持されている。このシャフト54は、テーブル38と同軸上に設けられており、その一端側は、筐体14の内部に設けられた横壁14Bとケース32の上壁部32Cとに形成された貫通孔62に挿通されてケース32の内部に配置されている。この貫通孔62の周囲には、シール部材64が設けられており、このシール部材64によって貫通孔62のシール性が確保されている。また、押え部56は、シャフト54よりも大径に形成されており、シャフト54の先端部に固定されている。
【0026】
搬送ユニット22は、キャビネット66と、バケットエレベータ68と、テンション調節機構70とを有して構成されている。バケットエレベータ68は、キャビネット66の内側に収容されており、駆動プーリ72と、従動プーリ74と、無端ベルト76と、複数のバケット78とを有して構成されている。
【0027】
駆動プーリ72は、キャビネット66の下部に配置されており、後述するモータ114に備えられたシャフト120に一体回転可能に固定されている。一方、従動プーリ74は、上述のテーブル38の回転軸線方向(この場合、上下方向)に駆動プーリ72と離間されており、キャビネット66の上部に配置されている。この従動プーリ74は、シャフト120と平行に配置された軸部80によって回転可能に支持されている。軸部80は、図4に示されるように、後述するテンション調節機構70を構成する支持板112に固定されている。
【0028】
無端ベルト76は、図1に示されるように、駆動プーリ72及び従動プーリ74に巻き掛けられており、複数のバケット78は、無端ベルト76の周方向に並んで配置されて無端ベルト76に取り付けられている。この複数のバケット78は、より詳細には、図5に示されるように、無端ベルト76の周方向に交互に並んで配置された第一バケット78Aと第二バケット78Bとによって構成されている。
【0029】
図5,図6に示されるように、第一バケット78Aは、底部82と、この底部82の前後に設けられた前壁部84及び後壁部86と、底部82の両側に設けられた一対の側壁部88とを有し、全体的に凹状に形成されている。同様に、第二バケット78Bは、底部92と、この底部92の前後に設けられた前壁部94及び後壁部96と、底部92の両側に設けられた一対の側壁部98とを有し、全体的に凹状に形成されている。そして、図5に示されるように、第一バケット78A及び第二バケット78Bは、その内側にショット材29が堆積された状態で、このショット材29を搬送する構成とされている。
【0030】
また、図6に示されるように、第二バケット78Bの側壁部98は、第一バケット78Aの側壁部88の内側に配置されると共に、その一部が前後に隣り合う第一バケット78Aの側壁部88の一部と無端ベルト76の周方向にオーバラップするように構成されている。そして、これにより、このバケットエレベータ68では、第一バケット78A及び第二バケット78Bで搬送されるショット材が第一バケット78A及び第二バケット78Bの側方にこぼれ落ちることを阻止する構成となっている。
【0031】
また、図7に示されるように、各バケット78は、ボルト100によって無端ベルト76に取り付けられている。従動プーリ74の外周面には、このボルト100と対応する位置に、ボルト100との接触を回避するための凹部102が形成されている。そして、これにより、ボルト100との接触によって従動プーリ74の外周面が摩耗されることが回避されるようになっている。
【0032】
さらに、従動プーリ74の内周面には、軸方向に対して傾斜する複数のリード104が立設されており、このリード104により、従動プーリ74の内部に入り込んだショット材が従動プーリ74の回転に伴って外部に排出される構成とされている。また、従動プーリ74の両側には、径方向に延びる鍔部106が形成されており、この鍔部106によって従動プーリ74と無端ベルト76とのずれが抑制されるようになっている。なお、特に図示しないが、図1に示される駆動プーリ72も、同様の構成となっている。
【0033】
また、図1に示されるキャビネット66は、縦壁14A側に開口を有する箱部66Aと、この箱部66Aの開口を塞ぐ側壁部66Bとによって構成されている。側壁部66Bは、縦壁14Aに固定されており、箱部66Aは、上下方向に延びる回転軸を有する図示しないヒンジを介して側壁部66Bに回動可能に支持されている。そして、この箱部66Aは、このヒンジを中心にして縦壁14Aから離間される側(矢印B側)へ回動可能となっている。また、この搬送ユニット22では、この箱部66Aを縦壁14Aから離間される側へ回動させた状態で、この箱部66Aの開口を通じて消耗品である無端ベルト76、駆動プーリ72、従動プーリ74、バケット78等の交換が可能となっている。
【0034】
また、バケットエレベータ68の上部の側方には、図2,図3に示されるように、セパレータ108が設けられている。このセパレータ108では、埃や微細な投射材が吸引されるようになっている。そして、このショット材投射装置10では、バケットエレベータ68(図1参照)の上部から排出されたショット材29は、セパレータ108を通って、投射ユニット16に還元されるようになっている。
【0035】
テンション調節機構70は、図1,図2に示されるように、ダンパ110と、支持板112とを有して構成されている。ダンパ110の一端は、キャビネット66の側壁部66Cに固定されており、ダンパ110の他端は、支持板112に固定されている。支持板112は、キャビネット66の側壁部66Cに上下方向に移動可能に固定されている。そして、このショット材投射装置10では、ダンパ110によって支持板112が上側に押圧されることにより、図1に示される従動プーリ74に、駆動プーリ72から離間する方向に押圧力が作用し、これにより、無端ベルト76に張力が付与されるようになっている。
【0036】
モータ駆動機構24は、モータ114と、歯車116,118とを有して構成されている。モータ114は、側壁部66Cに固定されており、シャフト120を有している。シャフト120は、投射ユニット16によるショット材29の投射方向と平行に配置されており、キャビネット66を貫通している。
【0037】
歯車116,118は、それぞれかさ歯車によって構成されている。歯車116は、シャフト36と同軸上に設けられると共に、テーブル38の下端部に一体回転可能に固定されている。一方、歯車118は、シャフト120の先端に一体回転可能に固定されており、上述の歯車116と噛合されている。
【0038】
なお、テーブル38は、本発明における回転支持部材に相当し、バケットエレベータ68は、搬送機構に相当する。また、モータ114は、テーブル38及びバケットエレベータ68に回転力を付与する共通のモータとされている。
【0039】
次に、上述のショット材投射装置10の動作について説明する。
【0040】
先ず、図1に示されるテーブル38の支持部38Aにワーク12が支持される。続いて、シリンダ50によってシャフト54がテーブル38側に押圧されることにより、ワーク12が押え部56によって支持部38Aに押さえ付けられる。そして、これにより、ワーク12及びテーブル38が一体回転可能な状態とされる。
【0041】
続いて、この状態で、モータ114が駆動される。モータ114が駆動されると、シャフト120と共に歯車118が回転され、この歯車118と噛合された歯車116と共にシャフト36が回転される。そして、この回転力を受けてテーブル38と共にワーク12が回転される。また、このときには、投射ユニット16からショット材29がワーク12に投射される。そして、これにより、ワーク12がショットブラスト処理又はショットピーニング処理される。
【0042】
また、上述のように、モータ114が駆動されてシャフト120が回転されると、この回転力を受けてバケットエレベータ68が駆動される。つまり、駆動プーリ72が回転されると、この回転力を受けて無端ベルト76が回転され、複数のバケット78が周回される。そして、これにより、回収部48に回収されたショット材29が複数のバケット78によってバケットエレベータ68の上部に搬送される。
【0043】
バケットエレベータ68の上部では、図5に示されるように、無端ベルト76の回転に伴って、バケット78が上を向いた状態から横を向いた状態となり、その後に下を向いた状態に変化される。また、バケット78が横を向いた状態から下を向いた状態に変化される間に、バケット78の内部のショット材29が排出される。
【0044】
バケット78からショット材29が排出されると、ショット材29は、このショット材29を排出したバケット78の一つ前のバケット78の底部(この場合、底部82)の裏面及び案内部材121に案内されて排出部122に排出される。そして、排出部122に排出されたショット材29は、図2,図3に示されるセパレータ108を経た後に、図1,図2に示される投射ユニット16に還元される。
【0045】
次に、本発明の一実施形態の作用及び効果について説明する。
【0046】
本発明の一実施形態に係るショット材投射装置10によれば、図1に示されるように、ワーク12を支持するテーブル38の回転と、ショット材29を搬送するバケットエレベータ68の駆動とが共通のモータ114によって連動されるようになっている。従って、モータ及びこれに付随する部品(例えば、軸受など)の数を減らすことができるので、小型化及び低コスト化することができる。また、モータの数を減らすことにより、消費電力を減らすことができるので、ランニングコストも低減することができる。
【0047】
しかも、テーブル38は、搬送ユニット22(バケットエレベータ68)を挟んだ投射ユニット16と反対側に配置されている。従って、装置の小型化を実現しつつ、投射ユニット16とワーク12との間の投射距離を確保することができる。
【0048】
また、無端ベルト76の内側のスペースをショット材29の投射経路として有効に活用することができるので、より一層、小型化することができる。
【0049】
次に、本発明の一実施形態の変形例について説明する。
【0050】
上記実施形態において、ショット材投射装置10は、テーブル38の回転軸線が鉛直方向と一致するように起立された状態で設置されていたが、テーブル38の回転軸線が水平方向と一致するように横臥された状態で設置されても良い。
【0051】
また、テンション調節機構70は、従動プーリ74側に設けられていたが、駆動プーリ72側に設けられていても良い。また、この場合に、ショット材29を受ける回収部48は、例えば、ブラケット等により支持板112及び駆動プーリ72と一体移動可能に設けられていても良い。
【0052】
また、投射ユニット16は、遠心式とされていたが、例えば、空気圧によりショット材を投射するエア式等の他の形式とされていても良い。
【0053】
また、ショット材投射装置10は、ショット材29を搬送する搬送機構として、無端ベルト76と複数のバケット78とを有するバケットエレベータ68を備えていたが、その他の形式の搬送機構を備えていても良い。
【0054】
また、ショット材投射装置10は、ワーク12を支持する回転支持部材として、ワーク12が支持されるテーブル38を備えていたが、その他の形式でワーク12を支持する回転支持部材を備えていても良い。
【0055】
また、ショット材投射装置10では、バケットエレベータ68の上部に搬送されたショット材29は、投射ユニット16にセパレータ等を有する搬送経路を通じて還元されるように構成されていたが、バケットエレベータ68によってショット材29が投射ユニット16に直接的に還元されるように構成されていても良い。
【0056】
また、テーブル38は、搬送ユニット22を挟んだ投射ユニット16と反対側に配置されていたが、図8に示されるように、搬送ユニット22(バケットエレベータ68)と投射ユニット16との間に配置されていても良い。
【0057】
なお、この図8に示される変形例では、縦壁14A及びケースの側壁部32Dに形成された投射孔132を通じて、投射ユニット16からワーク12にショット材29が投射される構成とされている。また、ケース32の側壁部32A、筐体14の側壁部14C、及び、キャビネット66の側壁部66Bには、連通孔136が形成されており、テーブル38の上側から落下してきたショット材29は、連通孔136を通じて搬送ユニット22の下部に設けられた回収部48に案内される構成とされている。さらに、モータ114の回転力は、歯車116,118を介してテーブル38に伝達されると共に、歯車118の反対側に設けられた歯車138及びシャフト140を介して駆動プーリ72に伝達されるように構成されている。
【0058】
このように構成されていても、上記実施形態と同様に、小型化及び低コスト化することができる。
【0059】
また、テーブル38がバケットエレベータ68と投射ユニット16との間に配置されているので、装置の小型化を実現しつつ、投射ユニット16とワーク12との間の投射距離を短縮することができる。
【0060】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0061】
10 ショット材投射装置
12 ワーク
16 投射ユニット
38 テーブル(回転支持部材)
68 バケットエレベータ(搬送機構)
76 無端ベルト
78 バケット
114 モータ(共通のモータ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークを支持可能に構成されると共に、回転力を受けて回転される回転支持部材と、
前記ワークにショット材を投射して、前記ワークをショットブラスト処理又はショットピーニング処理する投射ユニットと、
回転力を受けて駆動され、前記投射ユニットから投射され回収されたショット材が前記投射ユニットに還元されるように前記ショット材を搬送する搬送機構と、
前記回転支持部材及び前記搬送機構に回転力を付与する共通のモータと、
を備えたショット材投射装置。
【請求項2】
前記回転支持部材は、前記搬送機構を挟んだ前記投射ユニットと反対側に配置されている、
請求項1に記載のショット材投射装置。
【請求項3】
前記搬送機構は、
回転力を受けて回転されると共に、その内側が前記投射ユニットから前記ワークに投射されるショット材の投射経路とされた無端ベルトと、
前記無端ベルトの周方向に並んで配置されて前記無端ベルトに取り付けられ、前記ショット材を搬送する複数のバケットと、を有する、
請求項2に記載のショット材投射装置。
【請求項4】
前記回転支持部材は、前記搬送機構と前記投射ユニットとの間に配置されている、
請求項1に記載のショット材投射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−20372(P2012−20372A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−160052(P2010−160052)
【出願日】平成22年7月14日(2010.7.14)
【出願人】(000191009)新東工業株式会社 (474)