説明

シロッコファン清掃器

【課題】従来のシロッコファン清掃器は、清掃するときに、シロッコファンを取り外さなければならなかったり、ケーシングの横側から清掃ブラシを入れなければならなかった。しかし一般的な家庭用エアコンは、シロッコファンを外すのは困難であり、横側から清掃ブラシを入れることもできない。さらに、羽根の数が多く、確実で効率的な清掃が難しい。
【解決手段】細い棒状本体の先端に清掃ブラシと羽根送り部を設けて、エアコンの外側正面からシロッコファンを確実で効率的に清掃できるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアコンのシロッコファンの清掃器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のシロッコファン清掃器には、特許文献1や特許文献2に示されているものがある。従来のシロッコファン清掃器には次の問題がある。エアコン本体からシロッコファン清掃器を外して清掃しなければならなかったり、シロッコファンの外側のケーシングの横側から清掃具を入れて清掃しなければならなかった。一般的な家庭用エアコンでは、シロッコファンの取り外しが容易ではないし、ケーシングの横側から清掃具を入れられる構造になっていない。
【0003】
本発明は、かかる事情に鑑み、エアコンの正面外側からシロッコファンの羽根を清掃でき、さらに、羽の位置を簡単に順次移動させて効率的な清掃ができるシロッコファン清掃器を提供することを目的とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平08−136022
【0005】
【特許文献2】実開平06−69391
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般的な家庭用エアコンでは、シロッコファンを清掃のために取り外すのは困難である。また、エアコンの横側には清掃用の穴は開いていない。さらに、羽の数が多く、清掃に手間がかかる。
【0007】
解決しようとする問題点は、エアコンからシロッコファンを外さずに、エアコンの外側正面から清掃できるようにすることと、数多い羽根を効率よく清掃できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、清掃ブラシと羽根送り部とを並べた構成にして、羽根を順次移動できるようにした。
【発明の効果】
【0009】
本発明のシロッコファン清掃器は、エアコンからシロッコファンを取り外す必要がなく、エアコン外側正面から清掃できるので清掃が容易になる。
【0010】
さらに、清掃ブラシが羽根と羽根の間に入るので確実な清掃ができる。
【0011】
さらに、羽根送り部によって、羽根の位置が順次簡単に変えられるので効率的な清掃ができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の請求項1の実施形態を示す説明図
【図2】本発明の請求項2の実施形態を示す説明図
【図3】本発明の請求項3の実施形態を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態を図面に基づき説明する。図1は請求項1の発明であるシロッコファン清掃器の実施例の説明図である。本体1の先端に清掃ブラシ2と羽根送り部3が付けられている。清掃ブラシ2及び羽根送り部3の先端は、羽根と羽根の隙間に入りやすいように先細でとがっている。羽根送り部3は、弾力性のある素材で、細長い形状をしている。羽根送り部3は、清掃ブラシ2と平行に付いている。羽根送り部3と清掃ブラシ2の間隔は、羽根と羽根の隙間に清掃ブラシ2を挿入した時に羽根送り部3が次の隙間に挿入される間隔である。羽根送り部3の長さは、清掃ブラシ2を羽根の隙間から引き出した時に、羽根送り部3が次の隙間に入っている長さである。
【0014】
つぎに、図1の実施例の使い方を説明する。まず、本体1を手に持ち、羽根送り部3を上にして清掃ブラシ2を羽根の隙間に挿入する。羽根送り部3は、清掃ブラシ2が挿入された隙間の次の上の隙間に挿入される。清掃ブラシ2を左右に動かすことで隙間の上下が清掃される。つぎに、清掃ブラシ2を手前に引き出し、羽根から離れる状態で、本体1を左右どちらかに約90度ひねると、上の隙間が羽根送り部3に押されて下がり、清掃ブラシ2と横並びになる。その状態で清掃ブラシ2を押し込めば、簡単に新しい隙間に清掃ブラシ2が挿入される。つぎに、本体1を逆方向に約90度ひねると、弾力性のある羽根送り部3は、清掃ブラシ2がストッパーになるので、羽根を戻すことなく上の隙間に戻される。以上の動作を繰り返し、シロッコファンが360度回転したら清掃ブラシ2を横移動してまた前の動作を繰り返すことでシロッコファンの羽根すべてを確実に、かつ効率的に清掃することができる。
【0015】
図2は、請求項2の発明であるシロッコファン清掃器の実施例の説明図である。図2に基づいて請求項2の発明の実施形態を説明する。本体1aの先端に清掃ブラシ2aと羽根送り部3aが付いている。清掃ブラシ2a及び羽根送り部3aの先端は、羽根と羽根の隙間に入りやすいように先細でとがっている。羽根送り部3aは、弾力性のある素材で、細長い形状をしている。羽根送り部3aは、清掃ブラシ2aと平行に付いている。羽根送り部3aと清掃ブラシ2aの間隔は、羽根と羽根の隙間に清掃部ブラシ2aを挿入した時に羽根送り部3aが次の隙間に挿入される間隔である。羽根送り部3aの長さは、清掃ブラシ2aを羽根の隙間から引き出した時に、羽根送り部3aが次の隙間に入っている長さである。清掃ブラシ2aは、モーター5とシャフト4によって結ばれ、電源6からの電力で回転する。
【0016】
次に図2の実施例の使い方を説明する。まず、本体1を手に持ち、羽根送り部3aを上にして清掃ブラシ2aを羽根の隙間に挿入する。羽根送り部3aは、清掃ブラシ2aが挿
入された隙間の次の上の隙間に挿入される。つぎに、電源スイッチを入れると、モーター
5が回転する。清掃ブラシ2aを左右に動かすことで隙間の上下の羽根が清掃される。つぎに、清掃ブラシ2aを手前に引き出し、羽根から離れる状態で、本体1aを左右どちらかに約90度ひねると、上の隙間が羽根送り部3aに押されて下がり、清掃ブラシ2aと横並びになる。その状態で清掃ブラシ2aを押し込めば、簡単に新しい隙間に清掃ブラシ2aが挿入される。つぎに、本体1aを逆方向に約90度ひねると、弾力性のある羽根送り部3aは、清掃ブラシ2aがストッパーになるので、羽根を戻すことなく上の隙間に戻される。以上の動作を繰り返し、シロッコファンが360度回転したら清掃ブラシ2aを横移動してまた前の動作を繰り返すことでシロッコファンの羽根すべてを確実に、かつ効率的に清掃することができる。
【0017】
図3は、請求項3の発明であるシロッコファン清掃器の実施例の説明図である。図3の実施例を図3に基づいて説明する。図3のシロッコファン清掃器は、清掃ブラシ2b、羽根送り部3b、モーター7,8,9,10、制御部15、電源16、移動用バー17で構成される。清掃ブラシ2bは、モーター7によって回転するが、振動モーターを使って振動させてもよい。モ−ター7は、台座14に固定されている。台座14は、モーター8が回転すると送りネジ18が回転して上下に動く。本体1bの先端に清掃ブラシ2bと羽根送り部3bが付けられている。清掃ブラシ2b及び羽根送り部3bの先端は、羽根と羽根の隙間に入りやすいように先細でとがっている。羽根送り部3bは、弾力性のある素材で、細長い形状をしている。羽根送り部3bは、清掃ブラシ2bと平行に付いている。羽根送り部3bと清掃ブラシ2bの間隔は、羽根と羽根の隙間に清掃部ブラシ2bを挿入した時に羽根送り部3bが次の隙間に挿入される間隔である。羽根送り部3bの長さは、清掃ブラシ2bを羽根の隙間から引き出した時に、羽根送り部3bが次の隙間に入っている長さである。羽根送り取り付け部11は、モーター9が回転するとローラー12によって回転する。本体1bは、移動用バー17に取り付けられて、モーター10とローラー13によって左右に移動する。清掃をしない時は、本体1bがシロッコファンにあたらない位置まで離れるよう移動用バー17がセットされている。図3の実施例はエアコン製造時に製品の一部として組み込まれるのが望ましい。シロッコファンは、羽根を補強するための仕切り板が複数あり、仕切り板によって複数のパートに分かれている。
【0018】
つぎに、図3の実施例の動作を説明する。まず、清掃開始前に、仕切り板によって仕切られた右端のパートの中間に本体1bをセットする。移動用バー17をシロッコファンに近付けて清掃位置にする。制御部15は次のような制御をする。スタートスイッチが入ると、ブラシ用モーター7が回転する。つぎに、ブラシ上下用モーター8が設定された数だけ回転して、清掃ブラシ2bが羽根の隙間に入る。つぎに、移動用モーター10が設定された数だけ回転して、パートの長さの半分の距離だけ本体1bが右に移動して停止する。つぎに、移動用モーター10が設定された数だけ回転して、パートの長さの距離だけ本体1bが左に移動して停止する。つぎに、移動用モーター10が設定された数だけ回転して、パートの長さの半分の距離だけ本体1bが右に移動して停止する。つぎに、ブラシ上下用モーター8が設定された数だけ回転して、清掃ブラシ2bが羽根の隙間から引き出される。つぎに、羽根送り用モーター9が設定数回転して、羽根送り取り付け部11が約90度回転して、隙間を一つ下に移動させる。つぎに、ブラシ上下用モーター8が設定された数だけ回転して、清掃ブラシ2bが羽根の隙間に入る。つぎに、羽根送り用モーター9が設定数回転して、羽根送り取り付け部11が約90度逆回転して停止する。弾力性のある羽根送り部3bは、清掃ブラシ2bがストッパーになるので、羽根を戻すことなく上の隙間に戻される。以上の動作を、シロッコファンの周上にある隙間の数だけ繰り返したら、移動用モーター10が設定された数だけ回転して、パートの長さの距離だけ本体1bが左に移動して停止する。以上の動作を設定した回数繰り返すことで、全てのパートの清掃が完了する。つぎに、モーター7を停止して、移動用モーター10が設定数回転して、本体1bは、右に移動して最初の位置で停止する。スイッチを切って、移動用バー17を元の位置に戻す。
【符号の説明】
【0019】
1 本体
1a 本体
1b 本体
2 清掃ブラシ
2a 清掃ブラシ
2b 清掃ブラシ
3 羽根送り部
3a 羽根送り部
3b 羽根送り部
4 シャフト
5 ブラシ用モーター
6 電源
7 ブラシ用モーター
8 ブラシ上下用モーター
9 羽根送り用モーター
10 移動用モーター
11 羽根送り取り付け部
12 ローラー
13 ローラー
14 台座
15 制御部
16 電源
17 移動用バー
18 送りネジ







【特許請求の範囲】
【請求項1】
清掃ブラシ及び羽根送り部を有し、シロッコファンの羽根を順次に清掃することを特徴とするシロッコファン清掃器。
【請求項2】
清掃ブラシ、羽根送り部、動力部及び電源を有し、シロッコファンの羽根を順次に清掃することを特徴とするシロッコファン清掃器。
【請求項3】
清掃ブラシ、羽根送り部、動力部、電源及び制御部を有し、シロッコファンの羽根を順次に清掃することを特徴とするシロッコファン清掃器。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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