説明

シート分離装置

【課題】分離性能の低下や、構成の複雑化によるコスト増加をすることなく、シート分離時の異音の発生を抑えることができるシート分離装置を提供すること。
【解決手段】分離部18は、原稿の一方の面に接して回転する分離コロ4および原稿の他方の面に接して静止するフリクションパッド5とを備え、分離コロ4とフリクションパッド5により原稿の分離を行うフリクションパッド方式として構成され、フリクションパッド5が、原稿搬送方向に長辺を有する帯状部5aを原稿搬送方向に直交する方向に複数並べて配置したものから構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート分離装置に関し、例えば、複写機、ファクシミリ装置、スキャナ装置、複合機等の自動原稿搬送装置や給紙装置に設けられ、フリクションパッドと分離ローラによりシートを分離するフリクションパッド方式のシート分離装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、フリクションパッド方式のシート分離装置は、シートを搬送する分離コロに、フリクションパッドを押し当てて、束になったシートを分離するようになっている。
【0003】
この種のシート分離装置は、シート分離時に分離コロとフリクションパッドが摺動し、その振動が異音となってしまうという問題があった。この振動は、分離しようとするシートが1枚のときに顕著である。
【0004】
そこで、分離コロとフリクションパッドが摺動する際の異音の発生を回避するために、トルクリミッタを入れた分離コロをフリクションパッドに押し当ててシートが1枚以下の時は分離コロが回転しないようにしたり、フリクションパッドの摩擦係数を下げて滑りを発生しやすくすることによって振動を抑えたり、特許文献1のようにフリクションパッドにその中央が低くなるように段差を設ける等の方法が取られてきた。
【特許文献1】特開2004−189350号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これら従来の技術では、フリクションパッドの摩擦係数の低下により十分に分離性能を発揮できなくなったり、構成の複雑化のために製造コストが増加してしまうという問題があった。
【0006】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、分離性能の低下や、構成の複雑化によるコスト増加をすることなく、シート分離時の異音の発生を抑えることができるシート分離装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るシート分離装置は、シートの一方の面に接して回転する分離コロおよび前記シートの他方の面に接して静止する分離部材とを備え、
前記分離コロと前記分離部材によりシートの分離を行うシート分離装置において、
前記分離部材が、前記シートの搬送方向に長辺を有する帯状部を前記シートの搬送方向に直交する方向に複数並べて配置したものから構成されることを特徴とするシート分離装置。
【0008】
この構成により、分離部材が複数の帯状部に分割されているので、帯状部に分割されていないときと固有振動数を変えることができ、また、従来のように分離部材全体で振動することがなく、分離部材の複数の帯状部が個々にスティックスリップ現象を起こすので、構成の複雑化によるコスト増加をすることなく、シート分離時の異音を抑えることができる。
【0009】
また、分離部材全体にかかる圧力を従来と同様に保つことができるので、分離性能や分離部材の耐久性を維持することができる。
【0010】
したがって、分離性能の低下や、構成の複雑化によるコスト増加をすることなく、シート分離時の異音の発生を抑えることができる。
また、本発明に係るシート分離装置は、前記分離部材が、前記帯状部を間隔を隔てて複数並べて配置したものから構成されることを特徴とする。
【0011】
この構成により、隣り合った帯状部から影響を受けずに、複数の帯状部が個々にスティックスリップ現象を起こすので、シート分離時の異音の発生を抑えることができる。
【0012】
また、本発明に係るシート分離装置は、前記複数の帯状部の、前記シートの搬送方向上流側の一端側、または前記シートの搬送方向上流側と下流側の両端側を連結したことを特徴とする。
【0013】
この構成により、複数の帯状部に分割した分離部材を1つの部品として取り扱って組付け等を行うことができるので、製造コストを減少することができる。
【0014】
また、本発明に係るシート分離装置は、前記分離部材を支持する支持部材を備え、前記支持部材が、前記複数の帯状部の間隔を保持する間隔保持部を有することを特徴とする。
【0015】
この構成により、間隔保持部によって帯状部の間隔が保持されるので、複数の帯状部が個々にスティックスリップ現象を起こすことができ、シート分離時の異音の発生を抑えることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、分離性能の低下や、構成の複雑化によるコスト増加をすることなく、シート分離時の異音の発生を抑えることができるシート分離装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施の形態に係るシート分離装置を備える自動原稿搬送装置の断面図である。
【0019】
まず、構成について説明する。
【0020】
図1に示すように、自動原稿搬送装置20は、用紙載置台としての原稿テーブル1を備えており、この原稿テーブル1には原稿(シート)の表面が上向きになるように原稿束Pが載置されるようになっている。
【0021】
また、原稿束Pの搬送方向先端側の原稿テーブル1上には原稿セットセンサ3が設けられており、原稿セットセンサ3は原稿テーブル1上に原稿束Pがセットされたことを検知するようになっている。自動原稿搬送装置20は、原稿セットセンサ3が原稿束Pを検知したことに基づいて原稿の読取りを行うための待機状態に移行する。
【0022】
原稿セットセンサ3の上方には呼出しコロ2が設けられており、この呼出しコロ2は、図示しないカム機構等により実線で示す原稿束Pから退避する位置と破線で示す原稿束Pの上面に当接する位置との間で昇降するようになっている。
【0023】
呼出しコロ2は、原稿読取り時には、原稿テーブル1上の原稿束Pの最上位の原稿の給紙を開始する。給紙された原稿は呼出しコロ2の下流側に設けられた分離部18の分離コロ4およびフリクションパッド5の間に搬送される。なお、分離部18は、本発明におけるシート分離装置に相当する。
【0024】
分離コロ4は、原稿の一方の面に接して回転し、フリクションパッド5は、原稿の他方の面に接して静止するものである。
【0025】
フリクションパッド5は、支持部材としてのホルダ15上に載置されており、ホルダ15は下方に配置されたバネ16によって上方に付勢されるようになっている。
【0026】
分離コロ4は図示しない給紙モータからの駆動力により給紙方向(時計回転方向)に回転するようになっており、このため、呼出しコロ2が原稿束Pから給紙した原稿が複数枚であった場合に、最上位の原稿とその下の原稿が分離されて最上位の1枚の原稿のみが給紙されるようになっている。
【0027】
具体的には、バネ16の付勢力によりフリクションパッド5が分離コロ4と所定圧で接しており、呼出しコロ2によって原稿の先端が分離コロ4とフリクションパッド5との間に搬送されたタイミングで、分離コロ4が回転を開始することにより、分離コロ4に接している1枚の原稿のみが更に原稿搬送方向下流に搬送され、原稿の重送が防止されるようになっている。
【0028】
分離コロ4とフリクションパッド5により分離された1枚の原稿は、プルアウトローラ対6および読取入口ローラ対7により更に搬送されて、読取位置9に到達するようになっている。読取位置9の下方には、図示しない画像形成装置本体側に設けられた読取手段が配置されている。
【0029】
読取入口ローラ対7と読取位置9との間には、原稿の先端および後端を検知する読取入口センサ8が設けられており、読取入口センサ8の検知信号は、自動原稿搬送装置20内の各搬送ローラの駆動開始および停止のタイミング、画像形成装置側の読取手段の読取り開始タイミングの制御に用いられるようになっている。
【0030】
読取位置9を通過した原稿は、排紙ローラ群10によって搬送されるようになっており、両面モードにおける原稿の裏面の読取り終了後、または、片面モードにおける原稿の表面の読取り終了後には排紙トレイ13に排紙される。
【0031】
排紙ローラ群10の下流側には原稿の搬送経路を切換えるための切換爪11が設けられている。
【0032】
排紙ローラ群10は、駆動ローラを中心としてその上下にそれぞれ従動ローラを接触させた3つのローラから成っており、排紙ローラ群10の下側の2つのローラにより、原稿を排紙トレイ13または切換爪11上に搬送するとともに、排紙ローラ群10の上側の2つのローラにより、原稿を切換爪11上からスイッチバック経路17に搬送するようになっている。
【0033】
両面モードにおいて原稿の搬送を行う場合には、この原稿の表面の読取り時に読取位置9を抜けた原稿の先端が排紙ローラ群10に到達する前に、切換爪11が図示しない反転ソレノイドに駆動されて破線で示す下降位置に切り換わるようになっている。具体的には、切換爪11は、通常の片面モードの場合には原稿を排紙トレイ13に導くよう実線で示す上昇位置に保持されるようになっている。
【0034】
一方、両面モードの場合には、読取入口センサ8が原稿の先端または後端を検知してからの所定タイミングにより下降位置に移動するようになっている。また、排紙ローラ群10の上側の2つのローラと、反転ローラ対12により、切換爪11上の原稿がスイッチバック経路17に搬送され、原稿の表裏反転が行われるようになっている。
【0035】
この後、原稿の一方の面を読取ったときと同様に、原稿の他方の面の読取りが行われ、スイッチバック経路17を通過することにより原稿の表裏反転が再び行われる。表裏反転された原稿は、読取りが行われることなく読取位置9を通過し、排紙トレイ13に排紙される。このように、原稿の他方の面を読取った後に、表裏反転を再び行うことにより、原稿テーブル1に載置された原稿と、読取りが完了して排紙トレイ13に排出された原稿との間で、ページ順に狂いが生じることが防止されるようになっている。
【0036】
なお、スイッチバック経路17には、スイッチバックセンサ14が設けられており、スイッチバックセンサ14によって、スイッチバック経路17内の原稿の先端または後端の通過が検知されるようになっている。
【0037】
また、自動原稿搬送装置20は、読取手段や書込み手段を備える図示しない画像形成装置本体の上部にヒンジ機構を介して開閉自在に設けられている。
【0038】
また、自動原稿搬送装置20は、各種の動作を制御する図示しないコントローラ部を備えている。
【0039】
図2は、本発明の一実施の形態に係るシート分離装置のフリクションパッドを装着した状態を示す斜視図である。また、図3は、本発明の一実施の形態に係るシート分離装置のフリクションパッドを離脱した状態を示す斜視図である。また、図4(a)は、本発明の一実施の形態に係るシート分離装置のフリクションパッドの上面図であり、図4(b)は、フリクションパッドおよびホルダの断面図である。また、図5は、本発明の一実施の形態に係るシート分離装置のフリクションパッドの他の例を示す上面図である。
【0040】
図2〜4に示すように、分離部18のフリクションパッド5は、ホルダ15上に固定されることにより所望の形状が保持されるとともに、分離コロ4に押圧されるようになっている。
【0041】
フリクションパッド5は、摩擦係数が大きく適度な弾性と剛性を備えたゴムから構成されている。なお、フリクションパッド5は、他の材料、例えば、ウレタン、シリコン、EPゴム等から構成してもよい。
【0042】
なお、フリクションパッド5に押圧される分離コロ4(図1参照)も、フリクションパッド5と同様にゴムから構成されているが、フリクションパッド5よりも分離コロ4の方が摩擦係数が大きくなるように、それぞれの表面荒さ、硬度等が設定されている。
【0043】
ホルダ15の上部には、原稿搬送方向に延在する線上の突起15a、すなわち原稿搬送方向に長辺を有する線上の突起15aが複数(本実施の形態では4本)形成されており、これらの突起15aがフリクションパッド5に形成されたスリット5c(隙間)の間に配置されることにより、フリクションパッド5のスリット5cが閉じないようになっている。すなわち、ホルダ15の突起15aは、フリクションパッド5の帯状部5a同士が接触することを防止する間隔保持部として機能する。
【0044】
フリクションパッド5は、原稿搬送方向に延在するスリット5c、すなわち原稿搬送方向に長辺を有するスリット5cが複数(本実施の形態では4本)形成されたことにより、5つの帯状部5aに分割されている。各帯状部5aは、原稿搬送方向の上流側の一端側の端部で連結部5bによって連結されている。
【0045】
このように、フリクションパッド5にスリット5cを形成し、フリクションパッド5を複数の帯状部5aに分割したことにより、フリクションパッド5の各帯状部5aと分離コロ4との間、またはフリクションパッド5の各帯状部5aと原稿との間で個別にスティックスリップ現象が起きるので、従来のようにフリクションパッド5全体がスティックスリップ現象により震動する場合と比較して、スティックスリップ現象発生時の震動による異音の発生を大幅に抑制することができる。
【0046】
フリクションパッド5のスリット5cの幅、およびホルダ15の突起15aの幅は、帯状部5aが原稿や分離コロ4から圧力を受けて変形しても、帯状部5a同士が接触しない程度に十分大きく、且つ、フリクションパッド5の接触面積が減少しない程度に十分小さな値に設定されている。このため、フリクションパッド5と原稿との間の摩擦力は従来のものと比較して概ね等しいものとなり、分離性能を損なうことがない。
【0047】
なお、スリット5cと等しい面積だけ、フリクションパッド5の面積を増加するようにしてもよい。この場合、スリット5cの形成によるフリクションパッド5の面積の僅かな減少を抑えることができるので、分離性能や、フリクションパッド5の耐久性を従来のものと全く同じに保つことができる。
【0048】
なお、図5に示すように、フリクションパッド5の連結部5bは、原稿搬送方向の上流側と下流側の両端部に設けてもよい。すなわち、図4(a)のように、原稿搬送方向上流側でフリクションパッド5の帯状部5aを連結したり、図5のように、原稿搬送方向上流側と下流側でフリクションパッド5の帯状部5aを連結することにより、フリクションパッド5を1つの部品として扱うことができるので、製造時の組付け段階において取扱いが容易になり、作業時間を短縮することができる。
【0049】
次に、動作について説明する。
【0050】
図1に示すように、原稿テーブル1に原稿束Pがセットされた状態で、原稿の読取り指示があった場合、呼び出しコロ2により原稿束Pの最上位の原稿(理想的には1枚)が、分離コロ4に搬送される。
【0051】
原稿の先端が分離コロ4の直前まで搬送されると、分離コロ4が回転を開始し、分離コロ4とフリクションパッド5との間に原稿が挟み込まれる。そして、原稿が1枚であったときは、フリクションパッド5よりも摩擦力の大きい分離コロ4によって原稿が原稿搬送方向下流に発送され、原稿が複数枚であったときは、分離コロ4に接する1枚の原稿のみが原稿搬送方向下流に発送される。
【0052】
1枚に分離された原稿は、読取入口ローラ対7により読取位置9まで搬送されて読取位置9で読取りが行われた後、片面モードのときは、排紙ローラ群10により排紙トレイ13に排紙され、両面モードのときは、切換爪11および排紙ローラ群10の働きによりスイッチバック経路17を2回通過して、2回の表裏反転と1回の読取りを終えた後、排紙ローラ群10により排紙トレイ13に排紙される。
【0053】
以上のように、本実施の形態に係るシート分離装置としての分離部18は、原稿の一方の面に接して回転する分離コロ4および原稿の他方の面に接して静止するフリクションパッド5とを備え、分離コロ4とフリクションパッド5により原稿の分離を行うフリクションパッド方式として構成され、フリクションパッド5が、原稿搬送方向に長辺を有する帯状部5aを原稿搬送方向に直交する方向に複数並べて配置したものから構成されることを特徴とする。
【0054】
この構成により、フリクションパッド5が複数の帯状部5aに分割されているので、帯状部5aに分割されていないときと固有振動数を変えることができ、また、従来のようにフリクションパッド5全体で振動することがなく、フリクションパッド5の複数の帯状部5aが個々にスティックスリップ現象を起こすので、構成の複雑化によるコスト増加をすることなく、シート分離時の異音を抑えることができる。
【0055】
また、フリクションパッド5にかかる圧力を従来と同様に保つことができるので、分離性能やフリクションパッド5の耐久性を維持することができる。
【0056】
したがって、分離性能の低下や、構成の複雑化によるコスト増加をすることなく、シート分離時の異音の発生を抑えることができる。
また、本実施の形態に係るシート分離装置としての分離部18は、フリクションパッド5が、帯状部5aを間隔を隔てて複数並べて配置したものから構成されることを特徴とする。
【0057】
この構成により、隣り合った帯状部5aから影響を受けずに、複数の帯状部5aが個々にスティックスリップ現象を起こすので、シート分離時の異音の発生を抑えることができる。
【0058】
また、本実施の形態に係るシート分離装置としての分離部18は、複数の帯状部5aの、原稿搬送方向上流側の一端側、または原稿搬送方向上流側と下流側の両端側を連結したことを特徴とする。
【0059】
この構成により、複数の帯状部5aに分割したフリクションパッド5を1つの部品として取り扱って組付け等を行うことができるので、製造コストを減少することができる。
【0060】
また、本実施の形態に係るシート分離装置としての分離部18は、フリクションパッド5を支持するホルダ15を備え、ホルダ15が、複数の帯状部5aの間隔を保持する突起15aを有することを特徴とする。
【0061】
この構成により、突起15aによって帯状部5aの間隔が保持されるので、複数の帯状部5aが個々にスティックスリップ現象を起こすことができ、シート分離時の異音の発生を抑えることができる。
【0062】
なお、本実施の形態では、自動原稿搬送装置20において原稿を分離する分離部18に本発明を適用した例を説明したが、画像形成装置本体において記録紙を分離する分離部に本発明を適用してもよく、その場合も、分離部18に本発明を適用する場合と同様の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0063】
以上説明したように、本発明に係るシート分離装置は、分離性能の低下や、構成の複雑化によるコスト増加をすることなく、シート分離時の異音の発生を抑えることができるという効果を有し、複写機、ファクシミリ装置、スキャナ装置、複合機等の自動原稿搬送装置や給紙装置に設けられ、フリクションパッドと分離ローラによりシートを分離するフリクションパッド方式のシート分離装置として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の一実施の形態に係るシート分離装置を備える自動原稿搬送装置の断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るシート分離装置のフリクションパッドを装着した状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るシート分離装置のフリクションパッドを離脱した状態を示す斜視図である。
【図4】(a)は、本発明の一実施の形態に係るシート分離装置のフリクションパッドの上面図であり、(b)は、フリクションパッドおよびホルダの断面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係るシート分離装置のフリクションパッドの他の例を示す上面図である。
【符号の説明】
【0065】
4 分離コロ
5 フリクションパッド(分離部材)
5a 帯状部
5b 連結部
5c スリット(隙間)
15 ホルダ(支持部材)
15 突起(間隔保持部)
16 バネ
18 分離部(シート分離装置)
20 自動原稿搬送装置
P 原稿束

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートの一方の面に接して回転する分離コロおよび前記シートの他方の面に接して静止する分離部材とを備え、
前記分離コロと前記分離部材によりシートの分離を行うフリクションパッド方式のシート分離装置において、
前記分離部材が、前記シートの搬送方向に長辺を有する帯状部を前記シートの搬送方向に直交する方向に複数並べて配置したものから構成されることを特徴とするシート分離装置。
【請求項2】
前記分離部材が、前記帯状部を間隔を隔てて複数並べて配置したものから構成されることを特徴とする請求項1に記載のシート分離装置。
【請求項3】
前記複数の帯状部の、前記シートの搬送方向上流側の一端側、または前記シートの搬送方向上流側と下流側の両端側を連結したことを特徴とする請求項2に記載のシート分離装置。
【請求項4】
前記分離部材を支持する支持部材を備え、
前記支持部材が、前記複数の帯状部の間隔を保持する間隔保持部を有することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のシート分離装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−47345(P2010−47345A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−211756(P2008−211756)
【出願日】平成20年8月20日(2008.8.20)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】