説明

スギ、ヒノキ等花粉の飛散防止に関する特許

【課題】アレルギー対策として、原因となる植物花粉の大量飛散を防止する技術開発。
【解決手段】植物花粉の飛散に対して、粘性があり植物に害の無い高分子化合物、或いは高分子物質を用いて、花房に皮膜形成することにより花粉の大量飛散を防止する技術。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
植物花粉の飛散に対して、粘性を持ち植物に害の無い天然高分子、或いは合成高分子を用いて、花房に皮膜形成することで花粉の大量飛散を防止する技術。
【背景技術】
【0002】
スギ、ヒノキやイネ科雑草等の花粉飛散による花粉アレルギーが、現代社会の重大な文明病の一つとなっている。
【0003】
花粉アレルギー(花粉症)改善の究極の目的は、花粉の飛散防止である。
【0004】
現状は、植物の品種改良等の育種技術を駆使して、花粉の発生量を抑える品種の改良が行われているが、原因となる植物が樹木、野生種の雑草である事から、容易に開発は進んでいない。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
花粉アレルギーは、飛散した花粉を人間が吸収することによって発症するため、本発明の、形成される花粉の飛散を抑制する技術は、花粉アレルギーの発症を大幅に軽減し、花粉アレルギー対策に貢献するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
花粉の飛散を抑制するためには、花房からの花粉飛散を抑制させる必要がある。
【0007】
特許請求の範囲の請求項1は、花房に、粘性を持ち植物に害の無い天然高分子、或いは合成高分子を用いて皮膜形成することで、花粉の大量飛散を防止する。
【0008】
特許請求の範囲の請求項2は、植物に害が無く付着、粘着性に優れた物質を用いて、花粉形成の花房に皮膜を形成するこれらの資材は、地力増進法政令指定資材EB−a或いはアクリル酸重合物、オレフィン系化合物、単糖・オリゴ糖・デキストリンを含む多糖類等の糖類、ポリブデン、ポリビニールアルコール、ファイバー、芝生用着色剤、固着剤、ゼオライト、炭等が適応する。
【発明の効果】
【0009】
花房形成しているスギの枝に付着、粘着性に優れた物質を噴霧散布し、乾燥後、黒紙の上に静置し、花房からの落下の状況を比較確認した結果、噴霧散布した枝では、ほとんど花粉の落下が見られない。
【実施例1】
【0010】
花房形成しているスギの枝に付着、粘着性に優れた物質(地力増進法政令指定資材EB−a)の希釈液を噴霧散布し、乾燥後、黒色の紙上に置き、花房からの落下状況を確認。
噴霧散布していない枝では、黒色の紙上に花房から落下した花粉が明瞭に認められるのに対して、噴霧散布した枝では、ほとんど花粉の落下が見られない。
以上の様に、皮膜形成資材の花房への噴霧散布により、花粉の飛散抑制効果が実証できた。
【実施例2】
【0011】
同様の現象は、実施例1で使用した地力増進法政令指定資材EB−a以外のアクリル酸重合物、オレフィン系化合物、単糖・オリゴ糖・デキストリンを含む多糖類等の糖類、ポリブデン、ポリビニールアルコール、ファイバー、芝生用着色剤、固着剤、ゼオライト、炭等を用いても、確認できる。
【産業上の利用可能性】
【0012】
本発明により、代文明病として社会問題になっている、花粉アレルギー(花粉症)を、花房に皮膜形成剤を噴霧散布するという、効果的に、簡便な方法で予防できる。また、皮膜形成剤として使用する天然高分子、或いは合成高分子は植物に安全な物質であることから、花粉アレルギー(花粉症)の発症軽減に貢献する。
【図1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
花房に、粘性を持ち植物に害の無い天然高分子、或いは合成高分子を用いて皮膜形成することで花粉の大量飛散を防止する技術。
【請求項2】
皮膜形成資材は、地力増進法政令指定資材EB−a或いはアクリル酸重合物、オレフィン系化合物、単糖・オリゴ糖・デキストリンを含む多糖類等の糖類、ポリブデン、ポリビニールアルコール、ファイバー、芝生用着色剤、固着剤、ゼオライト、炭等、いずれも付着、粘着性に優れた物質。

【公開番号】特開2009−280560(P2009−280560A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−159745(P2008−159745)
【出願日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(508183520)JAPAN BIOTECH株式会社. (1)
【Fターム(参考)】