スタビライザおよび生体観察装置
【課題】in-vivo観察に代表されるような、動的な挙動を示す生体の観察において、観察途中で観察対象を換えても、試料の鮮明な画像を簡易に得る。
【解決手段】光学装置4による観察時に試料Aに密着させられることにより、試料Aの動きを拘束するスタビライザ5であって、前記光学装置4の観察範囲内において前記試料Aに密着させられるカバーガラス13と、前記光学装置4の観察範囲外に配置されるフレーム部12と、前記カバーガラス13を前記フレーム部12に着脱可能に取り付ける取付手段とを備えるスタビライザを提供する。
【解決手段】光学装置4による観察時に試料Aに密着させられることにより、試料Aの動きを拘束するスタビライザ5であって、前記光学装置4の観察範囲内において前記試料Aに密着させられるカバーガラス13と、前記光学装置4の観察範囲外に配置されるフレーム部12と、前記カバーガラス13を前記フレーム部12に着脱可能に取り付ける取付手段とを備えるスタビライザを提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタビライザおよびこれを備えた生体観察装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、生物学の研究においては、光学装置を用いて蛍光プローブによるイオン濃度、膜電位などの可視化が行われるようになっており、例えば、標本として実験動物の一個体を用い、生きたままその臓器等を観察するいわゆるin-vivo観察が行われるようになっている。In-vivo観察においては、観察対象が拍動、呼吸動などの動きをもつので観察位置のズレや焦点のボケが生じやすい。
【0003】
このような観察位置のズレや焦点ボケを解消する方法としては、動的な挙動を示す試料を拘束する手段を備えた観察装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この観察装置は、対物レンズを有する顕微鏡観察装置と試料に密着させられるスタビライザとを備え、該スタビライザにより試料を押圧して試料の動的挙動を抑制するようになっている。
【0004】
【特許文献1】特開2005−338631号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなスタビライザを備えた観察装置において、観察範囲における試料の動的挙動を直接的に抑制するためには、観察範囲に配置され、試料に密着させられるスタビライザの先端部にカバーガラスを設けることが望ましい。
【0006】
しかしながら、一旦観察対象となる臓器等にスタビライザを接触させると、カバーガラスに血液や粘液等の汚れが付着してしまうので、続けて他の臓器等を観察する場合には、鮮明な画像が得られないという不都合がある。また、この場合において、鮮明な画像を得るためには、観察装置からスタビライザ全体を取り外して、カバーガラスを洗浄しなければならず、作業が煩雑になるという不都合もある。
【0007】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、in-vivo観察に代表されるような、動的な挙動を示す生体の観察において、観察途中で観察対象を換えても、試料の鮮明な画像を簡易に得ることのできる生体観察装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、光学装置による観察時に試料に密着させられることにより、試料の動きを拘束するスタビライザであって、前記光学装置の観察範囲内において前記試料に密着させられる透明部材と、前記光学装置の観察範囲外に配置されるフレーム部材と、前記透明部材を前記フレーム部材に着脱可能に取り付ける取付手段とを備えるスタビライザを提供する。
【0009】
本発明によれば、透明部材を試料に密着させ、観察範囲に配される試料を押圧することにより、試料が動的に挙動しても、透明部材の内側に配置される観察範囲の挙動を直接的に抑制することができる。フレーム部材は観察範囲外に配置されているので、光学装置による観察の妨げにならない。
【0010】
この場合において、試料との接触により透明部材に汚れが付着したときには、透明部材をフレーム部材から取り外すことにより、透明部材の洗浄や取替等を容易に行うことができる。そして、洗浄後の透明部材あるいは新たな透明部材をフレーム部材に取り付けることにより、汚染や感染を生ずることなく次の試料の観察を行うことが可能となる。
【0011】
上記発明においては、前記取付手段が、前記透明部材の外周部または前記フレーム部材のいずれか一方に取り付けられる磁石と、いずれか他方に設けられ、前記磁石によって吸着力を生じさせる磁性部材とを備えることとしてもよい。
また、前記取付手段が、相互に着脱可能に係合する係合部材により構成されていることとしてもよい。
また、前記取付手段が、負圧に吸引して前記透明部材をフレーム部材に吸着させる吸引手段からなることとしてもよい。
【0012】
また、本発明は、上記スタビライザを備える生体観察装置を提供する。
本発明によれば、スタビライザにより観察範囲における試料の動的挙動が抑制されるので、光学装置によりブレのない鮮明な画像を取得することが可能となる。
この場合において、観察途中に試料を換えても、スタビライザ全体を生体観察装置から取り外してスタビライザを洗浄したり、新たなスタビライザに付け替えたりする煩わしい作業が不要となり、鮮明な画像を簡易に得ることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、in-vivo観察に代表されるような、動的な挙動を示す生体の観察において、観察途中で観察対象を換えても、試料の鮮明な画像を簡易に得ることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態に係るスタビライザ5および生体観察装置1について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係るスタビライザ5は、図1に示されるように生体観察装置1に備えられている。
【0015】
本実施形態に係る生体観察装置1は、図1に示すように、実験小動物等を始めとする哺乳類の細胞、筋肉等の生体組織、あるいは、心臓、肝臓等の各種臓器等の試料Aを載置するステージ2と、該ステージ2上に配置され、ステージ2上の試料Aに対向配置させられ、所定の作動距離を有する対物ユニット3を備える光学装置4と、光学装置4の近傍に配置された本実施形態に係るスタビライザ5とを備えている。
【0016】
前記ステージ2は、調整ダイヤル6を備え、該調整ダイヤル6を操作することにより、水平2方向、例えば、X,Y方向に試料Aを移動させることができるようになっている。さらに、前記ステージ2には、ヒータ2aが備えられており、該ヒータ2aでステージ2を加温することにより、ステージ2の上に載置されている試料Aを温めることができるようになっている。
【0017】
前記光学装置4は、ベース7から鉛直方向に延びる支柱8に、昇降機構9により上下動可能に取り付けられている。対物ユニット3を鉛直下方に向けて配置することにより、ステージ2上の試料Aを観察することができるようになっている。また、昇降機構9を作動させることにより対物ユニット3を試料Aに対して近接・離間させ、ピントを調節することができるようになっている。
【0018】
本実施形態に係るスタビライザ5は、同じくベース7から鉛直方向に延びる支柱10に、昇降機構11により上下動可能に取り付けられたアーム5aと、該アーム5aの先端に配置される先端部5bとを備えている。
【0019】
前記先端部5bは、図2に示されるように、リング状に形成されたフレーム部12と、該フレーム部12の開口部12aを閉塞する位置に配置された透明な円板状のガラス板からなるカバーガラス13とを備えている。カバーガラス13の表面が、試料Aの表面に接触させられる接触面5cを構成している。フレーム部12の開口部12aは、前記対物ユニット3による観察範囲より大きく形成されており、前記接触面5cを試料Aに密着させると、フレーム部12の開口部12a内、すなわち、カバーガラス13内に対物ユニット3による観察範囲が配置されるようになっている。
【0020】
前記フレーム部12は、その内周縁にリング状の磁石14を備えている。また、前記カバーガラス13は、その外周縁に、前記フレーム部12に設けられた磁石14と略同径のリング状のワッシャー13aを備えている。該ワッシャー13aは、磁性を有する金属材料により構成されている。これにより、前記磁石14とワッシャー13aとが磁気的に引き合うことによって、カバーガラス13がフレーム部12の開口部12aに着脱可能に取り付けられるようになっている。
【0021】
このように構成された本実施形態に係るスタビライザ5および生体観察装置1の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る生体観察装置1を用いて、実験小動物等の臓器等の試料Aを観察するには、まず、実験小動物等の外皮を切開して、臓器等の試料Aを露出させた上で、昇降機構11を作動させてスタビライザ5を下降させ、スタビライザ5の接触面5cを試料Aの表面に密着させる。そして、この状態で、光学装置4の対物ユニット3をスタビライザ5のカバーガラス13内に配置された観察範囲に近接させて焦点合わせを行い、光学装置4により観察を行う。
【0022】
これにより、スタビライザ5によって直接的に押圧された試料Aの表面の動的挙動、特に、対物ユニット3の光軸方向に沿う動的挙動が抑制される。したがって、スタビライザ5により動的挙動が抑制されたカバーガラス13内の観察範囲を光学装置4によって観察し、ブレのない鮮明な画像を取得することができる。このとき、フレーム部12は観察範囲外に配置されているので、光学装置4による観察の妨げにならない。
【0023】
この場合において、本実施形態に係るスタビライザ5および生体観察装置1によれば、カバーガラス13を任意に着脱することができる。例えば、臓器等の試料Aとの接触によりカバーガラス13に血液や粘液等が付着した場合、カバーガラス13をフレーム部12から取り外すことにより、カバーガラス13の洗浄や取替等を容易に行うことができる。これにより、一旦臓器等の試料Aを観察した後に、続けて他の臓器等を観察する場合においても、清浄なカバーガラス13を取り付けて鮮明な画像を簡易に得ることができる。また、洗浄後のカバーガラス13あるいは新たなカバーガラス13をフレーム部12に取り付けることにより、汚染や感染を生ずることなく次の試料の観察を行うことが可能となる。
【0024】
なお、本実施形態においては、スタビライザ5の材質は任意でよいが、臓器等の試料Aへの侵襲性を低くする観点から、スタビライザ5を、例えば、ポリサルフォンのような生体適合性のある材料により構成することが好ましい。また、観察範囲以外における視認性を良くするため、スタビライザ5を透明材料により構成することとしてもよい。
また、本実施形態においては、スタビライザ5の開口部12aに透明なガラス板からなるカバーガラス13を備えることとしたが、これに代えて、他の透明部材を備えることにしてもよい。
【0025】
また、本実施形態においては、臓器等の試料Aへの侵襲性を低くする観点から、フレーム部12の先端面は、そのエッジ部が面取りされていることが好ましい。
また、対物ユニット3とフレーム部12との干渉を回避するために、カバーガラス13の厚さを対物ユニット3の作動距離内に収めることが好ましい。
【0026】
また、本実施形態においては、図3に示されるように、フレーム部12およびワッシャー13aをリング状に形成することとし、その開口部12aに円板状のカバーガラス13を備えることとしたが、フレーム部12、ワッシャー13a、およびカバーガラス13の形状としては特に限定されるものではなく、他の任意の形状を採用することができる。例えば、フレーム部12およびワッシャー13aを三角形の開口部12aを有する略三角形に形成することとし、その開口部12aに三角形の平板状のカバーガラス13を備えることにしてもよい。
【0027】
また、本実施形態においては、フレーム部12に磁石14を備え、カバーガラス13にワッシャー13aを備えることとしたが、これとは逆に、フレーム部12に磁性を有する金属材料を備えることとし、カバーガラス13の外周を取り囲むように磁石14を配置することにしてもよい。
【0028】
また、図4に示されるように、例えば、スタビライザ5のフレーム部12の先端面に弾性変形可能な2個所の係止爪12bを形成し、カバーガラス13の外周縁に係止溝13bを有する環状部材を設け、該係止溝13bに前記係止爪12bを挿入して係止させることにより、カバーガラス13を開口部12aに着脱可能に取り付けることにしてもよい。このようなスナップフィット機構によれば、図4に示される矢印方向に力Fを加えるだけで、係止溝13bと係止爪12bとの係合を解除し、カバーガラス13をワンタッチで容易に取り外すことができる。
【0029】
また、図5に示されるように、フレーム部12の先端面の内側に凹部12cを形成するとともに、フレーム部12の側面にねじ穴12dを形成し、前記凹部12cと嵌合するリング状の金属パイプ13cをカバーガラス13の外周縁に設け、前記金属パイプ13cを前記凹部12cに嵌入して前記ねじ穴12dに取付ねじを締結することにより、カバーガラス13を開口部12aに着脱可能に取り付けることにしてもよい。
【0030】
また、図6に示されるように、フレーム部12の先端面にカバーガラス13を吸引するための吸引溝12eを設け、該吸引溝12eに接続する管路12fをスタビライザ5のアーム5aおよび先端部5bを中空構造にすることで構成してもよい。この場合、図7に示されるように、生体観察装置1は、スタビライザ5のアーム5aに接続されたチューブ17を介して空気を吸引する吸引ポンプ19を備えることとすればよい。このような構成によれば、吸引ポンプ19を作動させることにより、カバーガラス13をフレーム部12に吸着させることができる。したがって、吸引ポンプ19のスイッチのON/OFFだけで容易にカバーガラス13を着脱することができる。この場合に、取り替える部品がガラスだけでよいという利点がある。
【0031】
前記吸引溝12eの形状および個数としては特に限定されるものではなく、例えば、図8に示されるように、リング状の吸引溝12eを1つ設けることにしてもよいし、略円形の吸引溝を複数設けることにしてもよい。
【0032】
この場合に、吸引力が弱い等の理由によりカバーガラス13が落下して破損するおそれがあるため、フレーム部12にカバーガラス13の落下防止機構15を備えることにしてもよい。落下防止機構15としては、例えば、図9に示されるように、先端に取付部を有するチェーンをフレーム部12に接続し、ねじ穴を備えたワッシャー13aをカバーガラス13の外周縁に設け、取付ねじを前記取付部の取付穴を介して前記ねじ穴に締結することにより構成することができる。
【0033】
また、図10に示されるように、フレーム部12の先端面に、さらに試料Aを吸引するための吸引溝16を設けることにしてもよい。この場合、該吸引溝16に接続する管路を、上記吸引溝12eに接続する管路とは別に設けることとすればよい。これにより、吸引溝16を塞ぐようにフレーム部12の先端面を試料Aの表面に接触させた状態で、吸引ポンプ19を作動させることにより、フレーム部12の先端面を試料Aに吸着させ、試料Aの変位量が大きい場合においても、試料Aの動的挙動を確実に抑制することができる。
【0034】
また、図7に示されるように、スタビライザ5と吸引ポンプの間に吸引タンク18を設けることにより、臓器等を観察対象とする場合でも、血液や粘液等が吸引ポンプ19に入り込むことを防ぐことができる。
また、臓器等の試料Aの過度の吸い込みを押さえるために、吸引溝16に多孔質弾性部材を設けることにしてもよい。
【0035】
また、この場合に、スタビライザ5の接触面5cに圧力センサを設け、検出された吸引圧に基づいて吸引圧を制御することにしてもよい。このようにすることで、過剰な吸引による臓器等の試料Aへの影響を防止することができる。また、圧力センサを設け、吸引圧を検出することにより、作業者が過剰な吸引や不完全な吸引が発生していないことを確認することができる。この場合、圧力センサにより検出された吸引圧に基づいて吸引状態を表示したり、音などで知らせたりしてもよい。
【0036】
また、過剰圧を防止するために、過剰吸引防止機構を設けてもよい。過剰吸引防止機構はチューブ17に分岐ポートを設け、その開閉により、吸引溝16における吸引圧が過剰になるのを防止する。例えば、吸引溝16の吸引圧が設定された下限圧力よりも低下した場合に分岐ポートが開かれて大気解放され、吸引圧が上昇した場合に閉じられるようにすればよい。
【0037】
また、本実施形態においては、光学装置4とスタビライザ5とをそれぞれ別個の支柱8,10に昇降可能に取り付けることにより別体としたが、図11に示されるように、スタビライザ5をステージ2に取り付けることにしてもよい。また、ステージ2に固定されたX−Y−Z方向に動作可能なアーム5aにスタビライザ5を取り付けることにしてもよい。このようにすることで、スタビライザ5が試料Aを乗せたステージ2とともに動作させられるので、観察の際にステージ2の作動により試料Aを動かしても、常に同じ箇所をスタビライザ5によって抑えることができる。
【0038】
また、図12に示されるように、スタビライザ5を対物ユニット3と一体的に構成することにしてもよい。この場合、対物ユニット3の焦点位置に合わせて、対物ユニット3とスタビライザ5との位置関係を予め調節しておくことで、スタビライザ5の先端部5bを試料Aに密着させると、同時に対物ユニット3の焦点位置が試料Aに一致させられるので、観察の都度に焦点位置合わせを行う手間を省くことができる。
【0039】
また、本実施形態においては、試料Aを載置するためのステージ2にヒータ2aを設けた場合を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、ヒータ2aを設けないこととしてもよいし、他の加温手段を設けることにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態に係る生体観察装置を示す全体構成図である。
【図2】図1の生体観察装置に備えられる本実施形態に係るスタビライザの先端部の構造を示す縦断面図である。
【図3】図1のスタビライザの先端部を接触面の反対側から見た正面図である。
【図4】図1のスタビライザの第1の変形例を示す縦断面図である。
【図5】図1のスタビライザの第2の変形例を示す縦断面図である。
【図6】図1のスタビライザの第3の変形例を示す縦断面図である。
【図7】図6のスタビライザを備える生体観察装置を示す全体構成図である。
【図8】図6のスタビライザの先端部を接触面側から見た正面図である。
【図9】図6のスタビライザの変形例を示す縦断面図である。
【図10】図6のスタビライザの他の変形例を示す縦断面図である。
【図11】図1の生体観察装置の変形例を示す全体構成図である。
【図12】図1の生体観察装置の他の変形例を示す全体構成図である。
【符号の説明】
【0041】
A 試料
1 生体観察装置
3 対物ユニット
4 光学装置
5 スタビライザ
5c 接触面
12 フレーム部
13 カバーガラス(透明部材)
【技術分野】
【0001】
本発明は、スタビライザおよびこれを備えた生体観察装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、生物学の研究においては、光学装置を用いて蛍光プローブによるイオン濃度、膜電位などの可視化が行われるようになっており、例えば、標本として実験動物の一個体を用い、生きたままその臓器等を観察するいわゆるin-vivo観察が行われるようになっている。In-vivo観察においては、観察対象が拍動、呼吸動などの動きをもつので観察位置のズレや焦点のボケが生じやすい。
【0003】
このような観察位置のズレや焦点ボケを解消する方法としては、動的な挙動を示す試料を拘束する手段を備えた観察装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この観察装置は、対物レンズを有する顕微鏡観察装置と試料に密着させられるスタビライザとを備え、該スタビライザにより試料を押圧して試料の動的挙動を抑制するようになっている。
【0004】
【特許文献1】特開2005−338631号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなスタビライザを備えた観察装置において、観察範囲における試料の動的挙動を直接的に抑制するためには、観察範囲に配置され、試料に密着させられるスタビライザの先端部にカバーガラスを設けることが望ましい。
【0006】
しかしながら、一旦観察対象となる臓器等にスタビライザを接触させると、カバーガラスに血液や粘液等の汚れが付着してしまうので、続けて他の臓器等を観察する場合には、鮮明な画像が得られないという不都合がある。また、この場合において、鮮明な画像を得るためには、観察装置からスタビライザ全体を取り外して、カバーガラスを洗浄しなければならず、作業が煩雑になるという不都合もある。
【0007】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、in-vivo観察に代表されるような、動的な挙動を示す生体の観察において、観察途中で観察対象を換えても、試料の鮮明な画像を簡易に得ることのできる生体観察装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、光学装置による観察時に試料に密着させられることにより、試料の動きを拘束するスタビライザであって、前記光学装置の観察範囲内において前記試料に密着させられる透明部材と、前記光学装置の観察範囲外に配置されるフレーム部材と、前記透明部材を前記フレーム部材に着脱可能に取り付ける取付手段とを備えるスタビライザを提供する。
【0009】
本発明によれば、透明部材を試料に密着させ、観察範囲に配される試料を押圧することにより、試料が動的に挙動しても、透明部材の内側に配置される観察範囲の挙動を直接的に抑制することができる。フレーム部材は観察範囲外に配置されているので、光学装置による観察の妨げにならない。
【0010】
この場合において、試料との接触により透明部材に汚れが付着したときには、透明部材をフレーム部材から取り外すことにより、透明部材の洗浄や取替等を容易に行うことができる。そして、洗浄後の透明部材あるいは新たな透明部材をフレーム部材に取り付けることにより、汚染や感染を生ずることなく次の試料の観察を行うことが可能となる。
【0011】
上記発明においては、前記取付手段が、前記透明部材の外周部または前記フレーム部材のいずれか一方に取り付けられる磁石と、いずれか他方に設けられ、前記磁石によって吸着力を生じさせる磁性部材とを備えることとしてもよい。
また、前記取付手段が、相互に着脱可能に係合する係合部材により構成されていることとしてもよい。
また、前記取付手段が、負圧に吸引して前記透明部材をフレーム部材に吸着させる吸引手段からなることとしてもよい。
【0012】
また、本発明は、上記スタビライザを備える生体観察装置を提供する。
本発明によれば、スタビライザにより観察範囲における試料の動的挙動が抑制されるので、光学装置によりブレのない鮮明な画像を取得することが可能となる。
この場合において、観察途中に試料を換えても、スタビライザ全体を生体観察装置から取り外してスタビライザを洗浄したり、新たなスタビライザに付け替えたりする煩わしい作業が不要となり、鮮明な画像を簡易に得ることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、in-vivo観察に代表されるような、動的な挙動を示す生体の観察において、観察途中で観察対象を換えても、試料の鮮明な画像を簡易に得ることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態に係るスタビライザ5および生体観察装置1について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係るスタビライザ5は、図1に示されるように生体観察装置1に備えられている。
【0015】
本実施形態に係る生体観察装置1は、図1に示すように、実験小動物等を始めとする哺乳類の細胞、筋肉等の生体組織、あるいは、心臓、肝臓等の各種臓器等の試料Aを載置するステージ2と、該ステージ2上に配置され、ステージ2上の試料Aに対向配置させられ、所定の作動距離を有する対物ユニット3を備える光学装置4と、光学装置4の近傍に配置された本実施形態に係るスタビライザ5とを備えている。
【0016】
前記ステージ2は、調整ダイヤル6を備え、該調整ダイヤル6を操作することにより、水平2方向、例えば、X,Y方向に試料Aを移動させることができるようになっている。さらに、前記ステージ2には、ヒータ2aが備えられており、該ヒータ2aでステージ2を加温することにより、ステージ2の上に載置されている試料Aを温めることができるようになっている。
【0017】
前記光学装置4は、ベース7から鉛直方向に延びる支柱8に、昇降機構9により上下動可能に取り付けられている。対物ユニット3を鉛直下方に向けて配置することにより、ステージ2上の試料Aを観察することができるようになっている。また、昇降機構9を作動させることにより対物ユニット3を試料Aに対して近接・離間させ、ピントを調節することができるようになっている。
【0018】
本実施形態に係るスタビライザ5は、同じくベース7から鉛直方向に延びる支柱10に、昇降機構11により上下動可能に取り付けられたアーム5aと、該アーム5aの先端に配置される先端部5bとを備えている。
【0019】
前記先端部5bは、図2に示されるように、リング状に形成されたフレーム部12と、該フレーム部12の開口部12aを閉塞する位置に配置された透明な円板状のガラス板からなるカバーガラス13とを備えている。カバーガラス13の表面が、試料Aの表面に接触させられる接触面5cを構成している。フレーム部12の開口部12aは、前記対物ユニット3による観察範囲より大きく形成されており、前記接触面5cを試料Aに密着させると、フレーム部12の開口部12a内、すなわち、カバーガラス13内に対物ユニット3による観察範囲が配置されるようになっている。
【0020】
前記フレーム部12は、その内周縁にリング状の磁石14を備えている。また、前記カバーガラス13は、その外周縁に、前記フレーム部12に設けられた磁石14と略同径のリング状のワッシャー13aを備えている。該ワッシャー13aは、磁性を有する金属材料により構成されている。これにより、前記磁石14とワッシャー13aとが磁気的に引き合うことによって、カバーガラス13がフレーム部12の開口部12aに着脱可能に取り付けられるようになっている。
【0021】
このように構成された本実施形態に係るスタビライザ5および生体観察装置1の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る生体観察装置1を用いて、実験小動物等の臓器等の試料Aを観察するには、まず、実験小動物等の外皮を切開して、臓器等の試料Aを露出させた上で、昇降機構11を作動させてスタビライザ5を下降させ、スタビライザ5の接触面5cを試料Aの表面に密着させる。そして、この状態で、光学装置4の対物ユニット3をスタビライザ5のカバーガラス13内に配置された観察範囲に近接させて焦点合わせを行い、光学装置4により観察を行う。
【0022】
これにより、スタビライザ5によって直接的に押圧された試料Aの表面の動的挙動、特に、対物ユニット3の光軸方向に沿う動的挙動が抑制される。したがって、スタビライザ5により動的挙動が抑制されたカバーガラス13内の観察範囲を光学装置4によって観察し、ブレのない鮮明な画像を取得することができる。このとき、フレーム部12は観察範囲外に配置されているので、光学装置4による観察の妨げにならない。
【0023】
この場合において、本実施形態に係るスタビライザ5および生体観察装置1によれば、カバーガラス13を任意に着脱することができる。例えば、臓器等の試料Aとの接触によりカバーガラス13に血液や粘液等が付着した場合、カバーガラス13をフレーム部12から取り外すことにより、カバーガラス13の洗浄や取替等を容易に行うことができる。これにより、一旦臓器等の試料Aを観察した後に、続けて他の臓器等を観察する場合においても、清浄なカバーガラス13を取り付けて鮮明な画像を簡易に得ることができる。また、洗浄後のカバーガラス13あるいは新たなカバーガラス13をフレーム部12に取り付けることにより、汚染や感染を生ずることなく次の試料の観察を行うことが可能となる。
【0024】
なお、本実施形態においては、スタビライザ5の材質は任意でよいが、臓器等の試料Aへの侵襲性を低くする観点から、スタビライザ5を、例えば、ポリサルフォンのような生体適合性のある材料により構成することが好ましい。また、観察範囲以外における視認性を良くするため、スタビライザ5を透明材料により構成することとしてもよい。
また、本実施形態においては、スタビライザ5の開口部12aに透明なガラス板からなるカバーガラス13を備えることとしたが、これに代えて、他の透明部材を備えることにしてもよい。
【0025】
また、本実施形態においては、臓器等の試料Aへの侵襲性を低くする観点から、フレーム部12の先端面は、そのエッジ部が面取りされていることが好ましい。
また、対物ユニット3とフレーム部12との干渉を回避するために、カバーガラス13の厚さを対物ユニット3の作動距離内に収めることが好ましい。
【0026】
また、本実施形態においては、図3に示されるように、フレーム部12およびワッシャー13aをリング状に形成することとし、その開口部12aに円板状のカバーガラス13を備えることとしたが、フレーム部12、ワッシャー13a、およびカバーガラス13の形状としては特に限定されるものではなく、他の任意の形状を採用することができる。例えば、フレーム部12およびワッシャー13aを三角形の開口部12aを有する略三角形に形成することとし、その開口部12aに三角形の平板状のカバーガラス13を備えることにしてもよい。
【0027】
また、本実施形態においては、フレーム部12に磁石14を備え、カバーガラス13にワッシャー13aを備えることとしたが、これとは逆に、フレーム部12に磁性を有する金属材料を備えることとし、カバーガラス13の外周を取り囲むように磁石14を配置することにしてもよい。
【0028】
また、図4に示されるように、例えば、スタビライザ5のフレーム部12の先端面に弾性変形可能な2個所の係止爪12bを形成し、カバーガラス13の外周縁に係止溝13bを有する環状部材を設け、該係止溝13bに前記係止爪12bを挿入して係止させることにより、カバーガラス13を開口部12aに着脱可能に取り付けることにしてもよい。このようなスナップフィット機構によれば、図4に示される矢印方向に力Fを加えるだけで、係止溝13bと係止爪12bとの係合を解除し、カバーガラス13をワンタッチで容易に取り外すことができる。
【0029】
また、図5に示されるように、フレーム部12の先端面の内側に凹部12cを形成するとともに、フレーム部12の側面にねじ穴12dを形成し、前記凹部12cと嵌合するリング状の金属パイプ13cをカバーガラス13の外周縁に設け、前記金属パイプ13cを前記凹部12cに嵌入して前記ねじ穴12dに取付ねじを締結することにより、カバーガラス13を開口部12aに着脱可能に取り付けることにしてもよい。
【0030】
また、図6に示されるように、フレーム部12の先端面にカバーガラス13を吸引するための吸引溝12eを設け、該吸引溝12eに接続する管路12fをスタビライザ5のアーム5aおよび先端部5bを中空構造にすることで構成してもよい。この場合、図7に示されるように、生体観察装置1は、スタビライザ5のアーム5aに接続されたチューブ17を介して空気を吸引する吸引ポンプ19を備えることとすればよい。このような構成によれば、吸引ポンプ19を作動させることにより、カバーガラス13をフレーム部12に吸着させることができる。したがって、吸引ポンプ19のスイッチのON/OFFだけで容易にカバーガラス13を着脱することができる。この場合に、取り替える部品がガラスだけでよいという利点がある。
【0031】
前記吸引溝12eの形状および個数としては特に限定されるものではなく、例えば、図8に示されるように、リング状の吸引溝12eを1つ設けることにしてもよいし、略円形の吸引溝を複数設けることにしてもよい。
【0032】
この場合に、吸引力が弱い等の理由によりカバーガラス13が落下して破損するおそれがあるため、フレーム部12にカバーガラス13の落下防止機構15を備えることにしてもよい。落下防止機構15としては、例えば、図9に示されるように、先端に取付部を有するチェーンをフレーム部12に接続し、ねじ穴を備えたワッシャー13aをカバーガラス13の外周縁に設け、取付ねじを前記取付部の取付穴を介して前記ねじ穴に締結することにより構成することができる。
【0033】
また、図10に示されるように、フレーム部12の先端面に、さらに試料Aを吸引するための吸引溝16を設けることにしてもよい。この場合、該吸引溝16に接続する管路を、上記吸引溝12eに接続する管路とは別に設けることとすればよい。これにより、吸引溝16を塞ぐようにフレーム部12の先端面を試料Aの表面に接触させた状態で、吸引ポンプ19を作動させることにより、フレーム部12の先端面を試料Aに吸着させ、試料Aの変位量が大きい場合においても、試料Aの動的挙動を確実に抑制することができる。
【0034】
また、図7に示されるように、スタビライザ5と吸引ポンプの間に吸引タンク18を設けることにより、臓器等を観察対象とする場合でも、血液や粘液等が吸引ポンプ19に入り込むことを防ぐことができる。
また、臓器等の試料Aの過度の吸い込みを押さえるために、吸引溝16に多孔質弾性部材を設けることにしてもよい。
【0035】
また、この場合に、スタビライザ5の接触面5cに圧力センサを設け、検出された吸引圧に基づいて吸引圧を制御することにしてもよい。このようにすることで、過剰な吸引による臓器等の試料Aへの影響を防止することができる。また、圧力センサを設け、吸引圧を検出することにより、作業者が過剰な吸引や不完全な吸引が発生していないことを確認することができる。この場合、圧力センサにより検出された吸引圧に基づいて吸引状態を表示したり、音などで知らせたりしてもよい。
【0036】
また、過剰圧を防止するために、過剰吸引防止機構を設けてもよい。過剰吸引防止機構はチューブ17に分岐ポートを設け、その開閉により、吸引溝16における吸引圧が過剰になるのを防止する。例えば、吸引溝16の吸引圧が設定された下限圧力よりも低下した場合に分岐ポートが開かれて大気解放され、吸引圧が上昇した場合に閉じられるようにすればよい。
【0037】
また、本実施形態においては、光学装置4とスタビライザ5とをそれぞれ別個の支柱8,10に昇降可能に取り付けることにより別体としたが、図11に示されるように、スタビライザ5をステージ2に取り付けることにしてもよい。また、ステージ2に固定されたX−Y−Z方向に動作可能なアーム5aにスタビライザ5を取り付けることにしてもよい。このようにすることで、スタビライザ5が試料Aを乗せたステージ2とともに動作させられるので、観察の際にステージ2の作動により試料Aを動かしても、常に同じ箇所をスタビライザ5によって抑えることができる。
【0038】
また、図12に示されるように、スタビライザ5を対物ユニット3と一体的に構成することにしてもよい。この場合、対物ユニット3の焦点位置に合わせて、対物ユニット3とスタビライザ5との位置関係を予め調節しておくことで、スタビライザ5の先端部5bを試料Aに密着させると、同時に対物ユニット3の焦点位置が試料Aに一致させられるので、観察の都度に焦点位置合わせを行う手間を省くことができる。
【0039】
また、本実施形態においては、試料Aを載置するためのステージ2にヒータ2aを設けた場合を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、ヒータ2aを設けないこととしてもよいし、他の加温手段を設けることにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態に係る生体観察装置を示す全体構成図である。
【図2】図1の生体観察装置に備えられる本実施形態に係るスタビライザの先端部の構造を示す縦断面図である。
【図3】図1のスタビライザの先端部を接触面の反対側から見た正面図である。
【図4】図1のスタビライザの第1の変形例を示す縦断面図である。
【図5】図1のスタビライザの第2の変形例を示す縦断面図である。
【図6】図1のスタビライザの第3の変形例を示す縦断面図である。
【図7】図6のスタビライザを備える生体観察装置を示す全体構成図である。
【図8】図6のスタビライザの先端部を接触面側から見た正面図である。
【図9】図6のスタビライザの変形例を示す縦断面図である。
【図10】図6のスタビライザの他の変形例を示す縦断面図である。
【図11】図1の生体観察装置の変形例を示す全体構成図である。
【図12】図1の生体観察装置の他の変形例を示す全体構成図である。
【符号の説明】
【0041】
A 試料
1 生体観察装置
3 対物ユニット
4 光学装置
5 スタビライザ
5c 接触面
12 フレーム部
13 カバーガラス(透明部材)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学装置による観察時に試料に密着させられることにより、試料の動きを拘束するスタビライザであって、
前記光学装置の観察範囲内において前記試料に密着させられる透明部材と、
前記光学装置の観察範囲外に配置されるフレーム部材と、
前記透明部材を前記フレーム部材に着脱可能に取り付ける取付手段とを備えるスタビライザ。
【請求項2】
前記取付手段が、前記透明部材の外周部または前記フレーム部材のいずれか一方に取り付けられる磁石と、いずれか他方に設けられ、前記磁石によって吸着力を生じさせる磁性部材とを備える請求項1に記載のスタビライザ。
【請求項3】
前記取付手段が、相互に着脱可能に係合する係合部材により構成されている請求項1に記載のスタビライザ。
【請求項4】
前記取付手段が、負圧に吸引して前記透明部材をフレーム部材に吸着させる吸引手段からなる請求項1に記載のスタビライザ。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のスタビライザを備える生体観察装置。
【請求項1】
光学装置による観察時に試料に密着させられることにより、試料の動きを拘束するスタビライザであって、
前記光学装置の観察範囲内において前記試料に密着させられる透明部材と、
前記光学装置の観察範囲外に配置されるフレーム部材と、
前記透明部材を前記フレーム部材に着脱可能に取り付ける取付手段とを備えるスタビライザ。
【請求項2】
前記取付手段が、前記透明部材の外周部または前記フレーム部材のいずれか一方に取り付けられる磁石と、いずれか他方に設けられ、前記磁石によって吸着力を生じさせる磁性部材とを備える請求項1に記載のスタビライザ。
【請求項3】
前記取付手段が、相互に着脱可能に係合する係合部材により構成されている請求項1に記載のスタビライザ。
【請求項4】
前記取付手段が、負圧に吸引して前記透明部材をフレーム部材に吸着させる吸引手段からなる請求項1に記載のスタビライザ。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のスタビライザを備える生体観察装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−292828(P2008−292828A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−139276(P2007−139276)
【出願日】平成19年5月25日(2007.5.25)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年5月25日(2007.5.25)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
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