説明

ステアリングコラムの自動ロック装置およびその方法

【課題】広範囲に及ぶ車両(自動二輪車、船舶、土木機械など)について最良の状態で実現可能なステアリングロックを提供する。
【解決手段】自動二輪車Mのステアリングコラムのロック装置Dであって、回転可動式コラムの第1の固定モジュール200と、前記コラムに対して固定されている車体フレームMの第2の固定モジュール100とを有し、前記フレームが前記コラムの回転運動の角度範囲を機械的に制限し、ボルト211を有するモジュール200がもう一方のモジュール100に対して突出し、2つのストライク110を有するもう一方のモジュール100が、他方のモジュール200に対して突出するロック装置であり、2つのストライク110は前記フレームによって規定される回転行程の両端に設置され、それよって前記2つのストライク110の間にはロックされない作動領域と、前記フレームに規定される回転行程の各端部にあるロック領域とを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広範囲に及ぶ車両(自動二輪車、船舶、土木機械など)の車載電子機器分野に関し、特に、このような車両のステアリングロックを最良の状態で実現可能な適合性に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車業界には現在、ステアリングコラムのロックに対する盗難防止装置が存在するが、これは電子的方法で操作および制御されている。
【0003】
機械的特徴および電子的特徴を備えるこのような装置はきわめて複雑であり、一般に複数のノッチのあるロックを備え、停車状態のとき、すなわちロック装置が作動すると、上記のステアリングコラムはこのコラムが約5度回転するごとにブロックされるようになっている。
【0004】
このようなシステムは、自動二輪車に実装するのが困難である。ロックに不備があれば5度ごとにそれが現れてハンドルの位置を固定してしまい、これは、二輪車では車両の速度にかかわらず事故につながるためである。
【0005】
自動二輪車への適用にかかわるこの問題を解決するには、現在はエレクトロニクスが車両装備に不可欠であると考えられてはいるが、既存の方法および装置は、機械的なデッドロックからコラムのロックをはずすには、人間による操作(押す、引く、または回転させるなど)を必要とするように考案されている。この方法には以下のようないくつかの利点がある。
− 車両を運転できるようにするには、この操作を意識的に行わなければならないため、この機能は確実にユーザーによって実行される。
− アンロックに必要な応力は、このロックを引っ込めるのにアクチュエータがバッテリーに頼るほど新たなエネルギーを必要とするものではない。
− この作用は、ロジックおよび運転手の行為のみに左右されるものであり、運転段階になれば必ずアンロックを遂行するという揺るぎない性質を持つ電子プログラムの影響を受けることがない。
− その他。
【0006】
しかし、アンロックが個人識別の段階を踏むことなしに「手動」での操作によって行われる場合は、このアンロックが必ず正しいユーザーによって行われるようにすることは困難である。
【発明の概要】
【0007】
以上のことを確認し、出願人は、ステアリングコラムのブロックを完全に自動化し、特に二輪車に対して確実に安全な使用ができる方法、すなわち、ブロックを作動するおそれのある電子制御またはロジック制御による影響を最小限にする方法を提供することを目的として研究を進めた。
【0008】
この研究の結果、機械部品と電子部品を一体化し、特に実装が簡易で本発明の目的を満たす装置およびそれに対する作業方法を考案し、実現するに至った。
【0009】
本発明によれば,自動二輪車のステアリングコラムのロック装置であって、回転可動式コラムの第1の固定モジュールと、前記コラムに対して固定されている車体フレームの第2の固定モジュールとを有し、
前記フレームは前記コラムの回転運動の角度範囲を機械的に制限し、
ボルトを有するモジュールはもう一方のモジュールに対して突出し、
2つのストライクを有するもう一方のモジュールは、他方のモジュールに対して突出し、
ボルトまたは対のストライクは、もう一方のモジュールの回転移動行程にロック目的またはこのモジュールの動きを阻止する目的で障害物を設けるための突出位置と、このモジュールを動かすための引っ込み位置との間を動くことができるロック装置において、
前記ボルトまたは対のストライクは、有線接続または無線周波接続によりハンズフリー部品と通信するケースが制御するアクチュエータによって動かされ、
2つのストライクは前記フレームによって規定される回転行程の両端に設置され、それよって
前記2つのストライクの間にはロックされない作動領域と、
前記フレームに規定される回転行程の各端部にあるロック領域であって、ストライクと回転行程の端部との間の空間に規定されるロック領域とを形成し、
その結果、前記ボルトは、ボルトまたはストライクが引っ込み位置にあるときのみ回転行程の端部およびその端部側のロック領域に達し、
2つのストライクの間に規定される作動領域にある前記ボルトまたはストライクが突出することによって、前記ボルトが車両の標準作動中はロック領域に入らないことを特徴とする。
【0010】
この特徴は、特に、複数のノッチのあるロックを製作せずに済み、とりわけこのロックを二輪車に適用するにあたっての不都合をなくすという利点がある。実際に、この方法ではロック領域はコラムが回転運動する角度範囲の両端内に制限され、標準作動ではこのロック領域へ到達しないようになっている。
【0011】
このように、引っ込み位置に制御した場合は、ボルトまたはストライクによってステアリングコラムが回転範囲全体にわたって動くことができる。実際に、このボルトまたはストライクを引っ込めることによって、受け座からなる障害物があってもボルトを通過させつつコラムを一方の領域から他方の領域へと移動させることができる。
【0012】
停止用の突出位置では、ボルトまたはストライクは、ステアリングコラムがロック領域に相当する回転領域に入るのを防止する。または、ステアリングコラムが作動回転領域に移動するのを防止する。装置の作動はステアリングコラムの回転位置に左右されることから、装置はボルトのある領域を規定することができるコラムの回転センサーを備えている。
【0013】
このような装置であれば、本発明の目的による二輪車へのロックの自動化を検討することができる。実際に、ロックは、ステアリングの行程の両端、すなわち、二輪車では停止段階またはきわめて低速での運転段階でしか実施することができない。また、ボルトの突出に不備があっても、回転範囲全体にわたってステアリングのブロックにマイナスの影響を及ぼすことがない。
【0014】
引っ込みが不十分であってもロックが解放されるだけであり、事故につながるような状況にはならない。
【0015】
この自動化を管理するため、本発明の装置は、これに関連する(またはしない)そのほかの以下のような特徴を備えている。
− ハンズフリー部品は、車両のユーザーが保有するものであるバッジまたは一意識別子を保有するユーザーの識別および認識機能を統合するケースからなり、無線周波接続によってユーザーを識別する部品と連絡する。
− 車両のエンジンを管理し、エンジンの始動を許可する(またはしない)エンジンコンピュータを有し、この部品と通信し、この部品はエンジン始動の許可をコンピュータを介して伝達したのち、ハンズフリー部品によって一意識別子の許可を伝達する。
− 車両の盗難を察知してコンピュータと通信し、エンジンの使用を一時保留する、または視覚型アラームおよび有声音を始動させるアラームモジュールを有する。
− ユーザーの行為によってバッジ保有者の識別を開始し、ステアリングコラムをアンロックして(またはせずに)エンジンを始動させるユーザー用アラームボタンを有する。
− 停止に近い値の情報があれば、ボルトまたはストライクを突出させる速度測定手段を有する。
【0016】
ユーザーは、電子カード(または指紋や虹彩などの生体認証)を所有し、車両への接近ならびに始動を許可する(またはしない)車載コンピュータを手段として無線周波数を伝達することにより、必要に応じて識別される。
【0017】
本発明のもうひとつの目的は、上記のような装置の作業方法である。特に有利な特徴によれば、ロック方法は次の工程に沿って行われる。
− 始動ボタンの長押しを察知する。
− 速度を測定し、その速度がゼロに近い場合、
− エンジンを停止させる。
− エンジン停止後の一定時間内のステアリングコラムの動きを探知する。
− ボルトまたはストライクを引っ込める。
− 探知した回転運動を測定し、探知した回転運動の回転範囲が十分かどうかを測定する。
− ボルトまたはストライクを突出させる。
【0018】
本発明の特に有利なもうひとつの特徴によれば、アンロック方法は、次の工程に沿って行われる。
− 始動ボタンの短押しを察知する。
− ユーザーを認識する。
− ボルトまたはストライクを少なくとも一定時間引っ込める。
− エンジン停止後の一定時間内のステアリングコラムの動きを探知する。
− 探知した回転運動を測定し、探知した回転運動の回転範囲が十分かどうかを測定する。
− ボルトまたはストライクを突出させてアンロック領域を能動的に制限する。
− エンジンを始動させる。
【0019】
この自動化によって、機械的なキーを介入させずに車両への接近とエンジン始動の包括的なシステムを提供することができる。
【0020】
当然のことだが、このロックおよびこのアンロックは、ロックに不備があることによって起きる事態が減るという本発明の利点を維持したまま、ユーザーの介入によって能動的に行うことも可能である。本発明が提供するステアリングコラムのロッキングは、能動的に(人的介入を必要とし、一般にはボタンまたはキーも装置の一部であればそのキーを操作し)または受動的に(つまり、運転手が単に離れたときなど、意図的な人的介入なしに)発動させることができる。
【0021】
最も基礎的な形態で上記に明らかにした本発明の基本的概念、その他の詳細事項、および特徴は、本発明による装置の非限定的な例として挙げたいくつかの実施例とともに、添付の図面を参照しながら以下の説明を読めばさらに明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】自動二輪車に搭載した本発明の装置の実施形態を上から見た図である。
【図2】オートバイのステアリングコラムの動きおよびロックを示す図である。
【図3】オートバイのステアリングコラムの動きおよびロックを示す図である。
【図4】オートバイのステアリングコラムの動きおよびロックを示す図である。
【図5】オートバイのステアリングコラムの動きおよびロックを示す図である。
【図6】この操作に加わる装置または装置周辺のさまざまな部品を示す図である。
【図7】本発明による装置のもうひとつの実施形態を上から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1に示すように、装置全体の中の本発明による符号Dで示すロック装置は、オートバイMのステアリングコラムを備えている。ハンドルGの回転軸は点Aで示している。図に示すように、装置Dは、オートバイMのフレームと連動する固定モジュール200と、ハンドルGと連動する移動モジュール200とを有する。この移動モジュール200は、オートバイの製造特性によって決まるフラッピング角度に応じて、ハンドルGの軸Aに対する回転運動に従う。
【0024】
本発明によれば、回転する移動モジュール200は、軸Aに対して垂直な並進運動に従ってロックボルト21lの出し入れを行うアクチュエータ210を備えている。このボルトは、突出しているか引っ込んでいるかによって、止め金具に支持面を作るか、固定部100と連動するストライク110に対して回転運動を機械的に停止させる。このように、前記ボルト211が引っ込んでいるときはステアリングコラムには何の制限もかからないが、突出しているときは前述の止め金具の位置または突出時のボルト211の位置によってステアリングコラムおよびハンドルGの回転運動が制限される。
【0025】
本発明によれば、止め金具またはストライク110は、軸Aを中心とするハンドルGの回転行程の両端に位置し、ボルトがこの両端のうちのいずれか一方に位置するとき以外はステアリングを完全にはブロックしないようになっている。
【0026】
2つの回転する止め金具またはストライク110の間に配置される回転行程の部分では、ボルト211はステアリングをブロックすることなく突出することができる。もうひとつの技術的効果は、この領域にあるボルトはステアリングコラムを妨げるため、この止め金具またはストライク110があることによって移動モジュールがロック領域に来るのを防止する。
【0027】
このように、この止め金具またはストライク110は二重の機能を備えている。ひとつは、端部とストライクとの間にできる回転行程の両端内であるロック領域でロックボルトが突出するとステアリングコラムをブロックすることである。もうひとつの機能は、このボルトが2つの止め金具110を分離する回転空間内に突出するとロック領域に来るのを防止することである。
【0028】
本発明の装置Dの作動は、ボルトが停止用位置で突出し、移動モジュール200と連動するアクチュエータを制御することによって引っ込む好適な実施形態に基づいて行われる。
【0029】
図2に示すように、ボルト211は、2つの止め金具またはストライク110の間に突出し、この止め金具110によって規定される回転領域に応じたハンドルGの使用が可能になる。
【0030】
ステアリングコラムをロックできるようにするには、ボルト211の動きを制御するモジュールを操作し、図3に示すようにボルト211を引っ込め、図4に示すようにハンドルGが動く回転範囲の両端に位置する2つのロック領域のうちの1つの領域内に入るようにする。
【0031】
引っ込みを制御するアクチュエータは、ボルト211を突出させて、回転する止め金具またはストライクに対して支持面ができるようにし、図5に示すように、フラッピング角度の端部と止め金具110との間にステアリングをブロックするようにする。
【0032】
ロックボルトを引っ込め、ハンドルを回転させる制御のみが、ステアリングを解放することができる。
【0033】
図6に示すように、ロック装置およびイグニッションの制御装置は、以下のような複数の部品を搭載している。
− ステアリングコラムのロックおよびアンロックを目的とするボルトの動きを制御するロック装置。
− 有線接続または無線周波接続によって装置D(ロックシステムの知能部は要望に応じて装置Dまたは部品300に設置することができる)と通信するハンズフリー部品。このハンズフリー部品300は、タイヤの空気圧の監視、バッジを保有するユーザーの識別および認証、または一意識別子などの既存の機能を統合したケースで構成することができる。
− 無線周波接続によってユーザーを識別するために部品300と連絡しながら車両のユーザーが持つ一意識別子400。
− エンジンEを管理し、エンジを始動させるエンジンコンピュータ500。このコンピュータは部品300と通信し、この部品300はハンズフリー部品300によって一意識別子400を認証したのちに、コンピュータによってエンジンの始動指令を伝達する。
− 車体の盗難を察知し、コンピュータと通信してエンジンの使用を一時保留するオプションのアラームモジュール600。コンピュータ500は、視覚型アラームおよび有声音(ウィンカー、クラクションなど)を始動させる指令を部品300に伝達することもできる。
− 標準のエンジン始動ボタンとすることができる始動ボタン700。このボタンを押すと、バッジ保有者の識別を開始し、最終的にはステアリングコラムをロックしてエンジンEを始動させる。
【0034】
パラメータ化が可能なこのシステムの使用には多くの方法が可能であり、たとえば、ボタン700を1回のみ押せばエンジンEを始動させずにコラムをアンロックすることができ(これによって手押し操作で車体を移動させることができる)、再度押せばエンジンを始動させることができる。同じく、押圧の長短によって、コラムのアンロック、エンジンEの始動またはエンジンの停止、コラムの再ロックなど、さまざまに解釈される。
【0035】
ステアリングコラムのアンロックを実行するメカトロニクスの包括的システムは、次の一連の操作に従って作動させることができる。
1−アンロックおよび最終的にはエンジン始動の識別プロセスを開始させるために、ユーザーがボタン700を短押しする。
2−ユーザーを識別する(部品300を介在した車体と一意識別子400(バッジ、刻印コードまたは生体認証)を介したユーザーとの間を暗号化したダイアログ)。
3−アクチュエータが、規定のタイミングで機械的ロックまたはボルト211を引っ込める。
4−ユーザーがステアリングをロック領域から出すように回転させる。
5−このロック領域から出ると(部品には回転インジケータから情報が伝達される)、アクチュエータはボルト211を解放するため、ボルトは2つの止め金具110の間に規定された回転領域内で停止状態となる(この点に関しては、回転中はロックを移動させない双安定アクチュエータを使用することによって確実に行うことができる)。
6−エンジンを始動することができる。
【0036】
車両の速度Vを測定する実施形態では、このシステムは次のように作動する。
1−ボタン700を長押ししたとき、V=0である。
2−エンジンを停止する。
3−ボルトが引っ込む規定のタイミングでハンドルを端部の位置に回す。
4−端部の位置に到達するとボルトが解放されて突出する。
【0037】
装置Dのもうひとつの実施形態では、図7に示すように、ステアリングコラムの固定モジュールには一切電気が通っていない。この実施形態では、ボルト211’の突出および引っ込みを制御するケース210’は、固定フレームと連動しているため、可動式のステアリングコラムが固定のストライク110’を収容する。当然のことだが、そのほかの装置および方法も上記の記載と同一のものである。
【0038】
これまでに記載し、図示した方法および装置は限定されるものではなく、開示するものであることは明らかである。当然のことだが、上記の実施例にはさまざまな修正、変更および改良を加えることができるが、それによって本発明の範囲を逸脱することはない。
【0039】
したがって、たとえば、別の実施形態では、動くのはストライクであるため、突出と引っ込みは車載電子機器によって管理され、ボルトは固定される。このほか、自動二輪車という語は、ハンドルのある全車両、特にスノーモービルを含むものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動二輪車(M)のステアリングコラムのロック装置であって、回転可動式コラムの第1の固定モジュール(200)と、前記コラムに対して固定されている車体フレーム(M)の第2の固定モジュール(100)とを有し、
前記フレームが前記コラムの回転運動の角度範囲を機械的に制限し、
ボルト(211)を有するモジュール(200)がもう一方のモジュール(100)に対して突出し、
2つのストライク(110)を有するもう一方の前記モジュール(100)が、他方の前記モジュール(200)に対して突出し、
前記ボルト(211)または対の前記ストライク(110)が、もう一方の前記モジュールの回転移動行程にロック目的またはこのモジュールの動きを阻止する目的で障害物を設けるための突出位置と、このモジュールを動かすための引っ込み位置との間を動くことができるロック装置において、
前記ボルト(211)または対の前記ストライク(110)は、有線接続または無線周波接続でハンズフリー部品(300)と通信するケースが制御するアクチュエータによって動かされ、
2つの前記ストライク(110)は前記フレームによって規定される回転行程の両端に設置され、それよって
前記2つのストライク(110)の間にはロックされない作動領域と、
前記フレームに規定される回転行程の各端部にあるロック領域であって、前記ストライク(110)と回転行程の端部との間の空間に規定されるロック領域とを形成し、
その結果、前記ボルト(211)が、前記ボルト(211)または前記ストライク(110)が引っ込み位置にあるときのみ回転行程の端部およびその端部側のロック領域に達し、前記2つのストライクの間に規定される作業領域にある前記ボルト(211)または前記ストライク(110)が突出することによって前記ボルト(211)が車両の標準作動中はロック領域に入らないことを特徴とする装置(D)。
【請求項2】
前記ボルト(211)のある領域を規定することができるコラムの回転センサーを備えていることを特徴とする、請求項1に記載の装置(D)。
【請求項3】
停止に近い値の情報があれば、前記ボルト(211)または前記ストライク(110)を突出させる速度測定手段を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置(D)。
【請求項4】
前記ハンズフリー部品(300)は、車両のユーザーが保有するバッジまたは一意識別子(400)を保有するユーザーの識別および認識機能を統合するケースからなり、無線周波接続によってユーザーを識別する部品と連絡することを特徴とする、請求項2に記載の装置(D)。
【請求項5】
車両のエンジンを管理し、エンジンの始動を許可する(またはしない)エンジンコンピュータを有し、この部品と通信し、この部品はエンジン始動の許可をコンピュータを介して伝達したのち、前記ハンズフリー部品によって一意識別子の許可を伝達することを特徴とする、請求項4に記載の装置(D)。
【請求項6】
ユーザーの行為によってバッジ保有者の識別を開始し、ステアリングコラムをアンロックして(またはせずに)エンジンを始動させるユーザー用アラームボタンを有することを特徴とする、請求項4に記載の装置(D)。
【請求項7】
請求項1ないし6に記載の装置(D)の作業方法であって、
− 始動ボタン(700)の長押しを察知し、
− 速度を測定し、その速度がゼロに近い場合、
− エンジンを停止し、
− エンジン停止後の一定時間内のステアリングコラムの動きを探知し、
− ボルト(211)またはストライク(110)を引っ込め、
− 探知した回転運動を測定し、探知した回転運動の回転範囲が十分かどうかを測定し、
− ボルト(211)またはストライク(110)を突出させる
工程に従うことを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1ないし6に記載の装置(D)の作業方法であって、
− 始動ボタン(700)の短押しを察知し、
− ユーザーを認識し、
− 前記ボルト(211)または前記ストライク(110)を、少なくとも一定時間引っ込め、
− エンジン停止後の一定時間内のステアリングコラムの動きを探知し、
− 探知した回転運動を測定し、探知した回転運動の回転範囲が十分かどうかを測定し、
− 前記ボルト(211)または前記ストライク(110)を突出させてアンロック領域を能動的に制限し、
− エンジンを始動する
工程に従うことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−84271(P2011−84271A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−232629(P2010−232629)
【出願日】平成22年10月15日(2010.10.15)
【出願人】(510275323)エルディーエル テクノロジー エス.エー.エス. (1)