説明

ストッパー付スライド表示器。

【課題】車両内および車両に外付けでき、企業メッセージや運転手名等の表示部を複数枚備え、簡単な機構により適宜切替えできるストッパー付スライド表示器。
【解決手段】複数枚の表示部の一つに左右にスライド移動できるスライドプレート3を備え、適宜プレートツマミ4によって容易に表示部の変更が行え、且つ前記スライドプレートは車両走行中の振動にも、外枠部材6に一体成型されたストッパーにより、所定の位置に固定することができるストッパー付スライド表示器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、四輪自動車及び三輪、二輪バイク等の集配車両において、企業メッセージや運転手名の表示を、車両内や車両に外付けで設置できるストッパー付スライド表示器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来技術として表示内容が変更できるものとして、半透過性のシートにプリンターで印刷した表示物を背面の光源で表示するものや、車同士の情報伝達装置として、必要に応じてモーター駆動により表示部を起立・回転させる表示装置がある。
【特許文献1】特開2000−231353
【特許文献2】特開2002−196713
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながらこれら従来技術では、車載器から電源供給を必要とすることや、構造的に車内設置の用途に限定され、コストも安くはない。さらに走行中の振動衝撃が大きい二輪車には表示装置に与える影響は大きく、メンテナンス上からも不安がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
以上の課題を解決するため、企業メッセージ等の印刷物、例えば商品広告のシールを貼付する表示枠1と、その内側に位置し手動によるスライド移動可能な可変表示部であるスライドプレート3と、該スライドプレートの奥に位置する表示部である下部プレート11の複数の表示部から構成され、前記スライドプレートを右または左の所定の位置にストッパーで固定することにより、車両走行時の振動による表示部の位置ずれ防止と、複数の表示部を適宜切り替え表示できるようにした。
前述のように各表示部に商品広告等が印刷されたシール、パンフレット物を貼付するだけであり、構造的にも簡単なため車両に外付けしても充分に耐えうる。
【発明の効果】
【0005】
既存の商品広告等の印刷物を利用し、これを複数の表示部に貼付することにより、スライド移動とストッパー機能を付加したことで、例えば時間帯や日、月によって適宜表示内が容易に切替え表示でき、複数のメッセージを低コストで伝達、提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【実施例1】
【0006】
図1はストッパー付スライド表示器の概要を用途例として図示したものである。
図(a)はA4サイズ等の大きなメッセージ表示器として、図(b)は小型サイズの氏名表示器としての利用例を図示したものである。なお、図(a)、図(b)ともスライドプレート3は、途中までスライド移動した状態を示している。
企業PR等のメッセージ表示は前記表示枠と、スライド移動可能な前記スライドプレートと、外枠部材6の前記下部プレートの三面が図示例されている。なお図(b)のように小型の氏名表示器としての使用も同様である。
【0007】
図1はストッパー付スライド表示器の構成である。
図(a)は前記表示枠で中央より左部分の表示部と、前記スライドプレートに記載されたメッセージ等を表示する表示窓2が開けられている。
図(b)は前記表示枠の下に位置する前記スライドプレートである。該スライドプレートを左右に移動するためのプレートツマミ4と所定の位置で固定されるための半円状のストッパー受5を備えている。
図(c)は樹脂材で一体成型された前記外枠部材である。
前記スライドプレートを収容し、左右にスライド移動するためのガイドである上ガイド枠7と、下ガイド枠8と、前記スライドプレートを所定の位置で固定するため樹脂材による弾性体機能を持つ左ストッパー9と右ストッパー10と、メッセージ等を表示する前記下部プレートを備えている。
【0008】
なお、前記左ストッパーおよび前記右ストッパーは弾性体として略上下可動させるため、前記下部プレート部とは密着させず、間隙を持たせている。
さらに前記外枠部材は一体成型と説明したが、表示部である前記下部プレート部分を独立部材にした樹脂プレートとし、前記上ガイド枠、前記下ガイド枠、前記左ストッパー、前記右ストッパーを備えた部材を独立させた筺体とし、前記樹脂プレートに接合してもよい。
【0009】
図3の(a)(b)(c)各図は夫々前記スライドプレートが所定の位置に固定された状態からスライド移動し、最右端の所定の位置に固定された状態を図示したものである。
図(a)は前記スライドプレートが最左端の所定の位置に固定された図示である。該スライドプレートの半円状の前記ストッパー受に、前記左ストッパーの弾性体機能を持った突起部が入り、固定している。
図(b)は前記スライドプレートのプレートツマミ4を持ち右側に移動したものである。前記スライドプレートを右側にスライド移動することにより、前記スライドプレートの上端右のアールの付いた部分が、前記左ストッパーの突起部を押し上げ前記ストッパー受から開放され、移動が可能となる。
図(c)は前記スライドプレートの上端右のアールの付いた部分がスライド移動により、右ストッパーの突起部を押し上げ、前記スライドプレートが最右端の所定の位置にくると前記右ストッパーが前記スライドプレートの半円状の前記ストッパー受に入り、固定される。これにより車両走行中の振動にもストッパーの働きで、表示部である前記スライドプレートの位置ずれを防止している。
【0010】
図3の(a)図で前記左ストッパーと前記右ストッパーは前記外枠部材の上部2ヶ所にに設けているが、
(1)前記左ストッパーと前記右ストッパーは2個以上設置してもよい。
(2)前記左ストッパーと前記右ストッパーは、前記外枠部材の下部に設けてもよい。
(3)さらに前記左ストッパーと前記右ストッパーは、前記外枠部材の上部2ヶ所に加えて、該外枠部材の下部にも設置してもよい。なお、前記(1)(2)(3)を実施する時は前記スライドプレートの前記ストッパー受は夫々の実施に対応した場所に設ける。
【実施例2】
スライド移動可能な前記スライドプレートを、所定の位置に固定するための弾性体について実施例2を図4で説明する。
【0011】
図4の図(a)、図(b)は前記外枠部材の上部にある前記左ストッパーと前記右ストッパーの部材の変更と、それに伴う前記外枠部材の変更を図示したものである。
図(a)は前記外枠部材を後述の板バネが差し込めるように外枠部材61に形状変更し、前記左ストッパーと前記右ストッパーも金属製の板バネに変更し、左ストッパー91と右ストッパー101としたものである。なお、外枠部材61はアルミ等の金属部材としてもよい。破線内の図は板バネの拡大図である。
【0012】
図(b)は同様に金属性の板バネであるが図示のように形状変更してもよい。図示はその一部を拡大したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の概要図
【図2】第1実施形態の構成図
【図3】第1実施形態のスライドプレートの移動を表す
【図4】第2実施形態の外枠部材および弾性体の変更を表す
【符号の説明】
1 表示枠
2 表示窓
3 スライドプレート
4 プレートツマミ
5 ストッパー受
6 外枠部材
7 上ガイド枠
8 下ガイド枠
9 左ストッパー
10 右ストッパー
11 下部プレート
61 外枠部材
91 左ストッパー
101 右ストッパー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
企業メッセージ等を表示する複数の表示部を備え、そのうち1枚の表示部を可変表示のスライドプレート3とし、該スライドプレートを移動することにより、表示枠内の表示内容を切り替えることができ、外枠部材6に一体成型された左ストッパ9ーと右ストッパー10がバネ機能を有し、前記スライドプレートの半円状のストッパー受に前記左ストッパーまたは右ストッパーが入ることにより、前記スライドプレートを所定の位置に固定する特徴を備えたストッパー付スライド表示器。
【請求項2】
前記外枠部材を外枠部材61に形状変更すると共に、前記左ストッパーと前記右ストッパーを、左ストッパー91と右ストッパー101の板バネに変更し、外枠部材61に組込み、前記スライドプレートの半円状のストッパー受けに入ることにより、所定の位置に前記スライドプレートを固定する機能を備えた請求項1のストッパー付スライド表示器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−221121(P2006−221121A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−68073(P2005−68073)
【出願日】平成17年2月9日(2005.2.9)
【出願人】(505089555)有限会社インプロ工房 (2)
【Fターム(参考)】