説明

ストラップ付タグ

【課題】
本発明は、タグ部材とストラップ部材とを一体化させたストラップ付タグを提供することを課題とする。
【解決手段】
本発明のストラップ付タグ100は、印字領域を有するタグ部材110と、上記タグ部材110に一部分離可能に連設し、輪状に展開するストラップ部材120とを備えて構成する。
また、上記ストラップ部材120は、上記タグ部材110の外周に設けることができる。
また、上記ストラップ部材120には、伸張材料を用いることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タグにストラップが付いたストラップ付タグに関し、詳しくは、使用時にストラップ機能を現出することができるストラップ付タグに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、展示会等の会場に入場する際には、入場許可票(タグ部材に該当)が配布される。同時に、入場許可票を携帯表示させるための紐部材(ストラップ部材に該当)が配布される。
入場許可票を携帯表示させるためには、入場許可票の一部に挿通させた紐部材を首に掛けることにより行う。
タグとして入場許可票を例にしたが、一般に、ストラップ付タグは、別個の2部材(タグとストラップ)を組み合わせて構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平6−73778号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のストラップ付タグは、タグ部材の携帯表示作用を現出させるために、タグ部材
とストラップ部材とを組み合わせる作業を要する。
また、別部材を組み合わせて使用するが故に、タグ部材とストラップ部材とを保管す
る作業、タグとストラップの数合わせ等の作業が必要となる。ストラップ付タグの使用
前の管理処理が必要になる。
上記問題の例として、展示会等において、入場許可票及び紐部材を別個に配布す
る場合には、来場者にタグ部材とストラップ部材との組み合わせ作業を強いるため、
組み合わせに時間を要し入場混乱を招く虞がある。
【0005】
本発明の課題は、使用時にタグとストラップとを組み合わせる必要のないストラップ付タグを提供することである。
詳しくは、タグ部材にストラップ部材を予め設けたストラップ付タグを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明のストラップ付タグは、印字領域を有するタグ部材と、上記タグ部材に一部分離可能に連設し、輪状に展開するストラップ部材とを備えて構成した。
タグ部材とストラップ部材とを連設することにより、使用時にタグ部材とストラップ部材とを組みあわせる必要がなくなる。
ストラップ部材を分離し輪状に展開することで、ストラップ機能が現れる。
【0007】
また、上記ストラップ部材を、上記タグ部材外周に設けた構成にした。
ストラップ部材を容易に輪状に展開することができる。
【0008】
また、上記ストラップ部材には、伸張材料を用いる構成とした。
ストラップする箇所の状態に応じて、ストラップ部材を伸張することができる。
伸張可能とした分、ストラップ部材の容積を小さくすることができ、ストラップ付タグの小型化が可能になる。伸張材料は、可逆性でも不可逆性でもよく、ストラップする箇所に応じて性質を変えることができる。例えばタグを首に下げる場合には不可逆性伸張のものの好ましく、腕等にフィットさせる場合には可逆性のものが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本願発明のストラップ付タグは、タグ部材とストラップ部材とを組み合わせる作業を
要しない。そのため、ストラップ付タグを速やかに使用することができる。
【0010】
また、タグ部材とストラップ部材とが一体となっているため、保管場所を別々にする
必要がない。また、タグとストラップの数合わせ等の作業が不要になり、ストラップ付
タグの使用前の管理処理が容易になる。
例えば、展示会等において入場許可証としてストラップ付きタグを用いた場合には、
許可表示を印字したストラップ付きタグを来場者に配布すれば、来場者はストラップ
部材を容易に展開して首等に掛けることでタグの携帯表示を容易に行うことができ
る。
【0011】
また、使用済みのストラップ付タグは、タグ部材とストラップ部材とが完全に分離していないため、類似材質であれば分離することなく容易に廃棄を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施の形態にかかるストラップ付タグの説明図である。
【図2】実施の形態にかかるストラップ付タグの使用状態を示す説明図である。
【図3】実施の形態にかかる他のストラップ付タグの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
図1には、ストラップ付タグの一例構成図を示す。
ストラップ付タグ100は、矩形状のタグ部材110の一辺にストラップ部材120を連設して構成する。
タグ部材110は、材質は特に限定されること無く、熱転写方式や感熱方式で印字できるものであればよい。
ストラップ部材120は、タグ部材110に一部分離可能に連設し、輪状に展開可能に構成する。
【0014】
ストラップ部材120には、輪状に展開できるようにミシン目を形成している。使用時にミシン目を繋げることにより、ストラップ作用を容易に呈することができる。
また、ストラップ付タグ100は、ストラップ部材120とタグ部材110とが分離しない連設領域130を有する。この領域を有することにより、ストラップした際にタグ部材110の保有が可能になる。
材料が異なる場合には、タグ部材110またはストラップ部材120の連設箇所を接着させればよい。連設箇所は、タグ部材110及びストラップ部材120の端部を重ね合わせて接着してもよく、一方の端部で他方の端部を挟んで接着してもよい。
【0015】
ストラップ部材120に用いる材料は、限定されることは無く、不可逆性伸張材料や可逆性伸張材料を用いることができる。
可逆性伸張材料としては、ストレッチ素材を用いることができ、例えば、ポリエステル、ポリウレタン、トレヴィーラ、ポリアミドからなる既存の素材を用いることができる。
不可逆性伸張材料としては、各種ビニル素材を用いることができる。
また、ストラップ部材120の材質は、タグ部材110の材質と同じものを用いてもよい。
【0016】
ストラップ部材120の素材は、ストラップの使用形態に応じて適宜選択することができる。
例えば、ストラップ部材120を首に掛ける場合には、不可逆性伸張材料を用いればよい。ストラップ部材120を必要量伸張することにより、ストラップ長を好ましい長さに固定して使用することができる。
また、ストラップ部材120を腕等に装着する場合には、可逆性伸張材料を用いれば、ストラップ部材120を腕等に密着させて装着することができる。
伸張しないストラップ部材120を用いる場合には、輪状に展開した場合の長さを考慮してストラップ部材120の容量を考慮すればよい。
【0017】
図2には、本発明のストラップ付タグ100の使用形態の説明図である。
図2(A)には、不可逆性伸長材料を用いたストラップ付タグ100の使用形態を示す。ストラップ部材120を輪状に展開し所望量伸長させれば、タグを首から下げることができる。
【0018】
図2(B)には、可逆性伸長材料を用いたストラップ付タグ100の使用形態を示す。ストラップ部材120を輪状に展開すれば、タグを腕に密着させて装着することができる。
【0019】
図3には、本発明のストラップ付タグの他の一例構成図を示す。
ストラップ付タグ200は、矩形状のタグ部材210の周辺にストラップ部材220を連設して構成する。タグ部材210に対するストラップ部材220の配置が異なること以外は、ストラップ付タグ100と同様に形成する。
ここで、タグ部材210とストラップ部材220との連設は、タグ部材210の全周辺に行ってもよく、一部の辺に対して行ってもよい。
ストラップ部材220は、連設領域230を有し、連設領域以外はミシン目221を繋げることにより輪状に展開しストラップ作用を呈することができる。
このストラップ作用は、ストラップ付タグ100と同様の効果を奏する。
【0020】
また、実施例のストラップ付タグは、タグ部材に隣接する平面にストラップ部材を連設した形態について説明したが、この形態に限定されることはない。
例えば、タグ部材の表裏面の一方にストラップ部材を面で仮着し連設してもよい。
また、ミシン目箇所は、ストラップ部材が輪状に展開し易いように一部スリットに代えてもよい。ミシン目のパターンは、ストラップ部材が輪状に展開できるものであればよく限定されない。
更に、タグを単票の場合を想定したが、連票のタグを想定することもできる。
【符号の説明】
【0021】
100 ストラップ付タグ
110 タグ部材
120 ストラップ部材
121 ミシン目
130 連設領域
200 ストラップ付タグ
210 タグ部材
220 ストラップ部材
221 ミシン目
230 連設領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印字領域を有するタグ部材と、
上記タグ部材に一部分離可能に連設し、輪状に展開するストラップ部材と、
を備えるストラップ付タグ。
【請求項2】
上記ストラップ部材を、上記タグ部材の外周に設けたことを特徴とする請求項1記載のストラップ付タグ。
【請求項3】
上記ストラップ部材には、伸張材料を用いたことを特徴とする請求項1または2記載のストラップ付タグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−203531(P2011−203531A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−71177(P2010−71177)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【出願人】(307010993)株式会社サトー知識財産研究所 (588)
【出願人】(000130581)株式会社サトー (1,153)