説明

ストリップパック製造装置

【課題】ユーザーの力加減やタイミングに関わらず好適なストリップパックの製造を可能にするストリップパック製造装置を提供する。
【解決手段】ストリップパック製造装置は、ストリップテープを保持し、さらに間欠的に搬送する搬送機構と、搬送機構によって搬送されたストリップテープを押さえる押さえ機構とによってストリップテープが搬送方向に拘束されている状態で、搬送機構と押さえ機構との間に配置された切断機構がストリップテープを切断する。その後、搬送機構と押さえ機構との間に配置された孔あけ機構がストリップテープに孔をあける。これにより、ユーザーの力加減やタイミングに関わらず好適なストリップパックを製造することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストリップパック製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、スーパーやコンビニにおいて、商品を吊り下げて陳列する吊下げ陳列が採用されている。吊下げ陳列に適した形態として、ストリップパックが知られている。ストリップパックとは、スナック菓子等の物品を充填した袋(パッケージ)を、複数個ストリップテープ(帯体)に貼り付けたものである。ストリップパックの製造装置としては、例えば、特許文献1(特開2005−313967号公報)に示すように、物品を充填した袋を製造する製袋部と、製袋部によって製造された袋をストリップに取り付ける取り付け部とを備え、ストリップパックを自動的に製造できるような装置が提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ここで、上述したように、自動的にストリップパックを製造する装置は、一般的に大型であるため、小規模店舗に設置することは困難であった。一方、ストリップパックを手作業で製造する場合、例えば、ストリップテープに孔をあける場合やストリップテープを切断する場合に、ユーザーの力加減やタイミングによって、切断面や孔の形状が乱れる場合がある。
【0004】
本発明の課題は、ユーザーの力加減やタイミングに関わらず好適なストリップパックを製造することを可能にするストリップパック製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るストリップパック製造装置は、ストリップテープに袋を接着させたストリップパックであって、吊り下げて陳列されるストリップパックを製造するストリップパック製造装置であって、搬送機構と、押さえ機構と、切断機構と、孔あけ機構とを備える。搬送機構は、ストリップテープを保持し、さらに間欠的に搬送する。押さえ機構は、搬送機構によって搬送されたストリップテープを押さえる。切断機構は、搬送機構と押さえ機構との間に配置され、ストリップテープを切断する。孔あけ機構は、搬送機構と押さえ機構との間に配置され、ストリップテープに孔をあける。また、切断機構は、搬送機構および押さえ機構によってストリップテープが搬送方向に拘束されている状態でストリップテープを切断する。孔あけ機構は、ストリップテープが切断された後、ストリップテープに孔をあける。
【0006】
本発明に係るストリップパックは、切断機構および孔あけ機構は搬送機構と押さえ機構との間に配置される。孔あけ機構は、搬送機構と押さえ機構とによってストリップテープが搬送方向に拘束されている状態でストリップテープを切断し、孔あけ機構は、ストリップテープが切断された後ストリップテープに孔をあける。ここで、ストリップテープが切断された後には、ストリップテープが完全に切断された後と、ストリップテープが部分的に切断された後との両方が含まれるものとする。ただし、ストリップテープが完全に切断された後に孔をあける方が好ましい。
【0007】
これにより、ユーザーの力加減やタイミングに関わらず好適なストリップパックを製造することができる。
【0008】
さらに、搬送機構は、一対のローラを有し、一対のローラは、ストリップテープを挟み込む隙間であって挟み込んだストリップテープの横断面を湾曲させる隙間を形成することが好ましい。
【0009】
ストリップテープは、搬送ローラを通過する際、湾曲した状態で搬送されるため、ストリップテープの蛇行を防止することができる。
【0010】
また、孔あけ機構は、ストリップテープに接する孔あけ部を有し、孔あけ部は、切断機構によってストリップテープが切断されたストリップテープに部分的に接してストリップテープを押さえた後、ストリップテープに孔をあけることが好ましい。
【0011】
孔あけ部は、切断機構によって切断されたストリップテープに、部分的に接触してストリップテープを押さえた後、ストリップテープに孔をあける。これにより、ストリップテープに形成される孔の形状を一定にすることができる。
【0012】
また、孔あけ機構は、搬送機構から搬送されたストリップテープが接触する水平台をさらに有し、孔あけ部は、水平台に形成された孔に孔あけ部を貫通させることで、ストリップテープに孔をあけることが好ましい。
【0013】
搬送方向上流から搬送されたストリップテープは横断面が湾曲しているが、ストリップテープが水平な状態で孔あけ部を孔に貫通させることで、ストリップテープに孔が形成される。これにより、ストリップテープに孔を確実に形成することができる。
【0014】
さらに、ストリップパック製造装置は、誘導機構をさらに備えることが好ましい。誘導機構は、搬送機構によって湾曲させられた横断面を有するストリップテープを、水平台の手前で水平に近い状態に変形し、ストリップテープを水平台へ誘導する。
【0015】
ストリップテープは湾曲した状態から段階的に水平な状態に変形されていくので、極端なストリップテープの変形による破損等を防止することができる。
【0016】
また、ストリップパック製造装置は、手動により孔あけ機構および切断機構を駆動させる手動駆動部をさらに備え、手動駆動部は、第1の部材と第2の部材とを有することが好ましい。ここで、第1の部材は、独立して操作が可能であり、孔あけ機構に連結されている。また、第2の部材は、第1の部材と共に操作が可能であり、切断機構に連結されている。
【0017】
これにより、ユーザーが所望する箇所に孔をあけたり、ユーザーが所望する箇所を切断したりすることができる。
【0018】
また、ストリップパック製造装置が製造するストリップパックは、第1ストリップパックと第2ストリップパックとを含み、制御部は、搬送機構を制御し、第1制御処理と第2制御処理とのいずれか一方を実行することが好ましい。ここで、第1ストリップパックは、ストリップテープに袋の裏面を部分的に接着させることにより形成される。また、第2ストリップパックは、ストリップテープに袋の表面を部分的に接着させることにより形成される。ここで、第1制御処理は、第1ストリップパックを製造するための処理である。第1制御処理は、第1接着部位と、第1切断部位または第1孔形成部位とをそれぞれ設定する。第1接着部位は、ストリップテープの搬送方向下流側において袋を接着させる部位である。第1切断部位は、第1接着部位よりも上流において切断機構によって切断される部位である。また、第1孔形成部位は、第1接着部位と第1切断部位との間の第1空間において孔あけ機構によって孔を形成させる部位である。また、第2制御処理は、第2ストリップパックを製造するための処理である。第2制御処理は、第2切断部位または第2孔形成部位と、第2接着部位とをそれぞれ設定する。第2切断部位は、先行するストリップテープを切断機構によって切断するための部位である。第2孔形成部位は、ストリップテープの搬送方向下流側において孔あけ機構によって孔を形成させる部位である。第2接着部位は、第2孔形成部位よりも上流において袋を接着させる部位である。
【0019】
これにより、一台のストリップパック製造装置において、複数種類のストリップパックを製造することができる。
【0020】
また、切断機構は、ストリップテープの幅方向に伸びるカッターを有し、カッターは、幅方向両端部が幅方向中央部よりも先にストリップテープに接触するような形状であることが好ましい。カッターの幅方向両端が、中央部よりも先にストリップテープに接触して、ストリップテープの幅方向両端を押さえたあと、ストリップテープが切断されるため、確実に所望の位置を切断することができる。
【0021】
さらに、ストリップパック製造装置は、表示部をさらに備えることが好ましい。表示部は、第1制御処理および第2制御処理のうちユーザーが選択したいずれか一方に応じて、ストリップテープに接着させるべき袋の面であって、袋の表面または袋の裏面のいずれか一方を表示する。
【0022】
これにより、ストリップパックの製造に関する経験の有無に関わらず適切に操作を行うことができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係るストリップパック製造装置は、ユーザーの力加減やタイミングに関わらず好適なストリップパックを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1A】本発明の一実施形態に係るストリップパック製造装置の外観斜視図である。
【図1B】本発明の一実施形態に係るストリップパック製造装置の平面図である。
【図2A】ストリップパック製造装置によって製造されストリップパックの正面図である。
【図2B】ストリップパック製造装置によって製造されストリップパックの左側面図である。
【図3A】図1BのIII−III断面図である。
【図3B】図3Aの部分拡大図である。
【図4】搬送機構の部分拡大図である。
【図5】着脱可能ユニットの正面図である。
【図6】着脱可能ユニットの背面図である。
【図7】図1BのVII−VII断面図である。
【図8】図1BのVIII−VIII断面図である。
【図9】カッターの例を示す図である。
【図10】ストリップパックのヘッダーの例を示す図である。
【図11】孔あけ部材の例を示す図である。
【図12】ヒートシール機構の一部構成および冷却機構を示す斜視図である。
【図13】ヒートシール機構の一部構成および冷却機構を示す斜視図である。
【図14】ヒートシール機構の一部構成および冷却機構(ケーシング)の内部の構成を示す斜視図である。
【図15】制御ブロックである。
【図16A】カッター、孔あけ部材、および押さえ部材の動作を示す図である。
【図16B】カッター、孔あけ部材、および押さえ部材の動作を示す図である。
【図16C】カッター、孔あけ部材、および押さえ部材の動作を示す図である。
【図17A】逆貼りのストリップパックの正面図である。
【図17B】逆貼りのストリップパックの左側面図である。
【図18】変形例Hに係る孔あけ部材の例を示す図である。
【図19】変形例Aに係るカッターの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の一実施形態に係るストリップパック製造装置を、図1A〜図16Cを用いて説明する。なお、以下の説明において、「上流」、「下流」とは、ストリップテープの搬送方向を基準にした方向を意味するものとする。
【0026】
(1)全体構成
まず、図1Aに、ストリップパック製造装置10の外観斜視図、図1Bにストリップパック製造装置10の平面図をそれぞれ示す。
【0027】
ストリップパック製造装置10は、図2Aおよび図2Bに示すような、吊下げ陳列が可能なストリップパック14を製造する装置である。ストリップパック14は、細長い帯体であるストリップテープ12と、当該ストリップテープ12に貼り付けられる複数の袋13,13,・・・とからなる。袋13には、ポテトチップス等の物品が充填されている。ストリップパック14は、複数の袋13,13,・・・を貼り付ける貼り付け部分と、孔120があけられたヘッダーとを有する。ストリップパック14は、当該孔120に、壁16に取り付けられたフック17などを引っ掛けて陳列される。
【0028】
複数の袋13,13,・・・は、ストリップテープ12に、所定の間隔をあけて貼り付けられている。複数の袋13,13,・・・は、ストリップテープ12と部分的に接着するように貼り付けられる。具体的には、袋13の上部、より具体的には、袋13の上側シール部がストリップテープ12と部分的に接着される。ストリップテープ12には、袋13に用いられる素材よりも厚い素材が用いられる。ストリップテープ12の幅は、30mm、厚みは0.5mmである。ストリップパック製造装置10では、幅5mm〜50mmのストリップテープ12を用いることができる。
【0029】
ストリップパック製造装置10では、順貼り(ストレート貼り)のストリップパック14が製造される。順貼りのストリップパック14は、ストリップテープ12に、袋13の裏面側の上部(上側シール部)が部分的に貼り付けられて形成されるストリップパックである(図2Aおよび図2B参照)。買い物客は、ストリップテープ12から所望の数の袋13を剥がして商品を購入する。
【0030】
ストリップパック製造装置10は、ストリップテープ12を間欠的に繰り出し、吐き出し口18からストリップテープ12を吐き出す(図1参照)。また、ストリップパック製造装置10は、吐き出し口18に形成される隙間にユーザーが差し込んだ袋13を、ストリップテープ12と溶着させることで、ストリップパック14を製造する。
【0031】
ストリップパック製造装置10は、図1Aおよび図1Bに示すように、本体20と、本体20に装着されて用いる着脱可能ユニット30とからなる。
【0032】
本体20は、図1A、図1B、および図3Aのいずれかに示すように、テープロール保持部21、搬送機構22、ヒートシール機構23の一部、冷却機構24、操作ボタン25およびディスプレイ26を有する。本体20は、さらに、本体20の各機構の動作を制御するためのプログラム等を記憶する記憶部27と、記憶部27に記憶された情報に基づいて各機構を制御する制御部28を有する。
【0033】
一方、着脱可能ユニット30は、図3A、および図5から図8のいずれかに示すように、誘導機構31、手動駆動部32、クランプ機構33、切断機構34、孔あけ機構35、およびヒートシール機構23の一部を有する。
【0034】
以下、各構成を詳細に説明する。
【0035】
(2)詳細構成
(2−1)テープロール保持部
テープロール保持部21は、テープロール11を保持する。テープロール11は、ストリップテープ12を巻きつけたロールである。テープロール保持部21は、図1Aおよび図1Bに示すように、本体20の後側に配置されている。ストリップテープ12は、後述する搬送機構22の駆動に応じてテープロール11から繰り出されていく。なお、テープロール保持部21は、後述する搬送ローラ22cとの間でストリップテープ12にテンションを掛けるためのテンション機能や、逆回転防止機能を有する。
【0036】
(2−2)搬送機構
搬送機構22は、テープロール11から繰り出されたストリップテープ12を受け取って、間欠的に下流へ送り出す機能を有する。搬送機構22は、図3Aに示すように、主として、第1支持ローラ22a、第2支持ローラ22b、および搬送ローラ22cとからなる。
【0037】
(2−2−1)第1支持ローラおよび第2支持ローラ
第1支持ローラ22aおよび第2支持ローラ22bは、テープロール11から繰り出されるストリップテープ12を支持し、搬送ローラ22cに誘導する機能を有する。また、第1支持ローラ22aおよび第2支持ローラ22bは、ストリップテープ12に一定のテンションを掛ける機能を有する。
【0038】
第1支持ローラ22aおよび第2支持ローラ22bは、それぞれ、ストリップテープ12の幅方向に伸びる。第1支持ローラ22aは、テープロール11の近傍に配置され、第2支持ローラ22bは、搬送ローラ22cの近傍に配置されている。第2支持ローラ22bは、搬送ローラ22cに対するストリップテープ12の接触面積を大きくするような位置に配置される。具体的に、第2支持ローラ22bは、第2支持ローラ22bから搬送ローラ22cに送られるストリップテープ12が、搬送ローラ22cに対して90度以上の接触角度で接触するように配置される。
【0039】
また、第2支持ローラ22bの下流側近傍には手差しガイド29が設けられている。手差しガイド29は、テープロール11の交換時、ストリップテープ12を第2支持ローラ22bに引っ掛けるためのガイドである。手差しガイド29は、ストリップテープ12を第2支持ローラ22bの下側から上側に誘導する。手差しガイド29は、湾曲した面を有している。湾曲した面の先端は、ストリップテープ12の搬送方向上流側に傾いている。これにより、ストリップテープ12の先端を手差しガイド29に当てると、ストリップテープ12が折り返されて第2支持ローラ22bの下側に引っ掛けられる。
【0040】
(2−2−2)搬送ローラ
搬送ローラ22cは、第1支持ローラ22aおよび第2支持ローラ22bによって誘導されたストリップテープ12を下流へ搬送する。図3Aから図4に示すように、搬送ローラ22cは、下側ローラ22caと、上側ローラ22cbとを有する。搬送ローラ22cは、下側ローラ22caと上側ローラ22cbとの間に形成される隙間にストリップテープ12を挟み込み、ストリップテープ12を保持する。また、搬送ローラ22cは、ストリップテープ12を下側ローラ22caと上側ローラ22cbとの間に形成される隙間に通過させることにより、ストリップテープ12の横断面を湾曲させる。
【0041】
下側ローラ22caと上側ローラ22cbとの隙間には、搬送ローラ22cの中央部に形成される第1の隙間62と、搬送ローラ22cの中央部を挟む両側に形成される第2の隙間63,63とが含まれる。第1の隙間62は、搬送ローラ22cの中央部60a,60bによって形成される隙間である。第2の隙間63,63は、搬送ローラ22cの両側部61a,61a,61b,61bによって形成される隙間である。第1の隙間62は、第2の隙間63,63より狭くなっている。ストリップテープ12は、第1の隙間62において、下側ローラ22caおよび上側ローラ22cbの両方から力をかけられる。また、ストリップテープ12は、第2の隙間63,63において、下側ローラ22caおよび上側ローラ22cbに部分的に接する。以下、下側ローラ22caおよび上側ローラ22cbについて詳細に説明する。
【0042】
(a)下側ローラ
下側ローラ22caは、搬送ローラ22cに含まれる2つのローラのうち、下方に配置されたローラである。下側ローラ22caは、ストリップテープ12の幅方向に伸びる駆動軸70を中心に回転する。駆動軸70は、搬送ローラ駆動部71によって駆動される。搬送ローラ駆動部71は、ステッピングモーターである。搬送ローラ駆動部71は、後述する制御部28によって設定された値に基づいて、駆動軸70を駆動する。
【0043】
下側ローラ22caは、図4に示すように、駆動軸70に対して水平な面を有する中央部60aと、駆動軸70に対して傾斜する傾斜面を有する両側部61a,61aとからなる。下側ローラ22caの中央部60aの径は、一定である。また、下側ローラ22caの中央部60aの径は、下側ローラ22caの両側部61a,61aの径よりも大きい。下側ローラ22caの両側部61a,61aの径は、中央部60a側が最も大きく、両端側が最も小さい。具体的には、下側ローラ22caの両側部61a,61aの径は、下側ローラ22caの両端に向けて徐々に小さくなっている。すなわち、下側ローラ22caの径は、両端からだんだんと大きくなっていき、下側ローラ22caの中央部60aで最大となる。下側ローラ22caの中央部60aおよび両側部61a,61aによって、下側ローラ22caには、中心部が突出した凸部が形成される。下側ローラ22caに形成される凸部によって、ストリップテープ12の横断面に湾曲部が形成される。
【0044】
下側ローラ22caの中央部60aの周囲には、滑り止め部材65が取り付けられている。滑り止め部材65は、弾性部材であり、例えば、天然ゴム系の素材やウレタンゴム系の素材である。ゴムは、硬度が30度〜90度のものが好ましい。より好ましいゴムの硬度は、50度から80度の範囲である。
【0045】
(b)上側ローラ
上側ローラ22cbは、搬送ローラ22cに含まれる2つのローラのうち、上方に配置されたローラである。上側ローラ22cbは、ストリップテープ12の幅方向に伸びる回転軸72を中心に回転する。回転軸72の両端は、図示しないバネにより、下方向に力F1が加えられている(図4参照)。上側ローラ22cbに下方向の力Fを加えることで、ストリップテープ12に対する上側ローラ22cbのグリップ力を確保する。
【0046】
上側ローラ22cbは、回転軸72に対して水平な面を有する中央部60bと、回転軸72に対して傾斜する傾斜面を有する両側部61b,61bとからなる。上側ローラ22cbの中央部60bの径は、一定である。また、上側ローラ22cbの中央部60bの径は、上側ローラ22cbの両側部61b,61bの径よりも小さい。上側ローラ22cbの両側部61b,61bの径は、中央部60b側が最も小さく、両端側が最も大きい。具体的には、上側ローラ22cbの両側部61b,61bの径は、上側ローラ22cbの両端に向けて徐々に大きくなっている。すなわち、上側ローラ22cbの径は、両端からだんだんと小さくなっていき、上側ローラ22cbの中央部60bで最小となる。上側ローラ22cbの中央部60bおよび両側部61b,61bによって、上側ローラ22cbには、下側ローラ22caの凸部に対向する凹部が形成される。
【0047】
(2−3)誘導機構
誘導機構31は、搬送ローラ22cによって搬送されたストリップテープ12を、切断機構34および孔あけ機構35へと誘導する機構である。誘導機構31は、搬送ローラ22cの下流に位置し、後述する切断機構34および孔あけ機構35の上流に位置する。具体的には、誘導機構31は、着脱可能ユニット30に形成される狭小の隙間である。当該狭小の隙間の形状は、上流から下流にかけて徐々に変形され、かつ、隙間の高さも徐々に小さくなっている。これにより、誘導機構31は、搬送ローラ22cによって湾曲したストリップテープ12を段階的に水平状態に変形していく。
【0048】
図6から図8を用いて、誘導機構31を詳細に説明する。図6は、着脱可能ユニット30の背面を示す図である。図7は、図1BにおけるVII−VII断面図であり、図8は、図1BにおけるVIII−VIII断面図である。図6は、誘導機構31の入り口の形状を示す。図8は、誘導機構31の出口における誘導機構31の形状を示す。図7は、中流における誘導機構31の形状を示す。
【0049】
誘導機構31の入り口では、図6に示すように、最も屈曲した形状の隙間が形成されている。その後、誘導機構31の中流では、図7に示すように、ストリップテープ12の横断面が水平に近い形状になるように、屈曲の程度を小さくした隙間が形成されている。また、誘導機構31の中流では、中央部分の隙間の高さが、ストリップテープ12を一枚通過させることができる程度である。また、上流で形成される隙間に比べて、水平部分が多い。さらに、誘導機構31の出口では、図8に示すように、中流で形成される隙間に比べて、水平部分がさらに多く、屈曲の程度がさらに小さい隙間が形成されている。
【0050】
(2−4)手動駆動部
手動駆動部32は、後述する、切断機構34、孔あけ機構35、およびクランプ機構33を手動で駆動させる。手動駆動部32は、図1A、図1B、および図5等に示すように、着脱可能ユニット30に設けられている。手動駆動部32は、第1手動駆動部(第1の部材に相当)32aと第2手動駆動部(第2の部材に相当)32bとを有する。
【0051】
第1手動駆動部32aは、孔あけ機構35の孔あけ部材駆動部35cおよびクランプ機構33の押さえ部材駆動部33bと連結されており、第2手動駆動部32bは、切断機構34のカッター駆動部34bと連結されている。第1手動駆動部32aは、単独で操作可能である。一方、第2手動駆動部32bは、第1手動駆動部32aと共に操作可能である。すなわち、第2手動駆動部32bを操作すると、第1手動駆動部32aも併せて動作する。
【0052】
なお、手動駆動部32を駆動することにより、各機構33,34,35は、異なるタイミングでストリップテープ12に接する。具体的には、第1手動駆動部32aが駆動されると、クランプ機構33がストリップテープ12に接してストリップテープ12を押さえ、次に孔あけ機構35がストリップテープ12に孔120をあける。また、第2手動駆動部32b(または、第1手動駆動部32aおよび第2手動駆動部32bの両方)が駆動されると、まず初めに、クランプ機構33がストリップテープ12に接してストリップテープ12を押さえ、次に切断機構34がストリップテープ12を切断し、その後、孔あけ機構35がストリップテープ12に孔120をあける。
【0053】
(2−5)クランプ機構
クランプ機構33は、搬送ローラ22cから搬送されたストリップテープ12を部分的に押さえつける部材である。クランプ機構33は、着脱可能ユニット30において、切断機構34および孔あけ機構35の下流側に配置される。また、クランプ機構33は、吐き出し口18の近傍に配置される。クランプ機構33は、押さえ部材33aと、押さえ部材駆動部33bとからなる。
【0054】
押さえ部材33aは、ストリップテープ12に当接してストリップテープ12を押さえつける部材である。押さえ部材33aは、ストリップテープ12の幅方向に伸びる。また、押さえ部材33aは、ストリップテープ12に接触する先端部を有する。先端部にはクッション性のある部材が取り付けられている。クッション性のある部材には、例えば、スポンジが含まれる。押さえ部材33aは、クッション性のある部材を介してストリップテープ12を押さえる。
【0055】
押さえ部材駆動部33bは、押さえ部材33aを駆動させる。押さえ部材駆動部33bは、上述したように、第1手動駆動部32aと連結されている。したがって、第1手動駆動部32aが操作されることにより、押さえ部材駆動部33bは、押さえ部材33aを上下方向に動作させる。
【0056】
(2−6)切断機構
切断機構34は、搬送ローラ22cから搬送されたストリップテープ12を切断する。詳細には、切断機構34は、後述の制御部28によって算出される切断部位81(図2B参照)を切断することにより、袋が取り付けられたストリップテープ12を、後続のストリップテープ12から切り離す。切断機構34は、着脱可能ユニット30において、誘導機構31の下流に配置される。また、切断機構34は、図3Aに示すように、搬送機構22とクランプ機構33との間に配置される。
【0057】
切断機構34は、カッター34aと、カッター駆動部34bとからなる。カッター34aは、ストリップテープ12に当接してストリップテープ12を切断する部材である。カッター34aは、図3Bに示すように、上述の押さえ部材33aおよび後述の孔あけ部材35bの上流に配置されている。カッター34aは、押さえ部材33aがストリップテープ12を押さえつけた後、ストリップテープ12を切断する。すなわち、押さえ部材33aと搬送ローラ22cとでストリップテープ12を搬送方向に拘束した状態で、カッター34aは、ストリップテープ12を切断する(図16B参照)。
【0058】
カッター34aは、図9に示すように、ストリップテープ12の幅方向に伸びた形状であり、ストリップテープ12に交差する方向に配置される。また、カッター34aは、ストリップテープ12の両側部近傍を先に押し付けた後にストリップテープ12を切断するように、ギザギザな形状の先端を有する。
【0059】
カッター駆動部34bは、上述した第2手動駆動部32bと連結されている。カッター駆動部34bは、第2手動駆動部32bの駆動に応じて、カッター34aを駆動させる。詳細には、第2手動駆動部32bが駆動することにより、カッター駆動部34bは、カッター34aを上下方向に動作させる。すなわち、第2手動駆動部32bの駆動に応じて、カッター34aは、ストリップテープ12に接近し、ストリップテープ12の両側部近傍に接してストリップテープ12を押さえつけた後、ストリップテープ12を切断する。
【0060】
(2−7)孔あけ機構
孔あけ機構35は、搬送ローラ22cから搬送されたストリップテープ12に孔120をあける。当該孔120は、ストリップパック14の陳列時にフック17等をひっかけるための孔である。具体的には、孔あけ機構35は、ストリップテープ12を部分的に切断して、孔120の外周を形成する。より具体的に、孔あけ機構35は、図10に示すように、円の底部分を残すようにストリップテープ12に切り目を入れ、孔120の外周を形成する。
【0061】
孔あけ機構35もまた、図3Aに示すように、搬送機構22とクランプ機構33との間に配置される。具体的に、孔あけ機構35は、着脱可能ユニット30において、切断機構34の下流に配置される。
【0062】
孔あけ機構35は、主として、水平台35aと、孔あけ部材35bと、孔あけ部材駆動部35cとを有する。
【0063】
水平台35aは、搬送ローラ22cから搬送されたストリップテープ12が接触する台である。水平台35aには、孔35aaが形成されている。
【0064】
孔あけ部材35bは、水平台35aに形成された孔35aaを貫通することにより、ストリップテープ12に孔120をあける部材である。孔あけ部材35bは、水平台35aの上方に配置されている。孔あけ部材35bは、図3Bに示すように、上述の押さえ部材33aおよびカッター34aの間に配置されている。孔あけ部材35bは、カッター34aによってストリップテープ12が切断された後、ストリップテープ12に孔120をあける。すなわち、押さえ部材33aによってストリップテープ12の一端が押さえつけられた状態で、ストリップテープ12に孔120をあける(図16C参照)。ここで、「カッター34aによってストリップテープ12が切断された後」には、ストリップテープ12が完全に切断された後と、ストリップテープ12が部分的に切断された後との両方が含まれる。すなわち、孔あけ部材35bは、ストリップテープ12が部分的に切断された後ストリップテープ12に孔120をあけてもよいし、ストリップテープ12が完全に切断された後ストリップテープ12に孔120をあけてもよい。好ましくは、ストリップテープ12が完全に切断され、後続のストリップテープ12と切り離された後に孔あけ部材35bによってストリップテープ12に孔120があけられる。
【0065】
孔あけ部材35bは、図11に示すように、ギザギザの先端を有している。具体的には、突出した先端(三点)でストリップテープ12を押さえつけた後、ストリップテープ12に孔120の外周を形成する。
【0066】
孔あけ部材駆動部35cは、上述した第1手動駆動部32aと連結されている。孔あけ部材駆動部35cは、第1手動駆動部32aの駆動に応じて、孔あけ部材35bを駆動させる。詳細には、第1手動駆動部32aが駆動することにより、または第2手動駆動部32bの駆動に伴って第1手動駆動部32aが駆動することにより、孔あけ部材駆動部35cは、孔あけ部材35bを上下方向に動作させる。すなわち、手動駆動部32の駆動に応じて、孔あけ部材35bは、水平台35a上のストリップテープ12に接近する。その後、孔あけ部材35bは、ストリップテープ12を三点で押さえ、水平台35aの孔35aaを貫通してストリップテープ12に孔120をあけ、その後水平台35aから離反する。
【0067】
(2−8)ヒートシール機構
ヒートシール機構23は、ストリップテープ12と、ストリップテープ12に重ねられた袋13とに熱を加えて、ストリップテープ12と袋13とを圧着する。ヒートシール機構23は、図3Aおよび図12から図14のいずれかに示すように、主として、ヒーターブロック23aと、ヒーターブロック駆動部23bと、押し付け部材23cと、予熱空間形成部23dと、貼り付け台23eと、断熱機構23fと、ファン23gとを有する。
【0068】
(2−8−1)ヒーターブロック
ヒーターブロック23aは、ストリップテープ12および袋13に熱を加える部材である。詳細には、ヒーターブロック23aは、最大温度が約200℃となる常時通電のヒーターである。ヒーターブロック23aは、本体20に取り付けられている。また、ヒーターブロック23aは、図3Aに示すように、搬送されているストリップテープ12の下方に配置されている。ヒーターブロック23aは上下方向に伸びた形状をしている(図3A参照)。ヒーターブロック23aは、後述するヒーターブロック駆動部23bによって上下方向に移動する。具体的に、ヒーターブロック23aは、ヒーターブロック駆動部23bによって、待機位置と、接触位置とを移動する。待機位置とは、ヒーターブロック23aが待機する場所である。接触位置とは、ヒーターブロック23aがストリップテープ12に接触する場所である。ヒーターブロック23aが待機位置にある場合、ヒーターブロック23aの上面はストリップテープ12から最も離れる。ヒーターブロック23aが接触位置に移動した場合、ヒーターブロック23aの上面は、ストリップテープ12および袋13を介して、後述する押し付け部材23cと接触する。すなわち、ヒーターブロック23aは、接触位置において、ストリップテープ12と袋13とを溶着させる。
【0069】
なお、ヒーターブロック23aは、ストリップテープ12に接触する上面を有するトップ部と、トップ部に連結されたボトム部とから構成されており、トップ部はヒートシール機構23から取り外し可能な構成になっている。
【0070】
(2−8−2)ヒーターブロック駆動部
ヒーターブロック駆動部23bは、後述する制御部28からの指令に応じて、ヒーターブロック23aを上下に移動させる。ヒーターブロック駆動部23bは、電磁コイルに電流を流すことにより発生する磁力を応用し、電気的エネルギーを機械的エネルギーへ変換する機構部品である。具体的に、ヒーターブロック駆動部23bは、ソレノイドである。ヒーターブロック駆動部23bは、本体20に取り付けられている。詳細には、ヒーターブロック駆動部23bは、図3Aおよび図14に示すように、後述する冷却機構24の内部に配置されている。ヒーターブロック駆動部23bの周囲には、後述する断熱機構23fおよびファン23gが配置される。
【0071】
(2−8−3)押し付け部材
押し付け部材23cは、接触位置に移動したヒーターブロック23aが、ストリップテープ12および袋13を押し付ける部材である。ストリップテープ12および袋13は、押し付け部材23cとヒーターブロック23aとの間に挟まれて圧着される。押し付け部材23cは、ストリップテープ12を挟んでヒーターブロック23aの上方に配置される(図3Aおよび図13参照)。押し付け部材23cは、着脱可能ユニット30に取り付けられている。押し付け部材23cは、ヒーターブロック23aが接触位置に移動してストリップテープ12に接触する際、袋13およびストリップテープ12を介してヒーターブロック23aと接触する。
【0072】
(2−8−4)予熱空間形成部
予熱空間形成部23dは、ストリップテープ12を予熱するための予熱空間を形成する。予熱空間形成部23dは、図3Aに示すように、ストリップテープ12の下方に形成される。詳細には、予熱空間形成部23dは、ストリップテープ12と、待機位置で待機しているヒーターブロック23aの上面との間に、ヒーターブロック23aの熱を溜めることにより、ストリップテープ12の予熱空間を形成する。
【0073】
予熱空間形成部23dは、ストリップテープ12と、待機位置にあるヒーターブロック23aの上面との間の空間を側方から取り囲む少なくとも三つの面を含む。三つの面には、図12から図14のいずれかに示す、第1側壁23daおよび第2側壁23dbと、図12〜図14に示す傾斜側壁23dcとが含まれる。第1側壁23daおよび第2側壁23dbは、ヒーターブロック23aの上面の幅方向両側に配置される。また、第1側壁23daおよび第2側壁23dbは、ヒーターブロック23aの待機位置から後述する貼り付け台23eの水平な面に対して垂直に伸びる。傾斜側壁23dcは、ストリップテープ12の搬送方向に対して、ヒーターブロック23aの下流側に配置される。傾斜側壁23dcは、ストリップテープ12の搬送方向に交差する。また、傾斜側壁23dcは、ヒーターブロック23aの待機位置から後述する貼り付け台23eの水平な面に対して伸びる。このとき、傾斜側壁23dcは、ヒーターブロック23aの上面に対して90度以上傾けて設けられる。
【0074】
(2−8−5)貼り付け台
貼り付け台23eは、ユーザーが袋13をストリップテープ12に貼り付ける際に用いる台である。貼り付け台23eは、水平な面を有する。水平な面は、図12および図13に示すように、ヒーターブロック23aを取り囲むように配置される。貼り付け台23eには、センサ50が設けられている。具体的に、センサ50は、ヒーターブロック23aを挟むように、貼り付け台の幅方向両側にそれぞれ設けられている。センサ50は、ストリップテープ12に重ねられた袋13を検知する。二つのセンサ50,50が袋13を検知すると、制御部28に信号が送信される。制御部28は、センサ50,50から送られる信号に基づいて、ヒーターブロック駆動部23bを制御する。
【0075】
(2−8−6)断熱機構
断熱機構23fは、ヒーターブロック23aからの熱を遮断する機構である。断熱機構23fは、主として、ヒーターブロック23aの周囲を覆う断熱部材23faと、断熱部材23faの外側に配置されてヒーターブロック23aの側方を覆うインナーカバー23fbとを有する。インナーカバー23fbは、ステンレス製の部材である。インナーカバー23fbは、複数の面を含む。複数の面は、断熱部材23faで覆われたヒーターブロック23aと所定の間隔をあけて設けられる。複数の面には、傾斜面が含まれる。傾斜面は、ヒーターブロック23aの上端側側面との間隔がヒーターブロック23aの下端側側面との間隔より狭くなるように、ヒーターブロック23aに対して傾けて設けられる。インナーカバー23fbと、貼り付け台23eおよび冷却機構24との間には、空気層が形成される。空気層によって、ヒーターブロック23aから、貼り付け台23eおよび冷却機構24に対して、直接熱が伝わらないような構成になっている。
【0076】
(2−8−7)ファン
ファン23gは、ヒーターブロック駆動部23bを冷やす機能を有する。ファン23gは、図3Aおよび図14に示すように、ヒーターブロック駆動部23bの近傍に配置されている。またファン23gは、後述する冷却機構24と冷却機構24の内部に配置されているインナーカバー23fbとの間に形成される空気層に対して、一定の空気流を形成する機能を有する。これにより、ヒーターブロック23aから冷却機構24への伝熱を抑える。
【0077】
(2−9)冷却機構
冷却機構24は、金属製のケーシングである。冷却機構24の内部には、ヒーターブロック23aやヒーターブロック23aの熱を遮断する断熱機構23f等などが格納されている。冷却機構24は、ヒートシール機構23によって熱が加えられたストリップテープ12、すなわち、袋13が取り付けられたストリップテープ12に接触してストリップテープ12を冷却する。冷却機構24は、貼り付け台23eに対して傾斜した傾斜面を有する。
【0078】
(2−10)操作ボタンおよびディスプレイ
操作ボタン25およびディスプレイ26は、図1Aおよび図1Bに示すように、本体20の上面に取り付けられている。操作ボタン25は、一つのストリップパック14に用いるストリップテープ12の長さ、ヘッダーの長さ、ストリップテープ12に貼り付ける袋の大きさおよび袋の個数、および貼り付け温度、貼り付け方向等を設定するために用いられる。ディスプレイ26は、設定内容等を表示する画面である。また、ディスプレイ26は、ユーザーに対して、袋の貼り付けタイミングおよび孔あけまたは切断のタイミング等、操作に関する各種指示を表示する。
【0079】
(2−11)記憶部
記憶部27は、ROM、RAM、およびハードディスク等から構成されている。記憶部27は、制御部28によって実行される各種プログラムおよび制御部28によって各機構を駆動するために必要な情報を記憶する。記憶部27はまた、ユーザーによって入力されたストリップパック14に関する情報を記憶する。ここで、ストリップパック14に関する情報とは、例えば、一つのストリップパック14に用いるストリップテープ12の長さ、ヘッダーの長さ、ストリップテープ12に貼り付ける袋の大きさおよび袋の個数、センサにて袋13を検出してからシールするまでのタイミング、および貼り付け温度、貼り付け方向等である。ヘッダーとは、ストリップパック14の陳列時に上部に位置する部分であって、ストリップテープ12の孔120が形成される部分である。
【0080】
(2−12)制御部
制御部28は、図15に示すように、記憶部27の他、操作ボタン25、ディスプレイ26、センサ50、搬送ローラ駆動部71、ヒーターブロック駆動部23b、およびファン23g等と接続されている。制御部28は、主としてCPUから構成されており、記憶部27に記憶されている情報やプログラム等に基づいて、各構成の制御を行う。また、制御部28は、ユーザーによって入力された情報に基づいて、ストリップテープ12を搬送する速度、搬送ローラ22cによって搬送するストリップテープ12の量等を演算する。具体的には、制御部28は、ユーザーによって入力された情報に基づいてストリップテープ12における切断部位81および接着部位82を設定する。ここで、切断部位とは、ストリップテープ12を切断する位置である。接着部位とは、ストリップテープ12に各袋13を接着する位置である(図2B参照)。制御部28は、演算した結果(切断部位および接着部位)に基づいて、搬送ローラ駆動部71に指令を送る。
【0081】
(3)ストリップパック製造動作
(3−1)準備
テープロール保持部21にテープロール11を取り付ける。テープローラからストリップテープ12を所定量繰り出し、手差しガイド29を用いて第2支持ローラ22bにストリップテープ12を掛ける。その後、ストリップテープ12を搬送ローラ22cの隙間(上側ローラ22cbと下側ローラ22caの隙間)に挟み込ませる。ストリップテープ12を搬送ローラ22cの隙間に挟み込ませた後、操作ボタン25にあるマニュアルフィードキーを操作する事により搬送ローラ22cを駆動し、ストリップテープ12を吐き出し口18へと通す。
【0082】
(3−2)製造動作
ストリップパック製造装置10は、操作ボタン25を用いてユーザーが入力したストリップパック14に関する情報に基づいて、ストリップテープ12を搬送する。詳細には、搬送ローラ駆動部は、制御部28によって設定された値(接着部位および切断部位)に基づいて、下側ローラ22caを回転させる。下側ローラ22caの回転に合わせて、上側ローラ22cbも回転する。上側ローラ22cbと下側ローラ22caとの隙間に挟まれたストリップテープ12は、上側ローラ22cbの中央部60bと下側ローラ22caの中央部60aとによって力がかけられる。詳細には、ストリップテープ12は、上側ローラ22cbの中央部60bと下側ローラ22caの中央部60aに取り付けられた滑り止め部材65とによって力がかけられる。上側ローラ22cbと下側ローラ22caとが回転することにより、隙間62に挟まれたストリップテープ12は滑り止め部材65に接触しながら下流に搬送される。上側ローラ22cbの両側部61b,61bと下側ローラ22caの両側部61a,61aとは、ストリップテープ12に部分的に接して、ストリップテープ12の幅方向のズレを規制する。ストリップテープ12は、搬送ローラ22cの形状に沿って湾曲部が形成されて、下流に搬送される。すなわち、ストリップテープ12は、搬送ローラ22cによって、湾曲した横断面を有する形状に変形される。
【0083】
搬送ローラ22cによって湾曲させられたストリップテープ12は、その後、誘導機構31に送られる。誘導機構31に送られたストリップテープ12は、段階的に湾曲の程度を小さくする。すなわち、誘導機構31は、ストリップテープ12の湾曲した横断面を、徐々に水平に近い状態に変形する(図6から図8参照)。その後、水平に近い状態に変形したストリップテープ12は、切断機構34に誘導される。
【0084】
ストリップテープ12は、設定値に応じた搬送ローラ22cの駆動により、テープロールから間欠的に繰り出される。詳細には、まず、所定の個数の袋13,13,・・・を貼り付けるためにストリップテープ12が間欠的に繰り出され、吐き出し口18から所定量のストリップテープ12が吐き出される。ディスプレイ26には、ユーザーへの指示が表示される。また、ヒーターブロック23aの温度が上記貼り付け温度に達すると、図示しないLEDは点滅する。
【0085】
ユーザーがストリップテープ12に袋13を重ね合わせると、センサ50,50が袋13を検知して制御部28に信号を送信する。制御部28は、センサ50,50からの信号に応じてヒーターブロック駆動部23bを駆動する。これにより、ヒーターブロック駆動部23bは、ヒーターブロック23aを待機位置から接触位置へと移動させる。接触位置へと移動したヒーターブロック23aは、押し付け部材23cに袋13およびストリップテープ12を一定時間押し付けて、袋13とストリップテープ12とを圧着する。その後、ヒーターブロック駆動部23bは、接触位置から待機位置に移動する。
【0086】
所定個数の袋13,13,・・・を貼り付けるために所定量のストリップテープ12が搬送された後、ディスプレイ26には、手動駆動部32の操作の指示が表示される。ユーザーが手動駆動部32を操作すると、第1手動駆動部32aに連結されたクランプ機構33および孔あけ機構35と、第2手動駆動部32bに連結された切断機構34とが駆動する。詳細には、押さえ部材駆動部33bが押さえ部材33aを下方向に移動させてストリップテープ12を押さえつけ(図16A参照)、その後、カッター駆動部34bがカッター34aを下方向に移動させてストリップテープ12を切断し(図16B参照)、さらに、孔あけ部材駆動部35cが孔あけ部材35bを下方向に移動させて水平台35aの孔を貫通させ、ストリップテープ12に孔120の外周を形成する(図16C参照)。これによって、袋13,13,・・・が貼り付けられたストリップテープ12(ストリップパック14)が、後続のストリップテープ12から切断機構34によって切り離される。
【0087】
(4)特徴
(4−1)
上記実施形態に係るストリップパック製造装置10は、ストリップテープ12の切断時搬送ローラ22cによってストリップテープ12を挟み込んで保持し、搬送ローラ22cの下流では、クランプ機構33によってストリップテープ12を押さえている。すなわち、ストリップテープ12は、上流側と下流側とで搬送方向に拘束された状態で切断される。そのため、ストリップテープ12を所望の位置で確実に切断することができる。
【0088】
また、切断機構34によってストリップテープ12の上流側が切断されたあと、ストリップテープ12に孔120が形成される。ストリップテープ12にテンションが掛かった状態で孔があけられると、孔の外周に亀裂が入る可能性がある。しかし、上記実施形態に係るストリップパック製造装置10では、ストリップテープ12が拘束されていない状態で孔120があけられるため、ストリップテープ12に好適な孔120をあけることができる。
【0089】
ストリップテープ12に孔120をあけたり、ストリップテープ12を切断したりする工程を手作業で行う場合、ユーザーが作業する速度やタイミングによって、所望する形状の孔を形成できない場合や、所望する場所を切断できない場合がある。しかし、上記実施形態に係るストリップパック製造装置10では、ユーザーの作業速度や作業のタイミングに関わらず、好適なストリップパック14を製造することができる。
【0090】
(4−2)
上記実施形態に係るストリップパック製造装置10では、カッター34aの両端が中央よりも先にストリップテープに接触する。すなわち、カッター34aは、ストリップテープ12の幅方向両側を拘束した状態で、ストリップテープ12を切断する。これにより、切断の精確性を挙げることができる。
【0091】
(4−3)
また、上記実施形態に係るストリップパック製造装置10では、下側ローラ22caと上側ローラ22cbとによって、ストリップテープ12を挟みこみ、挟みこんだストリップテープ12の横断面を湾曲させる。これによって、ストリップテープ12の搬送時における蛇行を抑制することができる。また、ストリップテープ12の搬送途中における、装置内部でのストリップテープ12の引っ掛かりや詰まりを防止する。
【0092】
(4−4)
さらに、上記実施形態に係るストリップパック製造装置10では、孔あけ部材35bがストリップテープ12に部分的に接してストリップテープ12を押さえた後、水平台35aに形成された孔35aaを貫通して、ストリップテープ12に孔120をあける。これにより、ストリップテープ12に一定形状の孔120をあけることができる。
【0093】
(4−5)
さらに、上記実施形態に係るストリップパック製造装置10では、搬送能力を高めるためにストリップテープ12が湾曲させられる。また、湾曲させられたストリップテープ12が誘導機構31によって段階的に水平な状態に変形されながら、切断機構34および孔あけ機構35に誘導される。ストリップテープ12は、湾曲した状態から段階的に水平な状態に変形されていくので、極端な変形によるストリップテープ12の破損等を防止することができる。
【0094】
(4−6)
また、上記実施形態に係るストリップパック製造装置10は、手動駆動部32によって孔あけ機構35および切断機構34を駆動させる。これによって、ユーザーが所望する位置で孔あけおよび切断を行うことができる。例えば、上記実施形態では、ストリップパック14のヘッダーに孔120をあけたが、袋13と袋13との間に孔120を形成することも可能である。
【0095】
また、孔あけ機構35の孔あけ部材35bおよび切断機構34のカッター34aは、消耗品であるため、長期間使用することにより交換が必要になる。上記実施形態に係るストリップパック製造装置10では、孔あけ部材35bおよびカッター34aが着脱可能ユニット30に取り付けられているため、容易に新しい部材に取り替えることができる。
【0096】
(4−7)
また、上記実施形態に係るストリップパック製造装置10では、ディスプレイ26にユーザーへの操作に関する指示が示される。これにより、ユーザーの経験の長さに関わらず、好適なストリップパック14を製造することができる。
【0097】
(5)変形例
(5−1)変形例A
上記実施形態に係るストリップパック製造装置10では、順貼りのストリップパック14が製造されたが、ストリップパック製造装置10は、順貼りのストリップパック14に代えて、または順貼りのストリップパック14とともに、逆貼りのストリップパック140を製造するように構成してもよい。
【0098】
逆貼りのストリップパック140は、ストリップテープ12に、袋13の表面側の上部(上側シール部)が部分的に貼り付けられて形成されるストリップパックである。逆貼りのストリップパック140は、ストリップテープ12に袋13,13,・・・を貼り付けた後、ストリップテープ12の上下を逆にすることで袋13,13,・・・を裏返し、袋13の表面を表に向ける(図17Aおよび図17B参照)。
【0099】
なお、逆貼りのストリップパック140は、上記実施形態に係る着脱可能ユニット30の切断機構34と孔あけ機構35との配置を入れ替えた着脱可能ユニットを本体20に取り付けることにより、または、切断機構34と孔あけ機構35とが個別に動作可能な構成とすることにより、製造することができる。
【0100】
ここで、切断機構34と孔あけ機構35との配置を入れ替えた着脱可能ユニットとは、具体的には、上記実施形態で用いた着脱可能ユニット30において、上流側に配置されていた切断機構34と、下流側に配置されていた孔あけ機構35との配置を入れ替え、孔あけ機構35を上流側、切断機構34を下流側に配置する。
【0101】
また、逆貼り用の着脱可能ユニットを採用する場合、ストリップパック製造装置の構成は、次のような構成にする。なお、以下に挙げる点を除き、逆貼り用の着脱可能ユニットを採用する場合のストリップパック製造装置の構成は、上記ストリップパック製造装置100の構成と同様であるものとする。
【0102】
(5−1−1)誘導機構
順貼り用の着脱可能ユニットでは、誘導機構31の隙間の形状は、上流から下流にかけて徐々に変形され、かつ、隙間の高さも徐々に小さくなっていたが、逆貼り用の着脱可能ユニット30では、隙間の高さは、孔あけ部材35bの手前まで一定であってもよい。
【0103】
(5−1−2)手動駆動部
第1手動駆動部32aは、孔あけ機構35の孔あけ部材駆動部35cと連結されており、第2手動駆動部32bは、切断機構34のカッター駆動部34bおよびクランプ機構33の押さえ部材駆動部33bと連結されている。第1手動駆動部32aは、単独で操作可能である。一方、第2手動駆動部32bは、第1手動駆動部32aと共に操作可能である。すなわち、第2手動駆動部32bを操作すると、第1手動駆動部32aも併せて動作する。
【0104】
なお、手動駆動部32を駆動することにより、各機構33,34,35は、異なるタイミングでストリップテープ12に接する。具体的には、第1手動駆動部32aが駆動されると、孔あけ機構35がストリップテープ12に孔120をあける。また、第2手動駆動部32b(または、第1手動駆動部32aおよび第2手動駆動部32bの両方)が駆動されると、まず初めに、クランプ機構33がストリップテープ12に接してストリップテープ12を押さえ、次に切断機構34がストリップテープ12を切断し、その後、孔あけ機構35がストリップテープ12に孔120をあける。
【0105】
(5−1−3)クランプ機構
押さえ部材駆動部33bは、第2手動駆動部32bと連結されている。したがって、第2手動駆動部32bが操作されることにより、押さえ部材駆動部33bは、押さえ部材33aを上下方向に動作させる。
【0106】
(5−1−4)切断機構
カッター34aは、上記実施形態と同様に、ストリップテープ12の両側部近傍を先に押し付けた後にストリップテープ12を切断するように、ギザギザな形状の先端を有してもよいし(図9参照)、図9のカッター34aに代えて、図19に示すような、幅方向の中央が突出した形状をしていてもよい。
【0107】
(5−1−5)記憶部
記憶部27には、逆貼りのストリップパック140を製造するためのプログラムを記憶させておく。順貼りのストリップパック14および逆貼りのストリップパック140の両方を製造する際には、記憶部27に両方のストリップパック14,140を製造するためのプログラムを記憶させておく。制御部28は、当該プログラムに基づいて、ユーザーによる設定に応じた切断部位81および接着部位82を算出および設定する。具体的に、制御部28は、ユーザーによって選択されたストリップパックの種類に応じて、順貼りのストリップパック14を製造する場合の切断部位81(または孔あけ部位)および接着部位82を算出する第1制御処理と、逆貼りのストリップパック140を製造する場合の切断部位81(または孔あけ部位)および接着部位82を算出する第2制御処理とを切り替えて実行する。
【0108】
第1制御処理では、ストリップテープ12の搬送方向下流側において袋13を接着させる複数の第1接着部位と、第1接着部位よりも上流で切断機構34によって切断される第1切断部位(または第1接着部位と第1切断部位との間の第1空間において孔あけ機構35によって孔を形成させる第1孔形成部位)とをそれぞれ設定する。一方、第2制御処理では、先行するストリップテープ12を切断機構34によって切断するための第2切断部位(またはストリップテープ12の搬送方向下流側において孔あけ機構35によって孔を形成させる第2孔形成部位)と、第2孔形成部位よりも上流において袋を接着させる第2接着部位とをそれぞれ設定する。制御部28は、ユーザーによって設定された、ストリップパックの種類に応じて、切断部位81(または孔あけ部位)と接着部位82とを算出する。
【0109】
(5−1−6)ディスプレイ
ディスプレイ26には、製造するストリップパック14の種類に応じて、ストリップテープ12に重ね合わせる袋13の面(表面または裏面)に関する指示が表示されるように設計してもよい。具体的には、順貼りのストリップパック14を製造する場合には、ディスプレイ26には、袋13の裏面をストリップテープ12に重ね合わせるよう指示が示される。また、逆貼りのストリップパック140を製造する場合には、ディスプレイ26には、袋13の表面をストリップテープ12に重ね合わせるように指示が示される。
【0110】
これにより、一台のストリップパック製造装置によって二種類のストリップパック14,140を製造することができる。また、ユーザーは、ディスプレイ26に示される指示に基づいて、製造するストリップパックの種類に応じた操作を行うことができる。
【0111】
(5−2)変形例B
上記実施形態では、貼り付け台23eにセンサ50,50を取り付けたが、センサ50,50は、着脱可能ユニット30に取り付けられてもよい。
【0112】
(5−3)変形例C
上記実施形態では、制御部28がユーザーにより入力された情報に応じて切断部位81および接着部位82を設定したが、切断部位81に代えて、または切断部位81に加えて、孔形成部位を設定してもよい。
【0113】
(5−4)変形例D
上記実施形態では、ヒートシール機構23において、ヒーターブロック23aが、搬送されているストリップテープ12の下方で待機し、ヒーターブロック23aは、上方に移動して押し付け部材23cにストリップテープ12と袋13とを押し付け、ストリップテープ12と袋13とを溶着させたが、ヒーターブロック23aと押し付け部材23cとの配置が逆であってもよい。すなわち、ヒーターブロック23aは、ストリップテープ12の上方で待機し、下方に移動して押し付け部材23cにストリップテープ12と袋13とを押し付け、ストリップテープ12と袋13とを溶着させてもよい。この場合、予熱空間形成部23dもまた、ストリップテープ12の上方に配置されることになる。
【0114】
(5−5)変形例E
上記実施形態では、搬送ローラ22cがストリップテープ12を一方向に搬送する場合を前提にしたが、搬送ローラ22cはストリップテープ12を逆方向に搬送できるような構成にしてもよい。
【0115】
(5−6)変形例F
さらに、ヒーターブロック23aのトップ部の形状は、フラット面であっても、波状であっても、井桁形状であってもよい。
【0116】
(5−7)変形例G
上記実施形態では、ヒートシール機構23を用いて、袋13とストリップテープ12とを溶着させたが、ヒートシール機構23の代わりに超音波、高周波、インパルスなどの方法を用いてもよい。
【0117】
(5−8)変形例H
上記実施形態では、ギザタイプの孔あけ部材35bを用いたが、ギザタイプの孔あけ部材35bに代えて、図18に示すような、ノーマルタイプの孔あけ部材を用いてもよい。
【符号の説明】
【0118】
10 ストリップパック製造装置
20 本体
21 テープロール保持部
22 搬送機構
23 ヒートシール機構
24 冷却機構
25 操作スイッチ
26 ディスプレイ
27 記憶部
28 制御部
30 着脱可能ユニット
31 誘導機構
32 手動駆動部
33 クランプ機構
34 切断機構
35 孔あけ機構
【先行技術文献】
【特許文献】
【0119】
【特許文献1】特開2005−313967号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストリップテープに袋を接着させたストリップパックであって、吊り下げて陳列される前記ストリップパックを製造するストリップパック製造装置であって、
前記ストリップテープを保持し、さらに間欠的に搬送する搬送機構と、
前記搬送機構によって搬送された前記ストリップテープを押さえる押さえ機構と、
前記搬送機構と前記押さえ機構との間に配置され、前記ストリップテープを切断する切断機構と、
前記搬送機構と前記押さえ機構との間に配置され、前記ストリップテープに孔をあける孔あけ機構と、
を備え、
前記切断機構は、前記搬送機構および前記押さえ機構によって前記ストリップテープが搬送方向に拘束されている状態で前記ストリップテープを切断し、
前記孔あけ機構は、前記ストリップテープが切断された後、前記ストリップテープに孔をあける、
ストリップパック製造装置。
【請求項2】
前記搬送機構は、一対のローラを有し、
前記一対のローラは、前記ストリップテープを挟み込む隙間であって挟み込んだ前記ストリップテープの横断面を湾曲させる前記隙間を形成する、
請求項1に記載のストリップパック製造装置。
【請求項3】
前記孔あけ機構は、前記ストリップテープに接する孔あけ部を有し、
前記孔あけ部は、前記切断機構によって前記ストリップテープが切断された前記ストリップテープに部分的に接して前記ストリップテープを押さえた後、前記ストリップテープに孔をあける、
請求項1または2に記載のストリップパック製造装置。
【請求項4】
前記孔あけ機構は、前記搬送機構から搬送された前記ストリップテープが接触する水平台をさらに有し、
前記孔あけ部は、前記水平台に形成された孔に前記孔あけ部を貫通させることで、前記ストリップテープに孔をあける、
請求項3に記載のストリップパック製造装置。
【請求項5】
前記搬送機構によって湾曲させられた横断面を有する前記ストリップテープを、前記水平台の手前で水平に近い状態に変形し、前記ストリップテープを前記水平台へ誘導する誘導機構をさらに備える、
請求項4に記載のストリップパック製造装置。
【請求項6】
手動により前記孔あけ機構および前記切断機構を駆動させる手動駆動部をさらに備え、
前記手動駆動部は、
独立して操作が可能であり、前記孔あけ機構に連結された第1の部材と、
前記第1の部材と共に操作が可能であり、前記切断機構に連結された第2の部材と
を有する、
請求項1から5のいずれかに記載のストリップパック製造装置。
【請求項7】
前記ストリップパックは、
前記ストリップテープに前記袋の裏面を部分的に接着させる第1ストリップパックと、
前記ストリップテープに前記袋の表面を部分的に接着させる第2ストリップパックと
を含み
前記搬送機構を制御する制御部をさらに備え、
前記制御部は、
前記第1ストリップパックを製造するために、前記ストリップテープの搬送方向下流側において袋を接着させる第1接着部位と、前記第1接着部位よりも上流において前記切断機構によって切断される第1切断部位または前記第1接着部位と前記第1切断部位との間の第1空間において前記孔あけ機構によって孔を形成させる第1孔形成部位とをそれぞれ設定する第1制御処理と、
前記第2ストリップパックを製造するために、先行するストリップテープを前記切断機構によって切断するための第2切断部位または前記ストリップテープの搬送方向下流側において前記孔あけ機構によって孔を形成させる第2孔形成部位と、前記第2孔形成部位よりも上流において袋を接着させる第2接着部位とをそれぞれ設定する第2制御処理と
のいずれか一方を実行する、
請求項1から6のいずれかに記載のストリップパック製造装置。
【請求項8】
前記切断機構は、前記ストリップテープの幅方向に伸びるカッターを有し、
前記カッターは、幅方向両端部が幅方向中央部よりも先に前記ストリップテープに接触するような形状である、
請求項1から7のいずれかに記載のストリップパック製造装置。
【請求項9】
前記第1制御処理および前記第2制御処理のうちユーザーが選択したいずれか一方に応じて、前記ストリップテープに接着させるべき前記袋の面であって前記袋の表面または前記袋の裏面のいずれか一方を表示する表示部をさらに備える、
請求項7に記載のストリップパック製造装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図17A】
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【図17B】
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【図18】
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【図19】
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