説明

ストレッチ台

【課題】
ストレッチ台は、仰臥位の人の頭部から臀部まで体幹の中心近傍を支持し、筋肉のストレッチ運動やリラックス訓練をおこなう装置であり、深部の筋肉を効果的にストレッチすることができる。
しかし、従来の装置は脊柱を直接圧迫するので、痛みや不快感が生じることがあった。また、脊柱の圧迫を少なくするために台を柔らかくしたものいでは、運動をおこなうと、台が歪んで体幹が動き、効果的なストレッチ運動ができないという不都合があった。
【課題を解決する手段】
脊柱を圧迫しないように、台の身長方向の脊柱が当たる部分に凹部を設けるか、又はこの部分を柔らかくした。
また、台を硬くして体を支えるようにしたので、ストレッチ運動をおこなっても台が歪み難く、効果的なストレッチ運動ができるようになった。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被訓練者が仰臥位で載り、体幹筋肉のストレッチ運動やリラックス訓練等をおこなうストレッチ台の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
人の脊柱は、頚部で前方に彎曲(前湾)し、胸部で後方に彎曲(後湾)し、腰部で前湾し、全体としてS字型をなして、荷重が一部に集中しないようになっている。
しかし、人は立位や座位で生活することが多いため、首には頭部の重量が、肩には腕の重量が、腰背部には上半身全体の重量がそれぞれかかる。また、デスクワーク等で不自然な姿勢を長時間続けることが多いため、首や腰等の局所にストレスが集中することが多い。このため、体幹部は常にストレスを受けて、筋肉のコリや痛み等の異常が生じ易い。
【0003】
コリや痛みの治療にはマッサージや温熱療法その他の物理療法が用いられるが、体幹の深部にはこれらの効果が及びにくいため、異常を自覚しても十分には治療できず、そのまま放置されることが多い。
このような異常が持続すると、さらに筋肉は硬化して血流が低下し、神経系にも影響を及ぼし、これがさらに筋肉を収縮させて血流を低下させ、痛みが増幅するという痛みの悪循環が形成され、痛みは慢性化する。
【0004】
また、筋肉の持続的な緊張は骨・関節にも影響を与え、関節の可動域が制限されたり、関節に歪みが生じたりする。例えば腰椎後部の筋肉の異常緊張が持続すると、腰椎は過度の前湾(過前湾)になり、ここにストレスが集中して腰痛が生じることがある。
このような異常が長期化すると、疾患はさらに重篤化して慢性化し、さらには別の疾患の原因となるので、その治療は重要である。
【0005】
最近、このような体幹の深部筋の異常を効果的に治療するものとして、ストレッチ台が注目されている。ここで言うストレッチ台は、日本ではストレッチポール、米国でFOAM ROLLERなどと呼ばれているもので、形状は、図3(A)に示すような、直径が15cm程度、長さが90cm程度の円柱型、又はこの円柱を縦に半分に割った半円柱型のものである。子供用を含めてサイズ及び形状は様々のものがある。図3(B)は被訓練者がストレッチ台に載った時の側面図で、図3(C)はこれを頭側から見た正面図である。
これを使用する場合は、図3(B)に示すように、ストレッチ台の上に仰臥位で頭から臀部までを載せ、脚を少し開いて床に置いて姿勢を安定させ、この状態で、図3(C)のように体幹を矢印Aのように動かしたり、腕や足を動かして肩関節や股関節、仙腸関節等の関節運動をおこなって、体幹筋のストレッチ運動やリラックス訓練をおこなう。
【0006】
類似の装置に、台の彎曲を利用して背面を反らし、胸椎の後湾を矯正し、体のストレッチをおこなう装置がある(例えば、特許文献1参照)。
また、ベッドの上で、胸郭の可動域運動をおこなって胸椎の後湾を矯正しストレッチする装置もある(例えば特許文献2参照)。
以下に、図で説明をおこなう。
【特許文献1】登録実用新案公報第3045262号
【特許文献2】公開特許公報第2002−325783号
【0007】
図3は従来のストレッチ台の例であり、(A)は2種類のストレッチ台の外観図、(B)と(C)は半円柱型のストレッチ台に載ったときの側面図と正面図(体幹部のみ図示)である。ここでは半円柱状のストレッチ台で説明するが、円柱状のものもほぼ同様である。
ここで使用しているストレッチ台は、長さは90cm程度、直径が15cm程度の半円柱状で、図3(B)に示すように、人の頭部から臀部までを載せることができる。
仰臥位で載ると、台の構造上、直接、脊柱を圧迫するので、痛みや違和感が生じる。このため、台は適度に柔らかくしているものが多い。
【0008】
柔らかいストレッチ台は、人が載ると台は少し押しつぶされて歪み、図3(C)に示すように、体幹は脊柱を挟んで幅Lの範囲で支持される。
人の背部には、椎骨傍線のやや外側の肩甲線の近傍に、筋肉が盛り上がった最も後方に突出している部分(以下、「最凸部」とする)が左右に存在する(図6参照)。幅Lをこの左右の最凸部の間隔程度にすると、効果的なストレッチ運動やリラックス訓練が可能であることが知られている。このため、幅Lが左右の最凸部の間隔になるように、台の直径を決定している。通常、Lは10cm程度である。なお、椎骨傍線とは椎骨の端部を結んだ線である(図6参照)。ただし、筋肉やストレッチ台は柔らかく多少の歪みが生じるので、この寸法はおおよその目安である。
このようなストレッチ台を用いると、図3(C)の矢印Aのように、体幹を後方に反らすことができる。このため、脊柱傍筋のストレッチをおこなうことができる。また、特許文献2に記載されているような胸郭運動をおこなって、これに関連する筋肉をストレッチし、脊柱の前後の彎曲を矯正する事ができる。
台の高さは15cm程度であり、腕を体よりも後方まで動かして、肩関節をほぼ可動域いっぱいまで動かすことができる。このため、肩関節に関するほぼ全ての筋肉をストレッチすることができる。
【0009】
使用する場合、図3(B)に示すように、ストレッチ台に頭から臀部までを載せて仰臥位になり、脚を軽く開いて床に置いて安定させ、この姿勢で、ストレッチ運動やリラックス訓練をおこなう。
ここで言うストレッチ運動は、ストレッチ台の上で脊柱や肩関節、股関節、仙腸関節等の関節運動をおこない、この関節に関係する筋肉をストレッチするものである。例えば、掌を床面に置いて円弧を描くように動かしたり、腕を顔の前面に突き出したり頭側に挙上したりして、腕を肩関節可動域いっぱいに3次元的に動かすと、肩関節の運動に関係する全ての筋肉をストレッチすることができる。筋肉をストレッチすると、筋緊張を緩和することができ、血流が増加し、痛みを緩和し、関節可動域の制限を改善することができる。
【0010】
同様に、脚を動かして股関節運動をおこなうと、股関節や仙腸関節等の運動に関係する筋肉をストレッチすることができる。
脊柱については、四肢、胸郭、及び体幹その他の運動をおこなうことで、脊柱傍筋(起立筋)のストレッチをおこなうことができる。
【0011】
ストレッチ台ではリラックス訓練もおこなうことができる。これは、ストレッチ台の上で全身の力を抜いて筋肉の緊張をなくすようにイメージしながらリラックスするもので、これによって緊張していた筋肉をリラックスさせることができる。また、このリラックスをおこなうと、脊柱に自己の荷重がかかり、前湾や後湾が矯正され、さらに、図3(C)の矢印Aに示すように、自重で体幹が後方に反り、脊柱傍筋がストレッチされる。図3(C)の矢印A方向への力は,自力運動をおこなったときの力と、リラックスしたときに重力で作用する力がある。
【0012】
図4は特許文献1の装置で、図4(A)はその斜視図、(B)は実際に使用している様子を示す側面図である。本考案の装置は、胸椎付近で高くしたアーチ型の、体幹よりも広い幅の台であり、図4(B)に示すように、台に仰臥位で載り、脊柱のストレッチをおこない、胸椎の後湾を矯正するものである。この考案と同様の胸椎ストレッチ装置は、例えば特開平7−250920等、多数、存在する。
ただし、この装置は本発明と直接には関係しない。
【0013】
図5は特許文献2の装置で、ベッドの幅は体幹程度で、これに仰臥位で載り、アーム(図の8)を手で持って腕を動かして胸郭を動かし、関連する筋肉をストレッチし、胸椎の後湾を矯正するものである。胸椎が過度の後湾になると胸郭が圧迫され、肺の機能低下などが生じるが、このストレッチでこれらの疾患を改善することもできるとしている。この装置も本発明と直接には関係しない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
図3に示すような従来のストレッチ台の上で仰臥位になって運動をおこなうと、台は(半)円柱形であるため、脊椎が台に直接当たり、痛みや不快感が生じる。
この不都合を避けるために、従来のストレッチ台は、表面を柔らかくして脊柱への圧力を避けるようにしているものもあった。しかし、柔らかくしても、運動によっては、また、人によっては、痛みや不快感が生じることがある。痛みが生じると、それ以上は運動ができないため、満足のいく治療効果が得られないという問題があった。
【0015】
一方、ストレッチ台を柔らかくすると、脊柱への刺激は少なくなるが、本来の目的である筋肉のストレッチが十分にはできないという問題が生じる。
一般に、関節を動かす筋肉に異常緊張があると、この筋肉に対応する領域で関節の可動域制限が生じ、この範囲では関節運動ができなくなる。この治療には、可動域制限を受けている領域で可動域拡大訓練をおこない、緊張している筋肉をストレッチすることが有効である。
ストレッチ台では体幹をストレッチ台に固定して四肢を動かすことができるので、肩関節や股関節等の体幹にある関節に関係する筋肉のストレッチに適する。
しかし、従来の柔らかいストレッチ台を用いて関節可動域拡大訓練をおこなうと、緊張した筋肉の抵抗に負けて、筋肉がストレッチされる前にストレッチ台が歪み、関節可動域拡大訓練ができないため、筋肉をストレッチすることができない。
例えば、腕を後方に移動させるときに伸展する筋肉が異常緊張していると、腕をある角度以上には後方に移動できない。この筋肉のストレッチは腕を後方に動かす訓練をおこなうことで可能になる。この運動を柔らかいストレッチ台でおこなうと、図3(D)のように、腕を後方に動かすと、肩の筋肉がストレッチされる前にストレッチ台が歪んで体幹が傾き、肩関節の動きは得られないため、柔らかいストレッチ台では目的の筋肉をストレッチできないことがある。
つまり、従来ストレッチ台は、柔らかいため、十分なストレッチができないという問題があった。
【0016】
このように、ストレッチ台には、脊柱を圧迫しないで痛みや不快感が生じないようにして必要な運動を十分にできるようにすることと、必要なストレッチ運動とリラックス訓練が十分におこなうことができるようにする、ということが要求される。
【0017】
特許文献1の装置は、胸椎の後湾をストレッチして矯正することはできるが、これ以外の肩関節や股関節、腰椎等の関連筋のストレッチをおこなうことはできない。
特許文献2の装置は、胸椎の後湾をストレッチして矯正し、胸郭をストレッチすることはできるが、これ以外のストレッチ台の機能は有しない。
【0018】
本発明は、脊椎への圧迫刺激が無い、効果的なストレッチ運動ができるストレッチ台を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
そこで、請求項1記載の発明では、ストレッチ台に、縦方向に脊柱が当たる部分に凹部を設けるか、又はこの部分を柔らかくして、脊柱を圧迫しないようにした。
また、請求項2記載の発明では、ストレッチ運動とリラックス訓練をおこなうとき、この運動によってストレッチ台が歪まない程度に硬くして、効果的なストレッチやリラックスができるようにした。
【発明の効果】
【0020】
請求項1記載の発明のストレッチ台によると、脊柱が圧迫されない構造にしたので、痛みや不快感が生じることはなく、十分な効果的なストレッチ運動とリラックス訓練を行うことができる。
また、請求項2記載の発明によると、台を硬くしたので、ストレッチ運動をおこなっても台は歪まないので、十分な関節運動をおこなうことができる。実際には歪みの内ものは実現不可能であるが、多少歪んでも、ストレッチ運動を必要な範囲で十分にできるものであればよい。
このため、従来は十分にストレッチすることのできなかった比較的強い筋緊張がある場合も、十分に、より効果的にストレッチをおこなうことができるようになり、血流増加や、痛みの緩和、関節可動域の改善も、より効果的におこなうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の実施例を図1に示す。図1の(A)は装置の斜視図、(B)はストレッチ台に人が載ったときの側面図、(C)は頭側から見た正面図である(ただし、頭部は記入していない)。図の1は本発明のストレッチ台で、2はこの上で治療を受ける人である。
ストレッチ台は、人の頭部から臀部までを載せることのできる長さで、使用中に安定するように、半円柱型にし、請求項1記載の発明により、脊柱が当たる部分に凹部を設けている。図1の例では、ストレッチ台の底面は平面にしているが、どのような形状でもよい。
台の凹部の幅L1は脊柱の中心線と椎骨傍線の間隔よりも大きくして、脊柱を圧迫しないようにしている。
また、台の幅Lは、椎骨傍線のやや外側の筋肉が最も後方に盛り上がった最凸部を支える幅にしている。これは図3に示す従来のストレッチ台の体を支持する幅Lと同程度である。この幅が、経験的にも理論的にも最も効果的な運動と訓練ができるとされている。
【0022】
ただし、請求項1記載の発明では、ストレッチ台で脊柱を圧迫しないように、脊柱が当接する部分に凹部を設けるか又はこの部分を柔らかくするものであるため、L1は脊柱の中心線から椎骨傍線までの距離よりも大きくとる必要があるが、幅Lは問わない。しかし、Lが大きくなると、図1(C)の矢印Aのような運動がし難くなるので、ストレッチ台としては望ましくない。
台の人を支持する部分の幅L2が小さすぎると、荷重が一部に集中して痛いので、痛くない程度に広くすることが望ましい。脊椎傍線のやや外側から、背部の最凸部近傍までを支持すると、支持による痛みも無く、前述のように脊柱圧迫の痛みも無く、効果的な訓練も可能である。図1では円柱に脊柱が当たらないように凹部を設けているが、体を支持するL2の部分の形状は問わない。、図2に示すように、平面や楕円など、どのような形状であってもよい。ただし、台の上で運動をおこなうので、動き易く、受傷したり痛みを生じる危険が無いものが望ましい。凹部の形状も問わない。
凹部を柔らかくする場合は、脊柱が当たったとき、痛くない程度に柔らかくすればよい。この部材は、柔軟な物質であればよく、柔らかいゲルなどを用いればよい。通常、凹部を設けるか、凹部を柔らかくして、台全体をカバーで覆う。カバーは柔らかい方がよい。好ましくは伸縮性の有るものがよい。
【0023】
請求項2記載の発明により、台の硬さを、従来のストレッチ台よりも硬くしている。台上でストレッチ運動をしたとき、多少は歪んでも、十分な関節運動ができ、ストレッチ効果が得られればよい。台の高さにもよるが、最大に台が歪んだときでも、関節可動域いっぱいに四肢を動かすことができるようにする必要がある。具体的には、通常の発泡スチロール程度の硬さがあれば十分である。
【0024】
治療を受ける人は、図1(B)に示すように、ストレッチ台に頭から臀部までを載せて仰臥位になり、脚は少し開いて床に置いて安定した姿勢をとる。
この状態で、四肢や体幹を動かして筋肉をストレッチしたり、力を抜いてリラックス訓練をおこなう。
【0025】
従来の装置は、表面を柔らかくしているが、構造上、脊柱の圧迫は避けられず、痛みや不快感が生じることがあり、これによって運動が制限され、治療効果が低下するという問題があった。
これに対して、本発明のストレッチ台は脊柱を圧迫しないので、ストレッチ運動やリラックス訓練をおこなっても、痛みや不快感、違和感が生じない。このため、必要な運動を十分におこなって所望の効果をあげることができる。
【0026】
ストレッチ台の上で、例えば、腕を動かして肩関節の全可動域内で関節運動をおこなうと、肩関節に関係する全ての筋肉を動かすことが、つまりストレッチすることができる。
肩関節を動かす筋肉の一部に異常緊張があると、この筋肉が作用する領域で関節可動域の制限が生じる。これを治療するには、可動域制限を受けている領域で努力運動をおこない、緊張している筋肉をストレッチすると関節可動域制限も改善できる。ストレッチにより、筋緊張は緩和し、関節可動域制限も改善し、停滞していた血流も改善し、痛みも緩和する。
可動域制限を受けている領域で関節運動をおこなおうとすると、緊張している筋肉が抵抗となり、関節は動かずに体幹が動こうとする。このとき従来のストレッチ台であれば、台が柔らかいため、可動域制限領域で腕を動かすと、関節が動く前に体幹が動き、台が歪んで、緊張した筋肉をストレッチすることはできない。
これに対して請求項2記載の発明のストレッチ台は硬くしているため、可動域制限領域で腕を動かしても台は歪まないため、例えば腕を動かして肩関節運動をおこなっても肩関節可動域全体の運動をおこなうことができ、図3(D)のように腕Aを後方(矢印F方向)に動かしたとき腕が床Eに当たって可動域全体で運動できないという不都合は生じない。体幹が台に固定された状態で関節可動域拡大運動をおこなうことができるので、緊張していている筋肉を効果的にストレッチすることができる。
【0027】
同様に、脚を動かして股関節運動をおこなうと、股関節の運動に関係する筋肉を、深部まで、効果的にストレッチすることができる。
脊柱と四肢は筋肉で結合しており、椎骨どうしは筋肉で結合している。このため、本発明のストレッチ台を用いて、所定の四肢の運動をおこなうと、脊柱傍筋もストレッチすることができる。
図5のような運動をおこなって、胸郭及び胸椎の筋肉をストレッチすることもできる。
【0028】
以上のようなストレッチ運動による筋肉のストレッチの他に、本発明のストレッチ台ではリラックス訓練もおこなうことができる。本発明のストレッチ台に載って、力を抜いて筋肉の緊張をなくすようにイメージしながらリラックスをすると、緊張していた筋肉をリラックスさせることができる。このリラックスをおこなうと、脊柱に自己の荷重がかかり、頚部と腰部の前湾と、胸部の後湾が矯正され、脊柱傍筋がストレッチされる。また、自重で図1(C)の矢印Aのような力がかかるので、脊柱傍筋や胸郭の筋肉等をストレッチすることもできる。
【実施例1】
【0029】
本発明の別の実施例を図2に示す。この図はストレッチ台の頭側から見た正面図の例である。
図2(A)は断面が台形のストレッチ台、(B)は平面板に脚を設けたもの、(C)は楕円形の例である。いずれも、請求項1記載の発明により、脊柱が当接する部分に凹部を設け、背部の最凸部を支持するようにしている。凹部を設ける代わりに、この部分を柔らかくしてもよい。
図2の幅Lと凹部のサイズは、図1の実施例と同程度である。
長さは頭部から臀部が載る程度であればよい。
また、請求項2記載の発明により、効果的なストレッチができるように、台は硬くしている。硬さは図1の実施例と同様にすればよい。
人体を受ける面の形状は問わない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施例である。
【図2】本発明の別の実施例である。
【図3】従来のストレッチ台の例である。
【図4】特許文献1のストレッチ板である。
【図5】特許文献2のストレッチ装置である。
【図6】人の背面と各部の名称
【符号の説明】
【0031】
1:ストレッチ台
2:人
A:被訓練者の腕
F:腕を動かす方向
E:床

【特許請求の範囲】
【請求項1】
仰臥位で頭部から臀部までを載せてストレッチ運動やリラックス訓練等をおこなうストレッチ台において、
ストレッチ台の脊柱が当接する部分に凹みを設けるか、又はこの部分を柔らかくしてして、脊柱の圧迫を少なくした、ストレッチ台。
【請求項2】
ストレッチ台を硬くして、ストレッチ台の上でストレッチ運動をおこなってもストレッチ台が歪み難くし、効果的なストレッチ運動とリラックス訓練ができるようにしたストレッチ台。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−141694(P2006−141694A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−335942(P2004−335942)
【出願日】平成16年11月19日(2004.11.19)
【出願人】(000114190)ミナト医科学株式会社 (31)