説明

スプライスボックス

【課題】本発明は、省スペースで作業性の良いスプライスボックス1を提供することを目的としている。
【解決手段】本発明に係るスプライスボックス1の構造は、スプライスボックス1の基盤2には、光アダプタ3、テンションメンバ押さえ4、光ファイバーの余長収納部5、ケーブルクランプ6とを備え、光ファイバーを融着するための融着トレイ7は、基盤2に備えられた光配線機器の上面にヒンジ構造にて回動動作により開閉可能であるカバー8に取り付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光通信機器と光通信機器を配線する光ファイバーとを収納するためのスプライスボックスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、特開2001−188135号公報に記されているように、スプライスボックスには、基盤上に光アダプタ、テンションメンバ押さえ、余長収納部、ケーブルクランプ、融着トレイ等の光配線機器と配線とを平面に配置していた。
【特許文献1】特開2001−188135号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記背景技術におけるスプライスボックスでは、平面に光配線機器を配置していたため、個々の光通信機器を配置するスペースがそれぞれ必要となり、スペースが多く必要であるため、スプライスボックス全体を大きくして対応していた。スプライスボックスの設置場所も限定され、スプライスボックスの製造費用も負担となっていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
そこで本発明は、省スペースで作業性の良いスプライスボックスを提供することを目的とし、その構造は、スプライスボックスの基盤には、光アダプタ、テンションメンバ押さえ、光ファイバーの余長収納部、ケーブルクランプ等の光配線機器を備え、光ファイバーを融着するための融着トレイは、基盤に備えられた光配線機器の上面にヒンジ構造にて回動動作により開閉可能であるカバーに取り付けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、スプライスボックスの基盤には、光アダプタ、テンションメンバ押さえ、光ファイバーの余長収納部、ケーブルクランプ等の光配線機器を備え、光ファイバーを融着するための融着トレイは、基盤に備えられた光配線機器の上面にヒンジ構造にて回動動作により開閉可能であるカバーに取り付けるため、スプライスボックス内部が多層に分割して配置でき、スプライスボックスの省スペース化を図ることができ、設置場所が限定されず、スプライスボックスの製造費用も抑えることができる。融着トレイを取り付けるカバーが回動動作可能であるため、光ファイバーへの負荷が軽減でき、配線作業性の向上が見込まれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明に係るスプライスボックスの実施例を図1〜図4の添付図面に基いて説明する。
【0007】
スプライスボックス1には、基盤2に、光アダプタ3、テンションメンバ押さえ4、光ファイバーの余長収納部5、ケーブルクランプ6、光ファイバーを融着するための融着トレイ7等の光配線機器が収納される。これら、光通信機器間を接続する光ファイバー(図示せず)は、特性上折りたたんで収納できないので光配線機器は余裕を持って配置する必要がある。
【0008】
本発明に係るスプライスボックス1において、直接基盤2には、光アダプタ3、テンションメンバ押さえ4、光ファイバーの余長収納部5、ケーブルクランプ6を配置する。基盤2に配置された光配線機器を被覆するカバー8をヒンジ構造により回動動作することで開閉可能であるように取り付ける。カバー8の上面に融着トレイ7を取り付けて、光配線機器を多層に配置する。
【0009】
カバー8の取り付け構造を図3に基いて説明する。基盤2にはヒンジ取り付け部品9を固定する。ヒンジ取り付け部品9には長孔10を設け、長孔10の上端部には回転穴11を延設している。回転穴11の部分でヒンジピン12によりカバー8が取り付けられる。カバー8は回動動作により開閉可能であり、基盤2への機器の取り付けや保守作業の際には、カバー8を開けて作業を行う。カバー8を開けたときに、カバー8のヒンジ部分を長孔10に移動させ、さらに長孔10をスライド動作により、基盤2方向へ移動させることができる。カバー8を基盤2方向へ移動させ、カバー8が長孔10に引っ掛かり、カバー8は垂直方向に、開けた状態で保持することができる。
【0010】
また、図4に示すように、本発明に係るスプライスボックス13は、融着トレイ14、光アダプタ15といった光配線機器を増設することも可能である。融着トレイ14、光アダプタ15をそれぞれ奥行き方向に多段に積み重ねる。従来空いていた部分に融着トレイ14、光アダプタ15を増設するので、スプライスボックス13を大きくすることなく、融着点数を増やし、高密度収納できる。
【産業上の利用可能性】
【0011】
スプライスボックスに収納する光配線機器を省スペースに配置を可能とし、スプライスボックスの設置場所を限定せず、安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係るスプライスボックスの実施例を示す説明図である。
【図2】図1におけるA−A’断面図である。
【図3】本発明に係るスプライスボックスのカバーのヒンジ構造の拡大図である。
【図4】本発明に係るスプライスボックスの配線機器を増設した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0013】
1 スプライスボックス
2 基盤
3 光アダプタ
4 テンションメンバ押さえ
5 余長収納部
6 ケーブルクランプ
7 融着トレイ
8 カバー
9 ヒンジ取り付け部品
10 長孔
11 回転孔
12 ヒンジピン
13 スプライスボックス
14 融着トレイ
15 光アダプタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光通信機器と該光通信機器を配線する光ファイバーとを収納するためのスプライスボックスにおいて、該スプライスボックスの基盤には光配線機器を備え、前記光ファイバーを融着するための融着トレイは、前記基盤に備えられた光配線機器の上面にヒンジ構造にて回動動作により開閉可能であるカバーに取り付けることを特徴とするスプライスボックス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−3353(P2008−3353A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−173525(P2006−173525)
【出願日】平成18年6月23日(2006.6.23)
【出願人】(000124591)河村電器産業株式会社 (857)
【Fターム(参考)】