説明

スプリンクラー用ゴミ除去装置

【課題】スプリンクラーの接続配管内部に溜まるゴミを容易に外部に除去することができ、スプリンクラーの維持管理を容易とするスプリンクラー用ゴミ除去装置を提供する。
【解決手段】スプリンクラー30に接続される給水管の立ち上がり部13に設けられる筒状の本体部21と、スプリンクラー30のノズル部31の吐出口31aよりも上流側に設けられるフィルタ部材27とを有し、本体部21の内部に上下に貫通する給水通路24を設け、給水通路24の途中に、球状弁体25を収納配置した弁室26を設け、給水管からの上向きの水圧の付加により球状弁体25が浮上して給水通路24を開通し、同水圧の除去により球状弁体25が沈降して弁室26の入口26aを閉鎖し、本体部21の側部に、弁室26から外部に貫通する水抜き口28を設け、給水通路24の給水状態において、本体部21の内部の水圧を受けた球状弁体25により、水抜き口28の入口を閉鎖する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スプリンクラーの接続配管内部に溜まるゴミを自動的に外部に除去でき、スプリンクラーの維持管理作業を容易とする、スプリンクラー用ゴミ除去装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
圃場の代表的な潅水設備として、従来より、スプリンクラー設備が知られている(特許文献1等参照)。このスプリンクラー設備は、一例として、貯水池と圃場との間を地下配管で結び、圃場内には地下配管からライン管を地上に配管し、ライン管の途中に立ち上がり管(ライザー管)を接続し、各立ち上がり管の上端にスプリンクラーを設けたもので、貯水池の水をポンプで地下配管、ライン管を通して圧送し、各立ち上がり管上端のスプリンクラーの散水ノズルから、圃場内へ散水するようになっている。また、各スプリンクラーは、下からの水圧により一定角度の範囲を回転し、圃場内にまんべんなく均等に散水するようになっているものが多い。
【0003】
茶園では、春先の新芽が出る時期、霜の被害を避けるために、防霜設備として、従来より防霜ファンおよびスプリンクラーの散水による防霜方法(散水氷結法)が利用されている。後者の防霜方法は、霜が降りて地面の放射冷却により、新芽の葉温が−2°以下に低下すると、新芽が霜害を受けて枯れてしまうため、葉温が略2℃になったら、自動又は手動によりスプリンクラーを作動させて散水し、茶葉に付着した水分が凍って潜熱を放出し、これにより新芽が約0℃に保たれ、これにより凍霜害が防止される。
【特許文献1】実開平5−63252号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
貯水池に溜まったゴミは、配管の入口あるいは途中に設けられたストレーナーで大部分が除去されるが、除去されなかった小さいゴミや塵が配管を通り、スプリンクラー内部に溜まり、ノズルの目詰まりを起こす場合がある。このため、従来では、目詰まりが起こる都度、スプリンクラーを外して中のゴミを除去する必要があった。スプリンクラーが詰まると散水に支障を来たし、新芽が霜害を受けて枯れる問題につながる。このため、上に述べたように、その都度スプリンクラーの内部を清掃する必要があるが、茶園や果樹園等では、園内に多数のスプリンクラーが設置されているため、農家にとっては、それらの清掃作業の負担が極めて大きい。また、スプリンクラーの手前にゴミ除去用の高性能フィルターを取り付ける例もあるが、その維持管理・交換に要する費用が高くつくという問題があった。
【0005】
さらに、スプリンクラー設備は、上に述べた灌漑や防霜目的以外にも、薬剤散布や葉面洗浄など多目的に使用されており、上記のゴミ除去の問題の解決が叫ばれていた。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、スプリンクラーの接続配管内部に溜まるゴミを自動的に外部に除去することができ、スプリンクラーの維持管理を容易にするスプリンクラー用ゴミ除去装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る請求項1記載のスプリンクラー用ゴミ除去装置は、スプリンクラーに接続される給水管の立ち上がり部に設けられる筒状の本体部と、スプリンクラーのノズル部の吐出口よりも上流側に設けられるフィルタ部材とを有し、当該本体部の内部に上下に貫通する給水通路を設け、当該給水通路の途中に、球状弁体を収納配置した弁室を設け、給水管からの上向きの水圧の付加により弁室内の球状弁体が浮上して給水通路を開通し、同水圧の除去により球状弁体が沈降して弁室の入口を閉鎖し、前記本体部の側部に、弁室から外部に貫通する水抜き口を設け、前記給水通路の給水状態において、本体部の内部の水圧を受けた球状弁体により、前記水抜き口の入口を閉鎖することを特徴とする。
【0008】
請求項1記載のスプリンクラー用ゴミ除去装置によると、貯水池等からポンプにより給水管から立ち上がり部を経てスプリンクラーへ向けて圧送される水が、立ち上がり部に設けられたゴミ除去装置の本体部の給水通路を上向きに通過する際、弁室に収納配置された球状の弁体が、下からの水圧により浮上して給水通路を開通する。同時に、開通初期の段階で、浮上した弁体が、弁室から外部に開口する水抜き口に吸込まれる水の負圧により水抜き口28側へ吸引され、同時に本体部の内部の水圧を受けて水抜き口の入口を閉鎖する。球状弁体により水抜き口の入口が閉鎖された状態で、給水通路内の全ての水はスプリンクラー内部の給水通路へ圧送され、スプリンクラーの散水ノズルの吐出口から外部へ吐出され、散水される。その間、ストレーナー等で除去されなかった小さいゴミや塵等は、圧送される水と一緒にスプリンクラーへ向かうが、スプリンクラーのノズル部の吐出口よりも上流側に設けられたフィルタ部材により、本体部の内部からフィルタ部材の手前にかけて、徐々に蓄積される。
【0009】
散水を停止するためにポンプが停止されると、給水管内を水が圧送されなくなり、給水時に弁室内で水圧により水抜き口を閉鎖していた球状弁体が重力により沈降し、弁室の入口を閉鎖すると同時に、弁室から外部に貫通する水抜き口の入口が開口し、スプリンクラー内部および弁室に溜まる水が水抜き口を通して外部に自動的に排出される。と同時に、本体部の内部からフィルタ部材の手前にかけて蓄積されたゴミ等も、水の排出に追従して水抜き口から外部に自動的に排出される。
【0010】
これにより、ポンプが停止されると、スプリンクラーを取り外すことなく、本体部内に設けられたフィルタ部材の手前に蓄積されたゴミ等を外部に自動的に排出することができ、スプリンクラーの維持管理が極めて容易となる。また、これにより、スプリンクラーがゴミで目詰まりして散水不可となり、茶園等の新芽が霜害により枯れてしまうといった問題を防ぐことができる。
【0011】
本体部は、スプリンクラーに接続される給水管の立ち上がり部に設ければよく、例えば、スプリンクラー直下のライザー管の上端に設ける他、ポンプから続く給水管の元栓付近に垂直な立ち上がり部を設け、当該立ち上がり部に設けるようにしても良い。
【0012】
本発明に係る請求項2記載のスプリンクラー用ゴミ除去装置は、前記球状弁体の外径が、前記弁室の入口径および前記水抜き口の入口径のそれぞれよりも大きいことを特徴とする。
【0013】
本発明に係る請求項3記載のスプリンクラー用ゴミ除去装置は、前記水抜き口の入口径が、前記ノズル部の吐出口の口径よりも大きいことを特徴とする。
【0014】
本発明に係る請求項4記載のスプリンクラー用ゴミ除去装置は、前記フィルタ部材を、本体部の弁室と、当該弁室に連通する前記スプリンクラー内部の給水通路との間に設けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明に係るスプリンクラー用ゴミ除去装置は、給水時は、本体部の内部の給水通路を常時開通して灌漑機能や防霜機能を十分に発揮し、給水停止時は、スプリンクラー内部に溜まる水を本体部の側部に設けた水抜き口から外部に自動的に排出すると同時に、本体部の内部からスプリンクラーのノズル部の吐出口の上流側に設けたフィルタ部材の間に溜まるゴミや塵を水の排出に追従して外部に自動的に排出することができ、これによって、スプリンクラーを取り外すことなく、スプリンクラーの接続配管内部のゴミを排除することができ、スプリンクラーの維持管理を極めて容易かつ簡便にするという優れた効果を奏する。
【0016】
また、本発明に係るスプリンクラー用ゴミ除去装置は、構造が非常に簡単であり、耐久性に優れると共に、製作コストも安いという優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明を実施するための第1の実施形態を、茶園を例にして、図1ないし図7を参照して説明する。図1および図2において、符号10はスプリンクラーシステムを示す。
【0018】
スプリンクラーシステム10は、貯水池1と茶園(圃場)2との間が地下配管11で結ばれ、茶園2の地表面には、地下配管11に接続された複数本(図示例の場合4本)のライン管12が、茶の木Tが植えられた畝2Aの上に平行に延びており、各ライン管12の途中には一定間隔で立ち上がり管(ライザー管)13が設けられている。各立ち上がり管13の上端には、本発明に係るスプリンクラー用ゴミ除去装置(以下、単に「ゴミ除去装置」という)20を介してスプリンクラー30が設けられている。各スプリンクラー30の散水ノズル31からは、貯水池1からポンプ14により圧送された水が吐出され、茶園2内の所定範囲内に散水されるようになっている。
【0019】
図3は、立ち上がり管13、ゴミ除去装置20、スプリンクラー30の各部材の接続状態の断面図を示している。ゴミ除去装置20は、筒状の本体部21を有し、本体部21の下端部には、立ち上がり管13の上端開口部13aに着脱可能に接続される下側接続部22が設けられている。下側接続部22の外周には雌ねじ部22aが設けられ、立ち上がり管13の上端開口部13aの内面に設けられた雄ねじ部13bに螺合されるようになっている。また、本体部21の上端部には、スプリンクラー30の下端部36と着脱可能に接続される上側接続部23が設けられている。上側接続部23の上端開口部23aの内周には雄ねじ部23bが設けられ、スプリンクラー30の下端部36の外周に設けられた雌ねじ部36aに螺合されるようになっている。
【0020】
図3および図4に示すように、本体部21の内部には、上下に貫通し、立ち上がり管13の管内の給水通路15に連通する給水通路24が設けられている。給水通路24の途中には、球状弁体25を収納配置した弁室26が設けられている。弁室26の内径Dは、給水通路24の、弁室26よりも下側に位置する下側通路24aの内径Dよりも大きい。
【0021】
弁室26内に収納される球状弁体25は、給水時に下からの水圧の付加により弁室26内を浮上して給水通路24を開通し、給水停止時には沈降して弁室26の入口26aを閉鎖する開閉弁としての役目を果たすもので、球状弁体25の外径Dは、弁室26の入口径、すなわち、下側通路24aの内径Dよりも大きく、弁室26の内径Dよりも小さい。
【0022】
さらに、本体部21の、上側接続部23の内周下部には、地下配管11、ライン管12、立ち上がり管13の管内をスプリンクラー30側へ水と一緒に流れてくるゴミや塵を捕捉するための、メッシュ状のフィルタ部材27が取り付けられている。
【0023】
そして、本体部21の側部には、弁室26から外部に貫通する水抜き口28が設けられている。この水抜き口28の内径Dは、スプリンクラー30における散水ノズル31の先端吐出口31aの口径よりも数倍(図示例の場合、3倍以上)大きい。また、水抜き口28の内径Dは、球状弁体25の外径Dよりも小さく、給水時には、給水通路24の給水状態において、本体部21の内部の水圧を受けた球状弁体25により、入口が閉鎖され、かつ漏水も防止されている。さらに、水抜き口28の、弁室26側の入口の周縁部には、テーパー(例えば45度)が設けられ、閉鎖時に球状弁体25と密着し、閉鎖性を向上させるようになっている。
【0024】
なお、弁室26の下面26bは、給水通路24の下側通路24aに向けて下向きに傾斜する斜面となっており、給水停止時に、球状弁体25との密着性を高め、給水通路24の閉鎖性を向上させる作用を奏する。
【0025】
スプリンクラー30は、散水ノズル31を備えるスプリンクラー本体32と、スプリンクラー本体32に回転自在に取り付けられた拡散ブレード33と、スプリンクラー本体32に取り付けられた付勢スプリング34とから構成され、スプリンクラー本体32の内部には、下端に開口し散水ノズル31の先端吐出口31aに連通する給水通路35が形成されている。
【0026】
かかるスプリンクラー30は、スプリンクラー本体32の下端部36がゴミ除去装置20の本体部21の上側接続部23内に接続された状態で、ゴミ除去装置20の給水通路24から圧送される水が給水通路35を通り、先端吐出口31aから噴出して、前方の拡散ブレード33を水圧によって付勢スプリング34に抗して一方向に回動させ、付勢スプリング34の復元力によって拡散ブレード33を復元させ、スプリンクラー本体32を打撃し、スプリンクラー本体32を周方向に一定の角度範囲で回転させることができるようになっている。なお、図示しないストッパーにより、スプリンクラー本体32の回転角度を一定範囲に規制できるようになっている。なお、図示例のスプリンクラー30は、一例であって、多種多様のスプリンクラーが適用できることは言うまでもない。
【0027】
次に、以上のスプリンクラーシステム10およびゴミ除去装置20の作用について、図4ないし図7を参照して、以下に説明する。
【0028】
図1に示すポンプ14の作動により、貯水池1から地下配管11、各ライン管12を圧送された水が、各立ち上がり管13の給水通路15からゴミ除去装置20の給水通路24に上向きに圧送されると、図4に示すように、給水通路24の途中の、弁室26の入口26aを閉鎖していた球状弁体25が、上向きの水圧により、図5に示すように、浮上して給水通路24を開通する。同時に、浮上した球状弁体25が、弁室26から水抜き口28に吸込まれる水の負圧により水抜き口28側へ吸引され、図6に示すように、本体部21内の水圧により、弁室26から外部に貫通する水抜き口28の入口を閉鎖する。これにより、立ち上がり管13の給水通路15を上向きに圧送される水は、ゴミ除去装置20の給水通路24、スプリンクラー30内部の給水通路35を通り、散水ノズル31の先端吐出口31aからそれぞれ吐出される。各スプリンクラー30は、図1に示すように、給水中、拡散ブレード33と付勢スプリング34の作用により、一定の角度範囲で回転しながら、茶園2内を散水する。
【0029】
ポンプ14の作動は、例えば、葉温度を検出する地表付近の温度センサー(図示せず)で制御し、春先の時期、葉温度が2℃に下がったら温度センサーからの信号により、ポンプ14を自動的に作動させ、一定時間散水を行う。
【0030】
一定時間散水が行われ、自動的にポンプ14が停止し、或いは手動によるバルブ等の閉鎖により、貯水池1からの水の圧送が停止されると、ゴミ除去装置20内の給水通路24内では、下からの水圧が除去されるので、水抜き口28の入口を閉鎖していた球状弁体25が、図7に示すように重量により沈降して、弁室26の入口26aを閉鎖する。これにより給水通路24が閉鎖される。同時に、水抜き口28の入口が開口し、スプリンクラー30内部の給水通路35およびゴミ除去装置20内の弁室26に残る水が水抜き口28を通り、外部に排水される。そして、ゴミ除去装置20内の弁室26およびフィルタ部材27の下部に蓄積されたゴミ等Gは、下側接続配管22へ逆行して配管内に溜まることなく、水の排出に追従して水抜き口28から外部に自動的に排出される。
【0031】
本実施形態のゴミ除去装置20によると、散水開始後、貯水池1から水と一緒に小さいゴミや塵埃が給水管内をスプリンクラー30へ向け流れても、弁室26からフィルタ部材27の下部に蓄積されたゴミ等が、散水停止の度に、水抜き口28から水と一緒に外部に自動的に排出されるから、スプリンクラーの接続配管内に溜まるゴミ等を除去する作業が不要で、従来のように、ゴミの除去のためにスプリンクラー30をわざわざ取り外す作業が不要となる。
【0032】
また、ゴミが本体部21の弁室26内に留まったとしても、給水と停止を繰り返すことにより、水の排出と同時に弁室内26に溜まったゴミも排出される。これにより、スプリンクラー30の維持管理が半永久的に容易となる。また、スプリンクラーが目詰まりして散水不可となることもない。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明に係るスプリンクラー用ゴミ除去装置は、あらゆる用途のスプリンクラー、例えば灌漑用、防霜用、薬剤散布用、葉面洗浄用などのスプリンクラー用のゴミ除去装置として利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明のスプリンクラー用ゴミ除去装置を用いたスプリンクラーシステムの概要を示す側面図、
【図2】図1に示すスプリンクラーシステムの平面図、
【図3】本発明のスプリンクラー用ゴミ除去装置の断面図、
【図4】本発明のスプリンクラー用ゴミ除去装置の作用を示す説明図で、球状弁体により給水通路が球状弁体により閉鎖された状態を示す図、
【図5】本発明のスプリンクラー用ゴミ除去装置の作用を示す説明図で、球状弁体の浮上により給水通路が開通された状態を示す図、
【図6】本発明のスプリンクラー用ゴミ除去装置の作用を示す説明図で、球状弁体の浮上により水抜き口の入口が閉鎖された状態を示す図、
【図7】本発明のスプリンクラー用ゴミ除去装置の作用を示す説明図で、球状弁体の沈降により給水通路が閉鎖された状態を示す図である。
【符号の説明】
【0035】
1 貯水池
2 茶園(圃場)
2A 畝
10 スプリンクラーシステム
11 地下配管
12 ライン管
13 立ち上がり管(立ち上がり部)
13a,23a 上端開口部
13b,23b 雄ねじ部
14 ポンプ
15,24,35 給水通路
22a,36a 雌ねじ部
20 ゴミ除去装置
21 本体部
22 下側接続部
23 上側接続部
24a 下側通路
25 球状弁体
26 弁室
26a 弁室の入口
27 メッシュ状のフィルタ部材
28 水抜き口
30 スプリンクラー
31 散水ノズル
31a 先端吐出口
32 スプリンクラー本体
33 拡散ブレード
34 付勢スプリング
36 下端部
37 ストッパー
弁室の内径
下側通路の内径
球状弁体の外径
水抜き口の内径
T 茶の木

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スプリンクラーに接続される給水管の立ち上がり部に設けられる筒状の本体部と、スプリンクラーのノズル部の吐出口よりも上流側に設けられるフィルタ部材とを有し、前記本体部の内部に上下に貫通する給水通路が設けられ、当該給水通路の途中に、球状弁体が収納配置された弁室が設けられ、給水管からの上向きの水圧の付加により弁室内の球状弁体が浮上して給水通路が開通され、同水圧の除去により球状弁体が沈降して弁室の入口が閉鎖され、前記本体部の側部に、弁室から外部に貫通する水抜き口が設けられ、前記給水通路の給水状態において、本体部の内部の水圧を受けた球状弁体により、前記水抜き口の入口が閉鎖されることを特徴とするスプリンクラー用ゴミ除去装置。
【請求項2】
前記球状弁体の外径は、前記弁室の入口径および前記水抜き口の入口径のそれぞれよりも大きいことを特徴とする、請求項1記載のスプリンクラー用ゴミ除去装置。
【請求項3】
前記水抜き口の入口径は、前記ノズル部の吐出口の口径よりも大きいことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のスプリンクラー用ゴミ除去装置。
【請求項4】
前記フィルタ部材は、本体部の弁室と、当該弁室に連通する前記スプリンクラー内部の給水通路との間に設けられることを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のスプリンクラー用ゴミ除去装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−99040(P2010−99040A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−275188(P2008−275188)
【出願日】平成20年10月27日(2008.10.27)
【出願人】(300054963)株式会社垂水産業 (1)
【Fターム(参考)】