説明

スプレー用組成物の製造方法

【課題】体に無害で、有害物質を遮断できるスプレー用組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】絹雲母及び貴陽石を1次粉砕するステップS10と、松葉抽出物を製造するステップS20と、精製水に絹雲母粉末と貴陽石粉末と塩化ナトリウム粉末とを混合して第1混合物を準備するステップS30と、第1混合物を常温で攪拌して2次粉砕するステップS40と、2次粉砕した第1混合物を放置するステップS50とを含む。さらに、放置した第1混合物の上澄液を抽出するステップS60と、抽出した上澄液と松葉抽出物とエタノールとを混合して第2混合物を得るステップS70と、第2混合物を攪拌して発酵させることによって発酵液を得るステップS80と、発酵液を常温に急冷するステップS90とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体に無害で、松の香りを発散し、有害物質を遮断するスプレー用組成物の製造方法に関し、さらに詳細には、建築物や車両などの内蔵材の製造に用いられる各種有機化合物が発散することを遮断し、かつそれ自体から陰イオンと松の香りなどの自然香を放出するスプレー用組成物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の松の香りを発散し、有害物質を遮断するスプレー用組成物は、門、旋盤、家具、窓枠などのような多様な室内内蔵材や車両内部のカーシート、床材などのような自動車内蔵材に全て適用できる。
一般に、建築物や車両の室内内蔵材には、各種化学物質などが用いられる。例えば、建築物の内蔵材に用いられる門などの場合、複数枚の合成樹脂板や木材板を接着剤で接着して多層構造を形成し、多層構造で形成された門の表面を彩色するか、又は、ベニヤなどを接着して製造される製品である。このような方法で製造される内蔵材は、相対的に軽量かつ価格が低廉であるから、広く用いられている。合成樹脂板や木材板を多層構造で接合するために、合成樹脂接着剤を使用し、彩色するために合成塗料を使用する。このような合成樹脂接着剤は接着強度や接着耐久性などの接着と関連した各種物性に優れている長所があり、合成塗料は色相が美麗で耐久性に優れている長所がある。しかしながら、合成樹脂接着剤と合成塗料に含まれる各種有機化合物や揮発性物質が原因であるシックハウス症候群によって、施設物内で生活する人々の健康に悪影響を及ぼし、かつ不快な臭いが発生するという問題点がある。
【0003】
また、カーシート、床材などのような自動車内蔵材でも、製造に用いられた各種有機化合物や揮発性物質によって、人体に影響を及ぼす、所謂、新車症候群が問題になっており、自動車内部でも健康に有害で不快な臭いが発生するという問題点がある。
これにより、人々の健康に悪影響を及ぼす各種有機化合物や揮発性物質の発散を防止又は抑制するために、内蔵材の表面をコーティングする各種化合物が開発されているが、開発された内蔵材コーティング用化合物もそれ自体から人体に有害な物質を発散するため、実際に内蔵材に適用することが困難であり、内蔵材の合成樹脂接着剤と合成塗料から不愉快で人体に悪い影響を及ぼす臭いが発生し、かつ室内又は自動車の内蔵材にコーティングして使用する用途としてのみ使用できるという問題点がある。
【0004】
例えば、特許文献1では、水又は水溶性有機溶媒の合成溶媒に分散されたグラフト共重合体からなるポリエステル水性分散液が開示されているが、このようなポリエステル水性分散液はそれ自体から人体に有害な物質が発散し、不愉快で人体に影響を及ぼす臭いが発生するという問題点がある。
特許文献2では、アクリル系共重合物エマルジョン、水性ウレタン系樹脂、ワックスエマルジョン、アルカリ可溶性樹脂、紫外線吸収剤からなるコーティング剤組成物が開示されている。しかしながら、このようなアクリル系コーティング剤組成物は、それ自体から人体に有害な物質を発散し、実際に内蔵材に適用することが困難であるという問題点がある。
【0005】
特許文献3では、水性キャリア媒質、透明酸化鉄顔料、親水性アクリル共重合体分散剤、フィルム形成重合体結合剤、架橋結合剤からなる自動車内蔵材用水性コーティング組成物が開示されている。しかしながら、このような水性コーティング組成物は、価格が高く、用途に制限があり、臭いの遮断効果が足りないという問題点がある。
また、上記のような従来の技術によるコーティング剤は、室内又は自動車の内蔵材にコーティングして使用する用途としてのみ使用でき、室内又は自動車の内部空間に噴射されて、芳香効果を提供する芳香剤としては使用できないという問題点がある。
【0006】
【特許文献1】韓国特許第300644号明細書
【特許文献2】韓国特許公開第2004−3528号公報
【特許文献3】韓国特許第437006号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、内蔵材の表面に噴射されて薄膜を形成することにより、前記内蔵材から各種有機化合物や揮発性物質が発散することを遮断し、かつ松の香りを放出し続けるか、又は、室内空間にスプレーされて自然香である松の香りを発散し、有害物質を遮断するスプレー用組成物の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のスプレー用組成物の製造方法は、絹雲母及び貴陽石を1次粉砕するステップ(S10)と、松葉抽出物を製造するステップ(S20)と、精製水100重量部に対して絹雲母粉末36〜44重量部と、貴陽石粉末36〜44重量部と、塩化ナトリウム粉末4〜6重量部とを混合して、第1混合物を準備するステップ(S30)と、前記第1混合物を常温で攪拌して2次粉砕するステップ(S40)と、前記2次粉砕した第1混合物を40〜50分間放置するステップ(S50)と、前記放置した第1混合物の上澄液を抽出するステップ(S60)と、前記抽出した上澄液60〜73重量%と、前記松葉抽出物20〜30重量%と、エタノール7〜10重量%とを混合して、第2混合物を得るステップ(S70)と、前記第2混合物を50〜60分間攪拌して発酵させることにより、発酵液を得るステップ(S80)と、前記発酵液を常温に急冷させるステップ(S90)とを含む。
【0009】
前記実施例において、前記絹雲母は、K2O、Na2Oの含量が9重量%以上含まれることが好ましい。そして、例えば、前記松葉抽出物は、松葉を粉砕してスラリーと液状松葉に固液分離するステップと、前記固液分離した混合物をろ過して、液状松葉抽出物を得るステップとにより得られる。また、前記攪拌粉砕(S40)は、60〜90℃の温度で、前記絹雲母及び貴陽石が8000〜10000メッシュの粉末になるまで行われる。また、前記発酵(S80)は、500〜600rpmの攪拌速度及び80〜100℃の温度で行われる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によって製造されるスプレー用組成物は、室内又は自動車の内蔵材の表面に薄膜を形成するか、又は、空気中に噴射して、前記内蔵材の製造に用いられる各種有機化合物や揮発性物質が発散することを遮断し、かつ、各種悪臭を脱臭する作用を行うか、室内に噴射されて自然香である松の香りを発散し続けることにより、居住者や車両搭乗者の健康を向上させるように支援する効果がある。
また、前記方法によって製造されたスプレー用組成物は、人体に無害な天然材料を適用して製造されるため、親環境的であり、携帯が簡便であるから、多様な場所で用いられることができるという長所がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1は、本発明の一実施例によるスプレー用組成物の製造方法の順序を示す図である。
図面を参照して、本発明の構成を詳細に説明する。
まず、絹雲母、貴陽石をそれぞれ1次粉砕して、絹雲母粉末、貴陽石粉末を得る(ステップS10)。
絹雲母(Sericite)は、粘土鉱物の一種類であって、鱗片状の結晶からなる銀白色の絹糸光沢を示し、絹糸光沢の特性を生かして、微粉体に加工して様々な用途として用いられている。このような絹雲母粉末は、用水中の陽イオン浮遊粒子と電気的に中和凝集されて沈殿を引き起こすことにより、優れた浄水作用、高い補湿効果及び活性度を有する。また、人体の血液循環を促進し、細胞活性を活性化する遠赤外線を90%以上放射する物質であって、強力な陰イオンを発散して、各種有害物質を吸着する機能を有しており、湿度調節もできる。
【0012】
本発明では、発酵ステップの温度を低下させるために、R2O(K2O、Na2O)の含量が9重量%以上であるA等級絹雲母を微粉砕した粉末を使用する。R2O(K2O、Na2O)の含量が9重量%以上であるA等級絹雲母の粉末は、B等級、C等級である絹雲母粉末と異なり、別途の精製過程なく、そのまま本発明に適用し得る。
貴陽石(Kiyoseki)は、長石系中で陰イオンを最も多く放射(24.140ed/cc.sec)する物質であって、常温である25℃で遠赤外線を最大に放出(96%)する物質である。このような貴陽石は、高い界面活性効果(101%増加)を示し、脳波の中でアルファ波を多量増加させ、血流量を4.9%増加させることに対し、血流速度は7.2%減少させる鉱石物である。
次に、松から採取した松葉を粉砕して、固体状態のスラリーと液体状態の液状松葉に固液分離し、前記固液分離した混合物をろ過して、液状松葉抽出物を得る(ステップS20)。
【0013】
松葉は、松科(Pinus densiflora sieb,et zucc)木の葉であって、中国、日本、韓国などの全アジア地域の林野に広く自生する松から低費用で手軽に得ることができるという長所と薬理的効能があるから、付加価値と応用価値の極めて高い天然物として知られている。松葉の主要成分は、葉緑素、ビタミンA、ビタミンCであり、ビタミンAとビタミンCは血液を浄化して壊血病を予防する効能があり、葉緑素は血液生産や育児の発育に良い。また、松葉に含まれるオキシパルチミン酸は細胞を若くして老化を防止し、若さを維持させる強力な作用を行い、その他にも蛋白質粗脂肪、リン、鉄、酵素、ミネラルなどの有効成分がたくさん含まれている。松葉には、タンニン成分が入っているから、クロロフィルを分離して皮膚疾患の膏薬の原料として利用されることもあり、下痢を止める作用にも用いられ、風邪の気があるときに効果的であり、また、疲労が容易に解消し、頭が澄む。長時間歩いたり、登山したりするとき、松葉を噛めば、のどが渇かず、疲労回復にも良い。吐き気があるときに、松葉を噛んだり、くわえたりすると、吐き気を減少させるものとして知られている。
【0014】
本発明に用いられる松葉抽出物は、松から採取した松葉を粉砕して固体状態のスラリーと液体状態の液状松葉に固液分離し、前記固液分離した混合物をろ過して得られる液状松葉からなる。液状松葉は、様々な臭いをなくし、細菌抑制に卓越した効果があり、芳香性、葉緑素作用、抗菌性及びメラニン生成抑制作用などに対する薬理的特性を有している。
その後、精製水100重量部に対して前記絹雲母粉末36〜44重量部と、貴陽石粉末36〜44重量部と、塩化ナトリウム粉末4〜6重量部とを混合して、第1混合物を形成する(ステップS30)。
【0015】
前記第1混合物に含まれる絹雲母粉末の含量が36重量部未満であると、第1混合物の中和凝集力と前記第1混合物から製造されるスプレー用組成物の有害物質遮断能力が低下し、絹雲母粉末の含量が44重量部を超過すると、第1混合物の粘度が過度に増加して、攪拌が困難になる。また、第1混合物に含まれる貴陽石粉末の含量が36重量部未満であると、前記第1混合物から製造されるスプレー用組成物の陰イオン放出能力が低下し、貴陽石粉末の含量が44重量部を超過すると、第1混合物で貴陽石粉末が均一に混合されない。また、第1混合物に含まれる塩化ナトリウムの含量が4重量部未満であると、前記第1混合物で絹雲母粉末、貴陽石粉末が正しく中和凝集されず、塩化ナトリウムの含量が6重量部を超過すると、スプレー用組成物の強度、耐久性などの各種物性を低下させることができるためである。
【0016】
続けて、上記のように形成された第1混合物を7500rpmの高速で60〜90分間攪拌して、混合物に含まれる絹雲母粉末と貴陽石粉末を2次粉砕するものの、前記絹雲母粉末と貴陽石粉末が8000〜10000メッシュになるまで攪拌して2次粉砕するとともに、前記絹雲母粉末と貴陽石粉末の中和凝集現象を誘発させる(ステップS40)。
前記第1混合物の攪拌時間が60分未満であると、絹雲母粉末と貴陽石粉末が上記の数値に微細に粉砕されず、攪拌時間が90分を超過すると、絹雲母粉末と貴陽石粉末がもうこれ以上微細に粉砕されない。また、第1混合物に含まれる絹雲母粉末と貴陽石粉末が8000メッシュ未満であると、前記第1混合物が十分に中和凝集されず、絹雲母粉末と貴陽石粉末が10000メッシュを超過すると、絹雲母と貴陽石の粉砕費用増加に比べて、スプレー用組成物の品質がもうこれ以上向上しない。
【0017】
上記のように2次粉砕された第1混合物を約40〜50分間放置して、絹雲母と貴陽石の未粉砕物の沈殿物と、絹雲母と貴陽石の微粒子が均一に混合された上澄液に固液分離する(ステップS50)。
第1混合物を放置する時間が40分未満であると、絹雲母と貴陽石の未粉砕物が完全に沈殿されず、放置する時間が50分を超過すると、絹雲母と貴陽石の未粉砕物がもうこれ以上沈殿されない。
その後、上記のように、固液分離された第1混合物から上澄液(ろ過液)を回収する(ステップS60)。
【0018】
続けて、前記上澄液60〜73重量%と、松葉抽出物20〜30重量%と、エタノール7〜10重量%とを混合して、第2混合物を形成する(ステップS70)。
第2混合物に含まれる松葉抽出物の含量が20重量%未満であると、前記第2混合物から製造されるスプレー用組成物から松の香りが放出し続けず、松葉抽出物の含量が30重量%を超過すると、ろ過液の含量が低下して、スプレー用組成物の強度、耐久性などの各種物性を低下させるためである。また、本発明では、スプレー用組成物を芳香剤として使用することができるように、人体に無害なエタノールを溶媒として適用して第2混合物を形成するが、第2混合物に含まれるエタノールの含量が7重量%未満であると、前記第2混合物から製造されるスプレー用組成物の濃度と粘度が増加されて粘つく現象が発生し、エタノールの含量が10重量%を超過すると、エタノールの揮発性によって松葉抽出物の松の香りが早期に蒸発して、スプレー用組成物で松の香りが持続できないという問題点がある。
【0019】
上記のように形成された第2混合物を一定の反応条件下で50〜60分間低速で攪拌して発酵させることにより、発酵液を形成する(ステップS80)。
具体的に、第2混合物を80〜100℃に予熱された反応器に注入し、500〜600rpmで50〜60分間攪拌することにより、前記第2混合物を発酵させる。第2混合物の発酵温度が80℃未満であると、前記第2混合物が正しく発酵されず、発酵温度が100℃を超過すると、前記第2混合物に含まれるエタノールが早期に揮発する。また、第2混合物の発酵時間が50分未満であると、発酵液の物性が低下し、発酵時間が60分を超過すると、発酵液の濃度と粘度が過度に増加する。
【0020】
上記のように発酵された発酵液を常温に急速冷却して、スプレー用組成物を得る(ステップS90)。前記冷却は、常温の水が満たされている容器に前記発酵に用いられた反応器を投入して行われる。
上記のように構成されるスプレー用組成物は、人体に悪影響を及ぼす各種有機化合物や揮発性物質を含まず、松葉抽出物を含有し、それ自体から自然香を発散し、かつ人体に無害なエタノールを溶媒として適用して形成されているため、室内又は自動車の内部空間にスプレーする芳香剤としても使用できる。
以下の実施例を参照して、本発明の作用を詳細に説明する。
【0021】
(実施例1)
1.慶尚北道蔚珍郡西面召光里から採掘したA等級の絹雲母をロッドミルで荒く粉砕し、続けて、ボールミルで微細に粉砕した後、前記粉末を空気分級により粒度別に分級する過程を繰り返し行って、4000メッシュの微細粉末を得た。日本の群馬県から採掘したA等級の貴陽石を上記のような方法でそれぞれ粉砕して、4000メッシュの貴陽石粉末を形成した。
【0022】
2.松葉を粉砕して固体状態のスラリーと液体状態の液状松葉に固液分離し、前記固液分離した混合物をろ過して、液状松葉抽出物を得た。
3.ナノ粉砕反応器であるGLOBAL LAB SYSTEMS Model HHZ−20DNに前記絹雲母粉末400g、貴陽石粉末400g、塩化ナトリウム粉末50g及び精製水1リットル(1000g)を注入して、第1混合物を形成した。
【0023】
4.前記第1混合物を7500rpmで80分間攪拌して、1次粉砕した。
5.前記1次粉砕した第1混合物を40分間放置して、絹雲母と貴陽石の未粉砕物の沈殿物と、絹雲母と貴陽石の微粒子が溶解された上澄液に固液分離した。
6.前記固液分離した第1混合物をろ過して、ろ過液(上澄液)を回収した。
7.前記ろ過液650gと、松葉抽出物250gと、エタノール80gを90℃に予熱された反応器に注入し、第2混合物を形成した。
【0024】
8.前記第2混合物を550rpmで50分間攪拌して発酵させることによって、発酵液を得た。
9.前記発酵液が入った反応器を25℃の水が入った大容量の水槽の表面に投入して急速冷却させることにより、液状のスプレー用組成物を製造した。
(実験例1)
揮発性有機化合物の除去効率の測定。
【0025】
上記のような実施例1に基づいて製造されたスプレー用組成物を市中で購入できる噴射器に充填した。前記噴射器に充填されたスプレー用組成物を、出庫1ヶ月以内のシートなどの乗用車の内部に噴射した。
以後、前記車両内部で揮発性有機化合物(VOC)の放出実験を行った。具体的に、日本のNEW COSMOS社のXP−309B(日本厚生労働省指定揮発性有機物測定装備)を使用して、前記車両のシートに前記実施例1によるスプレー用組成物を噴射する前と噴射して24時間が経過した後の揮発性有機物放出量を測定比較し、その結果を下記の表1に示した。
【0026】
【表1】

【0027】
前記表1において、本実施例のスプレー用組成物を噴射した車両内部から放出される揮発性有機物の検出量が大幅減少すると表された。
(実験例2)
陰イオン発生数値の測定。
前記実験例1に用いられた実施例1による組成物噴射後の車両のシートから発生する陰イオンの数値を測定した。具体的に、接触式陰イオンテスト器(日本のCOM SYSTEM INC.製造、モデル名COM−3010 PRO)を使用して、陰イオンの数値を測定した結果、1700〜2400CCの陰イオンが発生することを確認することができた。
上述した本発明の好ましい実施の形態は、例示の目的のために開示されたものであり、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で様々な置換、変形及び変更が可能であり、このような置換、変更などは特許請求の範囲に属するものである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施例によるスプレー用組成物の製造方法のフローチャートを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絹雲母及び貴陽石を1次粉砕するステップと、
松葉抽出物を製造するステップと、
精製水100重量部に対して絹雲母粉末36〜44重量部と、貴陽石粉末36〜44重量部と、塩化ナトリウム粉末4〜6重量部とを混合して、第1混合物を準備するステップと、
前記第1混合物を常温で攪拌し、2次粉砕するステップと、
前記2次粉砕した第1混合物を40〜50分間放置するステップと、
前記放置した第1混合物の上澄液を抽出するステップと、
前記抽出した上澄液60〜73重量%と、前記松葉抽出物20〜30重量%と、エタノール7〜10重量%とを混合して、第2混合物を得るステップと、
前記第2混合物を50〜60分間攪拌して発酵させることにより、発酵液を得るステップと、
前記発酵液を常温に急冷するステップと、
を含むことを特徴とするスプレー用組成物の製造方法。
【請求項2】
前記絹雲母は、K2O、Na2Oの含量が9重量%以上含まれることを特徴とする請求項1に記載のスプレー用組成物の製造方法。
【請求項3】
前記松葉抽出物の製造は、
松葉を粉砕してスラリーと液状松葉に固液分離するステップと、
前記固液分離した混合物をろ過して、液状松葉抽出物を得るステップと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のスプレー用組成物の製造方法。
【請求項4】
前記攪拌と粉砕は、60〜90℃の温度で、前記絹雲母及び貴陽石が8000〜10000メッシュの粉末になるまで行うことを特徴とする請求項1に記載のスプレー用組成物の製造方法。
【請求項5】
前記発酵は、500〜600rpmの攪拌速度及び80〜100℃の温度で行うことを特徴とする請求項1に記載のスプレー用組成物の製造方法。

【図1】
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