説明

スポット溶接用電極

【課題】この発明はスポット溶接機の溶接ガンに使用される溶接チップの交換時、冷却水の漏洩なく容易に交換可能で冷却効果の高いスポット溶接用電極を提供する。
【解決手段】溶接ガン本体12の先端に装着される電極棒シャンク2に冷却水遮断装置5を内設した構造とし、溶接チップ1の取り付け、取り外しにより、冷却水遮断装置5の弁体6に付勢されたばね部材7のばね圧で、弁体6と弁座8が当接または、離間し、冷却水を開放または遮断する構造とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スポット溶接ガンに使用されるスポット溶接用電極に関するものである。
【背景技術】
【0002】
スポット溶接機の溶接ガンの先端に取り付け、鋼板など被溶接物を加圧し溶接する溶接チップは、繰り返し使用後、消耗品としてかなりの頻度で新品に交換する必要がある。また、スポット溶接の溶接部は非常な高温になるため、溶接チップは溶接ガンや電極内に冷却水を循環することで発熱を防止している。
【0003】
図6に従来のスポット溶接用電極の基本的な冷却構造を示す。図6に示すように、従来のスポット溶接用電極は、溶接ガン本体12の先端部に装着される電極棒シャンク2と、この電極棒シャンク2内に同軸状に配設された給水管3とを備え、電極棒シャンク2の先端部外周のテーパ部15に帽子状の溶接チップ1を挿脱自在に嵌着するように構成されている。
【0004】
溶接チップ1は、消耗品のため、工具等で脱着し、新品に交換される。溶接チップ1は、使用時には、給水管3と、電極棒シャンク2および給水管3の間の冷却水通路中空部4とに溶接ガン本体12側から順次送られる冷却水を循環流通させることにより冷却される。図6(a)は溶接チップ1の装着時の状態を示しており、(b)は溶接チップ1を外したときの状態を示している。
【0005】
図6(a)に示されるように、冷却水は溶接チップ1の内側の底面14まで浸入するので冷却効果は良い。しかし、ここでの問題は溶接チップ1を交換のために取外したとき、電極棒シャンク2の先端が開放され、溶接ガンの内部に残存している冷却水が外部に漏れ出ることである。当然、溶接チップ1の交換時には冷却水循環装置の可動を止めて行うが、それでも、溶接ガンや電極棒シャンク2の内部に残存する冷却水が電極棒シャンク2の先端の開放により、溢れ出し、冷却水の外部への漏洩は免れない。そのため、溶接チップ交換時は溶接ガンの下に冷却水を受け止めるバケツなどを用意して実施しているのが現状であり、煩雑な作業を要するという問題がある。
【0006】
こういった問題を解決するべく従来から対策が提案されている。例えば、電極棒シャンクの先端部を閉塞して冷却水通路が外部に開口しないように構成したもの(例えば、特許文献1参照)や、電極棒シャンクの先端開口部に冷却水通路を開閉する開閉弁機構を設けたもの(例えば、特許文献2、特許文献3)が案出されている。
【0007】
しかしながら、上記の先行技術文献に示された事例にはそれぞれに課題がある。特許文献1の事例では電極棒シャンク内で冷却水を完全に遮断しているため、溶接チップを直接冷却できないので冷却効果が悪いという課題がある。また、特許文献2の事例では溶接チップとして中央部に異常に突出した突起のある特殊な形状のものを使用しなければならないため、市販のものが使えないという課題がある。また、生産性に難点があり、非常に高価なものとなり活用が難しい。特許文献3の事例では冷却水の水路を給水孔と排水孔を有した特殊な溶接ガンでの考案であり、汎用性のある市販の電極棒シャンクには適用できないという課題がある。
【0008】
そこで本発明の発明者等は先に、特許文献4として上記の課題を解決する提案を実施している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平7−68387号公報
【特許文献2】実開平4−475号公報
【特許文献3】実開昭63−174977号公報
【特許文献4】特開2011−173152号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、特許文献4と同様に上記の課題を解決するためになされたもので、スポット溶接の溶接チップの交換において、冷却水の漏洩なく、溶接チップが交換でき、かつ消耗品として、市販されている標準的な溶接チップの使用を可能にするスポット溶接用電極を提供することを目的とする。本発明は特許文献4と異なった上記の課題を解決する方法を提案したものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以下に示す解決の手段は四つの実施例を記している。
最初に第一の実施例での方法を記載する。
先端部外周に帽子状の溶接チップを挿脱自在に嵌着する電極棒シャンクと、
前記電極棒シャンク内に同軸状に配設された給水管と、
前記電極棒シャンクの先端部内周面に嵌着された弁座と、
前記弁座に接離自在に嵌合された状態で、外方端部が前記電極棒シャンクの先端部の外方に突出するように配設された弁体と、
前記弁体を前記電極棒シャンクの先端部の外方向に移動させるように付勢されたばね部材とを備え、
前記弁体を、前記給水管の流出側開口面に対向配置し、かつその内方端面が前記給水管の流出側開口面に対して傾斜するように形成したスポット溶接用電極において
前記弁体と前記弁座が接離する開閉部を球面により構成したことを特徴とするスポット溶接用電極。
【0012】
以下に、第二の実施例での方法を記載する。
先端部外周に帽子状の前記溶接チップを挿脱自在に嵌着する前記電極棒シャンクと、
前記電極棒シャンク内に同軸状に配設された前記給水管と、
前記電極棒シャンクの先端部内周面に嵌着された弁座と、
前記弁座に接離自在に嵌合された状態で、外方端部が前記電極棒シャンクの先端部の外方に突出するように配設された弁体と、
前記弁体を前記電極棒シャンクの先端部の外方向に移動させるように付勢された前記ばね部材とを備え、
前記弁体を、前記給水管の流出側開口面に対向配置し、かつその内方端面が前記給水管の流出側開口面に対して傾斜するように形成したスポット溶接用電極において
前記弁体と前記弁座が接離する開閉部を座面により構成したことを特徴とするスポット溶接用電極。
【0013】
以下に、第三の実施例での方法を記載する。
先端部外周に帽子状の溶接チップを挿脱自在に嵌着する電極棒シャンクと、
前記電極棒シャンク内に同軸状に配設された給水管と、
前記電極棒シャンクの先端部内周面に嵌着された弁座と、
前記弁座に接離自在に嵌合された状態で、外方端部が前記電極棒シャンクの先端部の外方に突出するように配設された弁体と、
前記弁体を前記電極棒シャンクの先端部の外方向に移動させるように付勢されたコイルばね部材とを備え、
前記弁体を、前記給水管の流出側開口面に対向配置し、かつその内方端面が前記給水管の流出側開口面に対して傾斜するように形成したスポット溶接用電極において
前記弁座を二面幅を形成したツバ部を有する形状に構成したことを特徴とするスポット溶接用電極。
【0014】
以下に、第四の実施例での方法を記載する。
先端部外周に帽子状の溶接チップを挿脱自在に嵌着する電極棒シャンクと、
前記電極棒シャンク内に同軸状に配設された給水管と、
前記電極棒シャンクの先端部内周面に嵌着された弁座と、
前記弁座に接離自在に嵌合された状態で、外方端部が前記電極棒シャンクの先端部の外方に突出するように配設された弁体と、
前記弁体が前記電極棒シャンクに埋没しないよう前記弁体に埋没防止部材を付加し、
前記弁体を、前記給水管の流出側開口面に対向配置し、かつその内方端面が前記給水管の流出側開口面に対して傾斜するように形成したスポット溶接用電極において
前記弁体と前記弁座が接離する開閉部をテーパ、球面、または座面により構成したことを特徴とするスポット溶接用電極。
【0015】
基本的には上記の先の三つの方法は同じで、弁座と弁体の形状のみ異なる。具体的な作動を説明すると、電極棒シャンクの先端に内装した弁座の中央に具備した弁体が溶接チップ装着時は、弁座と弁体との間に間隙を形成して、冷却水の通路が確保でき、溶接チップを除去したときは、ばね部材により、弁体が押し下げられて、弁体と弁座が接離する開閉部を密着させ、間隙が消滅して冷却水を遮断する構造とする。第四の実施例のみ、ばね部材を除去し、埋没防止の部材のみ設け、簡素化した構造としている。
【発明の効果】
【0016】
本発明の電極の使用で、冷却水を遮断でき、冷却水の漏洩なく、容易に溶接チップの交換可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施例1を示す説明図であり、(a)は溶接チップ1の装着時の状態を示す断面図、(b)は溶接チップ1を除去したときの状態を示す断面図、(c)は(b)の底面図である。
【図2】同実施例の使用時における冷却水の流れの方向を示す拡大断面図で、(a)は溶接チップ1の装着時の状態を示す断面図、(b)は溶接チップ1を除去したときの状態を示す断面図である。
【図3】同実施例の弁体6とバネ部材7の結合状態を拡大して示す説明図である。
【図4】同実施例の弁座8の取り付け、取り外しの説明図で、(a)は、マイナス溝の座グリ形状の実施例、(b)は、異形(六角)孔座グリ形状の実施例、(c)は弁座8の断面図で何れも拡大図である。
【図5】本発明の実施例2を示す説明図であり、(a)は溶接チップ1の装着時の状態を示す断面図、(b)は溶接チップ1を除去したときの状態を示す断面図、(c)は(b)の底面図である。
【図6】従来のスポット溶接用電極を示す図で、(a)は溶接チップ1の装着時の状態を示す断面図、(b)は溶接チップ1を外したときの状態を示す断面図である。
【図7】本発明の実施例3を示す説明図であり、(a)は溶接チップ1の装着時の状態を示す断面図、(b)は溶接チップ1を除去したときの状態を示す断面図、(c)はこの実施例3の弁座8の拡大斜視図である。
【図8】本発明の実施例4を示す説明図であり、(a)は溶接チップ1の装着時の状態を示す断面図、(b)は溶接チップ1を除去したときの状態を示す断面図、(c)は(b)の底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の構造を図1、5、7、8に示し、以下に実施例1、2、3、4の構成ならびにその作用について、添付する図を用いて説明する。
【実施例1】
【0019】
図1は実施例1のスポット溶接用電極を示しており、(a)は溶接チップ1の装着時の状態、(b)は溶接チップ1を除去したときの状態を示し、(c)は(b)の底面を示している。
【0020】
この実施例1のスポット溶接用電極は、次のように構成されている。すなわち、先端部外周に帽子状の溶接チップ1を挿脱自在に嵌着する電極棒シャンク2と、電極棒シャンク2内に同軸状に配設された給水管3と、電極棒シャンク2の先端部内周面に嵌着された弁座8と、弁座8に接離自在に嵌合された状態で、外方端部が電極棒シャンク2の先端部の外方に突出するように配設された弁体6と、弁体6を電極棒シャンク2の先端部の外方向に移動させるように付勢されたばね部材7とを備えている。弁体6は、給水管3の流出側開口面に対向配置し、かつその内方端面が給水管3の流出側開口面に対して傾斜するように形成されている。
【0021】
溶接チップ1の交換の手順を説明すると、図1(a)は、溶接チップ1が装着されている状態を示している。この図から判別できるように弁体6は溶接チップ1の内側の底面14で上に押し上げられているため、弁座8との間に間隙を形成し、冷却水の通路が確保され、冷却水が溶接チップ1の内側の底面14まで到達している。また、この状態でのばね部材7は押しつぶされ変形し、負荷のかかっている状態である。
【0022】
弁体6は図3に示すように、上頭部に傾斜部11が形成されている。これは給水管3からの冷却水の流れをより円滑にするためである。傾斜部11を有することで図2(a)の矢印で示す水の流れ9が確保でき、冷却水が狭い通路に浸透し、冷却水が溶接チップ1の内側の底面14まで到達して冷却効果を高める。また、弁体6とばね部材7は図3に示すように、かしめ締結とか、モールド成形などで一体に結合した部品構成とする。実施例1では、ばね部材7として金属の板ばねを使用している。この板ばねは、弁体6の外方端面に装着される固定部と、この固定部の周縁から電極棒シャンク2の先端面の方向に延出する4本のアームとを有するものである。
【0023】
溶接チップ1と電極棒シャンク2は、図6で記した各々のテーパ部15で圧嵌状態で嵌着している。しかし、溶接チップ1は消耗品なので、使用回数が多くなると磨耗等で寿命となり、溶接チップ1の交換が必要になる。溶接チップ1を工具等で抜き去ると、変形したばね部材7のばね力により、弁体6が押し下げられ、図3に示す弁体6の外径球面部21と図4(c)に示す弁座8の内径球面部22は図2(b)に示したように密着し、冷却水は遮断される。
【0024】
新しい溶接チップ1を装填のため溶接チップ1を再度、電極棒シャンク2先端部に挿入すると、今度は弁体6が溶接チップ1の内側の底面14で押し上げられ、図2(a)に示すように弁座8との間に間隙を形成し、冷却水が溶接チップ1の内側の底面14まで到達することとなる。そこで、給水管3から順次供給される冷却水は、図2(a)に矢印で示す水の流れ9となり、冷却水は溶接チップ1の内側の底面14を通過しながら循環する。そのため、溶接チップ1はスポット溶接により発熱しても、図6の従来の電極と変わりなく冷却効果が維持される。
【0025】
図4は、弁座8の着脱の方法の具体的な使用例を示している。弁座8の下方の端面にマイナス形状座グリ孔18を形成する。このマイナス形状座グリ孔18に、工具のマイナスドライバを挿入し、回転することで、弁座8を着脱する。六角形状座グリ孔19に関しても同様に他の工具を用いて回転することで、弁座8を着脱する。六角形状座グリ孔19は四角、五角など他の異形形状でも良い。また、この実施例1では、弁座8と電極棒シャンク2は、通常用いる管用テーパねじを形成しての結合としているが、他の結合方法、例えば、弁座8の外径と電極棒シャンク2の内径を圧入嵌合のみで構成しても良い。
【実施例2】
【0026】
図5は実施例2のスポット溶接用電極を示しており、(a)は溶接チップ1の装着時の状態、(b)は溶接チップ1を除去したときの状態を示し、(c)は(b)の底面を示している。

【0027】
図5の実施例2は図1の実施例1の弁体6と弁座8が接離する開閉部の球面を座面に変え構成したもので弁体6と弁座8が図1の形状と異なる。その他の構成および動作は図1の実施例1と同様である。
【実施例3】
【0028】
図7は実施例3のスポット溶接用電極を示しており、(a)は溶接チップ1の装着時の状態、(b)は溶接チップ1を除去したときの状態を示し、(c)はこの実施例4の弁座8の拡大斜視図である。
【0029】
実施例3での弁座8はツバ部24を形成し、弁体6との嵌合はねじによる螺合としている。(c)の弁体6の斜視図に示すように弁座8のツバ部24には二面幅のカット部を付けているので、着脱はスパナなどで可能である。
また、電極棒シャンク2は溶接チップ1のサイズにより、数種類の大きさの径を使いわける必要がある。特に溶接チップ1を少径サイズで使用する場合は、弁座8と螺合する電極棒シャンク2の嵌合部肉厚が薄くなるため、実施例3では実施例1、2に示す通常用いるテーパねじの代わりに細目のメートルねじを用いて強度上の難点を解消している。
更に、コイルばね部材10を装填して冷却水の遮断効果を高め、また、実施例4と同様に端部にE型止め輪23を装着しコイルばね部材10の脱落防止としている。
【実施例4】
【0030】
図8は実施例4のスポット溶接用電極を示しており、(a)は溶接チップの装着時の状態、(b)は溶接チップを除去したときの状態を示し、(c)は(b)の底面を示している。
【0031】
図8の実施例4は図1の実施例1のばね部材7を削除したものである。更に、弁体6の電極棒シャンク2内への埋没防止部材としてE型止め輪23を追加したのみであり、それ以外の構成は図1の実施例1と同様である。しかし、これは弁体6と弁座8の密着による冷却水の遮断にばね圧がなく、内部の冷却水および、弁体6の自重のみによる遮断のため、実施例1、2、3ほどの遮断性に欠ける。しかし、弁体6の材質を銅合金などの比重の高い金属として重量を増すことで、小スペースにおいては簡便で有効な方法である。また、図8の実施例4ではE型止め輪23としているが、単なる埋没防止のみの目的なので、他の止め輪や圧入した小径ピンなどでも良い。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明に係るスポット溶接用の電極はスポット溶接機全般で、溶接チップを容易に交換できる電極として広く活用できる。
【符号の説明】
【0033】
1 溶接チップ
2 電極棒シャンク
3 給水管
4 冷却水通路中空部
5 冷却水遮断装置
6 弁体
7 ばね部材
8 弁座
9 水の流れ
10 コイルばね部材
11 傾斜部
12 溶接ガン本体
14 底面
15 テーパ部
18 マイナス形状座グリ孔
19 六角形状座グリ孔
21 外径球面部
22 内径球面部
23 E型止め輪
24 ツバ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端部外周に帽子状の溶接チップを挿脱自在に嵌着する電極棒シャンクと、
前記電極棒シャンク内に同軸状に配設された給水管と、
前記電極棒シャンクの先端部内周面に嵌着された弁座と、
前記弁座に接離自在に嵌合された状態で、外方端部が前記電極棒シャンクの先端部の外方に突出するように配設された弁体と、
前記弁体を前記電極棒シャンクの先端部の外方向に移動させるように付勢されたばね部材とを備え、
前記弁体を、前記給水管の流出側開口面に対向配置し、かつその内方端面が前記給水管の流出側開口面に対して傾斜するように形成したスポット溶接用電極において
前記弁体と前記弁座が接離する開閉部を球面により構成したことを特徴とするスポット溶接用電極。
【請求項2】
先端部外周に帽子状の前記溶接チップを挿脱自在に嵌着する前記電極棒シャンクと、
前記電極棒シャンク内に同軸状に配設された前記給水管と、
前記電極棒シャンクの先端部内周面に嵌着された弁座と、
前記弁座に接離自在に嵌合された状態で、外方端部が前記電極棒シャンクの先端部の外方に突出するように配設された弁体と、
前記弁体を前記電極棒シャンクの先端部の外方向に移動させるように付勢された前記ばね部材とを備え、
前記弁体を、前記給水管の流出側開口面に対向配置し、かつその内方端面が前記給水管の流出側開口面に対して傾斜するように形成したスポット溶接用電極において
前記弁体と前記弁座が接離する開閉部を座面により構成したことを特徴とするスポット溶接用電極。
【請求項3】
先端部外周に帽子状の溶接チップを挿脱自在に嵌着する電極棒シャンクと、
前記電極棒シャンク内に同軸状に配設された給水管と、
前記電極棒シャンクの先端部内周面に嵌着された弁座と、
前記弁座に接離自在に嵌合された状態で、外方端部が前記電極棒シャンクの先端部の外方に突出するように配設された弁体と、
前記弁体を前記電極棒シャンクの先端部の外方向に移動させるように付勢されたコイルばね部材とを備え、
前記弁体を、前記給水管の流出側開口面に対向配置し、かつその内方端面が前記給水管の流出側開口面に対して傾斜するように形成したスポット溶接用電極において
前記弁座を二面幅を形成したツバ部を有する形状に構成したことを特徴とするスポット溶接用電極。
【請求項4】
先端部外周に帽子状の溶接チップを挿脱自在に嵌着する電極棒シャンクと、
前記電極棒シャンク内に同軸状に配設された給水管と、
前記電極棒シャンクの先端部内周面に嵌着された弁座と、
前記弁座に接離自在に嵌合された状態で、外方端部が前記電極棒シャンクの先端部の外方に突出するように配設された弁体と、
前記弁体が前記電極棒シャンクに埋没しないよう前記弁体に埋没防止部材を付加し、
前記弁体を、前記給水管の流出側開口面に対向配置し、かつその内方端面が前記給水管の流出側開口面に対して傾斜するように形成したスポット溶接用電極において
前記弁体と前記弁座が接離する開閉部をテーパ、球面、または座面により構成したことを特徴とするスポット溶接用電極。
【請求項5】
前記弁座の一方の端面にマイナスまたは、異形状の座グリ孔を形成し、これらの孔に工具を挿入し、回転することで、前記弁座を着脱することを特徴とする請求項1、2記載のスポット溶接用電極。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2013−107133(P2013−107133A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−59516(P2012−59516)
【出願日】平成24年3月16日(2012.3.16)
【出願人】(000143112)株式会社向洋技研 (41)