スライド再生装置、スライド再生システム、およびスライド再生プログラム
【課題】 各スライドの音声情報の長短に関わらず、1枚のスライド画像情報と音声情報を一定の時間で視聴することが可能となるスライド再生装置、スライド再生システム、およびスライド再生プログラムを提供することができる。
を提供する。
【解決手段】 再生対象のスライド画像情報の可視表示と、前記スライド画像情報に対応する音声情報の可聴表示とにより再生を行う再生手段(5)と、前記音声情報の長さおよび所定のスキップ数に基づいてスキップ幅を算出する算出手段(4)と、スキップ指示に応答して、前記算出手段の算出結果に基づくスキップ先の再生位置を決定し、決定した再生位置に基づいて前記再生手段による音声情報の再生位置を制御する制御手段(4)とを具備する。
を提供する。
【解決手段】 再生対象のスライド画像情報の可視表示と、前記スライド画像情報に対応する音声情報の可聴表示とにより再生を行う再生手段(5)と、前記音声情報の長さおよび所定のスキップ数に基づいてスキップ幅を算出する算出手段(4)と、スキップ指示に応答して、前記算出手段の算出結果に基づくスキップ先の再生位置を決定し、決定した再生位置に基づいて前記再生手段による音声情報の再生位置を制御する制御手段(4)とを具備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、会議などでのプレゼンテーションで使用されるスライドを音声と共に再生するスライド再生技術に関する。より詳しくは、会議などでキャプチャされたスライド画像と、同時にキャプチャされた音声を同期して再生するスライド再生装置、スライド再生システム、およびスライド再生プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
会議などでのプレゼンテーションで使用されるスライド画像をキャプチャし、そのスライド画像がスクリーンに表示されていたときの会議室での音声もキャプチャすることにより、あとからスライド画像と対応する音声をスライド再生装置により視聴することができる。このようにすることにより、参加できなかった会議などでのプレゼンテーションを後から視聴することができるようになる。十分に視聴する時間がない場合には、再生位置を適当にスキップさせながら視聴することが考えられる。
【0003】
従来この種の再生技術として、第1の従来技術による音声再生装置では、一定時間分(例えば30秒)早送り、または巻き戻しを行い音声を再生する。また、早送りまたは巻き戻しとそのあとの再生を自動で繰り返すことにより、聞きたい音声を見つけるものである。スキップ時間はユーザによって変更できるので、ユーザの好みの時間幅で音声を飛ばして視聴できる(特許文献1参照)。スライドと関連する音声をスキップしながら視聴する場合、一定間隔でスキップして再生するのは有効である。
【0004】
また第2の従来技術では、記録された映像や音声データなどを再生する際の早送り・早戻し機能に対応する操作ボタンを押し続けた時間によってアドレスのジャンプ量を決定する再生方法がある(特許文献2参照)。
【0005】
さらに、第3の従来技術としての映像記録再生装置では、映像の再生時間を10等分して、それぞれの時間の先頭を10個のリモコンのキーに割り当てる。キーを押下することにより対応する時間帯の映像を見ることができる(特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】特開平09−147534号公報
【特許文献2】特開平08−051589号公報
【特許文献3】特開2005−303871号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、第1の従来技術では、スライド画像情報と対応する音声情報を再生する再生装置に応用した場合、音声情報の長短により、1枚のスライド内をスキップする回数が異なってくる。1枚のスライドを視聴する時間が異なる。短い音声情報でも、長い音声情報でも1枚のスライドに対するスキミング時間を同じにしたい。また、1枚のスライドが予め設定されたスキップ量より少ない場合、再生されなくなってしまう。
【0008】
第2の従来技術では、スキップ量がユーザにとって明確でないため、どれだけスキップするか分かり難く、特定の位置にジャンプさせるのに手間が掛かる。
【0009】
第3の従来技術では、映像の長短に関わらず、10分割した位置にランダムにアクセスできるが、10個のキーを用意する必要がある。また、例えば3の位置から再生を行い、4の位置以降まで再生しているときに、4のキーを押下すると、また4の位置から再生されてしまうので、重複して再生する危険性がある。
【0010】
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたもので、その目的は、各スライド画像情報に対応する音声情報の長短に関わらず、1枚のスライド画像情報と音声情報を一定の時間で視聴することが可能となるスライド再生装置、スライド再生システム、およびスライド再生プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するために、本発明の第1の実施態様に係るスライド再生装置では、再生対象のスライド画像情報の可視表示と、前記スライド画像情報に対応する音声情報の可聴表示とにより再生を行う再生手段と、前記音声情報の長さおよび所定のスキップ数に基づいてスキップ幅を算出する算出手段と、スキップ指示に応答して、前記算出手段の算出結果に基づくスキップ先の再生位置を決定し、決定した再生位置に基づいて前記再生手段による音声情報の再生位置を制御する制御手段と、を具備する。これにより、各スライド画像情報の音声情報の長短に関わらず、1枚のスライド画像情報と音声情報を一定の時間で視聴することが可能となる。
【0012】
本発明の第2の実施態様に係る画像記録装置では、第1の実施態様に対して、前記制御手段が、前記スキップ幅およびスキップ数で定まる固定的な再生位置をスキップ再生位置とし、前記スキップ指示時の再生位置と、次のスキップ再生位置との間の時間分スキップさせる制御を行うものである。これにより、簡単な構成でスキップおよび再生を行うことができる。
【0013】
本発明の第3の実施態様に係る画像記録装置では、第1の実施態様に対して、前記制御手段が、必須の再生位置を付加して固定的に制御するものである。これにより、プレゼンテーションで重要な箇所を容易かつ迅速に再生することが可能となる。
【0014】
本発明の第4の実施態様に係る画像記録装置では、第1の実施態様に対して、前記制御手段が、前記音声情報の音量に基づいて、必須の再生位置を付加して制御するものである。これにより、プレゼンテーションで重要な箇所を要領よく再生することが可能となる。
【0015】
本発明の第5の実施態様に係る画像記録装置では、第1の実施態様に対して、前記算出手段が、スキップ幅を複数の音声情報の合計の長さに基づいて算出するものである。これにより、複数枚にわたるスライド画像情報および音声情報も容易かつ迅速に再生できる。
【0016】
本発明の第6の実施態様に係る画像記録装置では、第1の実施態様に対して、前記スキップ指示がスキップ幅の複数分継続した場合には、スキップ幅の間に所定時間再生する再生期間を設けてスキップおよび再生をさせる制御を行うものである。これにより、簡単な操作で、容易かつ迅速に再生することができる。
【0017】
本発明の第7の実施態様に係る画像記録装置では、第1の実施態様に対して、前記算出手段が、スライド画像情報内の文字数に基づいて変化させたスキップ幅を算出するものである。これにより、文字数が多く閲覧にも時間を要するスライド画像情報および音声情報を容易かつ迅速に再生することができる。
【0018】
本発明の第8の実施態様に係る画像記録再生装置では、第1の実施態様に対して、前記算出手段が、スライド画像情報内の特定色の文字数に基づいて変化させたスキップ幅を算出するものである。これにより、重要な文やキーワードなどを含むことを示す所定の色で強調したスライド画像情報および音声情報を容易かつ迅速に再生することができる。
【0019】
本発明の第9の実施態様に係る画像記録再生装置では、第1の実施態様に対して、前記制御手段が、前記スライド画像の示すスライドに対する位置指示情報に基づいて、必須の再生位置を付加する制御を行うものである。これにより、説明量に応じてスライド画像情報および音声情報を容易かつ迅速に再生することができる。
【0020】
本発明の第10の実施態様に係る画像記録再生システムでは、第1の実施態様に対して、前記再生手段は、前記スライド画像情報およびスライド画像情報に対応する縮小画像情報の少なくとも一方の表示位置に隣接する位置に縮小画像情報に対応する音声情報の過去の再生期間を時間軸上で表示するものである。これにより、重複して視聴するのを避け、一度聞いたところをもう一度聞く場合に目印なるのでユーザの負担を軽減させることができる。
【0021】
本発明の11の実施態様に係るスライド再生システムでは、再生対象のスライド画像情報および該スライド画像に対応する音声情報の組を保存する保存手段と、前記保存手段から再生対象のスライド画像情報および音声情報を読み出す読出手段と、前記読出手段で読み出された再生対象のスライド画像情報の可視表示と、前記スライド画像情報に対応する音声情報の可聴表示とにより再生を行う再生手段と、前記音声情報の長さおよび所定のスキップ数に基づいてスキップ幅を算出する算出手段と、スキップ指示に応答して、前記算出手段の算出結果に基づくスキップ先の再生位置を決定し、決定した再生位置に基づいて前記再生手段による音声情報の再生位置を制御する制御手段と、を具備する。これにより、キャプチャ (収録)されて保存された各スライド画像情報の音声情報の長短に関わらず、1枚のスライド画像情報と音声情報を一定の時間で視聴することが可能となる。
【0022】
本発明の第12の実施態様に係るスライド再生プログラムでは、再生対象のスライド画像情報の可視表示と、前記スライド画像情報に対応する音声情報の可聴表示とにより再生手段が再生を行う第1のステップと、前記音声情報の長さおよび所定のスキップ数に基づいて算出手段がスキップ幅を算出する第2のステップと、制御手段がスキップ指示に応答して、前記算出手段の算出結果に基づくスキップ先の再生位置を決定し、決定した再生位置に基づいて前記再生手段による音声情報の再生位置を制御する第3のステップと、を具備する。これにより、各スライド画像情報の音声情報の長短に関わらず、1枚のスライド画像情報と音声情報を一定の時間で視聴することが可能となる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、各スライド画像情報の音声情報の長短に関わらず、1枚のスライド画像情報と音声情報を一定の時間で視聴することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の最良の実施形態について図面を参照して説明する。
【実施例】
【0025】
図1は、本発明の実施例に係るスライド再生装置のハードウエアの構成例を示すブロック図である。スライド再生装置100は、入力装置51、表示装置52、主記憶装置53、記憶装置54、中央処理装置(CPU)55、ネットワークを介して外部の装置と通信を行う通信制御装置56、これらを接続するバス57を含むPC(パーソナルコンピュータ)等の情報処理装置で構成される。
【0026】
入力装置51は、キー操作により、アプリケーションプログラム(ソフトウエア)の実行を指示するための実行指示(コマンド)情報や各種情報をユーザが入力するキーボード、このキーボートと共に表示装置52と協働してユーザインタフェースを構成するマウスなどの位置指示装置を含み、さらに、原稿に記載された文書等を光学的に読み取る光学式読取装置(スキャナ)を含んでもよい。
【0027】
表示装置52は、プレゼンテーション資料などの対象文書を表示画面上に表示する可視表示装置、およびスライド画像に対応する音声情報などの情報を可聴表示するスピーカ等を含む可聴表示装置の他に、用紙等のシート状の媒体に情報を永久可視表示する永久可視表示装置、も含んでもよい。なお、永久可視表示は記録としては印刷などと同等で、その表示概念を示す上位概念の用語であって、その表示期間は使用する記録の種類に対応した期間内だけ記録媒体に表示できればよく、その期間を特定の期間に限定する意味はない。
【0028】
主記憶装置53は、ROMまたはRAMを含み、スライド再生処理を行うプログラムやCPU55で演算処理されたデータ等をワーク領域に記憶する。さらに好ましくは、表示装置52にイメージを表示するためのイメージバッファを含む。記憶装置54は、例えばハードディスク装置等の大容量記憶装置を含み、ネットワーク等を介して収集された大量のデータを蓄積してもよい。
【0029】
CPU(Central Processing Unit)55は、主記憶装置53に記憶されたプログラムに従い各部を制御する。
【0030】
通信制御装置56はインターネット等のネットワークを介して外部装置と接続し、それらに対してデータ(情報)の入出力をする通信インタフェース等を含む。
【0031】
以上のように、スライド再生装置100は、基本的な構成では情報処理装置1台以上で構成されて実現されるが、複数台の情報処理装置を用いて、クライアント装置とサーバ装置がネットワークで接続されて構成されるクライアント−サーバモデルにより実現してもよい。
【0032】
図2は、第1の実施例に係るスライド装置の機能的な構成を示すブロック図である。スライド再生装置110は、データ保存部1、データ読取部2、指示受付部3、データ制御部4、およびデータ再生部5を含んで構成される。
【0033】
図2はデータ保存部1にはキャプチャ(収録)されたスライド画像情報と音声情報の複数の組が保存されている。スライド画像情報はプレゼンテーション時に表示された画像で、その画像と組になる音声情報は、その画像が表示されていたときに記録された音声ファイルである。したがって、その画像を表示して、組となる音声情報を再生することにより、プレゼンテーションを再現することができる。
【0034】
組を表すためには、例えば、同じ組のスライド画像情報と音声情報は同じファイル名することが考えられる。例えばファイル名が、共通で001とし、スライド画像情報の拡張子をその種類に対応してjpgとし、同様に音声情報の拡張子をmp3とすると、その組を(001.jpg,001.mp3)と表現できる。また、それぞれの組の再生順を決めるために、ファイル名を列記したリストを用意することも考えられるが、ここでは単にファイル名に数字を与えその数字の順が再生順であるとする。
(001.jpg,001.mp3),(002.jpg,002.mp3),(003.jpg,003.mp3),...(123.jpg,123.mp3),...。
【0035】
データ読取部2は、データ制御部4からの指令に従い、スライド画像情報と音声情報を読み出し、読み出した情報をデータ制御部4に渡す。
【0036】
指示受付部3はユーザからの指示を受けつけるインタフェースを持つ。具体的には、後述するように、再生ブラウザのように、前スライドボタン、次スライドボタン、スライダーとノブ、再生ボタン、停止ボタン、進展スキップボタン、後退スキップボタン、サムネイル表示エリア等を持つ。これらのインタフェースは、ディスプレイ(例えば前記表示装置52)上に表示されるGUI(グラフィックユーザインタフェース)として構成してもよいし、実際のボタンやスライダーなどを利用してもよい。指示受付部3はこれらのインタフェースを通して、ユーザからの指示を受け、その内容をデータ制御部4に渡す。
【0037】
データ制御部4は、指示受付部3からの指令し従い、データ読出部2へスライド画像情報と音声情報の読み出しを命じたり、データ再生部5への再生処理を命じたりする。
【0038】
データ再生部5は、データ制御部4からの指示を受け、スライド画像情報を可視表示することによる再生とスライド画像情報を可聴表示することによる再生を行う。具体的には、後述する再生ブラウザのように、スライド表示エリアに、再生指示のあった画像の表示を行い、同様に再生指示のあった音声をデータ再生部5が持つスピーカ等利用して再生を行う。
【0039】
図3に、その一例として、表示装置の表示画面上に表示され、GUIで実現される再生ブラウザ(スライドビューアともいう)を示す。再生ブラウザ10は、上側に、再生するスライド画像を表示するスライド表示エリア10aと、このエリアの下側に、複数のスライド画像のサムネイルを表示するサムネイル表示エリア12aを持つ。
【0040】
スライド表示エリア10a左右には、現在表示されているスライド画像の前のスライド画像の表示を指示する前スライドボタン10b、その後のスライド画像の表示を指示する次スライドボタン10cが設けられて構成される。
【0041】
スライド表示エリア10aの直下には、スライド表示エリア10aに現在表示されているスライド画像に対応する音声情報の時間軸上の再生位置を表示するさライダー11aと、その現在の再生位置を示すと共に、その指示をするノブ11bが設けられて構成される。さらに、スライダー11aの直下には、音声情報の再生に関連する指示を行うボタン群11c〜11fを含み、このうち、その中央から右には、再生指示をする再生ボタン11e、早送り方向のスキップを指示する進展スキップボタン11f、右側には音声情報の再生の停止を指示する停止ボタン11d、巻き戻し方向のスキップの指示をする後退スキップボタン11cが設けられて構成される。
【0042】
サムネイル表示エリア12aは、複数のサムネイル画像12bが表示できる(同図では、4枚表示可能)。その直下には、サムネイル画像12bのうち、スライド画像をスライド表示エリア10aに表示するサムネイルを選択するスクロールバー12c、送り方向に送るボタン10e、および戻し方向に送るボタン10dを含む。スクロールバー12c,ボタン12e,12dやサムネイルのクリックなどの指示操作によりサムネイルを選択する。この結果、サムネイルに対応するスライド画像が選択されてスライド表示エリア10aに表示され、その対応する音声情報が再生できる状態となる。なお、本明細書では、サムネイル画像を縮小画像ともいう。
【0043】
図4は再生処理の全体フロー、図5は初期化処理のフロー、図6は再生制御処理のフロー、図7はスキップ指示処理のフローである。これらのフローを順次参照して再生処理の全体的な動作を説明する。
【0044】
まず、初期化処理を行った後に再生制御処理をする(ステップS1,S2)。この初期化処理のルーチンとして、まず、データ制御部4は一番初めのスライド画像情報と音声情報を取得するように、データ読取部2に指示を出す。ここでは、001.jpgと001.mp3が初めのスライド画像情報と音声情報である。
【0045】
データ読取部2は001.jpgと001.mp3をデータ保存部1から読取り、データ制御部4へ渡す。データ制御部4は、受け取ったファイル名をカレントファイル名として記憶し、データ再生部5にスライド画像情報と音声情報を渡す。データ再生部5は、スライド画像情報と音声情報を受け取り、スライド画像情報をスライド表示エリア10aに表示する。また、音声情報はバッファに保存し、再生ポイントとして0を設定する(ステップS11,S12)。
【0046】
また、データ制御部4は、残りのすべてのスライド画像情報を取得するように、データ読取部2に指示を出す。この結果、データ制御部4はデータ保存部1からデータ読取部2を介して受け取ったすべてのスライド画像情報に対して、サムネイルを生成し、データ再生部5を介してサムネイル表示エリア12aにすべてのスライド画像情報をサムネイル(サムネイル画像とも呼ぶ)として表示する(ステップS13,S14)。
以上が初期化動作である。初期化動作が終わると、再生制御処理のルーチンとなる。ユーザからの指待ちとなり、再生関連の指示があるかどうかを判断する(ステップS21)。再生関連の指示があると、指示に応じた処理を行う。以下指示の種類ごとに説明する。
【0047】
再生ボタン11eが押された場合、再生指示となり、以下の処理を行う(ステップS22)。
【0048】
指示受付部3は、再生ボタン11eが押されたことを、データ制御部4に通達する。データ制御部4はデータ再生部5に対して、音声情報を再生するように指示を出す。データ再生部5はバッファに保存されている音声情報を再生ポイントから再生を行う。再生が開始されると、逐次、再生している位置が再生ポイントとして記憶される。スライダー11a上のノブ11aの位置は再生ポイントを反映する。
【0049】
停止ボタン11dが押された場合、停止指示となり、以下の処理を行う(ステップS22)。
【0050】
指示受付部3は、停止ボタン11dが押されたことを、データ制御4に通達する。データ制御部4はデータ再生部5に対して、音声情報の再生を停止するように指示を出す。この停止指示によりデータ再生部5は音声情報の再生を停止する。このとき停止した位置が再生ポイントとなる。
【0051】
次スライドボタン10cが押されたとき、次スライド指示となり、以下の処理を行う(ステップS23)。
指示受付部3は次スライドボタン10cが押されると、次スライド指示を、データ制御部4に通達する。データ制御部4はカレントファイル名の次のファイルをデータ読取部2に要求する。ここでカレントファイル名が001の場合、002をファイル名に持つスライド画像情報と対応する音声情報を要求する。データ読取部2はデータ保存部1から該当するスライド画像情報と音声情報を読取り、データ制御部4に渡す。ただし、該当するファイルが存在しない場合は、存在しないことをデータ制御部4に通達する。データ制御部4は、データ読取部2から受け取ったファイル名をカレントファイル名として記憶し、データ再生部5にスライド画像情報と音声情報を渡す。データ再生部5は、スライド画像情報と音声情報を受け取り、スライド画像情報をスライド表示エリア10aに表示する。また、音声情報はバッファに保存すし、再生ポイントとして0を設定する。該当するファイルが存在しない場合は何もしない。
【0052】
前スライドボタン10bが押されたとき、前スライド指示となり、以下の処理を行う(ステップS23)。
【0053】
データ制御部4はカレントファイル名の前のファイルデータをデータ読取部2に要求し、データ読取部2を介して該当ファイルをデータ保存部1から受け取り、
上記の次スライド指示と同様に、受け取った該当ファイルにより、データ再生部5を制御する。
【0054】
サムネイル表示エリア12aに表示されるサムネイルが、スクロールバー12c,ボタン12e,12dやサムネイルのクリックなどの操作指示により選択されたとき、サムネイル指示となり以下の処理を行う(ステップS24)。
【0055】
指示受付部3はサムネイルが選択されたことを、データ制御部4に通達する。このとき、サムネイルに対応するファイル名も一緒に通知する。例えば012。データ制御部4は受け取ったファイル名のスライド画像情報と音声情報をデータ読取部2に要求する。データ読取部2はデータ保存部1から該当するスライド画像情報と音声情報を読取り、データ制御部4に渡す。データ制御部4は、受け取ったファイル名をカレントファイル名として記憶し、データ再生部5にスライド画像情報と音声情報を渡す。データ再生部5は、スライド画像情報と音声情報を受け取り、スライド画像情報をスライド表示エリア10aに表示する。また、音声情報はバッファに保存すし、再生ポイントとして0を設定する。
【0056】
進展/後退スキップボタン11f,11cが押されたとき、進展/後退スキップ指示となり、以下の処理を行う(ステップS25)。
【0057】
再生ポイントを所定の時間分(スキップ幅)だけ、進めて/戻して、再生を行う。スキップ幅の決め方は、本発明の中心部分なので、スキップ指示処理のルーチンとして、以降詳しく説明する。
【0058】
スキップ指示処理は、まず前処理を行った後に、視聴時処理を行う(ステップS26,S27)。このスキップ指示処理は、データ制御部4の制御処理を行い、その制御指示により、データ再生部5が実際のスキップ、再生処理動作を行う。後述する説明で分かるように、この前処理が算出手段に相当し、視聴時処理がスキップ指示に対応する制御をする制御手段に対応する。
【0059】
次に、具体的なスキップ指示処理として、最初に、スライド画像に対応する音声情報の長短に関わらず、所定のスキップ数以下で1枚のスライド画像に対応する音声情報をスキミングする処理であるスキップ法1について説明する。以下スキップ指示処理の態様を便宜上、本明細書では、スキップ法と呼ぶが、物の発明および方法の発明の両側面から捉えることができる。また、以下スキップ指示処理部分を便宜上フローチャート等の手順として表現しているが、機能的に物としても捉えることも可能である。
【0060】
図8は所定のスキップ数以下で1枚のスライド画像に対応する音声情報をスキミングする処理によるスキップ・再生を時系列で示す説明図、図9は前処理のフロー、図10は視聴時処理のフローである。
【0061】
まず、前処理として、音声ファイルの長さlを取得し、スキップ幅aを求める(ステップS31,S32)。予め決められたスキップ数s(>0)、表示されているスライドに対応する音声情報の長さlがある場合、スキップ幅aは、
a=l/(s+α)
の式で求める。ここでα=0とする。例えば、l=10分で、s=5の場合はa=2分となる。
【0062】
次に、視聴時処理として、スキップボタン11f,11cが押されると、まず、指示方向が、巻き戻し方向か、早送り方向かを判断した後にスキップ先の位置xを求める(ステップS33,S34a,S34b)。現在の再生位置をcとすると、早送り方向のとき、x=c+a、巻き戻し方向のき、x=c−aとなる。
【0063】
次に、早送り方向のとき、x>lの場合x=lをセットし、巻き戻し方向のとき、x<0の場合x=0をセットする(ステップS35a,S35b,S36)。そして、求めた位置xから再生を始める。なお、上記でx=lは必ずしもl丁度でなくてもよく、数秒前でもよい。
【0064】
図8に示すように、スキップボタン11f,11cを押下するごとに再生ポイントを2分進ませる。進んだ後は通常の再生を行う。さらにスキップボタン11f,11cを押下することにより、その再生位置から2分進ませる。このようにすることにより、1枚のスライドを音声情報の長短に関わらず、最高5回のスキップで1枚のスライドをスキミングできるので、音声情報の長短によらずリズム良くスキミングできる。実際にはスキップした後に再生されるので、S回未満のスキップ数となる。
【0065】
スキップして最後まで行った場合は、次の画像を表示して音声を初めから再生する。このとき新たにスキップ幅aは新たに計算される。
【0066】
スキップをボタン11f,11cを押下するだけなので、スライダーバー11a上をノブ11bで移動して再生ポイントを決定するよりも楽に操作できる。次頁または前頁へもスキップボタン11f,11cで移動する。
【0067】
上述のスキップ法1で、再生ポイントを固定する場合のスキップ法2について説明する。図11は再生ポイントを固定する場合のスキップ・再生の時系列を示す説明図、図12は視聴時処理のフローである。
【0068】
上述のように、前処理としてスキップ幅aを求め、さらに、a*n(=0、1,2...)の位置を再生開始ポイントとして固定する。なお、フローチャートでは、nをiとしている。
【0069】
次に、視聴時処理として、スキップボタン11f,11cが押されると、まず、指示方向が、巻き戻し方向か、早送り方向かを判断した後にスキップ先の位置xを求める(ステップS41,S42a,S42b)。早送り方向のとき、c<aiを満たすaiでiが最少ものを現在の再生位cに対する次の再生位置として設定する(ステップS42b)。巻き戻し方向のき、c>aiを満たすaiでiが最大ものを現在の再生位cに対する次の再生位置として設定する(ステップS42a)。設定した次の再生位置(ai)から再生を始める(ステップS43)。
【0070】
図11に示すように、スキップボタン11f,11cを押下するごとに、a*n(=0、1,2...)の位置、例では、0分、2分、4分...位置から再生する。
ここで、例えば、2分の位置から再生を始めて、5分まで通常の再生を行っているときにスキップボタン11fを押下した場合、4分の位置には移動せずに、現在の再生時間に対する次のポイントである6分の位置へスキップして再生を始める。
【0071】
通常のDVD再生装置などで次のチャプターまで飛ばす機能に類似するが、チャプターに相当するセグメンテーションは音声ファイルの長さによって自動で決まる点が異なる。
これは背景技術の欄で述べた特開2005ー303871に開示された技術に類似するが、ボタンが一つで済む点と、重複なく再生できる点が異なる。
【0072】
次に、上記スキップ法1またはスキップ法2で、音声ファイルの長さによらず、予め固定された再生位置がさらに追加される場合のスキップ法3について述べる。図15は、この場合の視聴時処理フローである。本明細書では、固定された再生位置を必須の再生位置ともいう。
【0073】
プレゼンテーションの場合には、初めにスライドの概要などを話したり、スライドの最後のほうでは、まとめを話したり、次のスライドに移動する前置きを話したりするので、特に、最初の部分と最後の部分を含ませるようにする。
【0074】
例えば、前記スキップ法1の例へ追加する固定再生ポイントとして、ファイルの先頭(0秒)、ファイルの終わり(ファイルの長さl−β秒(例えば5秒))、ファイルの中央(フィルの長さl/2秒)を固定再生位置として追加することにより、ファイルの先頭、中間、終了間際をかならず含むようにしてスキップすることができる。図13は予め固定された再生位置が追加される場合として、上記3再生ポイントが追加されたときのスキップ・再生を時系列で示すものである。
【0075】
図15は、前記スキップ法2で予め固定された再生位置を追加する場合の視聴時処理フローである。前記2のスキップ法と同様に、視聴時処理として、スキップボタン11f,11cが押されると、まず、指示方向が、巻き戻し方向か、早送り方向かを判断した後にスキップ先の位置xを求める(ステップS45,S46a,S46b)。早送り方向のとき、c<aiを満たすaiでiが最少ものを現在の再生位cに対する次の再生位置とする(ステップS46b)。巻き戻し方向のとき、c>aiを満たすaiでiが最大のものを現在の再生位cに対する次の再生位置とする(ステップS46a)。さらに、次の固定再生位置fiを探す。即ち、早送り方向のとき、c>fiを満たすfiでiが最大のものを次の固定再生位置fiとする(ステップS47b)。巻き戻し方向のとき、c<fiを満たすfiでiが最少のものを次の固定再生位置fiとする(ステップS47a)。次に早送り方向のとき、求めたaiとfiを比較し、大きい方を再生ポイントpとして設定する(ステップS48b)。巻き戻し方向のとき、求めたaiとfiを比較し、小さい方を再生ポイントpとして設定とする(ステップS48a)。設定されたpから再生を始める(ステップS49)。
【0076】
次に、前記スキップ法3で、任意の再生ポイントを固定する場合のスキップ法4について述べる。即ち、前記スキップ法1または2で、音声ファイルの長さによらず、特定の再生位置が追加される場合を説明する。
【0077】
例えば、特定の位置として、予め音声ファイルを解析し、ある音量を閾値とし、音量が閾値以上の部分があればその部分の先頭位置を固定再生ポイントとして追加する。その場合のスキップ・再生の時系列を図14に示す。この場合の視聴時処理等のフローは、固定再生ポイントの決定手法が異なるだけなので、上記スキップ法3の図15などのフローと同様に処理できる。
【0078】
次に、上述のスキップ法で、複数連続したスライドの音声ファイルにまたがってスキップする場合のスキップ法5について説明する。前記のスキップ法1乃至4で、複数の音声ファイルにまたがってスキップさせる。スライド画像情報も音声ファイルに対応して切り替わる。
【0079】
図16は複数連続したスライド画像情報の音声ファイルにまたがってスキップする場合のスキップ・再生を時系列で示す説明図、図18は前処理のフロー、図19は視聴時処理のフローである。
【0080】
まず、前処理として、1つのプレゼンテーション等のグループとしてまとめられる、複数のスライド画像情報と関連付けられた音声情報がある場合、全ての音声ファイルについての再生時間の和Lを求め、予め定められたスキップ数Sとした場合に下記の式でスキップ幅Aを求める(ステップS50乃至S52)。
A=L/(S+α)
ここでα=0とする。例えば、4個の音声ファイル1〜4があり、それぞれ10分、30分、5分、15分の場合、L=60分で、S=5の場合はA=12分となる。
【0081】
次に、視聴時処理として、スキップボタン11f,11cが押下されると、まず、指示方向が、巻き戻し方向か、早送り方向かを判断した後にスキップ先の位置、即ちスキップ後の再生位置xを求める(ステップS33,S34a,S34b)。現在の再生位置をcとすると、早送り方向のとき、x=c+A、巻き戻し方向のき、x=c−Aとなる。
【0082】
次に、カレントファイルの音声情報の長さlとの関係を判断し、スキップ先の位置xを決定する(ステップS55a,S55b)。早送り方向のとき、x>lの場合に、次のファイルでの最初の位置に再生ポイントを移動し、さらにx−l分だけ進める。さらにx>lの場合は、次のファイルに移動する。そうでない場合はその位置を再生位置xとする。巻き戻し方向のき、x<0の場合は、一つ前のファイルでの最後の位置に再生ポイントを移動し、さらにマイナス分だけ巻き戻す。そのファイルでマイナスにならない場合はその位置をスキップ後の再生ポイントxとする。マイナスの場合はさらに1つ前のファイルへ再生ポイントを移動する。そして、求めた位置xから再生を始める(ステップS55)。
【0083】
図16に示す例は、前記スキップ法2と同様な再生ポイントを固定した場合での例である。スキップ法1のように、実際の再生位置からスキップ幅S移動させても良い。また、スキップ法3のように、任意の再生ポイントを固定しても良い。例えば各ファイルの先頭、中間、終了間際などである。
【0084】
次に、スキップボタンを長押しした場合のスキップ法6の動作について説明する。
【0085】
前記のスキップ操作でスキップボタン11f,11cを長押しした場合(プレス状態)、その間、スキップを繰り返す。このとき、予め決められた長押し再生時間Bの間だけ、スキップ中に再生を行なう。例えばスキップ幅aが2分、Bが2秒の場合、スキップ長押しの例を図17に示す。即ち、スキップ操作によるスキップ指示が複数のスキップ幅以上継続したとき(厳密には、複数のスキップ幅に対応した期間分の時間とその間の長押し再生時間Bを含む時間以上継続したとき)に、この処理が行われる。
【0086】
次にスライド画像情報の内容としての文字数によってスキップ数を変化させる場合のスキップ法7について述べる。
【0087】
図20はスキップ法1に対して文字数によってスキップ数を変化させる場合における前処理のフローおよび図21は視聴時処理のフローである。
【0088】
スライド画像から、文字列を抽出し、その文字数によってスキップ数を増減させる。文字数が少ない場合は、例えば表紙などの場合が考えられ、話す内容もそれほど重要ではないと考えられるので、スキップ数を減らし、逆に文字数が多い場合は、ユーザはスライド画像の中の文にも目を通したくなるので、スキップ数を増やすことにより一枚あたりの表示時間を増やすことができる。スライド画像から文字を抽出するには光学式文字読取装置(以下OCRともいう)を利用することにより文字列を抽出することができる。
【0089】
前処理として、まず、スキップ法1と同様に、音声ファイルの長さlを取得し、スライド画像内の文字数Tを取得する(ステップS60,S61)。次に、下記で述べるように、αおよびスキップ幅aを求める(ステップS62,S63)。
【0090】
予め決められたスキップ数s(>0)、表示されているスライドに対応する音声の長さlがある場合、スキップ幅aを、
a=l/(s+α)
の式で求める。ここで
α=整数値(表示されているスライドの文字数T/定数P)
とする。例えば定数Pを100に固定すると、文字数が350文字合った場合、3.5となり、その正数値を取って3をスキップ数に加える。
【0091】
次に、視聴時処理として、スキップ法1と同様に、スキップボタン11f,11cが押されると、まず、指示方向が、巻き戻し方向か、早送り方向かを判断した後にスキップ先の位置xを求める(ステップS64,S65a,S65b)。現在の再生位置をcとすると、早送り方向のとき、x=c+a、巻き戻し方向のとき、x=c−aとなる。
【0092】
次に、早送り方向のとき、x>lの場合x=lをセットし、巻き戻し方向のき、x<0の場合x=0をセットする(ステップS66a,S66b)。そして、求めた位置xから再生を始める(ステップS67)。
【0093】
このようにすることにより、スライド内の文字の多さに基づいて、スキップの細かさを調整し、文字の多いスライドはスキップ数を増やすことができ、その分長く表示されるのでユーザはスライド画像を読みやすくなる。
【0094】
次に、スライド画像情報の内容としての文字の色によってスキップ数を変化させる場合のスキップ法8について述べる。
【0095】
図22はスキップ法1に対して特定色の文字数によってスキップ数を変化させる場合における前処理のフローおよび図22は視聴時処理のフローである。
スライド画像から、文字列を抽出し、その文字の色に基づいてキップ数を増減させる。
【0096】
重要な文や、キーワードなどは、赤などの目立つ色で記述される場合が多い。そのような文やキーワードを含むスライドの説明もやはり重要であると考えられるので、スキップ数を増やすことにより、他のスライドより、より細かくスキミングするようにする。スライド画像から文字や文字の色を抽出するには上記スキップ法7と同様に、OCRを利用することにより抽出することができる。
【0097】
前処理として、まず、スキップ法1と同様に、音声ファイルの長さlを取得し、スライド画像内での特定の色の文字数Uを取得する(ステップS70,S71)。次に、下記で述べるように、αおよびスキップ幅aを求める(ステップS72,S73)。
【0098】
予め決められたスキップ数s(>0)、表示されているスライドに対応する音声の長さlがある場合、スキップ幅a
a=l/(s+α)
を求める。ここで
α=整数値(ある特定の色の文字数U/定数Q)
とする。例えば、ここで、ある特定の色として赤が指定されており、また、定数Qを10に固定した場合、あるスライドの中に赤の文字が25文字ある場合、その文字数25を10で割り、その整数部分2がαの値となる。
【0099】
次に、視聴時処理として、スキップ法1と同様に、スキップボタン11f,11cが押下されると、まず、指示方向が、巻き戻し方向か、早送り方向かを判断した後にスキップ先の位置xを求める(ステップS74,S75a,S75b)。現在の再生位置をcとすると、早送り方向のとき、x=c+a、巻き戻し方向のき、x=c−aとなる。次に、早送り方向のとき、x>lの場合x=lをセットし、巻き戻し方向のき、x<0の場合x=0をセットする(ステップS76a,S76b)。そして、求めた位置xから再生を始める(ステップS77)。
【0100】
このようにすることにより、特定の色で重要文字が表示されている場合には、スキップ幅が細かくなり、スキップ数が増えるので、より密にスキップ視聴を行うことができる。
【0101】
次に、マウスなどの位置指示装置による位置指示操作の動きによって固定スキップ位置を決める場合のスキップ法9について述べる。
【0102】
前記スキップ法3では、スキップ幅に関係なく、必ず再生される固定ポイントとして、各スライドの始まり、中間、終了間際を利用したが、プレゼンテーションの場合は、マウスポインタを利用することがあるので、マウスポインタが静止状態から移動した場合に、スライド画像内の項目について話したとみなすことができる。この位置を固定ポイントとして再生することより、スライド画像にリンクした内容を視聴することができる。
【0103】
マウスポインタの位置を取得するためには、あらかじめプレゼンテーションを行うPC(パーソナルコンピュータ)上で、マウスポインタの位置を取得するプログラムを実行すればよい。具体的には、ある一定の時間間隔でマウスのX−Y座標を取得し、時間と座標をついにして記録すればよい。保存するときのファイル名は対応する画像ファイルのファイル名を利用し、001.xmlなどとし、記録先はスライド画像や音声ファイルと同様に、データ保存部1に記録すればよい。ファイルのフォーマットは例えばXMLのタグを利用したフォーマットなどをあげることができるが、時間とX−Y座標の組が記録されればよい。下記の例は、あるスライド画像が表示されて、秒ごとのマウスポインタの位置を表している。初め数字が秒で、次の数字がマウスポインタのX座標、最後の数字がY座標を示す。スライドを表示してから3秒後にマウスポインタが移動していることになる。
例)
00000,334,201
00001,334,201
00002,334,201
00003,342,222
00004,354,245
:
【0104】
図24はスキップ法1に対して文字数によってスキップ数を変化させる場合におけるスキップ・再生の時系列を示す説明図、図25は前処理のフローおよび図26は視聴時処理のフローである。
【0105】
前処理として、まず、スキップ法1と同様に、音声ファイルの長さlを取得し、その後に、下記で述べるように、αおよびスキップ幅aを求める(ステップS80,S81)。
【0106】
スキップ幅は、スキップ法1のように予め決められたスキップ数s(>0)、表示されているスライドに対応する音声の長さlがある場合、スキップ幅a
a=l/s
から求める。
【0107】
さらに、マウスポインタの位置を格納したファイルから、ポインタが静止状態から移動を開始した時間を、固定再生ポイントfi(i=0,1,2…)として取得し登録する(ステップS82)。
【0108】
次に、視聴時処理として、スキップ法1と同様に、スキップボタン11f,11cが押下されると、まず、指示方向が、巻き戻し方向か、早送り方向かを判断した後にスキップ先の位置xを求める(ステップS83,S84a,S84b)。現在の再生位置をcとすると、早送り方向のとき、x=c+a、巻き戻し方向のき、x=c−aとなる。
【0109】
次に、早送り方向および巻き戻し方向のいずれの場合も、現在の再生位置c<fi<xになるような固定再生ポイントがある場合x=fiとする(ステップS85a,S85b)。
【0110】
次に、早送り方向のとき、x>lの場合x=lをセットし、巻き戻し方向のき、x<0の場合x=0をセットする(ステップS86a,S86b)。そして、求めた位置xから再生を始める(ステップS87)。
【0111】
図24に示すように、スキップ再生を行う場合は、スキップ幅aでスキップと再生をしながら、固定再生ポイントにさしかかった場合は、そこはスキップせずにそのポイント(時間)から再生を開始する。
【0112】
図27に、本発明の第2の実施例に係るスライド再生装置の再生ブラウザの構成を示し、その構成および動作を説明する。
【0113】
図27で、図3の再生ブラウザとの構成の相違点について述べる。各サムネイルに再生した位置を表示する機能と、表示された位置を指示することにより再生する機能を備える。なお、図27では、第2の実施例の特徴部分を分かりやすく強調するため、図3に対する共通部分の要部および細部は省略されている。
【0114】
具体的には、サムネイル表示エリア12a内の各サムネイル上または付近にタイムライン13(13a,13b,13c)を設け、再生した位置を表示する。サムネイルとともに示されているタイムラインのある位置をマウスなどの位置指示装置でクリックすると、そのサムネイルに対応したスライド画像がスライド表示エリア10aに表示され,かつ、クリックしたタイムラインの位置から再生が始まる。図27は中央のサムネイル(2)に対応する再生位置の2つ目の再生位置をクリックして、スライド表示エリア10aに表示された状態である。同図の例では、さらにクリックして選択されたサムネイル(2)のタイムライン13bの表示に対応したものが、スライド表示エリア10aの下にあるスライダー10aの下側にもタイムライン14が、スライド表示エリア10aの大きさに拡大して表示され、このタイムライン14上でも操作できるので、実際の音声情報に対する指示操作を容易にしている。なお、本明細書では、タイムラインを時間軸とも表現する。
【0115】
このようにすることにより、重複して視聴するのを避け、一度聞いたところをもう一度聞く場合に目印なるのでユーザの負担が減る。
【0116】
以上述べた実施例では、主にスライドなどのプレゼンテーション資料等のスライド画像情報に対するスキップおよび再生する場合について述べたが、これらに限定されず、同様な静止画像情報および対応する音声画像情報を再生する場合にも本発明は適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0117】
本発明は、スライド画像情報および音声情報を再生するスライド再生装置、スライド再生システム、スライド再生プログラムにおいて利用される。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】本発明の第1の実施例に係るスライド再生装置のハードウエアの構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係るスライド再生装置の機能的の構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係るスライド再生装置の再生ブラウザの構成を示す表示画面図である。
【図4】本発明の第1の実施例に係るスライド再生装置の再生処理全体を示すフローチャートである。
【図5】再生処理の初期化処理のルーチンを示すフローチャートである。
【図6】再生処理の再生制御処理のルーチンを示すフローチャートである。
【図7】スキップ指示処理の全体の手順を示すフローチャートである。
【図8】スキップ法1のスキップ・再生を時系列に示す説明図である。
【図9】スキップ法1の前処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】スキップ法1の視聴時処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】スキップ法2のスキップ・再生を時系列に示す説明図である。
【図12】スキップ法2の視聴時処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】スキップ法3のスキップ・再生を時系列に示す説明図である。
【図14】スキップ法4のスキップ・再生を時系列に示す説明図である。
【図15】スキップ法3の視聴時処理の手順を示すフローチャートである。
【図16】スキップ法5のスキップ・再生を時系列に示す説明図である。
【図17】スキップ法6のスキップ・再生を時系列に示す説明図である。
【図18】スキップ法5の前処理の手順を示すフローチャートである。
【図19】スキップ法5の視聴時処理の手順を示すフローチャートである。
【図20】スキップ法7の前処理の手順を示すフローチャートである。
【図21】スキップ法7の視聴時処理の手順を示すフローチャートである。
【図22】スキップ法8の前処理の手順を示すフローチャートである。
【図23】スキップ法8の視聴時処理の手順を示すフローチャートである。
【図24】スキップ法9のスキップ・再生を時系列に示す説明図である。
【図25】スキップ法9の前処理の手順を示すフローチャートである。
【図26】スキップ法9の視聴時処理の手順を示すフローチャートである。
【図27】本発明の第2の実施例に係るスライド再生装置の再生ブラウザの構成を示す表示画面図である。
【符号の説明】
【0119】
1:データ保存部
2:データ読取部
3:指示受付部
4:データ制御部
5:データ再生部
10:再生ブラウザ
10a:スライド表示エリア
12a:サムネイル表示エリア
11c,f:スキップボタン
13(13a,13b,13c),14:タイムライン
51:入力装置
53:主記憶装置
55:CPU
56:通信制御装置
57:バス
100、110:スライド再生装置
200:画像再生装置
300,301:画像記録再生システム
【技術分野】
【0001】
本発明は、会議などでのプレゼンテーションで使用されるスライドを音声と共に再生するスライド再生技術に関する。より詳しくは、会議などでキャプチャされたスライド画像と、同時にキャプチャされた音声を同期して再生するスライド再生装置、スライド再生システム、およびスライド再生プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
会議などでのプレゼンテーションで使用されるスライド画像をキャプチャし、そのスライド画像がスクリーンに表示されていたときの会議室での音声もキャプチャすることにより、あとからスライド画像と対応する音声をスライド再生装置により視聴することができる。このようにすることにより、参加できなかった会議などでのプレゼンテーションを後から視聴することができるようになる。十分に視聴する時間がない場合には、再生位置を適当にスキップさせながら視聴することが考えられる。
【0003】
従来この種の再生技術として、第1の従来技術による音声再生装置では、一定時間分(例えば30秒)早送り、または巻き戻しを行い音声を再生する。また、早送りまたは巻き戻しとそのあとの再生を自動で繰り返すことにより、聞きたい音声を見つけるものである。スキップ時間はユーザによって変更できるので、ユーザの好みの時間幅で音声を飛ばして視聴できる(特許文献1参照)。スライドと関連する音声をスキップしながら視聴する場合、一定間隔でスキップして再生するのは有効である。
【0004】
また第2の従来技術では、記録された映像や音声データなどを再生する際の早送り・早戻し機能に対応する操作ボタンを押し続けた時間によってアドレスのジャンプ量を決定する再生方法がある(特許文献2参照)。
【0005】
さらに、第3の従来技術としての映像記録再生装置では、映像の再生時間を10等分して、それぞれの時間の先頭を10個のリモコンのキーに割り当てる。キーを押下することにより対応する時間帯の映像を見ることができる(特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】特開平09−147534号公報
【特許文献2】特開平08−051589号公報
【特許文献3】特開2005−303871号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、第1の従来技術では、スライド画像情報と対応する音声情報を再生する再生装置に応用した場合、音声情報の長短により、1枚のスライド内をスキップする回数が異なってくる。1枚のスライドを視聴する時間が異なる。短い音声情報でも、長い音声情報でも1枚のスライドに対するスキミング時間を同じにしたい。また、1枚のスライドが予め設定されたスキップ量より少ない場合、再生されなくなってしまう。
【0008】
第2の従来技術では、スキップ量がユーザにとって明確でないため、どれだけスキップするか分かり難く、特定の位置にジャンプさせるのに手間が掛かる。
【0009】
第3の従来技術では、映像の長短に関わらず、10分割した位置にランダムにアクセスできるが、10個のキーを用意する必要がある。また、例えば3の位置から再生を行い、4の位置以降まで再生しているときに、4のキーを押下すると、また4の位置から再生されてしまうので、重複して再生する危険性がある。
【0010】
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたもので、その目的は、各スライド画像情報に対応する音声情報の長短に関わらず、1枚のスライド画像情報と音声情報を一定の時間で視聴することが可能となるスライド再生装置、スライド再生システム、およびスライド再生プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するために、本発明の第1の実施態様に係るスライド再生装置では、再生対象のスライド画像情報の可視表示と、前記スライド画像情報に対応する音声情報の可聴表示とにより再生を行う再生手段と、前記音声情報の長さおよび所定のスキップ数に基づいてスキップ幅を算出する算出手段と、スキップ指示に応答して、前記算出手段の算出結果に基づくスキップ先の再生位置を決定し、決定した再生位置に基づいて前記再生手段による音声情報の再生位置を制御する制御手段と、を具備する。これにより、各スライド画像情報の音声情報の長短に関わらず、1枚のスライド画像情報と音声情報を一定の時間で視聴することが可能となる。
【0012】
本発明の第2の実施態様に係る画像記録装置では、第1の実施態様に対して、前記制御手段が、前記スキップ幅およびスキップ数で定まる固定的な再生位置をスキップ再生位置とし、前記スキップ指示時の再生位置と、次のスキップ再生位置との間の時間分スキップさせる制御を行うものである。これにより、簡単な構成でスキップおよび再生を行うことができる。
【0013】
本発明の第3の実施態様に係る画像記録装置では、第1の実施態様に対して、前記制御手段が、必須の再生位置を付加して固定的に制御するものである。これにより、プレゼンテーションで重要な箇所を容易かつ迅速に再生することが可能となる。
【0014】
本発明の第4の実施態様に係る画像記録装置では、第1の実施態様に対して、前記制御手段が、前記音声情報の音量に基づいて、必須の再生位置を付加して制御するものである。これにより、プレゼンテーションで重要な箇所を要領よく再生することが可能となる。
【0015】
本発明の第5の実施態様に係る画像記録装置では、第1の実施態様に対して、前記算出手段が、スキップ幅を複数の音声情報の合計の長さに基づいて算出するものである。これにより、複数枚にわたるスライド画像情報および音声情報も容易かつ迅速に再生できる。
【0016】
本発明の第6の実施態様に係る画像記録装置では、第1の実施態様に対して、前記スキップ指示がスキップ幅の複数分継続した場合には、スキップ幅の間に所定時間再生する再生期間を設けてスキップおよび再生をさせる制御を行うものである。これにより、簡単な操作で、容易かつ迅速に再生することができる。
【0017】
本発明の第7の実施態様に係る画像記録装置では、第1の実施態様に対して、前記算出手段が、スライド画像情報内の文字数に基づいて変化させたスキップ幅を算出するものである。これにより、文字数が多く閲覧にも時間を要するスライド画像情報および音声情報を容易かつ迅速に再生することができる。
【0018】
本発明の第8の実施態様に係る画像記録再生装置では、第1の実施態様に対して、前記算出手段が、スライド画像情報内の特定色の文字数に基づいて変化させたスキップ幅を算出するものである。これにより、重要な文やキーワードなどを含むことを示す所定の色で強調したスライド画像情報および音声情報を容易かつ迅速に再生することができる。
【0019】
本発明の第9の実施態様に係る画像記録再生装置では、第1の実施態様に対して、前記制御手段が、前記スライド画像の示すスライドに対する位置指示情報に基づいて、必須の再生位置を付加する制御を行うものである。これにより、説明量に応じてスライド画像情報および音声情報を容易かつ迅速に再生することができる。
【0020】
本発明の第10の実施態様に係る画像記録再生システムでは、第1の実施態様に対して、前記再生手段は、前記スライド画像情報およびスライド画像情報に対応する縮小画像情報の少なくとも一方の表示位置に隣接する位置に縮小画像情報に対応する音声情報の過去の再生期間を時間軸上で表示するものである。これにより、重複して視聴するのを避け、一度聞いたところをもう一度聞く場合に目印なるのでユーザの負担を軽減させることができる。
【0021】
本発明の11の実施態様に係るスライド再生システムでは、再生対象のスライド画像情報および該スライド画像に対応する音声情報の組を保存する保存手段と、前記保存手段から再生対象のスライド画像情報および音声情報を読み出す読出手段と、前記読出手段で読み出された再生対象のスライド画像情報の可視表示と、前記スライド画像情報に対応する音声情報の可聴表示とにより再生を行う再生手段と、前記音声情報の長さおよび所定のスキップ数に基づいてスキップ幅を算出する算出手段と、スキップ指示に応答して、前記算出手段の算出結果に基づくスキップ先の再生位置を決定し、決定した再生位置に基づいて前記再生手段による音声情報の再生位置を制御する制御手段と、を具備する。これにより、キャプチャ (収録)されて保存された各スライド画像情報の音声情報の長短に関わらず、1枚のスライド画像情報と音声情報を一定の時間で視聴することが可能となる。
【0022】
本発明の第12の実施態様に係るスライド再生プログラムでは、再生対象のスライド画像情報の可視表示と、前記スライド画像情報に対応する音声情報の可聴表示とにより再生手段が再生を行う第1のステップと、前記音声情報の長さおよび所定のスキップ数に基づいて算出手段がスキップ幅を算出する第2のステップと、制御手段がスキップ指示に応答して、前記算出手段の算出結果に基づくスキップ先の再生位置を決定し、決定した再生位置に基づいて前記再生手段による音声情報の再生位置を制御する第3のステップと、を具備する。これにより、各スライド画像情報の音声情報の長短に関わらず、1枚のスライド画像情報と音声情報を一定の時間で視聴することが可能となる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、各スライド画像情報の音声情報の長短に関わらず、1枚のスライド画像情報と音声情報を一定の時間で視聴することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の最良の実施形態について図面を参照して説明する。
【実施例】
【0025】
図1は、本発明の実施例に係るスライド再生装置のハードウエアの構成例を示すブロック図である。スライド再生装置100は、入力装置51、表示装置52、主記憶装置53、記憶装置54、中央処理装置(CPU)55、ネットワークを介して外部の装置と通信を行う通信制御装置56、これらを接続するバス57を含むPC(パーソナルコンピュータ)等の情報処理装置で構成される。
【0026】
入力装置51は、キー操作により、アプリケーションプログラム(ソフトウエア)の実行を指示するための実行指示(コマンド)情報や各種情報をユーザが入力するキーボード、このキーボートと共に表示装置52と協働してユーザインタフェースを構成するマウスなどの位置指示装置を含み、さらに、原稿に記載された文書等を光学的に読み取る光学式読取装置(スキャナ)を含んでもよい。
【0027】
表示装置52は、プレゼンテーション資料などの対象文書を表示画面上に表示する可視表示装置、およびスライド画像に対応する音声情報などの情報を可聴表示するスピーカ等を含む可聴表示装置の他に、用紙等のシート状の媒体に情報を永久可視表示する永久可視表示装置、も含んでもよい。なお、永久可視表示は記録としては印刷などと同等で、その表示概念を示す上位概念の用語であって、その表示期間は使用する記録の種類に対応した期間内だけ記録媒体に表示できればよく、その期間を特定の期間に限定する意味はない。
【0028】
主記憶装置53は、ROMまたはRAMを含み、スライド再生処理を行うプログラムやCPU55で演算処理されたデータ等をワーク領域に記憶する。さらに好ましくは、表示装置52にイメージを表示するためのイメージバッファを含む。記憶装置54は、例えばハードディスク装置等の大容量記憶装置を含み、ネットワーク等を介して収集された大量のデータを蓄積してもよい。
【0029】
CPU(Central Processing Unit)55は、主記憶装置53に記憶されたプログラムに従い各部を制御する。
【0030】
通信制御装置56はインターネット等のネットワークを介して外部装置と接続し、それらに対してデータ(情報)の入出力をする通信インタフェース等を含む。
【0031】
以上のように、スライド再生装置100は、基本的な構成では情報処理装置1台以上で構成されて実現されるが、複数台の情報処理装置を用いて、クライアント装置とサーバ装置がネットワークで接続されて構成されるクライアント−サーバモデルにより実現してもよい。
【0032】
図2は、第1の実施例に係るスライド装置の機能的な構成を示すブロック図である。スライド再生装置110は、データ保存部1、データ読取部2、指示受付部3、データ制御部4、およびデータ再生部5を含んで構成される。
【0033】
図2はデータ保存部1にはキャプチャ(収録)されたスライド画像情報と音声情報の複数の組が保存されている。スライド画像情報はプレゼンテーション時に表示された画像で、その画像と組になる音声情報は、その画像が表示されていたときに記録された音声ファイルである。したがって、その画像を表示して、組となる音声情報を再生することにより、プレゼンテーションを再現することができる。
【0034】
組を表すためには、例えば、同じ組のスライド画像情報と音声情報は同じファイル名することが考えられる。例えばファイル名が、共通で001とし、スライド画像情報の拡張子をその種類に対応してjpgとし、同様に音声情報の拡張子をmp3とすると、その組を(001.jpg,001.mp3)と表現できる。また、それぞれの組の再生順を決めるために、ファイル名を列記したリストを用意することも考えられるが、ここでは単にファイル名に数字を与えその数字の順が再生順であるとする。
(001.jpg,001.mp3),(002.jpg,002.mp3),(003.jpg,003.mp3),...(123.jpg,123.mp3),...。
【0035】
データ読取部2は、データ制御部4からの指令に従い、スライド画像情報と音声情報を読み出し、読み出した情報をデータ制御部4に渡す。
【0036】
指示受付部3はユーザからの指示を受けつけるインタフェースを持つ。具体的には、後述するように、再生ブラウザのように、前スライドボタン、次スライドボタン、スライダーとノブ、再生ボタン、停止ボタン、進展スキップボタン、後退スキップボタン、サムネイル表示エリア等を持つ。これらのインタフェースは、ディスプレイ(例えば前記表示装置52)上に表示されるGUI(グラフィックユーザインタフェース)として構成してもよいし、実際のボタンやスライダーなどを利用してもよい。指示受付部3はこれらのインタフェースを通して、ユーザからの指示を受け、その内容をデータ制御部4に渡す。
【0037】
データ制御部4は、指示受付部3からの指令し従い、データ読出部2へスライド画像情報と音声情報の読み出しを命じたり、データ再生部5への再生処理を命じたりする。
【0038】
データ再生部5は、データ制御部4からの指示を受け、スライド画像情報を可視表示することによる再生とスライド画像情報を可聴表示することによる再生を行う。具体的には、後述する再生ブラウザのように、スライド表示エリアに、再生指示のあった画像の表示を行い、同様に再生指示のあった音声をデータ再生部5が持つスピーカ等利用して再生を行う。
【0039】
図3に、その一例として、表示装置の表示画面上に表示され、GUIで実現される再生ブラウザ(スライドビューアともいう)を示す。再生ブラウザ10は、上側に、再生するスライド画像を表示するスライド表示エリア10aと、このエリアの下側に、複数のスライド画像のサムネイルを表示するサムネイル表示エリア12aを持つ。
【0040】
スライド表示エリア10a左右には、現在表示されているスライド画像の前のスライド画像の表示を指示する前スライドボタン10b、その後のスライド画像の表示を指示する次スライドボタン10cが設けられて構成される。
【0041】
スライド表示エリア10aの直下には、スライド表示エリア10aに現在表示されているスライド画像に対応する音声情報の時間軸上の再生位置を表示するさライダー11aと、その現在の再生位置を示すと共に、その指示をするノブ11bが設けられて構成される。さらに、スライダー11aの直下には、音声情報の再生に関連する指示を行うボタン群11c〜11fを含み、このうち、その中央から右には、再生指示をする再生ボタン11e、早送り方向のスキップを指示する進展スキップボタン11f、右側には音声情報の再生の停止を指示する停止ボタン11d、巻き戻し方向のスキップの指示をする後退スキップボタン11cが設けられて構成される。
【0042】
サムネイル表示エリア12aは、複数のサムネイル画像12bが表示できる(同図では、4枚表示可能)。その直下には、サムネイル画像12bのうち、スライド画像をスライド表示エリア10aに表示するサムネイルを選択するスクロールバー12c、送り方向に送るボタン10e、および戻し方向に送るボタン10dを含む。スクロールバー12c,ボタン12e,12dやサムネイルのクリックなどの指示操作によりサムネイルを選択する。この結果、サムネイルに対応するスライド画像が選択されてスライド表示エリア10aに表示され、その対応する音声情報が再生できる状態となる。なお、本明細書では、サムネイル画像を縮小画像ともいう。
【0043】
図4は再生処理の全体フロー、図5は初期化処理のフロー、図6は再生制御処理のフロー、図7はスキップ指示処理のフローである。これらのフローを順次参照して再生処理の全体的な動作を説明する。
【0044】
まず、初期化処理を行った後に再生制御処理をする(ステップS1,S2)。この初期化処理のルーチンとして、まず、データ制御部4は一番初めのスライド画像情報と音声情報を取得するように、データ読取部2に指示を出す。ここでは、001.jpgと001.mp3が初めのスライド画像情報と音声情報である。
【0045】
データ読取部2は001.jpgと001.mp3をデータ保存部1から読取り、データ制御部4へ渡す。データ制御部4は、受け取ったファイル名をカレントファイル名として記憶し、データ再生部5にスライド画像情報と音声情報を渡す。データ再生部5は、スライド画像情報と音声情報を受け取り、スライド画像情報をスライド表示エリア10aに表示する。また、音声情報はバッファに保存し、再生ポイントとして0を設定する(ステップS11,S12)。
【0046】
また、データ制御部4は、残りのすべてのスライド画像情報を取得するように、データ読取部2に指示を出す。この結果、データ制御部4はデータ保存部1からデータ読取部2を介して受け取ったすべてのスライド画像情報に対して、サムネイルを生成し、データ再生部5を介してサムネイル表示エリア12aにすべてのスライド画像情報をサムネイル(サムネイル画像とも呼ぶ)として表示する(ステップS13,S14)。
以上が初期化動作である。初期化動作が終わると、再生制御処理のルーチンとなる。ユーザからの指待ちとなり、再生関連の指示があるかどうかを判断する(ステップS21)。再生関連の指示があると、指示に応じた処理を行う。以下指示の種類ごとに説明する。
【0047】
再生ボタン11eが押された場合、再生指示となり、以下の処理を行う(ステップS22)。
【0048】
指示受付部3は、再生ボタン11eが押されたことを、データ制御部4に通達する。データ制御部4はデータ再生部5に対して、音声情報を再生するように指示を出す。データ再生部5はバッファに保存されている音声情報を再生ポイントから再生を行う。再生が開始されると、逐次、再生している位置が再生ポイントとして記憶される。スライダー11a上のノブ11aの位置は再生ポイントを反映する。
【0049】
停止ボタン11dが押された場合、停止指示となり、以下の処理を行う(ステップS22)。
【0050】
指示受付部3は、停止ボタン11dが押されたことを、データ制御4に通達する。データ制御部4はデータ再生部5に対して、音声情報の再生を停止するように指示を出す。この停止指示によりデータ再生部5は音声情報の再生を停止する。このとき停止した位置が再生ポイントとなる。
【0051】
次スライドボタン10cが押されたとき、次スライド指示となり、以下の処理を行う(ステップS23)。
指示受付部3は次スライドボタン10cが押されると、次スライド指示を、データ制御部4に通達する。データ制御部4はカレントファイル名の次のファイルをデータ読取部2に要求する。ここでカレントファイル名が001の場合、002をファイル名に持つスライド画像情報と対応する音声情報を要求する。データ読取部2はデータ保存部1から該当するスライド画像情報と音声情報を読取り、データ制御部4に渡す。ただし、該当するファイルが存在しない場合は、存在しないことをデータ制御部4に通達する。データ制御部4は、データ読取部2から受け取ったファイル名をカレントファイル名として記憶し、データ再生部5にスライド画像情報と音声情報を渡す。データ再生部5は、スライド画像情報と音声情報を受け取り、スライド画像情報をスライド表示エリア10aに表示する。また、音声情報はバッファに保存すし、再生ポイントとして0を設定する。該当するファイルが存在しない場合は何もしない。
【0052】
前スライドボタン10bが押されたとき、前スライド指示となり、以下の処理を行う(ステップS23)。
【0053】
データ制御部4はカレントファイル名の前のファイルデータをデータ読取部2に要求し、データ読取部2を介して該当ファイルをデータ保存部1から受け取り、
上記の次スライド指示と同様に、受け取った該当ファイルにより、データ再生部5を制御する。
【0054】
サムネイル表示エリア12aに表示されるサムネイルが、スクロールバー12c,ボタン12e,12dやサムネイルのクリックなどの操作指示により選択されたとき、サムネイル指示となり以下の処理を行う(ステップS24)。
【0055】
指示受付部3はサムネイルが選択されたことを、データ制御部4に通達する。このとき、サムネイルに対応するファイル名も一緒に通知する。例えば012。データ制御部4は受け取ったファイル名のスライド画像情報と音声情報をデータ読取部2に要求する。データ読取部2はデータ保存部1から該当するスライド画像情報と音声情報を読取り、データ制御部4に渡す。データ制御部4は、受け取ったファイル名をカレントファイル名として記憶し、データ再生部5にスライド画像情報と音声情報を渡す。データ再生部5は、スライド画像情報と音声情報を受け取り、スライド画像情報をスライド表示エリア10aに表示する。また、音声情報はバッファに保存すし、再生ポイントとして0を設定する。
【0056】
進展/後退スキップボタン11f,11cが押されたとき、進展/後退スキップ指示となり、以下の処理を行う(ステップS25)。
【0057】
再生ポイントを所定の時間分(スキップ幅)だけ、進めて/戻して、再生を行う。スキップ幅の決め方は、本発明の中心部分なので、スキップ指示処理のルーチンとして、以降詳しく説明する。
【0058】
スキップ指示処理は、まず前処理を行った後に、視聴時処理を行う(ステップS26,S27)。このスキップ指示処理は、データ制御部4の制御処理を行い、その制御指示により、データ再生部5が実際のスキップ、再生処理動作を行う。後述する説明で分かるように、この前処理が算出手段に相当し、視聴時処理がスキップ指示に対応する制御をする制御手段に対応する。
【0059】
次に、具体的なスキップ指示処理として、最初に、スライド画像に対応する音声情報の長短に関わらず、所定のスキップ数以下で1枚のスライド画像に対応する音声情報をスキミングする処理であるスキップ法1について説明する。以下スキップ指示処理の態様を便宜上、本明細書では、スキップ法と呼ぶが、物の発明および方法の発明の両側面から捉えることができる。また、以下スキップ指示処理部分を便宜上フローチャート等の手順として表現しているが、機能的に物としても捉えることも可能である。
【0060】
図8は所定のスキップ数以下で1枚のスライド画像に対応する音声情報をスキミングする処理によるスキップ・再生を時系列で示す説明図、図9は前処理のフロー、図10は視聴時処理のフローである。
【0061】
まず、前処理として、音声ファイルの長さlを取得し、スキップ幅aを求める(ステップS31,S32)。予め決められたスキップ数s(>0)、表示されているスライドに対応する音声情報の長さlがある場合、スキップ幅aは、
a=l/(s+α)
の式で求める。ここでα=0とする。例えば、l=10分で、s=5の場合はa=2分となる。
【0062】
次に、視聴時処理として、スキップボタン11f,11cが押されると、まず、指示方向が、巻き戻し方向か、早送り方向かを判断した後にスキップ先の位置xを求める(ステップS33,S34a,S34b)。現在の再生位置をcとすると、早送り方向のとき、x=c+a、巻き戻し方向のき、x=c−aとなる。
【0063】
次に、早送り方向のとき、x>lの場合x=lをセットし、巻き戻し方向のとき、x<0の場合x=0をセットする(ステップS35a,S35b,S36)。そして、求めた位置xから再生を始める。なお、上記でx=lは必ずしもl丁度でなくてもよく、数秒前でもよい。
【0064】
図8に示すように、スキップボタン11f,11cを押下するごとに再生ポイントを2分進ませる。進んだ後は通常の再生を行う。さらにスキップボタン11f,11cを押下することにより、その再生位置から2分進ませる。このようにすることにより、1枚のスライドを音声情報の長短に関わらず、最高5回のスキップで1枚のスライドをスキミングできるので、音声情報の長短によらずリズム良くスキミングできる。実際にはスキップした後に再生されるので、S回未満のスキップ数となる。
【0065】
スキップして最後まで行った場合は、次の画像を表示して音声を初めから再生する。このとき新たにスキップ幅aは新たに計算される。
【0066】
スキップをボタン11f,11cを押下するだけなので、スライダーバー11a上をノブ11bで移動して再生ポイントを決定するよりも楽に操作できる。次頁または前頁へもスキップボタン11f,11cで移動する。
【0067】
上述のスキップ法1で、再生ポイントを固定する場合のスキップ法2について説明する。図11は再生ポイントを固定する場合のスキップ・再生の時系列を示す説明図、図12は視聴時処理のフローである。
【0068】
上述のように、前処理としてスキップ幅aを求め、さらに、a*n(=0、1,2...)の位置を再生開始ポイントとして固定する。なお、フローチャートでは、nをiとしている。
【0069】
次に、視聴時処理として、スキップボタン11f,11cが押されると、まず、指示方向が、巻き戻し方向か、早送り方向かを判断した後にスキップ先の位置xを求める(ステップS41,S42a,S42b)。早送り方向のとき、c<aiを満たすaiでiが最少ものを現在の再生位cに対する次の再生位置として設定する(ステップS42b)。巻き戻し方向のき、c>aiを満たすaiでiが最大ものを現在の再生位cに対する次の再生位置として設定する(ステップS42a)。設定した次の再生位置(ai)から再生を始める(ステップS43)。
【0070】
図11に示すように、スキップボタン11f,11cを押下するごとに、a*n(=0、1,2...)の位置、例では、0分、2分、4分...位置から再生する。
ここで、例えば、2分の位置から再生を始めて、5分まで通常の再生を行っているときにスキップボタン11fを押下した場合、4分の位置には移動せずに、現在の再生時間に対する次のポイントである6分の位置へスキップして再生を始める。
【0071】
通常のDVD再生装置などで次のチャプターまで飛ばす機能に類似するが、チャプターに相当するセグメンテーションは音声ファイルの長さによって自動で決まる点が異なる。
これは背景技術の欄で述べた特開2005ー303871に開示された技術に類似するが、ボタンが一つで済む点と、重複なく再生できる点が異なる。
【0072】
次に、上記スキップ法1またはスキップ法2で、音声ファイルの長さによらず、予め固定された再生位置がさらに追加される場合のスキップ法3について述べる。図15は、この場合の視聴時処理フローである。本明細書では、固定された再生位置を必須の再生位置ともいう。
【0073】
プレゼンテーションの場合には、初めにスライドの概要などを話したり、スライドの最後のほうでは、まとめを話したり、次のスライドに移動する前置きを話したりするので、特に、最初の部分と最後の部分を含ませるようにする。
【0074】
例えば、前記スキップ法1の例へ追加する固定再生ポイントとして、ファイルの先頭(0秒)、ファイルの終わり(ファイルの長さl−β秒(例えば5秒))、ファイルの中央(フィルの長さl/2秒)を固定再生位置として追加することにより、ファイルの先頭、中間、終了間際をかならず含むようにしてスキップすることができる。図13は予め固定された再生位置が追加される場合として、上記3再生ポイントが追加されたときのスキップ・再生を時系列で示すものである。
【0075】
図15は、前記スキップ法2で予め固定された再生位置を追加する場合の視聴時処理フローである。前記2のスキップ法と同様に、視聴時処理として、スキップボタン11f,11cが押されると、まず、指示方向が、巻き戻し方向か、早送り方向かを判断した後にスキップ先の位置xを求める(ステップS45,S46a,S46b)。早送り方向のとき、c<aiを満たすaiでiが最少ものを現在の再生位cに対する次の再生位置とする(ステップS46b)。巻き戻し方向のとき、c>aiを満たすaiでiが最大のものを現在の再生位cに対する次の再生位置とする(ステップS46a)。さらに、次の固定再生位置fiを探す。即ち、早送り方向のとき、c>fiを満たすfiでiが最大のものを次の固定再生位置fiとする(ステップS47b)。巻き戻し方向のとき、c<fiを満たすfiでiが最少のものを次の固定再生位置fiとする(ステップS47a)。次に早送り方向のとき、求めたaiとfiを比較し、大きい方を再生ポイントpとして設定する(ステップS48b)。巻き戻し方向のとき、求めたaiとfiを比較し、小さい方を再生ポイントpとして設定とする(ステップS48a)。設定されたpから再生を始める(ステップS49)。
【0076】
次に、前記スキップ法3で、任意の再生ポイントを固定する場合のスキップ法4について述べる。即ち、前記スキップ法1または2で、音声ファイルの長さによらず、特定の再生位置が追加される場合を説明する。
【0077】
例えば、特定の位置として、予め音声ファイルを解析し、ある音量を閾値とし、音量が閾値以上の部分があればその部分の先頭位置を固定再生ポイントとして追加する。その場合のスキップ・再生の時系列を図14に示す。この場合の視聴時処理等のフローは、固定再生ポイントの決定手法が異なるだけなので、上記スキップ法3の図15などのフローと同様に処理できる。
【0078】
次に、上述のスキップ法で、複数連続したスライドの音声ファイルにまたがってスキップする場合のスキップ法5について説明する。前記のスキップ法1乃至4で、複数の音声ファイルにまたがってスキップさせる。スライド画像情報も音声ファイルに対応して切り替わる。
【0079】
図16は複数連続したスライド画像情報の音声ファイルにまたがってスキップする場合のスキップ・再生を時系列で示す説明図、図18は前処理のフロー、図19は視聴時処理のフローである。
【0080】
まず、前処理として、1つのプレゼンテーション等のグループとしてまとめられる、複数のスライド画像情報と関連付けられた音声情報がある場合、全ての音声ファイルについての再生時間の和Lを求め、予め定められたスキップ数Sとした場合に下記の式でスキップ幅Aを求める(ステップS50乃至S52)。
A=L/(S+α)
ここでα=0とする。例えば、4個の音声ファイル1〜4があり、それぞれ10分、30分、5分、15分の場合、L=60分で、S=5の場合はA=12分となる。
【0081】
次に、視聴時処理として、スキップボタン11f,11cが押下されると、まず、指示方向が、巻き戻し方向か、早送り方向かを判断した後にスキップ先の位置、即ちスキップ後の再生位置xを求める(ステップS33,S34a,S34b)。現在の再生位置をcとすると、早送り方向のとき、x=c+A、巻き戻し方向のき、x=c−Aとなる。
【0082】
次に、カレントファイルの音声情報の長さlとの関係を判断し、スキップ先の位置xを決定する(ステップS55a,S55b)。早送り方向のとき、x>lの場合に、次のファイルでの最初の位置に再生ポイントを移動し、さらにx−l分だけ進める。さらにx>lの場合は、次のファイルに移動する。そうでない場合はその位置を再生位置xとする。巻き戻し方向のき、x<0の場合は、一つ前のファイルでの最後の位置に再生ポイントを移動し、さらにマイナス分だけ巻き戻す。そのファイルでマイナスにならない場合はその位置をスキップ後の再生ポイントxとする。マイナスの場合はさらに1つ前のファイルへ再生ポイントを移動する。そして、求めた位置xから再生を始める(ステップS55)。
【0083】
図16に示す例は、前記スキップ法2と同様な再生ポイントを固定した場合での例である。スキップ法1のように、実際の再生位置からスキップ幅S移動させても良い。また、スキップ法3のように、任意の再生ポイントを固定しても良い。例えば各ファイルの先頭、中間、終了間際などである。
【0084】
次に、スキップボタンを長押しした場合のスキップ法6の動作について説明する。
【0085】
前記のスキップ操作でスキップボタン11f,11cを長押しした場合(プレス状態)、その間、スキップを繰り返す。このとき、予め決められた長押し再生時間Bの間だけ、スキップ中に再生を行なう。例えばスキップ幅aが2分、Bが2秒の場合、スキップ長押しの例を図17に示す。即ち、スキップ操作によるスキップ指示が複数のスキップ幅以上継続したとき(厳密には、複数のスキップ幅に対応した期間分の時間とその間の長押し再生時間Bを含む時間以上継続したとき)に、この処理が行われる。
【0086】
次にスライド画像情報の内容としての文字数によってスキップ数を変化させる場合のスキップ法7について述べる。
【0087】
図20はスキップ法1に対して文字数によってスキップ数を変化させる場合における前処理のフローおよび図21は視聴時処理のフローである。
【0088】
スライド画像から、文字列を抽出し、その文字数によってスキップ数を増減させる。文字数が少ない場合は、例えば表紙などの場合が考えられ、話す内容もそれほど重要ではないと考えられるので、スキップ数を減らし、逆に文字数が多い場合は、ユーザはスライド画像の中の文にも目を通したくなるので、スキップ数を増やすことにより一枚あたりの表示時間を増やすことができる。スライド画像から文字を抽出するには光学式文字読取装置(以下OCRともいう)を利用することにより文字列を抽出することができる。
【0089】
前処理として、まず、スキップ法1と同様に、音声ファイルの長さlを取得し、スライド画像内の文字数Tを取得する(ステップS60,S61)。次に、下記で述べるように、αおよびスキップ幅aを求める(ステップS62,S63)。
【0090】
予め決められたスキップ数s(>0)、表示されているスライドに対応する音声の長さlがある場合、スキップ幅aを、
a=l/(s+α)
の式で求める。ここで
α=整数値(表示されているスライドの文字数T/定数P)
とする。例えば定数Pを100に固定すると、文字数が350文字合った場合、3.5となり、その正数値を取って3をスキップ数に加える。
【0091】
次に、視聴時処理として、スキップ法1と同様に、スキップボタン11f,11cが押されると、まず、指示方向が、巻き戻し方向か、早送り方向かを判断した後にスキップ先の位置xを求める(ステップS64,S65a,S65b)。現在の再生位置をcとすると、早送り方向のとき、x=c+a、巻き戻し方向のとき、x=c−aとなる。
【0092】
次に、早送り方向のとき、x>lの場合x=lをセットし、巻き戻し方向のき、x<0の場合x=0をセットする(ステップS66a,S66b)。そして、求めた位置xから再生を始める(ステップS67)。
【0093】
このようにすることにより、スライド内の文字の多さに基づいて、スキップの細かさを調整し、文字の多いスライドはスキップ数を増やすことができ、その分長く表示されるのでユーザはスライド画像を読みやすくなる。
【0094】
次に、スライド画像情報の内容としての文字の色によってスキップ数を変化させる場合のスキップ法8について述べる。
【0095】
図22はスキップ法1に対して特定色の文字数によってスキップ数を変化させる場合における前処理のフローおよび図22は視聴時処理のフローである。
スライド画像から、文字列を抽出し、その文字の色に基づいてキップ数を増減させる。
【0096】
重要な文や、キーワードなどは、赤などの目立つ色で記述される場合が多い。そのような文やキーワードを含むスライドの説明もやはり重要であると考えられるので、スキップ数を増やすことにより、他のスライドより、より細かくスキミングするようにする。スライド画像から文字や文字の色を抽出するには上記スキップ法7と同様に、OCRを利用することにより抽出することができる。
【0097】
前処理として、まず、スキップ法1と同様に、音声ファイルの長さlを取得し、スライド画像内での特定の色の文字数Uを取得する(ステップS70,S71)。次に、下記で述べるように、αおよびスキップ幅aを求める(ステップS72,S73)。
【0098】
予め決められたスキップ数s(>0)、表示されているスライドに対応する音声の長さlがある場合、スキップ幅a
a=l/(s+α)
を求める。ここで
α=整数値(ある特定の色の文字数U/定数Q)
とする。例えば、ここで、ある特定の色として赤が指定されており、また、定数Qを10に固定した場合、あるスライドの中に赤の文字が25文字ある場合、その文字数25を10で割り、その整数部分2がαの値となる。
【0099】
次に、視聴時処理として、スキップ法1と同様に、スキップボタン11f,11cが押下されると、まず、指示方向が、巻き戻し方向か、早送り方向かを判断した後にスキップ先の位置xを求める(ステップS74,S75a,S75b)。現在の再生位置をcとすると、早送り方向のとき、x=c+a、巻き戻し方向のき、x=c−aとなる。次に、早送り方向のとき、x>lの場合x=lをセットし、巻き戻し方向のき、x<0の場合x=0をセットする(ステップS76a,S76b)。そして、求めた位置xから再生を始める(ステップS77)。
【0100】
このようにすることにより、特定の色で重要文字が表示されている場合には、スキップ幅が細かくなり、スキップ数が増えるので、より密にスキップ視聴を行うことができる。
【0101】
次に、マウスなどの位置指示装置による位置指示操作の動きによって固定スキップ位置を決める場合のスキップ法9について述べる。
【0102】
前記スキップ法3では、スキップ幅に関係なく、必ず再生される固定ポイントとして、各スライドの始まり、中間、終了間際を利用したが、プレゼンテーションの場合は、マウスポインタを利用することがあるので、マウスポインタが静止状態から移動した場合に、スライド画像内の項目について話したとみなすことができる。この位置を固定ポイントとして再生することより、スライド画像にリンクした内容を視聴することができる。
【0103】
マウスポインタの位置を取得するためには、あらかじめプレゼンテーションを行うPC(パーソナルコンピュータ)上で、マウスポインタの位置を取得するプログラムを実行すればよい。具体的には、ある一定の時間間隔でマウスのX−Y座標を取得し、時間と座標をついにして記録すればよい。保存するときのファイル名は対応する画像ファイルのファイル名を利用し、001.xmlなどとし、記録先はスライド画像や音声ファイルと同様に、データ保存部1に記録すればよい。ファイルのフォーマットは例えばXMLのタグを利用したフォーマットなどをあげることができるが、時間とX−Y座標の組が記録されればよい。下記の例は、あるスライド画像が表示されて、秒ごとのマウスポインタの位置を表している。初め数字が秒で、次の数字がマウスポインタのX座標、最後の数字がY座標を示す。スライドを表示してから3秒後にマウスポインタが移動していることになる。
例)
00000,334,201
00001,334,201
00002,334,201
00003,342,222
00004,354,245
:
【0104】
図24はスキップ法1に対して文字数によってスキップ数を変化させる場合におけるスキップ・再生の時系列を示す説明図、図25は前処理のフローおよび図26は視聴時処理のフローである。
【0105】
前処理として、まず、スキップ法1と同様に、音声ファイルの長さlを取得し、その後に、下記で述べるように、αおよびスキップ幅aを求める(ステップS80,S81)。
【0106】
スキップ幅は、スキップ法1のように予め決められたスキップ数s(>0)、表示されているスライドに対応する音声の長さlがある場合、スキップ幅a
a=l/s
から求める。
【0107】
さらに、マウスポインタの位置を格納したファイルから、ポインタが静止状態から移動を開始した時間を、固定再生ポイントfi(i=0,1,2…)として取得し登録する(ステップS82)。
【0108】
次に、視聴時処理として、スキップ法1と同様に、スキップボタン11f,11cが押下されると、まず、指示方向が、巻き戻し方向か、早送り方向かを判断した後にスキップ先の位置xを求める(ステップS83,S84a,S84b)。現在の再生位置をcとすると、早送り方向のとき、x=c+a、巻き戻し方向のき、x=c−aとなる。
【0109】
次に、早送り方向および巻き戻し方向のいずれの場合も、現在の再生位置c<fi<xになるような固定再生ポイントがある場合x=fiとする(ステップS85a,S85b)。
【0110】
次に、早送り方向のとき、x>lの場合x=lをセットし、巻き戻し方向のき、x<0の場合x=0をセットする(ステップS86a,S86b)。そして、求めた位置xから再生を始める(ステップS87)。
【0111】
図24に示すように、スキップ再生を行う場合は、スキップ幅aでスキップと再生をしながら、固定再生ポイントにさしかかった場合は、そこはスキップせずにそのポイント(時間)から再生を開始する。
【0112】
図27に、本発明の第2の実施例に係るスライド再生装置の再生ブラウザの構成を示し、その構成および動作を説明する。
【0113】
図27で、図3の再生ブラウザとの構成の相違点について述べる。各サムネイルに再生した位置を表示する機能と、表示された位置を指示することにより再生する機能を備える。なお、図27では、第2の実施例の特徴部分を分かりやすく強調するため、図3に対する共通部分の要部および細部は省略されている。
【0114】
具体的には、サムネイル表示エリア12a内の各サムネイル上または付近にタイムライン13(13a,13b,13c)を設け、再生した位置を表示する。サムネイルとともに示されているタイムラインのある位置をマウスなどの位置指示装置でクリックすると、そのサムネイルに対応したスライド画像がスライド表示エリア10aに表示され,かつ、クリックしたタイムラインの位置から再生が始まる。図27は中央のサムネイル(2)に対応する再生位置の2つ目の再生位置をクリックして、スライド表示エリア10aに表示された状態である。同図の例では、さらにクリックして選択されたサムネイル(2)のタイムライン13bの表示に対応したものが、スライド表示エリア10aの下にあるスライダー10aの下側にもタイムライン14が、スライド表示エリア10aの大きさに拡大して表示され、このタイムライン14上でも操作できるので、実際の音声情報に対する指示操作を容易にしている。なお、本明細書では、タイムラインを時間軸とも表現する。
【0115】
このようにすることにより、重複して視聴するのを避け、一度聞いたところをもう一度聞く場合に目印なるのでユーザの負担が減る。
【0116】
以上述べた実施例では、主にスライドなどのプレゼンテーション資料等のスライド画像情報に対するスキップおよび再生する場合について述べたが、これらに限定されず、同様な静止画像情報および対応する音声画像情報を再生する場合にも本発明は適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0117】
本発明は、スライド画像情報および音声情報を再生するスライド再生装置、スライド再生システム、スライド再生プログラムにおいて利用される。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】本発明の第1の実施例に係るスライド再生装置のハードウエアの構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係るスライド再生装置の機能的の構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係るスライド再生装置の再生ブラウザの構成を示す表示画面図である。
【図4】本発明の第1の実施例に係るスライド再生装置の再生処理全体を示すフローチャートである。
【図5】再生処理の初期化処理のルーチンを示すフローチャートである。
【図6】再生処理の再生制御処理のルーチンを示すフローチャートである。
【図7】スキップ指示処理の全体の手順を示すフローチャートである。
【図8】スキップ法1のスキップ・再生を時系列に示す説明図である。
【図9】スキップ法1の前処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】スキップ法1の視聴時処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】スキップ法2のスキップ・再生を時系列に示す説明図である。
【図12】スキップ法2の視聴時処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】スキップ法3のスキップ・再生を時系列に示す説明図である。
【図14】スキップ法4のスキップ・再生を時系列に示す説明図である。
【図15】スキップ法3の視聴時処理の手順を示すフローチャートである。
【図16】スキップ法5のスキップ・再生を時系列に示す説明図である。
【図17】スキップ法6のスキップ・再生を時系列に示す説明図である。
【図18】スキップ法5の前処理の手順を示すフローチャートである。
【図19】スキップ法5の視聴時処理の手順を示すフローチャートである。
【図20】スキップ法7の前処理の手順を示すフローチャートである。
【図21】スキップ法7の視聴時処理の手順を示すフローチャートである。
【図22】スキップ法8の前処理の手順を示すフローチャートである。
【図23】スキップ法8の視聴時処理の手順を示すフローチャートである。
【図24】スキップ法9のスキップ・再生を時系列に示す説明図である。
【図25】スキップ法9の前処理の手順を示すフローチャートである。
【図26】スキップ法9の視聴時処理の手順を示すフローチャートである。
【図27】本発明の第2の実施例に係るスライド再生装置の再生ブラウザの構成を示す表示画面図である。
【符号の説明】
【0119】
1:データ保存部
2:データ読取部
3:指示受付部
4:データ制御部
5:データ再生部
10:再生ブラウザ
10a:スライド表示エリア
12a:サムネイル表示エリア
11c,f:スキップボタン
13(13a,13b,13c),14:タイムライン
51:入力装置
53:主記憶装置
55:CPU
56:通信制御装置
57:バス
100、110:スライド再生装置
200:画像再生装置
300,301:画像記録再生システム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
再生対象のスライド画像情報の可視表示と、前記スライド画像情報に対応する音声情報の可聴表示とにより再生を行う再生手段と、
前記音声情報の長さおよび所定のスキップ数に基づいてスキップ幅を算出する算出手段と、
スキップ指示に応答して、前記算出手段の算出結果に基づくスキップ先の再生位置を決定し、決定した再生位置に基づいて前記再生手段による音声情報の再生位置を制御する制御手段と、
を具備するスライド再生装置。
【請求項2】
前記制御手段が、前記スキップ幅およびスキップ数で定まる固定的な再生位置をスキップ再生位置とし、前記スキップ指示時の再生位置と、次のスキップ再生位置との間の時間分スキップさせる制御を行うものである請求項1に記載のスライド再生装置。
【請求項3】
前記制御手段が、必須の再生位置を付加して固定的に制御するものである請求項1に記載のスライド再生装置。
【請求項4】
前記制御手段が、前記音声情報の音量に基づいて、必須の再生位置を付加して制御するものである請求項1に記載のスライド再生装置。
【請求項5】
前記算出手段が、スキップ幅を複数の音声情報の合計の長さに基づいて算出するものである請求項1に記載のスライド再生装置。
【請求項6】
前記スキップ指示が前記スキップ幅の複数分継続した場合には、スキップ幅の間に所定時間再生する再生期間を設けてスキップおよび再生をさせる制御を行うものである請求項1に記載のスライド再生装置。
【請求項7】
前記算出手段が、スライド画像情報内の文字数に基づいて変化させたスキップ幅を算出するものである請求項1に記載のスライド再生装置。
【請求項8】
前記算出手段が、スライド画像情報内の特定色の文字数に基づいて変化させたスキップ幅を算出するものである請求項1に記載のスライド再生装置。
【請求項9】
前記制御手段が、前記スライド画像の示すスライドに対する位置指示情報に基づいて、必須の再生位置を付加する制御を行うものである請求項1に記載のスライド再生装置。
【請求項10】
前記再生手段は、前記スライド画像情報およびスライド画像情報に対応する縮小画像情報の少なくとも一方の表示位置に隣接する位置に縮小画像情報に対応する音声情報の過去の再生期間を時間軸上で表示するものである請求項1記載のスライド再生装置。
【請求項11】
再生対象のスライド画像情報および該スライド画像に対応する音声情報の組を保存する保存手段と、
前記保存手段から再生対象のスライド画像情報および音声情報を読み出す読出手段と、
前記読出手段で読み出された再生対象のスライド画像情報の可視表示と、前記スライド画像情報に対応する音声情報の可聴表示とにより再生を行う再生手段と、
前記音声情報の長さおよび所定のスキップ数に基づいてスキップ幅を算出する算出手段と、
スキップ指示に応答して、前記算出手段の算出結果に基づくスキップ先の再生位置を決定し、決定した再生位置に基づいて前記再生手段による音声情報の再生位置を制御する制御手段と、
を具備するスライド再生システム。
【請求項12】
再生対象のスライド画像情報の可視表示と、前記スライド画像情報に対応する音声情報の可聴表示とにより再生手段が再生を行う第1のステップと、
前記音声情報の長さおよび所定のスキップ数に基づいて算出手段がスキップ幅を算出する第2のステップと、
制御手段がスキップ指示に応答して、前記算出手段の算出結果に基づくスキップ先の再生位置を決定し、決定した再生位置に基づいて前記再生手段による音声情報の再生位置を制御する第3のステップと、
を具備するスライド再生プログラム。
【請求項1】
再生対象のスライド画像情報の可視表示と、前記スライド画像情報に対応する音声情報の可聴表示とにより再生を行う再生手段と、
前記音声情報の長さおよび所定のスキップ数に基づいてスキップ幅を算出する算出手段と、
スキップ指示に応答して、前記算出手段の算出結果に基づくスキップ先の再生位置を決定し、決定した再生位置に基づいて前記再生手段による音声情報の再生位置を制御する制御手段と、
を具備するスライド再生装置。
【請求項2】
前記制御手段が、前記スキップ幅およびスキップ数で定まる固定的な再生位置をスキップ再生位置とし、前記スキップ指示時の再生位置と、次のスキップ再生位置との間の時間分スキップさせる制御を行うものである請求項1に記載のスライド再生装置。
【請求項3】
前記制御手段が、必須の再生位置を付加して固定的に制御するものである請求項1に記載のスライド再生装置。
【請求項4】
前記制御手段が、前記音声情報の音量に基づいて、必須の再生位置を付加して制御するものである請求項1に記載のスライド再生装置。
【請求項5】
前記算出手段が、スキップ幅を複数の音声情報の合計の長さに基づいて算出するものである請求項1に記載のスライド再生装置。
【請求項6】
前記スキップ指示が前記スキップ幅の複数分継続した場合には、スキップ幅の間に所定時間再生する再生期間を設けてスキップおよび再生をさせる制御を行うものである請求項1に記載のスライド再生装置。
【請求項7】
前記算出手段が、スライド画像情報内の文字数に基づいて変化させたスキップ幅を算出するものである請求項1に記載のスライド再生装置。
【請求項8】
前記算出手段が、スライド画像情報内の特定色の文字数に基づいて変化させたスキップ幅を算出するものである請求項1に記載のスライド再生装置。
【請求項9】
前記制御手段が、前記スライド画像の示すスライドに対する位置指示情報に基づいて、必須の再生位置を付加する制御を行うものである請求項1に記載のスライド再生装置。
【請求項10】
前記再生手段は、前記スライド画像情報およびスライド画像情報に対応する縮小画像情報の少なくとも一方の表示位置に隣接する位置に縮小画像情報に対応する音声情報の過去の再生期間を時間軸上で表示するものである請求項1記載のスライド再生装置。
【請求項11】
再生対象のスライド画像情報および該スライド画像に対応する音声情報の組を保存する保存手段と、
前記保存手段から再生対象のスライド画像情報および音声情報を読み出す読出手段と、
前記読出手段で読み出された再生対象のスライド画像情報の可視表示と、前記スライド画像情報に対応する音声情報の可聴表示とにより再生を行う再生手段と、
前記音声情報の長さおよび所定のスキップ数に基づいてスキップ幅を算出する算出手段と、
スキップ指示に応答して、前記算出手段の算出結果に基づくスキップ先の再生位置を決定し、決定した再生位置に基づいて前記再生手段による音声情報の再生位置を制御する制御手段と、
を具備するスライド再生システム。
【請求項12】
再生対象のスライド画像情報の可視表示と、前記スライド画像情報に対応する音声情報の可聴表示とにより再生手段が再生を行う第1のステップと、
前記音声情報の長さおよび所定のスキップ数に基づいて算出手段がスキップ幅を算出する第2のステップと、
制御手段がスキップ指示に応答して、前記算出手段の算出結果に基づくスキップ先の再生位置を決定し、決定した再生位置に基づいて前記再生手段による音声情報の再生位置を制御する第3のステップと、
を具備するスライド再生プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【公開番号】特開2009−225354(P2009−225354A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−70224(P2008−70224)
【出願日】平成20年3月18日(2008.3.18)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月18日(2008.3.18)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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