説明

スルメ包装体

【課題】スルメ一枚一枚を簡単に取り扱える包装形態とし、手軽に郵便物などとして遠方にも送ることができるようにする。
【解決手段】イカの形状を象った台紙2にスルメ3を配置して、台紙2とスルメ3とをイカの形状を象った透明なフィルム材4で真空包装し、台紙2側のフィルム材4に、宛名や連絡文などの情報を記載する情報記載シート5を設けた。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案はスルメを郵送し易い形態にしたスルメ包装体に関するものである。
【0002】
【考案が解決しようとする課題】
従来から祝い事に際しての贈答品の一品などとしてスルメが選ばれることが多く、このような場合、簡易な包装で数枚のスルメを纏めて取り扱うようにしているが、スルメ自体の形状が不揃いであるため一枚一枚を包装紙で確実に包装するには手間の掛かる商品であり、このため一枚のスルメ単品では、遠方に送る贈答品としては選択されないのが一般的であった。
そこで本考案にあっては、スルメ一枚一枚を簡単に取り扱える包装形態を得ることを課題とし、手軽にスルメを郵便物などとして遠方にも送ることができるようにすることを目的とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本考案は上記課題を考慮してなされたもので、イカの形状を象った台紙にスルメを配置して、前記台紙とスルメとをイカの形状を象った透明なフィルム材で真空包装し、前記台紙側のフィルム材に、宛名や連絡文などの情報を記載する情報記載シートが設けられていることを特徴とするスルメ包装体を提供して、上記課題を解消するものである。
【0004】
【考案の実施の形態】
つぎに本考案を図1から図4に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1はスルメ包装体であり、該スルメ包装体1はイカの形状を象った扁平な全体形状を呈するものとなっている。そして、このスルメ包装体1にあっては、台紙2、スルメ3、フィルム材4とからなるものである。前記台紙2はイカの形状を象っていてその台紙2の上にスルメ3が配置されており、台紙2の形状内にほぼ収まる大きさのスルメ3が選択されて配置される。なお、台紙2からスルメ3の足の部分が食出るような場合は予め切り落とされて形が整えられている。
そして、図2に示すように、前記台紙2の上にスルメ3を配置した状態で上下二枚のフィルム材4にて真空包装しており、スルメ3を覆う側のフィルム材4によってそのスルメ3の表面形状が象られるように密に包装し、また、スルメ3を覆う側のフィルム材4がスルメ3から台紙2に亘って密着することでスルメ3が移動しないように設けられている。前記フィルム材4は透明であって、フィルム4を通してスルメ3が見えるようにしている。さらに、前記台紙2とスルメ3とを気密にして覆う二枚のフィルム材4は真空包装が行われた時点で台紙2の外周側でヒートシールされ、そのヒートシールされた周縁部を台紙2から所要距離残すようにして切断することで、フィルム材4をイカの形状を象るようにしており、これによってスルメ包装体1の形状をイカに似せるようにしているものである。
【0005】
図3はスルメ包装体1の台紙2側の面を示している。この図3に示されているように、台紙2側のフィルム材4には、宛名や連絡文などの情報を記載する情報記載シート5が貼着されていて、この情報記載シート5に宛名や通知文を書き込み、そして、切手を貼着するだけでこのスルメ包装体1が郵便物として送り出せる形態となるように設けられている。このように、スルメ自体が予め確実に包装されているために取り扱いが容易であり、臭いの発散も防止できるものとなっており、さらに、情報記載シート5が設けられているため、郵便物として差し出し易いものとなっている。
図4は上記情報記載シート5の他の例を示していて、この例の場合には、情報記載シート5がフィルム4側に貼着される貼着部6とこの貼着部6を覆うことができるように一方の辺に折り部を介して連接した記載紙片7と前記貼着部6のもう一方の辺に折り部を介して連接して封着手段8を備えた短幅の封緘片9とからなるものであり、貼着部6に折り重ねた前記記載紙片7に対し、さらに前記封緘片9を折り重ねて前記封着手段8によって閉じることができるようにしている。
このように情報記載シート5を折り重ねて封緘片9で安定的に閉じることができるため、折り重ね時に内方となる面の隠蔽性を高めてこの面を通知記載面とし、そして、折り重ね時に外方となる前記記載紙片7の片面を宛名等の記載面としている。
【0006】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案のスルメ包装体によれば、イカの形状を象った台紙にスルメを配置して、前記台紙とスルメとをイカの形状を象った透明なフィルム材で真空包装し、前記台紙側のフィルム材に、宛名や連絡文などの情報を記載する情報記載シートが設けられていることを特徴とするものである。このようにスルメ全体がフィルム材で包装されて保護されていることから取り扱いが簡単になり、そして、予め情報記載シートを備えているため、宛名などの書き込みと切手の貼着を行うだけで郵送できる形態が得られ、郵便物としての差し出しが極めて簡単である。また、フィルム材にて真空包装されているため、スルメの保存と形状保持がし易くなり、保存する場合の手間を要することがないとともに、フィルム材の選択だけで臭いの発生も防止し易くなるなど、実用性に優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るスルメ包装体の一例を示す説明図である。
【図2】一例を図1a−a線に沿った断面で示す説明図である。
【図3】一例における情報記載シートを示す説明図である。
【図4】情報記載シートの他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…スルメ包装体
2…台紙
3…スルメ
4…フィルム材
5…情報記載シート

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】イカの形状を象った台紙にスルメを配置して、前記台紙とスルメとをイカの形状を象った透明なフィルム材で真空包装し、前記台紙側のフィルム材に、宛名や連絡文などの情報を記載する情報記載シートが設けられていることを特徴とするスルメ包装体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【登録番号】第3047994号
【登録日】平成10年(1998)2月12日
【発行日】平成10年(1998)4月28日
【考案の名称】スルメ包装体
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平9−9042
【出願日】平成9年(1997)10月13日
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【出願人】(597143971)柳下蒲鉾株式会社 (2)