説明

セルフチェックアウトシステム

【課題】入出金ユニットの設置面積を小さくする。
【解決手段】入出金ユニット200は、入金された硬貨を金種別に収納し、収納した硬貨を払い出す硬貨入出金装置500と、入金された紙幣を金種別に収納し、収納した紙幣を払い出す紙幣入出金装置600と、を備える。紙幣入出金装置600は、硬貨入出金装置500の高さ方向で硬貨入出金装置500と重ねて配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬貨入出金装置と紙幣入出金装置とを備える入出金ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、硬貨入出金装置と紙幣入出金装置とを備えて店舗に設置され、決済装置等から受信した釣銭情報に基づいて、硬貨入出金装置や紙幣入出金装置によって釣銭を払い出す入出金ユニットがある。
【0003】
例えば、特許文献1には、セルフチェックアウトシステムに設けられた入出金ユニットが開示されている。この入出金ユニットは、硬貨入出金装置と紙幣入出金装置とがユニット幅方向に並列配置されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、店舗スペースを有効に使うために、入出金ユニットにおいては設置面積を極力少なくしたいという課題がある。しかしながら、特許文献1に記載の入出金ユニットは、硬貨入出金装置と紙幣入出金装置とがユニット幅方向に並列配置されているため、広い設置面積が必要となってしまう。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、入出金ユニットの設置面積を小さくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の入出金ユニットは、入金された硬貨を金種別に収納し、収納した硬貨を払い出す硬貨入出金装置と、前記硬貨入出金装置の高さ方向で前記硬貨入出金装置と重ねて配置され、入金された紙幣を金種別に収納し、収納した紙幣を払い出す紙幣入出金装置と、前記硬貨入出金装置及び前記紙幣入出金装置を収納したハウジングと、前記硬貨入出金装置に設けられるとともに、前記ハウジングの高さ方向及び前記ハウジングの奥行き方向と直交する前記ハウジングの幅方向での前記ハウジングの中央部に配置されて前記ハウジングから露出し、払い出された硬貨を受ける硬貨取出部と、前記紙幣入出金装置に設けられるとともに、前記ハウジングの前記幅方向での前記ハウジングの中央部に配置されて前記ハウジングから露出し、払い出された紙幣を受ける紙幣取出部と、前記硬貨取出部の周囲に配置された硬貨用LEDおよび前記紙幣取出部の周囲に配置された紙幣用LEDを有し、前記硬貨入出金装置による硬貨の払い出しに連動して前記硬貨用LEDを点灯し、前記紙幣入出金装置による紙幣の払い出しに連動して前記紙幣用LEDを点灯する報知装置と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、入出金ユニットの設置面積を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明の一実施の形態のセルフチェックアウトシステムを示す斜視図である。
【図2】図2は、入出金ユニットの内部構成と決済装置とを示す正面図である。
【図3】図3は、入出金ユニットの内部構成と決済装置とを操作者とともに示す側面図である。
【図4】図4は、報知装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、報知装置の制御部が実行する報知処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる入出金ユニットの一実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
図1は、本実施の形態のセルフチェックアウトシステム10を示す斜視図である。図1に示すように、セルフチェックアウトシステム10は、決済装置100と、決済装置100が載置された入出金ユニット200と、を備えている。
【0011】
決済装置100は、操作ユニット101と、この操作ユニット101に接続された本体部102(図2参照)と、を有している。
【0012】
操作ユニット101は、各種情報を表示する表示器103と、商品に付された商品コードを読み取るスキャナ104と、レシートを印字発行するプリンタ105と、を有する。表示器103の表示面上には、タッチパネル106が配置されている。
【0013】
本体部102は、コンピュータ構成の制御部と商品マスタファイル等を格納した記憶部とを有している。商品マスタファイルは、商品を識別するための商品コードに対応付けて商品名や単価を記憶するものである。この本体部102は、入出金ユニット200の後述するベースハウジング800に収納された状態で、操作ユニット101の各部と接続されている。
【0014】
このような構成の決済装置100は、スキャナ104で商品コードを読み取って、読み取った商品コードに対応して設定された価格データを商品マスタファイルから読み出し、読み出した価格データに基づいて当該商品の販売記録を示す販売データを生成してこれを記憶することにより、当該商品の販売登録を行う。この際、決済装置100は、現金を利用した決済の場合には、入出金ユニット200から入力される入金情報に応じて釣銭金額を算出し、算出した釣銭金額の情報を含む釣銭情報を入出金ユニット200へ送信する。
【0015】
図2は、入出金ユニット200の内部構成と決済装置100とを示す正面図、図3は、入出金ユニット200の内部構成と決済装置100とを客Aとともに示す側面図である。
【0016】
図1ないし図3に示すように、入出金ユニット200は、硬貨が投入される硬貨投入口300と、硬貨投入口300に投入された硬貨を選別する硬貨選別装置400と、硬貨選別装置400によって正貨であると選別された硬貨が入金されるとともに、釣銭として硬貨を払い出す硬貨入出金装置500と、釣銭として紙幣を払い出す紙幣入出金装置600と、釣銭の払い出しを報知する報知装置700(図4参照)と、ハウジングであるベースハウジング800と、を備えている。硬貨投入口300、硬貨選別装置400、硬貨入出金装置500、紙幣入出金装置600及び報知装置700は、ベースハウジング800に固定されている。ここで、図中矢印aは、入出金ユニット200、硬貨選別装置400、硬貨入出金装置500、紙幣入出金装置600及びベースハウジング800の高さ方向を示し、図中矢印bは、硬貨選別装置400、硬貨入出金装置500、紙幣入出金装置600及びベースハウジング800の幅方向を示し、図中矢印cは、硬貨選別装置400、硬貨入出金装置500、紙幣入出金装置600及びベースハウジング800の奥行き方向を示している。硬貨選別装置400、硬貨入出金装置500、紙幣入出金装置600及びベースハウジング800の幅方向(矢印b)は、硬貨選別装置400、硬貨入出金装置500、紙幣入出金装置600及びベースハウジング800の高さ方向(矢印a)及びそれらの奥行き方向(矢印c)と直交する方向である。
【0017】
ベースハウジング800は、その高さ方向に細長く形成されている。ベースハウジング800は、当該ベースハウジング800の幅方向で対向する一対の側壁801を有し、これらの一対の側壁801間に、硬貨選別装置400、硬貨入出金装置500、紙幣入出金装置600及び報知装置700が配置されている。また、ベースハウジング800の上部には、硬貨投入口300が一側部に寄せて配置されている。ベースハウジング800の一方の側壁801には、買物籠が載置される籠載置台900が連設されている。なお、この籠載置台900は、図2及び図3では図示を省略してある。
【0018】
硬貨選別装置400は、硬貨投入口300に接続され硬貨が正貨であるか否かを判定する硬貨判定部と、硬貨判定部で正貨であると判定された硬貨を正貨排出口から排出する硬貨排出部と、第1のハウジング401と、を有している。硬貨判定部及び硬貨排出部は、第1のハウジング401に収納されている。
【0019】
硬貨判定部は、硬貨投入口300に接続されており、硬貨投入口300から硬貨を受け取り、受け取った硬貨を硬貨識別センサを用いて正貨であるか否かを判定する。また、硬貨排出部は、硬貨判定部によって正貨ではないと判定された硬貨を偽貨排出口から排出する。硬貨排出部の正貨排出口は、硬貨入出金装置500の硬貨入金口に接続され、偽貨排出口は、硬貨入出金装置500の硬貨取出部501に硬貨通路を介して接続されている。したがって、硬貨判定部によって正貨であると判定された硬貨は、硬貨入出金装置500の硬貨入金口に投入される一方、硬貨判定部によって偽貨であると判定された硬貨は、硬貨入出金装置500の硬貨取出部501へ排出される。このとき、硬貨は、自重によって硬貨経路を落下して硬貨入金口に投入されたり硬貨取出部501に排出される。なお、このような硬貨選別装置400の各部に設けられる機構や処理等は、その内容が周知であるので詳しい説明は省略する。
【0020】
硬貨入出金装置500は、硬貨入金口と硬貨取出部501とが形成された第2のハウジング502を有する。この硬貨入出金装置500は、硬貨取出部501が露出した状態でベースハウジング800に収納されている。
【0021】
第2のハウジング502には、硬貨入金口に入金された硬貨を金種別に選別する硬貨選別部と、硬貨選別によって選別された硬貨を金種別に収納する硬貨収納部と、硬貨収納部に収納された硬貨を硬貨取出部501に払い出す硬貨払出部とが収納されている。また、硬貨入出金装置500は、入金された硬貨の枚数を計数センサを用いて計数して、入金された硬貨の合計金額である入金額を算出する硬貨入金額算出手段を有している。なお、以上の各部に設けられる機構や処理等は、その内容が周知であるので詳しい説明は省略する。
【0022】
また、硬貨入出金装置500は、通信インターフェースによって決済装置100及び報知装置700とデータ通信可能に接続されている。硬貨入出金装置500は、算出した入金額の情報を含む入金情報を決済装置100に送信するとともに、決済装置100から釣銭情報を受信した場合には、その釣銭情報に基づいて硬貨を硬貨取出部501に払い出す。また、硬貨入出金装置500は、硬貨の払い出しを行う際には、払出情報であって硬貨の払い出しが有る旨を示す硬貨払出情報を報知装置700に送信する。
【0023】
硬貨取出部501は、第2のハウジング502の前部に形成されており、ベースハウジング800の前面から露出している。この硬貨取出部501は、皿状に形成されており、客Aによる上方からの硬貨の取り出しが可能となっている。
【0024】
紙幣入出金装置600は、紙幣入金口601と紙幣取出部602とが形成された第3のハウジング603を有する。この紙幣入出金装置600は、紙幣取出部602が露出した状態でベースハウジング800に収納されている。
【0025】
第3のハウジング603には、紙幣入金口601に入金された紙幣を金種別に選別する紙幣選別部と、紙幣選別部によって選別された紙幣を金種別に収納する紙幣収納部と、紙幣収納部に収納された紙幣を紙幣取出部602に払い出す払出部とが収納されている。また、紙幣入出金装置600は、入金された紙幣の枚数を計数センサを用いて計数して、入金された紙幣の合計金額である入金額を算出する紙幣入金額算出手段を有している。以上の各部に設けられる機構や処理等は、その内容が周知であるので詳しい説明は省略する。
【0026】
また、紙幣入出金装置600は、通信インターフェースによって決済装置100及び報知装置700とデータ通信可能に接続されている。紙幣入出金装置600は、算出した入金額の情報を含む入金情報を決済装置100に送信するとともに、決済装置100から釣銭情報を受信した場合には、その釣銭情報に基づいて紙幣を紙幣取出部602に払い出す。また、紙幣入出金装置600は、紙幣の払い出しをする際には、払出情報であって紙幣の払い出しが有る旨を示す紙幣払出情報を報知装置700に送信する。
【0027】
紙幣入金口601及び紙幣取出部602は、第3のハウジング603の前部に形成されており、ベースハウジング800から露出している。紙幣入金口601及び紙幣取出部602は、それぞれ上下方向に沿って細長く形成されており、相互に紙幣入出金装置600の幅方向に並列配置されている。紙幣入金口601/紙幣取出部602は、客A(図3)による前方からの紙幣の入金/取り出しが可能となっている。紙幣取出部602では、紙幣はその一部を紙幣取出部602から露出した状態となって支持される。
【0028】
次に、入出金ユニット200における、硬貨選別装置400と硬貨入出金装置500と紙幣入出金装置600との位置関係を説明する。図2及び図3に示すように、紙幣入出金装置600は、硬貨入出金装置500の高さ方向で硬貨入出金装置500と重ねて配置されている。詳細には、紙幣入出金装置600は、硬貨入出金装置500の上方に配置されている。また、硬貨選別装置400は、ベースハウジング800の幅方向で紙幣入出金装置600と重ねて配置されるとともにベースハウジング800の高さ方向で硬貨入出金装置500と重ねて配置されて硬貨入出金装置500の上方に位置している。また、硬貨入出金装置500の硬貨取出部501及び紙幣入出金装置600の紙幣取出部602は、ベースハウジング800の幅方向でのベースハウジング800の中央部800aに配置されてベースハウジング800から露出している。ここで、ベースハウジング800の幅方向でのベースハウジング800の中央部800aは、本実施の形態では、ベースハウジング800の幅方向でベースハウジング800を3等分した内の真ん中の部分である。硬貨取出部501及び紙幣取出部602がベースハウジング800の中央部800aに配置されているとは、硬貨取出部501及び紙幣取出部602の全部又は一部がベースハウジング800の中央部800aに配置されている状態である。また、硬貨取出部501は、ベースハウジング800の奥行き方向で紙幣取出部602の前側に位置している。
【0029】
図4は、報知装置700の構成を示すブロック図である。図4に示すように、報知装置700は、硬貨用LED(Light Emitting Diode)701と、紙幣用LED702と、ブザー703と、制御部704と、通信インターフェース705と、を有している。硬貨用LED701、紙幣用LED702、ブザー703及び通信インターフェース705は、バス706を介して制御部704に接続されている。この報知装置は、硬貨入出金装置500による硬貨の払い出しに連動して、硬貨が払い出された旨を報知する第1の報知手段、及び紙幣入出金装置600による紙幣の払い出しに連動して、紙幣が払い出された旨を報知する第2の報知手段として機能する。
【0030】
図1に示すように、硬貨用LED701は、硬貨入出金装置500の硬貨取出部501の近傍の位置でベースハウジング800の外面に配置されている。紙幣用LED702は、紙幣入出金装置600の紙幣取出部602の近傍の位置でベースハウジング800の外面に配置されている。
【0031】
制御部704は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、プログラム等を記憶したROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、時を計時する計時部を有するコンピュータである。
【0032】
この制御部704が実行する報知処理を説明する。ここで、図5は、報知装置700の制御部704が実行する報知処理を示すフローチャートである。図5に示すように、制御部704は、硬貨入出金装置500や紙幣入出金装置600からの払出情報(硬貨払出情報、紙幣払出情報)を受信するまで待機する(ステップS1のNo)。制御部704は、払出情報を受信し(ステップS1のYes)、受信した払出情報が硬貨及び紙幣の両方(つまり、硬貨払出情報及び紙幣払出情報)である場合(ステップS2のYes)には、ブザー703及び全てのLED701,702を規定時間だけ駆動(ON)する(ステップS3)。これにより、規定時間の間、ブザー703によって警告音が発せられるとともに、硬貨用LED701及び紙幣用LED702が点灯する。
【0033】
一方、制御部704は、受信した払出情報が硬貨及び紙幣の両方ではなく(ステップS2のNo)、硬貨(つまり硬貨払出情報)だけの場合(ステップS4のYes)には、ブザー703及び硬貨用LED701を規定時間だけ駆動(ON)する(ステップS5)。これにより、規定時間の間、ブザー703によって警告音が発せられるとともに、硬貨用LED701が点灯する。
【0034】
また、制御部704は、受信した払出情報が硬貨ではなく紙幣(つまり紙幣払出情報)だけの場合(ステップS4のNo)には、ブザー703及び紙幣用LED702を規定時間だけ駆動(ON)する(ステップS6)。これにより、規定時間の間、ブザー703によって警告音が発せられるとともに、紙幣用LED702が点灯する。なお、以上の処理において、ブザー703の警告音は、断続音(例えば、ピッ、ピッ、ピッ)から連続音的(例えば、ピー)へ変化させることが好適である。
【0035】
このような構成のセルフチェックアウトシステム10において、客Aは、セルフチェックアウトシステム10の前方に立ってセルフチェックアウトシステム10を操作する。客Aは、籠載置台900に載置した買物籠の中の会計前の商品を取り出してスキャナ104に近接させて、スキャナに商品コードの読み取りを行わせる。そして、客Aは、スキャナによって商品コードの読み取りがなされた商品をレジ袋に詰める。このレジ袋は、例えば入出金ユニット200における籠載置台900とは反対側に設置されたレジ袋支持台に支持されている。そして、客Aは、代金として紙幣や硬貨を硬貨入出金装置500や紙幣入出金装置600に入金し、硬貨入出金装置500や紙幣入出金装置600から釣銭が払い出された場合には、硬貨取出部501に払い出された硬貨や紙幣取出部602に払い出された紙幣を受け取る。この際、報知装置700によって釣銭有りが報知される。
【0036】
以上説明したように、本実施の形態では、入出金ユニット200において、紙幣入出金装置600が、硬貨入出金装置500の高さ方向で硬貨入出金装置500と重ねて配置されているので、例えば紙幣入出金装置600と硬貨入出金装置500とが幅方向で並列配置されている場合に比べて、入出金ユニット200の設置面積を小さくすることができる。これにより、入出金ユニット200の店舗での設置スペースの確保が容易になる。
【0037】
また、本実施の形態では、ハウジングであるベースハウジング800と、硬貨入出金装置500に設けられ、払い出された硬貨を受ける硬貨取出部501と、紙幣入出金装置600に設けられ、払い出された紙幣を受ける紙幣取出部602と、を備える。そして、硬貨取出部501及び紙幣取出部602は、ベースハウジング800の高さ方向及びベースハウジング800の奥行き方向と直交するベースハウジング800の幅方向でのベースハウジング800の中央部800aに配置されてベースハウジングから露出している。したがって、入出金ユニット200の前方に立った操作者である客Aに対して、硬貨取出部501及び紙幣取出部602に払い出した釣銭を認識させやすいので、客Aによる釣銭の取り忘れが発生するのを抑制することができる。これにより、釣銭の取り忘れが発生しにくくなるので、店側にとっては、遺失物処理等の処理時間を短縮することができる。
【0038】
また、本実施の形態では、紙幣入出金装置600は、硬貨入出金装置500の上方に配置されている。したがって、紙幣取出部602に払い出した釣銭を客Aにより一層認識させやすいので、客Aが釣銭である紙幣を取り忘れるのをより一層抑制することができる。
【0039】
また、本実施の形態では、硬貨取出部501は、ハウジングであるベースハウジング800の奥行き方向で紙幣取出部602の前側に位置する。したがって、紙幣取出部に払い出された硬貨を客が容易に取り出すことができる。
【0040】
また、本実施の形態では、入出金ユニット200は、硬貨入出金装置500による硬貨の払い出しに連動して、硬貨が払い出された旨を報知する第1の報知手段と、紙幣入出金装置600による紙幣の払い出しに連動して、紙幣が払い出された旨を報知する第2の報知手段と、として報知装置700を備える。したがって、釣銭の払い出しを客に報知することができるので、客の釣銭の取り忘れが発生するのをより一層抑制することができる。
【0041】
また、本実施の形態では、入出金ユニット200は、硬貨が投入される硬貨投入口300と、硬貨投入口300に投入された硬貨が正貨であるか否かを判定し、正貨と判定した硬貨を硬貨入出金装置500に入金する硬貨選別装置400と、を備える。そして、硬貨選別装置400が、ハウジングであるベースハウジング800の幅方向で紙幣入出金装置600と重ねて配置されるとともにベースハウジング800の高さ方向で硬貨入出金装置500と重ねて配置されて硬貨入出金装置500の上方に位置している。したがって、硬貨選別装置400、硬貨入出金装置500及び紙幣入出金装置600が集約配置されているので、それらが分散配置されている場合に比べて、入出金ユニット200の設置面積を小さくすることができる。
【0042】
なお、本発明は、本実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができる。例えば、第1の報知手段と第2の報知手段とを一つの装置である報知装置700ではなく、別々の独立した装置としても良い。
【符号の説明】
【0043】
200…入出金ユニット
300…硬貨投入口
400…硬貨選別装置
500…硬貨入出金装置
501…硬貨取出部
600…紙幣入出金装置
602…紙幣取出部
700…報知装置(第1の報知手段、第2の報知手段)
701…硬貨用LED
702…紙幣用LED
800…ベースハウジング(ハウジング)
800a…中央部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0044】
【特許文献1】特開2006−235815公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入金された硬貨を金種別に収納し、収納した硬貨を払い出す硬貨入出金装置と、
前記硬貨入出金装置の高さ方向で前記硬貨入出金装置と重ねて配置され、入金された紙幣を金種別に収納し、収納した紙幣を払い出す紙幣入出金装置と、
前記硬貨入出金装置及び前記紙幣入出金装置を収納したハウジングと、
前記硬貨入出金装置に設けられるとともに、前記ハウジングの高さ方向及び前記ハウジングの奥行き方向と直交する前記ハウジングの幅方向での前記ハウジングの中央部に配置されて前記ハウジングから露出し、払い出された硬貨を受ける硬貨取出部と、
前記紙幣入出金装置に設けられるとともに、前記ハウジングの前記幅方向での前記ハウジングの中央部に配置されて前記ハウジングから露出し、払い出された紙幣を受ける紙幣取出部と、
前記硬貨取出部の周囲に配置された硬貨用LEDおよび前記紙幣取出部の周囲に配置された紙幣用LEDを有し、前記硬貨入出金装置による硬貨の払い出しに連動して前記硬貨用LEDを点灯し、前記紙幣入出金装置による紙幣の払い出しに連動して前記紙幣用LEDを点灯する報知装置と、
を備えることを特徴とする入出金ユニット。
【請求項2】
前記紙幣入出金装置は、前記硬貨入出金装置の上方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の入出金ユニット。
【請求項3】
前記硬貨取出部は、前記ハウジングの奥行き方向で前記紙幣取出部の前側に位置することを特徴とする請求項1に記載の入出金ユニット。
【請求項4】
硬貨が投入される硬貨投入口と、
前記ハウジングの前記幅方向で前記紙幣入出金装置と重ねて配置されるとともに前記ハウジングの高さ方向で前記硬貨入出金装置と重ねて配置されて前記硬貨入出金装置の上方に位置し、前記硬貨投入口に投入された硬貨が正貨であるか否かを判定し、正貨と判定した硬貨を前記硬貨入出金装置に入金する硬貨選別装置と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の入出金ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−8398(P2013−8398A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−225348(P2012−225348)
【出願日】平成24年10月10日(2012.10.10)
【分割の表示】特願2009−205003(P2009−205003)の分割
【原出願日】平成21年9月4日(2009.9.4)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】