説明

セルフドリリング・ブラインドリベット締め機

【課題】 マンドレルの引きちぎり機能しか備えていない汎用のブラインドリベット締め機に若干の改良を加えるだけで、マンドレル先端のドリル部に回転トルクを確実に伝達する機能と、マンドレルを引きちぎる機能とを兼ね備えた締め機が簡単に製作可能であるセルフドリリング・ブラインドリベット締め機を提供する。
【解決手段】 前端部にノーズピース7が装着され、後端部に回転軸9が軸支されている筒状ハウジング2と、筒状ハウジング2内に軸方向へ摺動自在に嵌装され、ジョー20及びその作動機構を収容した内筒体3とを備えているブラインドリベット締め機であって、ノーズピース7は、前端にリベット頭部32が係合するの凹曲部14を有し、該凹曲部14の周辺近傍部分に、焼入れ硬化した複数の線状突起15を放射状に突設して、ノーズピース7の初期押圧力が作用する圧接面15′が形成され、リベット頭部32に対する回転トルクの伝達機能を高めている。筒状ハウジング2の外周部に制動作用を付与するためのグリップ部5が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラインドリベットのマンドレル先端に、被締結部材に取付孔を穿設するドリル部を備えたいわゆるセルフドリリング・ブラインドリベットの締め機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
セルフドリリング・ブラインドリベット締め機には、前記ドリル部に回転トルクを伝達して孔あけ加工を行なうための回転トルクの伝達機能と、前記マンドレルを軸方向に引張って引きちぎることによりリベット本体を緊結する締結機能とを具備していることが必要である。
【0003】
本出願人は既に、セルフドリリング・ブラインドリベットの締め機について、特許文献1により提案している。
【0004】
しかし、上記特許文献1に開示されている締め機では、マンドレルのドリル部に回転トルクを伝達する機能と、マンドレルを軸方向に引張って引きちぎる締結機能とを切り替えるクラッチ機構の構造が複雑で、装置全体が重くて大型になり、作業性に問題があることが判った。また、装置全体の部品点数が多く、コスト高になるという問題点があった。
【特許文献1】特開平3−189042号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされるものであり、ドリル部を有しない通常のブラインドリベットの締め機であって、マンドレルの引きちぎり機能しか備えていない汎用のブラインドリベット締め機に若干の改良を加えるだけで、マンドレル先端のドリル部に回転トルクを伝達する機能と、マンドレルを引きちぎる機能とを兼ね備えた締め機が簡単に製作可能であるセルフドリリング・ブラインドリベット締め機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は前端部にノーズピースが装着され、後端部に回転軸が軸支されている筒状ハウジングと、前記筒状ハウジング内に軸方向へ摺動自在に嵌装され、かつばね手段により前記ノーズピース側へ付勢されていて、前端部にジョーが係合するテーパ部を有し、後端部に前記回転軸が螺合する雌ねじ部を有している内筒体と、前記内筒体に嵌装された前記ジョー及びその作動機構と、を備えているブラインドリベット締め機であって、前記ノーズピースは、前端面にセルフドリリング・ブラインドリベットのリベット頭部が係合する凹部を有し、該凹部の周辺近傍部分に、前記ノーズピースの初期押圧力が作用する圧接面を設け、該圧接面を介して前記リベット頭部の周辺近傍部分から回転トルクが伝達されるように構成されており、前記筒状ハウジングの外周部に制動作用を付与するためのグリップ部が設けられていることを特徴とするセルフドリリング・ブラインドリベット締め機である。
【0007】
前記圧接面は、具体的には、前記ノーズピースと一体の金属材料により形成され、該圧接面に焼入れ硬化した複数の線状突起が放射状に突設され、前記リベット頭部に対する回転トルクの伝達機能を高める構成とする。
【0008】
また、前記圧接面は、前記ノーズピースの前端部に嵌装固定した弾性筒状体の突出端面により形成され、前記ノーズピースに作用する押圧力の増大により前記弾性筒状体が弾性変形して前記圧接面が増加し、前記リベット頭部に対する回転トルクの伝達機能を高める構成としてもよい。
【0009】
軽量化を図るため、前記筒状ハウジングをプラスチック成形品とし、前記ノーズピースが、前記プラスチック製筒状ハウジングの前端開口部に装着した金属製キャップに螺着されている構造にすることが望ましい。
【0010】
前記グリップ部が前記筒状ハウジングの後端部に一体に形成した径大筒状体により構成されていると、制動作用を付与させ易いので、好適である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、市販されている汎用のブラインドリベット締め機に僅かな改良を加えるだけの簡単な手段によって、ドリル部への回転トルクの伝達が確実で、しかも軽量で、作業性にすぐれたセルフドリリング・ブラインドリベット締め機が得られ、安価に提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1は、本発明に係るセルフドリリング・ブラインドリベット締め機を示している。
【0014】
該締め機1は、前端部にノーズピース7を装着する筒状ハウジング2と、該筒状ハウジング2内に軸方向へ摺動自在に嵌装され、ジョー20及びその作動機構を収容する内筒体3とを備えている。
【0015】
筒状ハウジング2は、プラスチック材料により断面非円形状の貫通孔4を有する円筒体(図3参照)に成形されていて、外周部に制動作用を付与するため滑り止め用凹凸を設けたグリップ部5(図6参照)が一体に形成されている。該筒状ハウジング2の前端開口部には金属製のキャップ6が螺着され、該キャップ6の前端部にノーズピース7が螺合により装着されている。また、筒状ハウジング2の後端開口部にはスラスト軸受8を介して回転軸9が軸支されている。回転軸9は、スラスト軸受8を貫通して筒状ハウジング2の貫通孔4内に延びる前端部分に、後述する内筒体3の雌ねじ部19に螺合する雄ねじ部10を有し、筒状ハウジング2の後方に突出する後端部分に回転駆動装置(例えば、図6に示す電動回転工具26)に連動連結される連結軸部11を有している。
【0016】
ノーズピース7は、炭素鋼等の金属材料からなり、筒軸部12の端部に頭部13が連設された構造で、頭部13の前端にリベット頭部32(図5参照)が係合する凹曲部14を有し、図2に示すように、該凹曲部14の周辺近傍部分に、焼入れ硬化した複数の線状突起15が放射状に突設された圧接面15′が設けらており、頭部13に隣接する筒軸部12の首部に設けたねじ部16をキャップ6の先端開口部に螺着して、頭部13がキャップ6から突出し、筒軸部12が筒状ハウジング2内に延びた姿勢で装着される。
【0017】
内筒体3は、金属製の筒状体で、前端開口部にジョー20が係合するテーパ部17を有し、後端開口部に嵌着した蓋体18に回転軸9の雄ねじ部10が螺合する雌ねじ部19が設けられており、内部にはテーパ部17に係合する半割りのジョー20と、該ジョー20の押し筒21と、該押し筒21を介してジョー20をテーパ部17に押し付けて閉じ勝手に付勢する押しばね22とが嵌装されている。また、図4に示すように、内筒体3の外周部には筒状ハウジング2の貫通孔4に嵌合する非円形状軸部分23を有し、該内筒体3は非円形状軸部分23を介して筒状ハウジング2に回転不可で軸方向へ摺動自在に嵌装され、かつ、筒状ハウジング2の後部に嵌装した押しばね24によりノーズピース7側へ付勢されており、この付勢状態において、図1に示すように、相対的にノーズピース7の筒軸部12の後端部分がテーパ部17の前端開口から内筒体3内に進入し、押しばね22に抗してジョー20を押圧して開き状態にしている。
【0018】
上記構成の締め機1は、図6に示すように、回転軸9の連結軸部11を電動回転工具26のチャック27に取り付けて連動連結し、セルフドリリング・ブラインドリベット30を締結するのに使用する。
【0019】
セルフドリリング・ブラインドリベット30は、図5に示すように、一端に頭部(リベット頭部)32を有する管状のリベット本体31と、該リベット本体31の中空孔を貫通して組み付けられる長いマンドレル33とで構成され、マンドレル33の一端にはドリル部34が連設されていて、該ドリル部34に隣接するマンドレル34の端部にローレット加工部35と破断小径部36が設けられている。そして、マンドレル33をリベット本体31に組み付けたとき、ローレット加工部35がリベット本体31の頭部32とは反対側の開口端部に喰い込んで両者が固定されるようになっている。なお、後述するリベットの締結作業時に、リベット本体31の座屈膨出を容易にするため、マンドレル33に連設したドリル部34の基端外周部37は面取り加工して、リベット本体31の開口端部に対する圧入抵抗を小さくしてある。
【0020】
次に、上記したセルフドリリング・ブラインドリベット(以下、リベットという)30の締結作業について説明する。
【0021】
図7に示すように、リベット30はリベット本体31の頭部32から延出するマンドレル33をノーズピース7に挿通し、頭部32を凹曲部14に係合させて締め機1にセットする。このセット状態において、マンドレル33の先端はジョー20を貫通して押し筒21まで延びているが、マンドレル33自体はジョー20で挟持されていない。このようにセットされたリベット30のドリル部34の先端を被締結部材41,42の所定位置に押し当てた状態で、電動回転工具26を作動させて、回転軸9を回転させると、該回転軸9と内筒体3を介して一体的に回転する筒状ハウジング2に装着されたノーズピース7の初期押圧力でリベット頭部32を介してリベット本体31及びマンドレル33が回転せしめられ、ドリル部34により部材41,42に孔あけ加工を開始する。このノーズピース7の初期押圧力によるドリル部34の孔あけ加工が開始すると同時に、その切削抵抗によって筒状ハウジング2に制動作用が働き、その結果、回転軸9の雄ねじ部10に螺合する雌ねじ部19の自進作用によって、内筒体3が筒状ハウジング2内で軸方向後方へ移動する。この移動に伴い、ノーズピース7の筒軸部12によるジョー20の押し込み作用が解除されると共に、押し筒21による押し付け作用でジョー20がテーパ部17に係合して閉じ状態となり、マンドレル33を挟持して後方へ少し引っ張る。このマンドレル33に対する引張り力とノーズピース7の押圧力との相乗作用によって、ノーズピース7の圧接面15′に設けられた線状突起15がリベット頭部32に喰い込み、トルク伝達効率の高いリベット頭部32の周辺近傍部分から回転トルクが伝達され、ノーズピース7からリベット頭部32を介したリベット本体31によるドリル部34への回転トルクの伝達が確実になる(図8参照)。この状態で、回転軸9の回転力が内筒体3及び筒状ハウジング2を介してドリル部34に伝達され、該ドリル部34の切削作用により被締結部材41,42に孔あけ加工が行なわれる。被締結部材41,42に対する取付孔43の孔あけ加工が完了し、ドリル部34が切削した取付孔43を貫通すると、ノーズピース7でリベット頭部32を被締結部材41に押し付けながら、グリップ部5を把持して筒状ハウジング2に制動作用を付与し、その回転を停止させる。この回転停止に伴い、回転軸9の回転に連動する雌ねじ部19の自進作用によって内筒体3が急速に軸方向後方へ移動せしめられる。この内筒体3の移動に連動して、ジョー20により挟持されたマンドレル33が引っ張られる。マンドレル33の引張り作用によって、ドリル部34の基端部37が管状のリベット本体31に圧入し、図9に示すように、リベット本体31が座屈して半径方向へ膨出変形し、該膨出本体31′と頭部32とで被締結部材41,42を挟み付けるように緊結したのち、マンドレル33が破断小径部36で破断する。
【0022】
このようにしてリベット30による被締結部材41,42の締結が終了すると、ノーズピース7を被締結部材41から離し、筒状ハウジング2のグリップ部5を把持して制動作用を付与した状態で、回転軸9を逆回転させる。該回転軸9の逆回転により内筒体3が雌ねじ部19の自進作用でノーズピース7側へ移動し、図7に示すジョー20が開いた状態に戻るので、ノーズピース7を少し下向きに傾けると、破断されたマンドレル33が筒軸部12を通じて排出される。
【0023】
以下、上記同様の作業工程を繰り返してリベット30の締結作業が能率よく行なえる。
【0024】
図10及び図11は、ノーズピースの別の実施形態を示している。該ノーズピース47は、金属製の筒軸部12の端部に頭部13が連設され、筒軸部12にねじ部16が設けられている構造は先のノーズピース7と同様であるが、頭部13が六角形状のフランジ部13aと円筒部13bとから成り、円筒部13bにナイロン樹脂又はウレタンゴム等の弾性材料で成形した弾性筒状体48が嵌装固定されている。該弾性筒状体48は、前端部が円筒部13bの前端面より突出して、前端中央部位にリベット頭部32を係合する凹部49が形成されていると共に、該凹部49の周辺部分に弾性筒状体48の突出端面によってノーズピース47の初期押圧力が作用する圧接面50が形成されている。
【0025】
ノーズピース47は、先のノーズピース7と同様にねじ部16をキャップ6の先端開口部に螺着して、頭部13(13a,13b)がキャップ6から突出し、筒軸部12が筒状ハウジング2内に延びた姿勢で装着される。
【0026】
次に、上記構成を有するノーズピース47を用いた本発明の締め機1によるセルフドリリングリベット(以下、リベットという)30の締結作業について説明する。
【0027】
図12に示すように、リベット30はリベット本体31の頭部32から延出するマンドレル33をノーズピース47の筒軸部12に挿通し、頭部32を凹部49に係合させて締め機1にセットする。このセット状態において、マンドレル33の先端はジョー20を貫通して押し筒21まで延びているが、マンドレル33自体はジョー20で挟持されていない。このようにセットされたリベット30のドリル部34の先端を被締結部材41,42の所定位置に押し当てた状態で、電動回転工具26(図6参照)を作動させて、回転軸9を回転させると、該回転軸9と内筒体3を介して一体的に回転する筒状ハウジング2に装着されたノーズピース47の初期押圧力でリベット頭部32を介してリベット本体31及びマンドレル33が回転せしめられ、ドリル部34により部材41,42に孔あけ加工を開始する。このノーズピース47の初期押圧力によるドリル部34の孔あけ加工が開始すると同時に、その切削抵抗によって筒状ハウジング2に制動作用が働き、その結果、回転軸9の雄ねじ部10に螺合する雌ねじ部19の自進作用によって、内筒体3が筒状ハウジング2内で軸方向後方へ移動する。この移動に伴い、ノーズピース47の筒軸部12によるジョー20の押し込み作用が解除されると共に、押し筒21による押し付け作用でジョー20がテーパ部17に係合して閉じ状態となり、マンドレル33を挟持して後方へ少し引っ張る。このマンドレル33に対する引張り力とノーズピース47の押圧力との相乗作用によって、リベット頭部32に対するノーズピース47の押圧力が増大し、その結果、図13に示すように、弾性筒状体48の前端部分が弾性変形して、リベット頭部32に接触する圧接面50が増加し、リベット頭部32の周辺近傍部分から伝達される回転トルクが増大し、ノーズピース47からリベット頭部32を介してリベット本体31からドリル部34への回転トルクの伝達が確実になる。この状態で、回転軸9の回転力が内筒体3及び筒状ハウジング2を介してドリル部34に伝達され、該ドリル部34の切削作用により被締結部材41,42に孔あけ加工が行なわれる。被締結部材41,42に対する取付孔43の孔あけ加工が完了し、ドリル部34が切削した取付孔43を貫通すると、ノーズピース47でリベット頭部32を被締結部材41に押し付けながら、グリップ部5を把持して筒状ハウジング2に制動作用を付与し、その回転を停止させる。この回転停止に伴い、回転軸9の回転に連動する雌ねじ部19の自進作用によって内筒体3が急速に軸方向後方へ移動せしめられる。この内筒体3の移動に連動して、ジョー20により挟持されたマンドレル33が引っ張られる。マンドレル33の引張り作用によって、ドリル部34の基端部37が管状のリベット本体31に圧入し、図14に示すように、リベット本体31が座屈して半径方向へ膨出変形し、該膨出本体31′と頭部32とで被締結部材41,42を挟み付けるように緊結したのち、マンドレル33が破断小径部36で破断する。
【0028】
このようにしてリベット30による被締結部材41,42の締結が終了すると、ノーズピース47を被締結部材41から離し、筒状ハウジング2のグリップ部5を把持して制動作用を付与した状態で、回転軸9を逆回転させる。該回転軸9の逆回転により内筒体3が雌ねじ部19の自進作用でノーズピース47側へ移動し、図17に示すジョー20が開いた状態に戻るので、ノーズピース47を少し下向きに傾けると、破断されたマンドレル33が筒軸部12を通じて排出される。
【0029】
上記のように弾性筒状体48を嵌装したノーズピース47を用いると、先のノーズピース7のようにリベット頭部32に線状突起15が喰い込むことによる圧入痕は生じない。
【0030】
図15及び図16は、本発明に係る締め機1の別の実施形態を示している。この実施の形態では、筒状ハウジング2の後端部に径大筒状体28を一体的に成形し、該径大筒状体28をグリップ部としたもので、このような径大グリップ部28にすると、全体が大きくなるけれども筒状ハウジング2に対して制動作用を付与させ易い利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係るセルフドリリング・ブラインドリベット締め機の縦断側面図である。
【図2】同上締め機の前端正面図である。
【図3】同主要部である筒状ハウジングの縦断正面図である。
【図4】同主要部である内筒体の外観図である。
【図5】同上締め機に適用するセルフドリリング・ブラインドリベットの一部縦断正面図である。
【図6】同上締め機を回転電動工具に装着した使用状態を示す外観図である。
【図7】同上締め機にリベットをセットして被締結部材に押し当てた締結作業開始位置を示す要部縦断側面図である。
【図8】同上締め機にセットしたリベットのドリル部による孔あけ加工の初期切削状態を示す要部縦断側面図である。
【図9】同上締め機にセットしたリベットの締結完了状態を示す要部縦断側面図である。
【図10】本発明に係る締め機のノーズピースの別の実施形態を示す要部縦断側面図である。
【図11】同上ノーズピースの前端正面図である。
【図12】同上ノーズピースを用いた本発明の締め機にリベットをセットして被締結部材に押し当てた締結作業開始位置を示す要部縦断側面図である。
【図13】同上締め機にセットしたリベットのドリル部による孔あけ加工の初期切削状態を示す要部縦断側面図である。
【図14】同上締め機にセットしたリベットの締結完了状態を示す要部縦断側面図である。
【図15】本発明に係る締め機の別の実施形態を示す縦断側面図である。
【図16】図15の右側面図である。
【符号の説明】
【0032】
1 締め機
2 筒状ハウジング
3 内筒体
4 非円形状貫通孔
5 グリップ部
6 キャップ
7 ノーズピース
9 回転軸
10 雄ねじ部
11 連結軸部
12 筒軸部
13 頭部
13a フランジ部
13b 円筒部
14 凹曲部
15 線状突起
15′ 圧接面
16 雄ねじ部
17 テーパ部
18 蓋体
19 雌ねじ部
20 ジョー
21 押し筒
22 押しばね
23 非円形状軸部分
24 押しばね
26 電動回転工具
27 チャック
28 径大グリップ部
30 セルフドリリング・ブラインドリベット
31 リベット本体
32 リベット頭部
33 マンドレル
34 ドリル部
35 ローレット加工部
36 破断小径部
37 基端外周部
41,42 被締結部材
43 取付孔
47 ノーズピース
48 弾性筒状体
49 凹部
50 圧接面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前端部にノーズピースが装着され、後端部に回転軸が軸支されている筒状ハウジングと、
前記筒状ハウジング内に軸方向へ摺動自在に嵌装され、かつばね手段により前記ノーズピース側へ付勢されていて、前端部にジョーが係合するテーパ部を有し、後端部に前記回転軸が螺合する雌ねじ部を有している内筒体と、
前記内筒体に嵌装された前記ジョー及びその作動機構と、を備えているブラインドリベット締め機であって、
前記ノーズピースは、前端面にセルフドリリング・ブラインドリベットのリベット頭部が係合する凹部を有し、該凹部の周辺近傍部分に、前記ノーズピースの初期押圧力が作用する圧接面を設け、該圧接面を介して前記リベット頭部の周辺近傍部分から回転トルクが伝達されるように構成されており、
一方、前記筒状ハウジングの外周部に制動作用を付与するためのグリップ部が設けられていることを特徴とするセルフドリリング・ブラインドリベット締め機。
【請求項2】
前記圧接面が、前記ノーズピースと一体の金属材料により形成され、該圧接面に焼入れ硬化した複数の線状突起が放射状に突設され、前記リベット頭部に対する回転トルクの伝達機能を高めていることを特徴とする請求項1記載のセルフドリリング・ブラインドリベット締め機。
【請求項3】
前記圧接面が、前記ノーズピースの前端部に嵌装固定した弾性筒状体の突出端面により形成され、前記ノーズピースに作用する押圧力の増大により前記弾性筒状体が弾性変形して前記圧接面が増加し、前記リベット頭部に対する回転トルクの伝達機能を高めていることを特徴とする請求項1記載のセルフドリリング・ブラインドリベット締め機。
【請求項4】
前記弾性筒状体が、ナイロン樹脂又はウレタンゴムである請求項3記載のセルフドリリング・ブラインドリベット締め機。
【請求項5】
前記筒状ハウジングがプラスチック成形品であり、
前記ノーズピースが、前記プラスチック製筒状ハウジングの前端開口部に装着した金属製キャップに螺着されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のセルフドリリング・ブラインドリベット締め機。
【請求項6】
前記グリップ部が、前記筒状ハウジングの後端部に一体に形成した径大筒状体である請求項1ないし5のいずれかに記載のセルフドリリング・ブラインドリベット締め機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−26650(P2006−26650A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−205420(P2004−205420)
【出願日】平成16年7月13日(2004.7.13)
【出願人】(000248886)有限会社新城製作所 (9)