説明

ソーラーアレイ

ソーラーアレイ組立体、ハブ組立体および翼組立体を含むソーラーアレイ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
本出願は、2007年11月21日出願の米国特許出願第11/944,061号の「ソーラーアレイ」の利益を主張するものである。
【0002】
本発明は、一般にソーラーアレイに関する。より詳細には、本発明は、打上げの間中容易に収容することができ、最小限の体積を有し、高剛性および高安定性を有する所望サイズに容易に展開する、宇宙船用ソーラーアレイに関する。
【背景技術】
【0003】
ソーラーアレイは、宇宙航行機および人工衛星が電力用の電流を発生するのに用いられる。電流を生成するソーラーアレイの能力は、太陽電池を有する配列の露出した表面積と直接関係する。ソーラーアレイは、宇宙航行機または人工衛星の打上げの間中最小体積で収容され、続く展開のために最小重量を有し、かつ電流発生用の太陽電池を有する最大の表面積を有する必要性がある。
【0004】
宇宙航行機に用いられるソーラーアレイは、展開後に高剛性および高安定性を達成する必要性があり、これは、打上げおよび展開のために収容されたときに最小体積および最小重量を有することと逆行する。円形に配置すると、展開した剛性が最も高い最大の展開面積を呈するので、あるタイプのソーラーアレイは、展開のために折り重ねられているソーラーアレイの三角形の太陽電池ブランケットまたはゴアを有する全体的に円形のマルチパネルのソーラーアレイである傾向がある。このように、ゴアは、ハブに取り付けられたブラケットに取り付けられたスパーによってゴアに取り付けられたハブのまわりに支持および展開され得る。
【0005】
あるいは、ブランケットが、蝶番でとめられたパンタグラフによって接続されたパネルまたは展開可能なブーム展開構造体の間に、展開のためにアコーディオン機構で折り重ねられる場合、矩形タイプの太陽電池ブランケットが用いられてよい。
【0006】
Harveyらの米国特許第5,296,044号は、平坦な三角形の構造体から実質的に円形の展開形状へ展開可能なソーラーアレイを説明する。静止パネルのスパーが、ハブのまわりを自由に回転する複数の中間スパーを有するハブを支持する。静止パネルのスパーとピボットパネルとの間を除いて、隣接したスパーの各対の間に、折りたためるゴアが取り付けられる。ハブが一方向に回転すると、ゴアがスタックに折り重なる。反対方向に回転すると、ゴアが開いて、スパーの間に張力がかかった膜を形成する。
【0007】
McCandlessの米国特許第6,637,702号は、構造体の体積を最小化するために、収容位置では互いに入れ子式に重なるビームによって個々に支持された複数のパネルを含むソーラーアレイを説明する。ビームは、互いに対して枢動可能に接続され、従来型の手段によって展開される。
【0008】
Murphyらの米国特許第6,423,895号は、平行な蝶番のアコーディオン状に折り重なる仕方で蝶番式に取り付けられた、隣接するパネルに折り重ねられたブランケットを含むソーラーアレイを説明する。1対の折りたためる要が、パネルに固定されて配列の長さに及ぶ。蝶番は要に含まれる。要は、宇宙船に取り付けられたベースプレートおよびチッププレートに装着される。ブランケットを収納し、拡張するのに、パンタグラフ展開構造が用いられる。パネルから電流を集めるために、導電性ハーネスがブランケットに取り付けられる。
【0009】
Jonesらの米国特許第5,578,139号は、太陽電池用の収容可能かつ展開可能な集中装置を説明する。1列のフレネルレンズ要素が、収容された構成では基板の方へ偏向可能であって、展開された構成では基板から遠ざかって片寄るように基板に装着される。
【0010】
Kularらの米国特許第6,624,351号は、装置が折り目に沿ってともに折り重ねられて格納され得るように、細長片を形成するように結合されて横方向の可撓性の折り目によってひだをつけられた複数の太陽電池モジュールを備える折りたたみ式の光起電性細長片の装置を説明する。折り目がさっと開かれて、光に対してモジュールを露出する。
【0011】
Kawaguchiの米国特許第6,689,952号は、回転運動に起因する遠心力によって展開して及ぶ膜の空間構造体を説明する。この構造体は、ハブ、および支持体によってハブに取り付けられた複数のぺタルを有する帆を含む。膜は適当な形状に分割され、折り目の残留歪みを抑制するために、隣接した膜が、架橋ベルトによって個別に互いに接続される。展開を助長するために、ペタルが互いに接続されてよい。
【0012】
Rubinの米国特許第5,833,176号は、蝶番によって接続されたパネルを含む曲がったソーラーアレイを説明する。パネルは、収容されたときに、展開されたときと比べてパネルが占める体積が最小限になるように、アコーディオン式に互いに折り重なる。張力機構は、パネルに関連するプーリおよび配列のプーリを相互接続するケーブルを含む。展開したときの剛性を増加しようとして、曲がったパネルおよび張力機構が用いられる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
ソーラーアレイ組立体、ハブ組立体および翼組立体を含むソーラーアレイ。
実施形態の詳細な説明は、図とともに解釈されたとき一層よく理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】展開したソーラーアレイの図である。
【図2】収容位置にあるとき翼を形成するソーラーアレイの図である。
【図3】ソーラーアレイの収容位置から最初の解放の後に、宇宙船に装着されたソーラーアレイによって形成された翼の図である。
【図4】ソーラーアレイのベース組立体の図である。
【図5】収容された配置におけるソーラーアレイのハブ組立体の図である。
【図6】展開された配置におけるハブ組立体の一部分の図である。
【図6A】展開された配置における別の実施形態のハブ組立体の一部分の図である。
【図7】ソーラーアレイの分割されたタイミング歯車の図である。
【図8】ソーラーアレイの、ハブブラケット、ハブリンク、およびタイミング歯車の部分的断面図である。
【図8A】ソーラーアレイのハブリンクの図である。
【図8B】ソーラーアレイのハブリンクの図である。
【図8C】ソーラーアレイのハブブラケットの図である。
【図9】ソーラーアレイのスパー端取付け具の図である。
【図10】スパー端取付け具の上端および下端を接続する、ソーラーアレイの時計バンドリンク機構の断面図である。
【図11】十分に展開された位置におけるソーラーアレイのスパー端取付け具の図である。
【図11A】別の実施形態の、十分に展開された位置におけるソーラーアレイのスパー端取付け具の図である。
【図12】収容位置におけるソーラーアレイのスパー端取付け具の図である。
【図12A】別の実施形態の、収容位置におけるソーラーアレイのスパー端取付け具の図である。
【図13】その間に配置されたばねを有するピボットパネルおよび中間スパーの図である。
【図14】ソーラーアレイ組立体の2つの隣接したゴアの断面図である。
【図15】ソーラーアレイ組立体のゴアの上面図である。
【図16】ハブ組立体と中間スパーとに取り付けられた下側スパー支持支柱を有するハブ組立体の図である。
【図17】下側スパー支持支柱を相互に接続する引張りケーブルの図である。
【図18】可撓性回路の電源ハーネスの図である。
【図19】複数の可撓性回路の電源ハーネスおよびハブ組立体の下側部分の図である。
【図20】静止パネルのスパー上に装着された可撓性回路の電源ハーネスの図である。
【図21】積み重ねられた複数の可撓性回路の電源ハーネスおよびダイオード基板組立体の図である。
【図22】複数の可撓性回路の電源ハーネスおよびダイオード基板組立体の図である。
【図23】ゴアの一部分の図である。
【図24】ゴアの図である。
【図25】図25はソーラーアレイの展開シーケンスの図である。図25Aは宇宙船上のソーラーアレイの収容位置の図である。図25Bは初期のステージングが完了したときの、静止パネルのスパー、ピボットパネル、およびソーラーアレイ組立体によって形成された翼の図である。図25Cはソーラーアレイの静止パネルのスパーからのピボットパネルの解放の図である。図25Dはソーラーアレイの静止パネルのスパーから、ハブ組立体のまわりにソーラーアレイ組立体を開くピボットパネルの図である。図25Eはソーラーアレイの静止パネルのスパーから、ハブ組立体のまわりにソーラーアレイ組立体を開くピボットパネルの図である。図25Fはソーラーアレイの、展開してラッチされた位置の図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1を参照すると、展開したソーラーアレイ組立体12、ベース組立体14、およびパネル組立体16を含むソーラーアレイ10が示される。ソーラーアレイ組立体12は、スパー22に取り付けられた複数の三角形の可撓性ブランケットのゴア組立体すなわちゴア180を含み、ゴア180上に太陽電池182がある。中間スパー22は、パネル組立体16の端に取り付けられたハブ組立体26のyスパー端取付け具88、90、および96に装着される(図6)。
【0016】
各ソーラーアレイ組立体10は、中間スパー22に取り付けられた三角形のゴア180を含む。三角形のゴア180のそれぞれが中央屈曲部184を含み、ソーラーアレイ組立体12が収容位置にあるとき、三角形のゴア180が中央屈曲部184のまわりにアコーディオン式に折り重なる。三角形のゴア180のそれぞれが、その上に電流発生用の太陽電池182を含む。
【0017】
図2を参照すると、ピボットパネル30を含む翼組立体16の静止パネルのスパー28の端にベース組立体14が取り付けられ、ピボットパネル30は、ハブ組立体26によって静止パネルのスパー28に取り付けられる。収容位置では、ソーラーアレイ組立体12は、静止パネルのスパー28とスパー組立体16のピボットパネル30との間にアコーディオン式に折り重ねられて、ソーラーアレイ10の体積が最小になる。収容位置では、打上げタイ32が、静止パネルのスパー28をピボットパネル30に対して所定の位置に保持する。打上げタイ32は、ソーラーアレイ10の展開が望まれるまで、ピボットパネル30に対して静止パネルのスパー28を保持するための爆発的に作動されるデバイスなどの任意の適当なタイプのタイでよい。テープ34は、ベース組立体14から静止パネルのスパー28に沿ってテープガイド36のまわりに伸び、また、テープガイド36の端に取り付けられてベース組立体14に隣接するピボットパネル20(図示せず)に沿って伸びる。
【0018】
図3を参照すると、ソーラーアレイ10は、宇宙船42またはソーラーアレイ10が宇宙船42に電力供給するために電流を供給することになる他の輸送手段の一部分の支持体40の一部分に取り付けられたベース組立体14を有する。打上げタイ32は、宇宙船42の一部分に取り付けられており、ソーラーアレイ10を展開するために、静止パネルのスパー28およびソーラーアレイ10のパネル組立体16のピボットパネル30を宇宙船42から解放するように作動されている。
【0019】
図4を参照すると、ベース組立体14は、支持体40の一部分に取り付けられる。ベース組立体14は蝶番44を含み、静止パネルのスパー28をベース板46に対して旋回させるように、蝶番44の一部分が静止パネルのスパー28に取り付けられており、ベース板46は、ソーラーアレイ10の展開の間中、解放に際して、打上げタイ32によって支持体40に取り付けられている。ベース組立体は、テープ34が接続されているテーププーリ52を駆動するステッパ展開モータ48を含む。1つのテープ34だけが示されているが、2つ以上のテープなどの任意の所望数のテープが用いられてよい。テープ34は、バージニア州アーリントン市のKaty Industries社から入手可能なELIGILOY(登録商標)テープを備える。さらに、必要に応じて、展開モータ48によって容易に巻かれ得るテープについては別のタイプの実際の展開部材で置換されてよい。展開モータ48は、ソーラーアレイ10のソーラーアレイ組立体12の展開で用いる任意の適当なタイプのモータでよい。ソーラーアレイ組立体12の展開の間中、ソーラーアレイ組立体12を展開させるために、展開モータ48は、テーププーリ54にテープ34を巻きつける。
【0020】
図5を参照すると、ハブ組立体26は、ハブリンク62が取り付けられたハブブラケット60を使用して、静止パネルのスパー28の外側端およびピボットパネル30の外側端に取り付けられている。ハブブラケット60は、概してC形であり、ハブ組立体26の他の構成要素を取り付けるための任意の所望数の開口を有してハブブラケット60から伸びる突起60’を有する。ハブブラケット60は、ねじ式締結具などの任意の適当な締結具によって静止パネルのスパー28の端およびピボットパネル30の端に取り付けられる。ハブ組立体26は、ハブシャフト台64、上側および下側の一体型タイミング歯車66、上側および下側の分割されたタイミング歯車68、ブレーキ組立体70、およびテープガイド36を含み、ブレーキ組立体70は、静止パネルのスパー28の端に取り付けられたブレーキブラケット72を含み、ブラケット72に支柱72’が取り付けられており、ブレーキブラケット74は、ピボットパネル30の端、ブレーキ部材76に取り付けられ、また、ブレーキアーム78は、ブレーキ部材76とブレーキブラケット72の支柱72’との間に伸びて、ソーラーアレイ組立体12の展開の間中、静止パネルのスパー28に対するピボットパネル30の運動の速度を制御する。タイミング歯車66と分割されたタイミング歯車68とは、連動して、ソーラーアレイ組立体12の展開の間中、静止パネルのスパー28、ピボットパネル30およびソーラーアレイ組立体12の位置合せおよびタイミングをもたらす。タイミング歯車66および分割されたタイミング歯車68は、それぞれ向かい合った配置で静止パネルのスパー28およびピボットパネル30に装着される。タイミング歯車66および68は、概して半円の形状であり、その周囲のほぼ180°のところに適当な歯を有する。ハブ組立体26は、ブラケット80に取り付けられた任意の適当なタイプの留め具82を有するブラケット80によって静止パネルのスパー28に取り付けられたテープガイド36を含み、ソーラーアレイ組立体12を展開するために、テープ34とテープガイド36との連動を保つために、留め具82の一部分がテープ34の一部分に接する。ブレーキ部材76およびブレーキ組立体70のブレーキアーム78は、ソーラーアレイ組立体12の展開の間中、ソーラーアレイ組立体12の展開の速度ならびに静止パネルのスパー28に対するピボットパネル30の相対運動を制御するのに用いる任意の適当なタイプでよい。
【0021】
ハブ組立体26は、ソーラーアレイ組立体12の展開の間中ソーラーアレイ組立体12に安定をもたらす。ハブ組立体26は、ソーラーアレイ10のハブ領域およびソーラーアレイ組立体12の剛性を向上させ、また、簡単な動作運動学を用いることにより、それらの安定性を向上させ、このことが、結果としてソーラーアレイ組立体12の展開の信頼性を向上させる。
【0022】
ハブ組立体26は、ソーラーアレイ組立体12からのハブ組立体26の分離を可能にし、それによって、分離した組立体およびそのような構成要素の実装を可能にし、その結果として、ソーラーアレイ10の組立ておよび検査の間中、構成要素の問題および損傷を低減する。ハブ組立体26とソーラーアレイ組立体12とを分離することにより、ハブ組立体26は、ベース組立体14が静止パネルのスパー28およびピボットパネル30の上にある状態で組み立てて試験され得て、その一方でソーラーアレイ組立体12は別個に組み立てて試験され得る。次いで、ソーラーアレイ10は、組み立てられたやり方での機能および性能に関して、完成した組立体として、組み立てて試験され得る。
【0023】
ハブ組立体26は、タイミング歯車66および分割されたタイミング歯車68の再配置、ならびにスパー端取付け具88、96のUリンク130とハブブラケット60およびハブリンク62の外側に配置されたはめあいリンク132とから形成された時計バンド接続140によって、最小の体積および質量を有するより安定した構造体を作製することから利益を得る。スパー端取付け具88、96およびスパー端取付け具90を使用することによるそのような再配置および分離によって、より低いスパー支柱190(図17を参照されたい)の使用が容易になり、構造負荷容量の増加、中間スパー22の支持体のより多数の三角形分割およびソーラーアレイ10の全体のより高い剛性をもたらす。
【0024】
ハブブラケット60、ハブリンク62、およびハブシャフト586を使用することにより、タイミング歯車66および分割されたタイミング歯車68ならびにハブシャフト586を二面せん断装荷配置で支えることが可能になり、それによって、ハブ組立体26の、比較的自由な無拘束の1自由度回転運動をもたらす。
【0025】
図6を参照すると、ソーラーアレイ組立体12は、静止パネルのスパー28(取り付けられずに示されている)に取り付けられ、適当なねじ式締結具88’を使用してスパー端取付け具88に枢動可能に装着された展開リンク84と、ピボットパネル30(取り付けられずに示されている)に取り付けられ、適当なねじ式締結具88’を使用してスパー端取付け具88に枢動可能に装着された展開リンク86と、複数のC形のリンクまたはスパー端取付け具88と、複数のスパー屈曲部端取付け具90と、スパー端取付け具88とスパー屈曲部92との間に伸びてこれらに取り付けられた複数のスパー屈曲部92と、宇宙船の打上げに先立ってスパー端取付け具90にスパー端取付け具88を取り付ける複数の屈曲部ロック94と、非屈曲スパー端取付け具96とを含む。スパー端取付け具88の上端および下端は、リンクおよびUリンクの機構の時計バンド接続140によって接続され、一方、非屈曲スパー端取付け具96は、ハブブラケット60の上側および下側のハブシャフト台64を取り付けるための突起(図示せず)をさらに含む。
【0026】
スパー端取付け具88は、ねじ式締結具などの任意の適当なタイプの締結具を使用してスパー支持支柱190の1つの端を取り付けるための複数の穴192を含む。スパー屈曲部92は、ねじ式締結具などの任意の適当なタイプの締結具を使用して中間スパー22の1つの端を取り付けるための複数の穴22’を含み、また、ねじ式締結具などの任意の適当なタイプの締結具を使用してスパー支持支柱190の1つの端を取り付けるための複数の穴194を含む。非屈曲スパー取付け具96は、ねじ式締結具などの任意の適当なタイプの締結具を使用して中間スパー22の1つの端を取り付けるための複数の穴22’を含む。
【0027】
図6Aを参照すると、別の実施形態のソーラーアレイ組立体12は、静止パネルのスパー28(取り付けられずに示されている)に取り付けられ、適当なねじ式締結具88’を使用してスパー端取付け具88に枢動可能に装着された展開リンク84と、ピボットパネル30(取り付けられずに示されている)に取り付けられ、適当なねじ式締結具88’を使用してスパー端取付け具88に枢動可能に装着された展開リンク86と、複数のC形のリンクまたはスパー端取付け具88とを含む。スパー端取付け具88の上端および下端は、リンクおよびUリンクの機構の時計バンド接続140によって接続され、一方、非屈曲スパー端取付け具96は、ハブブラケット60の上側および下側のハブシャフト台64を取り付けるための突起(図示せず)をさらに含む。
【0028】
スパー端取付け具88は、ねじ式締結具などの任意の適当なタイプの締結具を使用してスパー支持支柱190の1つの端を取り付けるための複数の穴192を含む。非屈曲スパー取付け具96は、ねじ式締結具などの任意の適当なタイプの締結具を使用して中間スパー22の1つの端を取り付けるための複数の穴22’を含む。この実施形態では、宇宙船の打上げに先立って屈曲スパー端取付け具90にスパー端取付け具88を取り付ける、スパー屈曲部端取付け具90と、スパー端取付け具88とスパー屈曲部92との間に伸びてこれらに取り付けられた複数のスパー屈曲部92と、複数の屈曲部ロック94とが、ソーラーアレイ10の剛性を増すために、展開されるとき除去される。
【0029】
図7を参照すると、分割された歯車68は、ハブブラケット60から伸びる突起106を通って耳104から伸びるピン102を有する下側の分割された歯車100によって取り付けられ、一方、分割された歯車68の上側歯車108は、上側歯車108の突起116の開口114と下側歯車100から上方へ伸びる突起120の開口118との間に伸びるピン110を有する。このように、上側の分割された歯車108は、ソーラーアレイ12の様々な構成要素の組立ての間中、下側歯車100に対して自由に動くことができる。ソーラーアレイ組立体12の組立てを通じて、分割された歯車100と108との所望の位置合せが実現されるとき、分割された歯車68は、静止パネルのスパー28およびピボットパネル30に取り付けられたハブブラケット60のねじを切った開口と係合する止めねじまたはねじ式締結具122によって所望位置に保たれる。
【0030】
分割された歯車100および108を使用すると、ソーラーアレイ10の展開の開始および終了で歯車のバックラッシ調整の向上が可能になり、ハブ組立体26内での歯車位置の許容範囲がそれほどきわどいものでなくなり、維持するのがより容易になる。歯車のバックラッシ調整が向上すると、ソーラーアレイ10の展開を通じてソーラーアレイ組立体12の太陽電池パネルのよりよい位置合せが可能になり、というのは、ソーラーアレイ10の様々な構成要素の所望の位置合せを達成するための組立ての間中、ソーラーアレイ10を形成する割高で精密な高い耐性の部品およびシムの使用を回避し、ソーラーアレイ10の組立ての間中、所望量に位置合せが設定され得るからである。
【0031】
図8を参照すると、ハブリンク62に関して、ハブブラケット60上の歯車66および分割された歯車68の装着が断面で示される。ハブリンク62は、ハブリンク62から、ハブブラケット60を通り、上側および下側のハブシャフト台64を通って伸びる適当なねじ切部材124によってハブブラケット60に固定され、各横材は、非屈曲スパー端取付け具96を各横材にねじ式締結具(図示せず)を使用して固定するための開口128を有する。ねじ式締結具122は、歯車66および分割された歯車68の両方をハブブラケット60へ固定するのに使用される。シム129および保持金具124’には、ねじ切部材124が備わっている。
【0032】
図8Aを参照すると、ハブリンク62の前部は、ねじ式締結具122(図8)の一部分を通して受けるための開口564を有する上側のハブシャフト台64と、ねじ式締結具122(図8)の一部分を通して受けるための開口564を有する下側のハブシャフト台64とを含む。
【0033】
図8Bを参照すると、ハブリンク62の後部は、その間にスロット574を形成する開口572を有するシャフト台64と、その間にスロット580を形成する開口578を有する下側の耳576とを含む。スロット574および580は、適当なねじ式締結具(図示せず)がハブリンク62へスパー端取付け具96を固定するように、スパー端取付け具96(図6)の突起138(図9)を受ける。
【0034】
図8Cを参照すると、ハブブラケット60は、上端から伸びる上側突起60’および下端から伸びる下側突起60’を有する概してC形の部材を備える。上側突起60’は、タイミング歯車66(図7を参照されたい)または分割されたタイミング歯車68(図7を参照されたい)を上側突起60’の上に装着するための上側突起60’から伸びるハブシャフト586、およびねじ式締結具122(図7を参照されたい)の一部分を受けるための開口588を有して形成され、一方、下側突起60’は、タイミング歯車66(図7を参照されたい)または分割されたタイミング歯車68(図7を参照されたい)を下側突起60’の上に装着するためのシャフト586に類似のボス(図示せず)、およびねじ式締結具122の一部分(図7を参照されたい)を受けるための開口590を有して形成される。
【0035】
図9を参照すると、スパー端取付け具88は、各端の上に形成されたUリンク130を有して示される。時計バンドピン(図示せず)が受けられるはめあいリンク132、ねじ式締結具(図示せず)が受けられる開口134、およびスロット136を有する各Uリンク130が、スパー端取付け具88の端の上に形成される。開口138’を有するスパー端取付け具88は、突起138用の非屈曲スパー端取付け具96として使用されてよく、開口138’を通して突起に接続されることになる。
【0036】
断面で示された図10を参照すると、これは、スパー端取付け具88の上側および下側の端と非屈曲スパー端取付け具96との、リンクおよびUリンクの機構の時計バンド接続140であり、非屈曲スパー端取付け具96は、上側および下側のハブシャフト台64へ取り付けるための突起(図示せず)を含み、この突起がハブブラケット60に固定される。スパー端取付け具88または非屈曲スパー端取付け具96の各端は、はめあいリンク132を含み、そこに配置された時計バンドピン142を有し、時計バンドピン142は、開口146を通ってリンク144内へ伸びる。時計バンドピン142は、ワッシャ150によってUリンク130内の位置に保持され、ワッシャ150の一部分の上に伸びてねじ式締結具148のヘッドによって係合され、開口134(図9を参照されたい)を通ってスパー端取付け具88または非屈曲スパー端取付け具96の端内に伸びて、そこで適切に保持される。リンク144は、リンク144の両側にある軸方向のスペーサ152(適当なワッシャ)を使用することにより、Uリンク130内で軸方向に離隔される。このように、スパー端取付け具88または非屈曲スパー端取付け具96の端は、スパーの各端でUリンク130を使用し、時計バンドピン142を使用することによって時計バンド式に接続され、スパー端取付け具88または非屈曲スパー端取付け具96の端のUリンク130の係合部分とリンク144の係合部分とが、時計バンド接続140を形成する。
【0037】
図11を参照すると、十分に展開された位置で、静止パネルのスパー28(図示せず)に接続され、適当なねじ式締結具88’を使用してスパー端取付け具88に枢動可能に装着された展開リンク84と、ピボットパネル30(図示せず)に取り付けられ、適当なねじ式締結具88’を使用してスパー端取付け具88に枢動可能に装着された展開リンク86と、複数のC形のリンクまたはスパー端取付け具88と、複数のスパー屈曲部端取付け具90と、スパー端取付け具88とスパー屈曲部92との間に伸びてこれらに取り付けられた複数のスパー屈曲部92と、宇宙船の打上げに先立ってスパー屈曲部端取付け具90にスパー端取付け具88を取り付ける複数の屈曲部ロック94と、非屈曲スパー端取付け具96とがある。スパー端取付け具88の上側および下側の端は、リンクおよびUリンクの機構の時計バンド接続140によって接続され、一方、非屈曲スパー端取付け具96は、上側および下側のハブシャフト台649(図示せず)を取り付けるための突起(図示せず)をさらに含み、これがハブブラケット60(図示せず)に固定される。
【0038】
図11Aを参照すると、十分に展開された位置で、静止パネルのスパー28(図示せず)に接続され、適当なねじ式締結具88’を使用してスパー端取付け具88に枢動可能に装着された展開リンク84と、ピボットパネル30(図示せず)に取り付けられ、適当なねじ式締結具88’を使用してスパー端取付け具88に枢動可能に装着された展開リンク86と、複数のC形のリンクまたはスパー端取付け具88と、非屈曲スパー端取付け具96とがある。スパー端取付け具88の上側および下側の端は、リンクおよびUリンクの機構の時計バンド接続140によって接続され、一方、非屈曲スパー端取付け具96は、上側および下側のハブシャフト台64(図示せず)を取り付けるための突起(図示せず)をさらに含み、これがハブブラケット60(図示せず)に固定される。
【0039】
図12を参照すると、十分に収容された位置で、静止パネルのスパー28(図示せず)に接続され、適当なねじ式締結具88’を使用してスパー端取付け具88に枢動可能に装着された展開リンク84と、ピボットパネル30(図示せず)に取り付けられ、適当なねじ式締結具88’を使用してスパー端取付け具88に枢動可能に装着された展開リンク86と、複数のC形のリンクまたはスパー端取付け具88と、複数のスパー屈曲部端取付け具90と、スパー端取付け具88とスパー屈曲部92との間に伸びてこれらに取り付けられた複数のスパー屈曲部92と、宇宙船の打上げに先立ってスパー屈曲部端取付け具90にスパー端取付け具88を取り付ける複数の屈曲部ロック94と、非屈曲スパー端取付け具96とがある。スパー端取付け具88の上側および下側の端は、リンクおよびUリンクの機構の時計バンド接続140によって接続され、一方、非屈曲スパー端取付け具96は、上側および下側のハブシャフト台64(図示せず)に取り付けるための突起160をさらに含み、これが、適切なねじ式締結具160’(図5を参照されたい)を使用してハブブラケット60(図示せず)に固定される。
【0040】
図12Aを参照すると、十分に収容された位置で、静止パネルのスパー28(図示せず)に接続され、適当なねじ式締結具88’を使用してスパー端取付け具88に枢動可能に装着された展開リンク84と、ピボットパネル30(図示せず)に取り付けられ、適当なねじ式締結具88’を使用してスパー端取付け具88に枢動可能に装着された展開リンク86と、複数のC形のリンクまたはスパー端取付け具88と、非屈曲スパー端取付け具96とがある。スパー端取付け具88の上側および下側の端は、リンクおよびUリンクの機構の時計バンド接続140によって接続され、一方、非屈曲スパー端取付け具96は、上側および下側のハブシャフト台64(図示せず)に取り付けるための突起160をさらに含み、これが、適切なねじ式締結具160’(図5を参照されたい)を使用してハブブラケット60(図示せず)に固定される。
【0041】
図13を参照すると、ピボットパネル30は、複数の平坦な屈曲板ばね要素170を含み、屈曲板ばね要素170の1つの端は、任意の適当な締結具を使用してピボットパネル30に固定され、一方、もう1つの端は、展開リンク86(図12)によってピボットパネル30に接続された中間スパー22に固定される。板ばね170は、ソーラーアレイ12が展開したときにソーラーアレイ組立体12のピボットパネル30および中間スパー22に接する部分を有する。ソーラーアレイ組立体12が十分に展開するとき、典型的にはその展開の最後の2度で、平坦な屈曲板ばね要素170がたわんで、展開したソーラーアレイ組立体12のゴアへ、既知で所定の面内張力を導入する。2組の平坦な屈曲板ばね要素170が使用され、1つの組は静止パネルのスパー28に取り付けられ、1つの組はピボットパネル30に取り付けられ、どちらも同じやり方で装着される。ソーラーアレイ組立体12が開く展開運動の間中、平坦な屈曲板ばね要素170は、スパーに対して適している回転接続機構を介して、初期の静止パネルのスパー28およびピボットパネル30に従うように自由にスイープすることができる(円弧状に回転する)。平坦な屈曲板ばね要素170は、ソーラーアレイ組立体12の展開したゴア張力を任意の所望の所定レベルに調整することができるように、ともに積み重ねられ得る。平坦な屈曲部板ばね要素170は、実質的に一定の荷重−たわみ様式で作動するように設計されるので、ソーラーアレイ組立体12が展開するときは常に、ソーラーアレイ組立体12のゴア張力は、荷重−たわみ様式の全体にわたって実質的に一定のままである。
【0042】
図14を参照すると、ソーラーアレイ組立体12の2つの隣接したゴア180が、取付けの任意の適当なやり方によって中間スパー22に取り付けられる。各ゴア180は、その一部分に取り付けられた発泡体層186を含む。発泡体層186は、適当なシリコン接着剤を用いてゴアのメッシュ背面188に結合される。発泡体層186は、好ましくは、ソーラーアレイ組立体12が収容された位置(図2)にある場合、ゴア180が積み重ねられるとき、層186がともに入れ子になることができるような背面上のパターン配列で形成される。打上げの間中、発泡体層186が衝撃を吸収して、収容されたソーラーアレイ組立体12の太陽電池182を振動負荷から保護するように、発泡体層186がゴア180の十分な被覆をもたらす。ゴア180の背面上に発泡体層186のパターン配列を用いることによって、太陽電池182の背面の一部分が放射冷却用に露出され、太陽電池182が宇宙環境で動作するときの光起電力特性の、より均一な熱的性能が可能になる。ゴア180の背面に発泡体層186を取り付けることにより、ソーラーアレイ10の組立て、その組立ての後のソーラーアレイ10の積込み、ソーラーアレイ10の打上げ、およびソーラーアレイ10の展開を通じて、発泡体が既知の位置に保たれる。
【0043】
図15を参照すると、発泡体186の層のパターン配置によって、ゴア180が、隣接した中間スパー22の間の中央屈曲部184のまわりにアコーディオン式に折り重ねられて収容されるとき、発泡体層186の入れ子構成が可能になる。中央屈曲部184の左側に配置された発泡体層186の一部分は、中央屈曲部184の右側に配置された発泡体層186の裏面188へ折り重なる。発泡体層186は、前面に太陽電池182が取り付けられているメッシュの裏面に接着剤で取り付けられる(図23を参照されたい)。
【0044】
図16を参照すると、下側スパー支持支柱190は、ねじ式締結具などの任意の適当な取付けデバイスを使用して、スパー端取付け具88、90、および96の一部分に取り付けられ(図5を参照されたい)、また、下側スパー支持支柱190のもう1つの端は、ねじ式締結具などの任意の適当な取付けデバイスを使用して、ソーラーアレイ組立体12のスパー22に取り付けられる。スパー支持支柱は、炭素繊維複合材料などの任意の適当な材料から形成される。スパー支持支柱190は、スパー22の接続機構からスパー端取付け具88、90、および96までのスパー22の全長のほぼ1/3のところでスパー22に固定される。スパー支持支柱190は、強度の向上をもたらし、スパー支持支柱190が取り付けられているスパー22の座屈防止を支援する。スパー支持支柱190は、スパー22が臨界座屈レベルに達する限界荷重を増加させることにより、ソーラーアレイ10の展開した強度(展開したときに飛行中の加速度に耐える能力)を向上させる。スパー支持支柱190により、展開したソーラーアレイ10の、振動に対する剛性も向上する。
【0045】
スパー支柱支持体190は、中間スパー22に対する追加の支持体をもたらし、かつその有効座屈長さを短縮し、それによって、中間スパー22の臨界座屈荷重が増加し、結果として強度も向上する。中間スパー22およびスパー支持支柱190は、展開の間中、ソーラーアレイ組立体12、ハブ組立体26、静止パネルのスパー28およびピボットパネル30に対する(十分に展開したときにはソーラーアレイ組立体12にもかかる)面外加速力を伝達する三角形の荷重経路をもたらす。
【0046】
図17を参照すると、展開したときにソーラーアレイ10の安定性および強度を向上するスパー支持支柱190を相互に連結するのに、張力ケーブル193が使用されてよい。張力ケーブル193は、スパー支持支柱190の間で相互に接続され得る任意の適当なタイプの任意の適当な材料でよい。
【0047】
図18を参照すると、可撓性回路の電源ハーネス200は、動的ハーネス支持体202を使用してスパー22に取り付けられ、また、静的ハーネス支持体204を使用してスパー端取付け具88、90、および96に取り付けられる。可撓性回路の電源ハーネス200は、デラウェア州ウィルミントン市のDuPont社から入手可能なKapton(商標)絶縁材を有する、最大電流が導かれるようにサイズ設定された単一層の平坦な銅導電性要素を備える導電性要素およびその各面上に接合された材料の適当な保護層を含む。ソーラーアレイ組立体12の各ゴア180について1つの可撓性回路の電源ハーネス200が設けられる。各可撓性回路の電源ハーネス200は、中間スパー22の下側につく、すなわち中間スパー22の下側で支持される(図14を参照されたい)。可撓性回路の電源ハーネス200は、スパー22の全長に沿って伸びてハブ組立体26の中心の近くに分岐し、ハブ組立体26の回転軸のまわりで可撓性回路の電源ハーネス200が曲がることができる。可撓性回路の電源ハーネス200がハブ組立体26に近づくとき、ハーネス200はスパー22の下に降りてハブ組立体26の動く部分を無事通過する。
【0048】
可撓性回路の電源ハーネス200を使用すると、個別の丸形電線を使用したときの質量と比較して質量が低下し、個別の丸形電線を使用したときと比較してパッケージが小さくなり、個別の丸形電線を使用したときと比較して複雑さが軽減し、個別の丸形電線を使用したときと比較して経路指定が管理され、また、ソーラーアレイ組立体12の設計により大きな柔軟性がもたらされ、一方、収容については、個別の丸形電線を使用するソーラーアレイ組立体と比較して、ソーラーアレイ組立体12のより簡単なパッケージが可能になり、個別の丸形電線を使用するソーラーアレイと比較して、ソーラーアレイ組立体12の展開の運動学がより簡単になり、また、丸形電線を使用するソーラーアレイ組立体と比較して、収容されたとき、最小の重量および体積のソーラーアレイ組立体12を維持する能力をもたらす。
【0049】
図19を参照すると、静的ハーネス支持体204および動的ハーネス支持体202を有するそれぞれの可撓性回路の電源ハーネス200は、ともに固定されて、ソーラーアレイ10の収容された位置に関して最小の体積構成のための積層型機構200’における束を形成する。
【0050】
図20を参照すると、積層型可撓性回路の電源ハーネス200’は、ハブ組立体26の下側のまわりに巻きつけられてハブ組立体26の回転部を回避し、静的支持体204によってそこに固定されている静止パネルのスパー28に沿って伸びる。
【0051】
図21を参照すると、可撓性回路の電源ハーネス200の積層型組立体は、ダイオード基板組立体210で終結する静止パネルのスパー28に固定され、ダイオード基板組立体210は、任意の適当な締結器具214を使用して静止パネルのスパー28に固定される。ダイオード基板210は、所望の所定の回路を有する適当なプリント回路基板を備える。プリント回路基板によって、可撓性回路の電源ハーネス200との体系づけられたインターフェイスのためのコンパクトなパッケージが可能になる。複数のダイオード212がダイオード基板組立体210の外面に取り付けられ、プリント回路基板中の回路の特定の所望の層との電気接触を得るめっきした穴を通してダイオード212のリードを半田付けすることにより、全体の電気回路に電気的に一体化される。ダイオード基板組立体210および可撓性回路の電源ハーネスのスタック200’を静止パネルのスパー28に装着することにより、ダイオード基板組立体210は、可撓性回路の電源ハーネス200のスタックから移動され、ソーラーアレイ10が収容されるときに、ダイオード基板組立体210のダイオード組立体が圧縮されるのを防止し、ゴア180のそれぞれからの可撓性回路の電源ハーネス200の、より簡単な組織化されたインターフェイスが可能になる。
【0052】
図22を参照すると、ダイオード基板組立体210に対する複数の可撓性回路の電源ハーネス200の一般化されたレイアウトが、静止パネルのスパー22に対して示される。
図23を参照すると、ゴア180の一部分は、(ニューヨーク州ニューヨーク市10022のKuraray America)から入手可能なVectran(商標)メッシュなどの適当な軽量の糸目の粗い織り方の発泡体層186に取り付けられた太陽電池182を含む。
【0053】
図24を参照すると、一般的な三角形のゴア180は、中間スパー22に取り付けられた糸目の粗い織り方の発泡体層186に取り付けられた複数の太陽電池182を含む。ゴア180は、収容のためにゴア180をアコーディオン式に折りたたむための中央屈曲部184を有する。ソーラーアレイ組立体12によって供給される電流量次第で、ゴア180の任意の所望数がソーラーアレイ組立体12で使用され得る。
【0054】
図25Aから図25Fを含む図25を参照すると、図25Aに示されるように、ソーラーアレイ10は、宇宙船42上のソーラーアレイ10を保つ様々な解放機構の作動に先立つ縛り付けの位置で宇宙船42に装着される。当初は、通常はカリフォルニア州サンリアンドロ市のTiNi Aerospace社から入手可能なFrangiboltである縛り付け機構が、ソーラーアレイ10によって形成された翼組立体16の収容された位置と宇宙船42との間に配置され、それによって、宇宙船42上の収容された位置にソーラーアレイ10を保持し、この機構が作動されると、収容されたソーラーアレイ10の展開のための解放が可能になる。モータ48が作動されて、図25Bに示されるように180度のステージングが完了するまで翼を展開させ、そこで、翼は、モータを止め、適当な装置を使用して所定の位置にラッチされる。図25Cに示されるように、静止パネルのスパー28およびピボットパネル30を、その間にアコーディオン式に収容されているソーラーアレイ組立体12とともに保持する、通常はFrangiboltである装置が作動されて、静止パネルのスパー28に対してピボットパネル30が自由に回転運動することが可能になる。図25Dに示されるように、モータ48が再び作動されてテープ34を駆動し、ピボットパネル30をハブ組立体26のまわりに回転させて静止パネルのスパー28から遠ざけ、ソーラーアレイ組立体12をハブ組立体26のまわりに広げる。図25Eに示されるように、テープ34の張力によって、翼が、連続的なやり方でハブ組立体26のまわりにソーラーアレイ組立体12を開かせる。図25Fに示されるように、ソーラーアレイ組立体12は、ソーラーアレイ組立体12に対して所望の引張り予荷重を保つために、ピボットパネル30が適当な装置を使用して静止パネルのスパー28にラッチされ、中間スパー22のリードが静止パネルのスパー28に取り付けられたばね要素170(図13を参照されたい)と係合する状態で十分に展開される。次いで、ソーラーアレイ組立体12を、十分に展開し、引張り予荷重がかかり、かつラッチされた構成のままにして、モータ48が停止される。
【0055】
任意数のゴア組立体を使用すること、ゴア内のメッシュとして様々な材料を使用すること、ソーラー組立体を展開させるのにテープとは別の機構を用いること、より多くの引張りケーブルを使用することなど、本ソーラーアレイに対する変更形態および置換が作製され得ることが前述のことから明らかなはずであり、これらのすべてが、本ソーラー組立体の範囲内に入る。
【符号の説明】
【0056】
10 ソーラーアレイ
12 ソーラーアレイ組立体
14 ベース組立体
16 パネル組立体
20 ピボットパネル
22 スパー
22’ 穴
26 ハブ組立体
28 スパー
30 ピボットパネル
32 打上げタイ
34 テープ
36 テープガイド
40 支持体
42 宇宙船
44 蝶番
46 ベース板
48 展開モータ
52 テーププーリ
54 テーププーリ
60 ハブブラケット
60’ 突起
62 ハブリンク
64 ハブシャフト台
66 タイミング歯車
68 タイミング歯車
70 ブレーキ組立体
72 ブレーキブラケット
72’ 支柱
74 ブレーキブラケット
76 ブレーキ部材
78 ブレーキアーム
80 ブラケット
82 留め具
84 展開リンク
86 展開リンク
88 取付け具
88’ ねじ式締結具
90 取付け具
92 スパー屈曲部
94 屈曲部ロック
96 取付け具
100 歯車
102 ピン
104 耳
106 突起
108 歯車
110 ピン
114 開口
116 突起
118 開口
120 突起
122 ねじ式締結具
124 ねじ切部材
124’ 保持金具
128 開口
129 シム
130 Uリンク
132 はめあいリンク
134 開口
136 スロット
138 突起
138’ 開口
140 時計バンド接続
142 時計バンドピン
144 リンク
146 開口
148 ねじ式締結具
150 ワッシャ
152 スペーサ
170 ばね要素
180 ゴア
182 太陽電池
184 屈曲部
186 発泡体層
188 ゴアのメッシュ背面
190 スパー支持支柱
192 穴
193 張力ケーブル
194 穴
200 電源ハーネス
200’ 積層型機構
202 動的ハーネス支持体
204 静的ハーネス支持体
210 ダイオード基板組立体
212 ダイオード
214 締結器具
564 開口
572 開口
574 スロット
576 耳
578 開口
580 スロット
586 ハブシャフト
588 開口
590 開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スパー取付け具の複数の端を含むハブ組立体であって、スパー取付け具の各端が、その1つの端上に、2つの隣接したスパー上のUリンクの一部分に取り付けられたリンクを使用して別のスパーの端上のUリンクに接続されたUリンクを有するハブ組立体を備えるソーラーアレイ。
【請求項2】
ばねを含むスパーであって、前記ばねの1つの端が前記スパーに取り付けられ、前記ばねのもう1つの端が別のスパーに取り付けられたスパーをさらに備える請求項1に記載のソーラーアレイ。
【請求項3】
一部分に発泡体が取り付けられたゴアをさらに備える請求項1に記載のソーラーアレイ。
【請求項4】
前記ハブ組立体内の別の歯車と係合する1対の分割されたタイミング歯車を含むハブ組立体をさらに備える請求項1に記載のソーラーアレイ。
【請求項5】
前記ハブの上部に取り付けられた少なくとも1つの上側スパーと、
1つの端が前記ハブの下側部分に取り付けられ、もう1つの端が前記ハブの前記上部に取り付けられた前記スパーに取り付けられた下側支持スパーとをさらに備える請求項1に記載のソーラーアレイ。
【請求項6】
可撓性回路のハーネスと、
少なくとも1つの可撓性回路のハーネスに取り付けられたダイオードパネル組立体とをさらに備える請求項1に記載のソーラーアレイ。
【請求項7】
ハブブラケットと、
前記ハブブラケットに取り付けられたハブリンクであって、スパー取付け具の端が前記ハブリンクに取り付けられたハブリンクとをさらに含む請求項1に記載のソーラーアレイ。
【請求項8】
前記ハブブラケットの片側面が、静止パネルのスパーおよび前記ハブブラケットの反対側面に取り付けられたスパー取付け具の前記複数の端を有するピボットパネルのうちの1つの端へ取り付けられ、
スパー取付け具の前記複数の端の各端が、その1つの端上に、2つの隣接したスパー上のUリンクの一部分に取り付けられたリンクを使用して別のスパーの端上のUリンクに接続されたUリンクを含む請求項7に記載のソーラーアレイ。
【請求項9】
前記スパーが、静止パネルのスパーおよびピボットパネルのうちの1つを備える請求項2に記載のソーラーアレイ。
【請求項10】
前記ばねが板ばねを備える請求項9に記載のソーラーアレイ。
【請求項11】
前記ばねが、前記スパーおよび前記別のスパーに回転可能に取り付けられたばねを備える請求項9に記載のソーラーアレイ。
【請求項12】
前記ばねが、ともに積み重ねられた少なくとも2つの板ばねを備える請求項9に記載のソーラーアレイ。
【請求項13】
前記ゴアが中央屈曲部を含み、前記発泡体の一部分がその片側面上に取り付けられ、前記発泡体の一部分がその反対側面上に取り付けられ、前記ゴアに取り付けられる前記発泡体が、前記ゴアが折り重ねられるときに前記発泡体の一部分の入れ子構成を可能にするパターンである請求項3に記載のソーラーアレイ。
【請求項14】
前記ゴアがメッシュ部材を備え、前記メッシュ部材の片側面に少なくとも1つの太陽電池が配置され、前記メッシュ部材の反対側面に前記発泡体が配置される請求項13に記載のソーラーアレイ。
【請求項15】
前記1対の分割されたタイミング歯車が第1の歯車を備え、前記第1の歯車上に第2の歯車が配置される請求項4に記載のソーラーアレイ。
【請求項16】
前記ハブ組立体が、2対の分割されたタイミング歯車を含み、タイミング歯車の各対が前記ハブ組立体内の別の歯車と係合する請求項15に記載のソーラーアレイ。
【請求項17】
前記1対の分割されたタイミング歯車が、第1の歯車および第2の歯車を含み、その間に調整装置が配置される請求項15に記載のソーラーアレイ。
【請求項18】
第2の下側支持スパーと、
前記下側支持スパーと前記第2の下側支持スパーとを接続する引張り材とをさらに備える請求項5に記載のソーラーアレイ。
【請求項19】
前記上側スパーが取付け具の一部分に取り付けられ、前記下側支持スパーが前記取付け具の別の一部分に取り付けられる請求項18に記載のソーラーアレイ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図6A】
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【図7】
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【図8】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図11A】
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【図12】
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【図12A】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25A】
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【図25B】
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【図25C】
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【図25D】
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【図25E】
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【図25F】
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【公表番号】特表2011−504153(P2011−504153A)
【公表日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−534998(P2010−534998)
【出願日】平成20年11月5日(2008.11.5)
【国際出願番号】PCT/US2008/082453
【国際公開番号】WO2009/070422
【国際公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【出願人】(598174370)アライアント・テクシステムズ・インコーポレーテッド (19)
【氏名又は名称原語表記】Alliant Techsystems Inc.