説明

タバコの箱の包装装置

【課題】包装材のシートと、交差位置のガイドとの間において、あらゆる障害の発生する可能性を実質無くすように設計されたタバコの箱の包装装置を提供する。
【解決手段】第1フィードライン(5)が第1路(8)に沿ってタバコの箱(3)を連続送出し、第2フィードライン(6)が、交差位置(7)で第1路(8)と交差している第2路(9)に沿って透明な包装材のシート(4)を連続送出し、これによって、各箱(3)と包装材のそれぞれのシート(4)とを組み合わし、そして、箱(3)用のガイド(12)は、交差位置(7)の上流に設けられており、交差位置(7)に面している、箱(3)用の出力端(14)を有しており、ガイド(12)が動かすことができ、第1路(8)の部分を形成し、且つ、上記出力端(14)が第2路(9)に実質接触する前進操作位置を形成する、ことを特徴とする包装装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タバコの箱の包装装置に関する。
【0002】
より詳しくは、本発明は、タバコの箱の包装装置であって、第1フィードラインと、第2フィードラインと、ガイドとを含んでおり、上記第1フィードラインが、第1路に沿ってタバコの箱を連続して送り出すためのものであり、上記第2フィードラインが、第2路に沿って透明な包装材を連続して送り出すためのものであり、上記第1路が、各箱と包装材のそれぞれのシートとを組み合わせるために、交差位置で第2路と交差し、上記ガイドが、箱を導くためのものであり、交差位置よりも上流に位置しており、且つ、交差位置に面している、箱用の出力端を有しているものである。
【背景技術】
【0003】
上述した型の周知の包装装置において、第2フィードラインは、通常、2つのコンベヤによって区画されている出力部分を含んでおり、2つのコンベヤは、交差位置を通るとともに第2路に沿って、横並びに且つ与えられた間隔を開けて設けられている。2つのコンベヤは、交差位置を通って、包装材のシートを搬送する搬送面を区画し、包装材のシートを、その縦方向のエッジ部分のみによって保持した状態で、同調して送り出し、これによって、交差位置で、各シートの中心位置が、箱ガイドの出力端に面している位置に設けられる。2つのコンベヤは、また、その間に、通路を区画する。ガイドから出てくるタバコの箱は、該通路を通り、包装材の各シートに係合し、且つ、引き抜くように、連続して送り出される。
【0004】
上述した型の包装装置で用いている透明材料は、通常、非常に薄く、位置合わせするのが難しい。そして、できるだけ正確に、箱と、箱とそれぞれの包装材のシートとの組合せと、の制御を行うため、ガイドの出力端を、包装材のシートの搬送面に、できるだけ近づけるようにする、という傾向がある。故に、交差位置に係合している包装材のシートは、ガイドの出力端に衝突し、裂け、包装装置の故障という結果を生じてしまう。
【発明の開示】
【0005】
本発明の目的は、タバコの箱の包装装置であって、包装材のシートと、交差位置のガイドとの間の障害のあらゆる可能性を実質無くすように設計された装置を提供することである。
【0006】
本発明によると、請求項1、又は、請求項1に直接又は間接的に従属するタバコの箱の包装装置が提供されている。
【0007】
本発明の非限定的な実施例が、添付の図面を参照しつつ、一例として記載されている。
【発明の実施するための最良の形態】
【0008】
図1の参照番号1は、全体として包装装置を示している。装置1の中心部分2は、透明な包装材のそれぞれのシート(4)でタバコの箱3を連続して包装するためのものである。
【0009】
中心部分2は、第1フィードライン5と、第2フィードライン6と、交差位置7と、を含んでおり、上記第1フィードライン5が、箱3を送り出すためのものであり、上記第2フィードライン6が、包装材のシート4を送り出すためのものであり、上記交差位置7が、ライン5がライン6を通り抜ける位置である。より詳しくは、ライン5は、交差位置7でライン6を通って伸びている実質まっすぐな路8に沿って、箱3を、該箱3の長手方向軸が交差するような状態で、連続して送り出す。ライン6は、路8と交差するような、まっすぐな路9に沿って、包装材のシート4を連続して送り出すものであり、且つ、それぞれの箱3に合わせて、交差位置7に包装材のシート4を供給するものであり、これによって、各箱3が、包装材のそれぞれのシート4に係合し、且つ、包装材のシート4を、ライン6から外し、且つ、ライン5に沿って、引き抜くことができるようになっている。
【0010】
図2、図3に示すように、ライン5は、2つのコンベヤ装置10、11を含んでいる。2つのコンベヤ装置10、11は、路8に沿って連続して、ライン6、即ち、交差位置7の両側に設けられている。管状導入ガイド12は、路8に沿った、交差位置7から上流の位置であって、コンベヤ装置10と交差位置7との間に、設けられている。管状導入ガイド12が含んでいる内溝13は、コンベヤ装置10と交差位置7との間を、箱3が通過することを認めるものである。管状導入ガイド12は、路8に交差するようになっており、且つ、路9に面している、出力端14を有している。
【0011】
コンベヤ装置10は、周知のフィードホィール15と、押し出し装置17とを含んでいる。フィードホィール15は、軸(図示せず)に同調するように回転し、且つ、周辺に複数のポケット、又は、座(1つだけが示されている)を有している。押し出し装置17は、ロッド18を含んでいる。ロッド18は、箱3をポケット16から出し、溝13を通って各箱3を連続して押し出すために、路8に沿って前後動できるようになっており、使用時、溝13と路8との位置合わせがされている位置で、ポケット16の動きが止められている時、溝13を通って各箱3を押し出すようになっている。
【0012】
コンベヤ装置11は、コンベヤホィール19を含んでいる。コンベヤホィール19は、それぞれの軸(図示せず)に同調するように回転し、且つ、周辺に複数のポケット、又は座20(1つだけが示されている)を有している。各ポケットは、交差位置7へと通じており、路8が位置合わせされた時、箱3と包装材のそれぞれのシート4とを、後に詳述するように、受け取る。
【0013】
添付の図面に示されているように、フィードライン6は、コンベヤ装置21を含んでいる。コンベヤ装置21は、フレーム22に取り付けられており、装置1の固定部分を形成している。コンベヤ装置21は、包装材のシート4を受け取り、包装材のシート4を路9に沿って同調して送り出し、交差位置7で包装材のシート4の動きを止めるようになっている。
【0014】
コンベヤ装置21は、2つの実質同じベルトコンベヤ23、24を含んでいる。ベルトコンベヤ23、24は、路9の両側に設けられており、且つ、包装材のシート4の幅と略同じ、しかし、それよりも狭い幅だけ離れている。各コンベヤ23、24は、駆動滑車25と供車26とを含んでいる。駆動滑車25は、フレーム22に取り付けられており、図1において時計回りに回転する。供車26は、フレーム22に空転するように取り付けられており、路8を挟んで対応する駆動滑車25の反対側に設けられている。
【0015】
互いのコンベヤ23、24の駆動滑車25と供車26とは、それぞれエンドレスベルト27を担持している。エンドレスベルト27は、コンベヤブランチ28を含んでいる。コンベヤブランチ28は、管状導入ガイド12の出力端14に面しており、且つ、実質正接している。コンベヤブランチ28は、他方のコンベヤ24、23のコンベヤブランチ28と共に、交差位置を通る包装材のシート4を搬送するための搬送面Pを区画する。ベルト27は、それらの間に通路29を区画するように定められた距離だけ離して設けられており、通路29は、箱3がライン6を通って、路8に沿って進むのに十分な大きさのものである。各コンベヤブランチ28には、路8と交差する位置の上流側において、交差位置7に係合している包装材の各シート4のそれぞれの外側縁を保持する弾性保持板28aを備えている。
【0016】
図1に、より明確に示されているように、フレーム22は、更にフレーム31を支持しているフォーク30を定める2枚の板を含んでいる。フレーム31は、管状導入ガイド12と一体化されている。フレーム31は、動作装置32の制御の下、フレーム22に対して振動する。軸33は、滑車25、26の軸に平行である。振動は、前進操作位置(図1、図3)と、後退操作位置(図2)との間で行われる。前進操作位置において、管状導入ガイド12の溝13が、路8の部分を区画しており、且つ、出力端14が搬送面Pに実質正接する位置に設けられている。後退操作位置において、管状導入ガイド12は、路8に対して傾いており、その出力端14は、搬送面Pから離れている。
【0017】
図1に、より明確に示されているように、フレーム31は、2枚の平行に並んでいるロッカーアーム34によって定められている。アーム34は、軸33周りにフレーム22に対して回転するように、フォーク30に蝶番留めされている。変形例は、示されてないが、管状導入ガイド12と一体化している1本だけのロッカーアームを用いるものである。
【0018】
各ロッカーアーム34は、アーム35を含んでいる。アーム35は、交差位置7に面しており、管状導入ガイド12によって他のロッカーアーム34のアーム35に一体的に接続されている。更に、アーム36は、その自由端にカム従動子37が取り付けられている。カム従動子37は、スプリング38によって、それぞれのカム39に接触するように保持されている。カム39は、動力シャフト40に取り付けられている。同様に、動力シャフト40は、フレーム22に、且つ、軸33に平行に、取り付けられている。動力シャフト40とカム39とは、動作装置32を定めるものであり、動力シャフト40がその軸周りにそれぞれ完全に1回転する間に、フレーム31は、管状導入ガイド12の出力端14が搬送面Pに実質同一平面にある上記前進操作位置と、管状導入ガイド12の出力端14が搬送面から離れた位置にある上記後退操作位置との間の完全な前後振動の周期を実行する。
【0019】
より明確には、動作装置32は、フレーム31を、ライン6の実質向かい側にある状態に成るように振動し、これによって、包装材のシート4が交差位置7に入った時に、交差位置7から、そして、搬送面Pから、管状導入ガイド12を後退させることができるようにする。
【0020】
実際の使用時において、包装材のシート4が交差位置7に入り、且つ、交差位置7において動きを止められた時(図2)、動作装置32は、管状導入ガイド12を後退位置へと動かす。同時に、それぞれの箱3を収納している座16が、フィードホィール15によって路8のラインに動かされ、且つ、空の座20が、コンベヤホィール19によって路8のラインに送られる。
【0021】
包装材のシート4の先端が、路8との交差部分を通過した時に限り、搬送面Pに向かって管状導入ガイド12を既に動かし始めている動作装置32は、管状導入ガイド12を、路8のラインにある前進位置へと復帰させ、出力端14を、搬送面P、および、交差位置7の内側の包装材のシート4に、実質接触させる。
【0022】
この位置において、押し出し装置17は、箱3が路8に沿って、且つ、交差位置7を通って搬送するように、作動される。これによって、箱3が、路8に沿って座20へと送り出され、包装材のそれぞれのシート4が、箱3の周囲にU字状に折り畳まれる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明による装置の好ましい実施例の斜視図であり、明確化のため部品を除去したものを示している。
【図2】1つの操作位置にある図1の装置の横断面を示している。
【図3】他の1つの操作位置にある図1の装置の横断面を示している。
【符号の説明】
【0024】
1 装置、3 箱、5 第1フィードライン、6 第2フィードライン、7 交差位置、8 第1路、9 第2路、12 ガイド、17 押し出し装置、31 振動フレーム、32 動作装置、35、36 アーム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タバコの箱の包装装置であって、装置(1)は、第1フィードライン(5)と、第2フィードライン(6)と、ガイド(12)とを含んでおり、
上記第1フィードライン(5)が、第1路(8)に沿ってタバコの箱を連続して送り出すためのものであり、
上記第2フィードライン(6)が、第2路(9)に沿って透明な包装材のシート(4)を連続して送り出すためのものであり、
上記第1路(8)が、各箱と包装材のそれぞれのシートとを組み合わせるために、交差位置(7)で第2路(9)と交差しており、
上記ガイド(12)が、箱3用のものであり、交差位置(7)よりも上流に位置しており、且つ、交差位置(7)に面している、箱(3)用の出力端(14)を有しているものにおいて、
上記装置(1)は、ガイド(12)が前進操作位置へと動かすことができ、且つ、前進操作位置を形成するものであり、前進操作位置において、ガイド(12)が第1路(8)の部分を形成し、且つ、上記出力端(14)が第2路(9)に実質接する位置に設けられることになる、ことを特徴とする包装装置。
【請求項2】
振動フレーム(31)と動作装置(32)とを含んでおり、
上記振動フレーム(31)が、第1、第2路(8、9)と交差するように、軸(33)周りに振動するものであり、振動フレーム(31)が、ガイド(12)を支持しているものであり、
上記動作装置(32)は、振動フレーム(31)を、第2フィードライン(6)の実質向かい側にある状態になるように振動し、これによって、包装材のシート(4)が交差位置(7)に入った時に、交差位置(7)からガイド(12)を後退させるようになっている、請求項1に記載の包装装置。
【請求項3】
上記振動フレーム(31)が、上記軸(33)周りに振動する1以上のロッカーアーム(34)を含んでおり、
上記ロッカーアーム(34)が、第1アーム(35)と第2アーム(36)とを含んでおり、
上記第1アーム(35)が、ガイド(12)に一体的に接続されており、
上記第2アーム(36)が、上記動作装置(32)に接続されている、請求項2に記載の包装装置。
【請求項4】
上記動作装置(32)が、カム動作手段である、請求項2又は請求項3に記載の包装装置。
【請求項5】
上記第2アーム(36)が、カム動作手段(32)に接続されているカム従動子(37)に固定されている、請求項3又は請求項4に記載の包装装置。
【請求項6】
上記第2フィードライン(6)が、2つのコンベヤ(23、24)を含んでおり、
上記2つのコンベヤ(23、24)は、平行、且つ、互いに同一平面上にあり、交差位置(7)を通って包装材のシート(4)を搬送するための搬送面(P)を区画しており、
上記2つのコンベヤ(23、24)は、ガイド(12)の出力端(14)に面するように設けられており、交差位置(7)に包装材のシート(4)の向かい合う縦の部分に係合するように、そして、箱(3)が第2路(9)を通るための通路(29)をその間に区画するように、間隔を開けて設けられている、請求項1乃至請求項5の何れかに記載の包装装置。
【請求項7】
上記第1フィードライン(5)が、第1、第2コンベヤ手段(15、19)と、押し出し手段(17)と、を含んでおり、
上記第1、第2コンベヤ手段(15、19)は、第1路(8)に沿う位置であって、第2フィードライン(6)の両側に設けられており、
上記押し出し手段(17)は、第1路(8)、ガイド(12)に沿って、交差位置(7)を通って、第1コンベヤ手段(15)から第2コンベヤ手段(19)に連続して箱(3)を搬送するためのものである、請求項1乃至請求項6の何れかに記載の包装装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−298494(P2006−298494A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−118719(P2006−118719)
【出願日】平成18年4月24日(2006.4.24)
【出願人】(592033493)ジ・ディ・ソシエタ・ペル・アチオニ (38)
【氏名又は名称原語表記】G.D S.p.A.
【Fターム(参考)】