説明

タンク貯溜液の凍結防止装置、及び保温機能を備えた液貯溜タンク

【課題】 寒冷地において冬場に貯溜液が凍結しないようにタンク内を保温することができ、しかも、良好な稼働性で電気代の大幅な節約も実現でき、ヒートパイプの修理や交換も容易に行えるタンク貯溜液の凍結防止装置、及び凍結防止機能を備えた液貯溜タンクを提供すること。
【解決手段】 伝熱性を有し、かつ、地中に埋設される有底の受熱筒3と;この受熱筒3内に収容される不凍液4と;この不凍液4中に略U字型の受熱部22が浸漬配置され、かつ、放熱部21が液貯溜タンク内に配置される環状のヒートパイプ2とを含んで貯溜液Lの凍結防止装置を構成し、
更に前記ヒートパイプ2には、受熱部22に熱媒液23を収容すると共に、U字型を成す受熱部22の一方の縦管において、前記熱媒液23の液面S下方に上向きに膨出した気泡生成室22aを設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タンク貯溜液の凍結防止装置の改良、詳しくは、寒冷地において冬場に貯溜液が凍結しないようにタンク内を保温することができ、しかも、電気代の節約も行え、またヒートパイプの修理や交換も容易に行えるタンク貯溜液の凍結防止装置、及び保温機能を備えた液貯溜タンクに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、多くの染色工場では、染色前に繊維のアルカリ処理を行っており、このアルカリ処理に用いる苛性ソーダ液は、工場の外に設置した大型のタンクに一旦貯溜して必要な分を適宜工場内に移送して使用するのが一般的である。
【0003】
ところが、寒冷地にある染色工場では、冬場になると外気温が5℃以下になることも珍しくないため、何の対策も講じないとタンク内に貯溜した苛性ソーダ液が凍結してしまい工場への移送が行えなくなる。
【0004】
そこで、従来、苛性ソーダ液が凍らないように電熱ヒータをタンクに付設する手段が講じられてきたが、冬場の間ずっと電熱ヒータを使い続けると電気代が嵩みランニングコストが高く付く要因となっていた。
【0005】
一方、従来においては、タンクの保温手段として、ヒートパイプを埋設して地熱を利用する技術も公知となっているが(例えば、特許文献1〜3参照)、従来のヒートパイプは、性能面において低温度域の熱輸送性が充分でなかったため、稼働性が悪く実用性に乏しかった。
【0006】
そこで、本件発明者は、上記ヒートパイプの性能を向上させるために、気泡生成室を備えたヒートパイプ(特許文献2参照)の使用を発案したが、実験を重ねた結果、文献2に係るヒートパイプを上下方向に長く設計する場合、熱媒液を環状パイプ全体に充満させるよりも受熱部のみに熱媒液を収容する方が熱輸送性が良いことが分かった。
【0007】
また、実験の結果から、気泡生成室は熱媒液の液面から遠い位置に設けるよりも近い位置に設けた方が性能が向上することも確認されたが、地熱温度の高い最下部に気泡生成室を設けて熱媒液の量を減らすと、作動時に放熱部で液溜まりが生じた際に、受熱部の熱媒液が微量になって蒸発効率が悪化する結果を招いた。
【0008】
そのため、本件発明者は、受熱部に充分量の熱媒液を収容した上で液面の少し下側に気泡生成室を設ける構造を採用したが、それだと今度はヒートパイプを埋設した際に、気泡生成室が温度の低い地表近くにきてしまい、気泡生成室の加熱温度が低下する問題が生じた。
【0009】
また他にも、上記ヒートパイプを設置する際、周囲を砂等で固めて地中に埋設すると、ヒートパイプの修理時や交換時に、受熱部を地中から掘り出すか、他の場所に新しい穴を掘るかしなければならず、修理・交換作業に多大な労力を要した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】実開昭62−16166号公報(第1−20頁、第1−2図)
【特許文献2】特開2004−69197号公報(第2−8頁、第1−8図)
【特許文献3】特開2007−24342号公報(第2−19頁、第1−9図)
【特許文献4】特開2008−170117号公報(第2−8頁、第1−4図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで本発明は、上記の如き問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、寒冷地において冬場に貯溜液が凍結しないようにタンク内を保温することができ、しかも、良好な稼働性で電気代の大幅な節約も実現でき、ヒートパイプの修理や交換も容易に行えるタンク貯溜液の凍結防止装置、及び凍結防止機能を備えた液貯溜タンクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。
【0013】
即ち、本発明は、伝熱性を有し、かつ、地中に埋設される有底の受熱筒3と;この受熱筒3内に収容される不凍液4と;この不凍液4中に略U字型の受熱部22が浸漬配置され、かつ、放熱部21が液貯溜タンク内に配置される環状のヒートパイプ2とを含んで貯溜液Lの凍結防止装置を構成し、
更に前記ヒートパイプ2には、受熱部22に熱媒液23を収容すると共に、U字型を成す受熱部22の一方の縦管において、前記熱媒液23の液面S下方に上向きに膨出した気泡生成室22aを設けたことにより、
前記受熱筒3中の不凍液4を、地熱により昇温した受熱筒3の最下部の熱で下方から上方に対流せしめて、この対流する不凍液4によって前記気泡生成室22aを加熱可能とした点に特徴がある。
【0014】
一方、本発明では、上記貯溜液Lの凍結防止装置に、内部に液体を貯溜可能なタンク本体1を加えて保温機能を備えた液貯溜タンクを構成することもできる。
【0015】
また本発明は、上記ヒートパイプ2の受熱部22に設ける気泡生成室22aについて出口径を1mm以上とすることによりヒートパイプ2の熱輸送性を向上することができる。
【0016】
そしてまた本発明は、上記ヒートパイプ2の受熱部22において気泡生成室22aを下方に予備の気泡生成室22a’を少なくとも一つ以上設けることにより、放熱部21での液溜まりによって熱媒液23の液面が下降した場合でも予備の気泡生成室22’を作動させることで性能の低下を防ぐことができる。
【0017】
他方また、本発明においては、上記受熱筒3中の不凍液4が外気温の影響を受けないように受熱筒3の頂部に断熱性を有する蓋材31を付設することができる。
【0018】
また更に、上記ヒートパイプ2において地中の受熱部22とタンク内の放熱部21を繋ぐ上昇管24および下降管25を断熱材26で被覆して、これらの中を通る熱媒液23及びその蒸気が外気温の影響を受けないようにすることもできる。
【発明の効果】
【0019】
本発明では、気泡生成室を備えた受熱部を地中に埋設すると共に、放熱部をタンク内に設置してヒートパイプを液貯溜タンクに付設したことにより、地熱をタンク内に運んで貯溜液(苛性ソーダ液等)を保温することが可能となるため、冬場の外気温が貯溜液の融点を下回る寒冷地において貯溜液の凍結防止に利用できる。
【0020】
しかも、本発明では、ヒートパイプの受熱部を、地中に埋設した受熱筒中の不凍液に浸漬して設置したことにより、気泡生成室が地中の浅い位置にある場合でも、地中深部の地熱で不凍液を対流させて気泡生成室を周囲の地熱よりも高い温度で加熱することができるため、稼働性の向上も図れる。
【0021】
そして、ヒートパイプの稼働性を向上させることによって、地熱の利用効率を高めることができるため、本発明に係る装置を単独で用いる場合は勿論、電熱ヒータの補助として用いる場合であっても、冬場の間、継続して使用すれば電気代を大幅に節約することが可能となる。
【0022】
また、本発明においては、ヒートパイプを砂等で固めずに不凍液に浸漬して地中に設置したことにより、受熱部を不凍液から引き抜くだけでヒートパイプを簡単に取り外すことができるため、ヒートパイプの修理や交換作業も省力化できる。
【0023】
したがって、本発明により、地熱を効率的に利用して低コストで貯溜液の保温を行うことができ、しかも、修理面でも至って好都合なタンク貯溜液の凍結防止装置、および保温機能を備えた液貯溜タンクを提供できることから、本発明の実用的利用価値は頗る高い。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施例1におけるタンク貯溜液の凍結防止装置を表わす全体斜視図である。
【図2】本発明の実施例1におけるタンク貯溜液の凍結防止装置を表わす全体断面図である。
【図3】本発明の実施例1における凍結防止装置の作動状態を表わす状態説明図である。
【図4】本発明の実施例1における予備の気泡生成室の作動状態を表わす状態説明図である。
【図5】本発明の実施例1における凍結防止装置の効果を示す実験データである。
【図6】本発明の実施例2におけるタンク貯溜液の凍結防止装置を表わす全体説明図である。
【図7】本発明の実施例2におけるヒートパイプの形態を表す分解斜視図である。
【図8】本発明の実施例3におけるタンク貯溜液の凍結防止装置を表わす上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
『実施例1』
まず、本発明の実施例1について、図1から図5に基いて説明する。同図において、符号1で指示するものは、タンク本体であり、符号2で指示するものは、ヒートパイプである。また、符号3で指示するものは、受熱筒であり、符号4で指示するものは、不凍液である。
【0026】
この実施例1では、液体を貯溜可能なタンク本体1(材質:保温材が被覆された鉄)を架台フレームF上に設置し、このタンク本体1の内部にヒートパイプ2の放熱部21を配置している(図1、図2参照)。また、このヒートパイプ1の放熱部21は、貯溜液Lとの接触面積を大きくするために螺旋状としている。
【0027】
一方、上記ヒートパイプ2については、受熱部22に熱媒液23(材料:水)を収容した環状パイプ(材質:ステンレス)から作製しており、U字状の受熱部22の一方の縦管には、熱媒液23の液面下方に出口寸法が数センチ程度の上向きに膨出した気泡生成室22aを設けている。
【0028】
ちなみに、上記気泡生成室22aを備えたヒートパイプ2は、気泡駆動型循環式ヒートパイプ(通称「BACH」)の原理を利用したものであり、気泡生成室22aの出口寸法が1mm以上であれば優れた熱輸送性を発揮する。
【0029】
そしてまた、上記ヒートパイプ2の気泡生成室22aの配置に関しては、気泡の発生条件等を考慮すると、熱媒液23の液面にできるだけ近い位置に設けるのが好ましく、本実施例では、熱媒液23の液面の数センチ下側に気泡生成室22aを設けている。
【0030】
また、上記タンク本体1の周囲には、伝熱性を有する有底の受熱筒3(材質:鋼管)を地中に埋設しており、この受熱筒3に不凍液4(材料:水)を充填した上で、不凍液4中に上記ヒートパイプ2の受熱部22を浸漬配置している。
【0031】
そして、上記のようにヒートパイプ2をタンク本体1に付設したことにより、地熱を利用して受熱部22で蒸発させた熱媒液23の蒸気を、放熱部21で凝縮させて熱交換を行うことができるため、冬場において貯溜液Lの保温を行うことが可能となる。
【0032】
また上記作動時において、受熱筒3中の不凍液4は、図3に示すように最下部の地熱によって下方から上方に対流した状態となるため、気泡生成室22aを周囲の地中温度よりも高い温度で加熱することができる。
【0033】
また更に実施例1では、ヒートパイプ2の受熱部22に、気泡生成室22aの下方に間隔を空けて予備の気泡生成室22’を設けているため、図4に示すように放熱部21で液溜まりが起こって熱媒液23の液面が下降した場合でも、予備の気泡生成室22a’を作動させることで性能を維持できる。
【0034】
他方また、実施例1では、外気温への対策として不凍液4が外気温の影響を受けないように受熱筒3の頂部を断熱性を有する蓋材31で塞いでいる。なお本実施例では、蓋材31に合成樹脂発泡体を使用している。
【0035】
また、ヒートパイプ2に関しても、地中の受熱部22とタンク内の放熱部21を繋ぐ上昇管24および下降管25も断熱材26で被覆して、これらの中を通る熱媒液23及びその蒸気が外気温の影響を受けないようにしている。
【0036】
[保温効果の検証試験]
次に、上記凍結防止装置を用いた保温効果の検証試験について説明する。なお、この検証試験では、凍結防止装置を接続したタンクと、接続していないタンクの両方に濃度48%の苛性ソーダ液を収容し、これらの苛性ソーダ液の温度が冬場においてどのように変化するかを調べた。
【0037】
その結果、図5に示すように、凍結防止装置(BACH)を接続した側の苛性ソーダ液の方が、接続していない側の苛性ソーダ液よりも平均して+1〜2℃高い温度で推移していることが確認できた。これにより、凍結防止装置の保温効果が実証された。
【0038】
また特に、装置を接続していない側の苛性ソーダ液については、外気温が0℃近くまで低下したA点において過冷却から凍結状態に移行し、その数時間後のB点ではほぼ完全に凍ってしまっていたが、装置を接続した側の苛性ソーダ液は、凍結することなく液体の状態を保っていた。
【0039】
『実施例2』
次に、本発明の実施例2について図6及び図7に基いて説明する。この実施例2では、受熱筒3に二本のヒートパイプ2・2を交差させた状態で挿入している(図6参照)。そして、上記二本のヒートパイプ2・2の各放熱部21・21はタンク本体1内に上下に配置しており、これによって、一本のヒートパイプ2では対応できない高さのある貯溜タンクにも対応することが可能となる。
【0040】
なお、上記二本のヒートパイプ2・2については、気泡生成室22a・22a同士が接触しないように、後から挿入するヒートパイプ2の気泡生成室22a・22aを先に入れたヒートパイプ2の気泡生成室22a・22aよりも上側の位置に設けている(図7参照)。
【0041】
『実施例3』
次に、本発明の実施例3について図8に基いて説明する。この実施例3では、タンク本体1の周囲に複数の受熱筒3・3…を設置し、これらの受熱筒3に装着したヒートパイプ2の放熱部21をタンク本体1内に同心円状に配置している(図8参照)。
【0042】
そして上記構成を採用することにより、容積の大きい貯溜タンクにも対応することが可能となる。また実施例3では、ヒートパイプ2の放熱部21の形状を、各放熱部21・21…の内側部分が全体として輪を成すような異形型としており、これによってリング型の放熱部と同様の効果を得ることができる。
【0043】
本発明は、概ね上記のように構成されるが、本発明は図示の実施形態に限定されるものではなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、受熱筒2の材質は、剛性を有し熱伝導性に優れた材料であれば他の金属材料やプラスチック材料を選択してもよく、また不凍液3の材料も、熱伝導性が高く流動性を有する液体であれば水以外であってもよい。
【0044】
また、ヒートパイプ2の受熱部22に設ける気泡生成室22aに関しても、上下方向に3つ以上設けてもよく、また熱媒液23の材料に関してもハイドロフルオロカーボンやアンモニアなど、適宜最適のものを選択して使用することができる。
【0045】
そしてまた、タンク本体1には、ヒートパイプ2だけでなく電熱ヒータ等の他の保温手段を一緒に付設することができ、その場合にはヒートパイプ2の保温効果が不十分なときに電熱ヒータを併用して貯溜液の凍結を防止することができ、上記何れのものも本発明の技術的範囲に属する。
【産業上の利用可能性】
【0046】
近年、地球温暖化や石油枯渇等の環境問題の深刻化から、産業界において自然エネルギーの利用が進められている。その中でも季節や天候の影響を受け難い「地熱」は、計算ができる実用性に優れた自然エネルギーといえる。
【0047】
そのような中で、本発明のタンク貯溜液の凍結防止装置および保温機能を備えた液貯溜タンクは、地熱を利用して貯溜液の保温に使用される電気消費量を抑えることができ、しかも、メンテナンスも容易に行える有用な技術であるため、その産業上の利用価値は非常に高い。
【符号の説明】
【0048】
1 タンク本体
2 ヒートパイプ
21 放熱部
22 受熱部
22a 気体生成室
23 熱媒液
24 上昇管
25 下降管
26 断熱材
3 受熱筒
31 蓋材
4 不凍液
L 貯溜液
F 架台フレーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液貯溜タンクに付設される貯溜液(L)の凍結防止装置であって、
伝熱性を有し、かつ、地中に埋設される有底の受熱筒(3)と;この受熱筒(3)内に収容される不凍液(4)と;この不凍液(4)中に略U字型の受熱部(22)が浸漬配置され、かつ、放熱部(21)が前記タンク内に配置される環状のヒートパイプ(2)とを含んで構成され、
更に前記ヒートパイプ(2)には、受熱部(22)に熱媒液(23)を収容すると共に、U字型を成す受熱部(22)の一方の縦管において、前記熱媒液(23)の液面(S)下方に上向きに膨出した気泡生成室(22a)を設けたことにより、
前記受熱筒(3)中の不凍液(4)を、地熱により昇温した受熱筒(3)の最下部の熱で下方から上方に対流せしめて、この対流する不凍液(4)によって前記気泡生成室(22a)を加熱可能としたことを特徴とするタンク貯溜液の凍結防止装置。
【請求項2】
ヒートパイプ(2)の受熱部(22)に出口径が1mm以上の気泡生成室(22a)を設けたことを特徴とする請求項1記載のタンク貯溜液の凍結防止装置。
【請求項3】
ヒートパイプ(2)の受熱部(22)の気泡生成室(22a)の下方に、予備の気泡生成室(22a’)を少なくとも一つ以上設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のタンク貯溜液の凍結防止装置。
【請求項4】
受熱筒(3)の頂部に断熱性を有する蓋材(31)を付設したことを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載のタンク貯溜液の凍結防止装置。
【請求項5】
ヒートパイプ(2)において地中の受熱部(22)とタンク内の放熱部(21)を繋ぐ上昇管(24)および下降管(25)を断熱材(26)で被覆して外気温の影響を受けないようにしたことを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載のタンク貯溜液の凍結防止装置。
【請求項6】
内部に液体を貯溜可能なタンク本体(1)と;伝熱性を有し、かつ、地中に埋設される有底の受熱筒(3)と;この受熱筒(3)内に収容される不凍液(4)と;この不凍液(4)中に略U字型の受熱部(22)が浸漬配置され、かつ、放熱部(21)が前記タンク本体(1)内に配置された環状のヒートパイプ(2)とを含んで構成され、
更に前記ヒートパイプ(2)には、受熱部(22)に熱媒液(23)を収容すると共に、U字型を成す受熱部(22)の一方の縦管において、熱媒液(23)の液面(S)下方に上向きに膨出した気泡生成室(22a)を設けたことにより、
前記受熱筒(3)中の不凍液(4)を、地熱により昇温した受熱筒(3)の最下部の熱で下方から上方に対流せしめて、この対流する不凍液(4)によって前記気泡生成室(22a)を加熱可能としたことを特徴とする保温機能を備えた液貯溜タンク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−172896(P2012−172896A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−35017(P2011−35017)
【出願日】平成23年2月21日(2011.2.21)
【出願人】(392028468)株式会社フクセン (1)
【出願人】(500189126)株式会社 共和製作所 (1)
【出願人】(504145320)国立大学法人福井大学 (287)