説明

ダイエット靴底及びこれを備えた履物

上面又は下面の一側に結合溝が陥没形成された靴底と、結合溝に形状結合され、靴底よりも相対的に高密度材質からなる結合部材とを含むことを特徴とするダイエット用靴底及びこれを備えた履物に関する。
特に、本発明は、結合溝は、靴底の長手方向に沿って足指領域と中心領域にそれぞれ形成され、足指領域の結合溝と中心領域の結合溝の少なくとも一つの底面が傾斜面を形成することを特徴とするダイエット用靴底及びこれを備えた履物を具現した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイエット靴底及びこれを備えた履物に関する。より詳しくは、歩行時、脚でアレイを持つような運動効果、及び、膝関節矯正効果を同時に得ることができるダイエット用靴底及びこれを備えた履物に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、人の歩行は、立脚期と遊脚期とに分けられる。ここで、立脚期は、足が地面に触れている時期を意味し、正常歩行週期の約60%を占める。立脚期は、踵接触、足裏接触、立脚中期、立脚末期、及びトーオフの5段階からなる。
ここで、踵接触は、立脚期の初期段階で、踵が地面に触れる動作である。この時、股関節が曲げられ、膝関節が伸び、足首関節は、足の甲をやや上方に引き寄せた状態になる。そして、反対側の足は立脚末期状態である。即ち、同時立脚期である。
【0003】
立脚期の第2の段階である足裏接触は、踵が地面に触れてからつながる段階である。この際、体重は、前方に配置された下肢に移動することになる。そして、体重が過度に前方に移動しないように、膝関節は、前方に移動された体重に対する衝撃を吸収するため、やや曲げられた状態になる。これと同時に、足首関節は、下方へ伸びる動作を行い、反対側の足は、トーオフ動作を行う。
【0004】
立脚期の第3の段階である立脚中期は、身体の重心が足裏の中心を通る時期である。この時期には、体重を片足で支持することになり、股関節は曲げられた状態から延びる状態に変化する。この際、足首関節は、足の甲を上方へ引き上げる動作を行い、反対側の足は、遊脚中期動作を行う。
【0005】
立脚期の第4の段階である立脚末期には、股関節と膝関節が次第に伸びる状態を維持し、足首関節は、逐次足の甲を下に真っ直ぐ延びながら、身体の重心が前方に過度に移動することを防止する。この時、反対側の足は遊脚期の減速期状態で、踵接触を用意する。
【0006】
立脚期の最後の段階であるトーオフは、つま先が地面から離れる時期である。この時期は、踵接触と同様に同時立脚期である。この時、股関節と膝関節とは逐次曲げられ、足首関節は、足の甲が下方に真っ直ぐ延びる動作を行う。そして、反対側の足は、足裏接触を行う。
【0007】
そして、遊脚期は、足が地面から離れ、前に進む時期を意味し、正常歩行週期の約40%を占める。遊脚期は、加速期、遊脚中期、及び減速期の3段階からなる。ここで、加速期は、つま先が離れた後、足が空中でスイングする動作で逐次スイング速度が増加し、股関節と膝関節は屈曲動作を行う。この時、足首関節は、単に足の甲を上方へ引き寄せる動作(背側屈曲)を行い、反対側の足は、立脚中期の初期段階にある。
【0008】
遊脚期の第2の段階である遊脚中期は、加速期の最後段階でかつ減速期の初期段階である。股関節と膝関節が身体の中心線を通りながら逐次曲げられた状態から延びる動作へ変わる。この時、足首関節は、加速期の状態である足の甲を上方へ引き寄せる状態を維持し、反対側の足は、立脚中期の最終段階にある。
【0009】
遊脚期の最終段階である減速期は、踵が地面と触れる用意をする段階である。この時、股関節は、やや曲がった状態を維持するが、膝関節は完全に延びた状態となり、足首関節は足の甲が上方へ延びた状態を維持する。そして、反対側の足は、立脚末期状態にあることになる。
【0010】
人間の歩行は、重心を前に移動することから開始する。人間は、移動するに際して、身体一部分の重心を自分の前に置き、重心の位置を前に移動して歩く。
【0011】
歩行時、身体の一部分を自分の重心の前に置く時、足を持ち上げ、上体は真っ直に延びるのが最も理想的である。しかし、一般に、歩行速度が速いか、下肢の筋力が不足した人々は、頭を前に出すことになる。頭が前に出ると、自然に背が曲がることになり、筋骨格係疾患が発生することになる。このような症状は、踵の高い履物を用いるほどさらに加重される。その理由は、踵の高い履物は、既に重心を前に移動させて、不安定な姿勢を保たせるからである。この時、上体は前に傾き、これにつれ、歩行者が前に倒れることを防止するため、尻を後に引く不安定な姿勢を取ることになる。そして、人体は、上体及び下体に分離した二つの中心を有することになる。1つは、尻関節を中心とする中心線であり、他の一つは、脊椎を中心とする中心線である。このようになると、腰に与えられる衝撃がひどくなり、腰痛を誘発することがある。
【0012】
産業の発達とともに、所得水準が向上することに伴い、基本的な衣食住問題は解決されたが、むしろ、ストレス、成人病、及び肥満など健康に関する問題が社会問題にまでつながる状況に至った。一方、最近は、ウェルビ−イング(Well−being)時代が到来され、全国民次元で健康に対する関心が増大している。このような観点から、運動、姿勢矯正、ダイエットなどに対する関心は、女性だけでなく、男性間でも主要関心事に浮上している。このような社会的傾向に合わせて、いわゆるダイエットする履物が発明されており、後踵をなくしたこの履物を履くと、自然に足の中心がつま先に移動して、歩くことになるので、腹部と足に力を注ぐようにして、ふくらはぎ部分の筋肉と大腿筋が繰り返し弛緩するので、筋力と持久力を向上して、ダイエット効果を得るように設計された履物である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかし、これらの履物は、日常的な歩行時にも、マラソンや駆け足をすることと同様に、つま先部分に体重が集中され、立つ身体姿勢を誘導するためのものであって、姿勢矯正の効果は得にくいという問題がある。また、その運動効果が小さく、ダイエットに効果がないという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の目的は、前記の問題点を解決するためになされたものであって、歩行時、足でアレイを持つような運動効果、及び膝関節の矯正効果を同時に得ることができるダイエット靴底、及びこれを備えた履物を提供するにある。
【0015】
前記のような本発明の目的は、上面又は下面の一側に結合溝が陥没形成された靴底と、結合溝に形状結合され、靴底よりも相対的に高密度材質からなる結合部材とを含むことを特徴とするダイエット用靴底により達成され得る。
【0016】
前記結合部材は、前方が後方よりも重く形成される。
【0017】
また、前記結合溝は、靴底の足指領域に形成される。
【0018】
また、前記結合溝は、O脚の着用者のため、前記靴底の内側に形成される。更に、前記結合溝は、X脚の着用者のため、前記靴底の外側に形成される。
【0019】
また、前記結合溝は、複数個が陥没形成される。
【0020】
更に、前記結合溝は、前記靴底の長手方向に沿って足指領域と中心領域にそれぞれ形成され、前記足指領域の結合溝と前記中心領域の結合溝の少なくとも一つの底面が傾斜面を形成する。この時、靴底の足指領域の一側に形成された結合溝は、靴底の長手方向の前方の0%乃至40%の範囲内に形成され、靴底の中心の一側に形成された結合溝は、靴底の長手方向の前方の41%乃至80%の範囲内に形成される。
【0021】
また、前記結合溝の傾斜面は、内側から上向き傾斜面を形成する。
【0022】
更に、前記結合溝の傾斜面は、内側から下向き傾斜面を形成する。
【0023】
また、前記結合溝は、前記靴底の上面に形成され、前記靴底の上部にインソールが更に備えられ、前記結合部材とインソールとは一体からなる。
【0024】
さらに、前記結合溝は、前記靴底のミッドソールの下面に形成され、前記結合部材は、前記靴底のアウトソールの上面に一体に形成される。
【0025】
また、前記靴底は、後方部の重みを軽くするため、後方部の下部の一側に下部溝が形成される。
【0026】
他のカテゴリとして、本発明の目的は、前述したダイエット用靴底を備えたことを特徴とする履物により達成し得る。
【発明の効果】
【0027】
本発明によると、履物の前方部を後方部よりも重くして、歩行時、遊脚期の間、脚でアレイを持つような効果がある。これにより、ダイエットに役に立つ効果がある。
【0028】
また、靴底の重心を前方に移動するようにして支持する間、ローリングをスムーズにして運動効果を更に増大することができる。
【0029】
更に、結合部材の位置を調節して、地面反力中心点が足の中心部分に移動することになり、理想的な地面反力中心点の移動軌跡を現すことになり、足と膝に作用する荷重の内外均衡を調節するため、O脚又はX脚を“II”字に矯正することができるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本明細書で添付する下記の図面は、本発明の好適な実施形態を例示することであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術思想を更に理解させるものであり、本発明は、そのような図面に記載した事項に限定して解析してはいけない。
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態によるダイエット靴底の分解斜視図である。
【図2】図2は、図1のА-А断面図である。
【図3】図3は、本発明の第2実施形態によるダイエット靴底の分解斜視図である。
【図4】図4は、図3のB-B断面図である。
【図5】図5は、本発明の第3実施形態によるダイエット靴底の分解斜視図である。
【図6】図6は、本発明の第4実施形態によるダイエット靴底の側断面図である。
【図7】図7は、本発明の第5実施形態によるダイエット靴底の分解斜視図である。
【図8】図8は、図7のC-C断面図である。
【図9】図9は、本発明の第6の実施形態によるダイエット靴底の側面図である。
【図10】図10は、本発明の第6の実施形態によるダイエット靴底の背面図である。
【図11】図11は、O脚の人の着履のための本発明の第7の実施形態によるダイエット用靴底の斜視図である。
【図12】図12は、O脚の人の着履のための本発明の第7の実施形態によるダイエット用靴底の分解斜視図である。
【図13】図13は、図12のА-А断面図である。
【図14】図14は、図12のB-B断面図である。
【図15】図15は、図12のC-C断面図である。
【図16】図16は、図12のD-D断面図である。
【図17】図17は、X脚の人の着履のための本発明の第7の実施形態によるダイエット用靴底の分解斜視図である。
【図18】図18は、O脚の人の着履のための本発明の第8の実施形態によるダイエット用靴底の分解斜視図である。
【図19】図19は、図18のE-E断面図である。
【図20】図20は、O脚の人の着履のための本発明の第9の実施形態によるダイエット用靴底の断面図である。
【図21】図21は、O脚の人の着履のための本発明の第10の実施形態によるダイエット用靴底の分解斜視図である。
【図22】図22は、本発明の第6の実施形態によるダイエット用靴底を備えた履物の側面図である。
【図23】図23は、本発明の第7の実施形態によるダイエット用靴底を備えた履物の側面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
一般の履物は、インソール、ミッドソール、及びアウトソールからなる。本発明による靴底100は、インソール300、ミッドソール104、アウトソール106の少なくとも1つを含む構成からなる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
【0032】
<靴底の構成>
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態によるダイエット靴底の分解斜視図を示しており、図2は、図1のА-А断面図を示すものである。図1及び図2に示したように、本発明による靴底100は、履物の底部を構成するものであり、上部全般に亘って結合溝110が形成される。このような靴底100の材質は、外部の衝撃及び着用者の体重により発生する圧力で容易に変形・破損しないものなら、いずれを使用しても構わない。しかし、望ましくは、合成樹脂又はゴム材質を使用するのが良い。更に望ましくは、エチレンビニルアセテート(EVA:Ethylene Vinyle Acetate)、ポリウレタン(PU:Polyurethane)、クロロプレンゴム(CR:Chloroprene Rubber、ネオプレン(Neoprene:登録商標))を使用するのが望ましい。
【0033】
本発明による結合部材200は、図1及び図2に示したように、靴底100の上部一側に形成された結合溝110に結合されるものであって、全体として、結合溝110の内部と同一形状でなる。この時、結合部材200は、着用者の運動効果を向上するため、前方が後方よりも厚く形成されるのが良い。そして、その材質は、高比重ポリウレタン又は高比重ゴムなどのように、靴底100の材質よりも高密度材質を使用するのが望ましい。
【0034】
このように、靴底100の結合溝110に、前方が後方よりも厚い結合部材200を結合して、前方部101を後方部102より重く形成することになると、履物の重心150が一定の間隔、前方に移動した重心105’を持つことになる。このように、前方に重心105’が移動することになると、着用者が歩行時、前方への傾きが大きくなり、前転がりが更にスムーズとなり、遊脚期の間、足でアレイを持つような効果を得ることができる。
【0035】
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態によるダイエット靴底の分解斜視図を示し、図4は、図3のB−B断面図を示す。図3及び図4に示したように、本発明の第2の実施形態による靴底100は、全体として、第1の実施形態と同一の形状及び材質からなり、上部の前方一側に溝110が形成される。
本発明の第2の実施形態による結合部材200は、靴底100の上部前方の一側に形成された結合溝110の形状と同一の形状を有し、その材質は、第1の実施形態と同一の材質からなる。
【0036】
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態によるダイエット靴底の分解斜視図を示している。図5に示したように、本発明の第3の実施形態による靴底100の全体的な形状及び材質は、第1の実施形態と同一の形状及び材質からなる。しかし、O脚の人が着用して、運動効果及び矯正効果を同時に得るため、靴底100の上部内側面に結合溝110が形成される。
【0037】
本発明の第3の実施形態による結合部材200の全体的な形状は、靴底100に形成された溝の形状と同一に形成され、着用者の重心を前方に移動させるため、前方が後方よりも厚く形成する。そして、その材質は、第1の実施形態と同一の材質からなる。
【0038】
このように、靴底100の内側にのみ結合溝110が形成されると、結合部材200により、歩行時、外転運動(Adbuction)を誘導することになり、O脚が矯正され、結合部材200の前方が後方よりも厚く形成されているため、運動効果も同時に得られる。
【0039】
(第4の実施形態)
図6は、本発明の第4の実施形態によるダイエット靴底の分解斜視図を示している。図6に示したように、本発明の第4の実施形態による靴底100の全体的な形状及び材質は、第1の実施形態と同一の形状及び材質からなる。しかし、X脚の人が着用して、運動効果及び矯正効果を同時に得るため、靴底100の上部外側面に結合溝110が形成される。
【0040】
本発明の第4の実施形態による結合部材200の全体的な形状は、靴底100に形成された溝の形状と同一に形成され、着用者の重心を前方に移動させるため、前方が後方よりも厚く形成される。そして、その材質は、第1の実施形態と同一の材質からなる。
【0041】
このように、靴底100の外側にのみ結合溝110が形成されると、結合部材200により、歩行時、内転運動(Adduction)を誘導することになり、X脚が矯正され、結合部材200の前方が後方よりも厚く形成されているため、運動効果も同時に得られる。
【0042】
(第5の実施形態)
図7は、本発明の第5の実施形態によるダイエット靴底の分解斜視図を示しており、図8は、図7のC−C断面図を示すものである。本発明の第5の実施形態による靴底100は、第1の実施形態〜第5の実施形態による靴底100及び結合部材200の上部に、インソール300が更に備えられる。この時、インソール300は、結合部材200と別に備えられてもよく、必要により、インソール300の下部に結合部材200が靴底100に形成された結合溝110に対応するように一体に形成され、靴底100と結合することができる。
【0043】
(第6の実施形態)
図9は、本発明の第6の実施形態によるダイエット靴底の側面図を示し、図10は、本発明の第6の実施形態によるダイエット靴底の背面図を示す。図9及び図10に示したように、第1の実施形態〜第5の実施形態による靴底の前方部101を後方部102よりも重くするため、後方部102の一側に下部溝110を更に形成することができる。後方部102に下部溝110を形成することで、前方部101と後方部102との重みの差を増加させ、着用者の運動効果を向上することができる。
【0044】
(第7の実施形態)
図11は、O脚の人の着履のための本発明の第7の実施形態によるダイエット用靴底の斜視図、図12は、O脚の人の着履のための本発明の第7の実施形態によるダイエット用靴底の分解斜視図、図13は、図12のА-А断面図である。図11乃至図13に示したように、本発明の第7の実施形態による靴底100は、履物の底部を構成するものであり、上部の一側に複数の結合溝110が形成される。このような靴底100の材質は、外部の衝撃及び着用者の体重によって発生する圧力で容易に変形するか破損しない材質であれば、いずれの材質を使用しても構わない。しかし、望ましくは、合成樹脂又はゴム材質を使用するのが望ましい。より望ましくは、エチレンビニールアセテート、ポリウレタン、又はクロロプレンゴムを使用する。
【0045】
靴底100の上部に形成された複数の溝は、着用者の運動効果を向上し、靴底100の重心を前方に移動するため、靴底100の足指領域の一側、又は足指領域、及び中心領域の一側に形成する。以下では、説明の便宜のため、靴底100の足指領域に形成された結合溝110を、前方結合溝111とし、靴底100の中心領域に形成された結合溝110を中心結合溝112とする。前方結合溝111は、靴底100の長手方向の前方0%乃至40%の範囲内に形成され、中心結合溝112は、靴底100の長手方向の前方41%乃至80%の範囲内に形成される。
【0046】
図14は、図12のB−B断面図であり、図15は、図12のC−C断面図である。前方結合溝111及び中心結合溝112の少なくとも一つは、O脚又はX脚を“II”字に矯正するため、幅方向に傾斜面を形成する。図14及び図15に示したように、本発明の第7の実施形態による靴底100の結合溝110のうち、前方結合溝111は、傾斜面が形成されず、中心結合溝112は、内側の高さ(h)が外側の高さ(h)よりも厚く、幅方向内側から上向き傾斜面を形成する。また、前方結合溝111及び中心結合溝112は、着用者の運動効果を増大し、特に、中心結合溝112は、靴底100の重心が過度に前方に傾くことを防止するために、前方又は後方のいずれの一側が他側より高く形成することができる。このような内側の高さ(h)と外側の高さ(h)、前方の高さと後方の高さとは、着用者の健康状態、着用者が所望する運動効果などを考えて様々に変更することができる。この時、矯正効果を増大するため、前方結合溝111にも、幅方向内側から上向き傾斜面を形成することができる。
【0047】
本発明による結合部材200は、図11乃至図15に示したように、靴底100の上部一側に形成された結合溝110に形状結合されるものであって、全体として、結合溝110の内部と同一の形状からなる。以下では、説明の便宜のため、前方結合溝111に挿入される結合部材200を前方結合部材201とし、中心結合溝112に挿入される結合部材200を中心結合部材202とする。前方結合部材201及び中心結合部材202は、靴底100の一側部分に形成された前方結合溝111及び中心結合溝112に挿入され、靴底100の重みを重くするためのものであって、高比重ポリウレタン、又は高比重ゴムなどのように、靴底100の材質より重い高密度材質を使用するのが良い。
【0048】
前述した構成のように、靴底100の足指領域及び中心領域にそれぞれ形成された前方結合溝111及び中心結合溝112に、靴底100よりも重い材質の前方結合部材201及び中心結合部材202を結合して、靴底100の前方部を後方部よりも重く形成すると、履物の重心が一定の間隔、前方に移動された重心を持つことになる。このように前方に重心が移動することになると、着用者が歩行時、前方への傾きが大きくなり、前転がりが更に円滑になり、遊脚期の間、脚でアレイを持つような効果を得ることができる。また、前方結合溝111と前方結合部材201、及び中心結合溝112と中心結合部材202の少なくとも一対を、幅方向に内側と外側のいずれか一側を残りの他側より重くすることで、O脚又はX脚を矯正することができる。
【0049】
図11乃至図15に示したように、中心結合溝112及び中心結合部材202の幅方向の内側の厚さ(h)を外側の厚さ(h)より厚く形成するため、幅方向内側から上向き傾斜面を形成する。内側が外側より重く形成されると、歩行時、外反(Eversion)と外転運動を誘導することになり、O脚が矯正される。
【0050】
図17は、X脚の人の着履のための本発明の第7の実施形態によるダイエット用靴底100の分解斜視図である。図17に示したように、X脚の人の着用のため、中心結合溝112及び中心結合部材202の幅方向外側を内側より厚く形成するため、幅方向内側から下向き傾斜面を形成する。外側が内側よりも重く形成されると、歩行時、内反(Inversion)と内転運動を誘導することになり、X脚が矯正するという効果がある。この時、矯正効果を増大するため、前方結合溝111にも、幅方向内側から下向き傾斜面を形成することができる。
【0051】
図16は、図12のD−D断面図である。図16に示したように、本発明による靴底100の前方部を後方部よりも重くするため、後方部の一側に下部溝120を更に形成することができる。後方部に下部溝120を形成することで、前方部と後方部の重み差を増加させ、着用者の運動効果を向上することができる。
【0052】
(第8実施形態)
図18は、O脚の人の着履のための本発明の第8実施形態によるダイエット用靴底の分解斜視図であり、図19は、図18のE−E断面図である。本発明の第8実施形態による靴底100は、第7実施形態による靴底100及び結合部材200の上部に、インソール300が更に備えられる。この時、靴底100と結合部材200とは、全体として、第7の実施形態と同一の構成からなる。しかし、必要により、結合部材200は、インソール300の下部に靴底100に形成された前方結合溝111及び中心結合溝112に対応される位置にインソール300と一体に形成され、靴底100と結合することができる。
【0053】
(第9の実施形態)
図20は、O脚の人の着履のための本発明の第9の実施形態によるダイエット用靴底の断面図である。図20に示したように、本発明の第9の実施形態による靴底100と結合部材200とは、全体として第7の実施形態と同様な構成からなる。しかし、結合溝110が靴底100の底面に形成される。
【0054】
本発明の第9の実施形態による結合部材200は、靴底100の底面に結合されるため、様々な接着剤や裁縫などの方法で結合する。
【0055】
この時、結合溝110の形状は、第7の実施形態のように、O脚の人とX脚の人に合わせて、幅方向に傾斜面が形成されるようにする。また、上部面が結合溝110の幅方向傾斜面に対応する形状からなるように形成される。
【0056】
(第10の実施形態)
図21は、O脚の人の着履のための本発明の第10の実施形態によるダイエット用靴底の分解斜視図である。本発明の第10の実施形態による靴底100は、第9の実施形態による靴底100と同様な構成からなる。しかし、図21に示したように、第10の実施形態による靴底100は、ミッドソール104とアウトソール106とからなる。この時、結合溝110は、ミッドソール104の底面に形成され、結合部材200は、ミッドソール104とアウトソール106との間に備えられ、結合溝110に挿入される。
【0057】
しかし、必要により、結合部材200は、アウトソール106の上部にミッドソール104の底面に形成された前方結合溝111及び中心結合溝112に対応する位置にそれぞれ一体形成されて結合することができる。
【0058】
(変形例)
本発明によるダイエット用靴底100の上面又は下面に形成される結合溝110の形成位置は限定するものではなく、靴底の足指領域、中心領域、又は踵領域などにも形成することができる。また、結合溝110の形成個数も限定するものではなく、着用者の健康状態などを考えて様々に変更することができる。
【0059】
<ダイエット用靴底を備えた履物の構成>
図22は、本発明の第6の実施形態によるダイエット用靴底を備えた履物の側面図、図23は、本発明の第7の実施形態によるダイエット用靴底を備えた履物の側面図である。図22及び図23に示したように、一般の甲皮400を備えた履物10の下部に、本発明の第1の実施形態乃至第10の実施形態による靴底100を様々な接着剤や裁縫などの方法で結合する。このような前方が後方よりも重い履物10を履いて歩行することで、脚でアレイを持つような運動効果を得ることができ、履物10の内側と外側の重み差により、別の施術をすることなく、O脚又はX脚を"II"字形に矯正することができる。
【0060】
以上で説明したように、本発明が属する技術の分野の当業者は、本発明がその技術的思想や必須特徴を変更することなく、他の具体的な形態で実施され得ることが理解できる。それで、上述した実施形態は、すべての面に例示的であり、限定的ではないことと理解されるべきである。本発明の範囲は、詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、そして、等価概念から導出されるすべての変更・変形した形態が、本発明の範囲に含まれることと解析されるべきである。
【符号の説明】
【0061】
10 履物
100 靴底
101 前方部
102 後方部
104 ミッドソール
105 重心
105’ 移動された重心
106 アウトソール
110 結合溝
111 前方結合溝
112 中心結合溝
120 下部溝
200 結合部材
201 前方結合部材
202 中心結合部材
300 インソール
400 甲皮

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面又は下面の一側に結合溝(110)が陥没形成された靴底(100)と、
前記結合溝(110)に形状結合され、前記靴底(100)よりも相対的に高密度材質からなる結合部材(200)とを含むこと
を特徴とするダイエット用靴底。
【請求項2】
前記結合部材(200)は、前方が後方よりも重く形成されることを特徴とする請求項1に記載のダイエット用靴底。
【請求項3】
前記結合溝(110)は、前記靴底(100)の足指領域に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のダイエット用靴底。
【請求項4】
前記結合溝(110)は、O脚の着用者のため、前記靴底(100)の内側に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のダイエット用靴底。
【請求項5】
前記結合溝(110)は、X脚の着用者のため、前記靴底(100)の外側に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のダイエット用靴底。
【請求項6】
前記結合溝(110)は、複数個が陥没形成されたことを特徴とする請求項1に記載のダイエット用靴底。
【請求項7】
前記結合溝(110)は、前記靴底(100)の長手方向に沿って足指領域と中心領域にそれぞれ形成され、前記足指領域の結合溝(111)と前記中心領域の結合溝112の少なくとも一つの底面が傾斜面を形成することを特徴とする請求項1に記載のダイエット用靴底。
【請求項8】
前記靴底(100)の足指領域の一側に形成された前記結合溝(111)は、前記靴底(110)の長手方向の前方の0%乃至40%の範囲内に形成され、
前記靴底(100)の中心の一側に形成された前記結合溝(112)は、前記靴底(100)の長手方向の前方の41%乃至80%の範囲内に形成されることを特徴とする請求項7に記載のダイエット用靴底。
【請求項9】
前記結合溝(110)の傾斜面は、内側から上向き傾斜面を形成することを特徴とする請求項7に記載のダイエット用靴底。
【請求項10】
前記結合溝(110)の傾斜面は、内側から下向き傾斜面を形成することを特徴とする請求項7に記載のダイエット用靴底。
【請求項11】
前記結合溝(110)は、前記靴底(100)の上面に形成され、前記靴底(100)の上部にインソールが更に備えられ、前記結合部材(200)と前記インソール(300)とは一体からなることを特徴とする請求項1に記載のダイエット用靴底。
【請求項12】
前記結合溝(110)は、前記靴底(100)のミッドソール(104)の下面に形成され、前記結合部材(200)は、前記靴底(100)のアウトソール(106)の上面に一体に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のダイエット用靴底。
【請求項13】
前記靴底(100)は、後方部の重みを軽くするため、後方部の下部の一側に下部溝(120)が形成されたことを特徴とする請求項1に記載のダイエット用靴底。
【請求項14】
請求項1又は請求項7によるダイエット用靴底(100)を備えたことを特徴とする履物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公表番号】特表2011−524234(P2011−524234A)
【公表日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−514492(P2011−514492)
【出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【国際出願番号】PCT/KR2009/003244
【国際公開番号】WO2009/154399
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(510329143)ドンソ ユニバーシティ テクノロジー ヘッドクォーターズ (1)
【出願人】(510329154)
【Fターム(参考)】