説明

ダイビング・シュミレーション・システム

【課題】実際に潜ることなく、コンピュータ上のスクリーンを見ながら、使用者がマウスピースをくわえて呼吸すると画面上のダイバーが上下することで、呼吸のタイミングを訓練出来るような中性浮力のシュミレーション・システム。
【解決手段】使用者の実際の呼吸情報を呼吸情報変換器圧力センサー(又はフローセンサー)を使用して使用者が空気を吸っているか、吐いているか、又、その強さ(流量)を電気信号に変換し、オペアンプ等によって増幅後、USBマイコン等のアナログ入力信号として取り込み、マイコンによりPC側で判読できるようにデジタル信号に変換処理してPCにて専用ソフトウエアによりPCモニター上にダイビングのシュミレーション画像とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピューターによってスキューバダイビングを体験することが出来るようにしたシュミレーターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
スキューバ・ダイビングを行う際は圧縮空気のボンベからの空気をマウスピースを介してダイバーが吸い込むことで肺の中の空気の容量が増し浮力を生じ、逆に吐くことでダイバーの体重やウエイト及びボンベのため沈むことになるため、呼吸のタイミングをダイバーが調節して、浮きも沈みもしない、いわゆる中性浮力を保つことが必要とされているが、初心者にとっては実際に潜らないと体験できないため、習得が困難であった。
【0003】
この水中でのダイバーの状態を実際に潜ることなく、コンピュータ上のスクリーンを見ながら、使用者が呼吸すると画面上のダイバー又は、水中の風景画像が上下することで、呼吸のタイミングを訓練出来るような中性浮力のシュミレーション・システムがあれば初心者のトレーニングと共にダイビング未経験者もスキューバ・ダイビングを事前に体験出来る事になる。
【0004】
使用者の呼吸状態を何らかのキーボード操作(スペースバー及びシフト+スペースバー等)によってでコンピュータに入力して、ダイバーが空気を吸っているか、吐いているかをシュミレーション・ソフトウエアによりダイバーが上下する画像として表示し、その他の水中風景画像と共にダイビングのシュミレーション画像としてPCモニター上に表示することは特許未申請ながら発明者により従来より可能であったがキーボード操作は実際のダイビングの時の実感が得られない点が問題であった。
【0005】
この改善策として、使用者の呼吸状態を実際に感知してコンピュータに送る目的で圧力センサー(又はフローセンサー)により使用者が空気を吸っているか、吐いているか、又、その強さ(流量)を電気信号に変換し、オペアンプ等によって増幅後、USBマイコン等のアナログ入力信号として取り込み、マイコンによりPC側で判読できるようにデジタル信号に変換処理してPCにて専用ソフトウエアによりPCモニター上にダイビングのシュミレーション画像として表示する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】島田義人著 トランジスタ技術第47巻第4号P130アンプ&16ビットA-D内蔵H8SXで作るデータ・ロガー
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする問題点は、使用者の実際の呼吸情報をPCで判読できるように電気信号に変換し、シュミレーション画像としてPCに取り込むことを可能にする呼吸情報変換を行う方法を開発する点である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、使用者の実際の呼吸情報を呼吸情報変換器圧力センサー(又はフローセンサー等)を使用して使用者が空気を吸っているか、吐いているか、又、その強さ(流量)を電気信号に変換し、オペアンプ等によって増幅後、USBマイコン等のアナログ入力信号として取り込み、マイコンによりPC側で判読できるようにデジタル信号に信号処理してPCにて専用ソフトウエアによりPCモニター上にダイビングのシュミレーション画像とすることを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明のダイビング・シュミレーション・システムは使用者が実際にダイバーとして水中で呼吸するのと同様の体験を可能とするため、初心者の訓練や未体験者にも容易に地上で実感が得られるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
マウスピースを実際のダイバー個人のシュノーケルやスキューバ・ダイビングに使用する際に圧縮空気のボンベに接続する個人のレギュレーター等に接続して使用できることが訓練用には望ましいが、これらは排気弁が内蔵されており、吐いているときの空気は外気に排出されてしまうため、呼吸情報変換器で情報として捕らえることが困難である。
【実施例1】
【0011】
図1は、本発明装置の1実施例のシステム構成図であって、1はマウスピース、2は連結チューブ、3は呼吸情報変換器、4はUSBケーブル、5はPC、6はPCモニターである。
【実施例2】
【0012】
図2は、呼吸情報変換器の概念図であって、7分圧調節器、8圧力センサー、9オペアンプ、10マイコン基板により構成され、7分圧調節器によって実際のダイビング時に近似するよう一定量を分圧排気した後に変換された8圧力センサーの電気信号は9オペアンプにより増幅され10マイコン基板のアナログ信号に入力され、PC側で判読可能なデジタル信号にマイコン処理され4USBケーブルを介してPCに取り込まれる。7分圧調節器、8圧力センサーの代わりにタービン式フローセンサーやダイオードの温度特性を利用した熱式風速センサーを用いることも可能である。
【0013】
図3は、呼気と吸気を別々に感知する呼吸情報変換器の概念図であって、7分圧調節器、2組の8圧力センサー(又はフローセンサー等)と9オペアンプ、並びに10マイコン基板により構成され、7分圧調節器によって実際のダイビング時に近似するよう一定量を分圧排気した後、11一方弁によって陽圧および陰圧それぞれ別々に変換された8圧力センサーの電気信号は9オペアンプによりそれぞれ増幅され10マイコン基板の2本のアナログ信号に入力され、PC側で陽圧と陰圧を別々に判読可能なデジタル信号にマイコン処理され4USBケーブルを介してPCに取り込まれる。
【産業上の利用可能性】
【0014】
ダイバー初心者の訓練用としてダイビングショップ等での設置及び使用が可能であり、又、ダイビングが体験できるゲーム機としてドライビングのシュミレーションやゴルフのシュミレーションと同様なアミューズメントとしての用途にも適用できる。又、その際は呼吸情報変換器の小型化やUSBケーブルのワイヤレス化によるシュノーケル等ダイビング機材への組込み、全世界の有名ダイビングスポットや魚の実写水中画像を選択可能にする等の発展も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】システムの全体を構成図として図示したものである。(実施例1)
【図2】呼吸情報変換器の一例を示した概念図である。(実施例2)
【図3】呼気と吸気を別々に感知する呼吸情報変換器の一例を示した概念図である。(実施例3)
【符号の説明】
【0016】
1 マウスピース
2 連結チューブ
3 呼吸情報変換器
4 USBケーブル
5 PC
6 PCモニター
7 分圧調節器
8 圧力センサー
9 オペアンプ
10 マイコン基板
11 一方弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スキューバ・ダイビングのコンピューター・シュミレーションをビジュアルベーシック等により開発したシュミレーション・ソフトウエア及び、マウスピース等を装備した呼吸の感知装置と情報処理用のUSBマイコン等を内蔵する端末装置からなる専用ハードウエア、並びにこれらにより構成され、操作者がマウスピースによって実際に呼吸している情報をコンピュータによって検知することで中性浮力等の通常は水中でしか体験できないスキューバ・ダイビング特有の現象を体験することが出来るようにした点を特徴とするハードウエア及びソフトウエアで構成されるダイビング・シュミレーション・システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−197128(P2011−197128A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−61318(P2010−61318)
【出願日】平成22年3月17日(2010.3.17)
【出願人】(708005183)株式会社Office−KOBY (1)