ダウエルピン付プラスチック製歯科技工用模型台

【課題】模型作製のための作業時間が大幅に短縮でき、再使用できる歯科技工用模型を提供する。
【解決手段】二次石膏部１にあらかじめダウエルピン２を植立し、プラスチックで作っておくことによって、石膏７の硬化時間を待つ必要もなく大幅に時間の短縮ができる。ダウエルピンがあらかじめ植立されているため平行関係が正確に保たれているので、一次石膏部３が用意に抜き取る事が出来、のこを使って手動で各々の歯と歯の間のセパレートする必要がなく、替わりにディスクを使ってマイクロモーターを使い模型の裏側からセパレートできるので、術者への負担も軽くマージンを破損することがない。プラスチック製であるため再使用ができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
歯科技工用模型の二次石膏部分にすでにダウエルピンが植立されている、プラスチック製の台。
【背景技術】
【０００２】
二次石膏部分内にすでに数本のダウエルピンが一定の間隔を持って縦に平行に植立された、あらかじめ作られたプラスチック製の台で、そのダウエルピン上部の露出した部分に一定の厚味の石膏の層を設ける、その石膏の上面に患者の歯型を印象にした石膏模型（一次石膏部分）の底面を接着剤で接着する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
従来の歯科技工用模型はまず、患者の口腔内の歯の印象を採り、その印象に石膏を注ぎ、石膏硬化後、印象から外し、底面を平らに削り、技工物を製作する歯の位置の底部から垂直に穴を開け、その穴にダウエルピンの頭部（維持部）を差し込み、接着剤で接着していた。そして、次にダウエルピンの露出部分（下部）をゴム柵で囲い、その中に石膏を注ぎ、石膏の硬化を待ち（二次石膏部分）、模型を完成していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
そのため
（１）石膏硬化時間を待つため作業に長い時間が掛かった。
（２）石膏模型がリサイクルできず作業終了後不要になった石膏模型は産業廃棄物として処理にしなければならず、大変なコストが掛かるとともに環境汚染となった。
（３）石膏の重量が重いため輸送の費用が負担となった。
（４）石膏は水分を吸収するため細菌の停滞の原因となった。
（５）ダウエルピンを平行に植立する事が難しく、一次石膏部を二次石膏部から引き抜く事ができず、そのため裏から歯の一歯毎に切り離すカットができないため、隣接する歯のマージン部のカットが困難でマージン部を破損する事がしばしばあった。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
手段として
（１）あらかじめ二次石膏部分をダウエルピンを縦に平行に植立した状態でプラスチックで作っておき、ダウエルピンはプラスチック部分から抜けるようにしておく。
（２）使用するプラスチックは抗菌プラスチックで作る。
【発明の効果】
【０００６】
（１）模型作製のための作業時間が大幅に短縮でき、コストダウンができる。
（２）模型が再使用できるため産業廃棄物とならず、地球環境に優しい。
（３）重量が石膏の半分のため作業しやすく、輸送コストが軽減できエコロジーになる。
（４）抗菌プラスチックを使うことによって衛生的である。
（５）第一次石膏部を裏からディスクで切ることができ、マージン部が破損することなく、術者への負担も軽く作業が楽にできる。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
【図１】発明品の立体図である。
【図２】発明品の上面図である。
【図３】発明品の底面図である。
【図４】発明品の前面図である。
【図５】発明品の背面図である。
【図６】発明品の側面図である。
【図７】発明品の側面断面図である。
【図８】発明品の側面構造図である。
【符号の説明】
【０００８】
１．二次石膏部（プラスチック）
２．ダウエルピン
３．一次石膏部
４．接着剤による接着部
５．鉄板・マグネット接着板
６．レール状の窪み
７．石膏

【特許請求の範囲】
【請求項１】
歯科技工用模型（以下模型という）の二次石膏部がプラスチックまたは熱可塑性物質であるもの。
【請求項２】
模型の二次石膏部の中にすでにダウエルピンが植立されているもの。
【請求項３】
模型に使用されるプラスチックまたは熱可塑性物質が抗菌性であるもの。
【請求項４】
模型の二次石膏部の上面の各々のダウエルピンの位置に番号が刻印されているもの。
【請求項５】
模型の底部に鉄板、又はマグネットが接着する板が貼り付けてあるもの、または鉄板またはマグネットが接着する板を取り付けられるようにできているもの。
【請求項６】
模型の背面と側面に平面でレール上の窪みがあり、使い捨て式咬合器が接着剤で接着できるもの。

【図１】