説明

チェストピース、及びそれを備えた聴診器

【課題】チェストピースの出力音圧レベルの周波数特性を柔軟に変更する技術を提供する。
【解決手段】チェストピース2は、音源に接触させることで音源から発せられる音波を集音する集音部(ダイヤフラム部8やベル部9に相当。)と、集音部で集音された音波をチューブ3(音導管)へ伝播させる音波伝播部40と、音波伝播部40の内部空間41に接続する接続空間42を形成する接続空間形成部43と、接続空間42の容量を変更する容量変更手段と、を備える。接続空間42は、細長く形成されている。容量変更手段は、接続空間42の長手方向において進退可能となるように接続空間42内に保密状に収容される進退部50と、進退部50を接続空間42内で進退させるための操作部51と、によって構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チェストピース、及びそれを備えた聴診器に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の技術として、特許文献1は、チェストピースとチューブ、イヤーチップを備えた一般的な聴診器を開示している。特許文献1のチェストピースは、デュアルヘッドタイプと呼ばれ、音源の高周波帯域を優先して聴診するためのダイアフラムと低周波帯域を優先して聴診するためのオープンベルを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−237号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のように、一般的な聴診器では、音源を聴診するに際し、選択可能な出力音圧レベルの周波数特性は2つしかなかった。
【0005】
本願発明の目的は、チェストピースの出力音圧レベルの周波数特性を柔軟に変更する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明の観点によれば、音源に接触させることで前記音源から発せられる音波を集音する集音部と、前記集音部で集音された前記音波を音導管へ伝播させる音波伝播部と、前記音波伝播部の内部空間に接続する接続空間を形成する接続空間形成部と、前記接続空間の容量を変更する容量変更手段と、を備えた、聴診器用のチェストピースが提供される。
好ましくは、前記接続空間は、細長く形成されている。前記容量変更手段は、前記接続空間の長手方向において進退可能となるように前記接続空間内に保密状に収容される進退部と、前記進退部を前記接続空間内で進退させるための操作部と、によって構成されている。
好ましくは、前記チェストピースは、前記集音部として、前記音源から発せられる前記音波の高周波帯域を集音するための第1集音部と、前記音波の前記高周波帯域よりも低い周波数帯域である低周波帯域を集音するための第2集音部と、を備える。前記音波伝播部は、前記第1集音部で集音される前記音波と、前記第2集音部で集音される前記音波と、のうち何れか一方を選択的に前記音導管へ伝播可能に構成されている。
好ましくは、前記音波伝播部は、周壁に音波取り入れ孔を有する筒体である。前記音波伝播部を回転させることで、前記第1集音部で集音される前記音波と、前記第2集音部で集音される前記音波と、のうち前記音導管へ伝播させる前記音波を選択する。
好ましくは、前記接続空間は、前記音波伝播部の前記内部空間の長手方向延長線上に位置している。
好ましくは、前記音波伝播部と前記接続空間形成部は、一体形成されている。
上記のチェストピースに接続される前記音導管と、前記音導管に接続される耳管と、前記耳管に取り付けられるイヤーチップと、を備えた聴診器が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本願発明によれば、チェストピースの出力音圧レベルの周波数特性を柔軟に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、聴診器の斜視図である。
【図2】図2は、チェストピースの斜視図である。
【図3】図3は、チェストピースの断面図である。
【図4】図4は、チェストピースの集音ユニットの断面図である。
【図5】図5は、スピンドルユニットの断面図である。
【図6】図6(a)は、音波伝播部をイメージした図である。図6(b)は、音波伝播部の内部空間をイメージした図である。
【図7】図7(a)は、接続空間形成部をイメージした図である。図7(b)は、接続空間をイメージした図である。
【図8】図8は、図3の要部拡大図である。
【図9】図9(a)は、進退部が後退したときの接続空間をイメージした図である。図9(b)は、進退部が前進したときの接続空間をイメージした図である。
【図10】図10は、チェストピースの出力音圧レベルの周波数特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図1〜10を参照して、本願発明の実施形態を説明する。
【0010】
図1に示すように、聴診器1は、集音機能を有するチェストピース2と、チューブ3(音導管)と、一対の耳管4と、一対のイヤーチップ5と、によって構成されている。
【0011】
チェストピース2は、人体の心音や機械の動作音などの音源から発せられる音波を聴取するためのものである。チェストピース2は、例えばステンレスやプラスチック等によって形成されている。
【0012】
チューブ3は、チェストピース2に接続されている。チューブ3は、Y字状に分岐して形成されている。チェストピース2によって聴取された音波は、チューブ3に出力される。
【0013】
一対の耳管4は、チューブ3に接続されている。チューブ3によって分岐された音波は、各耳管4に出力される。
【0014】
各耳管4の先端には、イヤーチップ5が取り付けられている。各耳管4に入力された音波は、聴診者の外耳道に出力される。
【0015】
(チェストピース2)
以下、図2以降を参照して、チェストピース2を詳細に説明する。
【0016】
図2及び図3に示すように、チェストピース2は、集音ユニット6と、スピンドルユニット7と、によって構成されている。
【0017】
(集音ユニット6)
図4に示すように、集音ユニット6は、ダイヤフラム部8(第1集音部、集音部)と、ベル部9(第2集音部、集音部)と、タレット部10と、を有する所謂デュアル式に構成されている。
【0018】
ダイヤフラム部8は、音源に接触させることで音源から発せられる音波を集音する集音部である。詳しくは、ダイヤフラム部8は、音源から発せられる音波の高周波帯域を集音するためのものである。ダイヤフラム部8は、ダイヤフラム集音本体部11と、振動膜12と、ゴム製リム13と、によって構成されている。ダイヤフラム集音本体部11は、中央が窪んだ円形の皿状に形成されている。ダイヤフラム集音本体部11の中央には、ダイヤフラム音波出力孔14が形成されている。ダイヤフラム集音本体部11の外周縁には、振動膜12とゴム製リム13が取り付けられている。振動膜12は、透明又は半透明のエポキシ樹脂やナイロン素材から成る円形の膜体である。ゴム製リム13は、音漏れ防止用の環状リムである。以上の構成で、ダイヤフラム部8によって集音された音波は、ダイヤフラム集音本体部11のダイヤフラム音波出力孔14から出力される。
【0019】
ベル部9は、音源に接触させることで音源から発せられる音波を集音する集音部である。詳しくは、ベル部9は、音源から発せられる音波の低周波帯域を集音するためのものである。ここで、低周波帯域とは、上記の高周波帯域よりも低い周波数帯域を意味している。ベル部9は、ベル集音本体部15と、ゴム製リム16と、によって構成されている。ベル集音本体部15は、中央が窪んだ円形の皿状に形成されている。ベル集音本体部15の中央には、ベル音波出力孔17が形成されている。ベル集音本体部15の外周縁には、ゴム製リム16が取り付けられている。ゴム製リム16は、音漏れ防止用の環状リムである。以上の構成で、ベル部9によって集音された音波は、ベル集音本体部15のベル音波出力孔17から出力される。
【0020】
タレット部10は、ダイヤフラム部8とベル部9を連結する部分である。具体的には、タレット部10は、ダイヤフラム部8のダイヤフラム集音本体部11と、ベル部9のベル集音本体部15と、を連結している。タレット部10には、円柱状のスピンドル収容空間18と、ロッド貫通孔19と、が形成されている。スピンドル収容空間18は、一端が外部へと開口しており、他端が閉塞板20によって閉塞されている。スピンドル収容空間18の内周面18aには、ダイヤフラム部8のダイヤフラム集音本体部11のダイヤフラム音波出力孔14と、ベル部9のベル集音本体部15のベル音波出力孔17と、が開口している。ダイヤフラム音波出力孔14とベル音波出力孔17は、スピンドル収容空間18を挟んで対向している。ロッド貫通孔19は、閉塞板20に形成されている。
【0021】
(スピンドルユニット7)
図5に示すように、スピンドルユニット7は、スピンドル30と、ピストンユニット31と、によって構成されている。
【0022】
スピンドル30は、第1端部30aがスピンドル閉塞板32によって閉塞され、第1端部30aと反対側である第2端部30bが開口した細長い筒体である。スピンドル30の第2端部30b近傍には、若干小径の音導管取り付け部33が形成されている。また、スピンドル30の周壁30cのうち第1端部30a側の周壁30cには、音波取り入れ孔34が形成されている。音波取り入れ孔34は、スピンドル30の第1端部30aから第2端部30b側に若干離れた位置に形成されている。別の見方をすれば、音波取り入れ孔34は、第1端部30aと第2端部30bの間に形成されている。スピンドル閉塞板32には、ロッド貫通孔35が形成されている。
【0023】
次に、スピンドル30の構成を、機能面を考慮して別の角度から説明する。図6(a)〜図7(b)に示すように、スピンドル30は、ダイヤフラム部8又はベル部9で集音された音波を音導管取り付け部33に取り付けたチューブ3(図3参照)へ太線矢印で示すように伝播させる部分である音波伝播部40と、音波伝播部40の内部空間41に接続する接続空間42を形成する接続空間形成部43と、によって構成されている。音波伝播部40は、図6(a)において太線で示されている。内部空間41は、図6(b)において太線で示されている。接続空間42は、図7(b)において太線で示されている。接続空間形成部43は、図7(a)において太線で示されている。本実施形態において音波伝播部40と接続空間形成部43は、一体形成されている。
【0024】
音波伝播部40は、図6(a)及び図6(b)に示すように、スピンドル30の長手方向に対して直交する方向で音波取り入れ孔34を介して内部空間41内に入力された音波を略90度屈曲させて第2端部30bから出力する筒体である。第2端部30bから出力された音波は、音導管取り付け部33に取り付けられたチューブ3内に入力されることになる。図6(b)に示すように、音波伝播部40は音波取り入れ孔34を有している。また、音波伝播部40の内部空間41は、音波取り入れ孔34と第2端部30bを最短距離で結ぶ経路となっている。
【0025】
接続空間形成部43は、図6(b)及び図7(a)、図7(b)に示すように、音波伝播部40の内部空間41に接続する接続空間42を形成する筒体である。接続空間形成部43は音波伝播部40の長手方向における延長線上に位置しており、音波伝播部40の長手方向において細長く形成されている。従って、接続空間形成部43の接続空間42も、音波伝播部40の内部空間41の長手方向に沿って細長く形成されており、音波伝播部40の内部空間41の長手方向延長線上に位置している。
【0026】
ピストンユニット31は、図8に示すように、接続空間42の長手方向において進退可能となるように接続空間42内に保密状に収容される進退部50と、進退部50を接続空間42内で進退させるための操作部51と、によって構成されている。
【0027】
進退部50は、接続空間42の内径よりも若干大きな外径を有するブロック状のゴムである。操作部51は、球状の把持部52と、ロッド53と、によって構成されている。ロッド53は、スピンドル閉塞板32のロッド貫通孔35を貫通しつつ、進退部50と把持部52を連結している。従って、把持部52を把持して押したり引いたりすることで、接続空間42内における進退部50の位置を接続空間42の長手方向において変更することができるようになっている。図9(a)には、進退部50を内部空間41から離れるように(スピンドル閉塞板32に近づくように)後退させることで、音波伝播部40の内部空間41に接続する接続空間42の容量が大となっている様子を示している。また、図9(b)には、進退部50を内部空間41に近づけるように(スピンドル閉塞板32から離れるように)前進させることで、音波伝播部40の内部空間41に接続する接続空間42の容量が小となっている様子を示している。
【0028】
(聴診器1の作動)
聴診器1を組み立てるには、先ず、図8に示すスピンドル30に、進退部50が取り付けられたロッド53をセットする。このとき、把持部52は、ロッド53から取り外しておく。
【0029】
次に、図4に示す集音ユニット6のタレット部10のスピンドル収容空間18内にスピンドル30を挿入する。この挿入に際しては、図3に示すように、ロッド53は、スピンドル30のスピンドル閉塞板32のロッド貫通孔35と、集音ユニット6のタレット部10の閉塞板20のロッド貫通孔19と、を同時に貫通する。スピンドル30は、集音ユニット6のタレット部10のスピンドル収容空間18内で、スピンドル30の長手方向を軸として回転可能となっている。
【0030】
次に、ロッド53に把持部52を取り付ける。把持部52は、集音ユニット6(タレット部10)の外側に位置する。これにより、把持部52を把持して進退部50を進退させることができるようになる。
【0031】
次に、チェストピース2のスピンドルユニット7のスピンドル30の音導管取り付け部33にチューブ3を取り付ける。
【0032】
そして、スピンドル30の音波取り入れ孔34とダイヤフラム部8のダイヤフラム音波出力孔14を正対させることで、ダイヤフラム部8によって集音された音波がスピンドル30を介してチューブ3に出力されるようになる。また、図3においてスピンドル30を180度回転させることにより、スピンドル30の音波取り入れ孔34をベル部9のベル音波出力孔17に正対させると、ベル部9によって集音させた音波がスピンドル30を介してチューブ3に出力されることになる。
【0033】
図10には、有限要素法及び境界要素法を用いて算出した、チェストピース2の出力音圧レベルの周波数特性をグラフ形式で示している。図10のグラフにおいて、横軸は音源から発せられる周波数であり、縦軸はチェストピース2の出力音圧レベルである。図10の破線は、図8に示す進退部50を内部空間41側に前進させることで、スピンドル30の長手方向における進退部50と音波取り入れ孔34との離間距離Lをゼロにして接続空間42(図7(b)を併せて参照。)を消失させた通常時における出力音圧レベルの周波数特性を示している。図10の実線は、図8に示す進退部50を内部空間41から離れる方向へ後退させることで、離間距離Lを10mmにした時における出力音圧レベルの周波数特性を示している。図10の破線と実線何れも、ベル部9によって集音されチューブ3に出力された音波を測定対象としている。図10によれば、離間距離Lを大きくすると、音源から発せられる音波のうち200Hz以下の成分が際立って強調されることが判る。換言すれば、図10によれば、内部空間41に接続する接続空間42を確保すると、音源から発せられる音波のうち200Hz以下の成分が際立って強調される。
【0034】
以上に本願発明の実施形態を説明したが、上記実施形態の特長は以下の通りである。
【0035】
チェストピース2は、音源に接触させることで音源から発せられる音波を集音する集音部(ダイヤフラム部8やベル部9に相当。)と、集音部で集音された音波をチューブ3(音導管)へ伝播させる音波伝播部40と、音波伝播部40の内部空間41に接続する接続空間42を形成する接続空間形成部43と、接続空間42の容量を変更する容量変更手段と、を備える。以上の構成によれば、図10に示すように、チェストピース2の出力音圧レベルの周波数特性を柔軟に変更することができる。
【0036】
また、接続空間42は、細長く形成されている。容量変更手段は、接続空間42の長手方向において進退可能となるように接続空間42内に保密状に収容される進退部50と、進退部50を接続空間42内で進退させるための操作部51と、によって構成されている。
【0037】
また、チェストピース2は、集音部として、音源から発せられる音波の高周波帯域を集音するためのダイヤフラム部8(第1集音部)と、音波の低周波帯域を集音するためのベル部9(第2集音部)と、を備える。音波伝播部40は、ダイヤフラム部8で集音される音波と、ベル部9で集音される音波と、のうち何れか一方を選択的にチューブ3へ伝播可能に構成されている。
【0038】
また、音波伝播部40は、筒体である。音波伝播部40の周壁30cには、音波取り入れ孔34が形成されている。音波伝播部40を回転させることで、ダイヤフラム部8で集音される音波と、ベル部9で集音される音波と、のうちチューブ3へ伝播させる音波を選択する。
【0039】
また、接続空間42は、音波伝播部40の内部空間41の長手方向延長線上に位置している。
【0040】
また、音波伝播部40と接続空間形成部43は、一体形成されている。
【0041】
また、聴診器1は、チェストピース2と、チェストピース2に接続されるチューブ3と、チューブ3に接続される一対の耳管4と、各耳管4に取り付けられるイヤーチップ5と、を備えて構成されている。
【0042】
以上に本願発明の好適な実施形態を説明したが、上記実施形態は、以下のように変更できる。
【0043】
上記実施形態においてチェストピース2は、集音部としてダイヤフラム部8とベル部9を備える所謂デュアル式であるとしたが、これに代えて、集音部として何れか一方のみを有する所謂シングル型としてもよい。
【0044】
上記実施形態において容量変更手段は、進退部50と操作部51によって実現するものとしている。しかし、これに代えて、スピンドル30の接続空間形成部43の内壁面の一部を柔軟な膜体として構成し、この膜体を弾性変形させることで接続空間形成部43の接続空間42の容量を変更するようにしてもよい。
【0045】
上記実施形態において容量変更手段は、進退部50と操作部51によって実現するものとし、操作部51は、進退部50に連結され、押したり引いたりすることが可能なロッド53を含むものとした。しかし、これに代えて、操作部51は、進退部50に連結され、スピンドル30のスピンドル閉塞板32に形成したメネジ孔と噛み合うことで進退するオネジを含むものとしてもよい。
【0046】
上記実施形態において接続空間形成部43の接続空間42は直線状に形成されているが、これに代えて、接続空間形成部43の接続空間42は、湾曲していてもよい。この場合でも、接続空間形成部43の接続空間42は、音波伝播部40の内部空間41に接続されていることを要する。
【符号の説明】
【0047】
1 聴診器
2 チェストピース
3 チューブ
8 ダイヤフラム部
9 ベル部
10 タレット部
30 スピンドル
31 ピストンユニット
50 進退部
51 操作部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音源に接触させることで前記音源から発せられる音波を集音する集音部と、
前記集音部で集音された前記音波を音導管へ伝播させる音波伝播部と、
前記音波伝播部の内部空間に接続する接続空間を形成する接続空間形成部と、
前記接続空間の容量を変更する容量変更手段と、
を備えた、聴診器用のチェストピース。
【請求項2】
請求項1に記載のチェストピースであって、
前記接続空間は、細長く形成されており、
前記容量変更手段は、前記接続空間の長手方向において進退可能となるように前記接続空間内に保密状に収容される進退部と、前記進退部を前記接続空間内で進退させるための操作部と、によって構成されている、
チェストピース。
【請求項3】
請求項2に記載のチェストピースであって、
前記集音部として、前記音源から発せられる前記音波の高周波帯域を集音するための第1集音部と、前記音波の前記高周波帯域よりも低い周波数帯域である低周波帯域を集音するための第2集音部と、を備え、
前記音波伝播部は、前記第1集音部で集音される前記音波と、前記第2集音部で集音される前記音波と、のうち何れか一方を選択的に前記音導管へ伝播可能に構成されている、
チェストピース。
【請求項4】
請求項3に記載のチェストピースであって、
前記音波伝播部は、周壁に音波取り入れ孔を有する筒体であり、
前記音波伝播部を回転させることで、前記第1集音部で集音される前記音波と、前記第2集音部で集音される前記音波と、のうち前記音導管へ伝播させる前記音波を選択する、
チェストピース。
【請求項5】
請求項4に記載のチェストピースであって、
前記接続空間は、前記音波伝播部の前記内部空間の長手方向延長線上に位置している、
チェストピース。
【請求項6】
請求項5に記載のチェストピースであって、
前記音波伝播部と前記接続空間形成部は、一体形成されている、
チェストピース。
【請求項7】
請求項1〜6の何れかに記載のチェストピースと、
前記チェストピースに接続される前記音導管と、
前記音導管に接続される耳管と、
前記耳管に取り付けられるイヤーチップと、
を備えた聴診器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−66608(P2013−66608A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−207670(P2011−207670)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)