説明

チェーン

【課題】簡単な構成で、ローラが最初にスプロケットの歯に接触する際の衝撃を低減し、騒音や振動を抑制するチェーンを提供すること。
【解決手段】内リンクプレート120と外リンクプレート110とが交互に多数連結されているチェーン100において、ブシュ130の回転自在に外嵌される一部あるいは全部のローラが蛇腹形状の弾性ローラ160であること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車、産業用機械等の動力伝達機構あるいは搬送機構などに用いられるチェーンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、前後一対の連結孔を有する左右一対のリンクプレートと、両端部が左右一対のリンクプレートの連結孔に圧入嵌着されたブシュあるいは連結ピンと、左右一対のリンクプレートの間でブシュあるいは連結ピンに回転自在に外嵌されるローラとを有し、リンクプレートが前後方向にブシュあるいは連結ピンで交互に連結されてなるチェーンが周知である。
【0003】
これらの周知のチェーンは、ブシュあるいは連結ピンに回転自在に外嵌されるローラが円筒形のローラであり、スプロケットに掛け回される時、あるいは掛け外れる時にスプロケットの歯に円滑に噛み合うように、該円筒形のローラがブシュあるいは連結ピンに対して回転しながら滑り込むように構成されている。
【0004】
しかしながら、図10に示すように、円筒形のローラ550が最初にスプロケットSの歯に接触する際には、スプロケットSから円筒形のローラ550に受ける力が直接ブシュ530に伝わることとなるため、騒音や振動が発生するという問題があった。
【0005】
このような、騒音や振動を抑制するために、通常のローラ外径より大きな外径部分を有し、ブシュの外径より大きな内径を持つ樽形コイルバネでローラを構成したチェーンが公知である(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−78089号公報(第2頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記公知のチェーンにおいては、コイルバネが横方向に用いられているため、バネが変形して内径部がブシュに接触するまでバネの弾性力はほぼ一定であり、初期の弾性力を大きく設定すると、樽形コイルバネのローラが最初にスプロケットの歯に接触する際の衝撃が大きくなり、初期の弾性力を小さく設定すると、バネが変形して内径部がブシュに接触する際の衝撃が発生するため、通常のローラに比べればバネの弾性によってその衝撃がある程度緩和され騒音や振動が低減するものの、その低減効果には限界があった。
【0008】
本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、簡単な構成で、ローラが最初にスプロケットの歯に接触する際の衝撃を低減し、騒音や振動を抑制するチェーンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本請求項1に係る発明は、前後一対の連結孔を有する左右一対のリンクプレートと、両端部が前記左右一対のリンクプレートの連結孔に圧入嵌着されたブシュあるいは連結ピンと、前記左右一対のリンクプレートの間で前記ブシュあるいは連結ピンに回転自在に外嵌されるローラとを有し、前記リンクプレートが前後方向に前記ブシュあるいは連結ピンで交互に連結されてなるチェーンにおいて、一部あるいは全部の前記ローラが、蛇腹形状の弾性ローラであることにより、前記課題を解決するものである。
【0010】
本請求項2に係る発明は、請求項1に記載されたチェーンの構成に加えて、前記蛇腹形状の弾性ローラが、スプロケットに掛け回されて圧縮力を受けた時に最大径が縮小し軸方向の長さが伸びるように構成され、スプロケットと接触していない状態で前記伸び分だけ前記左右一対のリンクプレートの間隔よりも短く形成されていることにより、前記課題をさらに解決するものである。
【0011】
本請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載されたチェーンの構成に加えて、前記蛇腹形状の弾性ローラが、スプロケットに掛け回されて圧縮力を受け最大径が縮小した時にチェーンの位置が基準ピッチ位置となるように形成されていることにより、前記課題をさらに解決するものである。
【0012】
本請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載されたチェーンの構成に加えて、前記蛇腹形状の弾性ローラが、最大径の異なるものを含むことにより、前記課題をさらに解決するものである。
【0013】
本請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載されたチェーンの構成に加えて、一部あるいは全部の前記ローラが、前記蛇腹形状の弾性ローラの外周に円筒状のローラが外嵌された複合ローラであることにより、前記課題をさらに解決するものである。
【0014】
本請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載されたチェーンの構成に加えて、前記最大径が異なる蛇腹形状の弾性ローラ、前記複合ローラ、あるいは、通常の円筒ローラのうちの少なくとも2種類以上が混在して使用されていることにより、前記課題をさらに解決するものである。
【発明の効果】
【0015】
本請求項1に係る発明のチェーンは、前後一対の連結孔を有する左右一対のリンクプレートと、両端部が左右一対のリンクプレートの連結孔に圧入嵌着されたブシュあるいは連結ピンと、左右一対のリンクプレートの間でブシュあるいは連結ピンに回転自在に外嵌されるローラとを有し、リンクプレートが前後方向にブシュあるいは連結ピンで交互に連結されてなるチェーンにおいて、一部あるいは全部のローラが、蛇腹形状の弾性ローラであることにより、蛇腹形状のローラの弾性力によって最初にスプロケットの歯に接触する際の衝撃を吸収するとともに、ローラの外径が小さくなるほど弾性力が大きくなるため、スプロケットとの噛み合い時の最初から噛み合いが完了するまで円滑に接触圧が増加し、騒音や振動を抑制することができる。
【0016】
また、スプロケットの歯は蛇腹形状の弾性ローラの最大径部でのみ接触するため、フリクションロスが低減するとともに、スプロケットの歯とブシュあるいは連結ピンとの間に蛇腹形状の弾性ローラの空間部分が存在することで、接触部への潤滑油等の供給が充分に行われ、摩耗が防止されるとともに騒音や振動を抑制することができる。
【0017】
本請求項2に係る発明のチェーンは、請求項1に係るチェーンが奏する効果に加えて、ブシュが、蛇腹形状の弾性ローラが、スプロケットに掛け回されて圧縮力を受けた時に最大径が縮小し軸方向の長さが伸びるように構成され、スプロケットと接触していない状態で伸び分だけ左右一対のリンクプレートの間隔よりも短く形成されていることにより、スプロケットとの噛み合い時に必要とする接触圧の増加分の最大径の縮小しろを確実に確保できる。
【0018】
本請求項3に係る発明のチェーンは、請求項1または請求項2に係るチェーンが奏する効果に加えて、蛇腹形状の弾性ローラがスプロケットに掛け回されて圧縮力を受け最大径が縮小した時にチェーンの位置が基準ピッチ位置となるように形成されていることにより、スプロケットとの噛み合い時のチェーンのピッチ半径を正確に維持することができ、ピッチ半径の変動による騒音や振動を抑制することができる。
【0019】
本請求項4に係る発明のチェーンは、請求項1乃至請求項3のいずれかに係るチェーンが奏する効果に加えて、蛇腹形状の弾性ローラが最大径の異なるものを含むことにより、最初にスプロケットの歯に接触するタイミングを不規則に変化させることができるとともに、最大径の異なる蛇腹形状の弾性ローラの発生する音の周波数が異なるものとなるため、共振等が抑制され騒音や振動を抑制することができる。
【0020】
本請求項5に係る発明のチェーンは、請求項1乃至請求項4のいずれかに係るチェーンが奏する効果に加えて、一部あるいは全部のローラが、蛇腹形状の弾性ローラの外周に円筒状のローラが外嵌された複合ローラであることにより、外周の円筒部分がスプロケットの歯に面で接触して噛み合い、スプロケットの歯から受ける圧縮力が均等に蛇腹形状の弾性ローラの幅方向全部に伝わるため、蛇腹形状の弾性ローラがより円滑に変形し、さらに騒音や振動を抑制することができる。
【0021】
本請求項6に係る発明のチェーンは、請求項1乃至請求項5のいずれかに係るチェーンが奏する効果に加えて、最大径が異なる蛇腹形状の弾性ローラ、複合ローラ、あるいは、通常の円筒ローラのうちの少なくとも2種類以上が混在して使用されていることにより、最初にスプロケットの歯に接触するタイミングを不規則に変化させることができるとともに、各ローラの発生する音の周波数が異なるものとなるため、共振等が抑制され騒音や振動を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1実施例であるチェーンの斜視図。
【図2】本発明の第1実施例であるチェーンの一部拡大図。
【図3】図1に示すチェーンの蛇腹形状の弾性ローラの斜視図。
【図4】図1に示すチェーンの蛇腹形状の弾性ローラの正面図。
【図5】本発明の第1実施例であるチェーンのスプロケットの歯との噛み合い開始時の断面説明図。
【図6】本発明の第1実施例であるチェーンのスプロケットの歯との噛み合い圧縮時の断面説明図。
【図7】本発明の他の実施例であるチェーンの平面図。
【図8】本発明の第2実施例であるチェーンの複合ローラの正面図。
【図9】図8の断面図。
【図10】従来のチェーンのスプロケットの歯との噛み合い開始時の断面説明図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明のチェーンは、前後一対の連結孔を有する左右一対のリンクプレートと、両端部が左右一対のリンクプレートの連結孔に圧入嵌着されたブシュあるいは連結ピンと、左右一対のリンクプレートの間でブシュあるいは連結ピンに回転自在に外嵌されるローラとを有し、リンクプレートが前後方向にブシュあるいは連結ピンで交互に連結されてなるチェーンにおいて、一部あるいは全部のローラが、蛇腹形状の弾性ローラであり、簡単な構成で、ローラが最初にスプロケットの歯に接触する際の衝撃を低減し、騒音や振動を抑制することができるものであれば、その具体的な実施態様は如何なるものであっても何ら構わない。
【0024】
すなわち、本発明のチェーンは、連結ピンに左右1対の内リンクプレートおよび外リンクプレートが交互に連結されて連結ピンにローラが回転自在に外嵌されるものでも良く、左右1対の外リンクプレートに連結ピンが嵌合され、左右1対の内リンクプレートに連結ピンを遊嵌するブシュが嵌合されてブシュにローラが回転自在に外嵌されるものであっても良い。
【0025】
また、本発明のチェーンの蛇腹形状の弾性ローラの材質は、金属であっても良く、樹脂やゴム等であっても良い。
さらに、本発明のチェーンの蛇腹形状の弾性ローラは、幅方向に一体に形成されていても良く、複数に分割されていても良い。例えば円錐台状の皿バネ形状のリンクを幅方向に並べても良い。
【実施例1】
【0026】
以下に、本発明の実施例であるチェーンについて図面に基づいて説明する。
本発明の第1実施例であるチェーン100は、図1、図2に示すように、左右一対の内リンクプレート120と、両端部が内リンクプレート120の連結孔であるブシュ孔121に圧入嵌着されたブシュ130と、内リンクプレート120の両外側に配置する左右一対の外リンクプレート110と、ブシュ130に回転自在に嵌挿されて両端部が外リンクプレート110の連結孔であるピン孔111に圧入嵌着された連結ピン140とを有しており、ブシュ130には円筒形のローラ150あるいは蛇腹形状の弾性ローラ160が回転自在に外嵌されている。
【0027】
蛇腹形状の弾性ローラ160は、図3、4に示すように、円錐台状のリングが左右に交互に連続する形状に弾性を持つ材料で形成されており、内周面、外周面ともにそれぞれ最大径部161、最小径部162を頂点とするジグザグな表面を形成し、スプロケットに掛け回されて圧縮力を受けた時に最大径が縮小し軸方向の長さが伸びるように構成されている。
【0028】
また、蛇腹形状の弾性ローラ160のチェーン100幅方向の長さは、圧縮力を受けた時の伸び分を確保するよう左右一対の内リンクプレート120の間隔よりも短く形成されており、初期状態で図5に示すように、間隔aの隙間が(図示しない幅方向反対側にも)存在する。
【0029】
そして、蛇腹形状の弾性ローラ160がスプロケットSにスプロケットの歯に接触する際には、図5に示すように、最初に最大径部161が接触して力fを受けて最大径が縮小し、図6に示すように、力fがブシュ130に伝わるとともに蛇腹形状の弾性ローラ160が軸方向に伸びる方向に伝わり、蛇腹形状の弾性ローラ160の端部が内リンクプレート120に接触する(図示しない幅方向反対側も)。
【0030】
この図6に示す蛇腹形状の弾性ローラ160の両端部が内リンクプレート120に接触した時に最大径部161の径が最小となり、この時のブシュ130の表面と蛇腹形状の弾性ローラ160の最大径部161の距離bが通常の円筒ローラの厚さと等しくなるように設計することで、スプロケットSに掛け回されたチェーン100の位置が基準ピッチ位置とすることができる。
【0031】
また、蛇腹形状の弾性ローラ160がスプロケットSにスプロケットの歯に最初に接触する図5の状態から、蛇腹形状の弾性ローラ160の最大径部161の径が最小となる図6の状態までの間、蛇腹形状の弾性ローラ160の力fに対抗する弾性力が漸増することとなるので、スプロケットSとの噛み合い時の最初の接触の衝撃を充分緩衝しつつ、噛み合いが完了するまで円滑に接触圧が増加し、蛇腹形状の弾性ローラ160の両端部が内リンクプレート120に接触する際の衝撃も緩和することができ、騒音や振動を抑制することができる。
【0032】
また、蛇腹形状の弾性ローラ160はスプロケットSの歯と最大径部161のみで接触し、ブシュ130と最小径部162のみで接触するため、フリクションロスが低減するとともに、蛇腹形状の弾性ローラ160とスプロケットSの歯、および、ブシュ130との間には空間Gが存在するため、接触部への潤滑油等の供給が充分に行われ、摩耗が防止されるとともに騒音や振動を抑制することができる。
【0033】
なお、蛇腹形状の弾性ローラ160は、図1に示すように、チェーン100全体の一部に通常の円筒形のローラ150に代えて使用しても良く、全部を蛇腹形状の弾性ローラ160としても良い。
【0034】
また、図7(a)に示すように最大径の異なる蛇腹形状の弾性ローラ164、165と通常の円筒形のローラ150が混在したもの、図7(b)に示すように最大径の異なる蛇腹形状の弾性ローラ165、166を規則的に交互に配置したもの、図7(c)に示すように最大径の異なる蛇腹形状の弾性ローラ166、167を不規則に配置したもの、図7(d)に示すように最大径のそれぞれ異なる3種以上の蛇腹形状の弾性ローラ160、166、167を混在させたもの等、チェーン100の張力、速度等のチェーン100が使用される伝動装置の様々な特性に応じて抑制すべき騒音や振動等の周波数特性が異なる条件に合わせて、いかなる組み合わせ、配置でも良い。
なお、図7において、弾性ローラ160、164、165、166、167は、それぞれ最大径の異なるものである。
【実施例2】
【0035】
本発明の第2実施例である200は、図8、図9に示すように、左右一対の内リンクプレート220と、両端部が内リンクプレート220のブシュ孔に圧入嵌着されたブシュ230と、内リンクプレート220の両外側に配置する左右一対の外リンクプレート210と、ブシュ230に回転自在に嵌挿されて両端部が外リンクプレート210のピン孔に圧入嵌着された連結ピン240とを有しており、ブシュ230には蛇腹形状の弾性ローラ260が回転自在に外嵌され、さらに蛇腹形状の弾性ローラ260の外周に円筒形のローラ250が外嵌されている。
【0036】
蛇腹形状の弾性ローラ260は、第1実施例と同様に、円錐台状のリングが左右に交互に連続する形状に弾性を持つ材料で形成されており、内周面、外周面ともにそれぞれ最大径部、最小径部を頂点とするジグザグな表面を形成し、スプロケットに掛け回されて圧縮力を受けた時に最大径が縮小し軸方向の長さが伸びるように構成され、蛇腹形状の弾性ローラ260の両端部が内リンクプレート220に接触した時に最大径部の径が最小となり、この時のブシュ230の表面と円筒形のローラ250の距離が通常の円筒ローラの厚さと等しくなるように設計することで、スプロケットSに掛け回されたチェーン200の位置が基準ピッチ位置とすることができる。
【0037】
このことで、スプロケットの歯から受ける圧縮力が円筒形のローラ250を介して均等に蛇腹形状の弾性ローラ260の幅方向全部に伝わるため、蛇腹形状の弾性ローラ260がより円滑に変形し、さらに騒音や振動を抑制することができるとともに、蛇腹形状の弾性ローラ260の最大径部と円筒形のローラ250の内面との回転方向での摺動を抑制でき蛇腹形状の弾性ローラ260の耐久性を向上することができる。
【0038】
また、第1実施例と同様に、チェーン200全体の一部に通常の円筒形のローラに代えて使用しても良く、全部を外周に円筒形のローラ250が外嵌された蛇腹形状の弾性ローラ260としても良い。
さらに、第1実施例のような蛇腹形状の弾性ローラ160、通常の円筒形のローラ等を、第1実施例の図7に示すものと同様に、様々に組み合わせても良い。
【0039】
以上のように、本発明のチェーンによれば、簡単な構成で、ローラが最初にスプロケットの歯に接触する際の衝撃を低減し、騒音や振動を抑制することができる。
【符号の説明】
【0040】
100、200 ・・・チェーン
110、210 ・・・外リンクプレート
111 ・・・ピン孔
120、220、520 ・・・内リンクプレート
121 ・・・ブシュ孔
130、230 ・・・ブシュ
140、240 ・・・連結ピン
150、250、550 ・・・ローラ
160、260 ・・・弾性ローラ
S ・・・スプロケット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後一対の連結孔を有する左右一対のリンクプレートと、両端部が前記左右一対のリンクプレートの連結孔に圧入嵌着されたブシュあるいは連結ピンと、前記左右一対のリンクプレートの間で前記ブシュあるいは連結ピンに回転自在に外嵌されるローラとを有し、前記リンクプレートが前後方向に前記ブシュあるいは連結ピンで交互に連結されてなるチェーンにおいて、
一部あるいは全部の前記ローラが、蛇腹形状の弾性ローラであることを特徴とするチェーン。
【請求項2】
前記蛇腹形状の弾性ローラが、スプロケットに掛け回されて圧縮力を受けた時に最大径が縮小し軸方向の長さが伸びるように構成され、スプロケットと接触していない状態で前記伸び分だけ前記左右一対のリンクプレートの間隔よりも短く形成されていることを特徴とする請求項1に記載のチェーン。
【請求項3】
前記蛇腹形状の弾性ローラが、スプロケットに掛け回されて圧縮力を受け最大径が縮小した時にチェーンの位置が基準ピッチ位置となるように形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のチェーン。
【請求項4】
前記蛇腹形状の弾性ローラが、最大径の異なるものを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のチェーン。
【請求項5】
一部あるいは全部の前記ローラが、前記蛇腹形状の弾性ローラの外周に円筒状のローラが外嵌された複合ローラであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のチェーン。
【請求項6】
前記最大径が異なる蛇腹形状の弾性ローラ、前記複合ローラ、あるいは、通常の円筒ローラのうちの少なくとも2種類以上が混在して使用されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のチェーン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−127685(P2011−127685A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−286365(P2009−286365)
【出願日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(000003355)株式会社椿本チエイン (861)