説明

テキストエディタ

【構成】テキストエディタ3は、ソースプログラムメンバ群15のディレクトリ一覧を表示し、表示した各ソースプログラムメンバに対する動作指示を利用者から受け取る。また、ディレクトリ一覧表示手段7でソースプログラムメンバと動作指示とが対応する動作指示対応テーブルを作成する。動作指示解析手段11で、ソースプログラムメンバ名を各種パラメータと共に各ソースプログラム編集処理ルーチンに制御を振り分ける。そして、削除手段8で、ソースプログラムメーンバの削除を要求する。印字手段9で、テキストをプリンタに印字する。修正手段10で、テキストを表示し、利用者によるテキストの修正を可能にする。
【効果】再び、機能選択画面からソースプログラムメンバに対する処理の指示とソースプログラムメンバ名とをキーインする手間を省くことができる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テキストエディタに関し、特にソースプログラムメンバをライブラリから削除したり、ソースプログラムメンバのテキストを修正したり、あるいはソースプログラムメンバのテキストをプリンタに印字したりするテキストエディタに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、テキストエディタを用い、ソースプログラムメンバの削除、ソースプログラムメンバの内容であるテキストの印字、あるいはソースプログラムメンバの内容であるテキストの修正を行う時に、機能選択画面からディレクトリ一覧表示機能を用い、ソースプログラムメンバ名を確認した後に、ディレクトリ一覧表示を終了させ、再度、機能選択画面から動作指示とソースプログラムメンバ名とをキーインしていた。そのために、操作に手間がかかるとともに、削除で誤ったソースプログラムメンバ名のキーインにより、重要なソースプログラムメンバを削除してしまうという事故などがあった。更に、複数個のソースプログラムメンバを処理する場合でも、機能選択画面から一つ一つの動作指示とソースプログラムメンバ名とをキーインしなければならないという手間も必要であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のテキストエディタは、ソースプログラムメンバを処理する場合に、機能選択画面からディレクトリ一覧表示画面を表示し、ソースプログラムメンバ名を確認後に、再び機能選択画面からソースプログラムメンバの動作指示とソースプログラムメンバ名とをキーインするので、大変に手間がかかるという欠点を有している。
【0004】本発明の目的は、利用者がディレクトリ一覧表示画面に表示されたソースプログラムメンバに対する動作指示入力フィールドに動作の指示をキーインすることにより、再び、機能選択画面から動作指示とソースプログラムメンバ名とをキーインする手間を省くことができるテキストエディタを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のテキストエディタは、補助記憶装置内に存在するライブラリにソースプログラムメンバを作成して修正及び削除を行う主記憶装置上のテキストエディタにおいて、 利用者のソースプログラムの編集に対する処理要求を解析し、各ソースプログラム編集処理ルーチンに制御を振り分ける要求解析手段と、ソースプログラムメンバのディレクトリ一覧を表示し、表示した各ソースプログラムメンバに対する動作指示を利用者から受け取り、ソースプログラムメンバに動作指示が対応する動作指示対応テーブルを作成するディレクトリ一覧表示手段と、動作指示対応テーブルの内容をもとに、ソースプログラムメンバ名を各種パラメータと共に各ソースプログラム編集処理ルーチンに制御を振り分ける動作指示解析手段と、ソースプログラムメンバの削除をデータ管理サブシステムに要求するソースプログラムメンバ削除手段と、ソースプログラムメンバの内容であるテキストをプリンタに印字するソースプログラムメンバ印字手段と、ソースプログラムメンバの内容であるテキストを表示し、利用者によるテキストの修正を可能にするソースプログラムメンバ修正手段と、を備えて構成されている。
【0006】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は、本発明のテキストエディタの一実施例を示すブロック図である。本実施例のテキストエディタは、図1に示すように、端末装置1、主記憶装置2上のテキストエディタ3,データ管理サブシステム4,一時記憶領域5、テキストエディタ3内の要求解析手段6,ディレクトリ一覧表示手段7,ソースプログラムメンバ削除手段8,ソースプログラムメンバ印字手段9,ソースプログラムメンバ修正手段10,動作指示解析手段11、一時記憶領域5内の動作指示対応テーブル12、補助記憶装置13上のライブラリ14、ライブラリ14内のソースプログラムメンバ群15、ディレクトリ部16から構成されている。
【0007】そして、主記憶装置2上のテキストエディタ3は、端末装置1から機能選択画面を介し、補助記憶装置13上のライブラリ14内に存在するソースプログラムメンバ群15の保守に関する処理要求を受けると、端末装置1の要求内容を要求解析手段6が更に詳細に解析し、端末装置1の要求がソースプログラムメンバ群15のディレクトリ一覧の表示要求であったならば、ディレクトリ一覧表示手段7へ、ソースプログラムメンバ群15中の1ソースプログラムメンバの削除要求であったならば、ソースプログラムメンバ削除手段8へ、というように要求に従った処理を行う手段に要求解析手段6が制御を渡す。
【0008】図2は、図1のディレクトリ一覧表示手段7の動作の一例を示す流れ図である。図2に示すように、ライブラリ14内のディレクトリ部16の内容の取り出しをデータ管理サブシステム4に要求して取り出した内容をディレクトリ一覧として編集し(ステップ17)、編集したディレクトリ一覧を端末装置1に表示する。この時に、ソースプログラムメンバ群15のディレクトリ情報の横にそのソースプログラムメンバ群15中の1ソースプログラムメンバに対する動作指示を入力できるように動作指示入力フィールドも同時に表示する(ステップ18)。
【0009】そして、表示したディレクトリ情報中の各ソースプログラムメンバ名に対して、端末装置1から利用者がキーインした動作指示を受信する(ステップ19)。表示したソースプログラムメンバ名と、それに対する動作指示が対応するように動作指示対応テーブル12を一時記憶領域5内に作成する(ステップ20)。また、ソースプログラムメンバ群15中の1ソースプログラムメンバに対する処理要求の解析および実行を行うべく、動作指示解析手段11に制御を渡す(ステップ21)。
【0010】そこで、ステップ19でソースプログラムメンバ群15に対する動作指示と同時に受信した次の一画面分のディレクトリ一覧を表示するか否かの問い合わせに対する利用者の指示に従って、表示の要求があれば、ステップ17へ制御を戻し、そうでなければ、ディレクトリ一覧表示手段7を終了する。
【0011】図3は、図1の動作指示解析手段11の動作の一例を示す流れ図である。図3に示すように、ディレクトリ一覧表示手段7で作成された動作指示対応テーブル12の内容を先頭から順に参照するために、動作指示対応テーブル12の先頭をポイントする(ステップ23)。ポイントした動作指示対応テーブル12の内容で、動作指示が削除であれば、ステップ25へ、そうでなければ、ステップ27へ制御を移す(ステップ24)。
【0012】そこで、削除のときには、動作指示で削除を指定されたソースプログラムメンバ名を動作指示対応テーブル12から取り出し、削除対象プログラムメンバフィールドに格納する(ステップ25)。ステップ25で削除対象プログラムメンバフィールドに格納したソースプログラムメンバ群15中の1ソースプログラムメンバの削除を指示するべく、必要パラメータと共にソースプログラムメンバ削除手段8に制御を渡す(ステップ26)。
【0013】また、削除できないときには、ポイントした動作指示対応テーブル12の内容で、動作指示が印字であれば、ステップ28へ、そうでなければ、ステップ30へ制御を移す(ステップ27)。そして、印字のときには、動作指示に印字を指定されたソースプログラムメンバ名を動作指示対応テーブル12から取り出し、印字対象プログラムメンバフィールドに格納する(ステップ28)。ステップ28で印字対象プログラムメンバフィールドに格納したソースプログラムメンバ群15中の1ソースプログラムメンバの印字を指示するべく、必要パラメータと共にソースプログラムメンバ印字手段9に制御を渡す(ステップ29)。
【0014】一方、印字ではないときには、ポイントした動作指示対応テーブル12の内容で、動作指示が修正であれば、ステップ31へ、そうでなければ、ステップ33へ制御を移す(ステップ30)。修正のときには、動作指示に修正を指定されたソースプログラムメンバ名を動作指示対応テーブル12から取り出し、修正対象プログラムメンバフィールドに格納する(ステップ31)。ステップ31で修正対象プログラムメンバフィールドに格納したソースプログラムメンバ群15中の1ソースプログラムメンバの修正を指示するべく、必要パラメータと共にソースプログラムメンバ修正手段10に制御を渡す(ステップ32)。
【0015】次に、現在の処理対象としてポイントしている動作指示対応テーブル12の内容が、テーブルの最後であれば、動作指示解析手段11を終了し、そうでなければ、ステップ34に制御を移す(ステップ33)。動作指示対応テーブル12の次の内容を参照すべくポイントを更新し、ステップ24に制御を戻す(ステップ34)。
【0016】図4は、本実施例のテキストエディタが画面に表示するディレクトリ一覧表示画面の表示内容の一例を示す説明図である。図4に示すように、最初の行は、利用者に対してディレクトリ一覧表示からの動作指示の方法を知らせるメッセージである。2行目はディレクトリ一覧に対する見出しであり、動作指示,ソースプログラムメンバ名,言語タイプ,リビジョン,ソースプログラムメンバの作成日,更新日の表示位置を示す。3行目から14行目は各ソースプログラムメンバのディレクトリの内容を示している。
【0017】また、15行目は、利用者に対してディレクトリ一覧表示画面の動作に対する指示を促すメッセージ行である。4行目の動作指示入力フィールドにある“D”は、利用者がソースプログラムメンバJINJI−2が不用なものと判断し、削除の指示である“D”をキーインしたことを示す。8行目の動作指示入力フィールドにある“P”は、利用者がソースプログラムメンバM−MEISAIのソースプログラムリストを採取するために、テキストの印字の指示である“P”をキーインしたことを示す。13行目の動作指示入力フィールドにある“U”は、利用者がソースプログラムメンバRENSYUを修正するために、修正の指示である“U”をキーインしたことを示す。
【0018】以上のように、テキストエディタ3は、利用者がディレクトリ一覧表示画面に表示されたソースプログラムメンバ群15中の1ソースプログラムメンバに対する動作指示入力フィールドに処理の指示をキーインすることにより、再び機能選択画面からソースプログラムメンバ群15中の1ソースプログラムメンバ名をキーインすることなく、ソースプログラムメンバ群15中の1ソースプログラムメンバを処理する目的を達成することができる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のテキストエディタは、利用者が、ディレクトリ一覧表示画面で、ソースプログラムメンバに対する動作指示入力フィールドに、処理の指示をキーインすることにより、再び、機能選択画面からソースプログラムメンバに対する処理の指示とソースプログラムメンバ名とをキーインする手間を省くことができるという効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のテキストエディタの一実施例を示すブロック図。
【図2】図1のディレクトリ一覧表示手段の動作の一例を示す流れ図である。
【図3】図1の動作指示解析手段の動作の一例を示す流れ図である。
【図4】本実施例のディレクトリ一覧表示画面の表示内容の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 端末装置
2 主記憶装置
3 テキストエディタ
4 データ管理サブシステム
5 一時記憶領域
6 要求解析手段
7 ディレクトリ一覧表示手段
8 ソースプログラムメンバ削除手段
9 ソースプログラムメンバ印字手段
10 ソースプログラムメンバ修正手段
11 動作指示解析手段
12 動作指示対応テーブル
13 補助記憶装置
14 ライブラリ
15 ソースプログラムメンバ
16 ディレクトリ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 補助記憶装置内に存在するライブラリにソースプログラムメンバを作成して修正及び削除を行う主記憶装置上のテキストエディタにおいて、利用者のソースプログラムの編集に対する処理要求を解析し、各ソースプログラム編集処理ルーチンに制御を振り分ける要求解析手段と、ソースプログラムメンバのディレクトリ一覧を表示し、表示した各ソースプログラムメンバに対する動作指示を利用者から受け取り、ソースプログラムメンバに動作指示が対応する動作指示対応テーブルを作成するディレクトリ一覧表示手段と、動作指示対応テーブルの内容をもとに、ソースプログラムメンバ名を各種パラメータと共に各ソースプログラム編集処理ルーチンに制御を振り分ける動作指示解析手段と、ソースプログラムメンバの削除をデータ管理サブシステムに要求するソースプログラムメンバ削除手段と、ソースプログラムメンバの内容であるテキストをプリンタに印字するソースプログラムメンバ印字手段と、ソースプログラムメンバの内容であるテキストを表示し、利用者によるテキストの修正を可能にするソースプログラムメンバ修正手段と、を備えることを特徴とするテキストエディタ。

【図4】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開平5−298083
【公開日】平成5年(1993)11月12日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−104581
【出願日】平成4年(1992)4月23日
【出願人】(000241979)北海道日本電気ソフトウェア株式会社 (10)