説明

テレビおよび表示装置

【課題】専用の遮熱材を用いることなく液晶パネルの外周部が局所的に高温となるのを防止できるテレビを得ることにある。
【解決手段】実施形態によれば、テレビは、筐体と、筐体に収容された液晶パネル、フレームおよび光源と、を備えている。液晶パネルは、筐体の開口部から露出された表示面と、表示面の裏側に位置された背面と、を有している。フレームは、液晶パネルの背面の外周部に面するパネル支持部を有している。光源は、フレームに支持されて、液晶パネルの背面を照らす。フレームのパネル支持部は、液晶パネルの背面の外周部に向けて突出された複数の突起を有し、これら突起で液晶パネルが支持されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、テレビおよび表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば液晶テレビは、液晶パネルの背面を照らすバックライトを備えている。バックライトは、導光板および光源を含むとともに、液晶パネルと一緒にフレームに支持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−311327号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
バックライト用の光源としては、例えば冷陰極蛍光管あるいは発光ダイオードが用いられている。この種の光源は、発光時に発熱を伴うので、光源の熱がフレームを通じて液晶パネルに伝わることがある。
【0005】
特に、導光板の側方に光源を配置した、いわゆるエッジライト形と称するバックライトでは、フレームに支持された液晶パネルの外周部が局所的に高温下にさらされるのを否めない。この結果、温度に敏感な液晶の応答性が変化したり、液晶パネルの偏光板が熱収縮を起こして高精細な映像を表示する上での妨げとなることがある。
【0006】
本発明の目的は、専用の遮熱材を用いることなく液晶パネルの外周部が局所的に高温となるのを防止できるテレビおよび表示装置を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一つの実施形態によれば、テレビは、筐体と、筐体に収容された液晶パネル、フレームおよび光源と、を備えている。液晶パネルは、筐体の開口部から露出された表示面と、表示面の裏側に位置された背面と、を有している。フレームは、液晶パネルの背面の外周部に面するパネル支持部を有している。光源は、フレームに支持されて液晶パネルの背面を照らす。フレームのパネル支持部は、液晶パネルの背面の外周部に向けて突出された複数の突起を有し、これら突起で液晶パネルが支持されている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施形態に係る液晶テレビの正面図。
【図2】第1の実施形態に係る液晶テレビの側面図。
【図3】図1に示す液晶テレビのテレビ本体の概略を分解して示す斜視図。
【図4】光源モジュールの斜視図。
【図5】図1のF5−F5線に沿う断面図。
【図6】図6のF6−F6線に沿う断面図。
【図7】第2の実施形態に係る液晶テレビの断面図。
【図8】図7のF8−F8線に沿う断面図。
【図9】第3の実施形態に係る液晶テレビの断面図。
【図10】図9のF10−F10線に沿う断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1の実施形態]
以下、第1の実施形態について、図1ないし図6を参照して説明する。
【0010】
図1および図2は、表示装置の一例である液晶テレビ1を示している。液晶テレビ1は、卓上スタンド2とテレビ本体3とを備えている。
【0011】
卓上スタンド2は、例えばテレビ台の設置面4の上に置かれているとともに、テレビ本体3を支持している。
【0012】
図3および図5に示すように、テレビ本体3は、筐体5、液晶パネル6およびエッジライト型のバックライト7を備えている。
【0013】
筐体5は、フロントカバー8とバックカバー9とで構成されている。フロントカバー8は、第1ないし第4の縁部8a,8b,8c,8dを有している。第1ないし第4の縁部8a,8b,8c,8dは、例えば押し出し加工されたアルミニウム合金製の形材で構成されている。第1および第3の縁部8a,8cは、フロントカバー8の幅方向に互いに平行に延びている。第2および第4の縁部8b,8dは、フロントカバー8の高さ方向に互いに平行に延びている。
【0014】
したがって、第1ないし第4の縁部8a,8b,8c,8dは、四角い枠形に組み合わされているとともに、互いに協働して四角い開口部10を規定している。
【0015】
第1ないし第4の縁部8a,8b,8c,8dは、図5に示すような共通の断面形状を有している。図5に第2の縁部8bを代表して示すように、第1ないし第4の縁部8a,8b,8c,8dは、夫々前壁11および周壁12を有している。前壁11は、開口部10の一辺を規定するとともに、筐体5の前面を構成している。周壁12は、前壁11の外周縁部から前壁11と直交する方向に延びて、筐体5の周面を構成している。
【0016】
バックカバー9は、例えばアルミニウム合金製の四角い板である。フロントカバー8およびバックカバー9は、互いに組み合わせることで、フラットな箱形の筐体5を構成している。
【0017】
液晶パネル6は、表示パネルの一例であって、筐体5の内部に収容されている。液晶パネル6は、透明な二枚の基板の間に液晶を封入したパネル本体14と、パネル本体14の表面に積層された第1の偏光板15と、パネル本体14の裏面に積層された第2の偏光板16とを備えている。
【0018】
第1の偏光板15は、映像を表示する液晶パネル6の表示面6aを構成している。表示面6aは、筐体5の開口部10から筐体5の外に露出されている。第2の偏光板16は、液晶パネル6の背面6bを構成している。背面6bは、表示面6aの裏側に位置されている。
【0019】
図3に示すように、液晶パネル6は、第1ないし第4の縁部17a,17b,17c,17dを有している。第1および第3の縁部17a,17cは、液晶パネル6の幅方向に互いに平行に延びている。第2および第4の縁部17b,17dは、液晶パネル6の高さ方向に互いに平行に延びている。そのため、第1ないし第4の縁部17a,17b,17c,17dは、表示面6aを取り囲む液晶パネル6の外周部を規定している。
【0020】
図3および図5に示すように、バックライト7は、筐体5の内部に収容されている。バックライト7は、導光体18、第1の光源モジュール20および第2の光源モジュール21を備えている。
【0021】
導光体18は、導光板22、プリズムシート23、偏光シート24および反射シート25を互いに積層することで構成されている。導光板22は、液晶パネル6に対応した大きさを有する透明な四角い板であって、液晶パネル6の背後に位置されている。
【0022】
導光板22は、第1ないし第4の縁部26a,26b,26c,26dを有している。第1および第3の縁部26a,26cは、導光板22の幅方向に互いに平行に延びている。第2および第4の縁部26b,26dは、導光板22の高さ方向に互いに平行に延びている。さらに、第1ないし第4の縁部26a,26b,26c,26dは、夫々平坦な周面27を有している。周面27は、導光板22の表面28と裏面29との間に跨るとともに、導光板22の周囲に露出されている。
【0023】
プリズムシート23は、導光板22の表面28に積層されている。偏光シート24は、プリズムシート23の上に積層されて、液晶パネル6の背面6bと向かい合っている。反射シート25は、導光板22の裏面29に積層されて、バックカバー9に面している。
【0024】
図3および図5に示すように、液晶パネル6およびバックライト7の導光体18は、フレーム30を介して筐体5の内部に支持されている。フレーム30は、第1ないし第4の片部31a,31b,31c,31dを有している。第1ないし第4の片部31a,31b,31c,31dは、例えば押し出し加工されたアルミニウム合金製の形材で構成され、互いに共通の断面形状を有している。
【0025】
第1および第3の片部31a,31cは、導光体18の幅方向に互いに平行に延びている。第2および第4の片部31b,31dは、導光体18の高さ方向に互いに平行に延びている。第1ないし第4の片部31a,31b,31c,31dは、四角い枠形に組み合わされて、導光体18を周方向に連続して取り囲んでいる。
【0026】
図5にフレーム30の第2の片部31bを代表して示すように、第1ないし第4の片部31a,31b,31c,31dは、フロントカバー9の前壁11の外周部とバックカバー9の外周部との間に介在されて、フロントカバー9およびバックカバー9で覆われている。
【0027】
フロントカバー9、バックカバー9およびフレーム30は、複数の第1ねじ32を介して一体的に結合されている。第1のねじ32は、フロントカバー9およびバックカバー9の周方向に間隔を存して配列されている。
【0028】
第1のねじ32は、バックカバー9およびフレーム30を筐体5の背後から貫通するとともに、フロントカバー8に設けたねじ孔33にねじ込まれている。このねじ込みにより、フロントカバー8とバックカバー9とが互いに連結されているとともに、フレーム30がフロントカバー8とバックカバー9との間で挟み込まれている。この結果、フレーム30は、フロントカバー8およびバックカバー9に熱的に接続されている。
【0029】
フレーム30の第1ないし第4の片部31a,31b,31c,31dは、夫々図5に示すようなパネル支持部34を備えている。パネル支持部34は、第1ないし第4の片部31a,31b,31c,31dから液晶パネル6の外周部と導光体18の外周部との間に突出されている。パネル支持部34は、液晶パネル6の外周部に沿うように第1ないし第4の片部31a,31b,31c,31dの全長に亘って延びている。
【0030】
このため、液晶パネル6の外周部は、フロントカバー8の前壁11とフレーム30のパネル支持部34との間に介在されている。同様に、導光体18の外周部は、バックカバー9とフレーム30のパネル支持部34との間に介在されている。
【0031】
図3および図5に示すように、液晶パネル6の左側に位置されたフレーム30の第2の片部31bおよび液晶パネル6の右側に位置されたフレーム30の第4の片部31dは、夫々光源支持部を兼ねている。第2の片部31bおよび第4の片部31dは、受熱面35を有している。受熱面35は、フラットな面であり、筐体5の内部で導光板22の周面27と向かい合っている。
【0032】
さらに、第2の片部31bおよび第4の片部31dのパネル支持部34は、夫々液晶パネル6の背面6bの外周部に向けて突出された複数の突起37を備えている。図5および図6に示すように、突起37は、液晶パネル6の幅方向に直線状に延びているとともに、液晶パネル6の第2および第4の縁部17b,17dの長手方向に間隔を存して一列に並んでいる。
【0033】
第1の実施形態によると、各突起37は、パネル支持部34から液晶パネル6の背面6bに向けて先細り状に形成されている。具体的に述べると、各突起37は、例えば楔のような三角形の断面形状を有し、尖った先端37aを含んでいる。
【0034】
突起37の先端37aは、液晶パネル6の背面6bを構成する第2の偏光板16に突き当たって、液晶パネル6を背後から支えている。このため、突起37の先端37aは、第2の偏光板16に対し液晶パネル6の幅方向に線接触された状態にあるとともに、液晶パネル6の高さ方向に点接触された状態にある。
【0035】
よって、パネル支持部34は、液晶パネル6の背面6bの外周部を部分的に支えているということができる。
【0036】
このような突起37の存在により、パネル支持部34のうち第2の偏光板16に接する部分の面積は、第2の偏光板16のうちパネル支持部34に面する部分の面積よりも格段に狭くなっている。
【0037】
言い換えると、例えば図6に示すように、パネル支持部34のうち第2の偏光板16に面する部分に、液晶パネル6の幅方向に沿う複数の凹部38を液晶パネル6の高さ方向に間隔を存して一列に配置した場合、隣り合う凹部38の間に残った領域を突起37の先端37aと規定することができる。そのため、各凹部38は、液晶パネル6の背面6bの外周部に向けて拡開された形状とすることが望ましい。
【0038】
さらに、第1の実施形態によると、各突起37は、一端に連通口39を有する中空状に形成されている。図5に示すように、連通口39は、パネル支持部34の先端に位置されているとともに、筐体5の内部で液晶パネル6と導光体18との間に開口されている。
【0039】
図3に示すように、フレーム30の第1の片部31aのパネル支持部34および第3の片部31cのパネル支持部34は、夫々フラットな支持面41を有している。支持面41は、液晶パネル6の背面6bを構成する第2の偏光板16の外周部に突き合わされて、液晶パネル6を背後から支えている。
【0040】
図5に示すように、第1の緩衝シート42がフロントカバー8の前壁11と液晶パネル6の表示面6aの外周部との間に介在されている。同様に、第2の緩衝シート43が第1ないし第4の片部31a,31b,31c,31dのパネル支持部34と導光体18の外周部との間に介在されている。
【0041】
この結果、液晶パネル6は、フロントカバー8の前壁11とフレーム30のパネル支持部34との間で挟持されている。同様に、導光体18は、バックカバー9とフレーム30のパネル支持部34との間で挟持されている。
【0042】
前記第1および第2の光源モジュール20,21は、液晶パネル6の表示面6aに表示される映像の視認性を高めるための要素である。第1の光源モジュール20は、フレーム30の第2の片部31bの受熱面35に固定されて、導光板22の左側の周面27と向かい合っている。第2の光源モジュール21は、フレーム30の第4の片部31dの受熱面35に固定されて、導光板22の右側の周面27と向かい合っている。
【0043】
第1および第2の光源モジュール20,21は、互いに共通の構成を有するため、導光板22の左側に位置された第1の光源モジュール20を代表して説明する。
【0044】
図4および図5に示すように、第1の光源モジュール20は、ベース45と複数の発光部46とを備えている。ベース45は、例えば押し出し加工されたアルミニウム合金製の形材で構成され、導光板22の周面27に沿って一直線状に延びている。ベース45は、第1の平坦面45aと、第1の平坦面45aの裏側に位置された第2の平坦面45bとを有している。
【0045】
発光部46は、ベース45の長手方向に沿って一列に並んでいる。各発光部46は、基板47、発光ダイオード48および封止材49を備えている。基板47は、ベース45の第1の面45aの上に接着されている。発光ダイオード48は、動作中に発熱を伴う光源の一例であって、基板47の表面に実装されている。封止材49は、蛍光体を含む透明な樹脂材料で構成され、発光ダイオード48を覆うように基板47に積層されている。
【0046】
第1の光源モジュール22は、発光部46が導光板22の周面27を向くような姿勢でフレーム30の受熱面35に取り付けられている。具体的には、発光部46を有するベース45がフレーム30の受熱面35に複数の第2のねじ50を介して固定されている。この固定により、ベース45の第2の面45bが受熱面35に密着されて、第1の光源モジュール20がフレーム30に熱的に接続されている。
【0047】
このような構成によると、第1および第2の光源モジュール20,21の発光ダイオード48から放射された光は、図5に矢印で示すように導光板22の周面27に入射される。導光板22に入射された光は、プリズムシート23および偏光シート24を透過して液晶パネル6の背面6bに向かう。
【0048】
さらに、導光板22に入射された光のうち、バックカバー9に向かう光は、反射シート25で反射された後、プリズムシート23および偏光シート24を透過して液晶パネル6の背面6bに向かう。
【0049】
したがって、導光体18から液晶パネル6に向けて光が照射され、液晶パネル6の表示面6aに表示された映像の視認性が高まる。
【0050】
第1の実施形態に係る液晶テレビ1によると、第1および第2の光源モジュール20,21が発光している時、発光ダイオード48が発する熱は、基板47を介してベース45に伝わるとともに、ベース45からフレーム30の第2および第4の片部31b,31dに伝わる。ベース45およびフレーム30は、共に熱伝導性に優れたアルミニウム合金製であるため、発光ダイオード48の熱がベース45からフレーム30に効率よく拡散される。
【0051】
フレーム30は、筐体5を構成するフロントカバー8およびバックカバー9に一体的に結合されて、これらフロントカバー8およびバックカバー9に熱的に接続されている。フロントカバー8およびバックカバー9は、共に熱伝導性に優れたアルミニウム合金製であるため、フレーム30に拡散された発光ダイオード48の熱が、フレーム30からフロントカバー8およびバックカバー9の双方に効率よく伝わる。
【0052】
フロントカバー8およびバックカバー9は、テレビ本体3の外に露出されて、液晶テレビ1の外郭を構成している。このため、発光ダイオード48の熱をフロントカバー8およびバックカバー9から大気中に放出することができ、筐体5の内部に発光ダイオード48の熱が滞留し難くなる。
【0053】
一方、液晶パネル6の背面6bの外周部は、フレーム30の第1ないし第4の片部31a,31b,31c,31dのパネル支持部34によって支持されている。この際、第2および第4の片部31b,31dは、前記のように発光ダイオード48の熱を受けるので、発光ダイオード48の熱が第2および第4の片部31b,31dからパネル支持部34に伝わる。
【0054】
しかるに、第1の実施形態によると、第2および第4の片部31b,31dのパネル支持部34は、液晶パネル6の背面6bの外周部に向けて突出された複数の楔状の突起37を有している。これら突起37の尖った先端37aは、液晶パネル6の背面6bに突き当たって、液晶パネル36を背後から支えている。
【0055】
すなわち、各突起37の先端37aは、液晶パネル6の第2の偏光板16に対し液晶パネル6の幅方向に線接触された状態にあるとともに、液晶パネル6の高さ方向に点接触された状態にある。この結果、発光ダイオード48の熱を受けるパネル支持部34と液晶パネル6の背面6aとの間の接触面積が減少し、発光ダイオード48の熱がパネル支持部34から液晶パネル6の外周部に伝わり難くなる。
【0056】
よって、格別な断熱材を用いることなく液晶パネル6の背面6bの外周部が局所的に高温となるのを防止できる。これにより、液晶パネル6の第2の偏光板16の熱収縮を抑制することができ、高画質な映像を得ることができる。
【0057】
さらに、突起37は中空状であるとともに、筐体5の内部で液晶パネル6と導光体18との間に開口された連通口39を有している。この構成によれば、パネル支持部34から突起37に伝えられた発光ダイオード48の熱が、突起37の内側の空間を伝わって連通口39から筐体5の内部に逃げ易くなる。
【0058】
このため、突起37の放熱効率を高めることができ、液晶パネル6の裏面6bの外周部に対する局所的な熱伝導を抑制する上で好都合となる。
【0059】
第1実施形態において、液晶パネル6の背面6bに突き当たる突起37は、第1および第2の光源モジュール20,21が固定された第2および第4の片部31b,31dのパネル支持部34のみに形成することに限らない。例えば、突起37は、第1ないし第4の片部31a,31b,31c,31dの全てのパネル支持部34に同様に形成してもよい。
【0060】
この構成によれば、第1および第3の片部31a,31cのパネル支持部34と液晶パネル6の裏面6bの外周部との間の接触面積が減少するので、たとえ発光ダイオード48の熱が第2および第4の片部31b,31dから第1および第3の片部31a,31cのパネル支持部34に伝わっても、このパネル支持部34に対応する液晶パネル6の外周部への局所的な熱伝導を抑制することができる。
【0061】
さらに、フレーム30は、アルミニウム合金のような金属製とすることに限らない。例えば、第1および第2の光源モジュール20,21から伝わる熱を十分に放出することができれば、フレーム30を樹脂製としてもよい。
【0062】
それとともに、光源にしても発光ダイオードに限らず、例えば冷陰極蛍光管やエレクトロルミネセンスのようなその他の光源を用いてもよい。
【0063】
[第2の実施形態]
図7および図8は、第2の実施形態を開示している。第2の実施形態は、パネル支持部34の突起37に関する事項が第1の実施形態と相違しており、それ以外の液晶テレビ1の構成は、第1の実施形態と同様である。そのため、第2の実施形態において、第1の実施形態と同一の構成部分には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0064】
図7および図8に示すように、楔状の突起37は、内部がくり抜かれていない中実な断面形状を有し、突起37の尖った先端37aが液晶パネル6の背面6bの外周部に突き当たっている。
【0065】
このような第2の実施形態においても、突起37の存在によりパネル支持部34と液晶パネル6の裏面6bの外周部との間の接触面積が減少する。そのため、液晶パネル6の外周部への局所的な熱伝導を抑制することができ、前記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0066】
加えて、突起37が中実の断面形状を有するので、突起73の強度を十分に確保することができ、液晶パネル6を背後からしっかりと支えることができる。
【0067】
[第3の実施形態]
図9および図10は、第3の実施形態を開示している。第3の実施形態は、液晶パネル6の背面6bの外周部を背後から支える構成が第1の実施形態と相違しており、それ以外の液晶テレビ1の構成は、第1の実施形態と同様である。そのため、第3の実施形態において、第1の実施形態と同一の構成部分には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0068】
図9および図10は、フレーム30の第2の片部31bに設けられたパネル支持部34と液晶パネル6との位置関係を示している。パネル支持部34は、液晶パネル6の背面6bの外周部に向けて一体に突出された複数の突起61を有している。突起61は、四角い柱状をなすとともに、パネル支持部34の上に互いに間隔を存してマトリクス状に配列されている。各突起61は、四角い先端面61aを有している。先端面61aは、フラットであるとともに、全ての突起61の先端面61aは、同一の平面上に位置されている。突起61の先端面61aは、液晶パネル6の背面6bを構成する第2の偏光板16の外周部に突き合わされて、液晶パネル6を背後から支えている。
【0069】
このような突起61の存在により、パネル支持部34のうち第2の偏光板16に接する部分の面積は、第2の偏光板16のうちパネル支持部34に面する部分の面積よりも格段に狭くなっている。
【0070】
このような第3の実施形態によると、パネル支持部34と液晶パネル6の裏面6bの外周部との間の接触面積が減少する。そのため、液晶パネル6の外周部への局所的な熱伝導を抑制することができ、高画質な映像を得ることができる。
【0071】
第3の実施形態において、マトリクス状に配列された突起は、例えばパネル支持部の上面に複数の溝を格子状に形成することによっても得ることができる。言い換えると、複数の溝によって囲まれた四角い領域を突起の先端面と規定することができる。
【0072】
さらに、突起は、角柱状に限らず、例えば円柱状としてもよいし、先細り状に尖った角錐状あるいは円錐状としてもよい。突起を角錐状あるいは円錐状に形成した場合、突起が液晶パネルの背面に対し点で接触することになり、突起と液晶パネルとの間の接触面積がより減少する。よって、パネル支持部に伝えられた発光ダイオードの熱が液晶パネルの外周部に伝わり難くなり、液晶パネルに対する熱影響を効率よく緩和することができる。
【0073】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0074】
5…筐体、6…液晶パネル(表示パネル)、6a…表示面、6b…背面、7…バックライト、10…開口部、30…フレーム、34…パネル支持部、37,61…突起、48…光源(発光ダイオード)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部が設けられた筐体と、
前記筐体に収容され、前記開口部から露出された表示面と、前記表示面の裏側に位置された背面と、を有する液晶パネルと、
前記筐体に収容され、前記液晶パネルの前記背面の外周部に面するパネル支持部を有するフレームと、
前記フレームに支持され、前記液晶パネルの前記背面を照らす光源と、を具備し、
前記フレームの前記パネル支持部は、前記液晶パネルの前記背面の外周部に向けて突出された複数の突起を有し、これら突起で前記液晶パネルが支持されたテレビ。
【請求項2】
請求項1の記載において、前記フレームの前記パネル支持部は、前記液晶パネルの外周部に沿って延びているとともに、前記突起が前記液晶パネルの外周部の長手方向に間隔を存して並んだテレビ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2の記載において、前記突起は、前記パネル支持部から前記液晶パネルの前記背面の外周部に向けて先細り状に尖った形状を有するテレビ。
【請求項4】
請求項3の記載において、前記光源が前記フレームに熱的に接続されたテレビ。
【請求項5】
請求項4の記載において、前記各突起は、前記筐体内に開口された中空の形状を有するテレビ。
【請求項6】
表示面の裏側に位置された背面を有する表示パネルと、
前記表示パネルの前記背面の外周部に面するパネル支持部を有するフレームと、
前記フレームに支持され、前記表示パネルの前記背面を照らす光源と、を具備し、
前記フレームの前記パネル支持部は、前記表示パネルの前記背面の外周部に向けて突出された複数の突起を有し、これら突起で前記表示パネルが支持された表示装置。
【請求項7】
請求項6の記載において、前記フレームは、前記光源が熱的に接続された光源支持部を有し、前記パネル支持部の少なくとも一部が前記光源支持部に連続して形成されているとともに、前記光源支持部に対応した前記パネル支持部に前記突起が形成された表示装置。
【請求項8】
請求項6の記載において、前記フレームの前記パネル支持部は、前記表示パネルの外周部に沿って延びているとともに、前記突起が前記表示パネルの外周部の長手方向に間隔を存して並んだ表示装置。
【請求項9】
請求項8の記載において、前記突起は、前記パネル支持部から前記表示パネルの前記背面の外周部に向けて先細り状に尖った形状を有する表示装置。
【請求項10】
請求項6ないし請求項9のいずれかの記載において、前記表示パネルの前記背面は、前記光源の光が入射される偏光板で構成され、前記突起の先端が前記偏光板に当接した表示装置。
【請求項11】
表示パネルと、
前記表示パネルの外周部を部分的に支えるフレームと、を具備した表示装置。
【請求項12】
請求項11の記載において、前記表示パネルの外周部に接する前記フレームの面積が、前記表示パネルの外周部の面積よりも小さくなるように構成された表示装置。
【請求項13】
請求項12の記載において、前記フレームは、前記表示パネルの外周部に向けて互いに間隔を存して突出された複数の突起を有し、これら突起で前記表示パネルの外周部が支持された表示装置。
【請求項14】
請求項12の記載において、前記フレームは、前記表示パネルの外周部に面した部分に複数の凹部を有するとともに、隣り合う凹部の間に規定された領域で前記表示パネルの外周部が支持された表示装置。
【請求項15】
請求項11の記載において、前記表示パネルは、表示面の裏側に位置された背面を有し、前記フレームは、前記表示パネルの前記背面を照らすバックライトに熱的に接続されているとともに、前記表示パネルの前記背面の外周部に接するパネル支持部を有し、前記パネル支持部の面積が前記表示パネルの前記背面の外周部の面積よりも小さくなるように構成された表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−12953(P2013−12953A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−144866(P2011−144866)
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】