テレビチャットシステム
【課題】視聴者がテレビを視聴しながら他の視聴者とのチャットグループのリアルタイム通信に参加することができるテレビチャットシステムを提供する。
【解決手段】ユーザは同じテレビ番組またはチャンネルを見ている他のユーザとのリアルタイム通信に参加することができる。システムはリアルタイム通信をユーザ間で伝送することを可能にする。システムにより、ユーザは、興味のあるテレビ番組、チャンネル、または番組のカテゴリに関連するチャットグループに参加することができる。リアルタイム通信は、テキストメッセージ、音声通信、または映像通信であり得る。システムはまた、ユーザが他のユーザにチャットリクエストを送信することを可能にする。システムはまた、ユーザに視聴者が参加可能なチャットグループを確立させ得る。システムは、双方向テレビ番組ガイドまたはセットトップボックスアプリケーションに基づき得る。
【解決手段】ユーザは同じテレビ番組またはチャンネルを見ている他のユーザとのリアルタイム通信に参加することができる。システムはリアルタイム通信をユーザ間で伝送することを可能にする。システムにより、ユーザは、興味のあるテレビ番組、チャンネル、または番組のカテゴリに関連するチャットグループに参加することができる。リアルタイム通信は、テキストメッセージ、音声通信、または映像通信であり得る。システムはまた、ユーザが他のユーザにチャットリクエストを送信することを可能にする。システムはまた、ユーザに視聴者が参加可能なチャットグループを確立させ得る。システムは、双方向テレビ番組ガイドまたはセットトップボックスアプリケーションに基づき得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
本発明はテレビチャットシステムに関し、より詳細には双方向テレビ番組ガイドを含み得るテレビ環境でのチャット通信を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットが好評である局面は、オンラインチャットサービスに関する。このようなサービスのユーザは、任意の様々なトピックスを議論するためにチャットグループに参加することができる。チャットの参加者は、互いにインターネットを介してリンクされる。チャットの参加者は、他の参加者が自身のコンピュータを用いてコメントをタイプすると、リアルタイムで他の参加者のコメントを見ることができる。
【0003】
テレビ番組がチャットグループにおいて議論されることが多い。しかし、概して、従来のチャットサービスのユーザが、テレビ番組についてのチャットに参加しながらその番組を容易に視聴することができる方法は存在しない。ユーザは、ユーザのパーソナルコンピュータがある部屋と同じ部屋にテレビを配置してもよいが、このような構成では視聴しにくくなる。さらに多くの家族が居間にテレビを配置しているが、居間に自身のコンピュータを配置するのには気が進まない。
【0004】
パーソナルコンピュータには、テレビ信号がコンピュータのモニタ上に表示され得るチューナカードを提供され得るが、多くのテレビ視聴者は、従来のテレビ上でテレビを視聴することを好む。テレビは概して、コンピュータのモニタよりも大きな視聴領域を提供するので、コンピュータのモニタの場合のように、ユーザはテレビ画面の近くに座る必要がない。テレビはまた、典型的に、コンピュータが典型的に配置される場所よりも、よりテレビを見るのに適切な家の中の部屋に配置される。
【0005】
インターネットの局面とテレビ視聴経験とを一体化しようとするシステムは、CaliforniaのPalo AltoのWebTV Networks,Incから入手可能である。WebTVシステムによりテレビ視聴者が、視聴者のテレビセットに接続された、受信器を有するWebTVを介してインターネットにアクセスすることを可能にする。受信器を有するWebTVは、標準電話回線を通じてウェブに基づくWebTV Networkにユーザのテレビを接続することによって、ユーザがユーザのテレビ上でワールドワイドウェブをサーフすることを可能にする。WebTVシステムによりユーザは、テレビ番組リスト項目、およびその番組リスト項目内に現れるテレビ番組に関連するウェブサイトを見ることを可能にする。
【0006】
WebTVシステムはまた、ユーザがテレビ番組に関連するウェブサイトにアクセスすることを可能にするTVクロスオーバーリンクを提供する。受信器を有するWebTVは、ウェブリンク(すなわち、ユニバーサルリソースロケータ(URL))のようなデータを検出する。このデータは映像放送内に組み込まれ、ユーザのテレビ画面上のTVクロスオーバーリンクウォーターマークでユーザに通知する。TVクロスオーバーリンクによってユーザは、インターネットを介してユーザが見ているテレビ番組に関連するウェブサイトへリンクできる。WebPIPピクチャ・イン・ピクチャ機能によって、ユーザは、そのウェブサイトとテレビ番組とを同時に視聴することができる。ウェブサイトがチャット機能を支援している場合、ユーザはテレビ番組を見ながらインターネットを介してオンラインチャットに参加することができる。しかし、この種のウェブに基づくチャットの参加者がユーザと同じテレビ番組を見ているということを保証するWebTVシステムはない。従って、チャットの参加者全てが同じテレビ番組を積極的に視聴している場合に比べて、チャットへの集中が大きく減ることになる。
【0007】
特定のテレビ番組の間、MTVテレビチャンネルは、現在のMTVテレビ番組の上にスクロールチャットメッセージオーバーレイを表示する。ユーザは、インターネットを介して表示されているチャットにリンクすることができるが、ユーザのパーソナルコンピュータと同じ部屋にユーザのテレビセットを置いているユーザのみしか、チャットに参加できない。さらに、テレビ番組の視聴者すべては、参加に興味がない場合でさえ、そのチャットを見なければならない。そのシステムは、1つのチャットグループにしか対応できないので、チャットをしたいと望む視聴者が数人以上である場合には、興味のある特定のチャット話題を続けるのは困難または不可能であり得る。
【0008】
セットトップボックスで実現される双方向テレビ番組ガイドは、ユーザがユーザのテレビ上でテレビ番組リスト項目を視聴することを可能にする。このような番組ガイドにより、ユーザは異なる表示フォーマットでテレビ番組リスト項目を視聴し、様々な他の機能を実行できる。例えば、ユーザは、番組ガイドに現在の番組リスト項目をチャンネル順のグリッドにして表示するように指示することができる。ユーザはまた、番組ガイドを用いて所望の番組編成カテゴリ(例えば、スポーツ、映画、ニュース等)内の番組を検索できる。所望であれば、番組ガイドを用いて、ペイパービュー番組編成を注文できる。しかし双方向番組ガイドは、チャットに関する機能を提供できなかった。
【0009】
従って、以前から公知のシステムでは、一般にテレビ視聴者にインターネットのみに依存することなく他のテレビ視聴者とリアルタイムのチャット通信に参加する機会を提供しない。また以前から公知のシステムでは、テレビ視聴者にテレビ番組またはテレビチャンネルの他の視聴者のみからなるチャットグループに参加する機会を提供しない。以前から公知の双方向テレビ番組ガイドは、チャット機能を支援しない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
(発明の要旨)
本発明の目的は、チャット接続を形成するためにインターネットのみに依存せず、かつテレビ番組またはテレビチャンネルを見ているユーザが互いにリアルタイムチャット通信に参加することを可能にするテレビチャットシステムを提供することである。
【0011】
本発明の目的はまた、チャットを支援する双方向テレビ番組ガイドシステムを提供することである。
【0012】
本発明のこれらおよび他の目的は、本発明の原理に従って、テレビ視聴者が、テレビを見ながら他のテレビ視聴者を含むチャットグループにおける、リアルタイム通信に参加することができるテレビチャットシステムを提供することによって達成される。テレビチャットシステムのユーザは、現在同じテレビ番組またはテレビチャンネルを見ている他のユーザとのリアルタイムの通信に参加できる。
【0013】
そのシステムにより、チャットグループでのリアルタイム通信が、サーバを介してユーザテレビ機器デバイスの前にいるユーザ間で伝送され得る。例えば、サーバを備えたケーブルシステムヘッドエンドは、テレビ信号をも搬送する同軸ケーブルまたは他のこのような通信経路を介してこのような通信を伝送することができる。従って、そのシステムにより、チャット通信の伝送用のテレビ信号放送チャンネルを搬送する経路と別のさらなる通信経路の必要性をなくすことができる。
【0014】
本発明のテレビチャットシステムにより、ユーザは、ユーザが興味を持ち得るテレビ番組、テレビチャンネル、または番組のカテゴリに関連するチャットグループに参加することができる。リアルタイム通信は、テキストメッセージ、音声通信、または映像通信であり得る。
【0015】
テレビチャットシステムはまた、ユーザがチャットリクエストを送信して、他のユーザがテレビ番組またはテレビチャンネルに関連するチャットグループに入ることを要求することを可能にする。チャットリクエストは、受信者のテレビ画面に自動的に表示され得るか、または受信者のリクエスト時にアクセスされ得る。そのシステムはまた、テレビ視聴者が参加を許可されたチャットグループをユーザが設立することを可能にする。
【0016】
テレビチャットシステムは、セットトップボックス上で実現される双方向テレビ番組ガイドに基づき得る。所望であれば、そのシステムは、衛星受信器、最新式テレビ受信器(例えば、高品位テレビ、すなわちHDTV受信器)、セットトップボックス回路と一体化したテレビ等の他の適切なユーザテレビ機器上で実現され得る。
【0017】
本発明のさらなる特徴、その性質、および様々な利点は、添付の図面および以下の好適な実施形態の詳細な説明からより明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1A】図1Aは、本発明によるテレビチャットシステムの図である。
【図1B】図1Bは、本発明によるワイアレスキーボードに基づいたユーザインターフェースを有するユーザテレビ機器の図である。
【図1C】図1Cは、本発明によるテレビ画面キーボードユーザインターフェースの図である。
【図1D】図1Dは、本発明による標準メッセージまたは単語のリストを含む例示的な表示画面の図である。
【図2A】図2Aは、本発明による、複数のテレビ配信設備が通信ネットワークを介して接続され得る様態を示すシステム図である。
【図2B】図2Bは、本発明による、複数のユーザテレビ機器デバイスが、近隣ネットワークを介してテレビ配信設備および別のサーバに接続され得る様態を示すシステム図である。
【図3】図3は、本発明による、複数のテレビ配信設備がテレビチャンネルチャット設備を介して接続されるシステム構成の図である。
【図4】図4は、本発明による、家族のユーザプロフィール情報を入力するための例示的な表示画面の図である。
【図5】図5は、本発明による、ユーザがユーザプロフィールを選択できる例示的な表示画面の図である。
【図6】図6は、本発明による、家族以外のユーザ情報を入力するための例示的な表示画面の図である。
【図7】図7は、本発明による、家族以外のユーザの例示的な番組ガイドアドレスブックの図である。
【図8】図8は、本発明によるユーザ識別情報を作成することに関する工程を示すフローチャートである。
【図9】図9は、本発明による、テレビ番組の映像およびその番組に関連するチャットグループ表示領域を含む例示的な表示画面の図である。
【図10】図10は、本発明による、リアルタイム音声チャット通信のユーザテレビ機器への伝送のための例示的なシステムの図である。
【図11】図11は、本発明による、チャットグループの参加者の映像画像を表示する例示的なテレビ表示画面の図である。
【図12】図12は、本発明による、映像チャット画像の伝送のための例示的なシステムの図である。
【図13】図13は、本発明による、ユーザにチャットグループへ参加することを可能にさせる例示的な表示画面の図である。
【図14】図14は、本発明による、ユーザにチャットグループオプションを選択することを可能にさせる例示的な表示画面の図である。
【図15A】図15Aは、本発明による、ユーザに現在のテレビ番組に関連するチャットグループオプションを選択することを可能にさせる例示的な表示画面の図である。
【図15B】図15Bは、本発明による、参加、記録、またはリマインダを設定するためのリストから予定されたチャットグループをユーザが選択することができる例示的な双方向テレビ番組ガイド表示画面の図である。
【図16】図16は、本発明による、テレビ番組とともに複数のチャットグループを含む例示的な表示画面の図である。
【図17】図17は、本発明による、ユーザに現在のテレビ番組に関連するチャットグループに入ることを可能にさせる例示的な表示画面の図である。
【図18A】図18Aは、本発明による、チャットグループに参加する機会をユーザに提供するためのアプローチに関わる工程を示すフローチャートである。
【図18B】図18Bは、本発明による、ユーザに他のユーザテレビ機器デバイスにおけるユーザ間でチャットグループに参加する機会を提供するためのアプローチに関わる工程を示すフローチャートである。
【図18C】図18Cは、本発明による、テレビ番組を見ているユーザに、そのテレビ番組を見ているユーザ間のみのチャットグループに参加する機会を提供するためのアプローチに関わる工程を示すフローチャートである。
【図19】図19は、本発明による、ユーザがチャットリクエストを他のユーザに送信することを可能にする例示的な表示画面の図である。
【図20】図20は、本発明による、チャットリクエストを表示するための例示的な表示画面の図である。
【図21】図21は、本発明による、チャットリクエストを表示し、ユーザにチャットグループに参加することおよび/または関連するチャンネルに合わせることを可能にするための例示的な表示画面の図である。
【図22】図22は、本発明による、チャットリクエストを配信し、該当ユーザおよび他のユーザとを含むチャットグループを支援するためのアプローチに関わる工程を示すフローチャートである。
【図23】図23は、本発明による、該当ユーザおよび他のユーザとを含むチャットグループを設立するためのアプローチに関わる工程を示すフローチャートである。
【図24】図24は、本発明による、チャットリクエストに応答して、ユーザをチャットグループに参加させるためのアプローチに関わる工程を示すフローチャートである。
【図25】図25は、本発明による、チャットグループ内のチャットメッセージおよびチャットリクエストを送受信するための例示的な双方向表示リモコンデバイスの図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(好適な実施形態の詳細な説明)
本発明による例示的なテレビチャットシステム10を図1Aに示す。主設備12は、テレビ番組ガイドリスト項目データ、ペイパービュー注文情報等の番組ガイド情報を格納する番組ガイドデータベース14を含み得る。所望であれば、データベース14によりシステム10は、双方向テレビ番組ガイドを支援することができる。本発明のテレビチャット機能は、番組ガイドを用いることなくテレビチャットシステムを用いて提供され得るが、本発明の特定の局面は、特定および明確さのために双方向テレビ番組ガイドシステム構成に関連して主に記載される。データベース14からの情報は、通信リンク18を介してテレビ配信設備16に伝送され得る。リンク18は、衛星リンク、電話ネットワークリンク、光ファイバリンク、ケーブルリンク、マイクロ波リンク、このようなリンクの組合せ、または任意の他の適切な通信経路であり得る。
【0020】
テレビ配信設備16は、ケーブルシステムヘッドエンド、放送配信設備、または衛星テレビ配信設備のようなユーザへテレビ信号を配信するための設備である。図面が過度に複雑になるのを避けるため、図1Aには1つのテレビ配信設備16しか示していない。しかしながら、一般に、主設備12は、複数のテレビ配信設備に情報を配信する。
【0021】
主設備12によってテレビ配信設備16に伝送される番組ガイド情報は、番組の時間、チャンネル、タイトル、説明等のテレビ番組リスト項目データを含む。主設備12から伝送される情報はまた、特定のテレビ番組または特定のテレビチャンネルで利用可能なチャットグループについての情報を含み得る。
【0022】
所望であれば、いくらかの番組ガイドデータおよび他の情報を主設備12以外の設備にあるデータソースを用いて提供してもよい。例えば、利用可能な番組特定チャットグループに関連するデータは、テレビチャンネルチャット設備または主設備12およびテレビ配信設備16とは別の他の設備によって提供され得る。
【0023】
テレビ配信設備16は、通信経路24を介して番組ガイドデータおよび他の情報を複数のユーザのユーザテレビ機器20に配信する。通信経路24は好ましくは、テレビ配信設備16が、非映像の番組ガイド情報および通信に加えて、放送予定のテレビ番組編成、有料番組編成、リアルタイム通信、チャットリクエスト、およびその他の映像ならびに音声情報をユーザテレビ機器20に配信可能な十分な帯域幅を有する。通信経路24が支援するリアルタイム通信は、テキストベースであるか、またはより広い帯域幅が利用可能である場合には、音声通信または映像通信であり得る。
【0024】
複数のテレビおよび音声チャンネル(アナログ、デジタル、またはアナログとデジタルの両方)は、通信経路24を介してセットトップボックス26に提供され得る。各経路24が、複数の従来のアナログテレビチャンネルを含む場合、これらのチャンネルのうち1つ以上を用いて、複数のデジタルチャンネルを支援し得る。デジタルチャンネルを支援するために用いられる各アナログチャンネルの帯域幅は、このようなデジタルチャンネルのうち10以上を支援することができる。双方向デジタルチャンネルは、一方向デジタルチャンネルよりも広い帯域幅を必要とする。このような双方向デジタルチャンネルは、セットトップボックス26とテレビ配信設備16との間の双方向リアルタイム通信を支援し得る。セットトップボックス26とテレビ配信設備16との間の双方向通信が、テキスト信号のみ、または音声信号のみを含む場合、このような双方向通信を支援するために必要な帯域幅は、映像を含む双方向通信を支援するために必要な帯域幅よりも実質的に狭くすることができる。
【0025】
リアルタイム通信およびチャットリクエストは、任意の数の適切な技術を用いて通信経路24に沿って配信され得る。例えば、テキスト形式のチャット通信およびチャットリクエストは、帯域外変調器を用いて経路24の帯域外チャンネルによって配信され得る。映像または音声チャット通信は、経路24の1つ以上のデジタルチャンネルを用いてより効率的に伝送され得る。このようなデジタルチャンネルはまた、テキストおよびグラフィックスを配信するために使用され得る。
【0026】
通信経路24中の専用デジタルチャンネルまたはアナログチャンネルを用いてリアルタイム通信およびチャットリクエストを伝送できる。このような専用チャンネルは、テレビ番組放送信号をユーザテレビ機器へ伝送するために使用されるチャンネルとは別である。
【0027】
通信経路24は、ユーザテレビ機器20とテレビ配信設備16との間のリアルタイム通信およびチャットリクエストの伝送を支援するので、システム10の構成では、リアルタイム通信を伝送するためにユーザテレビ機器20に接続された別の電話回線(所望であればこのような電話回線を本発明の特定の局面とともに用いることができるが)の必要性がなくなる。所望であれば、テレビ番組編成は、ケーブルヘッドエンドへのケーブルリンクのような1つの通信経路に沿ってユーザテレビ機器20に伝送され得る一方で、リアルタイム通信が、衛星リンクのような第2の通信経路に沿ってユーザテレビ機器20間で伝送される。
【0028】
各テレビ配信設備16は、少なくともそのテレビ配信設備に関連付けられたユーザテレビ機器デバイス間でリアルタイム通信およびチャットリクエストを配信し得る。テレビ配信設備は、チャットサーバのようなチャット機器22を用いて、テレビチャットグループと呼ばれるリアルタイム通信のためのフォーラムを設立することができる。テレビチャットグループ(本明細書中では単にチャットグループと呼ぶこともある)は、ユーザのグループが自身のユーザテレビ機器を介してリアルタイム討論に参加する電子フォーラムである。チャットメッセージのようなリアルタイム通信は、チャットグループの参加者間で送受信が行われる。
【0029】
テレビ配信設備16は好ましくは、サーバまたは他の適切な計算機器または音声機器あるいは映像機器(本明細書中ではまとめてチャット機器22と呼ぶ)を有しており、これによりユーザ間のチャットリクエストのリアルタイム通信および伝送を支援する。明瞭にするために、本発明の特定の局面は、単に1つのチャットサーバを用いて実現されているように記載される。しかしながら、所望であれば、これらの機能はまた、典型的には、音声および映像会議機器に基づいた機器のようなチャット機器(すなわち、音声ブリッジ、映像ブリッジ等)を用いるか、または他の適切な計算機器またはこれらの組合せに基づいたチャット機器を用いて実現される。チャット機器22(例えば、チャットサーバ)は、テキスト、グラフィックス、映像、または音声データを含むリアルタイム通信およびチャットリクエストを処理することができる。所望であれば、チャット機器22の帯域幅要件は、通信を、映像を含む通信ではなくてテキストおよび音声またはテキストのみに制限することによって減少することができる。テレビ配信設備16におけるチャット機器22は、ユーザテレビ機器20の各々がクライアントプロセッサとして機能するクライアント−サーバ構成として構成され得る。
【0030】
各ユーザは受信器を有しており、その受信器は典型的には、セットトップボックス26のようなセットトップボックスであるが、セットトップボックス回路に類似の回路を組み込んだ他の適切なテレビ機器でもよい。例えば、ユーザテレビ機器20は、高品位テレビ(HDTV)受信器のような最新式テレビ受信器、またはこのようなテレビに基づいたプラットホームに基づき得る。セットトップボックスは、サーバまたはテレビ配信設備へ、およびサーバまたはテレビ配信設備から双方向通信で使用するためにDOCSISモデムを含み得る。本明細書中で記載したように、ユーザテレビ機器20は、パーソナルコンピュータに基づいた機器を含まない。明瞭にするために、本発明は主に、セットトップボックス26に基づいたユーザテレビ機器20に関連して記載される。図1Aに示すように、各セットトップボックス26は、メモリ25を有し得る。例えば、メモリ25は番組リスト項目データのデータベースを保存するために使用され得る。
【0031】
番組ガイド情報は、セットトップボックス26に連続的に(リアルタイムで)、定期的に、(クライアント−サーバ構成を用いて)リクエストに応じて、またはこれらの技術の組合せを用いて配信され得る。リアルタイム通信およびチャットリクエストは、リアルタイムでセットトップボックス26に配信され得る。テレビ配信設備16はまた、セットトップボックス26からリアルタイム通信またはチャットリクエストをリアルタイムにまたは定期的に受信することができる。主設備12は好ましくは、情報配信タスクを処理するプロセッサを含む。各セットトップボックス26は好ましくは、チャット機能を含む双方向テレビ番組ガイドアプリケーション(以降では番組ガイドと呼ぶこともある)、またはセットトップボックス26上で独立したチャットアプリケーションを実現することに関連するタスクを処理するプロセッサを含む。テレビ配信設備16は好ましくは、リアルタイム通信およびチャットリクエストを配信することに関連付けられたタスク、およびセットトップボックス上の番組ガイドに番組ガイドデータを提供することに関連付けられたタスクを処理する1つ以上のプロセッサを(例えばチャット機器22に)含む。
【0032】
番組ガイドアプリケーションまたは以降に記載されるチャットセットトップボックスアプリケーションの機能のうちいくつか、またはすべてが、セットトップボックス上のオペレーティングシステムに組み込まれ、セットトップボックス上の単独のアプリケーションとして実現され得るか、またはテレビ配信設備で動作するチャット機器またはテレビ配信設備とは別個のチャット機器(例えば、サーバ、映像ブリッジ、または音声ブリッジ)によって実行され得る。クライアントサーバアーキテクチャでは、セットトップボックスは、データまたはリクエストを処理のためにサーバに送信する。サーバはデータを格納し、リクエストの結果をさらなる処理、表示、または格納するためにセットトップボックスに返信することができる。以降に記載するセットトップボックスアプリケーションのいずれの機能をもクライアント−サーバアーキテクチャで実現できる。
【0033】
ユーザのセットトップボックス上の番組ガイドアプリケーションからチャットアプリケーションを起動させるために、様々なメカニズムが用いられ得る。1つのメカニズムには、ホットリンクを用いてアプリケーションを起動することが挙げられる。ホットリンク方式は、ウェブサイトアドレス、eメールアドレス、番組タイトル、チャットグループ、または番組ガイドの現在の内容またはセットトップボックス26のステータスに基づいて予め選択された他の情報等の情報を有したチャットアプリケーションのような番組ガイドと関係のないアプリケーションを呼び出すことを含む。例えば、ユーザが番組を見ている、番組リスト項目を視聴している、番組の説明を視聴している、または所与の番組、チャンネル、チャンネルの種類等に関する番組ガイド内の他のアクションをとっており、ユーザが番組ガイドに番組ガイドと関係のないアプリケーションを起動するように指示する場合、番組ガイドは、その番組ガイドと関係のないアプリケーションを起動し、その番組ガイドと関係のないアプリケーションに所与の番組、チャンネル、チャンネルの種類等に関するアクションをとるように指示することができる。
【0034】
ホットリンクは、専用のボタン、起動ボタン、メニューオプション、または任意の他の適切な技術によってアクティブになり得る。例えば、リモコンに専用チャットボタン、および他の番組ガイドと関係のないアプリケーションに関連づけられた同様のボタンを設けてもよい。ユーザがチャットボタンを押すと、番組ガイドがチャットアプリケーションを起動し、チャットアプリケーションに他のユーザとまたは番組の登場人物を含むチャットグループを設定するように指示するか、または既存のチャットグループにユーザを参加させるように指示する。例示的なホットリンク方式システムのさらなる機能としては、本明細書と同時出願されたEllisらの米国特許出願第09/346,134号(Attorney Docket No.UV−85)に記載され、同出願の全体を本明細書中で参考として援用する。
【0035】
各セットトップボックス26は典型的には、オプションのビデオカセットレコーダ(VCR)28または家にあるあるいは遠隔地にある他の格納デバイスに接続されており、それにより選択されたテレビ番組および/またはチャットセッションが録画され得る。ユーザがセットトップボックスアプリケーションに1つ以上の関連するチャットセッションを有するTV番組を録画するように示す場合、そのアプリケーションは、番組の音声および映像とともにチャットセッションを録画することができる。ユーザがその番組を再生する場合、ユーザが生でチャットセッションに参加することはできないものの、視聴するためにそのチャットセッションにアクセス可能であり得る。チャットシステムは、ユーザが選択した形式でチャットセッションを再生するように構築され得る。例えば、チャットセッションは、番組の上にオーバーレイとして再生されてもよいし、または番組およびチャットセッションがTV画面に縮小されたサイズのウィンドウとして同時に表示されてもよい。また、ユーザは、セットトップボックスアプリケーションに、番組を録画することなくセットトップボックスアプリケーション自身によってチャットセッションを録画するようにいつでも指示することができる。そのチャットセッションは(テキスト、音声、映像、またはそれらの組合せであれ)格納されて、後で視聴され得る。番組およびチャットセッションはまた、例えばDVDデバイス、セットトップボックス内のハードディスク、リモートサーバに録画され得る。
【0036】
各ビデオカセットレコーダ28(またはセットトップボックス26)はテレビ30に接続される。番組録画システムのさらなる機能としては、1999年6月11に出願されたEllisらの米国特許出願第09/332,244号、および1998年6月17日に出願されたHassellらの米国特許出願第09/157,256号に記載され、これら両出願の全体を本明細書において参考として援用する。番組を録画するために、セットトップボックス26は、特定のチャンネルに合わせ、制御信号をビデオカセットレコーダ28へ(例えば、赤外線送信器を用いて)送信し、ビデオカセットレコーダ28に適切な時に録画を開始および停止をするように指示する。
【0037】
テレビチャットシステムを使用している間、セットトップボックス26は、テレビ30にリアルタイム通信およびチャットリクエストを表示する。テレビチャットシステムが双方向テレビ番組ガイドを含む場合、双方向テレビ番組ガイドは、テレビ30に番組リスト項目を表示し得る。番組ガイドはまた、リアルタイム通信およびチャットリクエストを表示するために使用され得る。セットトップボックス26、ビデオカセットレコーダ28、およびテレビ30の各々が、リモコン、マウス、トラックボール、マイク、デジタルビデオカメラ、専用ボタンセット等を含み得る1つ以上のユーザインターフェース32によって操作され得る。
【0038】
図1Bに示すように、ユーザインターフェース32は、信号36(例えば、赤外線信号)をテレビ40に接続されたセットトップボックス38に送信するワイヤレスキーボード34を含み得る。ユーザの入力がワイヤレスキーボード34によって入力されると、その入力はテレビ40の表示画面の一部として表示され得る。テレビチャットシステム10が双方向テレビ番組ガイドに基づいている場合、セットトップボックス38によってテレビ40に提供される表示画面は、例えば、番組リスト項目を含む双方向テレビ番組ガイド表示画面上であり得る。
【0039】
ユーザインターフェース32はまた、図1Cに示されるようにテレビ画面キーボード50に基づき得る。ユーザは、表示されるアルファベットから文字を選択して、メッセージ52を作ることができる。特に、ユーザはアルファベットキー54から文字そしてスペースバー56からスペースを選択することができる。ユーザは、リモコンの矢印キーおよび入力(またはOKあるいは選択)キーを押すことによって、一文字を選択して(文字L58のように)強調表示されるようにすることができる。リモコンの入力キーを押すことにより、チャット機能を含む番組ガイドまたは独立したチャットアプリケーションにカーソル62のすぐ隣に選択された文字を置くように指示する。ユーザはシフトオプション51を選択して、メッセージ52に大文字を置くことができる。このようにして、ユーザはチャットメッセージのテキストを作ることができる。
【0040】
所望であれば、図1Dに示すように、ユーザは、表示画面75のような表示画面に表示される標準メッセージ70および単語72のリストから選択することによってメッセージを作ることができる。単語またはメッセージは、図1Dのメッセージ2のように特定の単語またはメッセージの上に強調表示領域76を置くように、リモコンの矢印キーを押すことによって選択され得る。次いでユーザは、強調表示された単語またはメッセージをリモコンの入力(または選択あるいはOK)キーを押すことによって選択できる。
【0041】
システム10によりユーザテレビ機器20の前にいるユーザは、パーソナルコンピュータおよびそれに関連づけられたソフトウェアを操作するための学習の出費や複雑さを伴わずに、テレビを視聴しながらテレビ番組に関連するリアルタイムチャット通信に参加することができる。さらに、システム10はユーザに同様の状況にあるユーザとリアルタイム議論に参加しながら、高映像画質およびテレビ視聴のチャンネル範囲を維持することを可能にさせる。
【0042】
図2Aに示すように、リアルタイム通信およびチャットリクエストは、所与のテレビ配信設備16に関連付けられた1つのユーザテレビ機器デバイス20からその設備に関連付けられた他のユーザテレビ機器デバイス20へ通信経路24に沿って、その設備に配置されたチャットサーバを用いて配信され得る。例えば、図2Aのテレビ配信設備16に関連付けられた2つ以上のユーザテレビ機器デバイス20間で送信されたリアルタイム通信およびチャットリクエストは、テレビ配信設備16にあるチャットサーバ90によって処理され得る。チャットシステムの動作を個々のテレビ配信設備に制限することの利点は、(例えば)個々のケーブルシステムオペレータがそれらのシステムを制御することを可能にし、エリアまたは異なる時間帯の間のチャットを調整することを含まない点にある。しかしながら、所望であれば、ユーザテレビ機器20によって交わされるリアルタイム通信およびチャットリクエストは、通信ネットワーク86を介してテレビ配信設備16に接続されるチャットサーバ88によって処理され得る。通信ネットワーク86は、インターネット、公共または個人電話ネットワーク、衛星または無線リンクを含むネットワーク、ケーブルネットワーク等の任意の適切な通信ネットワークであり得る。
【0043】
チャットシステムはまた、1つ以上のユーザテレビ機器デバイス84の前にいるユーザがリアルタイム討論に参加するか、または1つ以上のユーザテレビ機器20とチャットリクエストを交わすことができるように構築され得る。従って、ユーザテレビ機器84は、ユーザテレビ機器20以外の異なるテレビ配信設備と関連付けられる。ユーザテレビ機器デバイス84は、通信経路82を介してテレビ配信設備80に接続される。チャットサーバ92を用いて、ユーザテレビ機器デバイス84用のリアルタイム通信およびチャットリクエストを処理する。サーバ92およびユーザテレビ機器84の構成は、クライアント−サーバ構成に基づき得る。テレビ配信設備80および16は、互いに通信ネットワーク86を介して接続される。ユーザテレビ機器20とユーザテレビ機器84との間で送信されるリアルタイム通信およびチャットリクエストは、チャットサーバ88、90または92によって処理され得る。所望であれば、多くのテレビ配信設備がともに通信ネットワーク86またはこれらのテレビ配信設備からユーザテレビ機器にリアルタイム通信に互いに参加させ得るための他のこのような通信ネットワークを介して接続されてもよい。
【0044】
リアルタイム通信およびチャットリクエストは、図2Bに示すようにテレビ配信設備に配置されないサーバで処理されてもよい。例えば、リアルタイム通信およびチャットリクエストが、近隣ノード95および96を介してユーザテレビ機器デバイス97とユーザテレビ機器デバイス98との間で伝送され得る。ユーザテレビ機器デバイス97は、通信経路99を介して近隣ノード95に接続され、ユーザテレビ機器デバイス98は、通信経路101を介して近隣ノード96に接続される。近隣ノード95および96は、所与数のユーザテレビ機器デバイス97および98の通信経路103に必要な帯域幅を減少させる。近隣ノード95および96は、テレビ番組編成をテレビ配信設備93からユーザテレビ機器97および98へとルーティングする。近隣ノード95および96はまた、チャットリクエスト、リアルタイム通信、チャットグループ情報等をサーバ91とユーザテレビ機器97および98との間でルーティングする。近隣ノード95および96はまた、本明細書中に記載される多くのチャットシステム機能を実行するために、リクエストをユーザテレビ機器97および98からサーバ91へとルーティングすることもできる。サーバ91からの応答が、近隣ノードを介して適切なユーザテレビ機器デバイスへとルーティングが返される。
【0045】
図3に示すように、特定のテレビチャンネルに関連づけられたテレビチャンネルチャット設備100は、ユーザテレビ機器106、108と他のこのようなユーザテレビ機器との間で送信されるリアルタイム通信およびチャットリクエストを処理するために、チャットサーバ102を備えることができる。ユーザテレビ機器デバイス106および108は、通信経路110および112を介してテレビ配信設備104に接続されており、テレビ配信設備104は次に通信経路114を介してテレビチャンネルチャット設備100に接続される。
【0046】
所望であれば、特定のユーザテレビ機器デバイスの前にいるユーザが、特定の個人の個人情報を作成するプロフィールデータを入力し得る。個人は、ユーザ自身でもよいし、または自分以外の家族の誰かでもよい。図4は、双方向テレビ番組ガイドによってチャット機能または別のチャットアプリケーションとともに提供され得る表示画面120の一例を示す。この表示画面120は、ユーザに家族内の特定の個人に関するプロフィールデータ情報を入力する機会を提供する。ユーザプロフィールデータは、ボックス121に入力され得るユーザ名を含み得る。ユーザプロフィールデータはまた、ボックス122(直接、あるいはメニューまたは他の適切な番組のリストから選択することによって)入力され得るユーザのお気に入り番組を含み得る。そのユーザのプロフィールに関連付けられるユーザのお気に入り番組は、番組ガイドデータベースに保存されるのと同じお気に入りテレビ番組またはそれらの一部であり得る。所望であれば、ユーザプロフィールのお気に入り番組は、番組ガイドデータベースのお気に入りテレビ番組と異なっていてもよい。ユーザはまた、よりお気に入りな番組を(例えば、さらなるボックス122を設けることによって)入力するために、オプション124を選択できる。
【0047】
ユーザプロフィール画面120はまた、ボックス126のABC−Wのようなお気に入りテレビチャンネルを入力するために、ユーザにオプションを提示することもできる。テレビチャンネルは、ABC、ローカル系列局、地元放送局、ペイパービューチャンネル、HBOおよびCNNのようなケーブルチャンネル等のテレビネットワークを含む。ユーザは、さらなるお気に入りチャンネルがユーザプロフィール画面120に現れ得るようにオプション130を選択し得る。ユーザプロフィール画面はまた、スポーツ番組、映画、ニュースセグメント、ホームコメディ等の番組のお気に入りカテゴリへ入力するためのオプションをユーザに提示することもできる。図4のボックス132には、ユーザはお気に入りカテゴリとして「映画」を入力している。ユーザは、さらなるカテゴリをユーザプロフィール画面120に入力し得るために、オプション136を選択し得る。所望であれば、番組ガイド(または独立したチャットアプリケーション)は、ユーザに(ボックス138に示される)オプションの独自のユーザ識別コードを提示し、外からリアルタイム通信またはチャットリクエストを受信する場合に、そのシステムが同じユーザテレビ機器デバイスにいるユーザと他のユーザとを区別するのを支援することができる。このようにして、リアルタイム通信およびチャットリクエストが特定のユーザに指示され得る。ユーザはまた、ボックス133に自身のニックネームを入力できる。ニックネームは、チャットグループでの匿名用またはチャットトピックに関する独自の(creative)ペンネームとして使用され得る。あるいは、画面120は、ユーザにニックネームではなくてチャットルームにいるユーザを識別するアイコンを入力する機会を提供し得る。
【0048】
ユーザが自身のプロフィールデータの入力を終了した場合、ユーザは終了オプション140を選択し得るか、またはリモコンキー(例えば終了キー)を押し得る。ユーザが一旦プロフィールデータを入力すると、そのデータは後で引き出すために格納される。ユーザプロフィールデータは、上述のサーバにあるセットトップボックスまたはセットトップボックスに接続される別個の格納装置のようなユーザテレビ機器20内のどこかに格納され得る。ユーザプロフィール情報を入力する例示的なシステムのさらなる機能については、1998年3月4日に出願されたEllisらの米国特許出願第09/034,934号に記載され、同出願の全体を本明細書中で参考として援用する。
【0049】
ユーザがテレビを見ている場合、チャット機能または独立したチャットアプリケーションを備えた番組ガイド(以降ではまとめてセットトップボックスアプリケーションと呼ぶ)により、ユーザは、以前に入力されたユーザプロフィール識別情報のうち1つを選択することにより、または新しいユーザプロフィール識別情報を加えることによって自身を識別することができる。図5の表示画面150は、セットトップボックスアプリケーションを用いて設立される家族全員のユーザ識別情報の家族全員を示すために用いられ得る例示的な表示画面である。
【0050】
セットトップボックスアプリケーションは、ユーザがセットトップボックス26をオンにするときはいつでも、またはユーザが自身を識別する旨を示すときはいつでも、図5の表示画面150のような表示画面を提供することができる。例えば、ママがテレビを見ている場合に、ボックス152を選択する。次いでセットトップボックスは、ママのプロフィールデータにアクセスする。所望であれば、ユーザ識別情報がパスワード制御下に設定されてもよい。新しい家族の一員がテレビを見ている場合には、そのユーザがボックス154をクリックして、新しいユーザプロフィール識別情報を加えることができる。セットトップボックスアプリケーションは次いで、ユーザが自信のプロフィールデータを入力できるように表示画面120(図4)を提供する。ユーザが自身の識別を望まない、または新しいユーザプロフィールの入力を望まない場合には、ユーザは表示画面150の表示をキャンセルするためにキャンセルオプション156を選択することができる。セットトップボックスアプリケーションが番組ガイドを含む場合、ユーザプロフィールがチャット関連機能および番組ガイド機能の両方に用いられ得る。
【0051】
番組ガイドはまた、ユーザに他のユーザテレビ機器のユーザに関する識別情報データを入力するオプションを提示することができる。他のユーザテレビ機器のユーザは、家族ユーザによって送信されたリアルタイム通信またはチャットリクエストの受信者であり得る。これらのリアルタイム通信またはチャットリクエストの受信者は、家族以外のユーザと呼ばれる。家族以外のユーザは、家族ユーザによって受信されるリアルタイム通信およびチャットリクエストを送信し得る。
【0052】
図6は、ユーザが家族以外のユーザに関する識別情報データを入力する旨を示した場合に、セットトップボックスアプリケーションがユーザのテレビに提示し得る表示画面160を示す。家族以外のユーザの名前はボックス162に入力され得、家族以外のユーザのアドレスはボックス164に入力され得る。ユーザのアドレスは、チャットサーバに適切な受信者へリアルタイム通信およびチャットリクエストを送信することを可能にさせる特定のユーザに割り当てられた独自の識別子である。
【0053】
家族ユーザは、家族以外のユーザのお気に入り番組、チャンネル、および番組のカテゴリをテレビ表示画面160に入力できる。家族ユーザは、家族以外のユーザのプリファレンスをチャットグループ内のその人とチャットをすることによって決定することができる。家族以外のユーザのお気に入り番組がボックス166に入力され得、ユーザがその他オプション168を選択すると、さらにお気に入りの番組を入力するためのさらなる空のボックスがテレビ表示画面160に表示される。家族以外のユーザのお気に入りチャンネルが、2チャンネルのようにボックス170に入力され得る。さらなるチャンネルをテレビ表示画面160に入力できるように、ユーザはオプション174を選択し得る。家族以外のユーザのお気に入り番組カテゴリ(例えば、スポーツ番組、映画、ニュースセグメント、ホームコメディ等)もまた、テレビ表示画面160内で入力され得る。ユーザはボックス172にホームコメディ等のお気に入り番組カテゴリを入力することができる。ユーザは、さらなる番組カテゴリを入力できるように、その他オプション176を選択し得る。表示画面160で入力された家族以外のユーザのプリファレンス情報は、家族ユーザと同じ番組、チャンネル、または番組カテゴリについてのチャットに興味のあり得る他のユーザにチャットリクエストを送信するのに有用であり得る。
【0054】
ユーザはまた、家族以外のユーザの誕生日、居住している市および州、お気に入りの俳優、お気に入りの趣味等のテレビ番組編成に関連しないユーザ情報を入力することもできる。画面160において、ユーザは、領域161、163および165に家族以外のユーザの誕生日を入力できる。ユーザは、家族以外のユーザの情報が現在既存の識別情報または識別情報の新しいサブグループに加えられることを示すためにオプション178を選択できる。識別情報のサブグループは、アドレスブック画面の識別情報グループ(例えば、図7の表示画面180内のハイキングクラブの会員)として現れる。所望であれば、セットトップボックスアプリケーションは、個人の視聴プリファレンスに基づいてアドレスブック内のグループとして個人を自動的にともにグループ化できる。ユーザが家族以外のユーザの情報の入力を終えると、終了オプション179を選択し得る。家族以外のユーザのデータは、サーバにあるセットトップボックス、またはセットトップボックスに接続された別個の格納装置のようなユーザテレビ機器20内のどこかに格納され得る。さらに、上述したようなチャットシステムのユーザプロフィールは、家族および家族以外のユーザからの情報を1つの識別情報(例えば、夫婦)に組み入れられ得るということを理解すべきである。
【0055】
さらに、チャットシステムは、ユーザが自身のプロフィール情報を公開し得るようにICQシステムと同様に構築され得、それにより他のユーザがアクセスすることができる。ICQは、いつでもインターネットユーザの誰がオンライン上にいるのかを知らせ、ユーザが任意にオンライン上にいるユーザと接触することを可能にするインターネットツールである。ICQは、オンライン上で個人を検索し、彼らがログオンした際にユーザに警告することができる。ICQは、ユーザがインターネットサーフィンをしながら、同じインターネットユーザとチャットし、メッセージ、ファイル、URLを送信し、ゲーム対戦をし、または単にぶらぶら(hang out)することを可能にする。
【0056】
ユーザは、チャットシステムを通じて、ユーザのテレビ番組プリファレンスについての情報、およびユーザの趣味等のユーザ自身に関するテレビと関係のないさらなる情報を含む質問表を(例えば、表示画面120を用いて)記入し得る。ユーザプロフィール情報は、ユーザ間でチャットグループを形成する際に有用であり得る。ユーザプロフィール情報は、リモートサーバまたはセットトップボックスに一緒に格納され得る。ユーザは公開されたプロフィールにアクセスし得、同じ興味を有する他のユーザの「お友達リスト」またはアドレスブックを形成し得る。お友達リストには、ユーザの識別情報、TVプリファレンス、および他の興味を含み得る。
【0057】
チャットシステムは、ユーザが自身のお友達リストに第2のユーザを追加し得る前に、ユーザは第2のユーザから許可を得る必要があるように設定され得る。例えば、チャットシステムは、第2のユーザに第1のユーザが第2のユーザのプロフィール情報をリクエストしたことを示すメッセージを送信することができる。第2のユーザがそのリクエストを受け取ると、第1のユーザが第2のユーザのプロフィール情報にアクセスでき、そのユーザとチャットセッションを開始できるように、チャットシステムは第1のユーザにユーザのお友達リストに第2のユーザを追加することを可能にさせる。さらに、チャットシステムは、第2のユーザが自身のお友達リストに第1のユーザを追加することを望むかどうかを尋ねることができる。ユーザは、他のユーザのプリファレンスについての自身の知識に基づいて(例えば、表示画面160の中で)、プロフィールにさらなる情報を追加することができる。チャットシステムはまた、ユーザにユーザID番号、eメールアドレス、TV番組プリファレンス、および/または他のプリファレンスに基づいてチャットお友達を検索することを可能にする。
【0058】
入力された家族以外のユーザの名前、アドレス、および他の対応する情報からなる識別情報は、ユーザのテレビ画面上にアドレスブック形式でセットトップボックスアプリケーションによって表示され得る。アドレスブック表示画面180の一例を図7に示す。アドレスブック表示画面180は、家族以外のユーザまたは家族以外のユーザのサブグループの識別情報182のリストを示す。家族以外のユーザは、リスト182内の名前によって示されるように、Mary Smithのような個人、またはJones家のような個人のグループであり得る。個々のユーザは、アドレスブックの1つ以上のグループの一部であり得る。例えば、Mary Smithは、個人としてアドレスブックに現われ得、「Seinfeldファンクラブ」および「映画愛好家」のグループの一員であり得る。
【0059】
ユーザは、リスト内の単数または複数の識別情報を選択することによってチャットリクエストを送信できる。リストは、特定の番組、番組の種類、チャットグループ、または「Jones家」、「ハイキングクラブの会員」、「Seinfeldファンクラブ」、「映画愛好家」、または「ダラスカウボーイチャット」等のユーザが識別した任意の他のグループに興味のある個人のグループを含み得る。そのグループはTVに関連する必要はない。所望であれば、セットトップボックスアプリケーションは、ユーザが関連するテレビ番組(例えばSeinfeld)を見ているときに、チャットリクエストをアドレスブック内のリストの個人に送信するように、テレビ画面上にポップオプションを提示することができる。
【0060】
オプション184は、ユーザが「News at 6を見る友達」を選択したことを示すために強調表示されている。これは番組「News at 6」を見るのを楽しみ、ユーザとチャットグループに参加したいと望み得るユーザの友達のグループであり得る。ユーザは、リストから名前を選択することによって、ユーザが望む数のチャットリクエストの受信者を選択することができる。ユーザを図6のテレビ表示画面160に導くオプション186を選択することによって、ユーザは家族以外のユーザのさらなる識別情報を入力することに決め得る。ユーザがチャットリクエストの受信者を選択すると、ユーザは終了オプション188を選択できる。次いでセットトップボックスアプリケーションは、チャットリクエストの各受信者についてのアドレスを引き出し、受信者の各々にチャットリクエストを送達する。ユーザは、アドレスブック表示画面180から出るためにキャンセルオプション189を選択できる。
【0061】
図4、5、6および7に関して述べられてきた家族ユーザ用および家族以外のユーザ用の識別情報を作成する例示的なプロセスを図8に示す。工程190は、セットトップボックスアプリケーション(すなわち、チャット機能または独立したチャットアプリケーションを備えた番組ガイド)は、例えばそれぞれテレビユーザインターフェース画面120または160を表示することによって家族ユーザまたは家族以外のユーザに関する識別情報データを入力する機会をユーザに提供する。ユーザは次いで、テレビユーザインターフェース画面によって呼び出されたデータを入力する。ユーザが終了すると、セットトップボックスアプリケーションは、工程192にて特定の家族ユーザまたは家族以外のユーザについて入力された情報を含む識別情報データ構造を作成する。次いで、セットトップボックスアプリケーションは、工程194にてそのデータ構造を適切なグループに付加する。データ構造が付加されるグループは、家族ユーザのグループ、家族以外のユーザのアドレスブック、またはアドレスブック内の家族以外のユーザのサブグループであり得る。図8の工程190、192、および194は、ユーザテレビ機器で実現されるセットトップボックスアプリケーションによって行われ得るが、これらの工程はまた、クライアント−サーバアーキテクチャを用いてチャットサーバによっても少なくとも部分的に実現され得る。例えば、画面120および160に入力されるデータは、セットトップボックスによってサーバに送信されて、処理され得る。
【0062】
ユーザは、セットトップボックスアプリケーションを用いて、リアルタイム通信をチャットグループと呼ばれるフォーラム内の他のユーザへ送信し、他のユーザから受信することができる。チャットグループに参加しているユーザすべてが、他の参加者すべてからリアルタイム通信を送受信できる。チャットグループ内でのリアルタイム通信は、メッセージまたはテキスト、音声、映像、あるいはHTMLの他の通信であり得る。ユーザは、例えばHTMLを用いてチャットグループ内でのチャットメッセージの一部としてウェブページのURLを入力し、それによりチャットグループ内の他のユーザは、そのウェブページに容易にリンクすることができる。テキストは、低帯域幅要件の利点を有する。音声は、音声通信による即時性を好むユーザには望ましくあり得るが、テキストによる匿名性を好むユーザには望ましくないかもしれない。映像は、この観点から音声と同じである。特定のチャットシステムにおいて、テキスト、音声、または映像のいずれを支援するかの選択は、上記のような様々な要因に依存している。さらに、チャットグループは、異なるユーザから入力されるテキスト、音声、映像、およびHTMLを受け入れるように混合媒体チャットとして設定され得る。例えば、3人のユーザを含むチャットグループでは、一人のユーザが音声通信を入力し、別のユーザがテキストおよびHTML通信を入力し、そしてもう一人のユーザが映像通信を入力することも可能である。混合媒体チャットでのリアルタイム通信は、送信された形式または他の形式(例えば、盲人用にテキストを音声に変化した形式)に変換された形式で受信され得る。本発明の局面によると、これらの構成のすべてに適用可能であるが、明瞭にするために、本発明では主にテキストに基づいてチャットに関して記載される。
【0063】
リアルタイム通信は、図2A、2B、および3に関して示され記載されてきた通信経路を介して伝送される。リアルタイムメッセージ文書が参加者によってタイプされ、チャットグループの他の参加者すべてにテキストメッセージの形式で伝送されるチャットグループは、チャットルームと呼ばれる。
【0064】
図9は、リアルタイム通信が、チャットルームにおいてテキストメッセージの形式でセットトップボックスアプリケーションによって表示可能な様態の一例である。テレビ番組202は、表示画面200の領域203に表示され得、一方チャットルーム領域206が、表示画面200の下側の領域に同時に表示され得る。広告201はまた、表示画面200の領域205に同時に表示され得る。広告は、本発明による表示画面またはユーザインターフェース画面のいずれかを伴い得る。この構成は単なる例示にすぎない。任意の適切な構成を用いて、チャットメッセージおよびテレビ番組編成を同時に表示することができる。例えば、チャットルーム領域206は、テレビ番組202の不透明なオーバーレイまたは半透明のオーバーレイとして表示され得る。チャットルーム内の参加者は、領域206に現れるチャットメッセージを送信する。チャット参加者は、ウェブサイト用のURL等のHTMLチャットメッセージを送信することができる。
【0065】
表示画面200では、チャットトピック204はメッセージ208および210の内容が表すようにテレビ番組202に関連し得る。ユーザは、キーボード34(図1B)を用いてメッセージを入力した後で、メッセージをカーソル212のチャットルームに表示することができる。ユーザのチャットメッセージは、ユーザが「送信」ボタン、またはリモコンあるいはキーボード上の他の適切なボタンを押す場合に、チャットサーバに送信され得る。所望であれば、チャットシステムは、ユーザが文字をタイプするにつれて、次々とチャットグループの他の参加者に送信されるように構築されてもよい。この機能により、ユーザが犯した誤りがチャットグループ内の他のユーザによって見られ得る。所望であれば、セットトップボックスアプリケーションは、キーボード画面50(図1C)または表示画面75(図1D)のような双方向テレビ表示画面を用いて、ユーザにチャットルームへのリアルタイム通信を送信することを可能にし得る。
【0066】
チャットシステムは、チャットグループにおけるユーザのニックネーム(またはアイコン)を選択することによって、ユーザがチャットグループの他のユーザを自身のお友達リストまたはアドレスブックに付加できるように構築され得る。例えば、セットトップボックスアプリケーションは、ユーザがSallyを自身のお友達リストに追加したいことを示す「Sallyを追加」のようなコマンドを認識し得る。チャットシステムは、第1のユーザが自身のお友達リストに第2のユーザを追加し得る前に、第2のユーザからの許可を得るための第1のユーザを必要とする。
【0067】
さらに、チャットシステムは、ユーザがチャットグループ内の通信を望まない特定のユーザからのチャットメッセージを遮断できるように構築され得る。例えば、セットトップボックスアプリケーションは、ユーザが今後Joeのチャットメッセージの遮断を望むことを示す「Joeを遮断」のようなカーソル212の隣にユーザがタイプしたコマンドを認識し得る。ユーザは、再度Joeのチャットメッセージの受信を開始するための「Joeを遮断しない」のようなコマンドをタイプすることができる。子供を猥褻な表現から保護するために、他の保護機能をチャットシステムに構築することができる。例えば、チャットシステムは、チャットグループ内で特定の卑語を遮断するように構築され得る。他の例としては、子供がチャットグループに入ることができないように、親が特定の不快なチャットグループを遮断することを可能にし得る。
【0068】
画面200の分割された性質によりユーザは、テレビ番組をみて、同時に同じ時間に同じ番組を視聴している他のユーザに、リアルタイム通信を送信できる。このようにして、ユーザのテレビ画面上で番組の内容が展開するとき、ユーザがその番組の内容についてのコメントを送受信できるという点で、チャットルーム206は、番組202内で進行中のアクションに直接リンクされている。チャットルームは、番組の終わりで終了し得るか、またはすべてのユーザがチャットルームから退出するまで、番組が終わってからも続き得る。
【0069】
リアルタイム通信は、(例えば、テレビ配信設備に配置される)チャットサーバに格納され得る。図2A、2B、および3に示される通信経路は、異なるテレビ配信設備に接続されるユーザテレビ機器にリアルタイム通信をルーティングするために用いられ得る。従って、本発明のリアルタイム通信システムによると、リアルタイム通信は、図2Aのネットワークのような多くのテレビ配信設備を介して接続されるユーザテレビ機器のユーザ間で伝送され得る。
【0070】
所望であれば、すべてのチャット参加者が、共通のチャットサーバおよび1つの関連付けられたテレビ配信設備にリンクされた、より簡易なシステム構成を用いることができる。この構成は、複数のテレビ配信設備を含むさらに相互接続された構成に比べて、より制限されるが、実現することがより容易であるという利点を有する。これは、唯一1つの時間帯のみが存在しており、参加する可能性のある参加者すべてが同じ番組編成にアクセスするためである。特定のテレビ配信設備に関連付けられたチャットサーバによって維持されるチャットグループはまた、チャットグループのサイズを制限するために、その特定のテレビ配信設備に接続されたユーザに制限され得る。所望であれば、チャットグループに参加するユーザすべてが、同じ時間にそのチャットグループのトピックであるテレビ番組を見ることができるということを保証するために、そのチャットグループは、特定の時間帯のユーザに放送するこれらのテレビ配信設備に制限され得る。さらに、チャットグループは、特定のローカルエリアのユーザにのみ放送するテレビ配信設備に制限され得る。このことは、例えば、チャットグループの主題が地元ニュースセグメントまたは地元テレビチャンネルである場合に望ましくあり得る。
【0071】
他の可能な構成としては、チャットセッションが、TV番組が1つの時間帯で放送される間に録画され得、その番組が別の時間帯で後に放送される間に再生され得るというものである。これにより後者の時間帯にいるユーザは、現在の時間帯にいるユーザからのコメントが入力される間に、他の時間帯にいるユーザが以前に入力したコメントを見ることが可能になる。第2の時間帯からのチャットメッセージが録画され、また第1の時間帯からのチャットメッセージとともに後に第3の時間帯で再生され得る。しかし、その番組が複数の時間帯で同じ時間に放送されなければ、またはその番組が第3のエリアで放送される前におよび/または後で、ユーザがチャットグループに参加しなければ、ユーザはこのシステムを用いて他の時間帯からユーザとリアルタイムで通信できない。
【0072】
本発明の他の局面は、リアルタイム音声通信を支援するセットトップボックスアプリケーションを用いることに関する。リアルタイム音声通信は、特定のテレビ番組にリンクされ得る。例えば、テレビトークショーは、トークショーを見ている様々なユーザと生の質疑応答セッションを有することができる。ユーザは、音声チャットグループに参加する機会を与えられ得る。次いで、ユーザの選択したグループが、音声チャットグループに参加され得る。音声チャットグループの参加者には、トークショーの間に議論される様々な問題について、尋ねたりまたはコメントを発する機会を与えられる。音声チャットの参加者はまた、チャットルーム内でのようにテキスト形式で質問を送信し、テキスト形式で応答を送信することが可能であり得る。そのチャットのユーザ参加者からの特定の質問が、TV番組で生で議論され得る。音声チャットの参加者もまた、(以下で詳細に記載される)映像チャット内のように生の映像イメージを(例えば参加者自身の映像イメージで)送信することができる。ユーザ参加者の映像イメージは、そのユーザの質問またはコメントがTV番組上で議論されながら、TV番組で生で放送され得る。
【0073】
図10は、音声チャットシステムの一例を示しており、この音声チャットシステムでは、リアルタイム音声通信が、テレビ配信設備220を介して異なるユーザテレビ機器デバイス226間で伝送され得る。ユーザテレビ機器デバイス226は、通信経路224を介してテレビ配信設備220に接続される。リアルタイム音声通信は、通信経路224を介して伝送され、チャットサーバ222または適切な電話会議機器によって処理される。チャットサーバ222は、図10に示されるように、テレビ配信設備220に配置され得るか、またはTDF220と別であってもよい。音声チャットシステムは、受信者であるユーザが送信者の音声メッセージとともにTV番組音声を聞かないように、送信者であるユーザの音声チャットメッセージ内の現在のTV番組から音声を消去するように構築され得る。この手続きは、信号減算(signal subtraction)を用いてマイクの端部で行われ得、これによりマイクの入力はTV番組音声と比較され、ユーザの入力のみがチャットサーバに送られる。
【0074】
リアルタイム音声通信はまた、図2A、2B、および3に示される通信ネットワークのような通信ネットワークを用いて、異なるテレビ配信設備に接続されるユーザテレビ機器デバイス間で伝送され得る。リアルタイム音声通信は、図3に示す通信ネットワークのような通信ネットワークに沿って、ユーザテレビ機器デバイス226からテレビチャンネルチャット設備へ伝送され得、それにより音声チャット世話役(司会者)またはテレビパーソナリティが、そのチャットグループに参加できる。世話役は、そのチャットグループ内の誰が所与の適切な時に話し得るかを決定することができる。テキストに基づいたチャットまたは映像チャットもまた、世話役を有することができるが、このことは少数の参加者によるテキストに基づいたチャットグループにはあまり望ましくない。所望であれば、チャットグループは、参加者にチャットメッセージがその人の順番のときに、そのチャットメッセージを送信することを可能にするようにのみ構築され得る。任意の所与の時に誰がチャットメッセージを送信することを可能にされるかについての決定は、自動的に決定され得る。
【0075】
テレビ配信設備は、テレビサービスを提供するとの同じ通信回線を介して電話サービスを提供することができる。この種のテレビ配信設備は、電話システムのための中央オフィス(CO)と呼ばれる。音声チャットは、そのシステムの電話設備を用いて設定され得る。これにより多くのケーブルシステムが広帯域のケーブルネットワーク上に構築する電話設備の利点をもたらす。テレビチャンネルおよび電話サービスは、同じケーブル回線にそって伝送され得るが、各経路の情報は論理的に区別可能である。
【0076】
図10の各ユーザテレビ機器デバイス226は、チャットサーバ222からのリアルタイム音声通信を受信するセットトップボックス228、および番組を視聴するためのテレビ230を含む。リアルタイム音声通信は、マイク232に話しかけることによってユーザにより送信され得る。ユーザの音声は、セットトップボックス228が受信できる信号に変換される。セットトップボックス228は、ユーザの音声信号をチャットサーバ222に伝送する。チャットサーバ222または音声ブリッジのような他の適切な機器(すなわち、電話会議機器)は、ユーザの音声信号を同じ音声チャットグループの参加者である他のユーザに配信する。リアルタイム通信は次いで、テレビ230あるいはセットトップボックス228に接続されたスピーカ234、またはテレビ230の一部であるスピーカ234でユーザが聞くことができる。
【0077】
本発明のリアルタイム音声通信システムにより、特定のテレビ番組を見ているユーザが、その番組を見ながら互いに話をすることが可能である。また、そのシステムにより、ユーザは、テレビチャンネルチャット設備またはテレビ配信設備に位置するチャット世話役と話をすることが可能である。また、そのシステムにより、ユーザは、パーソナリティがテレビ番組に登場している間、そのテレビ番組のパーソナリティと話をすることが可能である。これらの後者2つの例では、音声チャット通信が、ユーザをテレビチャンネルチャット設備または配信設備に接続することを含む。この場合、チャット世話役またはテレビのショーのパーソナリティは、図2A、2B、および3に示される通信経路のような通信経路に沿って位置している。
【0078】
映像チャットイメージはまた、所望であれば、チャットシステムによってリアルタイム通信のように伝送され得る。映像チャット通信は音声を含み得るか、または無音であり得る(例えば、参加者が、サインランゲージまたはボディランゲージを使用する場合、あるいは添付のチャットテキストがある場合)。映像はまた、添付のテキスト通信を含むことができる。図11は、チャットグループの様々なユーザの生の映像イメージが表示領域241〜245の表示画面240上に表示され得る様態の一例を示す。映像チャットトピックは、表示領域246に示され得る。本発明のこの機能により、ユーザは、チャットグループ内でユーザが話かしけている他のユーザのイメージを見ることが可能である。所望であれば、ユーザは、複数のチャットグループの参加者の映像イメージを視聴することができる。例えば、表示領域241、242、および243は、1つのチャットグループの参加者の映像イメージを含み得るが、表示領域244および245は、他のチャットグループの参加者の映像イメージを含み得る。セットトップボックスアプリケーションは、ユーザがどのチャットグループからの通信を受信することを望むかを選択する機会をユーザに提供し得る。これによりユーザは、テレビ番組、またはユーザが望むチャットグループのうちの1つのリアルタイム音声通信を聞きながら、1つより多いチャットグループからの映像を見ることが可能になる。
【0079】
映像チャットの参加者は、互いにリアルタイムで視覚イメージおよび信号を通じて通信できる。例えば、ユーザは、他のユーザの表情およびボディーランゲージを見ることによって、チャット中に作ったコメントに対する他のユーザの反応を見ることができるという利点を有する。チャット世話役またはテレビのショーのパーソナリティの映像イメージは、表示領域241〜245のうち1つの領域に提供され得る。所望であれば、テレビ番組が表示領域241〜245のうち1つの表示領域に表示され得る。この種の構成を用いる場合、チャットグループのトピックは、テレビ番組のアクションまたはテレビ番組で議論される問題に関連し得る。
【0080】
図12は、本発明の映像イメージ機能を実現するユーザテレビ機器250の一例である。チャットグループに参加する他のユーザからの映像イメージを含む信号が、チャット機器(例えば、映像ブリッジ)からセットトップボックス252によって受信され得る。セットトップボックスアプリケーションは、テレビ254にイメージを表示する。信号は音声通信を含んでもよい。セットトップボックス252に接続されるビデオカメラ256のようなビデオカメラを用いて、各ユーザのイメージを得ることができる。セットトップボックスアプリケーションは、ユーザのイメージを含む信号をユーザテレビ機器に関連付けられたチャット機器に伝送し、図2A、2B、および3に示す通信ネットワークのような通信ネットワークを介して、チャットグループの他の参加者に再配信し得る。
【0081】
ユーザは、チャットグループの他の参加者へ伝送するための任意の人または物体の映像イメージを入手して伝送することができる。ユーザは映像イメージを通じて通信できる。例えば、ユーザは、他のユーザのテレビ画面で他のユーザが読むことができるようにメッセージの文面をビデオカメラ256の前面に表示し得る。1つのチャットグループは、音声、映像、テキスト、HTML、または他の任意の通信手段であり得る。
【0082】
映像チャットまたは音声チャットを調整するチャット機器は、テレビ会議または電話会議を取り扱う現在の利用可能な技術のうち1つを用いて、ユーザ間でのメッセージ伝送を実現し得る。例えば、チャットシステムは、チャットグループの参加者からそのチャットグループの他の参加者へリアルタイム通信を連続してルーティングするために、チャットサーバによって実現され得る。所望であれば、テキストメッセージのようなメッセージの作成者が、チャットグループの各参加者からのすべてのメッセージを自身のメッセージを含めて提示され得る
。音声チャットに関して、一般に、メッセージの作成者にメッセージを再配信する必要はない。なぜなら、ユーザは、ユーザに繰り返される自身の音声を聞くことを望まないためである。従って、音声チャットシステムは、リアルタイム通信の送信者が自身の通信を受信しないということを保証し得る。映像チャットでは、そのチャットシステムは、例えば、現在話している人のイメージをテレビ画面に表示するようにのみ構築され得る。
【0083】
ユーザが特定のチャットグループへ参加する要求を示した場合、チャットシステムは、チャットグループへユーザを参加させ得る。ユーザの要求は、例えば、図13の表示画面270のようなセットトップボックスアプリケーションによって提供される表示画面を通じて決定され得る。テレビ番組271は、番組271の上側領域272のみが見えるように、インターフェース領域274によってオーバーレイされる。ユーザインターフェース領域274は、「はい」オプション276を選択することによって、ユーザにチャットグループへ参加する要求を示す機会を提供する。ユーザインターフェース274はまた、「いいえ」オプション278を選択することによって、ユーザがチャットグループに参加できないようにする。「いいえ」オプション278が選択されると、ユーザインターフェース画面274が消える。ユーザインターフェース画面274は、ユーザが視聴しているテレビ番組に関連するチャットグループが利用可能であるか、または利用可能となるときはつねに、セットトップボックスアプリケーションによって自動的に表示され得るか、またはユーザが以前に設定したリマインダに基づいて表示され得る。広告275もまた、インターフェース画面274に表示され得る。所望であれば、ユーザが番組ガイド表示画面からチャットオプションを選択するか、またはリモコンの専用のチャットボタンを押すか、あるいはチャットへ参加する要求を示す任意の他のユーザインターフェースを用いる場合に、ユーザインターフェース画面274が表示され得る。あるいは、この画面をスキップすることもでき、ユーザがチャットオプションを選択した場合、ユーザは直接チャットグループへ進むことができる。チャットグループは、番組271が終了しても続き得る。
【0084】
図14を参照して、セットトップボックスアプリケーションは、ユーザの選択した1つ以上のチャットグループに参加する機会をユーザに提供することができる。セットトップボックスアプリケーションによって提供されるチャットグループオプションは、特定のテレビ番組またはそのチャットグループオプションが最初に表示された時に、ユーザが合わせているチャンネルに関するチャットグループであり得る。
【0085】
特定のテレビ番組またはチャンネルで利用可能なチャットグループのリスト項目のようなリアルタイム通信に関する情報は、任意の適切なデータ配信技術を用いてセットトップボックスアプリケーションに提供され得る。例えば、予定されたチャットグループに関する情報は、サーバからセットトップボックスによって、または主設備から番組ガイドリスト項目を用いて、オンデマンドに入手され得る。所望であれば、利用可能なチャットグループに関する情報が、デジタルチャンネル上のテレビ番組信号とともにデジタルに帯域内で符号化され得る。そのチャット情報は、TV番組信号とともにデジタルセットトップボックスによって符号化され得る。別の例として、チャットグループが支援される情報は、テレビ配信設備に保存され得、標準アナログテレビ信号の垂直帰線消去期間(VBI)を介してセットトップボックスアプリケーションに配信され得る。セットトップボックスに配置されたVBI復号器は、受信されたテレビ信号のVBIに含まれるデータを複合するために用いられ得る。
【0086】
復号されたデータは次いで、受信されたデータに基づく番組またはチャンネルに利用可能な任意のチャットグループがあるかどうかを判定するために、セットトップボックスアプリケーションによって用いられ得る。所望であれば、利用可能なチャットグループのようなリアルタイム通信に関する情報が、帯域外データ経路を用いて提供され得る。このような情報はまた、デジタルデータストリームとして提供され得、このデジタルデータストリームは(様々なテレビ番組のデジタルデータのような)他のデジタルデータストリームに付随する。
【0087】
表示画面280は、視聴されている番組またはチャンネルに関連する様々なチャットグループに参加する機会をユーザに提供するために、セットトップボックスアプリケーションが表示し得るオプション画面の一例である。ユーザが3チャンネルの昼メロ「Days
of Our Lives」を見ている場合、そのユーザは、オプション282を選択することによる昼メロチャットグループ、オプション284を選択することによる3チャンネルチャットグループ、またはオプション288を選択することによる「Days of Our Lives」チャットグループに参加する機会が提供されうる。ユーザは複数のチャットグループに参加することができる。複数のチャットグループは、リモコンまたはワイヤレスキーボードを用いて選択され得る。チャットシステムは、選択されたチャットグループのすべてにユーザを参加させることができる。ユーザはまた、オプション286を選択することによって、新しいチャットグループを作る機会を提供され得る。ユーザは、オプション290を選択することによって、他のチャットグループを検索することができる。ユーザは、オプション281を選択することによって、予定されたチャットグループに参加するために、自身のためのリマインダを設定することができる。オプション281が選択されると、チャットシステムは、以前に選択されたチャットグループのリマインダを設定するか、またはチャットグループのリストをユーザに提供して、そのリストから選択することができる。ユーザがチャットグループへの参加を望まない場合には、ユーザは「終了」オプション292を選択して、セットトップボックスに表示画面280を終了させ得る。
【0088】
特定のテレビ番組に関連する様々なチャットグループに参加する機会をユーザに提示することができる方法の別の例を図15Aに示す。「6時のニュース」のような縮小サイズバージョンのテレビ番組が、表示画面300の下側部分にあるユーザインターフェース領域312と同時に、表示画面300の部分310に表示される。また、広告311が、ユーザインターフェース312とともに画面300に表示され得る。ユーザインターフェース領域312によりユーザは、「6時のニュース」で報道されたニュースセグメントに関するチャットグループに参加することができる。ユーザは、自身のリモコンの適切な数を押すことによって、チャットグループ(1)、(2)、(3)および(4)(それぞれオプション302、304、306および308に対応する)のうち任意の1つ以上のチャットグループに参加することができる。ユーザがチャットグループに入ることを望まない場合には、ユーザは(5)(「終了」オプション314に対応する)を押して表示画面300を終了し、番組ガイドメニューまたは「6時のニュース」の全表示画面に戻ることができる。表示画面300は、ユーザのリクエスト時、またはテレビ番組中の適切な時に自動的にセットトップボックスアプリケーションによって表示され得る。チャットグループは、その番組が終了してからも続けることができ、それにより参加者は引き続き問題を議論することができる。参加者すべてが終了した場合、そのチャットグループは終了する。
【0089】
図15Bのテレビ表示画面500は双方向テレビ番組ガイド表示画面であり、この画面は、番組ガイドにリストされるTV番組に関する近く予定されるチャットグループを視聴する機会をユーザに提供する。ユーザは、矢印オプション508を操作して、適切な時間枠506にスクロールし得る。TV番組は列502に表示され、対応するチャットグループは、列504に表示される。ユーザは、チャットグループ上に強調表示領域509を置いてチャットグループを選択し得る。ユーザは次いで、オプション505を選択することによって、選択されたチャットグループに参加するためのリマインダを設定し得る。ユーザは、オプション503を選択することによって選択されたチャットグループに参加することができる。ユーザはまた、オプション501を選択して、選択されたチャットグループのチャットセッションを録画することができる。ユーザは、矢印510を操作することによってさらなる番組およびチャットグループを視聴することができる。
【0090】
図16のテレビ表示画面295は、セットトップボックスアプリケーションがユーザに複数のチャットグループに同時に参加することを可能にさせる様態を示す。「ニュース番組」と呼ばれるテレビ番組がテレビ表示画面295の左上4分の1に表示されている。ユーザは「ニュース番組」をみて、同時に4分の1の316、317、および318に表示される3つの異なるチャットグループに参加することができる。2つのチャットルームからテキストのリアルタイム通信が右上4分の1の316および左下4分の1の317に表示される。各チャットトピックは、「ニュース番組」で議論された問題に関する。4分の1の316のチャットルームのトピックは、Clintonの弾劾である。4分の1の317のチャットルームのトピックは、Lewinskyの証言である。第3の映像チャットグループの参加者の映像は、4分の1の318に表示される。映像チャットルームの参加者へのおよび参加者からの音声メッセージは、同様に送受信できる。ユーザが参加する複数のチャットルームが音声を使用する場合、セットトップボックスアプリケーションは、ユーザが様々なグループ間でトグルすることを可能にさせ、それにより同時に1つのグループのみの音声コンポーネントがアクティブになる。
【0091】
ユーザにテレビ番組に関連するチャットグループに入る機会を提供する表示画面の別の例を図17に示す。図17の表示画面320に「New Monica
Lewinsky」のセグメント321が、番組322の上側部分322のみが見えるように、表示324によってオーバーレイされる。テレビ番組である「New Monica Lewinsky」のセグメント321が開始すると、セットトップボックスアプリケーションが、表示324に示されるメッセージを表示することによって、「Monica Lewinsky」チャットグループに入るように自動的にユーザを促す。「Monica Lewinsky」チャットグループは、その番組を見ているユーザ、およびその番組に提示されているMonica Lewinskyに間する問題を議論したいと望むユーザのチャットグループであり得る。ユーザは、自身のリモコンの「チャット」ボタンを押して、「Monica Lewinsky」チャットグループに入るか、または自身のリモコンのキャンセルを押して、表示324のメッセージを消して通常のテレビ視聴に戻ることができる。チャットサーバは、ニュース番組またはトークショーの間にのみ「Monica Lewinsky」チャットグループを支援するように構築され得る。あるいは、チャットグループは、その番組が終了してからも続けることができ、それにより参加者は引き続き問題を議論することができる。「Monica Lewinsky」チャットグループ、および本明細書中で述べられる他の例示的なチャットグループのいずれもが、テキストチャットグループ、音声チャットグループ、映像チャットグループ(無音または音声付き)、またはこのようなチャットグループの組合せであり得る。
【0092】
ユーザテレビ機器のユーザをチャットグループへ参加することを可能にする例示的なプロセスを図18Aに示す。工程340において、ユーザのテレビ機器で実現されるセットトップボックスアプリケーションは、リアルタイムチャットグループへ参加する要求を示す機会をユーザに提供する。その機会は、自動的に(例えば、テレビ番組中の特定の時間に)またはユーザによるプロンプトに応答して(例えば、ユーザが画面上のオプションを選択する、またはユーザが利用可能なチャットグループを視聴したいことを示す番組ガイドメニューのオプションを選択する)提供され得る。リアルタイムチャットグループは、文書通信、音声通信、または映像(音声付きまたは無音)通信の形式、またはこのような通信の適切組合せであり得る。
【0093】
ユーザがチャットグループへ参加する要求を示す機会は、例えば、それぞれ図13、14、15A、15B、または17の表示画面270、280、300、500、または320のような表示画面、または任意の他のこのような適切な表示画面を用いて提供され得る。セットトップボックスアプリケーションはまた、別の種類のユーザインターフェース機構からの信号に応答できるチャットグループへ参加する要求を示す(例えば、リモコンの専用チャットボタンで)機会をユーザに提供することができる。
【0094】
ユーザが参加するチャットグループは、ユーザによってまたは番組ガイドによって決定され得る。ユーザは、所定のグループ分け、または図14、15Aおよび15Bのそれぞれの表示画面280、300、500に関して記載された利用可能なチャットグループのリストからチャットグループを選択する機会を提供され得る。図14のオプション290は、さらなるチャットグループを検索する機会をユーザに提供し、その検索結果に基づいてチャットグループを選択する。ユーザは、チャットトピック、またはチャットグループの名前のタイプ入力、およびチャットグループを識別するために必要な他の情報に基づいてチャットグループを検索する機会を提供され得る。所望であれば、チャットシステムは、ユーザがどのチャットグループに参加すべきかを自動的に決定することができる。例えば、図17の表示画面320は、視聴されている番組に関する利用可能なチャットグループへ参加する要求を示す機会をユーザに提供することができる。所望であれば、ユーザが参加すべきチャットグループに関する情報が、例えば、現在のグループの参加者数に基づき得る。グループの参加者数は、(例えば、最大20名の参加者まで)制限され得る。利用可能なチャットグループに関する情報は、テレビ配信設備またはチャットサーバで保存され得る。ユーザが所与のセットトップボックスアプリケーションにそのユーザをチャットグループへ参加させるように指示する場合、セットトップボックスがサーバに知らせ、次いで次の利用可能なグループにそのユーザを参加させ得る。利用可能なチャットグループを識別する情報は、テレビ番組放送信号とともにセットトップボックスアプリケーションに提供され、ユーザテレビ機器のセットトップボックスアプリケーションによって復号され得る。
【0095】
ユーザがチャットグループへ参加する要求を示すと、工程342においてチャットシステムは、ユーザをそのチャットグループに参加させ、そのチャットグループのユーザにリアルタイム通信を配信することによってチャットグループを支援する。例えば、セットトップボックスアプリケーションは、チャットグループのリアルタイム通信を維持するチャット機器に接続し、次いでユーザをチャットグループに参加させる。ユーザがチャットグループに参加すると、チャットグループはチャット機器(例えば、チャットサーバ)によって支援され、ユーザはチャットグループの他の参加者へおよび他の参加者からのリアルタイム通信を送受信できる。工程342において、テレビ配信設備にあるチャット機器、テレビチャンネルチャット設備、または別個のチャット機器のチャット機器によって行われ得る。所望であれば、テレビ配信設備または他の適切な位置の音声ブリッジまたは映像ブリッジのような機器が、チャットグループを形成および支持する際にし様され得る。
【0096】
図18Bを参照して、ユーザテレビ機器のユーザをユーザテレビ機器デバイスに位置するユーザに制限されるチャットグループに参加することを可能にするための例示的なプロセスを示す。工程344において、ユーザのテレビ機器で実現されるセットトップボックスアプリケーションは、チャットグループへ参加する要求を示す機会をユーザに提供する。この工程の機能は、図18Aの工程340に関して上述した機能と同じである。
【0097】
ユーザがチャットグループへ参加する要求を示すと、工程346においてチャットシステムは、ユーザをチャットグループに参加させ、ユーザテレビ機器デバイスに位置するユーザからなるチャットグループのユーザ間でのみリアルタイム通信を配信することによってチャットグループを支援する。ユーザをチャットグループに参加させるために、セットトップボックスアプリケーションは、チャット機器に示す。次いでチャット機器は、リアルタイム通信を配信することによってチャットグループを支援する。チャットグループへのエントリは、ユーザテレビ機器デバイスに位置するユーザに制限される。エントリは、1つの特定のテレビ配信設備に接続されたユーザテレビ機器デバイスのユーザ、または限定された数のテレビ配信設備のうち1つのテレビ配信設備に接続されたユーザテレビ機器デバイスのユーザに制限され得る。
【0098】
チャット機器は、チャットグループに入るリクエストを監視し、そのためチャットグループの参加者すべてがユーザテレビ機器デバイスに位置し、対照的に、例えばパーソナルコンピュータに位置することを保証し得る。例えば、チャット機器は、テレビ配信設備によりエントリコードを保存し、チャットグループへのアクセスをユーザテレビ機器デバイスのみに制限し得る。各テレビ配信設備は、ユーザテレビ機器デバイスのうち1つのデバイスからチャット機器へのリクエストとともに、エントリコードを伝送し、それによりユーザはチャットグループに参加することができる。テレビ配信設備から有効なエントリコードを提示するチャットグループに参加するリクエストのみが認識される。所望であれば、TVチャットグループへのアクセスは、インターネット上でそのチャットグループを利用不可にすることにより、ユーザテレビ機器デバイスに制限され得る。
【0099】
図18Cを参照して、ユーザテレビ機器のユーザをユーザが見ているテレビ番組に関するチャットグループに参加することを可能にする例示的なプロセスを示す。工程348において、ユーザのテレビ機器で実現されるセットトップボックスアプリケーションは、特定のテレビ番組を見ているユーザに、その番組に関連するチャットグループに参加する機会を提供する。図15Aのテレビ表示画面300および図17のテレビ表示画面320は、セットトップボックスアプリケーションが、ユーザが特定のテレビ番組を見ながら、その番組に関連するチャットグループに参加する機会をユーザに提供し得る方法の例である。チャットグループに参加する機会は、テレビ番組中に自動的に、または(例えば、リモコンのボタンを押すことによる)ユーザからのプロンプトがあるとすぐにセットトップボックスアプリケーションにより提供され得る。
【0100】
ユーザがチャットグループへ参加する要求を示すと、工程350においてチャットシステムはユーザをそのチャットグループに参加させ、同じテレビ番組を見ているチャットグループのユーザ間でのみリアルタイム通信を配信することによって、チャットグループを支援する。そのチャットグループにユーザを参加させるために、セットトップボックスアプリケーションはチャット機器に示す。次いでチャット機器は、その番組を見ているチャットグループのユーザ間でのリアルタイム通信を配信することによってチャットグループを支援する。各セットトップボックスアプリケーションは、ユーザがテレビ番組を放送しているチャンネルに合わせない場合には、ユーザにチャットグループへ参加するする機会を提供しないということを保証する。所望であれば、ユーザには、いつでもその番組に関連するチャットグループに参加するオプションがあり得るが、セットトップボックスアプリケーションは、ユーザがその番組に関連するチャットグループへ参加する要求を示すとすぐにテレビ番組に合わせる。
【0101】
本発明の他の局面は、チャットグループへの参加に興味のあり得る他のユーザへチャットリクエストを送信する機会をユーザに提供することを含む。チャットリクエストは、(例えば、テレビセットトップボックスアプリケーションまたは双方向テレビ番組ガイドの)他のユーザがチャットグループに参加するためのリクエストである。リストからチャットグループへ参加することに興味のあり得る他のユーザのグループを選択する機会をユーザに提供するために用いられ得る例示的なチャットリクエスト表示画面360を図19に示す。
【0102】
ユーザは、オプション362を選択することにより、ユーザが合わせた同じテレビ番組を現在見ている他のユーザすべてにチャットリクエストを送信することができる。次いでチャットシステムは、図1A、2A、2Bまたは3に示される通信経路および通信ネットワークを介して、チャットリクエストを受信者に配信する。チャット機器は、チャット機器が受信するテレビ配信設備に関連付けられたユーザに宛てられたチャットリクエストすべてを、テレビ配信設備に接続されたユーザテレビ設備の各セットに配信し得る。チャットリクエストは次いで、受信者のユーザテレビ機器においてセットトップボックスアプリケーションによりフィルタリングされ得る。セットトップボックスアプリケーションは、受信者であるユーザがチャットリクエストに関連するテレビ番組を見ている場合に、受信者のテレビ画面にチャットリクエストを表示することのみできる。ユーザはまた、入来のチャットリクエストすべて、または特定の個人が送信したチャットリクエストを自身のセットトップボックスで遮断することもできる。所望であれば、セットトップボックスは、特定の個人が送信したチャットリクエストのユーザに通知するようにのみ構築され得る。また、ユーザは、自身のセットトップボックスアプリケーションに、ユーザが特定の番組、チャンネル、または番組のカテゴリに関連するチャットリクエストを受信することを望むに過ぎないということを示すこともできる。セットトップボックスアプリケーションは次いで、ユーザの示したプリファレンスに基づいた入来のチャットリクエストをテレビに表示することのみできる。
【0103】
所望であれば、チャットリクエストを受信する可能性のあるようないずれのユーザも所与のテレビ番組に関連する利用可能なチャットリクエストのすべてを視聴することができる。図20の表示画面380は、現在のテレビ番組(オプション382)に関連するチャットリクエストを受け取る機会を受信者であるユーザに提示するために用いられ得るメニューフォーマットの一例である。表示画面380に表示されるチャットリクエストはまた、番組リスト項目、チャンネル、番組の任意のカテゴリから選択された現在のテレビ番組と関係のないテレビ番組に関連し得る。この情報はまた、オプション382の一部として表示され得る。入来のチャットリクエストは表示画面380の一部としてリストで表示され得る。受信者であるユーザは、チャットリクエストを受け取り、チャットリクエストオプション384、386、または388のうち1つのオプションを選択することによって対応するチャットグループに参加できる。図20の例においては、受信者であるユーザは、リモコンの所望のチャットリクエストの数を入力することによってチャットグループに参加できる。ユーザはまた、オプション381を選択することによって、ある期間または際限無く入来するチャットリクエストすべてを遮断する能力も有し得る。この機能によってユーザはプライバシーを維持できる。ユーザは、領域383に特定の個人の名前またはアドレスを入力することにより、特定の個人から入来するチャットリクエストを遮断することができる。ユーザはまた、チャットシステムをプログラムすることができるので、ユーザのセットトップボックスにより受信される特定の個人からのチャットリクエストのみを可能にする。ユーザは、領域390にこれら個人の名前またはアドレスを入力できる。ユーザは、リモコンの「キャンセル」ボタンを押すことにより、ユーザが参加するようにリクエストされているチャットグループのうち任意のチャットグループへの参加を断ることができる。
【0104】
図19を再度参照して、チャットリクエストを送信したいと望むユーザは、オプション364を選択することにより、送信者であるユーザが合わせている特定のテレビ番組に興味のある他のユーザにチャットリクエストを送信することに決めることができる。オプション364は、送信者であるユーザが選択したということを示すために強調表示されている。送信者であるユーザは、自身のリモコンの矢印キーを用いてオプション364を選択できる。ユーザは次いで、リモコンの「OK」ボタンを押して、自身の選択を入力できる。送信者であるユーザは、オプション366を選択して、現在の番組を放送しているチャンネルに興味のある他のユーザにチャットリクエストを送信することができる。送信者であるユーザはまた、ユーザが現在見ている番組のカテゴリに一致する番組のカテゴリに興味のある他のユーザにチャットリクエストを送信するためにオプション368を選択することもできる。
【0105】
チャットリクエストは、チャットリクエストを適切な受信者に伝送するチャット機器(例えば、サーバ)に送信され得る。例えば、チャットリクエストは、ユーザが特定の番組、チャンネル、または番組のカテゴリに関するチャットリクエストを受信することに興味があるということを、チャット機器またはテレビ配信設備に示したユーザに送信され得る。所望であれば、セットトップボックスアプリケーションは、チャットリクエストが適切なユーザにのみ送達されることを保証するために用いられるフィルタリングプロセスに役立ち得る。例えば、チャットリクエストが4チャンネルに合わせたすべてのユーザに配信される場合、テレビ配信設備のチャットサーバは、リクエストが現在4チャンネルに合わせられているセットトップボックスの視聴者に制限されるという条件のついた情報により、チャットリクエストをすべてのユーザに配信することができる。受信者であるユーザ各々のセットトップボックスアプリケーションは、ユーザが4チャンネルに合わせられているかどうかを判定する。セットトップボックスが4チャンネルに合わせられていない場合、チャットリクエストは表示されない。いくつかのフィルタリング動作は、サーバ端部で行われ得る。
【0106】
所望であれば、ユーザは特定のチャットプリファレンスをチャット機器に指定することができる。例えば、ユーザは、ユーザが特定の番組、チャンネル、または番組のカテゴリに関連するチャットリクエストを受信したいという条件をつけることができる。ユーザはまた、ユーザが入来するすべてのチャットリクエスト、または特定の個人が送信したチャットリクエストを自身のセットトップボックスで遮断したいという条件をつけることもできる。ユーザは、ユーザが特定の個人が送信したチャットリクエストのみを受信したいという条件をつけることさえ可能である。この情報は次いで、チャット機器、テレビ配信設備、またはテレビチャンネルチャット設備に送信され得る。図4の表示画面120のようなセットトップボックスアプリケーションによって提供される表示画面を通して入力された家族ユーザのプリファレンスに関するプロフィールデータは、家族に関連付けられたチャット機器に送信され得るので、チャット機器はこの情報を用いて、ユーザが興味のあるテレビ番組、チャンネル、またはテレビ番組のカテゴリに関連するチャットリクエストをフィルタリングできる。この構成を用いる場合、フィルタリングされたチャットリクエストのみが、チャット機器によって受信者であるユーザに送信される。
【0107】
チャットシステムによりユーザは、ユーザの個人アドレスブックのチャットリクエストに関連する番組、チャンネル、または番組のカテゴリに興味があると識別された家族以外のユーザにのみチャットリクエストを送信することが可能である。チャットシステムは、チャットリクエストに関連する番組、チャンネル、または番組のカテゴリとプリファレンスが一致するアドレスブックの他のユーザのみをフィルタリングして抽出することができる。他のユーザのプリファレンスは、ユーザの名前およびアドレスとともにアドレスブックに格納され得る。図6の表示画面160のようなユーザインターフェースは、このようなユーザプリファレンス情報を入力するためにセットトップボックスアプリケーションにより提供され得る。
【0108】
ユーザは、オプション370を選択することによって自身のアドレスブックから他のユーザの名前を選択することができる。この場合、チャットリクエストは、ユーザが個人的に自身のアドレスブックから選択した特定の人々にのみ送信され得る。このようなチャットリクエストは、チャットリクエストが受信されるとすぐに、チャットリクエストを受信したユーザのテレビ画面に自動的に表示され得る。所望であれば、チャットシステムは、ユーザのお友達リストまたはアドレスブックの人にチャットリクエストを送信する能力を有するようにのみ構築され得る。さらに、チャットチャットシステムは、ユーザが自身のお友達リストまたはアドレスブックの人からチャットリクエストを受信するのみであるように構築され得る。本発明のテレビチャットシステムに関して記載されたフィルタリング動作の機能は、サーバ、受信者のセットトップボックス、または送信者のセットトップボックスで行われ得る。
【0109】
表示画面360はまた、オプション372を提示し、それによりユーザが、現在の番組に関連するチャットグループに参加することを望み得る個人のリストへチャットリクエストを送信することが可能である。例えば、リスト中の個人は、ウィークリーホームコメディに関連するチャットグループの常連の参加者であり得る。そのリストは、ユーザが毎週の参加者の識別情報を判定する際に、ユーザによって作成され得る。
【0110】
図21に示すように、表示画面400は、受信者であるユーザのテレビ画面の下側部分にチャットリクエスト410を表示するために用いられ得る。チャットリクエスト410は、ユーザが見ているテレビ番組にオーバーレイする。チャットリクエスト410は、ユーザの番組の視聴の妨害を最小限にするように半透明であり得る。番組は、上側部分408では今まで通り覆われていない。チャットリクエスト410は、リクエストの受信者が参加するために尋ねているチャットグループの名前、およびチャットリクエストの送信者の名前を示す。チャットリクエストの受信者は、チャットリクエストを受け取り、そしてオプション402を選択することによってチャットグループに参加することができる。チャットリクエストの受信者は、オプション404を選択することによって、番組が放送されているチャンネルに合わせることができる。チャットリクエストの受信者は、オプション406を選択することによって、チャットリクエストを拒否することができる。その受信者は、受信者からのさらなるリクエストを遮断することを可能にするか、または「プライベート」(すなわち、さらなる通知があるまではいずれの者からのチャットリクエストをも許可しない)へ進むことを可能にする。
【0111】
ユーザテレビ機器に位置するユーザが、自身と他のユーザとの間でチャットグループを確立することを可能にするための例示的なプロセスを図22に示す。工程420において、ユーザのテレビ機器で実現されるセットトップボックスアプリケーションは、ユーザに他のユーザとチャットグループを設定する機会を提供する。この機会は、任意の適切なユーザインターフェースを用いてセットトップボックスにより提供され得る。図19の表示画面360は、他のユーザにチャットリクエストを送信することによって、他のユーザとチャットグループを設定する機会をユーザに提供するユーザインターフェースの一例である。所望であれば、工程420の特徴を実現するために他の適切な構成が用いられ得る。
【0112】
工程420に続いて、ユーザはチャット設定情報に入ることができる。チャット設定情報は、例えば、チャットリクエストをするつもりの受信者の識別情報、チャットグループの名前、チャットグループを支援するチャットサーバの識別情報、チャットグループが関連するテレビ番組、および番組が放送されているチャンネルを含み得る。所望であれば、この情報のうち少なくともいくつかは、自動的にセットトップボックスアプリケーションにより挿入され得る。例えば、セットトップボックスアプリケーションは、送信者であるユーザのセットトップボックスが合わせられているチャンネルを知っているので、セットトップボックスアプリケーションは、自動的にこの情報をチャットリクエストに付加することができる。セットトップボックスアプリケーションはまた、データベース(例えば、セットトップボックスまたはサーバにローカルに格納された番組リスト項目のデータベース)にアクセスし、現在の時刻に関する情報を用いること(例えば、セットトップボックスまたはサーバが時計を用いてアクセスする)によって、送信者であるユーザがどの番組を見ているか判定することができる。所望であれば、この種の情報のうちいくつかが、チャット機器またはチャットサーバによってチャットリクエストに付加され得る。例えば、セットトップボックスアプリケーションは、送信者であるユーザが現在どのチャンネルに合わせているかに関する情報をチャットサーバに提供し得、次いでチャットサーバは、どの番組が現在見られているかを(テレビ配信設備に格納されている番組リスト項目情報から)判定し得、そしてこの情報をチャットリクエストに付加することができる。
【0113】
工程424において、チャットシステムは、チャットリクエストをチャットグループへの参加に興味のあり得る他のユーザに配信する。チャットリクエストの実際の受信者は、チャットサーバ、ユーザテレビ機器、テレビ配信設備、テレビチャンネルチャット設備、またはこれらの組合せによって決定され得る。所望であれば、(例えば、その受信者が自身のセットトップボックスアプリケーションにこのようなリクエストは受け取らないように指示する場合)配信されるチャットリクエストを、受信者のセットトップボックスで遮断することができる。
【0114】
工程426において、チャットシステムは、チャットグループ内の各ユーザからそのチャットグループ内の他のユーザへリアルタイム通信を配信することによって、ユーザおよびそのチャットグループへの参加を決めた他のユーザとのチャットグループを支援する。チャットグループは、チャットサーバのようなチャット機器によって支援され得る。他のユーザは、チャットグループについて通知され得、チャットリクエストが図20および21に関して示され述べられたテレビ画面に現れると、チャットグループに参加する機会を与えられ得る。チャットグループへの参加を決めた他のユーザのグループは、チャットリクエストを受け取った者か、または以前にチャットグループへ参加する要求を示した者であり得る。
【0115】
ユーザおよび他のユーザとのチャットグループを確立する例示的なプロセスを図23に示す。工程430において、ユーザテレビ機器で実現されるセットトップボックスアプリケーションは、他のユーザとのチャットグループを確立する要求を示す、または既存のチャットグループへ参加する要求を示す機会をユーザに提供する。図14のテレビ表示画面280にあるオプション286は、セットトップボックスアプリケーションが新しいチャットグループの作成要求を示す機会をユーザに提供し得る様態の一例である。図13のユーザインターフェース領域274は、セットトップボックスアプリケーションが、既存のチャットグループまたは形成されようとするチャットグループへ参加する要求を示す機会をユーザに提供し得る様態の一例である。工程430に続いて、例えば、図13のオプション276を選択することにより、または図14のオプション286を選択することにより、ユーザは、チャットグループの確立する要求、もしくは既存のチャットグループまたは形成されようとするチャットグループへ参加する要求を示す。ユーザはまた、チャットグループの名前のようなチャット設定情報を入力できる。
【0116】
工程434において、チャットシステムは、ユーザおよび参加を決めた他のユーザを参加させるチャットグループを確立する。チャットグループは、例えばチャットサーバで作成される新しいチャットグループで有り得、ユーザはその新しいチャットグループに参加することができる。チャットグループはまた、ユーザが参加している既存のチャットグループであってもよい。
【0117】
新しいチャットグループの場合、新しいチャットグループは、チャットサーバで、もしくは音声ブリッジまたは映像ブリッジのような他の適切な機器を用いて作成される。次いでユーザはそのチャットグループに参加する。参加を決めた他のユーザはまた、一旦新しいチャットグループが作成されると、その新しいチャットグループに参加する。次いですべてのユーザが、チャットグループの他の参加者からのリアルタイム通信を送受信できる。工程434は、チャット機器(例えばサーバもしくは音声ブリッジまたは映像ブリッジ)、ユーザテレビ機器にあるセットトップボックスアプリケーション、または両方の組合せによって行われ得る。
【0118】
ユーザは次いで、テレビ配信設備から、テレビチャンネルチャット設備から、またはセットトップボックスアプリケーションを通じてチャット機器(例えばサーバ)から直接、テレビ番組またはチャンネルに関連する現在利用可能なチャットグループのリストにアクセスできる。チャットシステムは、図18Aおよび23に関連して記載されたプロセスのようなプロセスを通じて選択された単数または複数のチャットグループにユーザを参加させ得る。
【0119】
チャットリクエストに応答してユーザをチャットグループに参加させるための例示的なプロセスを図24に示す。工程440において、ユーザのテレビ機器のセットトップボックスアプリケーションは、ユーザをチャットグループに参加するように誘うチャットリクエストを表示する。工程442において、セットトップボックスアプリケーションは、チャットグループへ参加する要求を示す機会をユーザに提供する。図20の表示画面380および図21の表示画面400は、セットトップボックスが、チャットリクエストを表示し、チャットリクエストに応答してチャットグループに参加する機会をユーザに提供し得る様態の例である。
【0120】
工程442に続いて、ユーザがチャットリクエストにリンクされたチャットグループへの参加を決める場合、チャットシステムは工程446でそのチャットグループにユーザを参加させる。例えば、チャットグループがチャットサーバで実行中の場合、ユーザはそのサーバでチャットグループにリンクされる。チャットグループが電話会議機器またはテレビ会議機器を用いて実現される場合、電話会議機器またテレビ会議機器を用いてユーザをそのグループに接続することによって、ユーザはチャットグループとリンクする。ユーザをチャットグループに接続するために必要なチャットグループ情報は、チャットリクエストとともにチャット機器に提供され得る。ユーザがチャットグループに参加した後、ユーザはチャットグループの他の参加者からのリアルタイム通信を送受信できる。
【0121】
工程448において、セットトップボックスアプリケーションは、チャットの主題であるテレビ番組に合わせる機会をユーザに提供する。図21のオプション404は、ユーザにチャットの主題であるテレビ番組に合わせる機会を提供し得る様態の一例である。ユーザがこのオプションを選択すると、セットトップボックスは、チャットの主題であるテレビ番組を放送しているテレビチャンネルに自動的に合わせる。どのチャンネルがチャットリクエストに関連する番組を放送しているかに関する情報が、チャットリクエストとともにユーザのセットトップボックスに提供され得る。この機能によりユーザは、チャットグループに参加し、同時にそのチャットの主題であるテレビ番組を視聴できる。工程448はオプションであり、所望であれば省いてもよい。
【0122】
本発明の機能の多くが、双方向表示リモコンとともに用いられ得る。表示リモコンの一例を図25に示す。表示リモコン480は、任意の適切なタイプの表示画面であり得る表示画面482を含む。ユーザは、チャットルームにおいて、他のユーザへのチャットメッセージをボタン484を用いて作成し得る。ボタン484の任意のボタンを押すと、選択された文字または数字が、同時に入力領域483およびカーソル491の隣に現れる。ユーザは、バックスペースボタン486を押すことによって、文字または数字を消去することができ、シフトボタン488を押すことによって、大文字を入力できる。ユーザは矢印ボタン498を用いて表示画面482の表示領域483内のカーソルを移動できる。ユーザは、自身を表すために表示画面482のニコニコマークのようなアイコンを用いることができる。表示リモコンはまた、タッチスクリーンを有し得る。キーのうちいくつかまたはすべて(例えばアルファベットキー)は、通常のキーを用いるのではなくて、ディスプレイ上に提示され得る。
【0123】
表示リモコンは、チャットグループでメッセージを送受信する場合に、さらなるプライバシーをユーザにもたらす。表示リモコンはまた、チャットリクエストを送受信するために用いられ得る。従って、表示リモコンは、ユーザがメッセージを作成し、送信し、ならびに受信して、読むことができるという点で双方向リモコンである。例示的な表示リモコンのさらなる機能については、1999年6月11日に出願されたHerringtonらの米国仮特許出願第60/138,868号に記載され、同出願の全体を本明細書中で参考として援用する。表示リモコンはまた、ユーザ間でメッセージを送信するために用いられ得る。例示的なテレビメッセージシステムのさらなる機能については、本出願と同時出願されたMcKissickらの米国特許出願第09/356,245号(Attorney Docket No.UV−128)に記載され、同出願の全体を本明細書中で参考として援用する。
【0124】
上記の記載は、本発明の原理の単なる例示にすぎず、本発明の範囲および意図を逸脱することなく当業者によって様々な改変がなされ得る。
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
本発明はテレビチャットシステムに関し、より詳細には双方向テレビ番組ガイドを含み得るテレビ環境でのチャット通信を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットが好評である局面は、オンラインチャットサービスに関する。このようなサービスのユーザは、任意の様々なトピックスを議論するためにチャットグループに参加することができる。チャットの参加者は、互いにインターネットを介してリンクされる。チャットの参加者は、他の参加者が自身のコンピュータを用いてコメントをタイプすると、リアルタイムで他の参加者のコメントを見ることができる。
【0003】
テレビ番組がチャットグループにおいて議論されることが多い。しかし、概して、従来のチャットサービスのユーザが、テレビ番組についてのチャットに参加しながらその番組を容易に視聴することができる方法は存在しない。ユーザは、ユーザのパーソナルコンピュータがある部屋と同じ部屋にテレビを配置してもよいが、このような構成では視聴しにくくなる。さらに多くの家族が居間にテレビを配置しているが、居間に自身のコンピュータを配置するのには気が進まない。
【0004】
パーソナルコンピュータには、テレビ信号がコンピュータのモニタ上に表示され得るチューナカードを提供され得るが、多くのテレビ視聴者は、従来のテレビ上でテレビを視聴することを好む。テレビは概して、コンピュータのモニタよりも大きな視聴領域を提供するので、コンピュータのモニタの場合のように、ユーザはテレビ画面の近くに座る必要がない。テレビはまた、典型的に、コンピュータが典型的に配置される場所よりも、よりテレビを見るのに適切な家の中の部屋に配置される。
【0005】
インターネットの局面とテレビ視聴経験とを一体化しようとするシステムは、CaliforniaのPalo AltoのWebTV Networks,Incから入手可能である。WebTVシステムによりテレビ視聴者が、視聴者のテレビセットに接続された、受信器を有するWebTVを介してインターネットにアクセスすることを可能にする。受信器を有するWebTVは、標準電話回線を通じてウェブに基づくWebTV Networkにユーザのテレビを接続することによって、ユーザがユーザのテレビ上でワールドワイドウェブをサーフすることを可能にする。WebTVシステムによりユーザは、テレビ番組リスト項目、およびその番組リスト項目内に現れるテレビ番組に関連するウェブサイトを見ることを可能にする。
【0006】
WebTVシステムはまた、ユーザがテレビ番組に関連するウェブサイトにアクセスすることを可能にするTVクロスオーバーリンクを提供する。受信器を有するWebTVは、ウェブリンク(すなわち、ユニバーサルリソースロケータ(URL))のようなデータを検出する。このデータは映像放送内に組み込まれ、ユーザのテレビ画面上のTVクロスオーバーリンクウォーターマークでユーザに通知する。TVクロスオーバーリンクによってユーザは、インターネットを介してユーザが見ているテレビ番組に関連するウェブサイトへリンクできる。WebPIPピクチャ・イン・ピクチャ機能によって、ユーザは、そのウェブサイトとテレビ番組とを同時に視聴することができる。ウェブサイトがチャット機能を支援している場合、ユーザはテレビ番組を見ながらインターネットを介してオンラインチャットに参加することができる。しかし、この種のウェブに基づくチャットの参加者がユーザと同じテレビ番組を見ているということを保証するWebTVシステムはない。従って、チャットの参加者全てが同じテレビ番組を積極的に視聴している場合に比べて、チャットへの集中が大きく減ることになる。
【0007】
特定のテレビ番組の間、MTVテレビチャンネルは、現在のMTVテレビ番組の上にスクロールチャットメッセージオーバーレイを表示する。ユーザは、インターネットを介して表示されているチャットにリンクすることができるが、ユーザのパーソナルコンピュータと同じ部屋にユーザのテレビセットを置いているユーザのみしか、チャットに参加できない。さらに、テレビ番組の視聴者すべては、参加に興味がない場合でさえ、そのチャットを見なければならない。そのシステムは、1つのチャットグループにしか対応できないので、チャットをしたいと望む視聴者が数人以上である場合には、興味のある特定のチャット話題を続けるのは困難または不可能であり得る。
【0008】
セットトップボックスで実現される双方向テレビ番組ガイドは、ユーザがユーザのテレビ上でテレビ番組リスト項目を視聴することを可能にする。このような番組ガイドにより、ユーザは異なる表示フォーマットでテレビ番組リスト項目を視聴し、様々な他の機能を実行できる。例えば、ユーザは、番組ガイドに現在の番組リスト項目をチャンネル順のグリッドにして表示するように指示することができる。ユーザはまた、番組ガイドを用いて所望の番組編成カテゴリ(例えば、スポーツ、映画、ニュース等)内の番組を検索できる。所望であれば、番組ガイドを用いて、ペイパービュー番組編成を注文できる。しかし双方向番組ガイドは、チャットに関する機能を提供できなかった。
【0009】
従って、以前から公知のシステムでは、一般にテレビ視聴者にインターネットのみに依存することなく他のテレビ視聴者とリアルタイムのチャット通信に参加する機会を提供しない。また以前から公知のシステムでは、テレビ視聴者にテレビ番組またはテレビチャンネルの他の視聴者のみからなるチャットグループに参加する機会を提供しない。以前から公知の双方向テレビ番組ガイドは、チャット機能を支援しない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
(発明の要旨)
本発明の目的は、チャット接続を形成するためにインターネットのみに依存せず、かつテレビ番組またはテレビチャンネルを見ているユーザが互いにリアルタイムチャット通信に参加することを可能にするテレビチャットシステムを提供することである。
【0011】
本発明の目的はまた、チャットを支援する双方向テレビ番組ガイドシステムを提供することである。
【0012】
本発明のこれらおよび他の目的は、本発明の原理に従って、テレビ視聴者が、テレビを見ながら他のテレビ視聴者を含むチャットグループにおける、リアルタイム通信に参加することができるテレビチャットシステムを提供することによって達成される。テレビチャットシステムのユーザは、現在同じテレビ番組またはテレビチャンネルを見ている他のユーザとのリアルタイムの通信に参加できる。
【0013】
そのシステムにより、チャットグループでのリアルタイム通信が、サーバを介してユーザテレビ機器デバイスの前にいるユーザ間で伝送され得る。例えば、サーバを備えたケーブルシステムヘッドエンドは、テレビ信号をも搬送する同軸ケーブルまたは他のこのような通信経路を介してこのような通信を伝送することができる。従って、そのシステムにより、チャット通信の伝送用のテレビ信号放送チャンネルを搬送する経路と別のさらなる通信経路の必要性をなくすことができる。
【0014】
本発明のテレビチャットシステムにより、ユーザは、ユーザが興味を持ち得るテレビ番組、テレビチャンネル、または番組のカテゴリに関連するチャットグループに参加することができる。リアルタイム通信は、テキストメッセージ、音声通信、または映像通信であり得る。
【0015】
テレビチャットシステムはまた、ユーザがチャットリクエストを送信して、他のユーザがテレビ番組またはテレビチャンネルに関連するチャットグループに入ることを要求することを可能にする。チャットリクエストは、受信者のテレビ画面に自動的に表示され得るか、または受信者のリクエスト時にアクセスされ得る。そのシステムはまた、テレビ視聴者が参加を許可されたチャットグループをユーザが設立することを可能にする。
【0016】
テレビチャットシステムは、セットトップボックス上で実現される双方向テレビ番組ガイドに基づき得る。所望であれば、そのシステムは、衛星受信器、最新式テレビ受信器(例えば、高品位テレビ、すなわちHDTV受信器)、セットトップボックス回路と一体化したテレビ等の他の適切なユーザテレビ機器上で実現され得る。
【0017】
本発明のさらなる特徴、その性質、および様々な利点は、添付の図面および以下の好適な実施形態の詳細な説明からより明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1A】図1Aは、本発明によるテレビチャットシステムの図である。
【図1B】図1Bは、本発明によるワイアレスキーボードに基づいたユーザインターフェースを有するユーザテレビ機器の図である。
【図1C】図1Cは、本発明によるテレビ画面キーボードユーザインターフェースの図である。
【図1D】図1Dは、本発明による標準メッセージまたは単語のリストを含む例示的な表示画面の図である。
【図2A】図2Aは、本発明による、複数のテレビ配信設備が通信ネットワークを介して接続され得る様態を示すシステム図である。
【図2B】図2Bは、本発明による、複数のユーザテレビ機器デバイスが、近隣ネットワークを介してテレビ配信設備および別のサーバに接続され得る様態を示すシステム図である。
【図3】図3は、本発明による、複数のテレビ配信設備がテレビチャンネルチャット設備を介して接続されるシステム構成の図である。
【図4】図4は、本発明による、家族のユーザプロフィール情報を入力するための例示的な表示画面の図である。
【図5】図5は、本発明による、ユーザがユーザプロフィールを選択できる例示的な表示画面の図である。
【図6】図6は、本発明による、家族以外のユーザ情報を入力するための例示的な表示画面の図である。
【図7】図7は、本発明による、家族以外のユーザの例示的な番組ガイドアドレスブックの図である。
【図8】図8は、本発明によるユーザ識別情報を作成することに関する工程を示すフローチャートである。
【図9】図9は、本発明による、テレビ番組の映像およびその番組に関連するチャットグループ表示領域を含む例示的な表示画面の図である。
【図10】図10は、本発明による、リアルタイム音声チャット通信のユーザテレビ機器への伝送のための例示的なシステムの図である。
【図11】図11は、本発明による、チャットグループの参加者の映像画像を表示する例示的なテレビ表示画面の図である。
【図12】図12は、本発明による、映像チャット画像の伝送のための例示的なシステムの図である。
【図13】図13は、本発明による、ユーザにチャットグループへ参加することを可能にさせる例示的な表示画面の図である。
【図14】図14は、本発明による、ユーザにチャットグループオプションを選択することを可能にさせる例示的な表示画面の図である。
【図15A】図15Aは、本発明による、ユーザに現在のテレビ番組に関連するチャットグループオプションを選択することを可能にさせる例示的な表示画面の図である。
【図15B】図15Bは、本発明による、参加、記録、またはリマインダを設定するためのリストから予定されたチャットグループをユーザが選択することができる例示的な双方向テレビ番組ガイド表示画面の図である。
【図16】図16は、本発明による、テレビ番組とともに複数のチャットグループを含む例示的な表示画面の図である。
【図17】図17は、本発明による、ユーザに現在のテレビ番組に関連するチャットグループに入ることを可能にさせる例示的な表示画面の図である。
【図18A】図18Aは、本発明による、チャットグループに参加する機会をユーザに提供するためのアプローチに関わる工程を示すフローチャートである。
【図18B】図18Bは、本発明による、ユーザに他のユーザテレビ機器デバイスにおけるユーザ間でチャットグループに参加する機会を提供するためのアプローチに関わる工程を示すフローチャートである。
【図18C】図18Cは、本発明による、テレビ番組を見ているユーザに、そのテレビ番組を見ているユーザ間のみのチャットグループに参加する機会を提供するためのアプローチに関わる工程を示すフローチャートである。
【図19】図19は、本発明による、ユーザがチャットリクエストを他のユーザに送信することを可能にする例示的な表示画面の図である。
【図20】図20は、本発明による、チャットリクエストを表示するための例示的な表示画面の図である。
【図21】図21は、本発明による、チャットリクエストを表示し、ユーザにチャットグループに参加することおよび/または関連するチャンネルに合わせることを可能にするための例示的な表示画面の図である。
【図22】図22は、本発明による、チャットリクエストを配信し、該当ユーザおよび他のユーザとを含むチャットグループを支援するためのアプローチに関わる工程を示すフローチャートである。
【図23】図23は、本発明による、該当ユーザおよび他のユーザとを含むチャットグループを設立するためのアプローチに関わる工程を示すフローチャートである。
【図24】図24は、本発明による、チャットリクエストに応答して、ユーザをチャットグループに参加させるためのアプローチに関わる工程を示すフローチャートである。
【図25】図25は、本発明による、チャットグループ内のチャットメッセージおよびチャットリクエストを送受信するための例示的な双方向表示リモコンデバイスの図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(好適な実施形態の詳細な説明)
本発明による例示的なテレビチャットシステム10を図1Aに示す。主設備12は、テレビ番組ガイドリスト項目データ、ペイパービュー注文情報等の番組ガイド情報を格納する番組ガイドデータベース14を含み得る。所望であれば、データベース14によりシステム10は、双方向テレビ番組ガイドを支援することができる。本発明のテレビチャット機能は、番組ガイドを用いることなくテレビチャットシステムを用いて提供され得るが、本発明の特定の局面は、特定および明確さのために双方向テレビ番組ガイドシステム構成に関連して主に記載される。データベース14からの情報は、通信リンク18を介してテレビ配信設備16に伝送され得る。リンク18は、衛星リンク、電話ネットワークリンク、光ファイバリンク、ケーブルリンク、マイクロ波リンク、このようなリンクの組合せ、または任意の他の適切な通信経路であり得る。
【0020】
テレビ配信設備16は、ケーブルシステムヘッドエンド、放送配信設備、または衛星テレビ配信設備のようなユーザへテレビ信号を配信するための設備である。図面が過度に複雑になるのを避けるため、図1Aには1つのテレビ配信設備16しか示していない。しかしながら、一般に、主設備12は、複数のテレビ配信設備に情報を配信する。
【0021】
主設備12によってテレビ配信設備16に伝送される番組ガイド情報は、番組の時間、チャンネル、タイトル、説明等のテレビ番組リスト項目データを含む。主設備12から伝送される情報はまた、特定のテレビ番組または特定のテレビチャンネルで利用可能なチャットグループについての情報を含み得る。
【0022】
所望であれば、いくらかの番組ガイドデータおよび他の情報を主設備12以外の設備にあるデータソースを用いて提供してもよい。例えば、利用可能な番組特定チャットグループに関連するデータは、テレビチャンネルチャット設備または主設備12およびテレビ配信設備16とは別の他の設備によって提供され得る。
【0023】
テレビ配信設備16は、通信経路24を介して番組ガイドデータおよび他の情報を複数のユーザのユーザテレビ機器20に配信する。通信経路24は好ましくは、テレビ配信設備16が、非映像の番組ガイド情報および通信に加えて、放送予定のテレビ番組編成、有料番組編成、リアルタイム通信、チャットリクエスト、およびその他の映像ならびに音声情報をユーザテレビ機器20に配信可能な十分な帯域幅を有する。通信経路24が支援するリアルタイム通信は、テキストベースであるか、またはより広い帯域幅が利用可能である場合には、音声通信または映像通信であり得る。
【0024】
複数のテレビおよび音声チャンネル(アナログ、デジタル、またはアナログとデジタルの両方)は、通信経路24を介してセットトップボックス26に提供され得る。各経路24が、複数の従来のアナログテレビチャンネルを含む場合、これらのチャンネルのうち1つ以上を用いて、複数のデジタルチャンネルを支援し得る。デジタルチャンネルを支援するために用いられる各アナログチャンネルの帯域幅は、このようなデジタルチャンネルのうち10以上を支援することができる。双方向デジタルチャンネルは、一方向デジタルチャンネルよりも広い帯域幅を必要とする。このような双方向デジタルチャンネルは、セットトップボックス26とテレビ配信設備16との間の双方向リアルタイム通信を支援し得る。セットトップボックス26とテレビ配信設備16との間の双方向通信が、テキスト信号のみ、または音声信号のみを含む場合、このような双方向通信を支援するために必要な帯域幅は、映像を含む双方向通信を支援するために必要な帯域幅よりも実質的に狭くすることができる。
【0025】
リアルタイム通信およびチャットリクエストは、任意の数の適切な技術を用いて通信経路24に沿って配信され得る。例えば、テキスト形式のチャット通信およびチャットリクエストは、帯域外変調器を用いて経路24の帯域外チャンネルによって配信され得る。映像または音声チャット通信は、経路24の1つ以上のデジタルチャンネルを用いてより効率的に伝送され得る。このようなデジタルチャンネルはまた、テキストおよびグラフィックスを配信するために使用され得る。
【0026】
通信経路24中の専用デジタルチャンネルまたはアナログチャンネルを用いてリアルタイム通信およびチャットリクエストを伝送できる。このような専用チャンネルは、テレビ番組放送信号をユーザテレビ機器へ伝送するために使用されるチャンネルとは別である。
【0027】
通信経路24は、ユーザテレビ機器20とテレビ配信設備16との間のリアルタイム通信およびチャットリクエストの伝送を支援するので、システム10の構成では、リアルタイム通信を伝送するためにユーザテレビ機器20に接続された別の電話回線(所望であればこのような電話回線を本発明の特定の局面とともに用いることができるが)の必要性がなくなる。所望であれば、テレビ番組編成は、ケーブルヘッドエンドへのケーブルリンクのような1つの通信経路に沿ってユーザテレビ機器20に伝送され得る一方で、リアルタイム通信が、衛星リンクのような第2の通信経路に沿ってユーザテレビ機器20間で伝送される。
【0028】
各テレビ配信設備16は、少なくともそのテレビ配信設備に関連付けられたユーザテレビ機器デバイス間でリアルタイム通信およびチャットリクエストを配信し得る。テレビ配信設備は、チャットサーバのようなチャット機器22を用いて、テレビチャットグループと呼ばれるリアルタイム通信のためのフォーラムを設立することができる。テレビチャットグループ(本明細書中では単にチャットグループと呼ぶこともある)は、ユーザのグループが自身のユーザテレビ機器を介してリアルタイム討論に参加する電子フォーラムである。チャットメッセージのようなリアルタイム通信は、チャットグループの参加者間で送受信が行われる。
【0029】
テレビ配信設備16は好ましくは、サーバまたは他の適切な計算機器または音声機器あるいは映像機器(本明細書中ではまとめてチャット機器22と呼ぶ)を有しており、これによりユーザ間のチャットリクエストのリアルタイム通信および伝送を支援する。明瞭にするために、本発明の特定の局面は、単に1つのチャットサーバを用いて実現されているように記載される。しかしながら、所望であれば、これらの機能はまた、典型的には、音声および映像会議機器に基づいた機器のようなチャット機器(すなわち、音声ブリッジ、映像ブリッジ等)を用いるか、または他の適切な計算機器またはこれらの組合せに基づいたチャット機器を用いて実現される。チャット機器22(例えば、チャットサーバ)は、テキスト、グラフィックス、映像、または音声データを含むリアルタイム通信およびチャットリクエストを処理することができる。所望であれば、チャット機器22の帯域幅要件は、通信を、映像を含む通信ではなくてテキストおよび音声またはテキストのみに制限することによって減少することができる。テレビ配信設備16におけるチャット機器22は、ユーザテレビ機器20の各々がクライアントプロセッサとして機能するクライアント−サーバ構成として構成され得る。
【0030】
各ユーザは受信器を有しており、その受信器は典型的には、セットトップボックス26のようなセットトップボックスであるが、セットトップボックス回路に類似の回路を組み込んだ他の適切なテレビ機器でもよい。例えば、ユーザテレビ機器20は、高品位テレビ(HDTV)受信器のような最新式テレビ受信器、またはこのようなテレビに基づいたプラットホームに基づき得る。セットトップボックスは、サーバまたはテレビ配信設備へ、およびサーバまたはテレビ配信設備から双方向通信で使用するためにDOCSISモデムを含み得る。本明細書中で記載したように、ユーザテレビ機器20は、パーソナルコンピュータに基づいた機器を含まない。明瞭にするために、本発明は主に、セットトップボックス26に基づいたユーザテレビ機器20に関連して記載される。図1Aに示すように、各セットトップボックス26は、メモリ25を有し得る。例えば、メモリ25は番組リスト項目データのデータベースを保存するために使用され得る。
【0031】
番組ガイド情報は、セットトップボックス26に連続的に(リアルタイムで)、定期的に、(クライアント−サーバ構成を用いて)リクエストに応じて、またはこれらの技術の組合せを用いて配信され得る。リアルタイム通信およびチャットリクエストは、リアルタイムでセットトップボックス26に配信され得る。テレビ配信設備16はまた、セットトップボックス26からリアルタイム通信またはチャットリクエストをリアルタイムにまたは定期的に受信することができる。主設備12は好ましくは、情報配信タスクを処理するプロセッサを含む。各セットトップボックス26は好ましくは、チャット機能を含む双方向テレビ番組ガイドアプリケーション(以降では番組ガイドと呼ぶこともある)、またはセットトップボックス26上で独立したチャットアプリケーションを実現することに関連するタスクを処理するプロセッサを含む。テレビ配信設備16は好ましくは、リアルタイム通信およびチャットリクエストを配信することに関連付けられたタスク、およびセットトップボックス上の番組ガイドに番組ガイドデータを提供することに関連付けられたタスクを処理する1つ以上のプロセッサを(例えばチャット機器22に)含む。
【0032】
番組ガイドアプリケーションまたは以降に記載されるチャットセットトップボックスアプリケーションの機能のうちいくつか、またはすべてが、セットトップボックス上のオペレーティングシステムに組み込まれ、セットトップボックス上の単独のアプリケーションとして実現され得るか、またはテレビ配信設備で動作するチャット機器またはテレビ配信設備とは別個のチャット機器(例えば、サーバ、映像ブリッジ、または音声ブリッジ)によって実行され得る。クライアントサーバアーキテクチャでは、セットトップボックスは、データまたはリクエストを処理のためにサーバに送信する。サーバはデータを格納し、リクエストの結果をさらなる処理、表示、または格納するためにセットトップボックスに返信することができる。以降に記載するセットトップボックスアプリケーションのいずれの機能をもクライアント−サーバアーキテクチャで実現できる。
【0033】
ユーザのセットトップボックス上の番組ガイドアプリケーションからチャットアプリケーションを起動させるために、様々なメカニズムが用いられ得る。1つのメカニズムには、ホットリンクを用いてアプリケーションを起動することが挙げられる。ホットリンク方式は、ウェブサイトアドレス、eメールアドレス、番組タイトル、チャットグループ、または番組ガイドの現在の内容またはセットトップボックス26のステータスに基づいて予め選択された他の情報等の情報を有したチャットアプリケーションのような番組ガイドと関係のないアプリケーションを呼び出すことを含む。例えば、ユーザが番組を見ている、番組リスト項目を視聴している、番組の説明を視聴している、または所与の番組、チャンネル、チャンネルの種類等に関する番組ガイド内の他のアクションをとっており、ユーザが番組ガイドに番組ガイドと関係のないアプリケーションを起動するように指示する場合、番組ガイドは、その番組ガイドと関係のないアプリケーションを起動し、その番組ガイドと関係のないアプリケーションに所与の番組、チャンネル、チャンネルの種類等に関するアクションをとるように指示することができる。
【0034】
ホットリンクは、専用のボタン、起動ボタン、メニューオプション、または任意の他の適切な技術によってアクティブになり得る。例えば、リモコンに専用チャットボタン、および他の番組ガイドと関係のないアプリケーションに関連づけられた同様のボタンを設けてもよい。ユーザがチャットボタンを押すと、番組ガイドがチャットアプリケーションを起動し、チャットアプリケーションに他のユーザとまたは番組の登場人物を含むチャットグループを設定するように指示するか、または既存のチャットグループにユーザを参加させるように指示する。例示的なホットリンク方式システムのさらなる機能としては、本明細書と同時出願されたEllisらの米国特許出願第09/346,134号(Attorney Docket No.UV−85)に記載され、同出願の全体を本明細書中で参考として援用する。
【0035】
各セットトップボックス26は典型的には、オプションのビデオカセットレコーダ(VCR)28または家にあるあるいは遠隔地にある他の格納デバイスに接続されており、それにより選択されたテレビ番組および/またはチャットセッションが録画され得る。ユーザがセットトップボックスアプリケーションに1つ以上の関連するチャットセッションを有するTV番組を録画するように示す場合、そのアプリケーションは、番組の音声および映像とともにチャットセッションを録画することができる。ユーザがその番組を再生する場合、ユーザが生でチャットセッションに参加することはできないものの、視聴するためにそのチャットセッションにアクセス可能であり得る。チャットシステムは、ユーザが選択した形式でチャットセッションを再生するように構築され得る。例えば、チャットセッションは、番組の上にオーバーレイとして再生されてもよいし、または番組およびチャットセッションがTV画面に縮小されたサイズのウィンドウとして同時に表示されてもよい。また、ユーザは、セットトップボックスアプリケーションに、番組を録画することなくセットトップボックスアプリケーション自身によってチャットセッションを録画するようにいつでも指示することができる。そのチャットセッションは(テキスト、音声、映像、またはそれらの組合せであれ)格納されて、後で視聴され得る。番組およびチャットセッションはまた、例えばDVDデバイス、セットトップボックス内のハードディスク、リモートサーバに録画され得る。
【0036】
各ビデオカセットレコーダ28(またはセットトップボックス26)はテレビ30に接続される。番組録画システムのさらなる機能としては、1999年6月11に出願されたEllisらの米国特許出願第09/332,244号、および1998年6月17日に出願されたHassellらの米国特許出願第09/157,256号に記載され、これら両出願の全体を本明細書において参考として援用する。番組を録画するために、セットトップボックス26は、特定のチャンネルに合わせ、制御信号をビデオカセットレコーダ28へ(例えば、赤外線送信器を用いて)送信し、ビデオカセットレコーダ28に適切な時に録画を開始および停止をするように指示する。
【0037】
テレビチャットシステムを使用している間、セットトップボックス26は、テレビ30にリアルタイム通信およびチャットリクエストを表示する。テレビチャットシステムが双方向テレビ番組ガイドを含む場合、双方向テレビ番組ガイドは、テレビ30に番組リスト項目を表示し得る。番組ガイドはまた、リアルタイム通信およびチャットリクエストを表示するために使用され得る。セットトップボックス26、ビデオカセットレコーダ28、およびテレビ30の各々が、リモコン、マウス、トラックボール、マイク、デジタルビデオカメラ、専用ボタンセット等を含み得る1つ以上のユーザインターフェース32によって操作され得る。
【0038】
図1Bに示すように、ユーザインターフェース32は、信号36(例えば、赤外線信号)をテレビ40に接続されたセットトップボックス38に送信するワイヤレスキーボード34を含み得る。ユーザの入力がワイヤレスキーボード34によって入力されると、その入力はテレビ40の表示画面の一部として表示され得る。テレビチャットシステム10が双方向テレビ番組ガイドに基づいている場合、セットトップボックス38によってテレビ40に提供される表示画面は、例えば、番組リスト項目を含む双方向テレビ番組ガイド表示画面上であり得る。
【0039】
ユーザインターフェース32はまた、図1Cに示されるようにテレビ画面キーボード50に基づき得る。ユーザは、表示されるアルファベットから文字を選択して、メッセージ52を作ることができる。特に、ユーザはアルファベットキー54から文字そしてスペースバー56からスペースを選択することができる。ユーザは、リモコンの矢印キーおよび入力(またはOKあるいは選択)キーを押すことによって、一文字を選択して(文字L58のように)強調表示されるようにすることができる。リモコンの入力キーを押すことにより、チャット機能を含む番組ガイドまたは独立したチャットアプリケーションにカーソル62のすぐ隣に選択された文字を置くように指示する。ユーザはシフトオプション51を選択して、メッセージ52に大文字を置くことができる。このようにして、ユーザはチャットメッセージのテキストを作ることができる。
【0040】
所望であれば、図1Dに示すように、ユーザは、表示画面75のような表示画面に表示される標準メッセージ70および単語72のリストから選択することによってメッセージを作ることができる。単語またはメッセージは、図1Dのメッセージ2のように特定の単語またはメッセージの上に強調表示領域76を置くように、リモコンの矢印キーを押すことによって選択され得る。次いでユーザは、強調表示された単語またはメッセージをリモコンの入力(または選択あるいはOK)キーを押すことによって選択できる。
【0041】
システム10によりユーザテレビ機器20の前にいるユーザは、パーソナルコンピュータおよびそれに関連づけられたソフトウェアを操作するための学習の出費や複雑さを伴わずに、テレビを視聴しながらテレビ番組に関連するリアルタイムチャット通信に参加することができる。さらに、システム10はユーザに同様の状況にあるユーザとリアルタイム議論に参加しながら、高映像画質およびテレビ視聴のチャンネル範囲を維持することを可能にさせる。
【0042】
図2Aに示すように、リアルタイム通信およびチャットリクエストは、所与のテレビ配信設備16に関連付けられた1つのユーザテレビ機器デバイス20からその設備に関連付けられた他のユーザテレビ機器デバイス20へ通信経路24に沿って、その設備に配置されたチャットサーバを用いて配信され得る。例えば、図2Aのテレビ配信設備16に関連付けられた2つ以上のユーザテレビ機器デバイス20間で送信されたリアルタイム通信およびチャットリクエストは、テレビ配信設備16にあるチャットサーバ90によって処理され得る。チャットシステムの動作を個々のテレビ配信設備に制限することの利点は、(例えば)個々のケーブルシステムオペレータがそれらのシステムを制御することを可能にし、エリアまたは異なる時間帯の間のチャットを調整することを含まない点にある。しかしながら、所望であれば、ユーザテレビ機器20によって交わされるリアルタイム通信およびチャットリクエストは、通信ネットワーク86を介してテレビ配信設備16に接続されるチャットサーバ88によって処理され得る。通信ネットワーク86は、インターネット、公共または個人電話ネットワーク、衛星または無線リンクを含むネットワーク、ケーブルネットワーク等の任意の適切な通信ネットワークであり得る。
【0043】
チャットシステムはまた、1つ以上のユーザテレビ機器デバイス84の前にいるユーザがリアルタイム討論に参加するか、または1つ以上のユーザテレビ機器20とチャットリクエストを交わすことができるように構築され得る。従って、ユーザテレビ機器84は、ユーザテレビ機器20以外の異なるテレビ配信設備と関連付けられる。ユーザテレビ機器デバイス84は、通信経路82を介してテレビ配信設備80に接続される。チャットサーバ92を用いて、ユーザテレビ機器デバイス84用のリアルタイム通信およびチャットリクエストを処理する。サーバ92およびユーザテレビ機器84の構成は、クライアント−サーバ構成に基づき得る。テレビ配信設備80および16は、互いに通信ネットワーク86を介して接続される。ユーザテレビ機器20とユーザテレビ機器84との間で送信されるリアルタイム通信およびチャットリクエストは、チャットサーバ88、90または92によって処理され得る。所望であれば、多くのテレビ配信設備がともに通信ネットワーク86またはこれらのテレビ配信設備からユーザテレビ機器にリアルタイム通信に互いに参加させ得るための他のこのような通信ネットワークを介して接続されてもよい。
【0044】
リアルタイム通信およびチャットリクエストは、図2Bに示すようにテレビ配信設備に配置されないサーバで処理されてもよい。例えば、リアルタイム通信およびチャットリクエストが、近隣ノード95および96を介してユーザテレビ機器デバイス97とユーザテレビ機器デバイス98との間で伝送され得る。ユーザテレビ機器デバイス97は、通信経路99を介して近隣ノード95に接続され、ユーザテレビ機器デバイス98は、通信経路101を介して近隣ノード96に接続される。近隣ノード95および96は、所与数のユーザテレビ機器デバイス97および98の通信経路103に必要な帯域幅を減少させる。近隣ノード95および96は、テレビ番組編成をテレビ配信設備93からユーザテレビ機器97および98へとルーティングする。近隣ノード95および96はまた、チャットリクエスト、リアルタイム通信、チャットグループ情報等をサーバ91とユーザテレビ機器97および98との間でルーティングする。近隣ノード95および96はまた、本明細書中に記載される多くのチャットシステム機能を実行するために、リクエストをユーザテレビ機器97および98からサーバ91へとルーティングすることもできる。サーバ91からの応答が、近隣ノードを介して適切なユーザテレビ機器デバイスへとルーティングが返される。
【0045】
図3に示すように、特定のテレビチャンネルに関連づけられたテレビチャンネルチャット設備100は、ユーザテレビ機器106、108と他のこのようなユーザテレビ機器との間で送信されるリアルタイム通信およびチャットリクエストを処理するために、チャットサーバ102を備えることができる。ユーザテレビ機器デバイス106および108は、通信経路110および112を介してテレビ配信設備104に接続されており、テレビ配信設備104は次に通信経路114を介してテレビチャンネルチャット設備100に接続される。
【0046】
所望であれば、特定のユーザテレビ機器デバイスの前にいるユーザが、特定の個人の個人情報を作成するプロフィールデータを入力し得る。個人は、ユーザ自身でもよいし、または自分以外の家族の誰かでもよい。図4は、双方向テレビ番組ガイドによってチャット機能または別のチャットアプリケーションとともに提供され得る表示画面120の一例を示す。この表示画面120は、ユーザに家族内の特定の個人に関するプロフィールデータ情報を入力する機会を提供する。ユーザプロフィールデータは、ボックス121に入力され得るユーザ名を含み得る。ユーザプロフィールデータはまた、ボックス122(直接、あるいはメニューまたは他の適切な番組のリストから選択することによって)入力され得るユーザのお気に入り番組を含み得る。そのユーザのプロフィールに関連付けられるユーザのお気に入り番組は、番組ガイドデータベースに保存されるのと同じお気に入りテレビ番組またはそれらの一部であり得る。所望であれば、ユーザプロフィールのお気に入り番組は、番組ガイドデータベースのお気に入りテレビ番組と異なっていてもよい。ユーザはまた、よりお気に入りな番組を(例えば、さらなるボックス122を設けることによって)入力するために、オプション124を選択できる。
【0047】
ユーザプロフィール画面120はまた、ボックス126のABC−Wのようなお気に入りテレビチャンネルを入力するために、ユーザにオプションを提示することもできる。テレビチャンネルは、ABC、ローカル系列局、地元放送局、ペイパービューチャンネル、HBOおよびCNNのようなケーブルチャンネル等のテレビネットワークを含む。ユーザは、さらなるお気に入りチャンネルがユーザプロフィール画面120に現れ得るようにオプション130を選択し得る。ユーザプロフィール画面はまた、スポーツ番組、映画、ニュースセグメント、ホームコメディ等の番組のお気に入りカテゴリへ入力するためのオプションをユーザに提示することもできる。図4のボックス132には、ユーザはお気に入りカテゴリとして「映画」を入力している。ユーザは、さらなるカテゴリをユーザプロフィール画面120に入力し得るために、オプション136を選択し得る。所望であれば、番組ガイド(または独立したチャットアプリケーション)は、ユーザに(ボックス138に示される)オプションの独自のユーザ識別コードを提示し、外からリアルタイム通信またはチャットリクエストを受信する場合に、そのシステムが同じユーザテレビ機器デバイスにいるユーザと他のユーザとを区別するのを支援することができる。このようにして、リアルタイム通信およびチャットリクエストが特定のユーザに指示され得る。ユーザはまた、ボックス133に自身のニックネームを入力できる。ニックネームは、チャットグループでの匿名用またはチャットトピックに関する独自の(creative)ペンネームとして使用され得る。あるいは、画面120は、ユーザにニックネームではなくてチャットルームにいるユーザを識別するアイコンを入力する機会を提供し得る。
【0048】
ユーザが自身のプロフィールデータの入力を終了した場合、ユーザは終了オプション140を選択し得るか、またはリモコンキー(例えば終了キー)を押し得る。ユーザが一旦プロフィールデータを入力すると、そのデータは後で引き出すために格納される。ユーザプロフィールデータは、上述のサーバにあるセットトップボックスまたはセットトップボックスに接続される別個の格納装置のようなユーザテレビ機器20内のどこかに格納され得る。ユーザプロフィール情報を入力する例示的なシステムのさらなる機能については、1998年3月4日に出願されたEllisらの米国特許出願第09/034,934号に記載され、同出願の全体を本明細書中で参考として援用する。
【0049】
ユーザがテレビを見ている場合、チャット機能または独立したチャットアプリケーションを備えた番組ガイド(以降ではまとめてセットトップボックスアプリケーションと呼ぶ)により、ユーザは、以前に入力されたユーザプロフィール識別情報のうち1つを選択することにより、または新しいユーザプロフィール識別情報を加えることによって自身を識別することができる。図5の表示画面150は、セットトップボックスアプリケーションを用いて設立される家族全員のユーザ識別情報の家族全員を示すために用いられ得る例示的な表示画面である。
【0050】
セットトップボックスアプリケーションは、ユーザがセットトップボックス26をオンにするときはいつでも、またはユーザが自身を識別する旨を示すときはいつでも、図5の表示画面150のような表示画面を提供することができる。例えば、ママがテレビを見ている場合に、ボックス152を選択する。次いでセットトップボックスは、ママのプロフィールデータにアクセスする。所望であれば、ユーザ識別情報がパスワード制御下に設定されてもよい。新しい家族の一員がテレビを見ている場合には、そのユーザがボックス154をクリックして、新しいユーザプロフィール識別情報を加えることができる。セットトップボックスアプリケーションは次いで、ユーザが自信のプロフィールデータを入力できるように表示画面120(図4)を提供する。ユーザが自身の識別を望まない、または新しいユーザプロフィールの入力を望まない場合には、ユーザは表示画面150の表示をキャンセルするためにキャンセルオプション156を選択することができる。セットトップボックスアプリケーションが番組ガイドを含む場合、ユーザプロフィールがチャット関連機能および番組ガイド機能の両方に用いられ得る。
【0051】
番組ガイドはまた、ユーザに他のユーザテレビ機器のユーザに関する識別情報データを入力するオプションを提示することができる。他のユーザテレビ機器のユーザは、家族ユーザによって送信されたリアルタイム通信またはチャットリクエストの受信者であり得る。これらのリアルタイム通信またはチャットリクエストの受信者は、家族以外のユーザと呼ばれる。家族以外のユーザは、家族ユーザによって受信されるリアルタイム通信およびチャットリクエストを送信し得る。
【0052】
図6は、ユーザが家族以外のユーザに関する識別情報データを入力する旨を示した場合に、セットトップボックスアプリケーションがユーザのテレビに提示し得る表示画面160を示す。家族以外のユーザの名前はボックス162に入力され得、家族以外のユーザのアドレスはボックス164に入力され得る。ユーザのアドレスは、チャットサーバに適切な受信者へリアルタイム通信およびチャットリクエストを送信することを可能にさせる特定のユーザに割り当てられた独自の識別子である。
【0053】
家族ユーザは、家族以外のユーザのお気に入り番組、チャンネル、および番組のカテゴリをテレビ表示画面160に入力できる。家族ユーザは、家族以外のユーザのプリファレンスをチャットグループ内のその人とチャットをすることによって決定することができる。家族以外のユーザのお気に入り番組がボックス166に入力され得、ユーザがその他オプション168を選択すると、さらにお気に入りの番組を入力するためのさらなる空のボックスがテレビ表示画面160に表示される。家族以外のユーザのお気に入りチャンネルが、2チャンネルのようにボックス170に入力され得る。さらなるチャンネルをテレビ表示画面160に入力できるように、ユーザはオプション174を選択し得る。家族以外のユーザのお気に入り番組カテゴリ(例えば、スポーツ番組、映画、ニュースセグメント、ホームコメディ等)もまた、テレビ表示画面160内で入力され得る。ユーザはボックス172にホームコメディ等のお気に入り番組カテゴリを入力することができる。ユーザは、さらなる番組カテゴリを入力できるように、その他オプション176を選択し得る。表示画面160で入力された家族以外のユーザのプリファレンス情報は、家族ユーザと同じ番組、チャンネル、または番組カテゴリについてのチャットに興味のあり得る他のユーザにチャットリクエストを送信するのに有用であり得る。
【0054】
ユーザはまた、家族以外のユーザの誕生日、居住している市および州、お気に入りの俳優、お気に入りの趣味等のテレビ番組編成に関連しないユーザ情報を入力することもできる。画面160において、ユーザは、領域161、163および165に家族以外のユーザの誕生日を入力できる。ユーザは、家族以外のユーザの情報が現在既存の識別情報または識別情報の新しいサブグループに加えられることを示すためにオプション178を選択できる。識別情報のサブグループは、アドレスブック画面の識別情報グループ(例えば、図7の表示画面180内のハイキングクラブの会員)として現れる。所望であれば、セットトップボックスアプリケーションは、個人の視聴プリファレンスに基づいてアドレスブック内のグループとして個人を自動的にともにグループ化できる。ユーザが家族以外のユーザの情報の入力を終えると、終了オプション179を選択し得る。家族以外のユーザのデータは、サーバにあるセットトップボックス、またはセットトップボックスに接続された別個の格納装置のようなユーザテレビ機器20内のどこかに格納され得る。さらに、上述したようなチャットシステムのユーザプロフィールは、家族および家族以外のユーザからの情報を1つの識別情報(例えば、夫婦)に組み入れられ得るということを理解すべきである。
【0055】
さらに、チャットシステムは、ユーザが自身のプロフィール情報を公開し得るようにICQシステムと同様に構築され得、それにより他のユーザがアクセスすることができる。ICQは、いつでもインターネットユーザの誰がオンライン上にいるのかを知らせ、ユーザが任意にオンライン上にいるユーザと接触することを可能にするインターネットツールである。ICQは、オンライン上で個人を検索し、彼らがログオンした際にユーザに警告することができる。ICQは、ユーザがインターネットサーフィンをしながら、同じインターネットユーザとチャットし、メッセージ、ファイル、URLを送信し、ゲーム対戦をし、または単にぶらぶら(hang out)することを可能にする。
【0056】
ユーザは、チャットシステムを通じて、ユーザのテレビ番組プリファレンスについての情報、およびユーザの趣味等のユーザ自身に関するテレビと関係のないさらなる情報を含む質問表を(例えば、表示画面120を用いて)記入し得る。ユーザプロフィール情報は、ユーザ間でチャットグループを形成する際に有用であり得る。ユーザプロフィール情報は、リモートサーバまたはセットトップボックスに一緒に格納され得る。ユーザは公開されたプロフィールにアクセスし得、同じ興味を有する他のユーザの「お友達リスト」またはアドレスブックを形成し得る。お友達リストには、ユーザの識別情報、TVプリファレンス、および他の興味を含み得る。
【0057】
チャットシステムは、ユーザが自身のお友達リストに第2のユーザを追加し得る前に、ユーザは第2のユーザから許可を得る必要があるように設定され得る。例えば、チャットシステムは、第2のユーザに第1のユーザが第2のユーザのプロフィール情報をリクエストしたことを示すメッセージを送信することができる。第2のユーザがそのリクエストを受け取ると、第1のユーザが第2のユーザのプロフィール情報にアクセスでき、そのユーザとチャットセッションを開始できるように、チャットシステムは第1のユーザにユーザのお友達リストに第2のユーザを追加することを可能にさせる。さらに、チャットシステムは、第2のユーザが自身のお友達リストに第1のユーザを追加することを望むかどうかを尋ねることができる。ユーザは、他のユーザのプリファレンスについての自身の知識に基づいて(例えば、表示画面160の中で)、プロフィールにさらなる情報を追加することができる。チャットシステムはまた、ユーザにユーザID番号、eメールアドレス、TV番組プリファレンス、および/または他のプリファレンスに基づいてチャットお友達を検索することを可能にする。
【0058】
入力された家族以外のユーザの名前、アドレス、および他の対応する情報からなる識別情報は、ユーザのテレビ画面上にアドレスブック形式でセットトップボックスアプリケーションによって表示され得る。アドレスブック表示画面180の一例を図7に示す。アドレスブック表示画面180は、家族以外のユーザまたは家族以外のユーザのサブグループの識別情報182のリストを示す。家族以外のユーザは、リスト182内の名前によって示されるように、Mary Smithのような個人、またはJones家のような個人のグループであり得る。個々のユーザは、アドレスブックの1つ以上のグループの一部であり得る。例えば、Mary Smithは、個人としてアドレスブックに現われ得、「Seinfeldファンクラブ」および「映画愛好家」のグループの一員であり得る。
【0059】
ユーザは、リスト内の単数または複数の識別情報を選択することによってチャットリクエストを送信できる。リストは、特定の番組、番組の種類、チャットグループ、または「Jones家」、「ハイキングクラブの会員」、「Seinfeldファンクラブ」、「映画愛好家」、または「ダラスカウボーイチャット」等のユーザが識別した任意の他のグループに興味のある個人のグループを含み得る。そのグループはTVに関連する必要はない。所望であれば、セットトップボックスアプリケーションは、ユーザが関連するテレビ番組(例えばSeinfeld)を見ているときに、チャットリクエストをアドレスブック内のリストの個人に送信するように、テレビ画面上にポップオプションを提示することができる。
【0060】
オプション184は、ユーザが「News at 6を見る友達」を選択したことを示すために強調表示されている。これは番組「News at 6」を見るのを楽しみ、ユーザとチャットグループに参加したいと望み得るユーザの友達のグループであり得る。ユーザは、リストから名前を選択することによって、ユーザが望む数のチャットリクエストの受信者を選択することができる。ユーザを図6のテレビ表示画面160に導くオプション186を選択することによって、ユーザは家族以外のユーザのさらなる識別情報を入力することに決め得る。ユーザがチャットリクエストの受信者を選択すると、ユーザは終了オプション188を選択できる。次いでセットトップボックスアプリケーションは、チャットリクエストの各受信者についてのアドレスを引き出し、受信者の各々にチャットリクエストを送達する。ユーザは、アドレスブック表示画面180から出るためにキャンセルオプション189を選択できる。
【0061】
図4、5、6および7に関して述べられてきた家族ユーザ用および家族以外のユーザ用の識別情報を作成する例示的なプロセスを図8に示す。工程190は、セットトップボックスアプリケーション(すなわち、チャット機能または独立したチャットアプリケーションを備えた番組ガイド)は、例えばそれぞれテレビユーザインターフェース画面120または160を表示することによって家族ユーザまたは家族以外のユーザに関する識別情報データを入力する機会をユーザに提供する。ユーザは次いで、テレビユーザインターフェース画面によって呼び出されたデータを入力する。ユーザが終了すると、セットトップボックスアプリケーションは、工程192にて特定の家族ユーザまたは家族以外のユーザについて入力された情報を含む識別情報データ構造を作成する。次いで、セットトップボックスアプリケーションは、工程194にてそのデータ構造を適切なグループに付加する。データ構造が付加されるグループは、家族ユーザのグループ、家族以外のユーザのアドレスブック、またはアドレスブック内の家族以外のユーザのサブグループであり得る。図8の工程190、192、および194は、ユーザテレビ機器で実現されるセットトップボックスアプリケーションによって行われ得るが、これらの工程はまた、クライアント−サーバアーキテクチャを用いてチャットサーバによっても少なくとも部分的に実現され得る。例えば、画面120および160に入力されるデータは、セットトップボックスによってサーバに送信されて、処理され得る。
【0062】
ユーザは、セットトップボックスアプリケーションを用いて、リアルタイム通信をチャットグループと呼ばれるフォーラム内の他のユーザへ送信し、他のユーザから受信することができる。チャットグループに参加しているユーザすべてが、他の参加者すべてからリアルタイム通信を送受信できる。チャットグループ内でのリアルタイム通信は、メッセージまたはテキスト、音声、映像、あるいはHTMLの他の通信であり得る。ユーザは、例えばHTMLを用いてチャットグループ内でのチャットメッセージの一部としてウェブページのURLを入力し、それによりチャットグループ内の他のユーザは、そのウェブページに容易にリンクすることができる。テキストは、低帯域幅要件の利点を有する。音声は、音声通信による即時性を好むユーザには望ましくあり得るが、テキストによる匿名性を好むユーザには望ましくないかもしれない。映像は、この観点から音声と同じである。特定のチャットシステムにおいて、テキスト、音声、または映像のいずれを支援するかの選択は、上記のような様々な要因に依存している。さらに、チャットグループは、異なるユーザから入力されるテキスト、音声、映像、およびHTMLを受け入れるように混合媒体チャットとして設定され得る。例えば、3人のユーザを含むチャットグループでは、一人のユーザが音声通信を入力し、別のユーザがテキストおよびHTML通信を入力し、そしてもう一人のユーザが映像通信を入力することも可能である。混合媒体チャットでのリアルタイム通信は、送信された形式または他の形式(例えば、盲人用にテキストを音声に変化した形式)に変換された形式で受信され得る。本発明の局面によると、これらの構成のすべてに適用可能であるが、明瞭にするために、本発明では主にテキストに基づいてチャットに関して記載される。
【0063】
リアルタイム通信は、図2A、2B、および3に関して示され記載されてきた通信経路を介して伝送される。リアルタイムメッセージ文書が参加者によってタイプされ、チャットグループの他の参加者すべてにテキストメッセージの形式で伝送されるチャットグループは、チャットルームと呼ばれる。
【0064】
図9は、リアルタイム通信が、チャットルームにおいてテキストメッセージの形式でセットトップボックスアプリケーションによって表示可能な様態の一例である。テレビ番組202は、表示画面200の領域203に表示され得、一方チャットルーム領域206が、表示画面200の下側の領域に同時に表示され得る。広告201はまた、表示画面200の領域205に同時に表示され得る。広告は、本発明による表示画面またはユーザインターフェース画面のいずれかを伴い得る。この構成は単なる例示にすぎない。任意の適切な構成を用いて、チャットメッセージおよびテレビ番組編成を同時に表示することができる。例えば、チャットルーム領域206は、テレビ番組202の不透明なオーバーレイまたは半透明のオーバーレイとして表示され得る。チャットルーム内の参加者は、領域206に現れるチャットメッセージを送信する。チャット参加者は、ウェブサイト用のURL等のHTMLチャットメッセージを送信することができる。
【0065】
表示画面200では、チャットトピック204はメッセージ208および210の内容が表すようにテレビ番組202に関連し得る。ユーザは、キーボード34(図1B)を用いてメッセージを入力した後で、メッセージをカーソル212のチャットルームに表示することができる。ユーザのチャットメッセージは、ユーザが「送信」ボタン、またはリモコンあるいはキーボード上の他の適切なボタンを押す場合に、チャットサーバに送信され得る。所望であれば、チャットシステムは、ユーザが文字をタイプするにつれて、次々とチャットグループの他の参加者に送信されるように構築されてもよい。この機能により、ユーザが犯した誤りがチャットグループ内の他のユーザによって見られ得る。所望であれば、セットトップボックスアプリケーションは、キーボード画面50(図1C)または表示画面75(図1D)のような双方向テレビ表示画面を用いて、ユーザにチャットルームへのリアルタイム通信を送信することを可能にし得る。
【0066】
チャットシステムは、チャットグループにおけるユーザのニックネーム(またはアイコン)を選択することによって、ユーザがチャットグループの他のユーザを自身のお友達リストまたはアドレスブックに付加できるように構築され得る。例えば、セットトップボックスアプリケーションは、ユーザがSallyを自身のお友達リストに追加したいことを示す「Sallyを追加」のようなコマンドを認識し得る。チャットシステムは、第1のユーザが自身のお友達リストに第2のユーザを追加し得る前に、第2のユーザからの許可を得るための第1のユーザを必要とする。
【0067】
さらに、チャットシステムは、ユーザがチャットグループ内の通信を望まない特定のユーザからのチャットメッセージを遮断できるように構築され得る。例えば、セットトップボックスアプリケーションは、ユーザが今後Joeのチャットメッセージの遮断を望むことを示す「Joeを遮断」のようなカーソル212の隣にユーザがタイプしたコマンドを認識し得る。ユーザは、再度Joeのチャットメッセージの受信を開始するための「Joeを遮断しない」のようなコマンドをタイプすることができる。子供を猥褻な表現から保護するために、他の保護機能をチャットシステムに構築することができる。例えば、チャットシステムは、チャットグループ内で特定の卑語を遮断するように構築され得る。他の例としては、子供がチャットグループに入ることができないように、親が特定の不快なチャットグループを遮断することを可能にし得る。
【0068】
画面200の分割された性質によりユーザは、テレビ番組をみて、同時に同じ時間に同じ番組を視聴している他のユーザに、リアルタイム通信を送信できる。このようにして、ユーザのテレビ画面上で番組の内容が展開するとき、ユーザがその番組の内容についてのコメントを送受信できるという点で、チャットルーム206は、番組202内で進行中のアクションに直接リンクされている。チャットルームは、番組の終わりで終了し得るか、またはすべてのユーザがチャットルームから退出するまで、番組が終わってからも続き得る。
【0069】
リアルタイム通信は、(例えば、テレビ配信設備に配置される)チャットサーバに格納され得る。図2A、2B、および3に示される通信経路は、異なるテレビ配信設備に接続されるユーザテレビ機器にリアルタイム通信をルーティングするために用いられ得る。従って、本発明のリアルタイム通信システムによると、リアルタイム通信は、図2Aのネットワークのような多くのテレビ配信設備を介して接続されるユーザテレビ機器のユーザ間で伝送され得る。
【0070】
所望であれば、すべてのチャット参加者が、共通のチャットサーバおよび1つの関連付けられたテレビ配信設備にリンクされた、より簡易なシステム構成を用いることができる。この構成は、複数のテレビ配信設備を含むさらに相互接続された構成に比べて、より制限されるが、実現することがより容易であるという利点を有する。これは、唯一1つの時間帯のみが存在しており、参加する可能性のある参加者すべてが同じ番組編成にアクセスするためである。特定のテレビ配信設備に関連付けられたチャットサーバによって維持されるチャットグループはまた、チャットグループのサイズを制限するために、その特定のテレビ配信設備に接続されたユーザに制限され得る。所望であれば、チャットグループに参加するユーザすべてが、同じ時間にそのチャットグループのトピックであるテレビ番組を見ることができるということを保証するために、そのチャットグループは、特定の時間帯のユーザに放送するこれらのテレビ配信設備に制限され得る。さらに、チャットグループは、特定のローカルエリアのユーザにのみ放送するテレビ配信設備に制限され得る。このことは、例えば、チャットグループの主題が地元ニュースセグメントまたは地元テレビチャンネルである場合に望ましくあり得る。
【0071】
他の可能な構成としては、チャットセッションが、TV番組が1つの時間帯で放送される間に録画され得、その番組が別の時間帯で後に放送される間に再生され得るというものである。これにより後者の時間帯にいるユーザは、現在の時間帯にいるユーザからのコメントが入力される間に、他の時間帯にいるユーザが以前に入力したコメントを見ることが可能になる。第2の時間帯からのチャットメッセージが録画され、また第1の時間帯からのチャットメッセージとともに後に第3の時間帯で再生され得る。しかし、その番組が複数の時間帯で同じ時間に放送されなければ、またはその番組が第3のエリアで放送される前におよび/または後で、ユーザがチャットグループに参加しなければ、ユーザはこのシステムを用いて他の時間帯からユーザとリアルタイムで通信できない。
【0072】
本発明の他の局面は、リアルタイム音声通信を支援するセットトップボックスアプリケーションを用いることに関する。リアルタイム音声通信は、特定のテレビ番組にリンクされ得る。例えば、テレビトークショーは、トークショーを見ている様々なユーザと生の質疑応答セッションを有することができる。ユーザは、音声チャットグループに参加する機会を与えられ得る。次いで、ユーザの選択したグループが、音声チャットグループに参加され得る。音声チャットグループの参加者には、トークショーの間に議論される様々な問題について、尋ねたりまたはコメントを発する機会を与えられる。音声チャットの参加者はまた、チャットルーム内でのようにテキスト形式で質問を送信し、テキスト形式で応答を送信することが可能であり得る。そのチャットのユーザ参加者からの特定の質問が、TV番組で生で議論され得る。音声チャットの参加者もまた、(以下で詳細に記載される)映像チャット内のように生の映像イメージを(例えば参加者自身の映像イメージで)送信することができる。ユーザ参加者の映像イメージは、そのユーザの質問またはコメントがTV番組上で議論されながら、TV番組で生で放送され得る。
【0073】
図10は、音声チャットシステムの一例を示しており、この音声チャットシステムでは、リアルタイム音声通信が、テレビ配信設備220を介して異なるユーザテレビ機器デバイス226間で伝送され得る。ユーザテレビ機器デバイス226は、通信経路224を介してテレビ配信設備220に接続される。リアルタイム音声通信は、通信経路224を介して伝送され、チャットサーバ222または適切な電話会議機器によって処理される。チャットサーバ222は、図10に示されるように、テレビ配信設備220に配置され得るか、またはTDF220と別であってもよい。音声チャットシステムは、受信者であるユーザが送信者の音声メッセージとともにTV番組音声を聞かないように、送信者であるユーザの音声チャットメッセージ内の現在のTV番組から音声を消去するように構築され得る。この手続きは、信号減算(signal subtraction)を用いてマイクの端部で行われ得、これによりマイクの入力はTV番組音声と比較され、ユーザの入力のみがチャットサーバに送られる。
【0074】
リアルタイム音声通信はまた、図2A、2B、および3に示される通信ネットワークのような通信ネットワークを用いて、異なるテレビ配信設備に接続されるユーザテレビ機器デバイス間で伝送され得る。リアルタイム音声通信は、図3に示す通信ネットワークのような通信ネットワークに沿って、ユーザテレビ機器デバイス226からテレビチャンネルチャット設備へ伝送され得、それにより音声チャット世話役(司会者)またはテレビパーソナリティが、そのチャットグループに参加できる。世話役は、そのチャットグループ内の誰が所与の適切な時に話し得るかを決定することができる。テキストに基づいたチャットまたは映像チャットもまた、世話役を有することができるが、このことは少数の参加者によるテキストに基づいたチャットグループにはあまり望ましくない。所望であれば、チャットグループは、参加者にチャットメッセージがその人の順番のときに、そのチャットメッセージを送信することを可能にするようにのみ構築され得る。任意の所与の時に誰がチャットメッセージを送信することを可能にされるかについての決定は、自動的に決定され得る。
【0075】
テレビ配信設備は、テレビサービスを提供するとの同じ通信回線を介して電話サービスを提供することができる。この種のテレビ配信設備は、電話システムのための中央オフィス(CO)と呼ばれる。音声チャットは、そのシステムの電話設備を用いて設定され得る。これにより多くのケーブルシステムが広帯域のケーブルネットワーク上に構築する電話設備の利点をもたらす。テレビチャンネルおよび電話サービスは、同じケーブル回線にそって伝送され得るが、各経路の情報は論理的に区別可能である。
【0076】
図10の各ユーザテレビ機器デバイス226は、チャットサーバ222からのリアルタイム音声通信を受信するセットトップボックス228、および番組を視聴するためのテレビ230を含む。リアルタイム音声通信は、マイク232に話しかけることによってユーザにより送信され得る。ユーザの音声は、セットトップボックス228が受信できる信号に変換される。セットトップボックス228は、ユーザの音声信号をチャットサーバ222に伝送する。チャットサーバ222または音声ブリッジのような他の適切な機器(すなわち、電話会議機器)は、ユーザの音声信号を同じ音声チャットグループの参加者である他のユーザに配信する。リアルタイム通信は次いで、テレビ230あるいはセットトップボックス228に接続されたスピーカ234、またはテレビ230の一部であるスピーカ234でユーザが聞くことができる。
【0077】
本発明のリアルタイム音声通信システムにより、特定のテレビ番組を見ているユーザが、その番組を見ながら互いに話をすることが可能である。また、そのシステムにより、ユーザは、テレビチャンネルチャット設備またはテレビ配信設備に位置するチャット世話役と話をすることが可能である。また、そのシステムにより、ユーザは、パーソナリティがテレビ番組に登場している間、そのテレビ番組のパーソナリティと話をすることが可能である。これらの後者2つの例では、音声チャット通信が、ユーザをテレビチャンネルチャット設備または配信設備に接続することを含む。この場合、チャット世話役またはテレビのショーのパーソナリティは、図2A、2B、および3に示される通信経路のような通信経路に沿って位置している。
【0078】
映像チャットイメージはまた、所望であれば、チャットシステムによってリアルタイム通信のように伝送され得る。映像チャット通信は音声を含み得るか、または無音であり得る(例えば、参加者が、サインランゲージまたはボディランゲージを使用する場合、あるいは添付のチャットテキストがある場合)。映像はまた、添付のテキスト通信を含むことができる。図11は、チャットグループの様々なユーザの生の映像イメージが表示領域241〜245の表示画面240上に表示され得る様態の一例を示す。映像チャットトピックは、表示領域246に示され得る。本発明のこの機能により、ユーザは、チャットグループ内でユーザが話かしけている他のユーザのイメージを見ることが可能である。所望であれば、ユーザは、複数のチャットグループの参加者の映像イメージを視聴することができる。例えば、表示領域241、242、および243は、1つのチャットグループの参加者の映像イメージを含み得るが、表示領域244および245は、他のチャットグループの参加者の映像イメージを含み得る。セットトップボックスアプリケーションは、ユーザがどのチャットグループからの通信を受信することを望むかを選択する機会をユーザに提供し得る。これによりユーザは、テレビ番組、またはユーザが望むチャットグループのうちの1つのリアルタイム音声通信を聞きながら、1つより多いチャットグループからの映像を見ることが可能になる。
【0079】
映像チャットの参加者は、互いにリアルタイムで視覚イメージおよび信号を通じて通信できる。例えば、ユーザは、他のユーザの表情およびボディーランゲージを見ることによって、チャット中に作ったコメントに対する他のユーザの反応を見ることができるという利点を有する。チャット世話役またはテレビのショーのパーソナリティの映像イメージは、表示領域241〜245のうち1つの領域に提供され得る。所望であれば、テレビ番組が表示領域241〜245のうち1つの表示領域に表示され得る。この種の構成を用いる場合、チャットグループのトピックは、テレビ番組のアクションまたはテレビ番組で議論される問題に関連し得る。
【0080】
図12は、本発明の映像イメージ機能を実現するユーザテレビ機器250の一例である。チャットグループに参加する他のユーザからの映像イメージを含む信号が、チャット機器(例えば、映像ブリッジ)からセットトップボックス252によって受信され得る。セットトップボックスアプリケーションは、テレビ254にイメージを表示する。信号は音声通信を含んでもよい。セットトップボックス252に接続されるビデオカメラ256のようなビデオカメラを用いて、各ユーザのイメージを得ることができる。セットトップボックスアプリケーションは、ユーザのイメージを含む信号をユーザテレビ機器に関連付けられたチャット機器に伝送し、図2A、2B、および3に示す通信ネットワークのような通信ネットワークを介して、チャットグループの他の参加者に再配信し得る。
【0081】
ユーザは、チャットグループの他の参加者へ伝送するための任意の人または物体の映像イメージを入手して伝送することができる。ユーザは映像イメージを通じて通信できる。例えば、ユーザは、他のユーザのテレビ画面で他のユーザが読むことができるようにメッセージの文面をビデオカメラ256の前面に表示し得る。1つのチャットグループは、音声、映像、テキスト、HTML、または他の任意の通信手段であり得る。
【0082】
映像チャットまたは音声チャットを調整するチャット機器は、テレビ会議または電話会議を取り扱う現在の利用可能な技術のうち1つを用いて、ユーザ間でのメッセージ伝送を実現し得る。例えば、チャットシステムは、チャットグループの参加者からそのチャットグループの他の参加者へリアルタイム通信を連続してルーティングするために、チャットサーバによって実現され得る。所望であれば、テキストメッセージのようなメッセージの作成者が、チャットグループの各参加者からのすべてのメッセージを自身のメッセージを含めて提示され得る
。音声チャットに関して、一般に、メッセージの作成者にメッセージを再配信する必要はない。なぜなら、ユーザは、ユーザに繰り返される自身の音声を聞くことを望まないためである。従って、音声チャットシステムは、リアルタイム通信の送信者が自身の通信を受信しないということを保証し得る。映像チャットでは、そのチャットシステムは、例えば、現在話している人のイメージをテレビ画面に表示するようにのみ構築され得る。
【0083】
ユーザが特定のチャットグループへ参加する要求を示した場合、チャットシステムは、チャットグループへユーザを参加させ得る。ユーザの要求は、例えば、図13の表示画面270のようなセットトップボックスアプリケーションによって提供される表示画面を通じて決定され得る。テレビ番組271は、番組271の上側領域272のみが見えるように、インターフェース領域274によってオーバーレイされる。ユーザインターフェース領域274は、「はい」オプション276を選択することによって、ユーザにチャットグループへ参加する要求を示す機会を提供する。ユーザインターフェース274はまた、「いいえ」オプション278を選択することによって、ユーザがチャットグループに参加できないようにする。「いいえ」オプション278が選択されると、ユーザインターフェース画面274が消える。ユーザインターフェース画面274は、ユーザが視聴しているテレビ番組に関連するチャットグループが利用可能であるか、または利用可能となるときはつねに、セットトップボックスアプリケーションによって自動的に表示され得るか、またはユーザが以前に設定したリマインダに基づいて表示され得る。広告275もまた、インターフェース画面274に表示され得る。所望であれば、ユーザが番組ガイド表示画面からチャットオプションを選択するか、またはリモコンの専用のチャットボタンを押すか、あるいはチャットへ参加する要求を示す任意の他のユーザインターフェースを用いる場合に、ユーザインターフェース画面274が表示され得る。あるいは、この画面をスキップすることもでき、ユーザがチャットオプションを選択した場合、ユーザは直接チャットグループへ進むことができる。チャットグループは、番組271が終了しても続き得る。
【0084】
図14を参照して、セットトップボックスアプリケーションは、ユーザの選択した1つ以上のチャットグループに参加する機会をユーザに提供することができる。セットトップボックスアプリケーションによって提供されるチャットグループオプションは、特定のテレビ番組またはそのチャットグループオプションが最初に表示された時に、ユーザが合わせているチャンネルに関するチャットグループであり得る。
【0085】
特定のテレビ番組またはチャンネルで利用可能なチャットグループのリスト項目のようなリアルタイム通信に関する情報は、任意の適切なデータ配信技術を用いてセットトップボックスアプリケーションに提供され得る。例えば、予定されたチャットグループに関する情報は、サーバからセットトップボックスによって、または主設備から番組ガイドリスト項目を用いて、オンデマンドに入手され得る。所望であれば、利用可能なチャットグループに関する情報が、デジタルチャンネル上のテレビ番組信号とともにデジタルに帯域内で符号化され得る。そのチャット情報は、TV番組信号とともにデジタルセットトップボックスによって符号化され得る。別の例として、チャットグループが支援される情報は、テレビ配信設備に保存され得、標準アナログテレビ信号の垂直帰線消去期間(VBI)を介してセットトップボックスアプリケーションに配信され得る。セットトップボックスに配置されたVBI復号器は、受信されたテレビ信号のVBIに含まれるデータを複合するために用いられ得る。
【0086】
復号されたデータは次いで、受信されたデータに基づく番組またはチャンネルに利用可能な任意のチャットグループがあるかどうかを判定するために、セットトップボックスアプリケーションによって用いられ得る。所望であれば、利用可能なチャットグループのようなリアルタイム通信に関する情報が、帯域外データ経路を用いて提供され得る。このような情報はまた、デジタルデータストリームとして提供され得、このデジタルデータストリームは(様々なテレビ番組のデジタルデータのような)他のデジタルデータストリームに付随する。
【0087】
表示画面280は、視聴されている番組またはチャンネルに関連する様々なチャットグループに参加する機会をユーザに提供するために、セットトップボックスアプリケーションが表示し得るオプション画面の一例である。ユーザが3チャンネルの昼メロ「Days
of Our Lives」を見ている場合、そのユーザは、オプション282を選択することによる昼メロチャットグループ、オプション284を選択することによる3チャンネルチャットグループ、またはオプション288を選択することによる「Days of Our Lives」チャットグループに参加する機会が提供されうる。ユーザは複数のチャットグループに参加することができる。複数のチャットグループは、リモコンまたはワイヤレスキーボードを用いて選択され得る。チャットシステムは、選択されたチャットグループのすべてにユーザを参加させることができる。ユーザはまた、オプション286を選択することによって、新しいチャットグループを作る機会を提供され得る。ユーザは、オプション290を選択することによって、他のチャットグループを検索することができる。ユーザは、オプション281を選択することによって、予定されたチャットグループに参加するために、自身のためのリマインダを設定することができる。オプション281が選択されると、チャットシステムは、以前に選択されたチャットグループのリマインダを設定するか、またはチャットグループのリストをユーザに提供して、そのリストから選択することができる。ユーザがチャットグループへの参加を望まない場合には、ユーザは「終了」オプション292を選択して、セットトップボックスに表示画面280を終了させ得る。
【0088】
特定のテレビ番組に関連する様々なチャットグループに参加する機会をユーザに提示することができる方法の別の例を図15Aに示す。「6時のニュース」のような縮小サイズバージョンのテレビ番組が、表示画面300の下側部分にあるユーザインターフェース領域312と同時に、表示画面300の部分310に表示される。また、広告311が、ユーザインターフェース312とともに画面300に表示され得る。ユーザインターフェース領域312によりユーザは、「6時のニュース」で報道されたニュースセグメントに関するチャットグループに参加することができる。ユーザは、自身のリモコンの適切な数を押すことによって、チャットグループ(1)、(2)、(3)および(4)(それぞれオプション302、304、306および308に対応する)のうち任意の1つ以上のチャットグループに参加することができる。ユーザがチャットグループに入ることを望まない場合には、ユーザは(5)(「終了」オプション314に対応する)を押して表示画面300を終了し、番組ガイドメニューまたは「6時のニュース」の全表示画面に戻ることができる。表示画面300は、ユーザのリクエスト時、またはテレビ番組中の適切な時に自動的にセットトップボックスアプリケーションによって表示され得る。チャットグループは、その番組が終了してからも続けることができ、それにより参加者は引き続き問題を議論することができる。参加者すべてが終了した場合、そのチャットグループは終了する。
【0089】
図15Bのテレビ表示画面500は双方向テレビ番組ガイド表示画面であり、この画面は、番組ガイドにリストされるTV番組に関する近く予定されるチャットグループを視聴する機会をユーザに提供する。ユーザは、矢印オプション508を操作して、適切な時間枠506にスクロールし得る。TV番組は列502に表示され、対応するチャットグループは、列504に表示される。ユーザは、チャットグループ上に強調表示領域509を置いてチャットグループを選択し得る。ユーザは次いで、オプション505を選択することによって、選択されたチャットグループに参加するためのリマインダを設定し得る。ユーザは、オプション503を選択することによって選択されたチャットグループに参加することができる。ユーザはまた、オプション501を選択して、選択されたチャットグループのチャットセッションを録画することができる。ユーザは、矢印510を操作することによってさらなる番組およびチャットグループを視聴することができる。
【0090】
図16のテレビ表示画面295は、セットトップボックスアプリケーションがユーザに複数のチャットグループに同時に参加することを可能にさせる様態を示す。「ニュース番組」と呼ばれるテレビ番組がテレビ表示画面295の左上4分の1に表示されている。ユーザは「ニュース番組」をみて、同時に4分の1の316、317、および318に表示される3つの異なるチャットグループに参加することができる。2つのチャットルームからテキストのリアルタイム通信が右上4分の1の316および左下4分の1の317に表示される。各チャットトピックは、「ニュース番組」で議論された問題に関する。4分の1の316のチャットルームのトピックは、Clintonの弾劾である。4分の1の317のチャットルームのトピックは、Lewinskyの証言である。第3の映像チャットグループの参加者の映像は、4分の1の318に表示される。映像チャットルームの参加者へのおよび参加者からの音声メッセージは、同様に送受信できる。ユーザが参加する複数のチャットルームが音声を使用する場合、セットトップボックスアプリケーションは、ユーザが様々なグループ間でトグルすることを可能にさせ、それにより同時に1つのグループのみの音声コンポーネントがアクティブになる。
【0091】
ユーザにテレビ番組に関連するチャットグループに入る機会を提供する表示画面の別の例を図17に示す。図17の表示画面320に「New Monica
Lewinsky」のセグメント321が、番組322の上側部分322のみが見えるように、表示324によってオーバーレイされる。テレビ番組である「New Monica Lewinsky」のセグメント321が開始すると、セットトップボックスアプリケーションが、表示324に示されるメッセージを表示することによって、「Monica Lewinsky」チャットグループに入るように自動的にユーザを促す。「Monica Lewinsky」チャットグループは、その番組を見ているユーザ、およびその番組に提示されているMonica Lewinskyに間する問題を議論したいと望むユーザのチャットグループであり得る。ユーザは、自身のリモコンの「チャット」ボタンを押して、「Monica Lewinsky」チャットグループに入るか、または自身のリモコンのキャンセルを押して、表示324のメッセージを消して通常のテレビ視聴に戻ることができる。チャットサーバは、ニュース番組またはトークショーの間にのみ「Monica Lewinsky」チャットグループを支援するように構築され得る。あるいは、チャットグループは、その番組が終了してからも続けることができ、それにより参加者は引き続き問題を議論することができる。「Monica Lewinsky」チャットグループ、および本明細書中で述べられる他の例示的なチャットグループのいずれもが、テキストチャットグループ、音声チャットグループ、映像チャットグループ(無音または音声付き)、またはこのようなチャットグループの組合せであり得る。
【0092】
ユーザテレビ機器のユーザをチャットグループへ参加することを可能にする例示的なプロセスを図18Aに示す。工程340において、ユーザのテレビ機器で実現されるセットトップボックスアプリケーションは、リアルタイムチャットグループへ参加する要求を示す機会をユーザに提供する。その機会は、自動的に(例えば、テレビ番組中の特定の時間に)またはユーザによるプロンプトに応答して(例えば、ユーザが画面上のオプションを選択する、またはユーザが利用可能なチャットグループを視聴したいことを示す番組ガイドメニューのオプションを選択する)提供され得る。リアルタイムチャットグループは、文書通信、音声通信、または映像(音声付きまたは無音)通信の形式、またはこのような通信の適切組合せであり得る。
【0093】
ユーザがチャットグループへ参加する要求を示す機会は、例えば、それぞれ図13、14、15A、15B、または17の表示画面270、280、300、500、または320のような表示画面、または任意の他のこのような適切な表示画面を用いて提供され得る。セットトップボックスアプリケーションはまた、別の種類のユーザインターフェース機構からの信号に応答できるチャットグループへ参加する要求を示す(例えば、リモコンの専用チャットボタンで)機会をユーザに提供することができる。
【0094】
ユーザが参加するチャットグループは、ユーザによってまたは番組ガイドによって決定され得る。ユーザは、所定のグループ分け、または図14、15Aおよび15Bのそれぞれの表示画面280、300、500に関して記載された利用可能なチャットグループのリストからチャットグループを選択する機会を提供され得る。図14のオプション290は、さらなるチャットグループを検索する機会をユーザに提供し、その検索結果に基づいてチャットグループを選択する。ユーザは、チャットトピック、またはチャットグループの名前のタイプ入力、およびチャットグループを識別するために必要な他の情報に基づいてチャットグループを検索する機会を提供され得る。所望であれば、チャットシステムは、ユーザがどのチャットグループに参加すべきかを自動的に決定することができる。例えば、図17の表示画面320は、視聴されている番組に関する利用可能なチャットグループへ参加する要求を示す機会をユーザに提供することができる。所望であれば、ユーザが参加すべきチャットグループに関する情報が、例えば、現在のグループの参加者数に基づき得る。グループの参加者数は、(例えば、最大20名の参加者まで)制限され得る。利用可能なチャットグループに関する情報は、テレビ配信設備またはチャットサーバで保存され得る。ユーザが所与のセットトップボックスアプリケーションにそのユーザをチャットグループへ参加させるように指示する場合、セットトップボックスがサーバに知らせ、次いで次の利用可能なグループにそのユーザを参加させ得る。利用可能なチャットグループを識別する情報は、テレビ番組放送信号とともにセットトップボックスアプリケーションに提供され、ユーザテレビ機器のセットトップボックスアプリケーションによって復号され得る。
【0095】
ユーザがチャットグループへ参加する要求を示すと、工程342においてチャットシステムは、ユーザをそのチャットグループに参加させ、そのチャットグループのユーザにリアルタイム通信を配信することによってチャットグループを支援する。例えば、セットトップボックスアプリケーションは、チャットグループのリアルタイム通信を維持するチャット機器に接続し、次いでユーザをチャットグループに参加させる。ユーザがチャットグループに参加すると、チャットグループはチャット機器(例えば、チャットサーバ)によって支援され、ユーザはチャットグループの他の参加者へおよび他の参加者からのリアルタイム通信を送受信できる。工程342において、テレビ配信設備にあるチャット機器、テレビチャンネルチャット設備、または別個のチャット機器のチャット機器によって行われ得る。所望であれば、テレビ配信設備または他の適切な位置の音声ブリッジまたは映像ブリッジのような機器が、チャットグループを形成および支持する際にし様され得る。
【0096】
図18Bを参照して、ユーザテレビ機器のユーザをユーザテレビ機器デバイスに位置するユーザに制限されるチャットグループに参加することを可能にするための例示的なプロセスを示す。工程344において、ユーザのテレビ機器で実現されるセットトップボックスアプリケーションは、チャットグループへ参加する要求を示す機会をユーザに提供する。この工程の機能は、図18Aの工程340に関して上述した機能と同じである。
【0097】
ユーザがチャットグループへ参加する要求を示すと、工程346においてチャットシステムは、ユーザをチャットグループに参加させ、ユーザテレビ機器デバイスに位置するユーザからなるチャットグループのユーザ間でのみリアルタイム通信を配信することによってチャットグループを支援する。ユーザをチャットグループに参加させるために、セットトップボックスアプリケーションは、チャット機器に示す。次いでチャット機器は、リアルタイム通信を配信することによってチャットグループを支援する。チャットグループへのエントリは、ユーザテレビ機器デバイスに位置するユーザに制限される。エントリは、1つの特定のテレビ配信設備に接続されたユーザテレビ機器デバイスのユーザ、または限定された数のテレビ配信設備のうち1つのテレビ配信設備に接続されたユーザテレビ機器デバイスのユーザに制限され得る。
【0098】
チャット機器は、チャットグループに入るリクエストを監視し、そのためチャットグループの参加者すべてがユーザテレビ機器デバイスに位置し、対照的に、例えばパーソナルコンピュータに位置することを保証し得る。例えば、チャット機器は、テレビ配信設備によりエントリコードを保存し、チャットグループへのアクセスをユーザテレビ機器デバイスのみに制限し得る。各テレビ配信設備は、ユーザテレビ機器デバイスのうち1つのデバイスからチャット機器へのリクエストとともに、エントリコードを伝送し、それによりユーザはチャットグループに参加することができる。テレビ配信設備から有効なエントリコードを提示するチャットグループに参加するリクエストのみが認識される。所望であれば、TVチャットグループへのアクセスは、インターネット上でそのチャットグループを利用不可にすることにより、ユーザテレビ機器デバイスに制限され得る。
【0099】
図18Cを参照して、ユーザテレビ機器のユーザをユーザが見ているテレビ番組に関するチャットグループに参加することを可能にする例示的なプロセスを示す。工程348において、ユーザのテレビ機器で実現されるセットトップボックスアプリケーションは、特定のテレビ番組を見ているユーザに、その番組に関連するチャットグループに参加する機会を提供する。図15Aのテレビ表示画面300および図17のテレビ表示画面320は、セットトップボックスアプリケーションが、ユーザが特定のテレビ番組を見ながら、その番組に関連するチャットグループに参加する機会をユーザに提供し得る方法の例である。チャットグループに参加する機会は、テレビ番組中に自動的に、または(例えば、リモコンのボタンを押すことによる)ユーザからのプロンプトがあるとすぐにセットトップボックスアプリケーションにより提供され得る。
【0100】
ユーザがチャットグループへ参加する要求を示すと、工程350においてチャットシステムはユーザをそのチャットグループに参加させ、同じテレビ番組を見ているチャットグループのユーザ間でのみリアルタイム通信を配信することによって、チャットグループを支援する。そのチャットグループにユーザを参加させるために、セットトップボックスアプリケーションはチャット機器に示す。次いでチャット機器は、その番組を見ているチャットグループのユーザ間でのリアルタイム通信を配信することによってチャットグループを支援する。各セットトップボックスアプリケーションは、ユーザがテレビ番組を放送しているチャンネルに合わせない場合には、ユーザにチャットグループへ参加するする機会を提供しないということを保証する。所望であれば、ユーザには、いつでもその番組に関連するチャットグループに参加するオプションがあり得るが、セットトップボックスアプリケーションは、ユーザがその番組に関連するチャットグループへ参加する要求を示すとすぐにテレビ番組に合わせる。
【0101】
本発明の他の局面は、チャットグループへの参加に興味のあり得る他のユーザへチャットリクエストを送信する機会をユーザに提供することを含む。チャットリクエストは、(例えば、テレビセットトップボックスアプリケーションまたは双方向テレビ番組ガイドの)他のユーザがチャットグループに参加するためのリクエストである。リストからチャットグループへ参加することに興味のあり得る他のユーザのグループを選択する機会をユーザに提供するために用いられ得る例示的なチャットリクエスト表示画面360を図19に示す。
【0102】
ユーザは、オプション362を選択することにより、ユーザが合わせた同じテレビ番組を現在見ている他のユーザすべてにチャットリクエストを送信することができる。次いでチャットシステムは、図1A、2A、2Bまたは3に示される通信経路および通信ネットワークを介して、チャットリクエストを受信者に配信する。チャット機器は、チャット機器が受信するテレビ配信設備に関連付けられたユーザに宛てられたチャットリクエストすべてを、テレビ配信設備に接続されたユーザテレビ設備の各セットに配信し得る。チャットリクエストは次いで、受信者のユーザテレビ機器においてセットトップボックスアプリケーションによりフィルタリングされ得る。セットトップボックスアプリケーションは、受信者であるユーザがチャットリクエストに関連するテレビ番組を見ている場合に、受信者のテレビ画面にチャットリクエストを表示することのみできる。ユーザはまた、入来のチャットリクエストすべて、または特定の個人が送信したチャットリクエストを自身のセットトップボックスで遮断することもできる。所望であれば、セットトップボックスは、特定の個人が送信したチャットリクエストのユーザに通知するようにのみ構築され得る。また、ユーザは、自身のセットトップボックスアプリケーションに、ユーザが特定の番組、チャンネル、または番組のカテゴリに関連するチャットリクエストを受信することを望むに過ぎないということを示すこともできる。セットトップボックスアプリケーションは次いで、ユーザの示したプリファレンスに基づいた入来のチャットリクエストをテレビに表示することのみできる。
【0103】
所望であれば、チャットリクエストを受信する可能性のあるようないずれのユーザも所与のテレビ番組に関連する利用可能なチャットリクエストのすべてを視聴することができる。図20の表示画面380は、現在のテレビ番組(オプション382)に関連するチャットリクエストを受け取る機会を受信者であるユーザに提示するために用いられ得るメニューフォーマットの一例である。表示画面380に表示されるチャットリクエストはまた、番組リスト項目、チャンネル、番組の任意のカテゴリから選択された現在のテレビ番組と関係のないテレビ番組に関連し得る。この情報はまた、オプション382の一部として表示され得る。入来のチャットリクエストは表示画面380の一部としてリストで表示され得る。受信者であるユーザは、チャットリクエストを受け取り、チャットリクエストオプション384、386、または388のうち1つのオプションを選択することによって対応するチャットグループに参加できる。図20の例においては、受信者であるユーザは、リモコンの所望のチャットリクエストの数を入力することによってチャットグループに参加できる。ユーザはまた、オプション381を選択することによって、ある期間または際限無く入来するチャットリクエストすべてを遮断する能力も有し得る。この機能によってユーザはプライバシーを維持できる。ユーザは、領域383に特定の個人の名前またはアドレスを入力することにより、特定の個人から入来するチャットリクエストを遮断することができる。ユーザはまた、チャットシステムをプログラムすることができるので、ユーザのセットトップボックスにより受信される特定の個人からのチャットリクエストのみを可能にする。ユーザは、領域390にこれら個人の名前またはアドレスを入力できる。ユーザは、リモコンの「キャンセル」ボタンを押すことにより、ユーザが参加するようにリクエストされているチャットグループのうち任意のチャットグループへの参加を断ることができる。
【0104】
図19を再度参照して、チャットリクエストを送信したいと望むユーザは、オプション364を選択することにより、送信者であるユーザが合わせている特定のテレビ番組に興味のある他のユーザにチャットリクエストを送信することに決めることができる。オプション364は、送信者であるユーザが選択したということを示すために強調表示されている。送信者であるユーザは、自身のリモコンの矢印キーを用いてオプション364を選択できる。ユーザは次いで、リモコンの「OK」ボタンを押して、自身の選択を入力できる。送信者であるユーザは、オプション366を選択して、現在の番組を放送しているチャンネルに興味のある他のユーザにチャットリクエストを送信することができる。送信者であるユーザはまた、ユーザが現在見ている番組のカテゴリに一致する番組のカテゴリに興味のある他のユーザにチャットリクエストを送信するためにオプション368を選択することもできる。
【0105】
チャットリクエストは、チャットリクエストを適切な受信者に伝送するチャット機器(例えば、サーバ)に送信され得る。例えば、チャットリクエストは、ユーザが特定の番組、チャンネル、または番組のカテゴリに関するチャットリクエストを受信することに興味があるということを、チャット機器またはテレビ配信設備に示したユーザに送信され得る。所望であれば、セットトップボックスアプリケーションは、チャットリクエストが適切なユーザにのみ送達されることを保証するために用いられるフィルタリングプロセスに役立ち得る。例えば、チャットリクエストが4チャンネルに合わせたすべてのユーザに配信される場合、テレビ配信設備のチャットサーバは、リクエストが現在4チャンネルに合わせられているセットトップボックスの視聴者に制限されるという条件のついた情報により、チャットリクエストをすべてのユーザに配信することができる。受信者であるユーザ各々のセットトップボックスアプリケーションは、ユーザが4チャンネルに合わせられているかどうかを判定する。セットトップボックスが4チャンネルに合わせられていない場合、チャットリクエストは表示されない。いくつかのフィルタリング動作は、サーバ端部で行われ得る。
【0106】
所望であれば、ユーザは特定のチャットプリファレンスをチャット機器に指定することができる。例えば、ユーザは、ユーザが特定の番組、チャンネル、または番組のカテゴリに関連するチャットリクエストを受信したいという条件をつけることができる。ユーザはまた、ユーザが入来するすべてのチャットリクエスト、または特定の個人が送信したチャットリクエストを自身のセットトップボックスで遮断したいという条件をつけることもできる。ユーザは、ユーザが特定の個人が送信したチャットリクエストのみを受信したいという条件をつけることさえ可能である。この情報は次いで、チャット機器、テレビ配信設備、またはテレビチャンネルチャット設備に送信され得る。図4の表示画面120のようなセットトップボックスアプリケーションによって提供される表示画面を通して入力された家族ユーザのプリファレンスに関するプロフィールデータは、家族に関連付けられたチャット機器に送信され得るので、チャット機器はこの情報を用いて、ユーザが興味のあるテレビ番組、チャンネル、またはテレビ番組のカテゴリに関連するチャットリクエストをフィルタリングできる。この構成を用いる場合、フィルタリングされたチャットリクエストのみが、チャット機器によって受信者であるユーザに送信される。
【0107】
チャットシステムによりユーザは、ユーザの個人アドレスブックのチャットリクエストに関連する番組、チャンネル、または番組のカテゴリに興味があると識別された家族以外のユーザにのみチャットリクエストを送信することが可能である。チャットシステムは、チャットリクエストに関連する番組、チャンネル、または番組のカテゴリとプリファレンスが一致するアドレスブックの他のユーザのみをフィルタリングして抽出することができる。他のユーザのプリファレンスは、ユーザの名前およびアドレスとともにアドレスブックに格納され得る。図6の表示画面160のようなユーザインターフェースは、このようなユーザプリファレンス情報を入力するためにセットトップボックスアプリケーションにより提供され得る。
【0108】
ユーザは、オプション370を選択することによって自身のアドレスブックから他のユーザの名前を選択することができる。この場合、チャットリクエストは、ユーザが個人的に自身のアドレスブックから選択した特定の人々にのみ送信され得る。このようなチャットリクエストは、チャットリクエストが受信されるとすぐに、チャットリクエストを受信したユーザのテレビ画面に自動的に表示され得る。所望であれば、チャットシステムは、ユーザのお友達リストまたはアドレスブックの人にチャットリクエストを送信する能力を有するようにのみ構築され得る。さらに、チャットチャットシステムは、ユーザが自身のお友達リストまたはアドレスブックの人からチャットリクエストを受信するのみであるように構築され得る。本発明のテレビチャットシステムに関して記載されたフィルタリング動作の機能は、サーバ、受信者のセットトップボックス、または送信者のセットトップボックスで行われ得る。
【0109】
表示画面360はまた、オプション372を提示し、それによりユーザが、現在の番組に関連するチャットグループに参加することを望み得る個人のリストへチャットリクエストを送信することが可能である。例えば、リスト中の個人は、ウィークリーホームコメディに関連するチャットグループの常連の参加者であり得る。そのリストは、ユーザが毎週の参加者の識別情報を判定する際に、ユーザによって作成され得る。
【0110】
図21に示すように、表示画面400は、受信者であるユーザのテレビ画面の下側部分にチャットリクエスト410を表示するために用いられ得る。チャットリクエスト410は、ユーザが見ているテレビ番組にオーバーレイする。チャットリクエスト410は、ユーザの番組の視聴の妨害を最小限にするように半透明であり得る。番組は、上側部分408では今まで通り覆われていない。チャットリクエスト410は、リクエストの受信者が参加するために尋ねているチャットグループの名前、およびチャットリクエストの送信者の名前を示す。チャットリクエストの受信者は、チャットリクエストを受け取り、そしてオプション402を選択することによってチャットグループに参加することができる。チャットリクエストの受信者は、オプション404を選択することによって、番組が放送されているチャンネルに合わせることができる。チャットリクエストの受信者は、オプション406を選択することによって、チャットリクエストを拒否することができる。その受信者は、受信者からのさらなるリクエストを遮断することを可能にするか、または「プライベート」(すなわち、さらなる通知があるまではいずれの者からのチャットリクエストをも許可しない)へ進むことを可能にする。
【0111】
ユーザテレビ機器に位置するユーザが、自身と他のユーザとの間でチャットグループを確立することを可能にするための例示的なプロセスを図22に示す。工程420において、ユーザのテレビ機器で実現されるセットトップボックスアプリケーションは、ユーザに他のユーザとチャットグループを設定する機会を提供する。この機会は、任意の適切なユーザインターフェースを用いてセットトップボックスにより提供され得る。図19の表示画面360は、他のユーザにチャットリクエストを送信することによって、他のユーザとチャットグループを設定する機会をユーザに提供するユーザインターフェースの一例である。所望であれば、工程420の特徴を実現するために他の適切な構成が用いられ得る。
【0112】
工程420に続いて、ユーザはチャット設定情報に入ることができる。チャット設定情報は、例えば、チャットリクエストをするつもりの受信者の識別情報、チャットグループの名前、チャットグループを支援するチャットサーバの識別情報、チャットグループが関連するテレビ番組、および番組が放送されているチャンネルを含み得る。所望であれば、この情報のうち少なくともいくつかは、自動的にセットトップボックスアプリケーションにより挿入され得る。例えば、セットトップボックスアプリケーションは、送信者であるユーザのセットトップボックスが合わせられているチャンネルを知っているので、セットトップボックスアプリケーションは、自動的にこの情報をチャットリクエストに付加することができる。セットトップボックスアプリケーションはまた、データベース(例えば、セットトップボックスまたはサーバにローカルに格納された番組リスト項目のデータベース)にアクセスし、現在の時刻に関する情報を用いること(例えば、セットトップボックスまたはサーバが時計を用いてアクセスする)によって、送信者であるユーザがどの番組を見ているか判定することができる。所望であれば、この種の情報のうちいくつかが、チャット機器またはチャットサーバによってチャットリクエストに付加され得る。例えば、セットトップボックスアプリケーションは、送信者であるユーザが現在どのチャンネルに合わせているかに関する情報をチャットサーバに提供し得、次いでチャットサーバは、どの番組が現在見られているかを(テレビ配信設備に格納されている番組リスト項目情報から)判定し得、そしてこの情報をチャットリクエストに付加することができる。
【0113】
工程424において、チャットシステムは、チャットリクエストをチャットグループへの参加に興味のあり得る他のユーザに配信する。チャットリクエストの実際の受信者は、チャットサーバ、ユーザテレビ機器、テレビ配信設備、テレビチャンネルチャット設備、またはこれらの組合せによって決定され得る。所望であれば、(例えば、その受信者が自身のセットトップボックスアプリケーションにこのようなリクエストは受け取らないように指示する場合)配信されるチャットリクエストを、受信者のセットトップボックスで遮断することができる。
【0114】
工程426において、チャットシステムは、チャットグループ内の各ユーザからそのチャットグループ内の他のユーザへリアルタイム通信を配信することによって、ユーザおよびそのチャットグループへの参加を決めた他のユーザとのチャットグループを支援する。チャットグループは、チャットサーバのようなチャット機器によって支援され得る。他のユーザは、チャットグループについて通知され得、チャットリクエストが図20および21に関して示され述べられたテレビ画面に現れると、チャットグループに参加する機会を与えられ得る。チャットグループへの参加を決めた他のユーザのグループは、チャットリクエストを受け取った者か、または以前にチャットグループへ参加する要求を示した者であり得る。
【0115】
ユーザおよび他のユーザとのチャットグループを確立する例示的なプロセスを図23に示す。工程430において、ユーザテレビ機器で実現されるセットトップボックスアプリケーションは、他のユーザとのチャットグループを確立する要求を示す、または既存のチャットグループへ参加する要求を示す機会をユーザに提供する。図14のテレビ表示画面280にあるオプション286は、セットトップボックスアプリケーションが新しいチャットグループの作成要求を示す機会をユーザに提供し得る様態の一例である。図13のユーザインターフェース領域274は、セットトップボックスアプリケーションが、既存のチャットグループまたは形成されようとするチャットグループへ参加する要求を示す機会をユーザに提供し得る様態の一例である。工程430に続いて、例えば、図13のオプション276を選択することにより、または図14のオプション286を選択することにより、ユーザは、チャットグループの確立する要求、もしくは既存のチャットグループまたは形成されようとするチャットグループへ参加する要求を示す。ユーザはまた、チャットグループの名前のようなチャット設定情報を入力できる。
【0116】
工程434において、チャットシステムは、ユーザおよび参加を決めた他のユーザを参加させるチャットグループを確立する。チャットグループは、例えばチャットサーバで作成される新しいチャットグループで有り得、ユーザはその新しいチャットグループに参加することができる。チャットグループはまた、ユーザが参加している既存のチャットグループであってもよい。
【0117】
新しいチャットグループの場合、新しいチャットグループは、チャットサーバで、もしくは音声ブリッジまたは映像ブリッジのような他の適切な機器を用いて作成される。次いでユーザはそのチャットグループに参加する。参加を決めた他のユーザはまた、一旦新しいチャットグループが作成されると、その新しいチャットグループに参加する。次いですべてのユーザが、チャットグループの他の参加者からのリアルタイム通信を送受信できる。工程434は、チャット機器(例えばサーバもしくは音声ブリッジまたは映像ブリッジ)、ユーザテレビ機器にあるセットトップボックスアプリケーション、または両方の組合せによって行われ得る。
【0118】
ユーザは次いで、テレビ配信設備から、テレビチャンネルチャット設備から、またはセットトップボックスアプリケーションを通じてチャット機器(例えばサーバ)から直接、テレビ番組またはチャンネルに関連する現在利用可能なチャットグループのリストにアクセスできる。チャットシステムは、図18Aおよび23に関連して記載されたプロセスのようなプロセスを通じて選択された単数または複数のチャットグループにユーザを参加させ得る。
【0119】
チャットリクエストに応答してユーザをチャットグループに参加させるための例示的なプロセスを図24に示す。工程440において、ユーザのテレビ機器のセットトップボックスアプリケーションは、ユーザをチャットグループに参加するように誘うチャットリクエストを表示する。工程442において、セットトップボックスアプリケーションは、チャットグループへ参加する要求を示す機会をユーザに提供する。図20の表示画面380および図21の表示画面400は、セットトップボックスが、チャットリクエストを表示し、チャットリクエストに応答してチャットグループに参加する機会をユーザに提供し得る様態の例である。
【0120】
工程442に続いて、ユーザがチャットリクエストにリンクされたチャットグループへの参加を決める場合、チャットシステムは工程446でそのチャットグループにユーザを参加させる。例えば、チャットグループがチャットサーバで実行中の場合、ユーザはそのサーバでチャットグループにリンクされる。チャットグループが電話会議機器またはテレビ会議機器を用いて実現される場合、電話会議機器またテレビ会議機器を用いてユーザをそのグループに接続することによって、ユーザはチャットグループとリンクする。ユーザをチャットグループに接続するために必要なチャットグループ情報は、チャットリクエストとともにチャット機器に提供され得る。ユーザがチャットグループに参加した後、ユーザはチャットグループの他の参加者からのリアルタイム通信を送受信できる。
【0121】
工程448において、セットトップボックスアプリケーションは、チャットの主題であるテレビ番組に合わせる機会をユーザに提供する。図21のオプション404は、ユーザにチャットの主題であるテレビ番組に合わせる機会を提供し得る様態の一例である。ユーザがこのオプションを選択すると、セットトップボックスは、チャットの主題であるテレビ番組を放送しているテレビチャンネルに自動的に合わせる。どのチャンネルがチャットリクエストに関連する番組を放送しているかに関する情報が、チャットリクエストとともにユーザのセットトップボックスに提供され得る。この機能によりユーザは、チャットグループに参加し、同時にそのチャットの主題であるテレビ番組を視聴できる。工程448はオプションであり、所望であれば省いてもよい。
【0122】
本発明の機能の多くが、双方向表示リモコンとともに用いられ得る。表示リモコンの一例を図25に示す。表示リモコン480は、任意の適切なタイプの表示画面であり得る表示画面482を含む。ユーザは、チャットルームにおいて、他のユーザへのチャットメッセージをボタン484を用いて作成し得る。ボタン484の任意のボタンを押すと、選択された文字または数字が、同時に入力領域483およびカーソル491の隣に現れる。ユーザは、バックスペースボタン486を押すことによって、文字または数字を消去することができ、シフトボタン488を押すことによって、大文字を入力できる。ユーザは矢印ボタン498を用いて表示画面482の表示領域483内のカーソルを移動できる。ユーザは、自身を表すために表示画面482のニコニコマークのようなアイコンを用いることができる。表示リモコンはまた、タッチスクリーンを有し得る。キーのうちいくつかまたはすべて(例えばアルファベットキー)は、通常のキーを用いるのではなくて、ディスプレイ上に提示され得る。
【0123】
表示リモコンは、チャットグループでメッセージを送受信する場合に、さらなるプライバシーをユーザにもたらす。表示リモコンはまた、チャットリクエストを送受信するために用いられ得る。従って、表示リモコンは、ユーザがメッセージを作成し、送信し、ならびに受信して、読むことができるという点で双方向リモコンである。例示的な表示リモコンのさらなる機能については、1999年6月11日に出願されたHerringtonらの米国仮特許出願第60/138,868号に記載され、同出願の全体を本明細書中で参考として援用する。表示リモコンはまた、ユーザ間でメッセージを送信するために用いられ得る。例示的なテレビメッセージシステムのさらなる機能については、本出願と同時出願されたMcKissickらの米国特許出願第09/356,245号(Attorney Docket No.UV−128)に記載され、同出願の全体を本明細書中で参考として援用する。
【0124】
上記の記載は、本発明の原理の単なる例示にすぎず、本発明の範囲および意図を逸脱することなく当業者によって様々な改変がなされ得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本願明細書に記載された発明。
【請求項1】
本願明細書に記載された発明。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2013−50960(P2013−50960A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−206596(P2012−206596)
【出願日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【分割の表示】特願2010−89053(P2010−89053)の分割
【原出願日】平成11年8月26日(1999.8.26)
【公序良俗違反の表示】
特許法第64条第2項第4号の規定により図面の一部または全部を不掲載とする。
【出願人】(500050376)ユナイテッド ビデオ プロパティーズ, インコーポレイテッド (206)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【分割の表示】特願2010−89053(P2010−89053)の分割
【原出願日】平成11年8月26日(1999.8.26)
【公序良俗違反の表示】
特許法第64条第2項第4号の規定により図面の一部または全部を不掲載とする。
【出願人】(500050376)ユナイテッド ビデオ プロパティーズ, インコーポレイテッド (206)
【Fターム(参考)】
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