説明

デ―タのデュ―ティサイクルを補正するデュ―ティサイクル補正回路及びその方法、デュ―ティサイクル補正回路を有するメモリ集積回路

【課題】 出力データのセットアップタイムとホールドタイムのマージンが最大となるように、デューティサイクルを補正する。
【解決手段】 外部CLKが入力され、そのデューティサイクルエラーに各々比例するが、比率の異なるデューティサイクル制御信号dcc,dccbと外部クロック信号のデューティサイクルが補正された内部クロック信号PCLKとを発生する。第1基準電圧発生器311は第1基準電圧を発生する。第2基準電圧発生器321は、2つのデューティサイクル制御信号が入力され、それと第1基準電圧を加算及び増幅して、第2基準電圧を発生する。データ受信器341は、データDB、第2基準電圧及び内部クロック信号が入力され、内部クロック信号に同期してデータと第2基準電圧を比較及び増幅して、デューティサイクルを補正する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はメモリ集積回路に係り、特に不完全なデューティサイクルを有するデータを入力して完全な(例えば50%の)デューティサイクルを有するデータとして補正して出力するデューティサイクル補正回路及びその方法、デューティサイクル補正回路を有するメモリ集積回路に関する。
【0002】
【従来の技術】最近のメモリ集積回路は短時間に多くのデータを処理するために数百MHzの高周波数で動作し、クロック信号の2つの変換点でデータを処理する。前記動作を遂行するためには、外部から入力されるクロック信号のデューティサイクルを50%に回復する回路が使われ、前記回路から出力されるクロック信号を利用してデータを入力する必要がある。
【0003】図1は、従来の技術によるラムバス(Rambus)DRAMの入力受信器のブロック図である。図1を参照すれば、従来の技術による入力受信器101は、クロック信号PCLKとデータDB及び基準電圧Vrefを入力し、前記データDBの電圧レベルを変換して出力する。外部からラムバスDRAMに入力されるデータは一般的にTTL(Transistor Transistor Logic)レベルで、ラムバスDRAMの内部で動作する信号は全てCMOS(complementary Metal Oxide Semiconductor)レベルである。従って、入力受信器101は、入力されるデータDBと基準電圧Vrefとの差を増幅して、データDBをTTLレベルからCMOSレベルに変換して出力する。クロック信号PCLKはデューティサイクルが補正された信号である。
【0004】データDBとクロック信号PCLKのデューティサイクルが全て50%の場合、図2Aに示されるように、データDBのセットアップタイム(ts)及びホールドタイム(th)の合計は50%である。この場合に、ラムバスDRAMはセットアップタイム(ts)とホールドタイム(th)の最大のマージンを有することができる。しかし、データDBとクロック信号PCLKのデューティサイクルが許容範囲である40%になれば、図2Bに示されるように、クロック信号PCLKのデューティサイクルはラムバスDRAMの内部で50%に回復されて動作するが、データDBはそのまま入力受信器101に入力される。この場合、デューティサイクルが40%に縮まった区間のセットアップタイム(ts)とホールドタイム(th)は、50%デューティサイクルを有するデータに比べて減少する。データDBとクロック信号PCLKのデューティサイクルが許容範囲である60%になれば、セットアップタイム(ts)とホールドタイム(th)は、50%のデューティサイクルを有するデータに比べて増加する。
【0005】前述したように、データのデューティサイクルが50%より短くなったり長くなったりすると、データの片エッジのセットアップタイム(ts)とホールドタイム(th)が減少したり増加して、マージンがそれだけ減少する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が達成しようとする技術的課題は、不完全なデューティサイクルを有するデータのデューティサイクルを実質的に50%に補正するデューティサイクル補正回路を提供することにある。
【0007】本発明が達成しようとする他の技術的課題は、前記デューティサイクル補正回路を具備するメモリ集積回路を提供することにある。
【0008】本発明が達成しようとするさらに他の技術的課題は、データのデューティサイクルを補正する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の技術的課題を達成するために、本発明は、クロック信号が入力されて、前記クロック信号のデューティサイクルエラーに各々比例するが、その比率が異なる第1及び第2デューティサイクル制御信号と前記クロック信号のデューティサイクルが補正された内部クロック信号とを発生するクロックデューティサイクル補正器と、第1基準電圧を発生する第1基準電圧発生器と、前記第1基準電圧と前記第1及び第2デューティサイクル制御信号が入力されて、前記第1基準電圧と前記第1及び第2デューティサイクル制御信号を加算及び増幅して、第2基準電圧を発生する第2基準電圧発生器と、データと前記第2基準電圧及び前記内部クロック信号が入力されて、前記内部クロック信号に同期して前記データと前記第2基準電圧とを比較及び増幅して、前記データのデューティサイクルを補正するデータ受信器とを具備するデューティサイクル補正回路を提供する。
【0010】前記他の技術的課題を達成するために、本発明は、多数個のパッドと、前記多数個のパッドの中の第1パッドを通じて外部クロック信号が入力されて、前記外部クロック信号のデューティサイクルエラーに各々比例するが、その比率が異なる第1及び第2デューティサイクル制御信号及び前記外部クロック信号のデューティサイクルが補正された内部クロック信号を発生するクロックデューティサイクル補正器を含む遅延同期ループと、第1基準電圧を発生する第1基準電圧発生器と、前記第1基準電圧と前記第1及び第2デューティサイクル制御信号とが入力されて、前記第1基準電圧と前記第1及び第2デューティサイクル制御信号とを加算及び増幅して、第2基準電圧を発生する第2基準電圧発生器と、前記多数個のパッドの中の他の1つのパッドを通じて外部から入力されるデータと前記内部クロック信号及び前記第2基準電圧とが入力されて、前記内部クロック信号に応答して前記データと前記第2基準電圧とを比較及び増幅して、前記データのデューティサイクルを補正する入力受信器とを具備するメモリ集積回路を提供する。
【0011】前記さらに他の技術的課題を達成するために、本発明は、入力データのデューティサイクルを補正するデューティサイクル補正方法において、クロック信号のデューティサイクルエラーに各々比例するが、その比率が異なる第1及び第2デューティサイクル制御信号と第1基準電圧とを各々発生させ、前記第1基準電圧、前記第1及び第2デューティサイクル制御信号を加算及び増幅して、第2基準電圧を発生し、前記入力データと前記第2基準電圧とを比較及び増幅して前記データのデューティサイクルを補正するデューティサイクルの補正方法を提供する。
【0012】本発明によって、入力されるデータのデューティサイクルが不完全な場合、そのデューティサイクルを補正してセットアップタイムとホールドタイムの最大マージンを有することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面を参照して、本発明の実施の形態をより詳細に説明する。
【0014】図3は、本実施の形態に係るデューティサイクル補正回路のブロック図である。
【0015】図3を参照すれば、本実施の形態によるデューティサイクル補正回路は、第1基準電圧発生器311、クロックデューティサイクル補正器331、第2基準電圧発生器321を含み、発生信号をデータ受信器341に入力する。
【0016】第1基準電圧発生器311は、所定レベルの第1基準電圧Vref1を発生する。第1基準電圧Vref1は直流電圧である。
【0017】クロックデューティサイクル補正器331は、外部クロック信号CLKが入力されて、第1デューティサイクル制御信号dccと第2デューティサイクル制御信号dccb及び内部クロック信号PCLKを発生する。第1及び第2デューティサイクル制御信号dcc、dccbは、外部クロック信号CLKのデューティサイクルエラーに各々比例するが、その比率は違う。即ち、外部クロック信号CLKのデューティサイクルが50%であれば、第1及び第2デューティサイクル制御信号dcc、dccbはその値が同一である。しかし、外部クロック信号CLKのデューティサイクルが50%より長ければ、第1デューティサイクル制御信号dccは第2デューティサイクル制御信号dccbより大きく、外部クロック信号CLKのデューティサイクルが50%より短ければ、第1デューティサイクル制御信号dccは第2デューティサイクル制御信号dccbより小さい。
【0018】例えば、外部クロック信号CLKのデューティサイクルが50%であれば、第1及び第2デューティサイクル制御信号dcc、dccbはどちらも1.2Vで、外部クロック信号CLKのデューティサイクルが60%であれば、第1及び第2デューティサイクル制御信号dcc、dccbは各々1.4Vと1.0Vであり、外部クロック信号CLKのデューティサイクルが40%であれば、第1及び第2デューティサイクル制御信号dcc、dccbは各々1.0Vと1.4Vである。従って、第1デューティサイクル制御信号dccと第2デューティサイクル制御信号dccbの差は、外部クロック信号CLKのデューティサイクルが50%より短くなれば負の値(−)を有し、外部クロック信号CLKのデューティサイクルが50%より長くなれば正の値(+)を有する。
【0019】また、クロックデューティサイクル補正器331は、外部クロック信号CLKのデューティサイクルが不完全な場合、クロック信号CLKのデューティサイクルを50%に補正して内部クロック信号PCLKとして出力する。
【0020】第2基準電圧発生器321は、第1基準電圧Vref1と第1及び第2デューティサイクル制御信号dcc、dccbが入力されて、第1基準電圧Vref1と第1及び第2デューティサイクル制御信号dcc、dccbを加算及び増幅して、第2基準電圧Vref2を発生する。第2基準電圧Vref2は、図4Aに示したように、外部クロック信号CLKのデューティサイクルが50%より短い、例えば40%であれば、前記第1基準電圧Vref1より低くなる。また、図4Bに示したように、外部クロック信号CLKのデューティサイクルが50%より長く、例えば60%であれば、第1基準電圧Vref1より高くなる。外部クロック信号CLKのデューティサイクルが50%であれば、第2基準電圧Vref2は外部クロック信号CLKのデューティサイクルに影響を受けない。第2基準電圧発生器321の詳細回路に関しては、図5に基づいて説明する。
【0021】データ受信器341は、データDB、第2基準電圧Vref2及び内部クロック信号PCLKが入力される。データ受信器341は、データDBのデューティサイクルが不完全な場合、即ち、50%でない場合に、内部クロック信号PCLKに同期して、データDBと第2基準電圧Vref2とを比較及び増幅することによって、データDBのデューティサイクルを50%に補正して出力する。また、データ受信器341は、外部から入力されるデータDBの電圧レベルをCMOSレベルに変換する。データ受信器341は、外部クロック信号CLKの上昇エッジと下降エッジの中の1つに同期して動作する。データ受信器341に対しては、図6に基づいてより詳細に説明する。
【0022】図5は、前記図3に示した第2基準電圧発生器321の回路図である。
【0023】図5を参照すれば、第2基準電圧発生器321は、バッファ511,515及び演算増幅部513を具備する。
【0024】バッファ511は、第2デューティサイクル制御信号dccbが入力されて、これを反転させる。バッファ511は、第2デューティサイクル制御信号dccbが反転入力端(−)に入力され、非反転入力端(+)が接地された演算増幅器521と、抵抗523、525とを具備する。抵抗523、525は同じ抵抗値を有する。従って、バッファ511の出力端、即ち、ノードn1から発生する電圧Vn1は、下記式(1)の通りである。
【0025】Vn1=−dccb …(1)
演算増幅部513は、演算増幅器531及び抵抗541〜544を具備する。第1基準電圧Vref1と第1デューティサイクル制御信号dcc及びバッファ511の出力電圧Vn1は、各々抵抗541,542,543を通じて演算増幅器531の反転入力端(−)に入力され、演算増幅器531の非反転入力端(+)は接地される。抵抗541,544は同じ抵抗値を有し、抵抗542,543は同じ抵抗値を有する。演算増幅器531は、第1基準電圧Vref1、第1デューティサイクル制御信号dcc及びバッファ511の出力電圧Vn1を加算及び増幅する。演算増幅器513の出力端、即ちノードn2から発生する電圧Vn2は、次の式(2)の通りである。
【0026】
Vn2=−Vref1−a×(dcc−dccb) …(2)
ここで、aはクロックデューティサイクル補正器331の出力とデータDBのエッジ傾斜とによって決まる定数である。
【0027】バッファ515は、演算増幅器551と抵抗553,555とを具備する。演算増幅器513の出力電圧Vn2は、抵抗553を通じて演算増幅器551の反転入力端(−)に印加され、演算増幅器551の非反転入力端(+)は接地される。抵抗553、555は相互に同じ抵抗値を有する。演算増幅器551は、演算増幅部513の出力電圧Vn2を反転させる。従って、演算増幅器551の出力端、即ちノードn3に発生する電圧Vn3は、次の式(3)の通りである。
【0028】
Vn3=Vref1+a×(dcc−dccb) …(3)
前記図5を通じて説明したように、本実施の形態による第2基準電圧発生器321は、第1及び第2デューティサイクル制御信号dcc、dccbの大きさによって第2基準電圧Vref2の大きさを変化させる。即ち、第2基準電圧Vref2は、第1デューティサイクル制御信号dccが第2デューティサイクル制御信号dccbより大きければ高くなり、第1デューティサイクル制御信号dccが第2デューティサイクル制御信号dccbより小さければ低くなる。第1デューティサイクル制御信号dccと第2デューティサイクル制御信号dccbが同一であれば、第2基準電圧Vref2は第1基準電圧Vref1と同一になる。
【0029】図6は、前記図3に示したデータ受信器341の回路図である。
【0030】図6を参照すれば、データ受信器341は、レベル変換器620、主増幅器622、キャパシタンス固定回路624及びスタティックセル626を具備する。
【0031】レベル変換器620は、小さなスイング幅を有する入力データDBを受け入れ、第2基準電圧Vref2と比較して、CMOSレベルの入力信号IN1,IN2を出力する。前記入力信号IN1,IN2は相補的な値を有する。レベル変換器620は典型的な差動比較器の形態になっている。トランジスタQ5は差動比較器の能動負荷として動作して、一定の大きさの電流を作動比較器に流す。入力データDBが第2基準電圧Vref2より大きい時には、トランジスタQ3に流れる電流がトランジスタQ4に流れる電流より多い。従って、入力信号IN1が入力信号IN2より小さくなる。一方、入力データDBが第2基準電圧Vref2より小さい時には、トランジスタQ3に流れる電流がトランジスタQ4に流れる電流より小さい。従って、入力信号IN1が入力信号IN2より大きくなる。
【0032】主増幅器622は、内部クロック信号PCLKの上昇エッジで前記レベル変換器620からの入力信号IN1,IN2を受け入れ、受入れられた信号を増幅して信号OUT1,OUT2を出力する。主増幅器622は、内部クロック信号PCLKに同期して動作する差動増幅器の構造を有する。内部クロック信号PCLKが”ロー”レベルである場合、トランジスタQ6−Q12が全部ターンオンされて、信号OUT1,OUT2を”ハイ”レベルにプレチャージさせる。内部クロック信号PCLKが”ハイ”レベルに遷移する時、トランジスタQ15,Q16がターンオンする。そして、入力信号IN1,IN2の状態に応じてトランジスタQ13,Q14中の何れか1つがターンオンされる。これにより、トランジスタQ11,Q12中の何れか1つのドレイン電圧がプルダウンされて、増幅された信号OUT1,OUT2の論理レベルが変わる。
【0033】例えば、もし入力信号IN1が入力信号IN2より大きいと仮定すれば、トランジスタQ13がトランジスタQ14より速くターンオンされ、これによりトランジスタQ11のドレイン電圧がトランジスタQ12のドレイン電圧より速くプルダウンする。そして、トランジスタQ8−Q10の作用により、トランジスタQ11,Q12のドレインにおける電圧レベルは安定化する。トランジスタQ11,Q12のドレイン電圧レベルは、増幅された信号OUT1,OUT2として出力される。入力データDBが”ロー”レベルの時、信号OUT1,OUT2は各々”ロー”及び”ハイ”レベルを有する。また、入力データDBが”ハイ”レベルの時、信号OUT1,OUT2は各々”ハイ”及び”ロー”レベルを有する。
【0034】キャパシタンス固定化回路624は、スタティックセル626を前記主増幅器622の出力端に安定的に整合させるためのものである。キャパシタンス固定化回路624は、インバータI1,I2を含む。インバータI1は信号OUT1を反転して出力し、インバータI2は信号OUT2を反転して出力する。
【0035】スタティックセル626は、前記主増幅器622により増幅された信号OUT1,OUT2の論理状態を貯蔵し、その信号を出力する。スタティックセル626は、前記主増幅器622から信号OUT1,OUT2を受け入れ、受入れた信号を貯蔵し、その信号を出力データDO,/DO(以下、/Xは信号Xの反転信号を現わす)として出力する。信号OUT1,OUT2が”ハイ”レベルでプレチャージされている時、トランジスタQ17−Q20は全てターンオフ状態にあるようになる。内部クロック信号PCLKが”ハイ”レベルに遷移した後に信号OUT1,OUT2中の何れか1つが”ロー”に変われば、これによりトランジスタQ17,Q18中の何れか1つと、トランジスタQ19,Q20中の何れか1つがターンオンして、データがトランジスタQ21−Q24よりなるメモリセルに貯蔵される。スタティックセル626の出力データDOは、入力データDBと相反した論理レベルを有する。
【0036】図7は、前記図3に示したデューティサイクル補正回路を用いたラムバスDRAMを示す図面である。
【0037】図7を参照すれば、ラムバスDRAM701は、メモリセルアレイ751、ロジックインタフェース741、入力受信器721、第1パッド711、第2パッド712及びデューティサイクル補正回路を具備する。デューティサイクル補正回路は第1基準電圧発生器715と第2基準電圧発生器717及び遅延同期ループ731を含む。
【0038】遅延同期ループ731はクロックデューティサイクル補正器731aを含み、該クロックデューティサイクル補正器731aは、第2パッド712を通じて外部クロック信号CLKを入力し、各々外部クロック信号CLKのデューティサイクルエラーに比例するが、その比率の異なる第1及び第2デューティサイクル制御信号dcc、dccbと内部クロック信号PCLKとを発生する。クロックデューティサイクル補正器731aは、外部クロック信号CLKのデューティサイクルが50%より長い場合や短い場合に、これを50%に補正して内部クロック信号PCLKとして発生する。外部クロック信号CLKのデューティサイクルが50%であれば、外部クロック信号CLKはそのまま内部クロック信号PCLKとして出力される。
【0039】第1基準電圧発生器715は、直流レベルの第1基準電圧Vref1を発生する。
【0040】第2基準電圧発生器717は、第1基準電圧Vref1と前記第1及び第2デューティサイクル制御信号dcc、dccbが入力されて、第2基準電圧Vref2を発生する。第2基準電圧Vref2は、第1基準電圧Vref1と第1及び第2デューティサイクル制御信号dcc、dccbを加算及び増幅することによって発生する。
【0041】入力受信器721は、第1パッド711を通じて外部から入力されるデータDB、内部クロック信号PCLK及び第2基準電圧Vref2が入力される。入力受信器721は、内部クロック信号PCLKに応答してデータDBと第2基準電圧Vref2とを比較及び増幅して、データDBのデューティサイクルを補正する。即ち、データDBのデューティサイクルが50%より長い場合や短い場合に、50%に補正される。データDBのデューティサイクルが50%であれば、補正されずにそのまま出力される。入力受信器721は、データDBの電圧レベルをCMOSレベルに変換する。入力受信器721は、第1パッド711に接続された2つの入力受信部よりなり、1つの入力受信部は、内部クロック信号PCLKの上昇エッジでデータDBを受け入れ、他の1つの入力受信部は、内部クロック信号PCLKの下降エッジでデータDBを入力する。
【0042】ロジックインタフェース741は、入力受信器721から出力されるデータをメモリセルアレイ751に貯蔵し、メモリセルアレイ751に貯蔵されたデータを遅延同期ループ731に伝達することをインタフェースする。
【0043】図7には第1及び第2パッド711、712のみ示されているが、ラムバスDRAMはデータDBが入出力される多数個のパッドと多数個の入力受信器を具備できる。また、入力受信器721、第1及び第2基準電圧発生器715、717及び遅延同期ループ731は、ラムバスDRAM701だけでなくクロック信号に同期して動作する全てのメモリ集積回路に同様に適用でき、その効果を奏する。
【0044】図7を通じて説明したように、本実施の形態のラムバスDRAM701は、外部から入力されるデータDBのデューティサイクルが50%より長い場合や短い場合に、前記データDBのデューティサイクルを50%に補正することによって、データDOのセットアップタイム(ts)とホールドタイム(th)のマージンを最大にすることができる。
【0045】図8は、本実施の形態によるデューティサイクル補正方法を示すフローチャートである。本実施の形態によるデューティサイクル補正方法は、ステップ811〜831を具備する。図3乃至図6を参照して図8に示したデューティサイクル補正方法を説明する。
【0046】ステップ811では、外部クロック信号CLKのデューティサイクルエラーに各々比例するが、その比率の異なる第1及び第2デューティサイクル制御信号dcc、dccbと第1基準電圧Vref1を各々発生する。第1デューティサイクル制御信号dccと第2デューティサイクル制御信号dccbの差は、外部クロック信号CLKのデューティサイクルが50%より短いと負の値(−)を有し、外部クロック信号CLKのデューティサイクルが50%より長いと正の値(+)を有する。
【0047】ステップ821では、第1基準電圧vref1と第2デューティサイクル制御信号dcc、dccbを加算及び増幅して、第2基準電圧Vref2を発生する。第2基準電圧Vref2は、外部クロック信号CLKのデューティサイクルが50%より短いと第1基準電圧Vref1より低くなり、外部クロック信号CLKのデューティサイクルが50%より長いと第1基準電圧Vref1より高くなる。
【0048】ステップ831では、外部から入力されるデータDBと第2基準電圧Vref2とを比較及び増幅して、デューティサイクルが50%に補正されたデータDOを出力する。その結果、データDOのセットアップタイム(ts)とホールドタイム(th)のマージンが最大になる。
【0049】本技術分野の通常の知識を有する者ならば、これにより多様な変形及び均等な他実施例が可能であることを理解できる。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、添付された特許請求範囲の技術的思想により決まるべきである。
【0050】
【発明の効果】前述したように、本発明によれば、外部から入力されるデータDBのデューティサイクルが50%より長い場合や短い場合には、実質的に50%に補正されて出力されるため、出力されるデータDOのセットアップタイムい(ts)とホールドタイム(th)のマージンが最大に保障される。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の技術に係るラムバスDRAMの入力受信器のブロック図である。
【図2A】前記図1に示した入力受信器に入力されるデータのデューティサイクルが各々50%と40%の時を示す図面である。
【図2B】前記図1に示した入力受信器に入力されるデータのデューティサイクルが各々50%と40%の時を示す図面である。
【図3】本実施の形態によるデューティサイクル補正回路のブロック図である。
【図4A】前記図3に示した入力データのデューティサイクルが各々40%と60%の時に、出力データのデューティサイクルが50%に補正される方法を説明するための信号の波形図である。
【図4B】前記図3に示した入力データのデューティサイクルが各々40%と60%の時に、出力データのデューティサイクルが50%に補正される方法を説明するための信号の波形図である。
【図5】前記図3に示した第2基準電圧発生器の回路図である。
【図6】前記図3に示したデータ入力受信器の回路図である。
【図7】前記図3に示したデューティサイクル補正回路を用いたラムバスDRAMを示す図面である。
【図8】本実施の形態によるデューティサイクル補正方法を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 データを入力するデータ受信器の前記データのデューティサイクルを実質的に50%に補正するデューティサイクル補正回路において、外部クロック信号が入力されて、前記外部クロック信号のデューティサイクルエラーに各々比例するが、その比率の異なる少なくとも2つのデューティサイクル制御信号と、内部クロック信号とを発生するクロックデューティサイクル補正器と、第1基準電圧を発生する第1基準電圧発生器と、前記第1基準電圧と前記少なくとも2つのデューティサイクル制御信号とを組合せて第2基準電圧を発生し、該第2基準電圧を、前記データのデューティサイクルと前記内部クロック信号によってデューティサイクルを実質的に50%に調整する前記データ受信器に入力する第2基準電圧発生器とを具備することを特徴とするデューティサイクル補正回路。
【請求項2】 前記第2基準電圧発生器は、前記第1基準電圧と前記少なくとも2つのデューティサイクル制御信号とを加算及び増幅することを特徴とする請求項1に記載のデューティサイクル補正回路。
【請求項3】 前記第2基準電圧は、前記外部クロック信号のデューティサイクルが50%より短いと前記第1基準電圧より低く、前記外部クロック信号のデューティサイクルが50%より長いと前記第1基準電圧より高いことを特徴とする請求項1に記載のデューティサイクル補正回路。
【請求項4】 前記第2基準電圧発生器は、前記第2デューティサイクル制御信号を反転させる第1バッファと、前記第1基準電圧、前記第1デューティサイクル制御信号及び前記バッファの出力を加算する演算増幅部と、前記演算増幅部の出力を反転させて、前記第2基準電圧として発生する第2バッファとを具備することを特徴とする請求項1に記載のデューティサイクル補正回路。
【請求項5】 前記第1バッファは、前記第2デューティサイクル制御信号を反転入力とし、非反転入力は接地された演算増幅器を具備することを特徴とする請求項4に記載のデューティサイクル補正回路。
【請求項6】 前記演算増幅部は、前記第1基準電圧、前記第1デューティサイクル制御信号及び前記バッファの出力を反転入力とし、非反転入力は接地された演算増幅器を具備することを特徴とする請求項4に記載のデューティサイクル補正回路。
【請求項7】 前記第2バッファは、前記演算増幅器の出力を反転入力とし、非反転入力は接地された演算増幅器を具備することを特徴とする請求項4に記載のデューティサイクル補正回路。
【請求項8】 前記第1デューティサイクル制御信号は、前記外部クロック信号のデューティサイクルが50%より長ければ前記第2デューティサイクル制御信号より大きく、前記外部クロック信号のデューティサイクルが50%より短ければ前記第2デューティサイクル制御信号より小さいことを特徴とする請求項3に記載のデューティサイクル補正回路。
【請求項9】 多数個のパッドと、前記多数個のパッドの中の第1パッドを通じて外部クロック信号が入力されて、前記外部クロック信号のデューティサイクルエラーに各々比例するが、その比率の異なる第1及び第2デューティサイクル制御信号及び前記外部クロック信号のデューティサイクルが補正された内部クロック信号を発生するクロックデューティサイクル補正器を含む遅延同期ループと、第1基準電圧を発生する第1基準電圧発生器と、前記第1基準電圧と前記第1及び第2デューティサイクル制御信号が入力されて、前記第1基準電圧と前記第1及び第2デューティサイクル制御信号を加算及び増幅して、第2基準電圧を発生する第2基準電圧発生器と、前記多数個のパッドの中の第2パッドを通じて外部から入力されるデータと前記内部クロック信号及び前記第2基準電圧とが入力されて、前記内部クロック信号に応答して前記データと前記第2基準電圧とを比較及び増幅して、前記データのデューティサイクルを補正する入力受信器とを具備することを特徴とするメモリ集積回路。
【請求項10】 前記メモリ集積回路はラムバスDRAMであることを特徴とする請求項9に記載のメモリ集積回路。
【請求項11】 前記入力受信器は、前記データの電圧レベルをCMOSレベルに変換することを特徴とする請求項9に記載のメモリ集積回路。
【請求項12】 前記第1パッドに2つの入力受信器を連結し、1つの入力受信器は前記内部クロック信号の上昇エッジに同期して前記データを受け入れ、他の1つの入力受信器は前記内部クロック信号の下降エッジに同期して前記データを入力することを特徴とする請求項9に記載のメモリ集積回路。
【請求項13】 入力データのデューティサイクルを補正するデューティサイクル補正方法において、外部クロック信号のデューティサイクルエラーに各々比例するが、その比率の異なる第1及び第2デューティサイクル制御信号と、内部クロック信号と、第1基準電圧とを各々発生させ、前記第1基準電圧、前記第1及び第2デューティサイクル制御信号を加算及び増幅して、第2基準電圧を発生し、前記入力データと前記第2基準電圧とを比較及び増幅して、前記内部クロック信号によって前記入力データのデューティサイクルを補正することを特徴とするデューティサイクルの補正方法。
【請求項14】 前記第1デューティサイクル制御信号と前記第2デューティサイクル制御信号との差は、前記第2デューティサイクルが50%より短いと負の値を有し、前記外部クロック信号のデューティサイクルが50%より長いと正の値を有することを特徴とする請求項13に記載のデューティサイクルの補正方法。
【請求項15】 デューティサイクル補正回路を有するメモリ集積回路において、前記デューティサイクル補正回路が、外部クロック信号が入力されて、前記外部クロック信号のデューティサイクルエラーに各々比例するが、その比率の異なる少なくとも2つのデューティサイクル制御信号と、内部クロック信号とを発生するクロックデューティサイクル補正器と、第1基準電圧を発生する第1基準電圧発生器と、前記第1基準電圧と前記少なくとも2つのデューティサイクル制御信号とを組合せて第2基準電圧を発生し、該第2基準電圧を、前記データのデューティサイクルと前記内部クロック信号によってデューティサイクルを実質的に50%に調整する前記データ受信器に入力する第2基準電圧発生器とを具備することを特徴とするメモリ集積回路。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図5】
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【図4A】
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【図4B】
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【図6】
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【図8】
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【図7】
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【公開番号】特開2000−188529(P2000−188529A)
【公開日】平成12年7月4日(2000.7.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−115398
【出願日】平成11年4月22日(1999.4.22)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)