説明

ディスプレイ装置

【課題】ディスプレイ装置の提供。
【解決手段】ベース100と、ベース100から起立延長されたスタンド200と、スタンド200に支持されるようにスタンド200の一端部に分離可能に装着されたカバーフレーム310、カバーフレーム310の前面に組み込まれ、映像を表示するディスプレイ部340、及びカバーフレーム310に設置され、複数の音声チャンネルに対応して音を出力する複数のスピーカーを有するディスプレイ本体300と、を備え、複数のスピーカーのうちの第1スピーカー361は、カバーフレーム310の四方向の縁においてディスプレイ部340の映像表示面と直交する4つの側面のうち、ベース100に相対する下側面の中央領域に、ベース100に向かって突出するように設置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部から受信した映像信号に基づいて映像表示及び音声出力を行うディスプレイ装置に係り、特に、出力される音声の明瞭性を向上させる構造のディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイ装置は、外部から受信したりまたは自体で再生する映像信号を処理して、自体のディスプレイパネル上に映像として表示する装置で、例えば、コンピュータモニターまたはTVなどがある。一般的な映像コンテンツを含む映像信号は、映像データの他、当該映像データに対応する音声データも含むことができる。そのため、ディスプレイ装置は、受信される映像信号を映像データと音声データとに区別して処理し、処理される音声データに基づいた音声をスピーカーから出力する。
【0003】
このような音声データ/音声信号は、スピーカーから出力される音声を使用者が3次元的に認知できるように複数のチャンネルに対応しており、ディスプレイ装置は、このような複数チャンネルの音声信号を、各チャンネルに対応するように設置された複数のスピーカーから出力する。
【0004】
ディスプレイ装置をTVとし、放送番組を表示する場合に、一般的な放送番組の映像は人を中心とする場合が多い。すなわち、ディスプレイ装置のスピーカーから出力される音は人の音声である場合が多いため、人の音声を使用者が明確で明瞭に認知できるようにスピーカーを設置することが好ましい。しかしながら、ディスプレイ装置の薄型化、軽量化、デザイン中心のトレンドに伴ってスピーカーを小型化すると、スピーカー自体の音質または音圧が劣化するか、または、ディスプレイ装置にスピーカーを設置する位置によって音質がより劣化することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ディスプレイ装置から出力される音声の明瞭性を簡単な構造で向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施例に係るディスプレイ装置は、ベースと、前記ベースから起立延長されたスタンドと、前記スタンドに支持されるように前記スタンドの一端部に分離可能に装着されたカバーフレーム、前記カバーフレームの前面に組み込まれ、映像を表示するディスプレイ部、及び前記カバーフレームに設置され、複数の音声チャンネルに対応して音を出力する複数のスピーカーを有するディスプレイ本体と、を備え、前記複数のスピーカーのうちの第1スピーカーは、前記カバーフレームの四方向の縁において前記ディスプレイ部の映像表示面と直交する4つの側面のうち、前記ベースに相対する下側面の中央領域に、前記ベースに向かって突出するように設置されたことを特徴とする。
【0007】
ここで、前記第1スピーカーは、人間の音声の周波数帯域に対応する中高音を出力するスピーカーでよい。
【0008】
また、前記第1スピーカーは、前記カバーフレームが前記スタンドから分離され、実質的に垂直な設置面に据え付けられた場合に、前記カバーフレームの前記下側面において、前記設置面への前記カバーフレームの据え付けを干渉しない位置に設置されているとよい。
【0009】
ここで、前記第1スピーカーが設置される前記下側面の前記中央領域は、前記カバーフレームが前記スタンドに装着された場合に、前記カバーフレームの下側の縁において前記スタンドが位置する領域でよい。
【0010】
また、前記第1スピーカーは、前記カバーフレームと一体型のものでよい。
【0011】
前記第1スピーカーは、前記カバーフレームに分離可能に装着されるものでもよい。
【0012】
ここで、前記第1スピーカーは、前記カバーフレームにスクリューにより締結されるとよい。
【0013】
前記第1スピーカー及び前記カバーフレームは、相互対応するように形成されたフックの噛み合いによって結合されてもよい。
【0014】
また、前記複数のスピーカーは、音の中高音帯域に対応するセンタースピーカーと、音の低音帯域に対応するウーハースピーカーと、音の高音帯域に対応する少なくとも一つ以上のツイータースピーカーと、を含み、前記第1スピーカーは、前記センタースピーカーでよい。
【0015】
ここで、前記ウーハースピーカーは、前記カバーフレームの後面に設置されるとよい。
【0016】
前記少なくとも一つ以上のツイータースピーカーは、前記カバーフレームの前記四方向の縁のうち左右側の縁領域の少なくとも一方の領域に設置されるとよい。
【発明の効果】
【0017】
出力される音声の明瞭性が向上された構造のディスプレイ装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施例に係るディスプレイ装置の斜視図である。
【図2】図1に示すディスプレイ装置のディスプレイ本体が壁面に据え付けられる様子を示す斜視図である。
【図3】図1に示すディスプレイ装置のディスプレイ本体の構成ブロック図である。
【図4】図1のディスプレイ装置で処理される音声信号に対する音像内のチャンネル配置を例示する概念図である。
【図5】図1のディスプレイ装置において各スピーカーの設置位置を示す正面図である。
【図6】図1のディスプレイ装置においてディスプレイ本体に第1スピーカーを結合させる構造の一例を示す要部斜視図である。
【図7】図1のディスプレイ装置においてディスプレイ本体に第1スピーカーを結合させる構造の他の例を示す要部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明について詳細に説明する。以下の実施例では、本発明の思想と直接的に関連している構成についてのみ説明し、その他の構成については説明を省略する。ただし、このように説明を省略した構成が、本発明の思想を適用した装置またはシステムの具現においても省かれるということを意味するわけではない。
【0020】
図1は、本発明の実施例に係るディスプレイ装置1の斜視図である。図1に示すように、本実施例に係るディスプレイ装置1は、所定の設置面3上に着座されるベース100と、ベース100から起立延長されたスタンド200と、スタンド200に支持されており、映像信号に基づく映像を表示するディスプレイ本体300と、を備える。
【0021】
まず、図面における各方向の意味は、次の通りである。X、Y、Z方向は相互直交する方向で、同図で、X方向は、ディスプレイ本体300の横幅方向、Y方向は、ディスプレイ本体300のディスプレイ部340の映像が使用者に表示される方向、Z方向は、ディスプレイ本体300の縦幅方向を表している。映像が表示されるディスプレイ部340の映像表示面は、X−Z平面に平行である。
【0022】
ここで、X、Y、Z方向の反対方向はそれぞれ−X、−Y、−Z方向とし、X−Z平面は、X方向の軸及びZ方向の軸により形成される平面を意味する。以下では、このような方向の定義を用いて各図面及び実施例を説明する。
【0023】
ベース100は、多角形、円形または楕円形などのような様々な形状及び所定の厚さを有するプレートとする。ベース100は、X−Y平面に実質的に平行な設置面3、例えば、重力方向に実質的に直交する地面または机の上に着座する。ベース100は、設置面3に対してディスプレイ本体300が起立した状態を保持できるように、ディスプレイ本体300の大きさ及び重量を考慮した様々な形状及び大きさとすることができる。
【0024】
スタンド200は、ベース100からZ方向に延長されている。ここで、ベース100に対するスタンド200の延長方向は、Z方向軸線に平行であってもよく、Z方向軸線に対して所定角度を有するように傾斜していてもよい。スタンド200の一端部はベース100に取り付けられ、スタンド200の他端部はディスプレイ本体300に結合される。または、スタンド200はベース100と一体に形成されてもよい。
【0025】
スタンド200をベース100及びディスプレイ本体300に結合させる手段には様々なものがあり、例えば、スクリュー(図示せず)、リベット(図示せず)などによって締結してもよく、または、掛合構造をスタンド200及びベース100間、またはスタンド200及びディスプレイ本体300間に形成して相互噛み合うようにしてもよい。
【0026】
ディスプレイ本体300はスタンド200に結合されることで、ベース100及びスタンド200により設置面3上に起立して支持される。ディスプレイ本体300は、外部から受信する映像信号に基づいて映像を表示し、音を出力する。
【0027】
ディスプレイ本体300は、ディスプレイ本体300の筐体となり、スタンド200に結合及び支持されるカバーフレーム310と、カバーフレーム310に収容され、映像を表示するディスプレイ部340と、カバーフレーム310に設置され、音を出力するスピーカー360と、を備える。
【0028】
カバーフレーム310は、ディスプレイ本体300の諸般構成が内側に組み込まれる。同図のカバーフレーム310において、Y方向を向く板面を前面、−Y方向を向く板面を後面とすれば、カバーフレーム310は、前面にディスプレイ部340の映像表示面が露出されるように開口部を有し、後面にスタンド200が結合される結合構造を有する。この結合構造については後述する。
【0029】
スピーカー360としては、複数の音声チャンネルにそれぞれ対応する音を出力するように複数のスピーカー361,362,363が設けられている。ここで、各スピーカー361,362,363は、各音声チャンネルに対する使用者の立体的な認知特性を考慮して、カバーフレーム310に相互離れて配置されている。音声チャンネル及びスピーカー360の詳細については後述する。
【0030】
このような構造下で、例えば、ディスプレイ本体300に放送信号が受信されると、ディスプレイ本体300では放送信号から映像信号及び音声信号を抽出し、映像信号に対応する映像表示及び音声信号に対応する音声出力を共に行う。
【0031】
上述したように、本実施例に係るディスプレイ本体300はスタンド200に結合することで設置面3上に起立して支持される。しかし、ディスプレイ本体300は、水平な設置面3に限定されず、この設置面3に対して実質的に直立する設置面、例えば、壁面上に据え付けられてもよい。
【0032】
図2は、ディスプレイ本体300が鉛直の設置面5上に据え付けられる様子を示す斜視図である。図2に示すように、ディスプレイ本体300はスタンド200に分離可能に結合される。ここで、ディスプレイ本体300及びスタンド200間の結合構造は様々にすることができ、例えば、スクリュー510により相互締結される構造とすることができる。
【0033】
ディスプレイ本体300がスタンド200に結合されて設置面3上に支持されている状態を初期状態という。この初期状態でディスプレイ本体300を壁面のような鉛直の設置面5に据え付けようとする場合に、使用者は、スクリュー510をディスプレイ本体300及びスタンド200から取り外すことで、ディスプレイ本体300をスタンド200から分離する。
【0034】
続いて、分離されたディスプレイ本体300を設置面5に据え付けることができる。この時、設置面5上にはディスプレイ本体300が据え付けられる据え付け用のフレーム(図示せず)が取り付けられ、この据え付け用のフレーム(図示せず)にディスプレイ本体300をスクリュー(図示せず)で締結する方式でディスプレイ本体300を設置面5に据え付けることができる。ただし、これは一例示に過ぎず、様々な据え付け構造によりディスプレイ本体300を設置面5に据え付けることができる。
【0035】
各スピーカー361,362,363はカバーフレーム310に設置されているため、ディスプレイ本体300が設置面5に据え付けられることで、スピーカー361,362,363もディスプレイ部340と共に設置面5上に位置する。
【0036】
以下、ディスプレイ本体300の具体的な構成について図3を参照して説明する。図3は、ディスプレイ本体300の構成ブロック図である。
【0037】
図3に示すように、本実施例に係るディスプレイ本体300は、外部から所定の信号を受信する信号受信部320と、信号受信部320に受信される信号に含まれている映像信号を処理する映像処理部330と、映像処理部330により処理される映像信号に基づいて映像を表示するディスプレイ部340と、信号受信部320に受信される信号に含まれている音声信号を処理する音声処理部350と、音声処理部350により処理される音声信号を音声として出力するスピーカー360と、を備える。
【0038】
ここで、信号受信部320、映像処理部330及び音声処理部350は、カバーフレーム310内に組み込まれる映像処理盤(図示せず)上に具現することができる。
【0039】
信号受信部320は、限定されない様々な供給源(図示せず)から、放送信号のように映像信号及び音声信号を共に含む信号を受信したり、映像信号及び音声信号のいずれか一つを受信したりする。信号受信部320は、放送局から送出されるRF(radio frequency)信号を無線で受信したり、コンポジット(composite)ビデオ、コンポーネント(component)ビデオ、スーパービデオ(super video)、SCART、HDMI(high definition multimedia interface)規格などによる信号を有線で受信する。または、信号受信部320は、サーバー(図示せず)に接続して映像データのデータパケット(data packet)を受信することもできる。
【0040】
信号受信部320が放送信号を受信する場合に、信号受信部320は、受信される放送信号を映像信号及び音声信号にチューニングし、映像信号は映像処理部330に、音声信号は音声処理部350にそれぞれ伝達する。
【0041】
映像処理部330は、信号受信部320から伝達される映像信号に、既に設定された様々な映像処理プロセスを行い、該映像信号をディスプレイ部340に出力することで、ディスプレイ部340の映像表示面に映像が表示されるようにする。
【0042】
映像処理部330が行う映像処理プロセスの種類は、特に限定されないが、例えば、様々な映像フォーマットに対応するデコーディング(decoding)、デインターレーシング(de−interlacing)、フレームリフレッシュレート(frame refresh rate)変換、スケーリング(scaling)、映像画質改善のためのノイズ低減(noise reduction)処理、ディテール強化(detail enhancement)等の様々な処理がある。
【0043】
ディスプレイ部340は、映像処理部330から出力される映像信号に基づく映像を表示する。このようなディスプレイ部340は、特に限定されず、液晶(liquid crystal)、プラズマ(plasma)、発光ダイオード(light−emitting diode)、有機発光ダイオード(organic light−emitting diode)、表面伝導型電子銃(surface−conduction electron−emitter)、炭素ナノチューブ(carbon nano−tube)、ナノクリスタル(nano−crystal)などの様々なディスプレイパネルを用いることができる。
【0044】
ディスプレイ部340に液晶ディスプレイパネル(図示せず)を用いる場合に、このパネルに光を供給するバックライトユニット(図示せず)をさらに備えることができる。バックライトユニット(図示せず)については、現在、様々な構成が提案及び具現されているので、詳細な説明は省略する。
【0045】
音声処理部350は、信号受信部320から受信される音声信号/音信号を処理してスピーカー360から出力する。音声処理部350は、複数チャンネルの音声信号を、各チャンネル別に設けられた複数のスピーカー361,362,363,364に対応するように処理し、該当のスピーカー361,362,363,364から出力する。
【0046】
例えば、音声処理部350は、スピーカー361,362,363,364が3.1チャンネルに対応するように設けられた状態で3.1チャンネルの音声信号が受信されると、当該音声信号を各チャンネルに対応するように処理し、チャンネル別に音声信号を各スピーカー361,362,363,364から出力する。もし、スピーカー361,362,363,364が3.1チャンネルに対応するように設けられた状態で5.1チャンネルの音声信号が受信されると、5.1チャンネルの音声信号を3.1チャンネルに対応するように再構成して各スピーカー361,362,363,364から出力する。
【0047】
以下、音声処理部350が処理する音声信号の音声チャンネルについて図4を参照して説明する。図4は、5.1チャンネル音声信号に対する音像(sound image)内のチャンネルの配置を示す概念図である。この例示では、5.1チャンネルに対応する音声信号の音像について説明するが、音声処理部350が処理可能な音声信号のチャンネル数は特定数値に限定されず、この例示に本発明の思想が限定されることはない。
【0048】
図4に示すように、音像において左右方向軸線X1及び前後方向軸線Y1が直交する中心に使用者Uがいるとする。5.1チャンネル音声信号は、各チャンネル別音声信号として、使用者Uを中心にして前方左側チャンネルFL、前方右側チャンネルFR、前方中央チャンネルFC、後方またはサラウンド(surround)左側チャンネルBL、後方/サラウンド右側チャンネルBR、及び図示していないが、声の低音帯域に対応するウーハー(woofer)チャンネルで構成される。
【0049】
一般に、このような各チャンネルに対応してスピーカーの数が決定され、例えば、5.1チャンネルスピーカーユニットにはウーハーチャンネルを含めて総6個のスピーカーが、3.1チャンネルスピーカーユニットは総4個のスピーカーが設けられる。
【0050】
ウーハーチャンネルは、音声帯域の特性上、音の出力に対する指向性が相対的に低い。すなわち、ウーハーチャンネルに対応するウーハースピーカーは、その設置位置が、使用者が音を認知する音像に顕著な影響を与えないので、比較的その設置位置を自由にすることができる。
【0051】
一方、FL、FR、BL、BRなどのチャンネルは、音の高音帯域に対応するツイーター(tweeter)チャンネルを含む。ツイーターチャンネルは、ウーハーチャンネルと違い、音の出力に対する指向性が相対的に高い。すなわち、ツイーターチャンネルに対応するツイータースピーカーは、その設置位置が音像に顕著な影響を及ぼすため、使用者の位置を考慮して設置位置を決定しなければならない。
【0052】
一方、FCチャンネルは、音の中高音帯域に対応し、ツイーターチャンネルと同様に、音の出力に対する指向性が高い。FCチャンネルは特に、人間の音声の周波数帯域に対応し、音像内における音声の明瞭性において最も重要なパラメータとして作用する。
【0053】
すなわち、使用者Uが音声をより明瞭に認知するためには、同図に示すように、音像内でFCチャンネルに対応する声が使用者Uの正面に配置される必要がある。これに基づいてディスプレイ装置1にスピーカーを設置するとすれば、FCチャンネルに対応するスピーカーが、ディスプレイ装置1の映像に向き合っている使用者Uの正面に配置され、音の出力方向が使用者Uを向くように配置しなければならない。このようなFCチャンネルに対応するスピーカーをセンター(center)スピーカーという。
【0054】
このような思想を反映した本実施例によってディスプレイ装置1で各スピーカーを設置する位置について、図5を参照して以下に説明する。図5は、ディスプレイ装置1において各スピーカー361,362,363,364の設置位置を示す正面図である。
【0055】
同図ではスピーカー361,362,363,364が3.1チャンネルに対応して設けられている場合について説明するが、これは一実施例に過ぎない。本発明の思想は、5.1チャンネル、6.1チャンネルなどの様々なチャンネルに対応するように設けられたディスプレイ装置1にも適用可能である。
【0056】
図5に示すように、使用者がディスプレイ部340に表示される映像に向き合っているとする時、カバーフレーム310は、使用者に映像を表示するディスプレイ部340の映像表示面を中心にして上下左右の四方向にZ、−Z、−X、X方向の縁領域を支持する。
【0057】
また、カバーフレーム310は、Z、−Z、−X、X方向の各縁領域において、ディスプレイ部340の映像表示面に直交するように延長された、すなわち、X−Z平面に直交するようにディスプレイ本体300の前面から後面に向かって延長された4つの側面を有する。例えば、カバーフレーム310におけるこれら4つの側面のうち下側面は、ディスプレイ部340の映像表示面に直交し、ベース100に相対する板面である。
【0058】
本実施例において、ディスプレイ本体300に設置されるスピーカー361,362,363,364は、3.1チャンネルに対応する。この場合、スピーカー361,362,363,364は、音の中高音帯域に対応するセンタースピーカーを含む第1スピーカー361と、声の高音帯域に対応するツイータースピーカーをそれぞれ含む第2スピーカー362及び第3スピーカー363と、音の低音帯域に対応するウーハースピーカーを含む第4スピーカー364に相当する。
【0059】
第2スピーカー362及び第3スピーカー363は、ツイータースピーカーの他、別の周波数帯域に対応する音を出力するように構成されてもよい。
【0060】
図4と関連して上述したように、センタースピーカーは、人の音声の明瞭性を保障するために、使用者の前面中央に設置されることが好ましい。そのため、第1スピーカー361を、カバーフレーム310において−Z方向に向かう下側面の中央領域Cに、ベース100に向かって突出するように設置する。もし、図2に示すように、ディスプレイ本体300がスタンド200から分離されて壁面に据え付けられる場合に、第1スピーカー361の設置位置は、カバーフレーム310の下側面において、壁面へのカバーフレーム310の据え付けを干渉しない位置とする。
【0061】
ここで、中央領域Cは、カバーフレーム310がスタンド200に装着された場合に、カバーフレーム310の下側の縁においてスタンド200の位置する領域に相当する。すなわち、使用者が映像を正面から見ているとする時、第1スピーカー361はスタンド200の前面を隠すように突出配置される。これで、第1スピーカー361はディスプレイ本体300の中央へ、すなわち、使用者を正面にして音を出力することができる。
【0062】
第2スピーカー362及び第3スピーカー363は、カバーフレーム310の四方向の縁部のうち左右縁部、すなわち、−X方向縁領域及びX方向縁領域のそれぞれに、音の出力方向が正面となるようにして設置される。第2スピーカー362及び第3スピーカー363は、音の左右チャンネルにそれぞれ対応するもので、使用者が音を立体的に認知するための音像(図4参照)を形成するように第1スピーカー361を基準に左右対称に配置される。
【0063】
第4スピーカー364は、ウーハースピーカーであり、ディスプレイ本体300の背面または後面に設置することで、ディスプレイ本体300の前面における所要空間を軽減することができる。
【0064】
このように、本実施例によれば、ディスプレイ本体300が図1または図2のように支持されるいずれの場合においても、使用者が認知する音声の明瞭性を保障するように出力音声を提供することができる。
【0065】
本実施例において、第1スピーカー361は、カバーフレーム310と一体型にしてもよく、カバーフレーム310に対して分離可能なように別体の構成要素としてもよい。
【0066】
第1スピーカー361をバーフレーム310と別の構成にした場合に、カバーフレーム310に第1スピーカー361を結合する構造について、図6及び図7を参照して以下に説明する。
【0067】
図6は、第1スピーカー370及びカバーフレーム310の結合構造を例示する要部斜視図である。図6に示すように、本実施例によれば、カバーフレーム310においてディスプレイ部340の映像表示面に直交する下側面311上には、第1スピーカー370と結合するスピーカー結合部410が設けられている。
【0068】
第1スピーカー370は、スピーカー本体371と、スピーカー本体371と通電するようにスピーカー本体371の上側面に形成されたスピーカー端子部372と、スピーカー本体371の上側面から突出して形成された少なくとも一つのフック部373と、を備える。
【0069】
一方、スピーカー結合部410は、音声処理部350(図3参照)に電気的に接続している本体端子部411と、第1スピーカー370のフック部373を収容するように形成されたフック収容部412と、を備える。
【0070】
このような構成下で、使用者は、フック部373がフック収容部412に収容されるようにして第1スピーカー370をスピーカー結合部410に装着する。フック部373がフック収容部412に掛着されることで第1スピーカー370はカバーフレーム310に結合及び支持される。
【0071】
この時、スピーカー端子部372及び本体端子部411が相互接触することによって音声処理部350及びスピーカー本体371が相互電気的に接続する。スピーカー本体371は、音声処理部350で処理された音声信号が入力され、且つディスプレイ本体300から駆動に必要な電源が供給される。これにより、スピーカー本体371は、受信した音声信号に対応する音声を出力する。
【0072】
図7は、第1スピーカー380及びカバーフレーム310の結合構造を例示する要部斜視図である。図7に示すように、本実施例では、カバーフレーム310においてディスプレイ部340の映像表示面に直交する下側面311上には、第1スピーカー380と結合するスピーカー結合部420が設けられている。
【0073】
第1スピーカー380は、スピーカー本体381と、スピーカー本体381と通電するようにスピーカー本体381の上側面に設けられているスピーカー端子部382と、スピーカー本体381の上側面に形成されている少なくとも一つのスピーカー締結孔383と、を備える。
【0074】
一方、スピーカー結合部420は、音声処理部350(図3参照)に電気的に接続している本体端子部421と、第1スピーカー380のスピーカー締結孔383に対応するように形成された本体締結孔422と、を備える。
【0075】
このような構成下で、使用者はスクリュー520をスピーカー締結孔383及び本体締結孔422に締結し、これで、第1スピーカー380がカバーフレーム310に結合及び支持される。
【0076】
この時、スピーカー端子部382及び本体端子部421が相互接触することで音声処理部350及びスピーカー本体381が相互電気的に接続する。スピーカー本体381は、音声処理部350で処理された音声信号が入力され、且つディスプレイ本体300から駆動に必要な電源が供給される。これにより、スピーカー本体381は、受信した音声信号に対応する音声を出力する。
【0077】
以上説明した構造により、第1スピーカー370,380をカバーフレーム310に結合させることができる。
【0078】
以上説明した実施例は例示的なものに過ぎず、当該技術の分野における通常の知識を有する者には、様々な変形及び均等な他の実施例が可能であろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、添付の特許請求の範囲に記載された発明の技術的思想により定められるべきである。
【符号の説明】
【0079】
1 ディスプレイ装置
100 ベース
200 スタンド
300 ディスプレイ本体
310 カバーフレーム
320 信号受信部
330 映像処理部
340 ディスプレイ部
350 音声処理部
360 スピーカー
361 第1スピーカー
362 第2スピーカー
363 第3スピーカー
364 第4スピーカー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ装置において、
ベースと、
前記ベースから起立延長されたスタンドと、
前記スタンドに支持されるように前記スタンドの一端部に分離可能に装着されたカバーフレームと、前記カバーフレームの前面に組み込まれ、映像を表示するディスプレイ部と、前記カバーフレームに設置され、複数の音声チャンネルに対応して音を出力する複数のスピーカーとを含むディスプレイ本体と、
を備え、
前記複数のスピーカーのうちの第1スピーカーは、前記カバーフレームの四方向の縁において前記ディスプレイ部の映像表示面と直交する4つの側面のうち、前記ベースに相対する下側面の中央領域に、前記ベースに向かって突出するように設置されたことを特徴とする、ディスプレイ装置。
【請求項2】
前記第1スピーカーは、人間の音声の周波数帯域に対応する中高音を出力するスピーカーであることを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
前記第1スピーカーは、前記カバーフレームが前記スタンドから分離され、実質的に垂直な設置面に据え付けられた場合に、前記カバーフレームの前記下側面において、前記設置面への前記カバーフレームの据え付けを干渉しない位置に設置されていることを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記第1スピーカーが設置される前記下側面の前記中央領域は、前記カバーフレームが前記スタンドに装着された場合に、前記カバーフレームの下側の縁において前記スタンドが位置する領域であることを特徴とする、請求項3に記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記第1スピーカーは、前記カバーフレームと一体型のものであることを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
前記第1スピーカーは、前記カバーフレームに分離可能に装着されるものであることを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
前記第1スピーカーは、前記カバーフレームにスクリューにより締結されることを特徴とする、請求項6に記載のディスプレイ装置。
【請求項8】
前記第1スピーカー及び前記カバーフレームは、相互対応するように形成されたフックの噛み合いによって結合することを特徴とする、請求項6に記載のディスプレイ装置。
【請求項9】
前記複数のスピーカーは、
音の中高音帯域に対応するセンター(center)スピーカーと、
音の低音帯域に対応するウーハー(woofer)スピーカーと、
音の高音帯域に対応する少なくとも一つ以上のツイーター(tweeter)スピーカーと、を含み、
前記第1スピーカーは、前記センタースピーカーであることを特徴とする、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項10】
前記ウーハースピーカーは、前記カバーフレームの後面に設置されることを特徴とする、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項11】
前記少なくとも一つ以上のツイータースピーカーは、前記カバーフレームの前記四方向の縁のうち左右側の縁領域の少なくとも一方の領域に設置されることを特徴とする、請求項9に記載のディスプレイ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−45103(P2013−45103A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−150482(P2012−150482)
【出願日】平成24年7月4日(2012.7.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】