説明

デジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置、および、その操作方法

デジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置は、基部(16)と、基部(16)に配置された前部壁板(43)および後部壁板(25)と、基部(16)にスライド可能に配置された感光プラットフォーム(24)と、前部壁板(43)および後部壁板(25)の上方に配置された露光用ヘッド(1)と、露光用ヘッド(1)を移動させるための縦方向移動機構部と、縦方向移動機構部を前部壁板(43)および後部壁板(25)に連結するための横方向移動機構部と、感光プラットフォーム(24)に配置された押圧部と、感光プラットフォーム(24)の側部に配置された給紙部と、感光プラットフォーム(24)の残りのもう一方の側部に配置された排紙機構部とを備えている。本発明は、デジタル式立体画像の解像度および品質を効果的に改善する。上記装置は、自動プロセス動作が可能であるという効果を奏する。投影および光学増感の後に、感光材は自動的に洗浄装置に搬送されて、洗浄され、乾燥させられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置、および、その操作方法に関する。
【0002】
〔関連技術の説明〕
ハロゲン化銀製媒体を用いて市場において立体写真を形成する本方法は、依然、何年も前の古い方法である。この方法では、グレーティング(grating)と感光材とを組み合わせた後に画像を感光性フィルム上に投影し、次に現像して立体写真を得る。ただし、この方法には2つの短所がある。一つめの短所は、感光性フィルムを画像のキャリアとして使用しているが、感光性フィルムはほとんど利用されなくなっており、したがって、国内では供給が皆無であり輸入に頼らざるを得ないことである。二つめの短所は、投影、増感、および、現像を行う前に感光材をグレーティングと組み合わせなければならず、グレーティング材は、現像のために折り畳むには厚すぎる。これに対応して、現像ができるように10mを超える長さの大平面を有する現像装置が生産されたが、この現像装置では現像に不便が多く、強制的に上向きに噴霧および洗浄するために多量の洗浄用ローションを消費し、ローションおよび時間を消費し、広いスペースを必要とし、環境を汚染し、操作が複雑であり、良品率が低く、望ましい効果が得られないことがある。また、前もって組み合わせるグレーティングおよび感光材は、その間に両面膜層(double-faced film layer)を挟持しているので、投影および増感における透過性が低下して、立体写真の縮少(contract)および透過効果に影響を及ぼす。さらに、材料が非常に高価であり、したがって、立体写真の市場を普及拡させるにはコストが高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決する技術的課題の1つは、先行技術における短所を解消すること、および、デジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置とその操作方法とを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述の技術的課題を解決するために、本発明は、2つの壁板がそれぞれ前部および後部に設けられた基部と、該基部にプラットフォーム移動機構部を介してスライド可能に連結された感光プラットフォームと、光源装置と、該光源装置の下側に設けられ、コンピュータに接続するLCD表示装置と、該LCD表示装置の下側に設けられたレンズとを備え、上記壁板上に、かつ、感光プラットフォームの上方に設けられた露光用ヘッドと、上記壁板に横方向移動機構部を介して連結された、上記露光用ヘッドを移動させるための縦方向移動機構部と、上記感光プラットフォームに取り付けられた、感光材およびグレーティングを圧縮するための押圧部と、上記感光プラットフォームの第1の側に取り付けられた、用紙を感光プラットフォームに供給するための給紙部と、上記感光プラットフォームの第2の側に取り付けられた排紙機構部とを備えていることを特徴とする、デジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置を提供する。
【0005】
好ましくは、上記LCD表示装置の表示面は、鉛直な基板に水平に取り付けられた固定用ボードに、下側を向くように埋め込まれ、上記光源装置が固定用ボードに取り付けられ、上記LCD表示装置の下側に位置するレンズは、上記基板にスライド装置を介してスライド可能に、かつ、水平に取り付けられたレンズ固定用ボードに埋め込まれている。
【0006】
好ましくは、上記縦方向移動機構部が、露光用ヘッドに連結され、上記壁板上に位置する梁部を備え、ガイドネジが該梁部に水平に取り付けられ、該ガイドネジの一端部が電気モータの出力端部に連結され、上記ガイドネジに適合するスライドブロックが露光用ヘッドに取り付けられている。
【0007】
好ましくは、上記横方向移動機構部が上記壁板に対称に設けられた1対の別のガイドネジを備え、上記梁部が、上記1対のガイドネジに適合するスライドブロックを介して壁板にスライド可能に取り付けられている。
【0008】
好ましくは、上記レンズ固定用ボードの、スライドブロックとは反対側に、少なくとも1つの突起部が取り付けられ、上記突起部に適合する鉛直レールが上記スライドブロックに設けられている。
【0009】
好ましくは、上記押圧部が排気装置を備えた吸引装置を備え、上記感光プラットフォームが筐体状構造物であり、上記感光プラットフォームの上面に複数の吸引孔が設けられ、上記感光プラットフォームの側部に少なくとも1つの排気口が設けられて、該少なくとも1つの排気口が上記排気装置に連結されている。
【0010】
好ましくは、上記押圧部が、上記感光プラットフォームの上面の2つの側部に取り付けられ、それぞれ少なくとも1つのバネ装置を介して感光プラットフォームに連結されている少なくとも2つの圧縮部材を備えた上側圧縮機構部を備えている。
【0011】
好ましくは、上記押圧部が、上記露光用ヘッドの下側に、かつ、上記感光プラットフォームの中心に位置する、上記グレーティングおよび感光材を頂部から底部へ圧縮するための補助上側圧縮機構部をさらに備えている。
【0012】
好ましくは、上記給紙部の出口に用紙カッターが設けられている。
【0013】
好ましくは、上記排紙機構部が、供給ベルトに連結された複数の第1の供給ローラを備え、上記感光プラットフォームの側部に位置する、上記感光材を裏返すための第1の供給機構部であって、上記第1の供給ローラの軸の方向が感光材の供給方向に対して垂直であって、第1の供給ローラが電気モータに連結されている、第1の供給機構部と、上記第1の供給ローラに平行であり、かつ、供給ベルトに連結された複数の第2の供給ローラを備え、上記第1の供給機構部の第1の端部に隣接し、上記感光プラットフォームの下側に位置する第2の供給機構部と、上記第1の供給ローラに平行であり、かつ、供給ベルトに連結された複数の第3の供給ローラを備え、上記第1の供給機構部の第2の端部に隣接する第3の供給機構部とを備えている。
【0014】
好ましくは、上記プラットフォーム移動機構部が、電気モータの出力端部に連結された1つの端部を有する上記基部に縦方向に取り付けられたガイドネジと、上記感光プラットフォームの底部に取り付けられ、上記ガイドネジに適合するスライドブロックとを備えている。
【0015】
本発明は、上記感光材を感光プラットフォームに供給するステップS1と、上記グレーティングおよび感光材を、感光プラットフォーム上で押圧部によって圧縮するステップS2と、上記感光材の、露光用ヘッドによって感光されることが必要な領域への投影を実行するステップS3と、上記縦方向移動機構部および横方向移動機構部によって、上記露光用ヘッドを、感光材の感光されることが必要な次の領域に移動させるステップS4と、視点が同じ画像をすべて感光材に投影し終わるまで、ステップS3およびステップS4を繰り返すステップS5と、すべての異なる視点の画像を感光材に投影し終わるまで、視点が異なる画像に切り替えて、ステップS3およびステップS5を繰り返すステップS6と、上記押圧部を解放し、排紙機構部を作動させて、感光材を自動的に出力するステップS7とを含むことを特徴とする、デジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置のためのデジタル式立体合成写真投影像形成方法をさらに提供する。
【0016】
好ましくは、ステップS6が、カメラで撮影した視点が異なる次の画像に、コンピュータによって切り替えるステップと、上記レンズを前の位置から水平レベルにおいてある距離だけ移動させるステップと、上記感光材上で増感されることが必要な領域がレンズから照射された光によって再度カバーされるまで、上記感光プラットフォームを、レンズの移動方向に同期して移動させるステップとを含む。
【0017】
好ましくは、上記レンズの移動方向が、前回の投影処理のための写真を撮影する際のカメラに対して、現在の投影処理のための写真を撮影する際のカメラが、撮影対象の周囲を回転する方向である。
【0018】
好ましくは、ステップS7において、感光材を出力するステップが、感光材を排紙機構部によって裏返すステップを含んでいる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の有益な効果を以下に記す。本発明によって、デジタル式立体像形成法の高画素化および高絵素化が達成される。また、本発明は、すべて自動運転が可能であり、使いやすく、精度が高い。また、現像装置は、投影および感光を終えると、自動的に現像および乾燥を行う。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本発明の好適な実施形態に係る、デジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置の、前部壁板を取り外した斜視図である。
【図2】図2は、本発明の上記の好適な実施形態に係る、デジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置の、後部壁板を取り外した斜視図である。
【図3】図3は、本発明の上記の好適な実施形態に係る、デジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置の、前部壁板を取り外した正面図である。
【図4】図4は、本発明の上記の好適な実施形態に係る、デジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置の上面図である。
【図5】図5は、図4に基づいて感光されることが必要な9つの領域に分割された、感光プラットフォームの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
〔好適な実施形態の詳細な説明〕
本発明の好適な実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
【0022】
図1〜図4に示すように、本発明に係るデジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置は、基部16、ならびに、それぞれ基部16の前部および後部に取り付けられた前部壁板43および後部壁板25を備えている。固定式感光プラットフォーム24が、2つのスペーサ27を介して前部壁板43と後部壁板25との間に取り付けられている。感光プラットフォーム24は、プラットフォーム移動機構部を介して基部16にスライド可能に取り付けられている。この好適な実施形態におけるプラットフォーム移動機構部は、感光プラットフォーム24の底部に固定して取り付けられたスライドブロックを備えている。このスライドブロックは、基部16のガイドネジ17に適合するように構成されている。ガイドネジ17は、電気モータ32の出力端部に連結されている。レール20が上記16上に、かつ、ガイドネジ17の両側に設けられている。レール20に適合するように構成されたスライドブロック19は、感光プラットフォーム24が基部16に対して縦方向に移動できる様態で、感光プラットフォーム24の底部の対応する位置に設けられている。給紙部および排紙機構部が、感光プラットフォーム24の両端部に横方向に設けられている。この給紙部は箱状部9を備えている。用紙カッターが箱状部9の出口に設けられている。露光用ヘッド1が、梁部8を介して前部壁板43および後部壁板25の上方に、かつ、感光プラットフォーム24の上方に吊るされている。
【0023】
露光用ヘッド1は、鉛直基板、画像ソースを表示するためのLCD表示装置(LCD表示装置の表示面は、基板に水平に取り付けられた固定用ボードに下向きに埋め込まれている)、LCD表示装置の上方で固定用ボードに取り付けられた光源装置、および、LCD表示装置の下に位置するレンズ(このレンズは、上記基板にスライド装置を介してスライド可能に、かつ、水平に取り付けられたレンズ固定用ボードに埋め込まれており、このスライド装置はガイドネジ移動ユニットまたは連鎖伝動機構(chain transmission)であってもよい)を備えている。
【0024】
縦方向移動機構部が梁部8上に設けられている。この縦方向移動機構部は梁部8に取り付けられたガイドネジ4を備え、電気モータ31によって制御される。ガイドネジ4に適合するように構成されたスライドブロックが、露光用ヘッド1の基板に取り付けられている。レール3がガイドネジ4の両側に設けられている。移動ユニットによって、露光用ヘッド1は、梁部8上を感光プラットフォーム24に対して縦方向に移動する。
【0025】
一方で梁部8は、横方向移動機構部を介して前部壁板43および後部壁板25に取り付けられている。この横方向移動機構部は、それぞれ前部壁板43および後部壁板25に設けられた2つのレール29を備え、梁部8の両端部がこのレール29に挿入される。ガイドネジ基部23を取り付けるための支持ボード38が、前部壁板43および後部壁板25上にそれぞれ設けられている。ガイドネジ26が、2つの対向するガイドネジ基部23にそれぞれ取り付けられている。駆動輪6および被駆動輪40が、それぞれ対応する2つのガイドネジ26の1つの端部に設けられ、供給ベルト39によって互いに連結されている。この駆動輪6は、後部壁板25に取り付けられた電気モータ7の出力端部に連結されている。スライドブロック28が、駆動輪6および被駆動輪40に連結された2つのガイドネジ26にそれぞれ取り付けられている。スライドブロック28は、電気モータ7が梁部8を駆動して、露光用ヘッド1を感光プラットフォーム24に沿って横方向に移動させられる様態で、梁部8の両端部に固定して連結されている。
【0026】
吸引装置が、筐体状構造物を有する感光プラットフォーム24を備えている。なお、感光プラットフォーム24の上面には、感光材およびグレーティングを支持するために複数の吸引孔が設けられている。さらに、パイプ42を介して排気装置33に連結するための3つの排気口34が、感光プラットフォーム24の側部に設けられている。排気装置33は、フレーム36を介して基部16に取り付けられている。好ましくは、上記パイプは屈曲性を有していてもよい。使用時には、感光層が上側となるように、感光プラットフォーム24上を感光材で覆い、排気装置33は、感光プラットフォーム24の内部の空気を排気口34を介して排気し、陰圧を生じさせる。また、上記感光材は、その上にかかる大気圧によって上記上面にしっかりと付着し、露光時に移動することがない。
【0027】
上側圧縮機構部が、上記グレーティングおよび感光材を圧縮するために、感光プラットフォーム24の上方に設けられている。この上側圧縮機構部は、2つの圧縮バーを備えている。各圧縮バーには、少なくとも1つのバネ装置が取り付けられている。各バネ装置の第1の端部は感光プラットフォーム24に取り付けられ、第2の端部は圧縮バーを垂直に通過して、圧縮バーの上面に取り付けられている。バネ装置によって、圧縮バーは、感光プラットフォーム24に対して上下運動する。
【0028】
感光プラットフォーム24の上方に、遮光箱41が設けられている。この遮光箱41の底部、かつ、露光用ヘッド1の下に、補助上側圧縮機構部が設けられている。遮光箱41の横断面のサイズは、投影および感光ごとの画像のサイズに等しい。遮光箱41の下には、フレーム状構造物が設けられている。好適な実施形態によれば、複数の空気圧ペン(pneumatic pen)が、上記補助上側圧縮機構部として、フレーム状構造物に垂直に取り付けられている。
【0029】
好ましくは、上記排紙機構部は、
供給ベルト14に連結された複数の第1の供給ローラ15を備え、上記感光プラットフォーム24の左下の角部に位置する、上記感光材を裏返すための第1の供給機構部46であって、この第1の供給ローラ15が感光プラットフォーム24に沿って縦方向に配置され、第1の供給ローラ15が供給ベルト12を介して電気モータ21の出力端部に連結された第1の主供給ローラ13を備えている、第1の供給機構部46と、
第1の供給ローラ15に平行であり、かつ、供給ベルト14’に連結された複数の第2の供給ローラ15’を備え、第1の供給機構部46の第1の端部に隣接し、感光プラットフォーム24の下に位置する第2の供給機構部45であって、第2の主供給ローラ13’が供給ベルト12’を介して電気モータ11の出力端部に連結されている、第2の供給機構部45と、
第1の供給ローラ15に平行であり、かつ、供給ベルト14”に連結された複数の第3の供給ローラ15”を備え、第1の供給機構部46の第2の端部に隣接する第3の供給機構部47であって、第3の主供給ローラ13”が供給ベルト12”を介して電気モータ22の出力端部に連結されている、第3の供給機構部47とを備えている。
【0030】
好ましくは、供給ベルト14および14’は、電気モータ21および12を制御することによって前向きおよび後向きに回転可能である。
【0031】
好ましくは、上記プラットフォーム移動機構部、縦方向移動機構部、横方向移動機構部、給紙部、および、排紙機構部は、コンピュータによって制御可能である。
【0032】
投影および感光されることが必要な単一領域を例にあげて、本発明に係るデジタル式立体投影法の原理を以下において説明する。
【0033】
最初に、より明瞭に説明するために、使用する3つの写真をここで説明する。第1の写真は、対象物の正面に配置したカメラで撮影されるものであり、第2の写真は、対象物の正面から対象物を中心にして左に5°回転移動した後にカメラで撮影されるものであり、第3の写真は、対象物の正面から対象物を中心にして右に5°回転移動した後にカメラで撮影されるものである。
【0034】
また、左方向または右方向は、対象物の正面を基準にする。
【0035】
ステップS1: 第1の写真をLCD表示装置を用いて表示する。なお、光源装置によって照射された3色の光が、光混合箱によって混合された後にLCD表示装置を介してレンズに到達する際に、レンズはLCD表示装置の真下に位置している。また、LCD表示装置上の第1の写真は、レンズおよびグレーティングを介して感光材上で投影および増感を行うために処理に供され、1回目の投影および増感を終える。
【0036】
ステップS2: コンピュータによって第2の写真に切り替え、光源装置を静止状態に保持し、電気モータでレンズを駆動して、左方向かつ水平方向へある距離だけ移動させる。なお、レンズを介して照射された光が感光材の領域全体を再度カバーするまで、感光プラットフォーム24は、レンズが移動する方向に同期して移動する。
【0037】
ステップS3: 感光材に対して2回目の投影および増感を実行する(ステップS1に同じ)。
【0038】
ステップS4: コンピュータによって第3の写真に切り替え、電気モータでレンズを駆動して、右方向かつ水平方向へある距離だけ移動させる。なお、レンズを介して照射された光が感光材の領域全体を再度カバーするまで、感光プラットフォーム24は、レンズが移動する方向に同期して移動する。
【0039】
ステップS5: 感光材に対して3回目の投影および増感を実行する(ステップS1に同じ)。
【0040】
ステップS6: 感光材を現像する。
【0041】
デジタル式立体合成写真投影像形成のための方法について、以下に記載する。
【0042】
最初に、対応するサイズのグレーティング材を感光プラットフォーム24上に載置する。給紙部は、用紙カッターを通過した後に、箱状部9の内部の感光材を感光プラットフォーム24とグレーティング材との間に供給する。感光材は押圧部によって検知プラットフォーム24に付着し、グレーティング材は上側圧縮機構部によって感光材上で圧縮される。
【0043】
2番目に、図1、図4、および、図5に示すように、感光プラットフォーム24は、感光されることが必要な9つの領域A〜Iに分割されている。電気モータ31はガイドネジ4を回転駆動して、露光用ヘッド1を感光材の領域Aの上方にまで移動させる。露光用ヘッド1のLCD表示装置の画像は、感光した後に切り替えられる。その一方、電気モータ31はガイドネジ4を回転駆動して、露光用ヘッド1を感光材の領域Bの上方にまで(Y方向に)移動させ、投影および感光を再度実行する。同様に、露光用ヘッド1は、感光材の領域Cの上方にまで移動させられる。露光用ヘッド1を感光材の領域Cから領域Dの上方にまで移動させることが必要な場合、電気モータ7は駆動輪7および被駆動輪40を回転駆動して、2つのガイドネジ26を回転させる。ガイドネジ26に載っているスライドブロック28は、ガイドネジ26によって移動し、梁部8は平行(X方向)に移動する。その結果、梁部8上に取り付けられた露光用ヘッド1(Y方向)は、感光材の領域Dの上方にまで(X方向に)移動できる。同様に、露光用ヘッド1は、感光材の領域Eまたは領域Fの上方にまで(Y方向に)移動する。その結果、感光材のすべての領域に対して投影および感光が実行され、立体写真の画像の投影および感光のプロセスが完了する。
【0044】
3番目に、露光用ヘッド1の内部のレンズの角度をLCD表示装置に対して調節し、感光プラットフォームを同期して移動させることによって、同じ領域に投影する視点が異なる写真で領域がカバーでき、2回目の投影および感光が実行できる。2回目の投影および感光のプロセスは、1回目の投影および感光などと同じである。投影および感光の回数は、立体カメラで撮影した視点が異なる画像の枚数に等しい(投影および感光を1回実行するたびに、領域A〜領域Iはすべてカバーされる)。例えば、5次元の写真が5つの画像を有し、かつ、各画像の投影および感光を9回に分割する場合、投影および感光を45回実行し、露光用ヘッドの内部のレンズの角度をLCD表示装置に対して5回移動させ、感光プラットフォーム24を同じ方向に5回移動させ、投影および感光を5セット実行する必要がある。
【0045】
投影および感光を終えた後に、押圧部は解放されてグレーティング材を排出し、電気モータ35は感光をした後の感光材を第1の供給機構部46に供給する。この第1の供給機構部46は、電気モータ21によって供給ベルト12を回転させ、その結果、感光材を第2の供給機構部45に供給できる様態で、第1の供給機構部46の第1の主供給ローラ13、供給ベルト14、および、第1の供給ローラ15を回転させる。また、電気モータ11は供給ベルト12’を回転させ、その結果、第2の供給機構部45の第2の主供給ローラ13’、供給ベルト14’、および、第2の供給ローラ15’を回転させる。感光材が第2の供給機構部45に完全に供給されると、電気モータ12および21の回転方向を逆転させることによって、感光材は第1の供給機構部46に再度供給され、感光材はその特性に応じて第3の供給機構部47に供給される。さらに、電気モータ22は供給ベルト12”を回転させ、その結果、第3の供給機構部47の第3の主供給ローラ13”、供給ベルト14”、および、第3の供給ローラ15”を回転させる。こうすることによって、感光材は現像装置に供給されて、供給プロセスが完了する。
【0046】
当業者であれば、図面に示し、上記において記載した本発明の実施形態は一例にすぎず、なんらの限定を加えるものではないことが理解できよう。
【0047】
したがって、本発明の目的が完全に、かつ、効果的に達成されたことが分かるであろう。本発明の実施形態は、本発明の機能的および構造的な原理を説明することを目的として図示および記載のであって、このような原理から逸脱することなく変更を加えることができる。したがって、本発明は、本発明の精神と次に記載する特許請求事項との範囲内で、種々変更して実施することができるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの壁板がそれぞれ前部および後部に設けられた基部と、
該基部にプラットフォーム移動機構部を介してスライド可能に連結された感光プラットフォームと、
光源装置と、該光源装置の下側に設けられ、コンピュータに接続するLCD表示装置と、該LCD表示装置の下側に設けられたレンズとを備え、上記壁板上に、かつ、感光プラットフォームの上方に設けられた露光用ヘッドと、
上記壁板に横方向移動機構部を介して連結された、上記露光用ヘッドを移動させるための縦方向移動機構部と、
上記感光プラットフォームに取り付けられた、感光材およびグレーティングを圧縮するための押圧部と、
上記感光プラットフォームの第1の側に取り付けられた、用紙を感光プラットフォームに供給するための給紙部と、
上記感光プラットフォームの第2の側に取り付けられた排紙機構部とを備えていることを特徴とする、デジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置。
【請求項2】
上記LCD表示装置の表示面は、鉛直な基板に水平に取り付けられた固定用ボードに、下側を向くように埋め込まれ、
上記光源装置が固定用ボードに取り付けられ、
上記LCD表示装置の下側に位置するレンズは、上記基板にスライド装置を介してスライド可能に、かつ、水平に取り付けられたレンズ固定用ボードに埋め込まれていることを特徴とする、請求項1に記載のデジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置。
【請求項3】
上記縦方向移動機構部が、露光用ヘッドに連結され、上記壁板上に位置する梁部を備え、
ガイドネジが該梁部に水平に取り付けられ、該ガイドネジの一端部が電気モータの出力端部に連結され、
上記ガイドネジに適合するスライドブロックが露光用ヘッドに取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載のデジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置。
【請求項4】
上記横方向移動機構部が上記壁板に対称に設けられた1対の別のガイドネジを備え、
上記梁部が、上記1対のガイドネジに適合するスライドブロックを介して壁板にスライド可能に取り付けられていることを特徴とする、請求項3に記載のデジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置。
【請求項5】
上記レンズ固定用ボードの、スライドブロックとは反対側に、少なくとも1つの突起部が取り付けられ、
上記突起部に適合する鉛直レールが上記スライドブロックに設けられていることを特徴とする、請求項4に記載のデジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置。
【請求項6】
上記押圧部が排気装置を備えた吸引装置を備え、
上記感光プラットフォームが筐体状構造物であり、
上記感光プラットフォームの上面に複数の吸引孔が設けられ、
上記感光プラットフォームの側部に少なくとも1つの排気口が設けられて、該少なくとも1つの排気口が上記排気装置に連結されていることを特徴とする、請求項1に記載のデジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置。
【請求項7】
上記押圧部が、上記感光プラットフォームの上面の2つの側部に取り付けられ、それぞれ少なくとも1つのバネ装置を介して感光プラットフォームに連結されている少なくとも2つの圧縮部材を備えた上側圧縮機構部を備えていることを特徴とする、請求項6に記載のデジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置。
【請求項8】
上記押圧部が、上記露光用ヘッドの下側に、かつ、上記感光プラットフォームの中心に位置する、上記グレーティングおよび感光材を頂部から底部へ圧縮するための補助上側圧縮機構部をさらに備えていることを特徴とする、請求項6に記載のデジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置。
【請求項9】
上記給紙部の出口に用紙カッターが設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のデジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置。
【請求項10】
上記排紙機構部が、
供給ベルトに連結された複数の第1の供給ローラを備え、上記感光プラットフォームの側部に位置する、上記感光材を裏返すための第1の供給機構部であって、上記第1の供給ローラの軸の方向が感光材の供給方向に対して垂直であって、第1の供給ローラが電気モータに連結されている、第1の供給機構部と、
上記第1の供給ローラに平行であり、かつ、供給ベルトに連結された複数の第2の供給ローラを備え、上記第1の供給機構部の第1の端部に隣接し、上記感光プラットフォームの下側に位置する第2の供給機構部と、
上記第1の供給ローラに平行であり、かつ、供給ベルトに連結された複数の第3の供給ローラを備え、上記第1の供給機構部の第2の端部に隣接する第3の供給機構部とを備えていることを特徴とする、請求項1に記載のデジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置。
【請求項11】
上記プラットフォーム移動機構部が、
電気モータの出力端部に連結された1つの端部を有する上記基部に縦方向に取り付けられたガイドネジと、
上記感光プラットフォームの底部に取り付けられ、上記ガイドネジに適合するスライドブロックとを備えていることを特徴とする、請求項1に記載のデジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置。
【請求項12】
上記感光材を感光プラットフォームに供給するステップS1と、
上記グレーティングおよび感光材を、感光プラットフォーム上で押圧部によって圧縮するステップS2と、
上記感光材の、露光用ヘッドによって感光されることが必要な領域への投影を実行するステップS3と、
上記縦方向移動機構部および横方向移動機構部によって、上記露光用ヘッドを、感光材の感光されることが必要な次の領域に移動させるステップS4と、
視点が同じ画像をすべて感光材に投影し終わるまで、ステップS3およびステップS4を繰り返すステップS5と、
すべての異なる視点の画像を感光材に投影し終わるまで、視点が異なる画像に切り替えて、ステップS3およびステップS5を繰り返すステップS6と、
上記押圧部を解放し、排紙機構部を作動させて、感光材を自動的に出力するステップS7とを含むことを特徴とする、請求項1に記載のデジタル式立体合成写真投影像形成のための感光装置のためのデジタル式立体合成写真投影像形成方法。
【請求項13】
ステップS6が、
カメラで撮影した視点が異なる次の画像に、コンピュータによって切り替えるステップと、
上記レンズを前の位置から水平レベルにおいてある距離だけ移動させるステップと、
上記感光材上で増感されることが必要な領域がレンズから照射された光によって再度カバーされるまで、上記感光プラットフォームを、レンズの移動方向に同期して移動させるステップとを含むことを特徴とする、請求項12に記載のデジタル式立体合成写真投影像形成方法。
【請求項14】
上記レンズの移動方向が、前回の投影処理のための写真を撮影する際のカメラに対して、現在の投影処理のための写真を撮影する際のカメラが、撮影対象の周囲を回転する方向であることを特徴とする、請求項13に記載のデジタル式立体合成写真投影像形成方法。
【請求項15】
ステップS7において、感光材を出力するステップが、感光材を排紙機構部によって裏返すステップを含んでいることを特徴とする、請求項12に記載のデジタル式立体合成写真投影像形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−514215(P2012−514215A)
【公表日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−542654(P2011−542654)
【出願日】平成21年12月16日(2009.12.16)
【国際出願番号】PCT/CN2009/075653
【国際公開番号】WO2010/072124
【国際公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(511147300)上海芸影数碼科技有限公司 (5)
【氏名又は名称原語表記】Shanghai Yiying Digital Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.167,Lane 1776,South Hongmei Road,Minhang District,Shanghai,200237,China
【Fターム(参考)】