説明

デスク

【課題】従来のコンソールデスクは、各種機器の設置数やレイアウト毎に設計を行う必要があり、手間と費用が掛かる。また従来の場合は、導入計画時のレイアウトにおいて設計思想が完結しているため、導入後の拡張性は殆どない。
【解決手段】そこで本発明では、外周に軸方向のナット装着溝1が形成されたフレーム材2により矩形枠状の主フレーム3が構成され、主フレームを構成する正面上側横方向のフレーム材に支持アーム4を前側に突出させて固定した下部ユニットDと、下部ユニットの上記支持アーム上に固定するテーブル板5と、下部ユニットの横側のフレーム材に固定するサイドプレート6と、下部ユニットの上側のフレーム材に固定する上部ユニットUとからデスクを構成することにより、上述した課題を解決している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、放送・映像・音響関連事業設備等において、設置された各種電子機器を操作、運用する際に使用するデスク、いわゆるコンソールデスクに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のコンソールデスクは、概ね、各種機器を収納するための下部筐体と、操作用のテーブル部と、監視用の表示部等の各部から構成されるものであり、従来は、これらの各部を一体として設計することが多い。
【0003】
このため従来のコンソールデスクは、各種機器の設置数やレイアウト毎に設計を行う必要があり、手間と費用が掛かる。
【0004】
また導入計画時において、従来のコンソールデスクの場合は、各部に設置する機器及びそのレイアウトが確定した段階でないと、具体的な設計を開始することができず、早い段階での費用の算出が困難である。また設計において各部は密接にリンクしているため、変更に対しての自由度が小さく、いずれかの個所の変更が全ての個所に波及する場合があり、設計上及び製作上、共に大きな変更を余儀なくされ、結果として費用的にも大きな負担が発生する。そして仮にこれらの負担を許容して変更を行ったとしても優れたデザインの外観を得ることは困難である。
【0005】
また従来のコンソールデスクの場合は、導入計画時のレイアウトにおいて設計思想が完結しているため、導入後の拡張性は殆どない。
【0006】
また、従来のコンソールデスクの中には、例えば特許文献1に示されるように、デスクの要素を分割可能に取り付けた構成のものが提案されている。即ち、特許文献1に記載されたコンソールデスクは、テーブル部とパネル部を有する前部コンソールデスクを後部コンソールデスクの側面に分割可能に取り付けた構成としている。
【0007】
このコンソールデスクは、構成要素を分割して梱包可能とすることにより、梱包時の容積及び平面形状を小さくし、従って搬入時に収納されている機器類を取り外さないで容易に運搬、搬入することができると共に、テーブル部分の固定も確実に行うことができるというものであり、上述した従来のコンソールデスクの問題点を解決するものではない。
【0008】
一方、従来の技術として、アルミニウムやその合金を押出加工して、外周に軸方向のナット装着溝を形成したフレーム材、いわゆるアルミフレームを結合して家具等のフレームを構成する方法が知られている。例えば特許文献2又は特許文献3等を参照のこと。
【0009】
しかしながらこのようなフレームの構成方法を、上述した従来のコンソールデスクの問題点の解決手段として使用されている例はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】実願昭60−148179号(実開昭62−57824号)のマイクロフィルム
【特許文献2】特開2006−329305号公報
【特許文献3】米国特許第3901612号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、従来のコンソールデスクの上述した問題点を、解決すべき課題としたもので、コンソールデスクを構成する要素をユニット化し、これらを組み合わせて、所望の機能のコンソールデスクを構成するようにすることにより、全体としての設計を容易とし、費用の算出を早期に行えると共に、変更や拡張も容易に行えるようにすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
以上の課題を解決するために,本発明では、外周に軸方向のナット装着溝が形成されたフレーム材により矩形枠状の主フレームが構成され、主フレームを構成する正面上側横方向のフレーム材に支持アームを前側に突出させて固定した下部ユニットと、下部ユニットの上記支持アーム上に固定するテーブル板と、下部ユニットの横側のフレーム材に固定するサイドプレートと、下部ユニットの上側のフレーム材に固定する上部ユニットとから構成したデスクを提案する。
【0013】
また本発明では、外周に軸方向のナット装着溝が形成されたフレーム材により矩形枠状の主フレームが構成され、主フレームを構成する正面上側横方向のフレーム材に支持アームを前側に突出させて固定すると共に、主フレームを構成する横側上部奥行方向のフレーム材に、前側から後方に向かって支持部材を固定した下部ユニットと、下部ユニットの上記支持アーム上に固定するテーブル板と、下部ユニットの横側のフレーム材に固定するサイドプレートと、下部ユニットの上側のフレーム材に固定する上部ユニットとから構成し、上部ユニットの下側には下部ユニットの上記支持部材との当接支持部を構成したデスクを提案する。またこの構成において、支持部材の支持片が、前側から後方に向かって下方に傾斜しているデスクを提案する。
【0014】
また本発明では、上記の構成において、主フレームを構成するフレーム材は、2条のナット装着溝を有する構成としたデスクを提案する。そしてこの構成において、主フレームを構成するフレーム材のうち、横側のフレーム材は、デスクの横方向には幅狭で、1条のナット装着溝を有する構成としたデスクを提案する。
【0015】
また本発明では、上記の構成において、上部ユニットが、4U機器のマウントユニットや、8U機器のマウントユニットや、載置用板体を有する重量機器載置ユニットや、外周に軸方向のナット装着溝が形成されたフレーム材による支柱であるデスクを提案する。
【0016】
そして本発明では、上部ユニットが、載置用板体を有する重量機器載置ユニットである場合に、この載置用板体が、前側から後方に向かって下方に傾斜しているデスクを提案する。
【0017】
また本発明では、上記の構成において、下部ユニットと上部ユニットの背面側に、空間部を有するカバーをフレーム材を以て着脱式に取付可能に構成したデスクを提案する。また本発明では、このカバーは、複数を組み合わせて下部ユニットと上部ユニットの背面側を覆う構成とすることを提案する。
【0018】
また本発明では、以上の構成のデスクの、支持アームに、機器設置用フレーム部材により機器を支持する構成とすると共に、テーブル板に機器挿通用の開口を形成し、更に支持アームに、機器下部の保護カバーを支持する構成としたデスクを提案する。
【0019】
また本発明では、以上の構成のデスクの、複数の下部ユニットを隣接させて並置し、夫々の下部ユニットの上側に上部ユニットを固定すると共に、夫々の下部ユニットの支持アーム上に共通のテーブル板を固定し、外側に配置された下部ユニットの横側にサイドプレートを固定して構成されるデスクを提案する。
【0020】
そして本発明では、上記の構成において、隣接した下部ユニットと上部ユニットの間に、前側と背面側の幅を異ならせた楔形状のコーナーユニットを介在させて構成したデスクを提案する。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、共通の下部ユニットに対して、複数種類の上部ユニット、例えば、4U機器のマウントユニットや、8U機器のマウントユニットや、水平状または前側が高く傾斜している載置用板体を有する重量機器載置ユニットや、フレーム材により構成した支柱等の中から、条件を満たす上部ユニットを選択し、これを下部ユニットに結合することにより、デスクの要部を構成することができ、そして下部ユニットの上記支持アーム上にテーブル板を固定すると共に、下部ユニットの横側にサイドプレートを取り付けて所望のデスクを構成することができる。
【0022】
この際、下部ユニットに対しての上部ユニットの結合や、テーブル板、サイドプレートの固定は、フレーム材に形成されたナット装着溝に装着する結合部材を使用して容易に行うことができる。
【0023】
本発明によれば複数の下部ユニットを横方向に連結して一体化することができ、一体化した複数の下部ユニットの夫々の上側に上部ユニットを結合してデスクの要部を構成することができる。こうして、複数の下部ユニット及び上部ユニットを横方向に一体に連接した後、左右側の端部に位置する下部ユニットの外側にサイドプレートを取り付けると共に、夫々の下部ユニットの支持アームに共通のテーブル板を固定して所望の横幅のデスクを構成することができる。
【0024】
この際、隣接した下部ユニットと上部ユニットの間に、前側と背面側の幅を異ならせた楔形状のコーナーユニットを介在させて結合すれば、複数の下部ユニット及び上部ユニットを、コンケープ状又はコンベックス状に角度をつけて配置することができる。即ち、コーナーユニットの幅の狭い側を前側として結合するとコンケープ状に配置することができ、逆に幅の広い側を前側として結合することによりコンベックス状に配置することができる。
【0025】
尚、以上のように一体化する複数の下部ユニットの夫々に結合する上部ユニットは、同一種類のものでも良いし、異なった種類のものであっても良い。
【0026】
また、本発明では、以上のように複数の下部ユニット及び上部ユニットを横方向に一体に連接した構成とは異なる他の構成として、複数の下部ユニット及び上部ユニットを間隔を置いて横側に配置することができ、そしてこのように横側に配置された下部ユニットの夫々の支持アームにより共通のテーブル板を固定することにより、横側に間隔を置いて配置された複数の下部ユニット及び上部ユニットを一体化することもできる。
【0027】
下部ユニットに対しての上部ユニットの結合は、下部ユニットの上側部と上部ユニットに下側部に位置するフレーム材同士を結合部材により結合して行う構成の他、主フレームを構成する上部側方側のフレーム材に、前側から後方に向かって支持部材を固定すると共に、この支持部材との当接部を上部ユニットの下側に設けた構成とすることにより、上部ユニットに設置する機器の荷重を更に良好に下部ユニットにより受けることができる。
【0028】
この際、支持部材は、前側から後方に向かって下方に傾斜している構成とすれば、その傾斜角度に対応して、上部ユニットに傾斜させて設置した機器の荷重を良好に受けることができる。
【0029】
また本発明では、下部ユニットと上部ユニットの背面側に、空間部を有するカバーをフレーム材を以て着脱式に取付可能に構成すれば、下部ユニットと上部ユニットに設置した機器の後部を保護すると共に、機器等のメンテナンスが容易となり、また機器間の配線をカバー内に収めることができ、美観にも優れる。
【0030】
また本発明では、支持アームに、機器設置用フレーム部材により機器を支持する構成とすると共に、テーブル板に機器挿通用の開口を形成し、更に支持アームに、機器下部の保護カバーを支持する構成とすることにより、重量のある機器をテーブル板の個所に支持することができ、機器の設置個所のバリエーションを更に増やすことができる。
【0031】
更に本発明では、主フレームを構成するフレーム材は、2条のナット装着溝を有する構成としているので、下部ユニットへの機器取付用のアングル材やブラケット等の金具類の取付位置の自由度が高い。この際、横側のフレーム材は、デスクの横方向には幅狭で、1条のナット装着溝を有する構成とすれば、複数の下部ユニットを横方向に連結して一体化しても、必要以上に幅が大きくなることがなく、しかも、1条のナット装着溝を有する構成のフレーム材を並置して結合することにより2条のナット装着溝が構成されるので、上述した取付位置の自由度が阻害されることもない。
【0032】
こうして本発明に係るデスクでは、各種機器の設置数やレイアウト毎に設計を行う必要がないので、従来のデスクとは異なり、手間と費用が掛からない。また従来の場合は、導入計画時のレイアウトにおいて設計思想が完結しているため、導入後の拡張性は殆どないが、本発明に係るデスクでは、導入後の拡張性が非常に高い。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係るデスクを構成する途中の状態を示す斜視図である。
【図2】図1のデスクを他の方向から見た斜視図である。
【図3】本発明に係るデスクを構成する主フレームの構成部材を示す説明的斜視図である。
【図4】本発明に係るデスクを構成する主フレームを示す斜視図である。
【図5】図4の主フレームを他の方向から見た斜視図である。
【図6】本発明に係るデスクの下部ユニットを構成する途中の状態を示す斜視図である。
【図7】図6の下部ユニットを他の方向から見た斜視図である。
【図8】本発明に係るデスクの構成例を示す説明的斜視図である。
【図9】本発明に係るデスクの他の構成例を示す説明的斜視図である。
【図10】本発明に係るデスクの更に他の構成例を示す説明的斜視図である。
【図11】本発明に係る下部ユニットを複数並置してデスクを構成する途中の状態を示す斜視図である。
【図12】本発明に係る下部ユニットを複数並置して他のデスクを構成する途中の状態を示す斜視図である。
【図13】本発明に係る下部ユニットを複数並置して構成したデスクの一例の斜視図である。
【図14】本発明に係る下部ユニットを複数並置して構成したデスクの他の例の斜視図である。
【図15】図14のデスクを他の方向から見た斜視図である。
【図16】本発明に係る下部ユニットを複数並置して構成する他のデスクの構成要素を示す斜視図である。
【図17】図16の構成要素により構成したデスクの斜視図である。
【図18】本発明に係る下部ユニットを複数並置して構成する更に他のデスクの構成要素を示す斜視図である。
【図19】本発明に係る下部ユニットを複数並置して構成する他のデスクの構成要素を示す斜視図である。
【図20】図19の構成要素により構成したデスクの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
次に本発明を実施するための形態を添付図面を参照して説明する。
図1〜図18は本発明に係るデスクの実施の形態を示す説明図である。
図に示されるように、この実施の形態に係るデスクは、外周に軸方向のナット装着溝1が形成されたフレーム材2(2fu,2fd,2bu,2bd,2fl,2fr,2bl,2br,2ul,2ur,2dl,2dr)により矩形枠状の主フレーム3が構成され、この主フレーム3を構成する正面上側横方向のフレーム材2fuの少なくとも左右側に支持アーム4を前側に突出させて固定した下部ユニットDと、下部ユニットDの上記支持アーム4上に固定するテーブル板5と、下部ユニットDの横側のフレーム材2fl,2fr,2bl,2br,2ul,2ur,2dl,2drに固定するサイドプレート6と、下部ユニットDの上側のフレーム材2bu,2ul,2urに固定する上部ユニットUとから構成したことを特徴としている。
【0035】
この実施の形態において、フレーム材2は、上述したように外周に軸方向のナット装着溝1が形成された、いわゆるアルミフレームを用いており、このアルミフレームによるフレーム材2を、ブラケットや、ボルト、ナット等の結合材7を用いて結合する事により、上記主フレーム3、そして下部ユニットDを構築するものである。このようなアルミフレームを用いたフレームの構築方法自体は周知であるので詳細な説明は省略する。
【0036】
この実施の形態においては、フレーム材2fu,2fd,2bu,2bdは全周に二条のナット装着溝1が形成されたものであり、左右側に支持アーム4を固定する正面上側横方向のフレーム材2fuは、他のフレーム材2fd,2bu,2bdの倍の寸法としている。また下部ユニットDの横側のフレーム材2fl,2fr,2bl,2br,2ul,2ur,2dl,2drは、デスクの横方向に対応する幅方向の面の寸法は半分に形成して一条のナット装着溝1が形成されると共に、他の面は上記他のフレーム材2fd,2bu,2bdと同様の寸法で、二条のナット装着溝1が形成されている。
【0037】
以上のフレーム材2と結合材7を用いて、図4、図5に示されるように、主フレーム3が構築される。図においては、結合材7としてコーナー用のブラケットを図示している。
【0038】
この実施の形態においては、前面側にナット装着溝1を以て支持アーム4を固定する正面上側横方向のフレーム材2fuの上面側にナット装着溝1を以てアンダーテーブルブラケット8を固定しており、このアンダーテーブルブラケット8の前方側にはテーブル支持片9が突出形成され、更にケーブル類挿通口10が形成されている。また主フレーム3を構成する横側上部奥行方向のフレーム材、即ちフレーム材2ul,2urの上面にナット装着溝1を以て、前側から後方に向かって支持部材11を固定している。この実施の形態においては、支持部材11は、その上部に形成した支持片12を、前側から後方に向かって下方に傾斜させているが、後述する上部ユニットUの構成によっては、傾斜させない構成とすることができる。そしてフレーム材2ul,2dl;2ur,2dr間には、主フレーム3の内側に対応して、格納機器を支持するために用いるアングル材13をナット装着溝1を以て固定しており、更にフレーム材2dl,2drの上面側には、下部ユニットDを横方向に連結するための連結ブラケット14がナット装着溝1を以て固定されている。
【0039】
以上の構成において、図6、図7の状態において、上記支持アーム4とアンダーテーブルブラケット8上にテーブル板5を固定すると共に、横側のフレーム材2fl,2fr,2bl,2br,2ul,2ur,2dl,2drにサイドプレート6を固定することにより下部ユニットDを構成することができ、その上側のフレーム材2bu,2ul,2ur、そして上記支持部材11上に上部ユニットUを固定することにより、デスクを構成することができる。
【0040】
図1、図2に示している上部ユニットUは、箱形の形状の4U機器のマウントユニットであり、後側上面にアーム支持機構を設けている。即ち、このアーム支持機構は、横方向に溝部15を有するアーム用レール16を設け、その溝部16にアーム支持部材17を摺動可能に支持している。尚、このアーム支持部材17は、それに突設支持したアーム(図示省略)の端部に液晶ディスプレー等の機器を設置する機能を有する。
【0041】
この他、下部ユニットDの上側に固定する上部ユニットUは、図8又は図9に例示されるように各種のものを組み合わせることが可能である。
【0042】
例えば図8において、(a)の上部ユニットUは図1、図2と同様に、アーム支持機構を備えた4U機器のマウントユニットであるが、(b)はアーム支持機構を備えた8U機器のマウントユニット、(c)はアーム支持機構を備えていない8U機器のマウントユニット、(d)はアーム支持機構を備えていない4U機器のマウントユニットである。
【0043】
また図9において、(a)の上部ユニットUは、ケーブル類挿通口18を備えた載置用板体19を、傾斜した支持部20によって支持部材11の支持片12上に支持する重量機器載置ユニットであり、また(b)はケーブル類挿通口18を備えていない載置用板体19を、傾斜した支持部20によって支持部材11の支持片12上に支持する重量機器載置ユニットである。これらの重量機器載置ユニットは、下部ユニットDの傾斜した支持部材11と支持片12及び自体の傾斜した支持部20とにより、載置用板体19が水平に支持される。一方、(c)の上部ユニットUは、載置用板体19を、傾斜していない支持部20によって支持部材11の支持片12上に支持する重量機器載置ユニットであり、このユニットの場合には、載置用板体19は、支持部材11と支持片12の傾斜角度で傾斜して支持される。更に(d)の上部ユニットUは、支柱21をブラケット22によりフレーム材2buの上側に連結して立設させ、上部に設けたアーム用レール23の溝部24に、例えばピボットアーム(図示省略)等を介して液晶ディスプレー等の機器(図示省略)を支持するためのウオールマウントユニットである。
【0044】
以上では、一つの下部ユニットDに対して、一つの上部ユニットUを取り付けた例を示しているが、一つの下部ユニットDに対して、排他的でない上部ユニットUを複数取り付けることができることは勿論である。例えば図10は、一つの下部ユニットDに対して、図9の(b)の重量機器載置ユニットと(d)のウオールマウントユニットを取り付けた例を示している。尚、ウオールマウントユニットの支柱21の取付方法は、図9に示しているように、フレーム材2buの上側に連結する他、フレーム材2bl,2brの後側に沿って取り付けるようにすることもできる。
【0045】
以上の実施の形態においては、一つの下部ユニットDによりデスクを構成しているが、本発明においては、複数の下部ユニットD,…,Dを隣接させて並置し、夫々の下部ユニットDの上側に上部ユニットUを固定すると共に、夫々の下部ユニットDの支持アーム4上に共通のテーブル板5cを固定し、外側に配置された下部ユニットの横側にサイドプレート6を固定してデスクを構成することができる。尚、この際、開口となっている主フレーム3の前後側には必要に応じて扉板を取り付ける。また主フレーム3のフレーム材2fdの前側に適宜ステップ板を取り付けることができる。
【0046】
図11は2つの下部ユニットDを構成する主フレーム3に支持アーム4を取り付けたものを並置して、連結する前の状態を示すものであり、また図12は4つの下部ユニットDを構成する主フレーム3を並置して連結し、夫々の主フレーム3に支持アーム4を取り付けた状態を示すものである。図12の円内に拡大して示すように、並置して隣接した下部ユニットDの連結は、夫々の下部ユニットDのフレーム材2dl,2drに固定した連結ブラケット14同士をボルト・ナット25により結合して容易に行うことができる。この際、横側のフレーム材2fl,2fr,2bl,2br,2ul,2ur,2dl,2drは、デスクの横方向には幅狭で、1条のナット装着溝を有する構成とした場合には、複数の下部ユニットDを横方向に連結して一体化しても、必要以上に幅が大きくなることがなく、しかも、1条のナット装着溝1を有する構成のフレーム材2fl,2fr,2bl,2br,2ul,2ur,2dl,2drを並置して結合することにより2条のナット装着溝1が構成されるので、各部材の取付位置の自由度が阻害されることはない。尚、図11、図12の例においては、並置した複数の下部ユニットDの夫々の左右側に支持アーム4を取り付けており、この場合には、テーブル板5cの耐荷重を大きくすることができるが、場合によっては、隣接する下部ユニットDの、隣接する支持アーム4のいずれかを省略することもできる。
【0047】
図13は3つの下部ユニットDを並置し、連結した複数の下部ユニットDの支持アーム4上に共通のテーブル板5cを固定し、外側に配置された下部ユニットDの横側にサイドプレート6を固定してデスクの例を示すものである。この例においては、並置した3つの下部ユニットDの夫々に同じ構成の上部ユニットUを取り付けてデスクを構成しているが、異なった構成の上部ユニットUを適宜に組み合わせることができることは云うまでもないことである。尚、符号26は上述したように主フレーム3のフレーム材2fdの前側に取り付けたステップ板を示すものである。
【0048】
一方、本発明においては、図14、図15に示す実施の形態のように、隣接した下部ユニットD及び上部ユニットUの間に、前側と背面側の幅を異ならせた楔形状のコーナーユニットCを介在させることができる。
【0049】
このような構成に置いては、複数の下部ユニットD及び上部ユニットUを、図に示すようにコンケープ状やコンベックス状に角度をつけて配置することができる。即ち、コーナーユニットCの幅の狭い側を前側として結合すると、図示のように、コンケープ状に配置することができ、逆に幅の広い側を前側として結合することによりコンベックス状に配置することができる。
【0050】
更に本発明においては、図16、図17に示すように、支持アーム4に、機器設置用フレーム部材27によりディスプレー等の機器を支持する構成とすると共に、テーブル板5に機器挿通用開口28を形成し、更に支持アーム4に、機器下部の保護カバー29を支持する構成とすることにより、重量のある機器を、支持アーム4に取り付けた機器設置用フレーム部材27により、テーブル板5の個所に支持することができ、機器の設置個所のバリエーションを更に増やすことができる。
【0051】
更に本発明においては、図18に示すように、単体又は複数の下部ユニットDと上部ユニットUの背面側に、空間部30を有するカバー31をフレーム材2bu,2bd,2bl,2brを以て着脱式に取付可能に構成することができる。この際、空間部を大きくするために、これらのフレーム材2bu,2bd,2bl,2brに、他のフレーム材2otを付加することもできる。
【0052】
更に本発明においては、以上のように複数の下部ユニットD及び上部ユニットUを横方向に一体に並置し、それらを連結した構成とは異なる他の構成として、図19、図20に示すように、複数の下部ユニットD及び上部ユニットUを間隔を置いて横側に配置することができ、そしてこのように横側に配置された下部ユニットDの夫々の支持アーム4により共通のテーブル板5cを固定することにより、横側に間隔を置いて配置された複数の下部ユニットD及び上部ユニットUを一体化することもできる。
【0053】
尚、図中符号32はテーブル板5に設けたケーブル類挿通口、33は扉板を示すものである。
【符号の説明】
【0054】
D 下部ユニット
U 上部ユニット
1 ナット装着溝
2(2fu,2fd,2bu,2bd,2fl,2fr,2bl,2br,2ul,2ur,2dl,2dr,2ot) フレーム材
3 主フレーム
4 支持アーム
5,5c テーブル板
6 サイドプレート
7 結合材(ブラケット、ナット等)
8 アンダーテーブルブラケット
9 テーブル支持片
10 ケーブル類挿通口
11 支持部材
12 支持片
13 アングル材
14 連結ブラケット
15 溝部
16 アーム用レール
17 アーム支持部材
18 ケーブル類挿通口
19 載置用板体
20 支持部
21 支柱
22 ブラケット
23 アーム用レール
24 溝部
25 ボルト・ナット
26 ステップ板
27 機器設置用フレーム部材
28 機器挿通用開口
29 保護カバー
30 空間部
31 カバー
32 ケーブル類挿通口
33 扉板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周に軸方向のナット装着溝が形成されたフレーム材により矩形枠状の主フレームが構成され、主フレームを構成する正面上側横方向のフレーム材に支持アームを前側に突出させて固定した下部ユニットと、下部ユニットの上記支持アーム上に固定するテーブル板と、下部ユニットの横側のフレーム材に固定するサイドプレートと、下部ユニットの上側のフレーム材に固定する上部ユニットとから構成したことを特徴とするデスク。
【請求項2】
外周に軸方向のナット装着溝が形成されたフレーム材により矩形枠状の主フレームが構成され、主フレームを構成する正面上側横方向のフレーム材に支持アームを前側に突出させて固定すると共に、主フレームを構成する横側上部奥行方向のフレーム材に、前側から後方に向かって支持部材を固定した下部ユニットと、下部ユニットの上記支持アーム上に固定するテーブル板と、下部ユニットの横側のフレーム材に固定するサイドプレートと、下部ユニットの上側のフレーム材に固定する上部ユニットとから構成し、上部ユニットの下側には下部ユニットの上記支持部材との当接支持部を構成したことを特徴とするデスク。
【請求項3】
支持部材の支持片が、前側から後方に向かって下方に傾斜していることを特徴とする請求項2に記載のデスク。
【請求項4】
主フレームを構成するフレーム材は、2条のナット装着溝を有する構成としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のデスク。
【請求項5】
主フレームを構成するフレーム材のうち、横側のフレーム材は、デスクの横方向には幅狭で、1条のナット装着溝を有する構成としたことを特徴とする請求項4に記載のデスク。
【請求項6】
上部ユニットが、4U機器のマウントユニットであることを特徴とする請求項1〜5までのいずれか1項に記載のデスク。
【請求項7】
上部ユニットが、8U機器のマウントユニットであることを特徴とする請求項1〜5までのいずれか1項に記載のデスク。
【請求項8】
上部ユニットが、載置用板体を有する重量機器載置ユニットであることを特徴とする請求項1〜5までのいずれか1項に記載のデスク。
【請求項9】
載置用板体が、前側から後方に向かって下方に傾斜していることを特徴とする請求項8に記載のデスク。
【請求項10】
上部ユニットが、外周に軸方向のナット装着溝が形成されたフレーム材による支柱であることを特徴とする請求項1〜5までのいずれか1項に記載のデスク。
【請求項11】
下部ユニットと上部ユニットの背面側に、空間部を有するカバーをフレーム材を以て着脱式に取付可能に構成したことを特徴とする請求項1〜5までのいずれか1項に記載のデスク。
【請求項12】
カバーは、複数を組み合わせて下部ユニットと上部ユニットの背面側を覆う構成としたことを特徴とする請求項11に記載のデスク。
【請求項13】
請求項1〜12のデスクの、支持アームに、機器設置用フレーム部材により機器を支持する構成とすると共に、テーブル板に機器挿通用の開口を形成し、更に支持アームに、機器下部の保護カバーを支持する構成としたことを特徴とするデスク。
【請求項14】
請求項1〜12のデスクの、複数の下部ユニットを隣接させて並置し、夫々の下部ユニットの上側に上部ユニットを固定すると共に、夫々の下部ユニットの支持アーム上に共通のテーブル板を固定し、外側に配置された下部ユニットの横側にサイドプレートを固定して構成されることを特徴とするデスク。
【請求項15】
隣接した下部ユニットと上部ユニットの間に、前側と背面側の幅を異ならせた楔形状のコーナーユニットを介在させて構成されることを特徴とする請求項14に記載のデスク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−224669(P2010−224669A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−68761(P2009−68761)
【出願日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【出願人】(597028829)ニッキャビ株式会社 (3)