説明

デバイス配置管理装置,デバイス配置管理方法,プログラム,および記録媒体

【課題】 デバイスの配置位置を含む配置図の更新漏れを防止できるようにする。
【解決手段】 デバイス配置管理装置10では、配置図情報処理部13が、配置図情報記憶部11に保持されている配置図情報およびデバイス情報記憶部12に保持されているデバイス情報に基づいて、建造物のネットワークの配置位置およびデバイス20の配置位置を含む配置図を配置図出力部17によって表示させる。また、デバイス情報取得部18がデバイス20からそれに記憶されているデバイス情報を取得し、配置情報比較部19がその取得したデバイス情報と配置図情報記憶部11に記憶されている配置図情報又はデバイス情報記憶部12に記憶されているデバイス情報とを比較して、その両情報の配置情報が一致するか否かを判定し、一致しない場合に、配置図情報処理部13が配置変更通知部16によってデバイス20の配置が変更された旨をユーザに対して通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、デバイス配置管理装置、そのデバイス配置管理装置におけるデバイス配置管理方法、コンピュータに実行させるプログラム、およびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、多数のデバイスを管理するためのツール(管理ツール)において、それらのデバイスの配置位置を含む配置図を作成し、管理下にあるデバイスが手動でマッピングされることでデバイスの配置を管理するデバイス配置管理装置が既に知られている。
このようなデバイス配置管理装置として、例えば特許文献1に見られるように、管理者の手間を軽減するため、ネットワークにつながれたデバイスの設置場所(配置位置)を示す設置情報が手動で変更されることにより、管理ツールがその設置情報を収集し、管理ツール上の配置図を更新するようにしたものが提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載のものでは、デバイスの配置が変わったときに、手動でデバイスの設置場所を示す設置情報を変更しなければ、その設置場所を含む配置図が更新されないため、設置情報を手動で変更していないデバイスについては設置場所の変更を検出できず、配置図の更新漏れが発生するという問題があった。
この発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、デバイスの配置位置を含む配置図の更新漏れを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明は、上記の目的を達成するため、以下に示すデバイス配置管理装置、そのデバイス配置管理装置におけるデバイス配置管理方法、コンピュータに実行させるプログラム、およびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体をそれぞれ提供する。
【0005】
この発明によるデバイス配置管理装置は、デバイスと通信可能であり、そのデバイスの配置を管理するデバイス配置管理装置であって、建造物のネットワークの配置位置を示す配置情報を含む配置図情報を記憶する配置図情報記憶手段と、上記デバイスの配置位置を示す配置情報を含むデバイス情報を記憶するデバイス情報記憶手段と、配置図を表示する配置図表示手段と、上記配置図情報記憶手段に記憶されている上記配置図情報および上記デバイス情報記憶手段に記憶されている上記デバイス情報に基づいて、上記建造物のネットワークの配置位置および上記デバイスの配置位置を含む配置図を上記配置図表示手段によって表示させる配置図情報処理手段と、上記デバイスの配置が変更された旨を通知する配置変更通知手段と、上記デバイスからそのデバイスに記憶されている上記デバイス情報を取得するデバイス情報取得手段と、それによって取得した上記デバイス情報と上記配置図情報記憶手段に記憶されている上記配置図情報又は上記デバイス情報記憶手段に記憶されている上記デバイス情報とを比較して、その両情報の配置情報が一致するか否かを判定する配置情報比較手段とを設け、上記配置図情報処理手段が、上記配置情報比較手段によって上記両情報の配置情報が一致しないと判定された場合に、上記配置変更通知手段によって上記デバイスの配置が変更された旨を通知させるものである。
【0006】
さらに、上記配置図表示手段によって表示されている上記配置図を編集する配置図編集手段を設け、上記配置図情報処理手段が、上記配置情報比較手段によって上記両情報の配置情報が一致しないと判定された場合に、上記デバイス情報取得手段によって取得した上記デバイス情報に基づいて、上記配置図情報記憶手段に記憶されている上記配置図情報および上記デバイス情報記憶手段に記憶されている上記デバイス情報を更新し、上記配置図表示手段によって表示されている上記配置図を上記配置図編集手段によって編集させることが望ましい。
【0007】
この場合、上記配置図情報処理手段に、外部からの指示により、上記配置図表示手段によって表示されている上記配置図上の情報を上記配置図編集手段によって編集させる手段と、該手段によって上記配置図上の情報が変更された場合に、その旨を上記配置変更通知手段によって上記デバイスへ送信させる手段とを備えるとよい。
【0008】
この発明によるデバイス配置管理方法は、デバイスと通信可能であり、建造物のネットワークの配置位置を示す配置情報を含む配置図情報を記憶する配置図情報記憶手段と、上記デバイスの配置位置を示す配置情報を含むデバイス情報を記憶するデバイス情報記憶手段と、配置図を表示する配置図表示手段と、上記デバイスの配置が変更された旨を通知する配置変更通知手段とを有し、それらによって上記デバイスの配置を管理するデバイス配置管理装置におけるデバイス配置管理方法であって、上記配置図情報記憶手段に記憶されている上記配置図情報および上記デバイス情報記憶手段に記憶されている上記デバイス情報に基づいて、上記建造物のネットワークの配置位置および上記デバイスの配置位置を含む配置図を上記配置図表示手段によって表示させる配置図情報処理工程と、上記デバイスから該デバイスに記憶されている上記デバイス情報を取得するデバイス情報取得工程と、その工程によって取得した上記デバイス情報と上記配置図情報記憶手段に記憶されている上記配置図情報又は上記デバイス情報記憶手段に記憶されている上記デバイス情報とを比較して、その両情報の配置情報が一致するか否かを判定する配置情報比較工程とを有し、上記配置図情報処理工程により、上記配置情報比較工程によって上記両情報の配置情報が一致しないと判定された場合に、上記配置変更通知手段によって上記デバイスの配置が変更された旨を通知させるものである。
【0009】
この発明によるプログラムは、デバイスと通信可能であり、建造物のネットワークの配置位置を示す配置情報を含む配置図情報を記憶する配置図情報記憶手段と、上記デバイスの配置位置を示す配置情報を含むデバイス情報を記憶するデバイス情報記憶手段と、配置図を表示する配置図表示手段と、上記デバイスの配置が変更された旨を通知する配置変更通知手段とを有し、それらによって上記デバイスの配置を管理するコンピュータに、上記配置図情報記憶手段に記憶されている上記配置図情報および上記デバイス情報記憶手段に記憶されている上記デバイス情報に基づいて、上記建造物のネットワークの配置位置および上記デバイスの配置位置を含む配置図を上記配置図表示手段によって表示させる配置図情報処理機能と、上記デバイスから該デバイスに記憶されている上記デバイス情報を取得するデバイス情報取得機能と、その機能によって取得した上記デバイス情報と上記配置図情報記憶手段に記憶されている上記配置図情報又は上記デバイス情報記憶手段に記憶されている上記デバイス情報とを比較して、その両情報の配置情報が一致するか否かを判定する配置情報比較機能とを実現させるためのプログラムであり、上記配置図情報処理機能が、上記配置情報比較機能によって上記両情報の配置情報が一致しないと判定された場合に、上記配置変更通知手段によって上記デバイスの配置が変更された旨を通知させるものである。
この発明による記録媒体は、上記のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0010】
この発明のデバイス配置管理装置およびデバイス配置管理方法によれば、デバイスからそれに記憶されているデバイス情報を取得し、その取得したデバイス情報と配置図情報記憶手段に記憶されている配置図情報又はデバイス情報記憶手段に記憶されているデバイス情報とを比較して、その両情報の配置情報が一致するか否かを判定し、一致しない場合に、上記デバイスの配置が変更された旨を通知することにより、その通知を受けたユーザの指示によってデバイスの配置位置を含む配置図の更新を行うことができるため、その配置図の更新漏れを防ぐことができる。
この発明のプログラムによれば、コンピュータに、デバイスの配置位置を含む配置図の更新漏れを防ぐことができるようにするための機能を実現させることができる。
この発明の記録媒体によれば、コンピュータに上記プログラムを容易に導入することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】この発明による情報処理装置の一実施形態であるデバイス配置管理装置の主要機能の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1に示したデバイス配置管理装置10によるデバイス配置管理処理である配置図更新処理の一例を示すフロー図である。
【図3】図1の配置図出力部17によって表示される配置図の一例を示す説明図である。
【図4】同じくその配置図の更新を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
以下の実施形態では、デバイスの配置図の管理に際して、以下の特徴を有する。つまり、ネットワークに接続されているデバイスから取得したデバイス情報(ネットワーク情報等)と、システムが保持する建造物のネットワークの物理的な配置位置を示す配置情報を含む配置図情報又はデバイスの物理的な配置位置を示す配置情報を含むデバイス情報とを照合することで、デバイスの物理的な配置の変更を検出し、その変更後の設置場所を推測することができることが特徴になっている。
【0013】
そこで、その特徴について、以下で詳細に説明する。
まず、この発明による情報処理装置の一実施形態であるデバイス配置管理装置の主要機能の構成について説明する。
図1は、そのデバイス配置管理装置の主要機能の構成例を示すブロック図である。
このデバイス配置管理装置10は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置(コンピュータ)を用いたものである。
【0014】
このデバイス配置管理装置10は、デバイス20と通信可能であり、内部に配置図情報記憶部11,デバイス情報記憶部12,配置図情報処理部13,比較情報設定部14,配置図編集部15,配置変更通知部16,配置図出力部17,デバイス情報取得部18,および配置情報比較部19とを備えている。
デバイス20は、画像形成装置(プリンタやデジタル複写機,デジタル複合機,ファクシミリ装置等)等の電子機器である。このデバイス20では、図示しないフラッシュメモリ又はHDD(ハードディスク装置)等の記憶手段に自己の識別情報(名称等)や配置位置を示す配置情報(ネットワーク情報など)を含むデバイス情報(デバイス20に関する配置図情報)が記憶保持されており、デバイス配置管理装置10からデバイス情報の取得要求を受信すると、自己のデバイス情報をデバイス配置管理装置10へ送信する。なお、デバイス20側からデバイス配置管理装置10へデバイス情報を送信することもできる。
【0015】
配置図情報記憶部11は、建造物のネットワークの物理的な配置位置を示す配置情報を含む配置図情報を記憶保持する配置図情報記憶手段である。
デバイス情報記憶部12は、後述するデバイス情報取得部18によってデバイス20から取得したデバイス情報を記憶保持するデバイス情報記憶手段である。
配置図情報処理部13は、配置図情報を使った処理を行う配置図情報処理手段である。
ここで、上記配置図情報を使った処理としては、以下の(a)〜(d)に示すような処理がある。
【0016】
(a)配置図情報記憶部11に保持されている配置図情報およびデバイス情報記憶部12に保持されているデバイス情報に基づいて、建造物のネットワークの配置位置およびデバイス20の配置位置を含む配置図を配置図出力部17によって表示させる。
(b)後述する配置情報比較部19によって配置情報の不一致が判定された場合に、配置変更通知部16によってデバイス20の配置が変更された旨を通知させる。
【0017】
(c)上記不一致が判定された場合に、デバイス情報取得部18によって取得したデバイス情報に基づいて、配置図情報記憶部11に保持されている配置図情報およびデバイス情報記憶部12に保持されているデバイス情報を更新し、後述する配置図出力部17によって表示されている配置図を配置図編集部15によって編集させる。
(d)外部(図示しないキーボード等の入力部)からの指示により、配置図出力部17によって表示されている配置図上の情報を配置図編集部15によって編集させ、その配置図上の情報が変更された場合に、その旨を配置変更通知部16によってデバイス20へ送信させる。
【0018】
比較情報設定部14は、後述する配置情報比較部19によって配置図情報記憶部11に記憶されている配置図情報等と比較するデバイス情報(デバイス情報取得部18によって取得するデバイス情報)の種類を設定する比較情報設定手段である。
配置図編集部15は、配置図出力部17によって表示されている配置図を編集する配置図編集手段である。
配置変更通知部16は、デバイス20の配置が変更された旨を通知する配置変更通知手段である。
【0019】
配置図出力部17は、配置図を図示しないCCD又はCRT等の表示部に表示(出力)する配置図出力手段である。
デバイス情報取得部18は、デバイス20へデバイス情報の取得要求を送信することにより、デバイス20からそのデバイス20に記憶されているデバイス情報(ネットワーク情報など)を取得するデバイス情報取得手段である。なお、デバイス20側から任意のタイミングで送信されるデバイス情報を取得することもできる。
配置情報比較部19は、デバイス情報取得部18によって取得したデバイス情報と配置図情報記憶部11に記憶されている配置図情報又はデバイス情報記憶部12に記憶されているデバイス情報とを比較して、その両情報の配置情報が一致するか否かを判定する配置情報比較手段である。
【0020】
これらのうち、配置図情報記憶部11およびデバイス情報記憶部12は、フラッシュメモリ又はHDD等の記憶手段に相当する。また、配置図情報処理部13,比較情報設定部14,配置図編集部15,配置変更通知部16,配置図出力部17,デバイス情報取得部18,および配置情報比較部19は、図示しないCPU(中央処理装置)がROMやフラッシュメモリ,HDD等の記憶手段に記憶されているプログラムをRAMに展開し、そのプログラムを実行することによって実現することができる。
【0021】
次に、このように構成されたデバイス配置管理装置10によるデバイス配置管理処理である配置図更新処理(情報処理)について説明する。
図2は、その配置図更新処理の一例を示すフローチャートである。
このデバイス配置管理装置10では、外部(キーボード等の入力部)から配置図の表示が要求(指示)されると、図示しないメインルーチンからの呼び出しによって図示しない配置図表示処理のルーチンがスタートし、配置図情報記憶部11に記憶されている配置図情報およびデバイス情報記憶部12に記憶されているデバイス情報に基づいて、建造物のネットワークの配置位置およびデバイス20の配置位置を含む配置図を配置図出力部17によって表示させる。
【0022】
その後、メインルーチンからの呼び出しによって図2に示す配置図更新処理のルーチンがスタートし、まずステップS1で配置図情報記憶部11に記憶されている配置図情報と比較(照合)するデバイス情報(ネットワーク情報など)の種類を決め、設定する。ネットワーク情報としては、例えばIPのセグメント情報(IPアドレス)がある。
次に、ステップS2へ進み、ステップS1で設定された種類のデバイス情報の取得要求をデバイス20へ送信することにより、そのデバイス20に記憶されている上記設定された種類のデバイス情報を取得する処理を行った後、ステップS3でそのデバイス情報の取得に成功したか失敗したかを判断し、そのデバイス情報の取得に失敗した場合にはそのまま配置図更新処理を終了する。
【0023】
デバイス20のデバイス情報の取得に成功した場合には、そのデバイス情報をステップS4でシステム内部の配置図情報記憶部11に保持されている配置図情報と比較する。実際には、その両情報の配置情報を比較する。その配置情報は、例えばある建造物の該当するフロアで利用されているネットワークの各セグメント(各グループ)がそのフロアのどの場所に配置されているか、そのセグメント情報(IPアドレスの一部)に相当するものである。なお、デバイス20から取得したデバイス情報のセグメント情報を、デバイス情報記憶部12に保持されているデバイス情報のセグメント情報と比較するようにしてもよい。
【0024】
ここで、例えば図3に示すような配置図(但しデバイス20を4台のデバイスA,B,C,Dとする)が配置図出力部17によって表示されている場合、つまり上記該当するフロアが図3に示すようなフロア(2F)の場合、以下の表1に示すような配置図情報のテーブルが配置図情報記憶部11に、以下の表2に示すようなデバイス情報のテーブルがデバイス情報記憶部12にそれぞれ保持されているものとする。
【0025】
【表1】

【0026】
【表2】

【0027】
デバイス配置管理装置10は、ステップS4での比較を行った後は、ステップS5へ進み、その比較の結果からステップS2で取得したデバイス20のデバイス情報中の配置情報と配置図情報記憶部11に保持されている配置図情報中の配置情報とが一致するか否かを判定し、一致する場合には配置図更新処理を終了するが、一致しない(不一致の)場合、つまりデバイス20の配置の差異を検出した場合には、ステップS6へ進み、配置図を自動的に更新(編集)するか否かを判定する。その自動更新をする/しないは、外部(キーボード等の入力部)からの指示によって予め設定しておく。
【0028】
そして、配置図情報を自動的に更新しないと判定した場合には、直ちにステップS8へ進み、デバイス20の配置の差異を検出したこと(デバイス20の配置が変更された旨)をユーザに対して通知するか否かを判定し、通知しない場合には配置図更新処理を終了する。通知する場合には、ステップS9へ進み、例えば図示しない通信手段による電子メール送信又は図示しないフラッシュメモリ等の不揮発性メモリへのログ情報の記録などの手段を用いてデバイス20の配置の差異を検出したことをユーザ(実際にはユーザが使用する携帯電話等の携帯端末又はパーソナルコンピュータ等の情報処理装置)に対して通知する。上記の通知する/しないも、外部からの指示によって予め設定しておく。
【0029】
一方、ステップS6で配置図を自動的に更新すると判定した場合には、ステップS7へ進み、配置図出力部17によって表示されている配置図を配置図編集部15によって編集させる。
例えば、図4に示すようにデバイスBを配置変更する場合、配置図情報記憶部11に保持されている表1に示した配置図情報中のデバイスBのセグメント情報は「aaa.bbb.aaa」、デバイス情報記憶部12に保持されている表2に示したデバイス情報中のデバイスBのIPアドレスは「aaa.bbb.aaa.bbb」であるが、取得したデバイス情報のIPアドレスは「aaa.bbb.bbb.bbb」であるため、ステップS5で配置情報(セグメント情報)が不一致と判定し、ステップS6で配置図出力部17によって表示されている配置図を配置図編集部15によって編集させる。
【0030】
このとき、新たに取得したデバイス情報中の配置情報と配置図情報記憶部11に保持されている表1に示した配置図情報中のセグメント情報(又はデバイス情報記憶部12に保持されているデバイス情報中の配置情報)とを比較することにより、変更後の配置はグループ2であると判断して、その配置図情報中のグループ1の情報を削除し、それをグループ2に追加する。つまり、その配置図情報中のグループ1の情報をグループ2の情報として更新する。
また、配置図情報記憶部11に保持されている配置図情報の更新に合わせてデバイス情報記憶部12に保持されているデバイス情報も更新する。例えば、デバイス情報記憶部12に保持されている表2に示したデバイス情報中のグループ1の情報を削除し、それをグループ2に追加する。つまり、そのデバイス情報中のグループ1の情報をグループ2の情報として更新する。
【0031】
なお、外部からの指示により、配置図出力部17によって表示されている配置図上の情報を配置図編集部15によって編集させることもできる。そして、その配置図上の情報が変更された場合、例えば管理者の変更によってデバイス20の管理者情報が変更された場合に、その旨を配置変更通知部16によってデバイス20へ送信させることもできる。
また、配置図編集部15による配置図の編集は、デバイス20の配置の差異を検出した旨の通知を受けたユーザが、デバイス配置管理装置のキーボード等の入力装置を操作し、デバイス配置管理装置に対して配置図の編集を指示することにより、行わせることもできる。
さらに、図1に示した配置図情報記憶部11およびデバイス情報記憶部12として、外部のデータベース、例えばWindows(登録商標)のアクティブディレクトリ(Active Directory)を利用することもできる。
【0032】
このように、この実施形態のデバイス配置管理装置では、デバイスからそれに記憶されているデバイス情報を取得し、その取得したデバイス情報と配置図情報記憶部に記憶されている配置図情報又はデバイス情報記憶部に記憶されているデバイス情報とを比較して、その両情報の配置情報が一致するか否かを判定し、一致しない場合に、デバイスの配置が変更された旨をユーザに対して通知することにより、そのユーザの指示によって配置図表示部によって表示されているデバイスの配置位置を含む配置図の更新を行うことができるため、その配置図の更新漏れを防ぐことができる。
【0033】
また、上記両情報の配置情報が一致しないと判定した場合に、デバイスから取得したデバイス情報に基づいて、配置図情報記憶部に記憶されている配置図情報およびデバイス情報記憶部に記憶されているデバイス情報を更新し、配置図表示部によって表示されている配置図を配置図編集部によって編集(更新)させることもできる。そうすれば、その配置図の更新漏れを確実に防ぐことができる。
【0034】
〔この実施形態におけるプログラム〕
このプログラムは、デバイス配置管理装置(実際にはそれを制御するコンピュータであるCPU)に、この発明に関わる配置図情報処理手段,デバイス情報取得手段,および配置情報比較手段としての機能を実現させるためのプログラムであり、このようなプログラムをCPUに実行させることにより、上述したような作用効果を得ることができる。
【0035】
このようなプログラムは、はじめからデバイス配置管理装置に備えるROM、あるいは不揮発性メモリ(フラッシュROM,EEPROM等)、あるいはHDD(ハードディスク装置)などの記憶手段に格納しておいてもよいが、記録媒体であるCD−ROM、あるいはメモリカード,フレキシブルディスク,MO,CD−R,CD−RW,DVD+R,DVD+RW,DVD−R,DVD−RW,又はDVD−RAM等の不揮発性記録媒体(メモリ)に記録して提供することもできる。それらの記録媒体に記録されたプログラムをデバイス配置管理装置にインストールしてCPUに実行させるか、CPUにそれらの記録媒体からこのプログラムを読み出して実行させることにより、上述した各手順を実行させることができる。
さらに、ネットワークに接続され、プログラムを記録した記録媒体を備える外部機器あるいはプログラムを記憶手段に記憶した外部機器からダウンロードして実行させることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
以上の説明から明らかなように、この発明によれば、デバイスの配置位置を含む配置図の更新漏れを防ぐことができる。したがって、デバイスの配置位置を含む配置図の更新漏れを防止できるデバイス配置管理装置,デバイス配置管理方法,プログラム,および記録媒体を提供することができる。
【符号の説明】
【0037】
10:デバイス配置管理装置 11:配置図情報記憶部 12:デバイス情報記憶部
13:配置図情報処理部 14:比較情報設定部 15:配置図編集部
16:配置変更通知部 17:配置図出力部 18:デバイス情報取得部
19:配置情報比較部 20:デバイス
【先行技術文献】
【特許文献】
【0038】
【特許文献1】特開2004−355503号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスと通信可能であり、該デバイスの配置を管理するデバイス配置管理装置であって、
建造物のネットワークの配置位置を示す配置情報を含む配置図情報を記憶する配置図情報記憶手段と、
前記デバイスの配置位置を示す配置情報を含むデバイス情報を記憶するデバイス情報記憶手段と、
配置図を表示する配置図表示手段と、
前記配置図情報記憶手段に記憶されている前記配置図情報および前記デバイス情報記憶手段に記憶されている前記デバイス情報に基づいて、前記建造物のネットワークの配置位置および前記デバイスの配置位置を含む配置図を前記配置図表示手段によって表示させる配置図情報処理手段と、
前記デバイスの配置が変更された旨を通知する配置変更通知手段と、
前記デバイスから該デバイスに記憶されている前記デバイス情報を取得するデバイス情報取得手段と、
該デバイス情報取得手段によって取得した前記デバイス情報と前記配置図情報記憶手段に記憶されている前記配置図情報又は前記デバイス情報記憶手段に記憶されている前記デバイス情報とを比較して、その両情報の配置情報が一致するか否かを判定する配置情報比較手段とを設け、
前記配置図情報処理手段は、前記配置情報比較手段によって前記両情報の配置情報が一致しないと判定された場合に、前記配置変更通知手段によって前記デバイスの配置が変更された旨を通知させることを特徴とするデバイス配置管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載のデバイス配置管理装置において、
前記配置図表示手段によって表示されている前記配置図を編集する配置図編集手段を設け、
前記配置図情報処理手段は、前記配置情報比較手段によって前記両情報の配置情報が一致しないと判定された場合に、前記デバイス情報取得手段によって取得した前記デバイス情報に基づいて、前記配置図情報記憶手段に記憶されている前記配置図情報および前記デバイス情報記憶手段に記憶されている前記デバイス情報を更新し、前記配置図表示手段によって表示されている前記配置図を前記配置図編集手段によって編集させることを特徴とするデバイス配置管理装置。
【請求項3】
前記配置図情報処理手段は、外部からの指示により、前記配置図表示手段によって表示されている前記配置図上の情報を前記配置図編集手段によって編集させる手段と、該手段によって前記配置図上の情報が変更された場合に、その旨を前記配置変更通知手段によって前記デバイスへ送信させる手段とを有することを特徴とする請求項2に記載のデバイス配置管理装置。
【請求項4】
デバイスと通信可能であり、建造物のネットワークの配置位置を示す配置情報を含む配置図情報を記憶する配置図情報記憶手段と、前記デバイスの配置位置を示す配置情報を含むデバイス情報を記憶するデバイス情報記憶手段と、配置図を表示する配置図表示手段と、前記デバイスの配置が変更された旨を通知する配置変更通知手段とを有し、それらによって前記デバイスの配置を管理するデバイス配置管理装置におけるデバイス配置管理方法であって、
前記配置図情報記憶手段に記憶されている前記配置図情報および前記デバイス情報記憶手段に記憶されている前記デバイス情報に基づいて、前記建造物のネットワークの配置位置および前記デバイスの配置位置を含む配置図を前記配置図表示手段によって表示させる配置図情報処理工程と、
前記デバイスから該デバイスに記憶されている前記デバイス情報を取得するデバイス情報取得工程と、
該デバイス情報取得工程によって取得した前記デバイス情報と前記配置図情報記憶手段に記憶されている前記配置図情報又は前記デバイス情報記憶手段に記憶されている前記デバイス情報とを比較して、その両情報の配置情報が一致するか否かを判定する配置情報比較工程とを有し、
前記配置図情報処理工程により、前記配置情報比較工程によって前記両情報の配置情報が一致しないと判定された場合に、前記配置変更通知手段によって前記デバイスの配置が変更された旨を通知させることを特徴とするデバイス配置管理方法。
【請求項5】
デバイスと通信可能であり、建造物のネットワークの配置位置を示す配置情報を含む配置図情報を記憶する配置図情報記憶手段と、前記デバイスの配置位置を示す配置情報を含むデバイス情報を記憶するデバイス情報記憶手段と、配置図を表示する配置図表示手段と、前記デバイスの配置が変更された旨を通知する配置変更通知手段とを有し、それらによって前記デバイスの配置を管理するコンピュータに、
前記配置図情報記憶手段に記憶されている前記配置図情報および前記デバイス情報記憶手段に記憶されている前記デバイス情報に基づいて、前記建造物のネットワークの配置位置および前記デバイスの配置位置を含む配置図を前記配置図表示手段によって表示させる配置図情報処理機能と、
前記デバイスから該デバイスに記憶されている前記デバイス情報を取得するデバイス情報取得機能と、
該デバイス情報取得機能によって取得した前記デバイス情報と前記配置図情報記憶手段に記憶されている前記配置図情報又は前記デバイス情報記憶手段に記憶されている前記デバイス情報とを比較して、その両情報の配置情報が一致するか否かを判定する配置情報比較機能とを実現させるためのプログラムであり、
前記配置図情報処理機能が、前記配置情報比較機能によって前記両情報の配置情報が一致しないと判定された場合に、前記配置変更通知手段によって前記デバイスの配置が変更された旨を通知させることを特徴とするプログラム。
【請求項6】
請求項5に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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